JPH1175846A - スリット様ポリペプチド - Google Patents

スリット様ポリペプチド

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JPH1175846A
JPH1175846A JP9236994A JP23699497A JPH1175846A JP H1175846 A JPH1175846 A JP H1175846A JP 9236994 A JP9236994 A JP 9236994A JP 23699497 A JP23699497 A JP 23699497A JP H1175846 A JPH1175846 A JP H1175846A
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gly
cys
ser
asn
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JP9236994A
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English (en)
Inventor
Akira Ito
章 伊藤
Seiji Sakano
誠治 坂野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脳・神経系に発現する、新規細胞作用分子を
見出し、ポリペプチドとして提供することである。 【効果】 本発明により、脊髄および内分泌器官に発現
する新規スリット様ポリペプチド、およびその遺伝子、
およびその製造方法、および該ポリペプチドを特異的に
認識する抗体が提供され、あらゆる脊髄、甲状腺、卵
巣、前立腺、副腎、小腸、心臓、気管、胸腺、リンパ
節、筋肉系、結腸の疾患の診断、治療への使用が可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト由来の新規ス
リット様ポリペプチド、および該ポリペプチドをコード
するDNA、該ポリペプチドの製造方法および該ポリペ
プチドを特異的に認識する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】高等脊椎動物の脳・神経系の形成は胎生
期に完了し、その損傷に対する再生は極めて困難であ
る。脳・神経系の形成過程を理解し、これに関連する分
子の各種脳・神経疾患への臨床応用が検討されている。
近年、神経系の発生および神経回路形成に関わる多くの
細胞−細胞間相互作用分子、もしくは細胞−基質間相互
作用分子が見出されている。これらの分子は、細胞−細
胞間で情報を伝達する細胞膜結合型リセプター分子とそ
のリガンド分子(リセプター−リガンド分子)、細胞−
細胞間の基質物質である細胞外マトリックス分子、およ
び細胞−細胞間もしくは細胞−基質間の接着を担当する
細胞接着分子に大別されている。
【0003】リガンド分子の例として液性因子の神経成
長因子(NGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、
ニューロトロフィン3(NT−3)(特開平5−161
493)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDN
F)、毛様体由来神経栄養因子(CNTF)、ネトリン
(Netrin)(Serafiniら,Cell,7
8,409−424,1994)、コラプシン(Col
lapsin)(Luoら,Cell,75,217−
227,1993)、また膜結合型因子としてノッチ
(Notch)ファミリーのリガンド分子であるデルタ
(Delta)およびセレイト(Serrate)、E
phファミリーのリガンド分子群などが知られている。
これらの分子のいくつかは医薬としての開発研究がなさ
れている。
【0004】細胞外マトリックス分子は、特に神経系に
限定されないコラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン
のほか、主に中枢神経系に分泌されるリーリン(Ree
lin)(D’Archangeloら,Natur
e,374,719−723,1995)や主に末梢神
経系に分泌されるアグリン(Agrin)(Rupp
ら,Neuron,6,811−823,1991)な
ど神経系に特異的な分子が知られている。また、細胞接
着分子の例としてN−カドヘリン、PB−カドヘリン、
N−CAM、L1、インテグリン、ファシクリン(Fa
sciclin)などが知られている(平野,蛋白質核
酸酵素,40,724−735,1995)。
【0005】ここでは分類上3つに大別したが、厳密な
意味で分類できるものではない。例えば、ここではリセ
プター−リガンド分子と分類したデルタは、ノッチに情
報を伝達する因子であると同時に、接着分子としての機
能を有することが知られている(Artavanis−
Tsakonasら,Science,268,225
−232,1995およびFehonら,Cell,6
1,523−534,1990)。また他の例では、接
着分子と分類したインテグリンは、細胞外マトリックス
のRGD(Arg Gly Asp)配列を認識し、細胞内に情報
を伝達しうるリセプター分子としての役割を果たす(原
著Watsonら,監訳松原ら,細胞の分子生物学第3
版,教育社,995−1000,1995)。したがっ
て、リセプター−リガンド分子、細胞外マトリックス分
子、細胞接着分子の分類は便宜上のものであり、これら
の分子の神経系の発生および神経回路形成に対する重要
性は、この分類によって区別されるものではない。そこ
で、本願ではこれらの分子を細胞作用分子と総称する。
【0006】上記のような複数の細胞作用分子が多様に
作用することにより、神経細胞の発生、分化、組織構
築、局在化、神経繊維の伸長、神経軸索の束形成、神経
回路網の形成が連続的、同時並行して行われ、複雑でか
つ特異的な脳・神経系が構成されると考えられている。
しかしながら、多種の細胞作用分子が見出されているに
もかかわらず、神経系の発生および神経回路形成は不明
な点が多く、いまだ生物学的に最も未知な分野のひとつ
である。これは神経系の臓器が非均一な細胞群から構成
され、これらの細胞群を統合するために非常に多数の細
胞作用分子が存在し、さらにこれらの分子の濃度・密度
・親和性および時間・空間的発現が重要な働きをするた
めと考えられているが、現在理解されている細胞作用分
子の種類がまだ十分でなく、未同定の細胞作用分子が存
在し、これらが重要な働きを担っていると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】脳・神経系に発現す
る、新規細胞作用分子を見出し、ポリペプチドとして提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】EGF(epiderm
al growth factor,上皮増殖因子)モ
チーフは、脳・神経系の発生および神経回路形成に関わ
る重要な細胞作用分子のいくつかに見出されている分子
構造である。本発明者らはこの点に着目し、EGFモチ
ーフを有する細胞作用分子が既知分子以外にも脳・神経
系に存在し、これらが脳・神経系発生及び神経回路形成
にとって重要な細胞作用分子として機能しているのでは
ないかと考えた。そして、遺伝子データベースの検索を
行い、EGFモチーフをコードする遺伝子配列を有する
EST(expressed sequence ta
gs)クローンを検索、選出し、これらの遺伝子情報を
基にPCR(polymerase chain re
action)プライマーを作製し、ヒト胎児脳由来の
cDNAをテンプレートとしてPCRを行うことによ
り、ESTクローンと相同の遺伝子断片を得た。この遺
伝子断片をプローブとして用いて、ハイブリダイゼーシ
ョン法によるスクリーニングを行い、得られたクローン
の塩基配列を決定し、該遺伝子断片の塩基配列を含みア
ミノ酸全長をコードするcDNAのクローニングに成功
した。この遺伝子配列から推定されるアミノ酸配列は、
4つのユニットからなるLRR(leucine ri
ch repeat)配列と9つのEGFモチーフを有
する新規配列であることを明らかにした。この配列はシ
ョウジョウバエの中枢神経発生において重要な役割を担
うスリット(Slit)蛋白質(Rothbergら,
Gene Dev,4,2169−2187,1990
およびPCT特許,WO 92/10518)と約41
%のホモロジーを有していた。このため本発明者らは本
分子をヒトスリットと命名し、特許を出願した(出願番
号:平8−186219および平9−205351、参
考例1から3に取得方法を記載した)。
【0009】本発明者らはさらに該ヒトスリットの塩基
配列にホモロジーを有するESTクローンを見いだし、
このESTの元となるcDNA断片を入手し、この断片
の一部をプローブとして用いて、ハイブリダイゼーショ
ン法によるスクリーニングを行い、得られたクローンの
塩基配列を決定し、鋭意努力の結果、該遺伝子断片の塩
基配列を含みアミノ酸全長をコードするcDNAのクロ
ーニングに成功した。この遺伝子配列から推定されるア
ミノ酸配列は、先願のヒトスリットと約60%のホモロ
ジーを有し、4つのユニットからなるLRR配列と9つ
のEGFモチーフを有する先願のヒトスリットと同様の
ドメイン構造を有する新規配列であることを明らかにし
た。このため本発明者らは本願の新規ポリペプチドをヒ
トスリット3と命名した。新規ヒトスリット3をコード
するDNAのアンチセンス核酸断片を用いてノザンブロ
ッティングを行った結果、ヒトスリット3はヒトの臓器
中で脊髄のみならず、甲状腺、卵巣、小腸、心臓、気
管、胸腺、前立腺、副腎、胎盤、リンパ節、結腸および
骨格筋に発現し、脳に発現せず、先願のヒトスリット
(本発明の新規ヒトスリット3と区別するため、以下ヒ
トスリット1と表記する)とは異なる臓器に発現するこ
とを明らかにした。さらに本発明者らは該ヒトスリット
3のポリペプチド全長をコードするDNAを用いて、ヒ
トスリット3の発現系を作製し、本願ポリペプチドのリ
コンビナント標品を作製した。該ヒトスリット3のアミ
ノ酸配列及びそれをコードするcDNAの塩基配列は、
配列表の配列番号1から3に示した。更に、該リコンビ
ナント標品を免疫原として抗体を作製し、精製法を確立
し本発明が完成した。
【0010】すなわち、本発明は、(1)配列表の配列
番号1に記載のアミノ酸配列を含有するポリペプチドま
たはその変異体であるポリペプチド、(2)前記(1)
に記載のポリペプチドをコードするDNA、(3)前記
(2)に記載のDNAが配列表の配列番号2に記載の3
45番から4832番の塩基配列を含有するDNA、
(4)前記(2)に記載のDNAと、宿主細胞中で発現
可能なベクターDNAとを連結してなる組換えDNA
体、(5)前記(4)に記載の組換えDNA体により形
質転換された細胞、(6)前記(4)に記載の組み換え
DNA体を用いて作製された当該アミノ酸配列を含有す
るポリペプチドの生産方法、(7)前記(1)に記載の
ポリペプチドを特異的に認識する抗体に関する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。配列表に
おいて、配列番号1に示したアミノ酸配列は、本発明の
ヒトスリット3のシグナルペプチドを除いた成熟型蛋白
質のアミノ酸配列である。配列番号2に示した塩基配列
は、本発明のヒトスリット3の翻訳領域、5’非翻訳領
域及び3’非翻訳領域を含むcDNAの配列である。な
お該配列の345番から4832番は配列番号1記載の
アミノ酸配列をコードする塩基配列に相当する。配列番
号3に示したアミノ酸配列は本発明のヒトスリット3の
シグナルペプチドを含む全アミノ酸配列である。配列番
号4に示したアミノ酸配列は先願のヒトスリット1のシ
グナルペプチドを除いた成熟型蛋白質のアミノ酸配列で
ある。配列番号5に示した塩基配列は、先願のヒトスリ
ット1の5’非翻訳領域及び3’非翻訳領域を含むcD
NAの配列である。配列番号6に示したアミノ酸配列は
先願のヒトスリット1のシグナルペプチドを含む全アミ
ノ酸配列である。配列番号7に示した塩基配列はオルタ
ナティブスプライシングによって生じる配列番号2記載
の塩基配列に挿入しうるcDNAの配列である。配列番
号8記載のアミノ酸配列は配列番号7記載のcDNA配
列から翻訳されうるポリペプチドの配列である。配列番
号9、10、12、13、15および16はPCR(P
olymeraseChain Reaction)の
プライマーとして使用した合成DNAの配列である。配
列番号11記載のアミノ酸配列は該ヒトスリット3のリ
コンビナント標品検出のために標識として付加したペプ
チドの配列である。配列番号14記載の核酸配列はPC
R産物の一部のDNAの配列である。なお、配列表で示
した各アミノ酸配列は左端がアミノ基末端(N末)、右
端がカルボキシル基末端(C末)であり、各DNAの塩
基配列は左端が5’末端、右端が3’末端である。
【0012】神経系の発生および神経回路形成に対す
る、細胞−細胞間および細胞−基質間相互作用分子の重
要性は先に述べた。神経系に限らず、細胞のこれらの相
互作用にかかわる分子の多くは構造上、接着・結合のた
めの保存されたドメイン構造を有する。このドメイン構
造には、イムノグロブリン(Ig)様ドメイン、カドヘ
リンモチーフ、III型フィブロネクチンリピート(F
NIII型リピート)、LRR(leucine ri
ch repeat)配列、EGF(epiderma
l growth factor)モチーフなどが知ら
れている。
【0013】Ig様ドメインはイムノグロブリン・スー
パーファミリーに属する多数の分子に含まれ、神経細胞
を含む各種細胞に発現する細胞接着分子のN−CAM、
L1、II型ファシクリンは共に5つのIg様ドメイン
を有する(前出,細胞の分子生物学第3版,968−9
69)。カドヘリンモチーフは神経冠細胞に発現するN
カドヘリンをはじめ、カドヘリンファミリーに通常5つ
のドメイン構造で含まれる(前出,細胞の分子生物学第
3版,966−968)。
【0014】FNIII型リピートはIII型フィブロ
ネクチンやテネシンなどの細胞外マトリックス分子、N
−CAMやL1などの細胞接着分子に含まれる。(前
出,細胞の分子生物学第3版,986−988) LRR配列は最近報告されたマウス神経系細胞に発現す
るNLRR−1(Taguchiら,Mol Brai
n Res,35,31−40,1996)、NLRR
−3(Taniguchiら,Mol Brain R
es,36,45−52,1996)に含まれ、結晶解
析により立体構造が明らかにされている(Kobeら,
Nature,374,183−186,1995)。
またLRR配列を有するいくつかの分子において、LR
R配列のN末側、C末側にも保存領域が存在することが
報告されている(Rothbergら,Gene De
v,4,2169−2187,1990)。
【0015】EGFモチーフは外胚葉のニューロブラス
トへの分化を抑制するノッチ、デルタなどのリセプター
−リガンド分子やテネシン、ラミニンなどの細胞外マト
リックス分子に含まれるモチーフであり、3ヶ所のジス
ルフィド結合と1ヶ所のCa 2+結合部位を有すると一般
に考えられている。EGFモチーフの立体構造は結晶解
析により明らかにされている(Raoら,Cell,8
2,131−141,1995)。これらの分子のいく
つかはEGFモチーフがタンデムに並んだ構造を有し、
ノッチの例では36個のEGFモチーフがリピート構造
を取り、その11番目と12番目のEGFモチーフがリ
ガンドとの結合に関与していることが明らかになってい
る(Fehonら,Cell,61,523−534,
1990)。
【0016】これらのドメイン構造を標的とする新規蛋
白質の遺伝子クローニングは、いくつかの方法が考え得
る。例えば、保存されたアミノ酸配列部分に対応する混
合PCRプライマーを作製し、PCRにより該当するア
ミノ酸配列に対応する遺伝子断片を取得する方法、ある
いは保存されたアミノ酸配列部分に対応するオリゴDN
Aプローブを作製し、ハイブリダイゼーション法により
スクリーニングを行う方法、あるいはファミリーを形成
している遺伝子群や異種に等価の遺伝子が知られている
場合には、既知遺伝子の保存領域に該当する核酸断片を
プローブとして特異性のやや低い条件でハイブリダイゼ
ーションを行う方法などが一般的に行われている。いず
れの場合もゲノムDNAおよびcDNAをライブラリー
として使用することができる。
【0017】近年、DNAシーケンス技術が向上し、ゲ
ノムDNAやcDNAのライブラリをランダムにシーケ
ンスし、ヒト、線虫、シロイヌナズナなどの種の全ゲノ
ムDNAおよび全cDNA配列の解明が試みられている
(Genome Directory,Nature,
377,3S,1995)。ヒトのcDNAに関して、
TIGR(The Institute for Ge
nomic Research)によるESTプロジェ
クト、ワシントン大学−メルクによるESTプロジェク
ト、コロラド大学によるSTSプロジェクトなどがこの
事業に参入している。これらの機関から提出されたcD
NAの部分塩基配列はGenbankおよびEMBLの
遺伝子データベースに登録されており、開示されてい
る。1997年4月15日発行のGenbankリリー
ス100によれば、ESTクローンの累積登録数は約8
9万クローンで、平均長は368塩基対(bp)である
ことがわかる。したがって、ESTクローンの塩基配列
を基にハイブリダイゼーション法のプローブを作製する
ことにより、所望のドメイン構造を有する新規遺伝子を
クローニングする事が可能である(前述NLRR−1お
よびNLRR−3)。
【0018】本発明者らは先願のヒトスリット1遺伝子
のクローニングにあたり、前記の各種のドメイン構造を
有し、かつ神経系に発現する既知分子、約30種類を選
出し、該当するドメイン構造をコードする塩基配列を雛
形として、遺伝子データベースのGenbankリリー
ス91(Genetyx−CD,ソフトウェア開発株式
会社)に登録されているESTクローンを対象にホモロ
ジー検索を行った。検索に用いたアルゴリズムはGen
etyx−CDソフトウェア内蔵のプログラムを用い
た。この結果、およそ60%以上の遺伝子配列のホモロ
ジーを有する約600のESTクローンが候補となっ
た。これらのクローンの遺伝子配列は、相補的な配列と
共に1クローンにつき6通りのアミノ酸配列に翻訳し、
該当するアミノ酸配列を有するかどうかを調べた。この
とき、ESTクローンで報告されている塩基配列はしば
しば欠落や重複もしくはNで示される不明配列があるた
め、アミノ酸フレームの変化を考慮して注意深くアミノ
酸配列を生成した。
【0019】特に配列情報の両端の数十bpは、見かけ
上の終止コドンの出現や不明配列のため、ほとんどのE
STクローンでアミノ酸フレームが全く組めず、両端合
わせて約100bpは実質上有用な配列情報でなかっ
た。また、およそ200bp以下の短い断片情報しか有
さないESTクローンは、上記理由を考え合わせてスク
リーニングのためのハイブリダイゼーションのプローブ
として短すぎて適さないため、候補からはずした。最終
的に候補に残ったESTクローンのうち、Genban
k登録番号H14216とT08049の2つのクロー
ンは、EGFモチーフをコードする同一部分の塩基配列
情報を有することが判明し、本発明者らは参考例に示し
たごとく、該ESTクローンに相同の配列を有するDN
A断片を得、このDNA断片をプローブとしてヒトcD
NAライブラリのスクリーニングおよびRACE(ra
pid amplification of cDNA
ends)法により、該ヒトスリット1のオープンリ
ーディングフレーム全長を含むDNAを得、配列表の配
列番号5記載の塩基配列を決定した。該塩基配列から推
定された該ヒトスリット1の成熟蛋白質のアミノ酸配列
を配列表の配列番号4に、シグナル配列を含む全アミノ
酸配列を配列番号6に示した。該アミノ酸配列のドメイ
ン構造の解析により、該ヒトスリット1はLRR配列、
EGFモチーフの他に、ALPS領域(Rothber
gら,J.Mol.Biol.,227,367−37
0,1992)、システイン豊富領域をドメイン構造と
して含有することが明らかになった。
【0020】なお、ヒトスリット1をコードする塩基配
列を含有するプラスミドpBSSlitを大腸菌株DH
5(東洋紡社製)に遺伝子導入した菌株、E.col
i:DH5−pBSSlitは日本国通産省工業技術院
生命工学工業技術研究所に受託番号FERM P−15
920として平成8年10月28日に寄託されている。
本発明者らは、該ヒトスリット1の塩基配列をテンプレ
ートとして、遺伝子データベースのGenbankリリ
ース93(Genetyx−CD,ソフトウェア開発株
式会社)に登録されているESTクローンを対象にホモ
ロジー検索を行ない、類縁分子の発見に努めた。検索に
用いたアルゴリズムはLipman−Pearson法
(Lipmanら,Science,227,1435
−1441,1985)を用いた。この結果、Genb
ank登録番号T65521は、先願のヒトスリット1
のLRR配列にホモロジーを有するアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を有することが判明した。本発明者らは
実施例1のごとく、これらのESTのcDNAクローン
を入手し(クラボウより入手可能)、塩基配列を決定し
たが、本願のポリペプチドのアミノ酸全長をコードする
塩基配列は含まれていなかった。
【0021】次に、これらのDNA断片を用いて、ヒト
のゲノム遺伝子ライブラリーあるいはcDNAライブラ
リーから目的遺伝子の全長を得ることは可能である。全
長のクローニングには、DNA断片をアイソトープ標
識、及び各種非アイソトープ標識し、ライブラリーをハ
イブリダイゼーションなどの方法にてスクリーニングす
ることによって得ることができる。アイソトープの標識
法としては、たとえば[α32P]dCTPとクレノーD
NAポリメラーゼを用いてラベルする方法や、他のニッ
クトランスレーション法またはプライマー伸長法などに
よる標識法が利用できる。
【0022】本発明者らは実施例2に示したごとく、D
NA断片をラジオアイソトープでラベルし、ハイブリダ
イゼーションプローブとし、スクリーニングライブラリ
ーとしてヒト胎児肺由来cDNAを用いてスクリーニン
グを行い、得られた複数のクローンのDNA配列を決定
したところ、これらは最終的に配列表の配列番号2に示
す塩基配列を有するcDNAであることがわかった。配
列表の配列番号2に示したDNAの塩基配列には264
番に始まる開始コドン(ATG)から4835番で終わ
る終止コドン(TAA)まで、1523個のアミノ酸を
コードしうるオープンリーディングフレームが存在し
た。該オープンリーディングフレームから翻訳したアミ
ノ酸配列を配列番号3に示した。尚、該オープンリーデ
ィングフレームを含むプラスミドpHSL3は大腸菌株
JM109(東洋紡社製)に遺伝子導入した。
【0023】このDNAの塩基配列(配列表の配列番号
2)を遺伝子データベース(Genbank、リリース
100)で既知遺伝子の塩基配列と比較したところ、オ
ープンリーディングフレームを有する遺伝子に一致する
配列は見られず、したがって全体の配列に関しては全く
新規な配列である。また同様に該アミノ酸配列(配列表
の配列番号3)をPIR(リリース50)およびSwi
ss−Prot(リリース34)にて既知のアミノ酸配
列と比較したが、同一の配列は認められず、この配列は
全く新規な配列である。しかしながら、比較的高いホモ
ロジーを有する配列として、ショウジョウバエ(Dro
sophila melanogaster)の神経発
生において重要な働きをするスリット(Slit)分子
が見出され、アミノ酸配列で約41%の相同性を有する
ことが明らかになった。ショウジョウバエ・スリット分
子の脊椎動物のホモログの存在は本発明者らによる先願
のヒトスリット1で初めて明らかとし、配列表の配列番
号4に示したヒトスリット1のアミノ酸配列と配列番号
1に示した本発明のヒトスリット3との相同性は約60
%である。すなわち本発明のヒトスリット3のアミノ酸
配列およびDNA配列は先願のヒトスリット1とは明ら
かに異なっていた。なお、ショウジョウバエスリットの
PCT特許(WO 92/10518)には脊椎動物の
ホモログの存在を示唆する記載はない。
【0024】配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列を
Kyte−Doolittleの方法(J.Mol.B
iol.,157:105,1982)に従って、アミ
ノ酸配列から疎水性部分、親水性部分を解析した。その
結果、本発明のヒトスリット3はシグナルペプチドを有
し、細胞膜通過部分を有さない遊離型の分泌蛋白質であ
ることが推定された。つまりこの解析結果によれば、該
ヒトスリット3の分泌前駆体のアミノ酸配列は配列表の
配列番号3に示す1523アミノ酸残基からなるポリペ
プチドであり、シグナルペプチド領域は同配列表のアミ
ノ酸配列の−27番のメチオニンから−1番のセリンに
あたる27アミノ酸残基、分泌成熟体領域は同配列表の
1番のグリシンから1496番セリンにあたる1496
アミノ酸残基が該当することが推定された。ただし、こ
のシグナルペプチド切断部位は、あくまでもアミノ酸配
列から推定されたものであり、実際に生体中での切断部
位は、前後10アミノ酸以内の範囲で異なることも十分
考えられる。
【0025】またアミノ酸配列から予想されることとし
て、糖鎖が付加される部分はN−アセチル−D−グルコ
サミンがN−グリコシド結合可能な部分として、配列表
の配列番号1のアミノ酸配列の45番、165番、53
6番、595番、757番、765番、770番、90
1番、981番、998番、1154番、1220番お
よび1379番の13個のアスパラギン残基が挙げられ
る。一般に、糖鎖が付加された蛋白質の方がポリペプチ
ドそのものよりも生体内での分解に対して安定であり、
また強い生理活性を有していると考えられている。
【0026】配列表の配列番号1に記載したアミノ酸配
列のドメイン構造の解析により、ヒトスリット3はポリ
ペプチドのほぼ全体が緻密なドメイン構造で構成されて
いることが明らかになった。すなわち、タンデムに並ん
だLRR配列とそれを挟むLRRのN末保存領域(LR
R−NR)とLRRのC末保存領域(LRR−CR)を
1つのユニットとし、このユニットがN末から4つ連続
して並び、その直後にEGFモチーフが6個タンデムに
並び、直後にALPSドメイン(Rothbergら,
J.Mol.Biol.,227,1992に詳細)が
続き、その後再びEGFモチーフが3個並び、システイ
ン豊富領域(Rothbergら,J.Mol.Bio
l.,227,1992に詳細)が続き、C末になる。
【0027】さらに詳しく説明すれば、第1ユニットの
LRR−NR(LRR−NR1)は配列表の配列番号1
に記載のアミノ酸配列の7番のシステインから38番の
アルギニン、第1ユニットのLRR配列(LRR1)は
7回のリピート構造を有し、同配列表の39番のロイシ
ンから188番のアスパラギン、第1ユニットのLRR
−CR(LRR−CR1)は同配列表の189番のヒス
チジンから252番のセリン、第2ユニットのLRR−
NR(LRR−NR2)は同配列表の253番システイ
ンから284番グルタミン酸、第2ユニットのLRR配
列(LRR2)は6回のリピート構造を有し、同配列表
の285番イソロイシンから410番アスパラギン、第
2ユニットのLRR−CR(LRR−CR2)は同配列
表の411番プロリンから477番バリン、第3ユニッ
トのLRR−NR(LRR−NR3)は同配列表の47
8番システインから509番アスパラギン酸、第3ユニ
ットのLRR配列(LRR3)は6回のリピート構造を
有し、同配列表の510番ロイシンから636番のアス
パラギン、第3ユニットのLRR−CR(LRR−CR
3)は同配列表の637番プロリンから697番アルギ
ニン、第4ユニットのLRR−NR(LRR−NR4)
は同配列表の698番システインから729番グルタミ
ン酸、第4ユニットのLRR(LRR4)は5回のリピ
ート構造を有し、同配列表の730番ロイシンから83
0番アスパラギン、第4ユニットのLRR−CR(LR
R−CR4)は同配列表の831番プロリンから892
番アラニン、第1EGFモチーフは同配列表の893番
システインから925番システイン、第2EGFモチー
フは同配列表の932番システインから966番システ
イン、第3EGFモチーフは同配列表の973番システ
インから1004番システイン、第4EGFモチーフは
同配列表の1011番システインから1044番システ
イン、第5EGFモチーフは同配列表の1051番シス
テインから1082番システイン、第6EGFモチーフ
は同配列表の1096番システインから1127番シス
テイン、ALPSドメインは1128番グルタミン酸か
ら1305番システイン、第7EGFモチーフは同配列
表の1308番システインから1337番システイン、
第8EGFモチーフは同配列表の1345番システイン
から1375番システイン、第9EGFモチーフは同配
列表の1385番システインから1416番システイ
ン、システイン豊富領域は同配列表の1422番システ
インから1495番システインまでである。
【0028】ヒトスリット1とヒトスリット3のドメイ
ン構造は、N末からLRR−NRおよびLRR−CRを
有するLRR構造が4つ連続して並び、その直後にEG
Fモチーフが6個タンデムに並び、直後にALPSドメ
インが続き、その後再びEGFモチーフが3個並び、シ
ステイン豊富領域が続き、C末になるという共通の構成
からなる。また4つのユニットのLRRのリピート数は
同一である。さらにドメイン構造内でのシステインの
数、位置ともに保存されており、極めて類似の立体構造
をとることが推定できる。一方、ショウジョウバエスリ
ットの構造(Rothbergら,Gene Dev,
4,2169−2187,1990およびPCT特許,
WO 92/10518)は、LRR−NR,LRR,
LRR−CRからなるユニットが4つあることが示され
ているが、LRRの詳細な構造に関して、LRR1はヒ
ト型が7回のLRRの繰り返しに対してショウジョウバ
エは6回、LRR3はヒト型が6回に対してショウジョ
ウバエが5回の違いが認められた。EGFモチーフに関
して、ヒト型が9つに対してショウジョウバエは7つで
あり、ヒト型の第7、第8、第9EGFモチーフが3連
のリピート構造をとるのに対して、ショウジョウバエは
1つのみである。なお、ショウジョウバエスリットに関
して、第7EGFモチーフの後にオルタナティブ・スプ
ライシングにより2種類の転写物が存在することが報告
されている。
【0029】本発明者らが明らかにしたヒトスリット3
のアミノ酸配列をコードするcDNAの塩基配列に関し
てもオルタナティブ・スプライシングが見いだされた。
すなわち配列表の配列番号2記載の塩基配列の4598
番と4599番の間に配列表の配列番号7に記載の塩基
配列の101塩基対からなるDNAが挿入されたクロー
ンが見出された。このクローンの塩基配列から推定され
るアミノ酸配列は、配列表の配列番号1記載のアミノ酸
配列の1番グリシンから1418番グルタミンまでは他
のクローンと同一のアミノ酸配列を有するが、その後に
配列表の配列番号8記載の27残基からなるアミノ酸配
列が連結してなる1445残基のアミノ酸配列を有し、
この変異体クローンのドメイン構造は、システイン豊富
領域は消失しているが、N末から第9EGFモチーフま
では配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列からなるポ
リペプチドと全く同一である。また別のクローンでは配
列表の配列番号2記載の塩基配列の3612番乃至39
11番の300塩基が欠落しており、この欠落した塩基
配列に対応するアミノ酸配列は、配列表の配列番号1記
載のアミノ酸配列の1090番ロイシン乃至1189番
バリンの100残基にあたる。この変異体クローンは、
配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列からなるポリペ
プチドの第6EGFモチーフの全部とALPSドメイン
の一部が欠失したドメイン構造の1396残基からなる
アミノ酸配列を有する。
【0030】すなわち、本発明の新規ヒトスリット3
は、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列を含有す
るポリペプチドであるが、上記を例とするオルタナティ
ブ・スプライシングによって生じる一部のアミノ酸配列
の挿入、欠失および置換やポイントミューテーションに
よって生じるアミノ酸置換による該ポリペプチドの変異
体も本発明のポリペプチドに含まれる。これら自然界で
生じ得る変異体の他に、人為的な操作によって作製しう
る該ポリペプチドの変異体も本発明に含まれる。また、
そのアミノ酸配列のN末もしくはC末に多少のアミノ酸
残基、ペプチド残基が付加されることもあり得る。しか
るに本発明の配列表の配列番号1記載のポリペプチドの
性質を失わない該ポリペプチドの変異体は本発明に含ま
れる。配列表の配列番号1記載のポリペプチドと該ポリ
ペプチドの変異体のアミノ酸配列の相同性は70%以上
であることが好ましく、更に90%以上が好ましい。ま
た該ポリペプチドやその変異体にN−アセチル−D−グ
ルコサミンやN−アセチル−D−ガラクトサミンなどの
糖鎖が、N−グリコシドあるいはo−グリコシド結合し
てなるポリペプチドも本発明に含まれる。
【0031】本発明者らが明らかにした塩基配列を用い
れば、ヒトスリット3の発現・機能に関して、近年の遺
伝子操作技術、発生工学技術を応用した詳細な解析が可
能である。すなわち、配列表の配列番号2の一部もしく
は全部の塩基配列を有する12merから16mer以
上、好ましくは18mer以上の相補し得る核酸、つま
りアンチセンスDNA、RNA、及びそれらがメチル
化、メチルフォスフェート化、脱アミノ化、またはチオ
フォスフェート化された誘導体によって、ハイブリダイ
ゼーション、PCRなどの手法を用いて行うことが出来
る。実施例4に示したように、同様な方法でマウス等、
他の脊椎動物の本ヒトスリット3のホモログの検出や遺
伝子クローニングができる。さらに、ヒトを含めたゲノ
ム上の遺伝子のクローニングも同様に可能である。
【0032】本発明者らは、ヒトスリット3のmRNA
の臓器発現分布を調べるために実施例3に示すごとく、
配列表の配列番号2記載の塩基配列の一部の配列を有す
る二本鎖DNA断片を作製し、これをアイソトープラベ
ルしてヒト臓器由来のmRNAを固定したフィルターを
用いてノザンブロッティングを行った。その結果、胎児
では肺と腎臓に発現することが観察された。成体では甲
状腺に最も強く、脊髄、卵巣、小腸、心臓、気管、胸
腺、前立腺、副腎、胎盤、リンパ節、結腸および骨格筋
にも発現が観察された。参考例3に示したヒトスリット
1が発現する脳にはヒトスリット3の発現は観察されな
かった。これらの知見はヒトスリット3がヒトスリット
1と異なる発現分布を示し、異なった作用を有すること
が示される。
【0033】また、in situハイブリダイゼーシ
ョンやin situ PCRなどの方法により、上記
のノザンブロッティングで発現が観察された臓器におい
て、病理組織標本のヒトスリット3の発現を調べること
により、病気との関連をさらに詳細に調べることが可能
である。また実験動物のスリット3ホモログ遺伝子を使
用してハイブリダイズすることにより全長配列をクロー
ニングし、アンチセンスオリゴマーやドミナントネガテ
ィブによる発現制御、トランスジェニックマウス、ジー
ンターゲッティングマウス、本遺伝子と関連する遺伝子
を共に不活化したダブルノックアウトなどのあらゆる方
法を用いることにより、詳細に脊椎動物のスリット3ホ
モログの発現・機能を解析することが可能である。脊椎
動物のスリット3ホモログ遺伝子を用いることにより、
無脊椎動物のショウジョウバエのスリット遺伝子では得
られない、脊椎動物、特にほ乳類での作用解析が可能で
ある。これらのデータはヒトへの外挿が可能である。本
発明者らは先願のヒトスリット1において、ラット相同
遺伝子であるラットスリット1の遺伝子断片を用いて、
ラット脳内のスリット1の発現分布をin situハ
イブリダイゼーションにより観察し、該スリット1が大
脳皮質、海馬、扁桃体および嗅球の神経細胞に特異的に
発現していることを見いだしている。ヒトスリット3に
おいても各発現臓器における詳細な発現部位の特定およ
び発現細胞の同定が可能である。
【0034】またヒトスリット3の塩基配列情報を用い
ることでゲノム上の染色体マッピングとゲノム配列決
定、それに引き続いてプロモータおよびエンハンサー領
域の解析、スプライシング構造の解析が可能である。ゲ
ノム上の異常があれば、遺伝子診断、遺伝子治療への応
用が可能である。近年、脳・神経細胞の遺伝子治療用ベ
クターに関して、アデノウィルスベクター、ヘルペス単
純ウィルスベクターをはじめ、アデノ関連ウィルスベク
ター、免疫不全ウィルスベクター、フォーミーウィルス
ベクター等のウィルスベクターや脂質試薬を使用した神
経細胞系への遺伝子導入が可能になっている。また、遺
伝子治療用ベクターのプロモータ領域の改良によって任
意に遺伝子発現を制御する技術が開発されている。こう
した周辺技術の進歩により、ゲノム上に異常がなくて
も、前記の神経細胞間もしくは神経細胞と筋系細胞間の
相互作用の改善の目的で積極的に遺伝子治療を行うこと
が可能となる。
【0035】ショウジョウバエでの研究(Rothbe
rgら,Gene Dev,4,2169−2187,
1990およびPCT特許,WO 92/10518)
では、スリットは神経発生期に中外胚葉から分化した正
中線グリア細胞に特異的に発現される蛋白質で、交連軸
索に沿って分泌運搬され、はしご状神経の形態形成に作
用する。また成長円錐が筋および心筋に接続する部位に
も局在する。これらのことからスリットは神経細胞間お
よび神経細胞と筋系の細胞との相互作用を媒介すると考
えられている。またスリットの欠損変異株のショウジョ
ウバエ胚は、中枢神経の形成が崩壊し、発生途上で死滅
することが報告されている。なお成体についてのスリッ
トの発現は不明である。
【0036】昆虫類のはしご状神経と脊椎動物の脊髄は
発生学的に共通性が高く、ショウジョウバエでの研究結
果が、ヒトスリット3の機能推定に有用である。すなわ
ち、ヒトスリット3の生理機能は脊髄での神経細胞間お
よび神経細胞と筋肉系の細胞との相互作用を媒介してい
ること、脊髄の形態形成、維持、再生に関与しているこ
とが考えられる。この作用から類推されるヒトスリット
3の医薬への応用として、脊髄損傷や神経切断、各種自
己免疫疾患、骨粗鬆症、脊椎変性症など、脊髄、末梢神
経や筋肉系に関与するあらゆる疾患において、脊髄での
神経細胞間および神経細胞と筋肉系の細胞との相互作用
の障害で引き起こされる機能障害の治療や症状緩和に有
用である。症状として例を挙げれば、痛み、しびれ、麻
痺、震え、ひきつり、筋力の衰えなどに用いることが可
能である。
【0037】ヒトスリット3は神経系だけでなく、甲状
腺、卵巣、前立腺、副腎、小腸、胎盤などの内分泌器官
に発現される。甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体化
ホルモン(LH)、絨毛性ゴナドトロピン(CG)およ
び卵胞刺激ホルモン(FSH)などの糖蛋白ホルモンは
上記の内分泌器官を標的臓器もしくは産生臓器とし、そ
れらリセプターはG蛋白質共役型リセプターファミリー
を形成している。これら糖蛋白ホルモンリセプターファ
ミリーの共通点として、細胞外部分のホルモン結合部位
にLRR構造を有することにある(M.Tonacch
eraら,Clinical Endcrinolog
y,44,621−633,1996)。上記標的臓器
に発現し、4つものLRR構造を有するヒトスリット3
は、LRRを介してこれら糖蛋白ホルモンと相互作用
し、対応するホルモンリセプターへの結合性の調節やE
GFモチーフを介する異なったリセプターへの結合を仲
介することが可能性として挙げられる。バセドウ病やI
DDM型糖尿病などの内分泌疾患は、各種ホルモンリセ
プターに対するアゴニスト作用もしくはアンタゴニスト
作用を有する自己抗体の出現がその大きな要因となって
いることが近年の研究により明らかにされている。した
がって、糖蛋白ホルモンとそのリセプターの結合調節は
内分泌領域における疾患の標的として極めて重要であ
り、ヒトスリット3の医薬への応用として、糖蛋白ホル
モンもしくはそのリセプターの異常による疾患や原因不
明の内分泌器官の異常による疾患であるバセドウ病(グ
レーブス病)、橋本病、甲状腺腫、甲状腺機能低下症、
甲状腺機能亢進症、半陰陽、不妊症、糖尿病、血糖異常
症、肥満症、骨形成障害、骨粗鬆症、高血圧、性腺機能
低下症、高脂血症などの治療や症状緩和に用いることが
可能である。
【0038】ショウジョウバエスリットは正中線グリア
細胞に発現するが、これと同様な表現系を示す分子にs
ingle−minded(sim)が知られている
(Klambtら、Cell、64、801−815、
1991)。simは塩基性ヘリックス・ループ・ヘリ
ックス(bHLH)型の転写調節因子であることから、
スリットとsimはシグナル伝達上の何らかの関連が存
在する可能性がある。ヒトのsimホモログ遺伝子であ
るhSIMは第21番染色体上のダウン症候群領域に位
置することが報告され、hSIMとダウン症候群の関連
性が指摘されている(Dahmaneら、Proc.N
atl.Acad.Sci.USA、92、9191−
9195、1995)。またEGFモチーフを有する蛋
白質のうち、48個のEGFモチーフを有するフィブリ
リンの欠損は、先天性疾患のマルファン症候群を引き起
こすことが知られている(Pereiraら、Hum.
Mol.Genet.、2、961−968、199
3)。ヒトスリット3に関しても、ショウジョウバエス
リットの単一遺伝子欠損が致死的な影響を与えることか
ら、ヒトスリット3の欠損もしくは変異は、致死的もし
くは先天性の障害、後天的な疾患の原因になることが推
定される。
【0039】クローン化された本発明のヒトスリット3
をコードするDNAは、目的によりそのまま、あるいは
所望により制限酵素で消化して使用することができる。
クローン化されたDNAから発現させたい領域を切り出
し、発現に適したベクター中のプロモータの下流に連結
して組換えDNA体を得ることができる。また、更にそ
の形態としては単独のポリペプチドでもかまわないが、
複合体の形態を有するポリペプチドでも可能である。本
発明で使用する「複合体」は2種類以上の物質を単に混
ぜ合わせた混合物ではなく、1種類もしくは2種類以上
のポリペプチドが共有結合を含む何らかの結合様式を有
してなる化合物、コンジュゲート、またはコンプレック
スの総称を意味する。そのような例としては、イムノグ
ロブリンとのキメラ蛋白質のジスルフィド結合による共
有結合を介した複合体、または実施例5で作製されたF
LAG配列を有するポリペプチドと抗FLAG抗体によ
る抗原抗体反応を介した複合体などの形態が挙げられ
る。
【0040】さらにヒトIgGのFc部分とのキメラ蛋
白質として発現させて、抗体のヒンジ部分によりジスル
フィド結合を介した多量体として発現させる方法、ま
た、抗体認識部位をC末もしくはN末に発現するキメラ
蛋白質として発現させ、発現させた該ポリペプチドのC
末もしくはN末の抗体認識部位を特異的に認識する抗体
と反応させることにより、多量体を形成させる方法が挙
げられる。したがって、遺伝子工学的な技術により2量
体もしくはそれ以上の形態を有する配列表の配列番号1
記載のアミノ酸配列を有するポリペプチドに関しても本
発明に含まれる。
【0041】該ヒトスリット3の発現ベクターとして
は、大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミ
ド、酵母由来プラスミド、あるいはλファージなどのバ
クテリオファージ、およびレトロウィルス、ワクシニア
ウィルスなどの動物ウィルスなどが挙げられる。プロモ
ータとしては、遺伝子発現に用いる宿主に対応していて
適切なプロモータであればいかなるものでもよい。
【0042】こうして得られる組換えDNA体は、動物
細胞、昆虫細胞、酵母、カビなどの真核細胞や、バクテ
リア、放線菌などの原核細胞を宿主として形質転換され
た細胞を得ることができる。形質転換されうる細胞の例
としては、真核細胞としてサル細胞であるCOS−1、
Vero、チャイニーズハムスター細胞CHO、カイコ
細胞SF9等が挙げられ、原核細胞としてエシェリヒア
属菌、バチルス属菌等が挙げられる。これらの形質転換
された細胞を用いて、リコンビナントの当該ヒトスリッ
ト3を生産、精製させることが可能である。これらの操
作に関して、多数の方法が成書によって知られている
(Kriegler,Gene Transfer a
nd Expression − A Laborat
ory Manual,Stockton Pres,
1990および横田ら, バイオマニュアルシリーズ4,
遺伝子導入と発現・解析法, 羊土社, 1994)。
【0043】かくして得られた該ヒトスリット3を用い
れば、ヒトスリット3の生理活性探索が可能である。ヒ
トスリット3は脊髄、甲状腺、卵巣、心臓、前立腺、小
腸、副腎、気管、骨格筋、胎盤、結腸、胸腺、リンパ節
に発現する。また、ショウジョウバエでは発生時の正中
線に特異的に発現するが、脊椎動物でこれに相当する部
位は底板および蓋板にあたる。実験動物よりこれらの臓
器の組織、あるいは各種細胞株を培養し、該ヒトスリッ
ト3を作用させることにより、インビトロの生理活性探
索のアッセイ系を構築しうる。さらにこのアッセイ系を
応用すれば、該ポリペプチドの作用を阻害する化合物の
スクリーニングが可能である。
【0044】本発明のヒトスリット3を医薬品として用
いるならば、上記に示した形態を有する本発明のヒトス
リット3を適当な安定化剤、例えばヒト血清アルブミン
などと共に凍結乾燥品を作製し、用時注射用蒸留水にて
溶解もしくは懸濁して使用し得る形状が望ましい。例え
ば1乃至1000μg/mlの濃度に調製した注射剤、
点滴剤として提供することができる。本発明者らは本発
明のヒトスリット3を1mg/ml、ヒト血清アルブミ
ン1mg/mlとなるようにバイアルに小分けし、長期
にわたって該ポリペプチドの物理的、化学的性状は保持
された。また、該ヒトスリット3の毒性については、マ
ウスに対して10mg/Kgを腹腔内投与したがマウス
の死亡例は確認されなかった。
【0045】また、本発明のポリペプチドのインビボに
おける生理活性は、あらゆる疾患モデルマウス、または
それらに準ずる疾患に似た症状を呈するラット、サル等
の動物をモデルとして投与を行い、その身体的、生理的
な機能の回復、異常を調べることにより可能となる。勿
論、これらの結果が人にも外挿できるため、該ヒトスリ
ット3の薬効としての評価として有効なデータを得るこ
とが出来る。
【0046】本発明のヒトスリット3を医薬品として利
用する場合、その適応分野として、脊髄、甲状腺、卵
巣、前立腺、副腎、小腸、心臓、気管、胸腺、リンパ
節、結腸、筋肉系の異常に起因する疾患、好ましくは甲
状腺の機能不全に起因する疾患が対象となる。その際の
投与量としてはその形態などにもよるが、具体的には1
0μg/Kgから10mg/Kg程度投与すればよい。
【0047】該ヒトスリット3を特異的に認識する抗体
は実施例7に示したように作製することができる。また
成書(Antibodies a laborator
ymanual,E.Harlow et al.,C
old Spring Harbor Laborat
ory)に示された各種の方法ならびに遺伝子クローニ
ング法などにより分離されたイムノグロブリン遺伝子を
用いて、細胞に発現させた遺伝子組換え体抗体によって
も作製することができる。このように作製された抗体は
該ヒトスリット3の精製に利用できる。すなわち、実施
例7に示したごとく、該ヒトスリット3を特異的に認識
する抗体を用いれば、ヒトスリット3の検出、測定が可
能であり、上記に示した疾患などの診断薬として使用で
き得る。
【0048】尚、本明細書に記載されているcDNAの
作製、ノーザンブロットによる発現の検討、ハイブリダ
イゼーションによるスクリーニング、組換えDNAの作
製、DNAの塩基配列の決定、cDNAライブラリーの
作製等の操作は、当業者間で通常行われているものであ
り、実験書としては、たとえば、Maniatisらの
編集したMolecular Cloning,A l
aboratorymanual,1989,Ed
s.,Sambrook,J.,Fritsch,E.
F.,and Maniatis,T.,Cold S
pring Harbor Loboratory P
ressに従えば容易に実施できる。使用する酵素、試
薬類も全て市販の製品を用いることができ、特に断らな
い限り、製品で指定されている使用条件に従えば、完全
にそれらの目的を達成することができる。なお使用する
制限酵素は宝酒造、東洋紡、ニューイングランドバイオ
ラボの各社等より適宜入手することが出来る。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に発明を実施する形態につい
て例を示すが、必ずしもこれらに限定されるものではな
い。
【0050】
【参考例1】 ヒトスリット1クローニングのためのPCRプライマー
の作製およびPCR Genbank登録番号T08049のクローンに対応
するPCRプライマーとして、配列表の配列番号9記載
の塩基配列のセンスプライマーT08049S、および
配列番号10記載の塩基配列のアンチセンスプライマー
T08049Aの合成オリゴDNAを作製した。
【0051】合成オリゴヌクレオチドは固相法を原理と
する全自動DNA合成機を使用して作製した。全自動D
NA合成機としてはアプライドバイオシステム社391
PCR−MATEを使用した。ヌクレオチド、3'-ヌク
レオチドを固定した担体、溶液、および試薬は同社の指
示に従って使用した。所定のカップリング反応を終了
し、トリクロロ酢酸で5’末端の保護基を除去したオリ
ゴヌクレオチド担体を濃アンモニア中にて室温で1時間
放置することにより担体からオリゴヌクレオチドを遊離
させた。次に、核酸及びりん酸の保護基を遊離させるた
めに、核酸を含む反応液を、封をしたバイアル内におい
て濃アンモニア溶液中で55℃にて14時間以上放置し
た。担体及び保護基を遊離した各々のオリゴヌクレオチ
ドの精製をアプライドバイオシステム社のOPCカート
リッジを使用して行い、2%トリフルオロ酢酸で脱トリ
チル化した。精製後のプライマーは最終濃度が100p
mol/μlとなるように脱イオン水に溶解してPCR
に使用した。
【0052】PCRによる増幅は以下のように行った。
ヒト胎児脳由来cDNA混合溶液(QUICK−Clo
ne cDNA、CLONTECH社)1μlを使用
し、10×緩衝液(500mM KCl、100mM
Tris−HCl(pH8.3)、15mM MgCl
2 、0.01%ゼラチン)5μl、dNTP Mixt
ure(宝酒造社製)4μl、前述のセンスプライマー
T08049S(100pmol/μl)およびアンチ
センスプライマーT08049A(100pmol/μ
l)を各0.25μl、及びTaqDNAポリメラーゼ
(AmpliTaq:宝酒造社製、5U/μl)0.2
μlを加え、最後に蒸留水を加えて全量を50μlとし
て、95℃で45秒間、55℃で45秒間、72℃を2
分間からなる行程を1サイクルとして、この行程を35
サイクル行い最後に72℃にて7分間放置してPCRを
行った。このPCR産物の一部を2%アガロースゲル電
気泳動を行い、エチジウムブロマイド(日本ジーン社
製)にて染色後、紫外線下で観察し、約250bpのc
DNAが増幅されていることを確認した。
【0053】こうして得られたT08049に対応する
PCRプライマーによるPCR産物の全量は、低融点ア
ガロース(GIBCO BRL社製)にて作製した2%
アガロースゲルにて電気泳動し、エチジウムブロマイド
にて染色後、紫外線照射下にて約250bpのバンドを
切り出し、ゲルと同体積の蒸留水を加え、65℃にて1
0分間加熱し、ゲルを完全に溶かしたのち、等量のTE
飽和フェノール(日本ジーン社製)を加えて、1500
0rpm5分間遠心分離後上清を分離し、さらに同様な
分離作業をTE飽和フェノール:クロロフォルム(1:
1)溶液、さらにクロロフォルムにて行った。最終的に
得られた溶液からDNAをエタノール沈澱して回収し
た。
【0054】プラスミドベクターとしてpCRII V
ector(Invitorogen社製、以下pCR
IIと示す)を用い、このプラスミドベクターと先のD
NAのモル比が1:3となるように混ぜ合わせて、T4
DNAリガーゼ(Invitorogen社製)にて
プラスミドベクターにDNAを組み込んだ。DNAが組
み込まれたpCRIIを大腸菌One Shot Co
mpetent Cells(Invitrogen
社)に遺伝子導入し、アンピシリン(Sigma社製)
を50μg/ml含むL−Broth(宝酒造社製)半
固型培地のプレートに蒔き、12時間程度37℃に放置
し、現れてきたコロニーを無作為選択し、同濃度のアン
ピシリンを含むL−Broth液体培地2mlに植え付
け、18時間程度37℃で振盪培養し、菌体を回収し、
ウィザードミニプレップ(Promega社製)を用い
て添付の説明書に従ってプラスミドベクターを分離し、
このプラスミドベクターを制限酵素EcoRIにて消化
して、約250bpのDNAが切り出されてくることで
該PCR産物が組み込まれていることを確認し、確認さ
れたプラスミドベクタークローンについて、組み込まれ
ているDNAの塩基配列を螢光DNAシークエンサー
(アプライドバイオシステム社、モデル373S)にて
調べ、上記プライマーによって挟まれるT08049の
塩基配列と相同であることを確認した。このクローンを
¥9/pCRIIと名付けた。
【0055】
【参考例2】 新規ヒトスリット1遺伝子の全長クローニングおよび塩
基配列の決定 ヒト胎児脳由来のcDNAライブラリー(ラムダファー
ジベクターλgt−10にcDNAが挿入されたもの、
CLONTECH社製)からプラークハイブリダイゼ−
ションにて全長cDNAを持ったクローンの検索を1×
106 相当のプラークから行った。出現したプラークを
ナイロンフィルター(Hybond N+:Amers
ham社製)に転写し、転写したナイロンフィルターを
アルカリ処理(1.5M NaCl、0.5M NaO
Hを染み込ませたろ紙上に7分間放置)し、次いで中和
処理(1.5M NaCl、0.5M Tris−HC
l(pH7.2)、1mM EDTAを染み込ませたろ
紙上に3分間放置)を2回行い、次にSSPE溶液
(0.36M NaCl、0.02M りん酸ナトリウ
ム(pH7.7)、2mM EDTA)の2倍溶液中で
5分間振とう後洗浄し、風乾した。その後、0.4M
NaOHを染み込ませたろ紙上に20分間放置し、5倍
濃度のSSPE溶液で5分間振とう後洗浄し、再度風乾
した。このフィルターを用いて放射性同位元素32Pにて
標識された参考例1記載の約250bpのDNA断片を
プローブとしてスクリーニングを行った。
【0056】放射性同位元素32Pにて標識された先のD
NAプローブは以下のように作成した。すなわち、参考
例1記載の¥9/pCRIIは制限酵素EcoRIにて
消化し、低融点アガロースゲルにて電気泳動し、約25
0bpのDNA断片を精製回収した。得られたDNA断
片をDNAラベリングキット(MegaprimeDN
A labeling system:Amersha
m社製)を用いて標識した。すなわち、DNA25ng
にプライマー液5μl及び脱イオン水を加えて全量を3
3μlとして沸騰水浴を5分間行い、その後、dNTP
を含む反応緩衝液10μl、α−32P−dCTP5μ
l、及びT4DNAポリヌクレオチドキナーゼ溶液2μ
lを加えて、37℃で10分間水浴し、更にその後、セ
ファデックスカラム(Quick Spin Colu
mn Sephadex G−50:ベーリンガーマン
ハイム社製)で精製し、5分間沸騰水浴をしたのち、2
分間氷冷後使用した。
【0057】前述の方法にて作成したフィルターを、各
々の成分の最終濃度が5倍濃度のSSPE溶液、5倍濃
度のデンハルト液(和光純薬社製)、0.5%SDS
(ドデシル硫酸ナトリウム)、及び10μg/mlの沸
騰水浴により変性したサケ精子DNA(Sigma社
製)であるプレハイブリダイゼーション液中に浸し、6
5℃にて2時間振とうしたのち、前述の方法で32P標識
されたプローブを含むプレハイブリダイゼーション液と
同一組成のハイブリダイゼーション液に浸し、55℃に
て16時間振盪し、ハイブリダイゼーションを行った。
【0058】次に、フィルターを0.1%SDSを含む
SSPE溶液に浸し、55℃にて振盪し2回洗浄後、さ
らに0.1%SDSを含む10倍希釈したSSPE溶液
に浸し、55℃にて4回洗浄した。洗浄を終了したフィ
ルターを増感スクリーンを使用して、オートラジオグラ
フィーを行った。その結果、強く露光された部分のクロ
ーンを拾い、再度プラークを蒔き直し前述の方法にてス
クリーニングを行い、完全に単独のクローンを分離し
た。
【0059】単離されたファージクローンは27クロー
ンであった。成書の方法に従い、これらのすべてのクロ
ーンのファージを約1×109 pfu調製し、ファージ
DNAを精製し、制限酵素EcoRIにて消化し、同様
にEcoRIで消化したpBluescript II
KS(Stratagene社製、以下pBlues
criptと示す)ファージミドベクターに組み込ん
だ。これらのクローンの両端の塩基配列をM13リバー
サルプライマーおよびM13ユニバーサルプライマーを
用いてDNAシークエンサーにより解析したところ、#
51クローンは配列表の配列番号5のDNA配列の31
07番から5094番、#9クローンは同配列表の16
84番から3853番、#43クローンは同配列表の2
092番から4663番に相当する配列を含むクローン
であった。このほか、塩基配列の一部を解析した#10
および#17のクローンを含め、これらのクローンをキ
ロシークエンス用デリションキット(宝酒造社製)を用
いて添付の説明書に従ってデリションミュータントを作
製し、DNAシークエンサーを用いて5’方向、3’方
向の両方向から、cDNA塩基配列を解析した。その結
果、同配列表の1684番から5094番に相当する塩
基配列を確定した。
【0060】しかし、同配列表の4835番に相当する
部分に終止コドンを見いだしたが、5’側には開始コド
ンと判断しうる配列を見いだせなかったため、5’RA
CEシステム(Gibco−BRL社製)を用いて添付
の説明書に従い5’RACE(rapid ampli
fication of cDNA ends)を試
み、得られたDNA断片をpCRIIベクターに組み込
み、DNAシークエンサーでこのDNA断片の塩基配列
を調べたところ、配列表の配列番号5記載の塩基配列の
1251番から1702番に相当するクローンRACE
1を見いだし、このクローンの塩基配列を決定した。
【0061】さらに同様の方法で5’RACEを繰り返
し、同配列表の257番から1308番に相当するクロ
ーンRACE2を見いだし、塩基配列を決定した。そこ
でなお開始コドンと判断しうる配列を見いだせなかった
ため、同配列表の280番から661番に相当するDN
A断片sli6をクローンRACE2をテンプレートと
してPCRにて作製し、上記のプラークハイブリダイゼ
ーションと同様の方法で、ヒト胎児脳由来cDNAライ
ブラリーのスクリーニングを行った。その結果、46個
の陽性のファージクローンを得、これらのいくつかのフ
ァージクローンからファージDNAを精製し、制限酵素
EcoRIにて消化し、同様にEcoRIで消化したp
UC18プラスミドベクター(東洋紡社販売)に組み込
んだ後、両端をDNAシークエンサーによって塩基配列
の解析をしたところ、#2.1クローンは同配列表の1
番から1270番、#2.8クローンは同配列表の1番
から786番、#2.20クローンは同配列表の355
番から2679番、#2.22クローンは同配列表の2
93番から2187番に相当する塩基配列を含むクロー
ンであり、#2.1および#2.8クローンの同配列表
の1番から257番に相当する塩基配列を確定し、同配
列表の233番から235番に相当するアミノ酸フレー
ムに合致する開始コドンを見いだし、この周辺の塩基配
列をKozakらの報告(J.Cell.Biol.,
115,887−903,1991)と照らし合わせ、
開始コドンに相違ないことを確認した。
【0062】次に該ヒトスリット1のオープンリーディ
ングフレーム全長を含むプラスミドベクターを作製し
た。すなわち、クローン#9を制限酵素AflIIとS
phIで消化し、これを電気泳動することによって得ら
れる約0.8kbのDNA断片を、同様に処理したクロ
ーン#2.20の約5kbのDNA断片につなぎ、これ
をクローン(355−3444)/pUC18とし、さ
らにクローン(355−3444)/pUC18を制限
酵素HindIIIとSphIで消化して得られる約
2.8kbのDNA断片を、同様に処理したクローン#
51の約4.7kbのDNA断片につなぎ、これをクロ
ーン(686−5094)/pBSとし、クローン#
2.1を制限酵素SalIとHindIIIで消化して
得られる約0.7kbのDNA断片を、同様に処理した
クローン(686−5094)/pBSの7.4kbの
DNA断片につなぎ、配列表の配列番号5に記載の全て
のDNA配列を有するDNA断片を含むプラスミドpH
SLを作製した。プラスミドpHSLは大腸菌株JM1
09に遺伝子導入した。さらにプラスミドpHSLに含
まれるヒトスリット1のDNA配列より3’非転写領域
を除いた塩基配列を有するプラスミドpBSSlitを
作製し、大腸菌株DH5(東洋紡社製)に遺伝子導入し
た。この菌株、E.coli:DH5−pBSSlit
は日本国通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に受
託番号FERM P−15920として平成8年10月
28日に寄託されている。
【0063】
【参考例3】 ノザンブロッティングによる新規ヒトスリット1のmR
NA発現部位の特定 新規ヒトスリット1のmRNAの発現を調べるため、あ
らかじめmRNAが転写されているフィルターである、
Human Multiple TissueNort
hern Blot 、Human Multiple
Tissue Northern Blot II、
Human Multiple Tissue Nor
thern Blot III、Human Feta
l Multiple Tissue Norther
n Blot、Human Cancer Cell
Line Multiple Tissue Nort
hern Blot、Human Brain Mul
tiple Tissue Northern Blo
t、Human Brain MultipleTis
sue Northern Blot II、Huma
n BrainMultiple Tissue No
rthern Blot III(すべてClonte
ch社)を用い、参考例2に記載の配列表の配列番号5
の280番から661番に相当するDNA断片sli6
を前掲のDNAラベリングキット(MegaPrime
DNA labeling system:Amer
sham社製)にて前述の方法で32P標識し発現を調べ
た。
【0064】その結果、ヒト成人組織のうち脳のみに発
現が認められた。しかしながら、心臓、胎盤、肺、肝
臓、骨格筋、腎臓、すい臓、脾臓、前立腺、卵巣、胸
腺、精巣、小腸、大腸、末梢血リンパ球、胃、甲状腺、
脊髄、リンパ節、気管、副腎、骨髄においては発現が認
められなかった。またヒト胎児組織では脳に強く、肺、
腎臓に弱い発現が認められたが、肝臓においては発現が
認められなかった。癌細胞ではリンパ芽球白血病株MO
LT−4と結腸直腸上皮癌株SW480に発現が認めら
れたが、前骨髄球白血病株HL−60、HeLa細胞S
3株、慢性骨髄腫白血病株K562、バーキットリンパ
腫Raji株、肺癌株A549、黒色腫G361には発
現が認められなかった。脳組織では、大脳皮質のうち特
に前頭葉で強い発現が認められ、視床下部扁桃体、ca
udate nucleus、海馬、視床下部、sub
thalamic nucleus、putamenに
発現が認められ、corpus callosum、s
ubthalamic nigraに弱い発現が認めら
れ、視床、小脳、延髄、脊髄には発現が認められなかっ
た。
【0065】発現の認められた臓器では、約8.4kb
のメインバンドのほか、約5.9kbの発現の弱いバン
ドが観察された。
【0066】
【実施例1】 ヒトスリット1の塩基配列にホモロジーを有するEST
のcDNAクローンの塩基配列決定 Genbank登録番号T65521のcDNAクロー
ン21651(このcDNAクローンはゲノムシステム
ズ社が販売、日本国内ではクラボウより入手可能)は、
蛍光DNAシークエンサー(アプライドバイオシステム
社、モデル373S)にて塩基配列を調べた。cDNA
クローン21651は約2.8kbのDNA断片の大き
さを有し、配列表の配列番号2記載の塩基配列の198
2番から3611番および3912番から5015番に
相当する塩基配列を有しており、同塩基配列から翻訳さ
れうるアミノ酸配列は、先願のヒトスリット1のLRR
4から第5EGFモチーフまでのアミノ酸配列、および
ALPSドメインからC末までのアミノ酸配列とホモロ
ジーを有していた。
【0067】
【実施例2】 新規ヒトスリット3をコードするDNAの全長クローニ
ングおよび塩基配列の決定 (1)cDNAライブラリーのスクリーニング ヒト胎児肺由来のcDNAライブラリー(ラムダファー
ジベクターλgt−10にcDNAが挿入されたもの、
CLONTECH社製)からプラークハイブリダイゼ−
ションにて全長cDNAを持ったクローンの検索を1×
106 相当のプラークから行った。出現したプラークを
ナイロンフィルター(Hybond N+:Amers
ham社製)に転写し、転写したナイロンフィルターを
アルカリ処理(1.5M NaCl、0.5M NaO
Hを染み込ませたろ紙上に7分間放置)し、次いで中和
処理(1.5M NaCl、0.5M Tris−HC
l(pH7.2)、1mM EDTAを染み込ませたろ
紙上に3分間放置)を2回行い、次にSSPE溶液
(0.36M NaCl、0.02M りん酸ナトリウ
ム(pH7.7)、2mM EDTA)の2倍溶液中で
5分間振とう後洗浄し、風乾した。その後、0.4M
NaOHを染み込ませたろ紙上に20分間放置し、5倍
濃度のSSPE溶液で5分間振とう後洗浄し、再度風乾
した。このフィルターを用いて放射性同位元素32Pにて
標識された実施例1記載のDNA断片の一部をプローブ
としてスクリーニングを行った。
【0068】放射性同位元素32Pにて標識された先のD
NAプローブは以下のように作製した。すなわち、実施
例1記載のcDNAクローン21651をテンプレート
にPCR(Polymerase Chain Rea
ction)を行い、配列表の配列番号2の塩基配列の
1982番から2470番に該当する約490bpの遺
伝子断片を得、このDNA断片をDNAラベリングキッ
ト(Megaprime DNA labeling
system RPN1607:Amersham社
製)を用いて標識した。すなわち、DNA100ngに
プライマー液5μl及び脱イオン水を加えて全量を33
μlとして沸騰水浴を5分間行い、dNTPを含む反応
緩衝液10μl、Redivue[α−32P]dCTP
(アマシャム社)5μl、及びクレノーDNAポリメラ
ーゼ溶液2μlを加えて、37℃で10分間水浴し、ゲ
ルろ過カラム(Micro Spin HR−200
Columns:ファルマシア社製)で精製し、5分間
沸騰水浴をしたのち、2分間氷冷後使用した。
【0069】前述の方法にて作製したフィルターを、各
々の成分の最終濃度が5倍濃度のSSPE溶液、5倍濃
度のデンハルト液(和光純薬社製)、0.5%SDS
(ドデシル硫酸ナトリウム)、及び10μg/mlの沸
騰水浴により変性したサケ精子DNA(Sigma社
製)であるプレハイブリダイゼーション液中に浸し、6
5℃にて2時間振とうしたのち、前述の方法で32P標識
されたプローブを含むプレハイブリダイゼーション液と
同一組成のハイブリダイゼーション液に浸し、65℃に
て16時間振盪し、ハイブリダイゼーションを行った。
【0070】次に、フィルターを0.1%SDSを含む
2倍濃度のSSC溶液に浸し、65℃にて10分間洗浄
し、さらに0.1%SDSを含む2倍希釈したSSC溶
液に浸し、65℃にて15分間洗浄し、さらに0.1%
SDSを含む10倍希釈したSSC溶液に浸し、65℃
にて10分間洗浄した。洗浄を終了したフィルターをオ
ートラジオグラフィーを行った。その結果、露光された
部分のクローンを拾い、再度プラークを蒔き直し前述の
方法にてスクリーニングを行い、完全に単独のクローン
を分離した。
【0071】単離されたファージクローンはクローン#
41を一例とする9クローンであった。成書の方法に従
い、これらのすべてのクローンのファージを約1×10
9 pfu調製し、ファージDNAを精製し、制限酵素E
coRIにて消化した。ファージベクターに挿入されて
いたcDNA断片は、EcoRIで消化した後に大腸菌
アルカリホスファターゼ処理したpBluescrip
t II KS+(Stratagene社製、以下p
Bluescriptと示す)プラスミドベクターに組
み込んだ。
【0072】これらのcDNA断片の両端の塩基配列を
蛍光シークエンサーにより調べたところ、3’側のポリ
A配列を有するクローンは2クローン得られたが、先願
のヒトスリット1のN末とホモロジーを有するアミノ酸
配列をコードする5’側の塩基配列を有するクローンが
得られていなかった。そこでクローン#41のcDNA
断片をテンプレートとしてPCRを行うことにより、配
列表の配列番号2の塩基配列の1117番から1606
番に相当する約490bpのDNA断片を得、これをプ
ローブとして上記と同様な方法でcDNAライブラリー
の再スクリーニングを行った。その結果、あらたに3ク
ローンが得られ、そのうちクローン#87のDNA断片
は先願のヒトスリット1のN末にホモロジーを有するア
ミノ酸配列をコードする塩基配列を含み、さらに配列表
の配列番号2の塩基配列の1番から263番までの5’
側の非翻訳領域に相当する配列を含んでいた。 (2)塩基配列の決定 新規ヒトスリット3の塩基配列の決定にあたり、上記の
12クローンのファージクローンから得られたcDNA
断片の塩基配列を解析し、これらのクローンの共通配列
部分をつなぎ合わせて該ヒトスリット3のオープンリー
ディングフレーム全長を含む5015塩基からなる塩基
配列を決定した。配列決定に使用したクローンの#1
0、#22、#41、#47、#48、#49、#5
2、#64、#67、#85、#87は配列表の配列番
号2記載の塩基配列の1209番から3601番、13
97番から2447番、1095番から5015番、1
532番から3598番、846番から2452番、1
532番から3598番、2192番から5015番、
1365番から3399番、1245番から3899
番、448番から1869番、1番から1053番に相
当するDNA断片を含んでいた。クローン#86は同配
列表の537番から始まる約3kbのcDNA断片を含
んでいたが、3’側の配列は他のクローンと全く異なっ
た配列を有していたため、このクローンは塩基配列の解
析からは除外した。クローン#87の塩基配列の解析の
結果、配列表の配列番号2記載の塩基配列の264番か
ら始まるアミノ酸フレームに合致する開始コドンを見い
だし、この周辺の塩基配列をKozakらの報告(J.
Cell.Biol.,115,887−903,19
91)と照らし合わせ、開始コドンに相違ないことを確
認した。また同配列表の4833番に終止コドンを見い
だし、該DNA配列は配列表の配列番号3記載の152
3残基からなるアミノ酸配列をコードすることを見いだ
した。さらに該アミノ酸配列をKyte−Doolit
tleの方法(J.Mol.Biol.,157:10
5,1982)に従ってアミノ酸配列の疎水性部分を解
析し、またHeijneの報告(Nucleic Ac
id Research,14,4683−4690,
1986)を参考にして、同配列表の−27番メチオニ
ンから−1番セリンにあたる27残基のシグナルペプチ
ドの存在を推定した。シグナルペプチドを除いた成熟体
型ポリペプチドのアミノ酸配列を配列表の配列番号1に
示した。但し、配列表の配列番号2記載の塩基配列には
3’非翻訳領域の一部は本発明に不要との理由で削除し
てある。
【0073】複数クローンの塩基配列の比較の結果、オ
ルタナティブスプライシングおよびポイントミューテー
ションにより生じたと考えられる一部配列の不一致が見
出された。すなわち、クローン#41では配列表の配列
番号2記載の塩基配列の4598番と4599番の間に
配列表の配列番号7記載の101塩基対が挿入されてお
り、実施例1で塩基配列を解析したクローン21651
は配列表の配列番号2記載の塩基配列の3612番から
3911番にあたる300塩基対が欠落していた。上記
クローン#41の塩基配列から推定されるアミノ酸配列
は、配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列の1番グリ
シンから1418番グルタミンまでは他クローンと同一
の配列を有するが、その後に配列表の配列番号8記載の
27残基のアミノ酸配列が続いて終止コドンが現れる。
またポイントミューテーションの例では、配列表の配列
番号2記載の塩基配列の2360番TがCに、3707
番TがCに、4772番CがTに変異したクローンが見
出された。 (3)新規ヒトスリット3全長配列をコードするDNA
を含むベクター作製 次に該ヒトスリット3のオープンリーディングフレーム
全長のDNAを含むプラスミドベクターを作製した。ク
ローン#52のDNA断片を含むプラスミドを制限酵素
AvrIIおよびHindIIIで消化して得られる約
5.9kbのDNA断片とクローン#48のDNA断片
を含むプラスミドを同様に制限酵素処理して得られる約
1.5kbのDNA断片をつなぎ、これをp(846−
polyA)とした。次にクローン#87をテンプレー
トとして配列表の配列番号15記載のプライマーNEK
PNおよび配列番号16記載のプライマーSL312A
を用いてPCRを行い、得られたPCR産物を2%アガ
ロースゲル電気泳動を行い、エチジウムブロマイドで染
色後、紫外線照射下で約650bpのバンドを形成する
DNA断片が観察され、このDNA断片を含むゲルをメ
スで切り出して、ジーンクリーン(Bio101社)を
用いて添付の説明書に従い、DNAを精製した。このD
NA断片をプラスミドベクターpCR2.1(Invi
trogen社)のクローニングサイトに挿入し、この
挿入DNAの塩基配列をDNAシークエンサーにより解
析し、挿入DNAが配列表の配列番号2記載の塩基配列
の254番から897番と同一の塩基配列を有し、さら
にその5’側に制限酵素KpnIの認識部位が付加され
た配列を有することを確認し、このプラスミドをpNE
KPNと命名した。次にp(846−polyA)を制
限酵素KpnIおよびBstEIIで消化して得られる
約7.4kbのDNA断片とプラスミドpNEKPNを
同様に制限酵素処理して得られる約0.6kbのDNA
断片をつなぎ、これをpHSL3とした。pHSL3は
pBluescriptのKpnIサイトとEcoRI
サイトの間に当該ヒトスリット3のオープンリーディン
グフレーム全長を含むcDNAを含有する。pHSL3
は大腸菌株JM109に遺伝子導入した。
【0074】
【実施例3】 ノザンブロッティングによる新規ヒトスリット3のmR
NA発現部位の特定 本新規ヒトスリット3のmRNAの発現を調べるため、
あらかじめmRNAが転写されているフィルターであ
る、Human Multiple Tissue N
orthern Blot 、Human Multi
ple Tissue Northern Blot
II、Human Multiple Tissue
Northern Blot III、Human F
etalMultiple Tissue North
ern Blot(すべてClontech社)を用
い、配列表の配列番号2記載の塩基配列の4631番か
ら4925番に相当するDNA断片をPCRにより得、
DNAラベリングキット(MegaPrime DNA
labeling system:Amersham
社製)にて32P標識し実施例2(1)記載の方法と同様
なハイブリダイゼーションを行い、発現を調べた。
【0075】その結果、ヒト成人組織のうち甲状腺に最
も強い発現が認められた。次いで卵巣、小腸、心臓に強
い発現が、脊髄、気管、副腎、胸腺、前立腺、胎盤、リ
ンパ節、骨格筋、結腸にも発現が認められた。しかしな
がら脳、肺、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、精巣、末梢血リ
ンパ球、胃、骨髄には発現が認められなかった。またヒ
ト胎児組織では肺、腎臓に発現が認められたが、脳、肝
臓においては発現が認められなかった。発現の認められ
た臓器での転写物のサイズは約5.5kのメインバンド
の他に約9.5kのバンドも観察された。
【0076】
【実施例4】 新規ヒトスリット3発現ベクターの作製 実施例2で作製したプラスミドベクターpHSL3を用
いて、当該ヒトスリット3のタグ付き蛋白質およびタグ
なし蛋白質の発現ベクターを作製した。該タグ付き蛋白
質の発現ベクターのデザインとして、配列表の配列番号
3記載のアミノ酸配列のポリペプチドの−27番メチオ
ニンから1418番グルタミンまでの1445アミノ酸
残基からなるポリペプチドの後に配列表の配列番号11
記載のアミノ酸配列を有する8アミノ酸残基からなるペ
プチド(以下FLAG配列と表記)を連結してなるポリ
ペプチドをコードするDNAを、サイトメガロウィルス
プロモーターとネオマイシン耐性遺伝子を有する発現ベ
クターpcDNA3(Invitrogen社)につな
いだ。一方、該タグなし蛋白質の発現ベクターのデザイ
ンとして、配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列全長
からなるポリペプチドをコードするDNAをpcDNA
3につないだ。
【0077】上記タグ付き蛋白質の発現ベクター作製に
あたって、実施例2で作製した新規ヒトスリット3のア
ミノ酸配列全長をコードするDNAを含むベクターpH
SL3をテンプレートとして配列表の配列番号12記載
の塩基配列のプライマーSL319Sおよび配列番号1
3記載の塩基配列のプライマーHSL3FLAGにてP
CRを行い、得られたPCR産物を2%アガロースゲル
電気泳動を行い、エチジウムブロマイドで染色後、紫外
線照射下で約720bpのバンドを形成するDNA断片
が観察され、このDNA断片を含むゲルをメスで切り出
して、ジーンクリーンを用いてDNA断片を精製した。
このDNA断片をプラスミドベクターpCR2.1のク
ローニングサイトに挿入し、このDNA断片の塩基配列
をDNAシークエンサーにより解析し、該挿入DNAが
配列表の配列番号2記載の塩基配列の3911番から4
598番の688bpの塩基配列の後に配列表の配列番
号14記載の33bpの塩基配列が連結した塩基配列を
有することを確認し、このプラスミドをpCR/FLA
GXBAと命名した。この33bpの塩基配列は、FL
AG配列をコードする塩基配列と終止コドンのTGAと
XbaIの認識配列であるTCTAGAが連結した配列
を意味する。次にプラスミドpCR/FLAGXBAを
制限酵素RsrIIおよびXbaIで消化して得られる
約480bpのDNA断片をプラスミドpHSLを同様
に制限酵素で消化して得られる約6.8kbのDNA断
片につなぎ、このプラスミドをpBS/HSL3FLA
Gと命名した。さらにプラスミドpBS/HSL3FL
AGを制限酵素KpnIおよびXbaIで消化して得ら
れる約4.4kbのDNA断片を発現ベクターpcDN
A3を同様に制限酵素で消化して得られる約5.4kb
のDNA断片につなぎ、得られたプラスミドをpcDN
A3/HSL3FLAGと命名し、当該ヒトスリット3
のタグ付き蛋白質の発現ベクターが完成した。
【0078】また、当該ヒトスリット3のタグなしの発
現ベクター作製にあたって、実施例2で作製したpHS
L3を制限酵素KpnI及びEcoRIで消化して得ら
れる約5.0kbのDNA断片をpcDNA3を同様に
消化して得られる約5.4kbのDNA断片につなぎ、
得られたプラスミドをpcDNA3/HSL3と命名
し、配列表の配列番号3記載の当該ヒトスリット3のシ
グナルペプチドを含むアミノ酸配列全長を発現するベク
ターが完成した。
【0079】
【実施例5】 ヒトスリット3発現ベクターの細胞への遺伝子導入と発
現 実施例4で作製した発現ベクターはCOS−7細胞(理
化学研究所、細胞開発銀行から入手可能、RCB053
9)に遺伝子導入した。遺伝子導入前の細胞の培養はD
−MEM(ダルベッコ改変MEM培地、GIBCO−B
RL社製)10%FCSにて培養した。遺伝子導入の前
日に細胞の培地を交換し、細胞数を5×105 cell
s/mlにして一晩培養した。遺伝子導入の当日、遠心
分離にて細胞を沈澱させ、PBS(−)にて2回遠心洗
浄後、1mM MgCl2 、PBS(−)に1×107
cells/mlとなるようにして細胞を調製した。遺
伝子導入はBio−Rad社製遺伝子導入装置ジーンパ
ルサーを用いたエレクトロポレーション法で行った。上
記の細胞懸濁液を500μlエレクトロポレーション専
用セル(0.4mm)に取り、発現ベクターpcDNA
3/HSL3FLAGを20μg加え、氷中で5分間放
置した。その後、1回目は25μF,600Vの条件で
電圧をかけ、1分間室温で放置後、更に2回目は960
μF、250Vの条件で電圧をかけた。その後、氷中で
5分間放置後、上記の培地10mlをあらかじめ分注し
た直径10cm細胞培養用ディシュに細胞を播種し、3
7℃、5%炭酸ガスインキュベーターで培養した。
【0080】その翌日、培養上清を除去し、ディッシュ
に付着した細胞をPBS(−)10mlで2回洗浄し、
無血清のD−MEM10mlを加えてさらに7日間培養
し、培養上清を回収し、セントリコン30(アミコン社
製)にてバッファーをPBS(−)に置換すると同時に
10倍濃縮を行った。こうして得られたサンプルを用い
てウェスタンブロッティング法にてヒトスリット3FL
AGタグ付き蛋白質の発現を確認した。すなわち、濃縮
した培養上清をACIジャパン社製のSDS−PAGE
用電気泳動槽及びSDS−PAGE用ポリアクリルアミ
ドゲル(グラジエントゲル5−15%)を用い、添付の
取扱い説明書に従ってSDS−PAGEをおこなった。
サンプルは2−メルカプトエタノール(2−ME)を加
えて5分間の沸騰水浴加熱処理により還元処理を行な
い、マーカーとしてはアマシャム社製レインボーマーカ
ーを用い、サンプルバッファー、泳動バッファーについ
ては添付の取扱い説明書に従って作製した。SDS−P
AGE終了後、アクリルアミドゲルをPVDFメンブラ
ンフィルター(BioRad社製)にBioRad社製
ミニトランスブロットセルにより転写した。
【0081】このように作製されたフィルターをブロッ
クエース、TBS−T(20mMTris、137mM
NaCl(pH7.6)、0.1% Tween 2
0)に4℃一晩振盪してブロッキングした。ECLウェ
スタンブロッティング検出システム(Amersham
社)に添付の説明書に従い、一次抗体としてマウスモノ
クローナル抗体Anti−FLAG M2(コダック社
製)、二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗マウスI
g羊抗体(Amersham社製)を反応させた。抗体
の反応時間は各々室温で一時間反応させ、各反応間はT
BS−Tにて10分間室温で振盪洗浄する操作を3回ず
つ繰り返した。最後の洗浄後、フィルターをECLウエ
スタンブロッティング検出システム(Amersham
社製)の反応液に5分間浸し、ポリ塩化ビニリデンラッ
プに包んでX線フィルムに感光させた。
【0082】その結果、当該サンプルは約190kダル
トンの抗FLAG抗体に反応するバンドを呈することが
観察され、当該ヒトスリット3のタグ付き蛋白質が発現
された。対照としてpcDNA3を導入したCOS−7
細胞の培養上清を同様に試験したが、抗FLAG抗体に
反応するバンドは検出されなかった。
【0083】
【実施例6】 遺伝子導入細胞によるヒトスリット3のタグ付き蛋白質
の精製 実施例5の方法で発現が検出された当該ヒトスリット3
のタグ付き蛋白質を含むCOS−7細胞培養上清を大量
調製し、アフィニティーカラムによって該蛋白質を精製
した。すなわち、実施例5に記載した方法によって取得
した2リットルの培養上清をAnti−FLAG M2
Affinity Gel(コダック社製)を充填し
たカラムに通して、該ヒトスリット3のタグ付き蛋白質
が有するFLAG配列とゲルのAnti−FLAG抗体
のアフィニティーにより該蛋白質をカラムに吸着させ
た。カラムは内径10mmのディスポカラム(バイオラ
ッド社製)を用い、上記ゲルを5ml充填した。次に、
培養上清タンク→カラム→ペリスターポンプ→培養上清
タンクの環流式回路を組み立て、流速1ml/分で72
時間循環させ、該蛋白質をカラムに吸着させた。その
後、カラムをPBS(−)35mlで洗浄し、0.5M
Tris−グリシン(pH3.0)50mlで溶出し
た。あらかじめ小チューブ(ファルコン社製2063)
に0.5MTris−HCl(pH9.5)を200μ
l分注しておき、溶出液は2mlずつ25画分をそのチ
ューブに分取し、各々の画分を中和した。
【0084】上記の方法で精製された該蛋白質の溶出画
分の各10μlは実施例5に記載の還元処理を行い、5
−15%濃度勾配ポリアクリルアミドゲルによるSDS
−PAGE電気泳動を行い、電気泳動終了後、和光純薬
社製ワコー銀染キットIIを用いて、添付の説明書に従
って銀染色を行った。第4番から第8番の溶出画分に約
190kダルトンのバンドが検出され、この分子量は実
施例5で得られた抗FLAG抗体によるウェスタンブロ
ッティングの結果と一致した。つまり該ヒトスリット3
のタグ付き蛋白質の純品の分離が確認された。
【0085】
【実施例7】 新規ヒトスリット3を認識する抗体作製およびリコンビ
ナント・ヒトスリット3蛋白質の生産、精製 実施例6に記載の方法で精製された該ヒトスリット3の
タグ付き蛋白質を免疫原としてウサギに免疫して、抗体
価の測定後、全血の採血を行い、血清を採取して、Bi
oRad社製のエコノパック血清IgG精製キットを用
いて、添付の取扱い説明書に従って、抗ヒトスリット3
ウサギポリクローナル抗体を精製して作製した。
【0086】また、実施例6に記載した方法で精製され
た該ヒトスリット3のタグ付き蛋白質を免疫原として、
成書の方法に従いマウスモノクローナル抗体を作製し
た。すなわち、実施例6記載のヒトスリット3FLAG
タグ付き蛋白質をBalb/cマウス(日本エスエルシ
ー社製)に1匹あたり10μgを皮下・皮内に免疫し
た。2回の免疫後、眼底採血を行い血清中の抗体価の上
昇を認めた後、3回目の免疫を行ってからマウスの脾臓
細胞を取り出し、マウスミエローマ細胞株P3X63A
g8(ATCC TIB9)とポリエチレングリコール
法にて細胞融合を行った。HAT培地(日本免疫生物研
究所製)にてハイブリドーマを選択し、酵素抗体法にて
ヒトスリット3を認識する抗体を培地中に産生している
ハイブリドーマ株を分離し、ヒトスリット3を特異的に
認識するマウスモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマ産生株が樹立された。
【0087】このようにして樹立されたハイブリドーマ
の培養上清をファルマシア社製Mab TrapG I
Iを用いて、添付の取扱い説明書に従って、抗ヒトスリ
ット3モノクローナル抗体を精製し作製した。このモノ
クローナル抗体を用いてアフィニティーカラムを作製し
た。アフィニティーカラムの作製はファルマシア社製C
NBr活性化Sepharose4Bにて添付の取扱い
説明書に従い行った。カップリング効率は99%であっ
た。このゲルの2mlを用いて2cm2 ×1cmのサイ
ズのカラムを作製した。
【0088】実施例4で作製した該ヒトスリット3のタ
グなし蛋白質の発現ベクターpcDNA3/HSL3を
実施例5と同様の方法でCOS−7細胞に遺伝子導入
し、得られるリコンビナント・ヒトスリット3蛋白質を
含む培養上清を、抗ヒトスリット3モノクローナル抗体
を結合させたアフィニティーカラムに対し、20ml/
hrの速度で流し、その後同一速度でPBS(−)を1
5ml流して洗浄し、最終的に0.1M酢酸ナトリウ
ム、0.5MNaCl(PH4.0)にて溶出した。こ
の溶離液を1mlづつ分取し、各画分に1MTris−
HCl(pH9.5)を200μlづつ加えて、中和し
た。
【0089】さらに実施例6に記載の方法に従って、こ
の精製蛋白質を還元条件下でSDS−PAGEを行い、
銀染色、及びウエスタンブロッティングを行ない、該ヒ
トスリット3のリコンビナント蛋白質の発現を確認し
た。この結果、約200kダルトンのバンドが検出さ
れ、このアフィニティーカラムで配列表の配列番号1記
載のアミノ酸配列を有するヒトスリット3のリコンビナ
ント蛋白質の生産および精製が可能であることが明らか
となった。
【0090】
【発明の効果】本発明により、脊髄および内分泌系臓器
に発現する新規スリット様ポリペプチド、およびその遺
伝子、およびその製造方法、および該ポリペプチドを特
異的に認識する抗体が提供され、あらゆる脊髄、甲状
腺、卵巣、前立腺、副腎、小腸、心臓、気管、胸腺、リ
ンパ節、筋肉系、結腸の疾患の診断、治療への使用が可
能である。
【0091】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1496 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:ヒト 配列 Gly Pro Pro Ala Val Ala Cys Pro Thr Lys Cys Thr Cys Ser Ala 1 5 10 15 Ala Ser Val Asp Cys His Gly Leu Gly Leu Arg Ala Val Pro Arg Gly 20 25 30 Ile Pro Arg Asn Ala Glu Arg Leu Asp Leu Asp Arg Asn Asn Ile Thr 35 40 45 Arg Ile Thr Lys Met Asp Phe Ala Gly Leu Lys Asn Leu Arg Val Leu 50 55 60 His Leu Glu Asp Asn Gln Val Ser Val Ile Glu Arg Gly Ala Phe Gln 65 70 75 Asp Leu Lys Gln Leu Glu Arg Leu Arg Leu Asn Lys Asn Lys Leu Gln 80 85 90 95 Val Leu Pro Glu Leu Leu Phe Gln Ser Thr Pro Lys Leu Thr Arg Leu 100 105 110 Asp Leu Ser Glu Asn Gln Ile Gln Gly Ile Pro Arg Lys Ala Phe Arg 115 120 125 Gly Ile Thr Asp Val Lys Asn Leu Gln Leu Asp Asn Asn His Ile Ser 130 135 140 Cys Ile Glu Asp Gly Ala Phe Arg Ala Leu Arg Asp Leu Glu Ile Leu 145 150 155 Thr Leu Asn Asn Asn Asn Ile Ser Arg Ile Leu Val Thr Ser Phe Asn 160 165 170 175 His Met Pro Lys Ile Arg Thr Leu Arg Leu His Ser Asn His Leu Tyr 180 185 190 Cys Asp Cys His Leu Ala Trp Leu Ser Asp Trp Leu Arg Gln Arg Arg 195 200 205 Thr Val Gly Gln Phe Thr Leu Cys Met Ala Pro Val His Leu Arg Gly 210 215 220 Phe Asn Val Ala Asp Val Gln Lys Lys Glu Tyr Val Cys Pro Ala Pro 225 230 235 His Ser Glu Pro Pro Ser Cys Asn Ala Asn Ser Ile Ser Cys Pro Ser 240 245 250 255 Pro Cys Thr Cys Ser Asn Asn Ile Val Asp Cys Arg Gly Lys Gly Leu 260 265 270 Met Glu Ile Pro Ala Asn Leu Pro Glu Gly Ile Val Glu Ile Arg Leu 275 280 285 Glu Gln Asn Ser Ile Lys Ala Ile Pro Ala Gly Ala Phe Thr Gln Tyr 290 295 300 Lys Lys Leu Lys Arg Ile Asp Ile Ser Lys Asn Gln Ile Ser Asp Ile 305 310 315 Ala Pro Asp Ala Phe Gln Gly Leu Lys Ser Leu Thr Ser Leu Val Leu 320 325 330 335 Tyr Gly Asn Lys Ile Thr Glu Ile Ala Lys Gly Leu Phe Asp Gly Leu 340 345 350 Val Ser Leu Gln Leu Leu Leu Leu Asn Ala Asn Lys Ile Asn Cys Leu 355 360 365 Arg Val Asn Thr Phe Gln Asp Leu Gln Asn Leu Asn Leu Leu Ser Leu 370 375 380 Tyr Asp Asn Lys Leu Gln Thr Ile Ser Lys Gly Leu Phe Ala Pro Leu 385 390 395 Gln Ser Ile Gln Thr Leu His Leu Ala Gln Asn Pro Phe Val Cys Asp 400 405 410 415 Cys His Leu Lys Trp Leu Ala Asp Tyr Leu Gln Asp Asn Pro Ile Glu 420 425 430 Thr Ser Gly Ala Arg Cys Ser Ser Pro Arg Arg Leu Ala Asn Lys Arg 435 440 445 Ile Ser Gln Ile Lys Ser Lys Lys Phe Arg Cys Ser Gly Ser Glu Asp 450 455 460 Tyr Arg Ser Arg Phe Ser Ser Glu Cys Phe Met Asp Leu Val Cys Pro 465 470 475 Glu Lys Cys Arg Cys Glu Gly Thr Ile Val Asp Cys Ser Asn Gln Lys 480 485 490 495 Leu Val Arg Ile Pro Ser His Leu Pro Glu Tyr Val Thr Asp Leu Arg 500 505 510 Leu Asn Asp Asn Glu Val Ser Val Leu Glu Ala Thr Gly Ile Phe Lys 515 520 525 Lys Leu Pro Asn Leu Arg Lys Ile Asn Leu Ser Asn Asn Lys Ile Lys 530 535 540 Glu Val Arg Glu Gly Ala Phe Asp Gly Ala Ala Ser Val Gln Glu Leu 545 550 555 Met Leu Thr Gly Asn Gln Leu Glu Thr Val His Gly Arg Val Phe Arg 560 565 570 575 Gly Leu Ser Gly Leu Lys Thr Leu Met Leu Arg Ser Asn Leu Ile Gly 580 585 590 Cys Val Ser Asn Asp Thr Phe Ala Gly Leu Ser Ser Val Arg Leu Leu 595 600 605 Ser Leu Tyr Asp Asn Arg Ile Thr Thr Ile Thr Pro Gly Ala Phe Thr 610 615 620 Thr Leu Val Ser Leu Ser Thr Ile Asn Leu Leu Ser Asn Pro Phe Asn 625 630 635 Cys Asn Cys His Leu Ala Trp Leu Gly Lys Trp Leu Arg Lys Arg Arg 640 645 650 655 Ile Val Ser Gly Asn Pro Arg Cys Gln Lys Pro Phe Phe Leu Lys Glu 660 665 670 Ile Pro Ile Gln Asp Val Ala Ile Gln Asp Phe Thr Cys Asp Gly Asn 675 680 685 Glu Glu Ser Ser Cys Gln Leu Ser Pro Arg Cys Pro Glu Gln Cys Thr 690 695 700 Cys Met Glu Thr Val Val Arg Cys Ser Asn Lys Gly Leu Arg Ala Leu 705 710 715 Pro Arg Gly Met Pro Lys Asp Val Thr Glu Leu Tyr Leu Glu Gly Asn 720 725 730 735 His Leu Thr Ala Val Pro Arg Glu Leu Ser Ala Leu Arg His Leu Thr 740 745 750 Leu Ile Asp Leu Ser Asn Asn Ser Ile Ser Met Leu Thr Asn Tyr Thr 755 760 765 Phe Ser Asn Met Ser His Leu Ser Thr Leu Ile Leu Ser Tyr Asn Arg 770 775 780 Leu Arg Cys Ile Pro Val His Ala Phe Asn Gly Leu Arg Ser Leu Arg 785 790 795 Val Leu Thr Leu His Gly Asn Asp Ile Ser Ser Val Pro Glu Gly Ser 800 805 810 815 Phe Asn Asp Leu Thr Ser Leu Ser His Leu Ala Leu Gly Thr Asn Pro 820 825 830 Leu His Cys Asp Cys Ser Leu Arg Trp Leu Ser Glu Trp Val Lys Ala 835 840 845 Gly Tyr Lys Glu Pro Gly Ile Ala Arg Cys Ser Ser Pro Glu Pro Met 850 855 860 Ala Asp Arg Leu Leu Leu Thr Thr Pro Thr His Arg Phe Gln Cys Lys 865 870 875 Gly Pro Val Asp Ile Asn Ile Val Ala Lys Cys Asn Ala Cys Leu Ser 880 885 890 895 Ser Pro Cys Lys Asn Asn Gly Thr Cys Thr Gln Asp Pro Val Glu Leu 900 905 910 Tyr Arg Cys Ala Cys Pro Tyr Ser Tyr Lys Gly Lys Asp Cys Thr Val 915 920 925 Pro Ile Asn Thr Cys Ile Gln Asn Pro Cys Gln His Gly Gly Thr Cys 930 935 940 His Leu Ser Asp Ser His Lys Asp Gly Phe Ser Cys Ser Cys Pro Leu 945 950 955 Gly Phe Glu Gly Gln Arg Cys Glu Ile Asn Pro Asp Asp Cys Glu Asp 960 965 970 975 Asn Asp Cys Glu Asn Asn Ala Thr Cys Val Asp Gly Ile Asn Asn Tyr 980 985 990 Val Cys Ile Cys Pro Pro Asn Tyr Thr Gly Glu Leu Cys Asp Glu Val 995 1000 1005 Ile Asp His Cys Val Pro Glu Leu Asn Leu Cys Gln His Glu Ala Lys 1010 1015 1020 Cys Ile Pro Leu Asp Lys Gly Phe Ser Cys Glu Cys Val Pro Gly Tyr 1025 1030 1035 Ser Gly Lys Leu Cys Glu Thr Asp Asn Asp Asp Cys Val Ala His Lys 1040 1045 1050 1055 Cys Arg His Gly Ala Gln Cys Val Asp Thr Ile Asn Gly Tyr Thr Cys 1060 1065 1070 Thr Cys Pro Gln Gly Phe Ser Gly Pro Phe Cys Glu His Pro Pro Pro 1075 1080 1085 Met Val Leu Leu Gln Thr Ser Pro Cys Asp Gln Tyr Glu Cys Gln Asn 1090 1095 1100 Gly Ala Gln Cys Ile Val Val Gln Gln Glu Pro Thr Cys Arg Cys Pro 1105 1110 1115 Pro Gly Phe Ala Gly Pro Arg Cys Glu Lys Leu Ile Thr Val Asn Phe 1120 1125 1130 1135 Val Gly Lys Asp Ser Tyr Val Glu Leu Ala Ser Ala Lys Val Arg Pro 1140 1145 1150 Gln Ala Asn Ile Ser Leu Gln Val Ala Thr Asp Lys Asp Asn Gly Ile 1155 1160 1165 Leu Leu Tyr Lys Gly Asp Asn Asp Pro Leu Ala Leu Glu Leu Tyr Gln 1170 1175 1180 Gly His Val Arg Leu Val Tyr Asp Ser Leu Ser Ser Pro Pro Thr Thr 1185 1190 1195 Val Tyr Ser Val Glu Thr Val Asn Asp Gly Gln Phe His Ser Val Glu 1200 1205 1210 1215 Leu Val Thr Leu Asn Gln Thr Leu Asn Leu Val Val Asp Lys Gly Thr 1220 1225 1230 Pro Lys Ser Leu Gly Lys Leu Gln Lys Gln Pro Ala Val Gly Ile Asn 1235 1240 1245 Ser Pro Leu Tyr Leu Gly Gly Ile Pro Thr Ser Thr Gly Leu Ser Ala 1250 1255 1260 Leu Arg Gln Gly Thr Asp Arg Pro Leu Gly Gly Phe His Gly Cys Ile 1265 1270 1275 His Glu Val Arg Ile Asn Asn Glu Leu Gln Asp Phe Lys Ala Leu Pro 1280 1285 1290 1295 Pro Gln Ser Leu Gly Val Ser Pro Gly Cys Lys Ser Cys Thr Val Cys 1300 1305 1310 Lys His Gly Leu Cys Arg Ser Val Glu Lys Asp Ser Val Val Cys Glu 1315 1320 1325 Cys Arg Pro Gly Trp Thr Gly Pro Leu Cys Asp Gln Glu Ala Arg Asp 1330 1335 1340 Pro Cys Leu Gly His Arg Cys His His Gly Lys Cys Val Ala Thr Gly 1345 1350 1355 Thr Ser Tyr Met Cys Lys Cys Ala Glu Gly Tyr Gly Gly Asp Leu Cys 1360 1365 1370 1375 Asp Asn Lys Asn Asp Ser Ala Asn Ala Cys Ser Ala Phe Lys Cys His 1380 1385 1390 His Gly Gln Cys His Ile Ser Asp Gln Gly Glu Pro Tyr Cys Leu Cys 1395 1400 1405 Gln Pro Gly Phe Ser Gly Glu His Cys Gln Gln Glu Asn Pro Cys Leu 1410 1415 1420 Gly Gln Val Val Arg Glu Val Ile Arg Arg Gln Lys Gly Tyr Ala Ser 1425 1430 1435 Cys Ala Thr Ala Ser Lys Val Pro Ile Met Glu Cys Arg Gly Gly Cys 1440 1445 1450 1455 Gly Pro Gln Cys Cys Gln Pro Thr Arg Ser Lys Arg Arg Lys Tyr Val 1460 1465 1470 Phe Gln Cys Thr Asp Gly Ser Ser Phe Val Glu Glu Val Glu Arg His 1475 1480 1485 Leu Glu Cys Gly Cys Leu Ala Cys Ser 1490 14951496
【0092】配列番号:2 配列の長さ:5015 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源: 生物名:ヒト 組織の種類:胎児肺 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:264..4832 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:264..344 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:345..4832 特徴を決定した方法:S 配列 GCGCTCCGCA CCTGGGCACT CCCAGCGATG CGCAGCGGGG CAGCGCCGGC CCCGCCGATG 60 GAGCTGCTGT TGCTGCCGCC GCCGCCGCCC GGAGCGCCCC GCTCCGCCCG CGCCCCGTGC 120 GCCTGAGCAC CGAGCTCGCC CCTCCTCCGC GCTAACTCCG CCGCCCGCTC CCCAGGCCGC 180 CCGCGCTCCC CGCGCGCCTC CTCGGGCTCC ACGCGTCTTG CCCCGCAGAG GCAGCCTCCT 240 CCAGGAGCGG GGCCCTGCAC ACC ATG GCC CCC GGG TGG GCA GGG GTC GGC GCC 293 Met Ala Pro Gly Trp Ala Gly Val Gly Ala -27 -25 -20 GCC GTG CGC GCC CGC CTG GCG CTG GCC TTG GCG CTG GCG AGC GTC CTG 341 Ala Val Arg Ala Arg Leu Ala Leu Ala Leu Ala Leu Ala Ser Val Leu -15 -10 -5 AGT GGG CCT CCA GCC GTC GCC TGC CCC ACC AAG TGT ACC TGC TCC GCT 389 Ser Gly Pro Pro Ala Val Ala Cys Pro Thr Lys Cys Thr Cys Ser Ala -1 1 5 10 15 GCC AGC GTG GAC TGC CAC GGG CTG GGC CTC CGC GCG GTT CCT CGG GGC 437 Ala Ser Val Asp Cys His Gly Leu Gly Leu Arg Ala Val Pro Arg Gly 20 25 30 ATC CCC CGC AAC GCT GAG CGC CTT GAC CTG GAC AGA AAT AAT ATC ACC 485 Ile Pro Arg Asn Ala Glu Arg Leu Asp Leu Asp Arg Asn Asn Ile Thr 35 40 45 AGG ATC ACC AAG ATG GAC TTC GCT GGG CTC AAG AAC CTC CGA GTC TTG 533 Arg Ile Thr Lys Met Asp Phe Ala Gly Leu Lys Asn Leu Arg Val Leu 50 55 60 CAT CTG GAA GAC AAC CAG GTC AGC GTC ATC GAG AGA GGC GCC TTC CAG 581 His Leu Glu Asp Asn Gln Val Ser Val Ile Glu Arg Gly Ala Phe Gln 65 70 75 GAC CTG AAG CAG CTA GAG CGA CTG CGC CTG AAC AAG AAT AAG CTG CAA 629 Asp Leu Lys Gln Leu Glu Arg Leu Arg Leu Asn Lys Asn Lys Leu Gln 80 85 90 95 GTC CTT CCA GAA TTG CTT TTC CAG AGC ACG CCG AAG CTC ACC AGA CTA 677 Val Leu Pro Glu Leu Leu Phe Gln Ser Thr Pro Lys Leu Thr Arg Leu 100 105 110 GAT TTG AGT GAA AAC CAG ATC CAG GGG ATC CCG AGG AAG GCG TTC CGC 725 Asp Leu Ser Glu Asn Gln Ile Gln Gly Ile Pro Arg Lys Ala Phe Arg 115 120 125 GGC ATC ACC GAT GTG AAG AAC CTG CAA CTG GAC AAC AAC CAC ATC AGC 773 Gly Ile Thr Asp Val Lys Asn Leu Gln Leu Asp Asn Asn His Ile Ser 130 135 140 TGC ATT GAA GAT GGA GCC TTC CGA GCG CTG CGC GAT TTG GAG ATC CTT 821 Cys Ile Glu Asp Gly Ala Phe Arg Ala Leu Arg Asp Leu Glu Ile Leu 145 150 155 ACC CTC AAC AAC AAC AAC ATC AGT CGC ATC CTG GTC ACC AGC TTC AAC 869 Thr Leu Asn Asn Asn Asn Ile Ser Arg Ile Leu Val Thr Ser Phe Asn 160 165 170 175 CAC ATG CCG AAG ATC CGA ACT CTG CGC CTC CAC TCC AAC CAC CTG TAC 917 His Met Pro Lys Ile Arg Thr Leu Arg Leu His Ser Asn His Leu Tyr 180 185 190 TGC GAC TGC CAC CTG GCC TGG CTC TCG GAT TGG CTG CGA CAG CGA CGG 965 Cys Asp Cys His Leu Ala Trp Leu Ser Asp Trp Leu Arg Gln Arg Arg 195 200 205 ACA GTT GGC CAG TTC ACA CTC TGC ATG GCT CCT GTG CAT TTG AGG GGC 1013 Thr Val Gly Gln Phe Thr Leu Cys Met Ala Pro Val His Leu Arg Gly 210 215 220 TTC AAC GTG GCG GAT GTG CAG AAG AAG GAG TAC GTG TGC CCA GCC CCC 1061 Phe Asn Val Ala Asp Val Gln Lys Lys Glu Tyr Val Cys Pro Ala Pro 225 230 235 CAC TCG GAG CCC CCA TCC TGC AAT GCC AAC TCC ATC TCC TGC CCT TCG 1109 His Ser Glu Pro Pro Ser Cys Asn Ala Asn Ser Ile Ser Cys Pro Ser 240 245 250 255 CCC TGC ACG TGC AGC AAT AAC ATC GTG GAC TGT CGA GGA AAG GGC TTG 1157 Pro Cys Thr Cys Ser Asn Asn Ile Val Asp Cys Arg Gly Lys Gly Leu 260 265 270 ATG GAG ATT CCT GCC AAC TTG CCG GAG GGC ATC GTC GAA ATA CGC CTA 1205 Met Glu Ile Pro Ala Asn Leu Pro Glu Gly Ile Val Glu Ile Arg Leu 275 280 285 GAA CAG AAC TCC ATC AAA GCC ATC CCT GCA GGA GCC TTC ACC CAG TAC 1253 Glu Gln Asn Ser Ile Lys Ala Ile Pro Ala Gly Ala Phe Thr Gln Tyr 290 295 300 AAG AAA CTG AAG CGA ATA GAC ATC AGC AAG AAT CAG ATA TCG GAT ATT 1301 Lys Lys Leu Lys Arg Ile Asp Ile Ser Lys Asn Gln Ile Ser Asp Ile 305 310 315 GCT CCA GAT GCC TTC CAG GGC CTG AAA TCA CTC ACA TCG CTG GTC CTG 1349 Ala Pro Asp Ala Phe Gln Gly Leu Lys Ser Leu Thr Ser Leu Val Leu 320 325 330 335 TAT GGG AAC AAG ATC ACC GAG ATT GCC AAG GGA CTG TTT GAT GGG CTG 1397 Tyr Gly Asn Lys Ile Thr Glu Ile Ala Lys Gly Leu Phe Asp Gly Leu 340 345 350 GTG TCC CTA CAG CTG CTC CTC CTC AAT GCC AAC 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【0093】配列番号:3 配列の長さ:1523 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:ヒト 配列 Met Ala Pro Gly Trp Ala Gly Val Gly Ala -27 -25 -20 Ala Val Arg Ala Arg Leu Ala Leu Ala Leu Ala Leu Ala Ser Val Leu -15 -10 -5 Ser Gly Pro Pro Ala Val Ala Cys Pro Thr Lys Cys Thr Cys Ser Ala -1 1 5 10 15 Ala Ser Val Asp Cys His Gly Leu Gly Leu Arg Ala Val Pro Arg Gly 20 25 30 Ile Pro Arg Asn Ala Glu Arg Leu Asp Leu Asp Arg Asn Asn Ile Thr 35 40 45 Arg Ile Thr Lys Met Asp Phe Ala Gly Leu Lys Asn Leu Arg Val Leu 50 55 60 His Leu Glu Asp Asn Gln Val Ser Val Ile Glu Arg Gly Ala Phe Gln 65 70 75 Asp Leu Lys Gln Leu Glu Arg Leu Arg Leu Asn Lys Asn Lys Leu Gln 80 85 90 95 Val Leu Pro Glu Leu Leu Phe Gln Ser Thr Pro Lys Leu Thr Arg Leu 100 105 110 Asp Leu Ser Glu Asn Gln Ile Gln Gly Ile Pro Arg Lys Ala Phe Arg 115 120 125 Gly Ile Thr Asp Val Lys Asn Leu Gln Leu Asp Asn Asn His Ile Ser 130 135 140 Cys Ile Glu Asp Gly Ala Phe Arg Ala Leu Arg Asp Leu Glu Ile Leu 145 150 155 Thr Leu Asn Asn Asn Asn Ile Ser Arg Ile Leu Val Thr Ser 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【0094】配列番号:4 配列の長さ:1508 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:ヒト 配列 Trp Arg Leu Gly Ala Ser Ala Cys Pro Ala Leu Cys Thr Cys Thr 1 5 10 15 Gly Thr Thr Val Asp Cys His Gly Thr Gly Leu Gln Ala Ile Pro 20 25 30 Lys Asn Ile Pro Arg Asn Thr Glu Arg Leu Glu Leu Asn Gly Asn 35 40 45 Asn Ile Thr Arg Ile His Lys Asn Asp Phe Ala Gly Leu Lys Gln 50 55 60 Leu Arg Val Leu Gln Leu Met Glu Asn Gln Ile Gly Ala Val Glu 65 70 75 Arg Gly Ala Phe Asp Asp Met Lys Glu Leu Glu Arg Leu Arg Leu 80 85 90 Asn Arg Asn Gln Leu His Met Leu Pro Glu Leu Leu Phe Gln Asn 95 100 105 Asn Gln Ala Leu Ser Arg Leu Asp Leu Ser Glu Asn Ala Ile Gln 110 115 120 Ala Ile Pro Arg Lys Ala Phe Arg Gly Ala Thr Asp Leu Lys Asn 125 130 135 Leu Arg Leu Asp Lys Asn Gln Ile Ser Cys Ile Glu Glu Gly Ala 140 145 150 Phe Arg Ala Leu Arg Gly Leu Glu Val Leu Thr Leu Asn Asn Asn 155 160 165 Asn Ile Thr Thr Ile Pro Val Ser Ser Phe Asn His Met Pro Lys 170 175 180 Leu Arg Thr Phe Arg Leu His Ser Asn His Leu Phe Cys Asp Cys 185 190 195 His Leu Ala 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【0095】配列番号:5 配列の長さ:5094 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源: 生物名:ヒト 組織の種類:脳 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:233..4834 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:233..310 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:311..4834 特徴を決定した方法:S 配列 GCGAAACGGC AGAGGAGCCG AGCCCCCTCC GCCCAAGGCG CCCTCCCTCC GTCCGCGCAC 60 AGGCGCCGTC GCTTGGAGGA GCAAGGTGCC TCCCAGCCCG CAGGGGCGCC GCGCGCAAGC 120 CCGCGGGCTC TTCGGTGGCT CTGCCCCGGG ACTGCACCTG GAGGCGGCCC CGGACGGGGA 180 TGGTCAGCGG CTGCTGCCGT CTGGCTCGCG AGCGGGACGC TGTGAGGGCA CC 232 ATG GCG CTG ACT CCC GGG TGG GGG TCC TCG GCG 265 Met Ala Leu Thr Pro Gly Trp Gly Ser Ser Ala -26 -25 -20 GGG CCG GTC CGG CCG GAG CTC TGG CTG CTG CTG TGG GCA GCC GCG 310 Gly Pro Val Arg Pro Glu Leu Trp Leu Leu Leu Trp Ala Ala Ala -15 -10 -5 TGG CGC CTG GGT GCC TCG GCG TGC CCC GCC CTC TGC ACC TGC ACC 355 Trp Arg Leu Gly Ala Ser Ala Cys Pro Ala Leu Cys Thr Cys Thr 1 5 10 15 GGA ACC ACG GTG GAC TGC CAC GGC ACG GGG CTG CAG GCC ATT CCC 400 Gly Thr Thr Val Asp Cys His Gly Thr Gly Leu Gln Ala Ile Pro 20 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Leu Cys Leu Ser Ser Pro Cys Gln Asn Gln Gly Thr Cys His 905 910 915 AAC GAC CCC CTT GAG GTG TAC AGG TGC GCC TGC CCC AGC GGC TAT 3100 Asn Asp Pro Leu Glu Val Tyr Arg Cys Ala Cys Pro Ser Gly Tyr 920 925 930 AAG GGT CGA GAC TGT GAG GTG TCC CTG AAC AGC TGT TCC AGT GGC 3145 Lys Gly Arg Asp Cys Glu Val Ser Leu Asn Ser Cys Ser Ser Gly 935 940 945 CCC TGT GAA AAT GGG GGC ACC TGC CAT GCA CAG GAG GGC GAG GAT 3190 Pro Cys Glu Asn Gly Gly Thr Cys His Ala Gln Glu Gly Glu Asp 950 955 960 GCC CCG TTC ACG TGC TCC TGT CCC ACC GGC TTT GAA GGA CCA ACC 3235 Ala Pro Phe Thr Cys Ser Cys Pro Thr Gly Phe Glu Gly Pro Thr 965 970 975 TGT GGG GTG AAC ACA GAT GAC TGT GTG GAT CAT GCC TGT GCC AAT 3280 Cys Gly Val Asn Thr Asp Asp Cys Val Asp His Ala Cys Ala Asn 980 985 990 GGG GGC GTC TGT GTG GAT GGT GTG GGC AAC TAC ACC TGC CAG TGC 3325 Gly Gly Val Cys Val Asp Gly Val Gly Asn Tyr Thr Cys Gln Cys 995 1000 1005 CCC CTG CAG TAT GAG GGA AAG GCC TGT GAG CAG CTG GTG GAC TTG 3370 Pro Leu Gln Tyr Glu Gly Lys Ala Cys Glu Gln Leu Val Asp Leu 1010 1015 1020 TGC TCT CCG GAT CTG AAC CCA TGT CAA CAC GAG GCC CAG TGT GTG 3415 Cys Ser Pro Asp Leu Asn Pro Cys Gln His Glu Ala Gln Cys Val 1025 1030 1035 GGC ACC CCG GAT GGG CCC AGG TGT GAG TGC ATG CCA GGT TAT GCA 3460 Gly Thr Pro Asp Gly Pro Arg Cys Glu Cys Met Pro Gly Tyr Ala 1040 1045 1050 GGT GAC AAC TGC AGT GAG AAC CAG GAT GAC TGC AGG GAC CAC CGC 3505 Gly Asp Asn Cys Ser Glu Asn Gln Asp Asp Cys Arg Asp His Arg 1055 1060 1065 TGC CAG AAT GGG GCC CAG TGT ATG GAT GAA GTC AAC AGC TAC TCC 3550 Cys Gln Asn Gly Ala Gln Cys Met Asp Glu Val Asn Ser Tyr Ser 1070 1075 1080 TGC CTC TGT GCT GAG GGC TAC AGT GGA CAG CTC TGT GAG ATC CCT 3595 Cys Leu Cys Ala Glu Gly Tyr Ser Gly Gln Leu Cys Glu Ile Pro 1085 1090 1095 CCC CAT CTG CCT GCC CCC AAG AGC CCC TGT GAG GGG ACT GAG TGC 3640 Pro His Leu Pro Ala Pro Lys Ser Pro Cys Glu Gly Thr Glu Cys 1100 1105 1110 CAG AAT GGG GCC AAC TGT GTG GAC CAG GGC AAC AGG CCT GTG TGC 3685 Gln Asn Gly Ala Asn Cys Val Asp Gln Gly Asn Arg Pro Val Cys 1115 1120 1125 CAG TGC CTC CCA GGC TTC GGT GGC CCT GAG TGT GAG AAG TTG CTC 3730 Gln Cys Leu Pro Gly Phe Gly Gly Pro Glu Cys Glu Lys Leu Leu 1130 1135 1140 AGT GTC AAC TTT GTG GAT CGG GAC ACT TAC CTG CAG TTC ACT GAC 3775 Ser Val Asn Phe Val Asp Arg Asp Thr Tyr Leu Gln Phe Thr Asp 1145 1150 1155 CTG CAA AAC TGG CCA CGG GCC AAC ATC ACG TTG CAG GTC TCC ACG 3820 Leu Gln Asn Trp Pro Arg Ala Asn Ile Thr Leu Gln Val Ser Thr 1160 1165 1170 GCA GAG GAC AAT GGG ATC CTT CTG TAC AAC GGG GAC AAC GAC CAC 3865 Ala Glu Asp Asn Gly Ile Leu Leu Tyr Asn Gly Asp Asn Asp His 1175 1180 1185 ATT GCA GTT GAG CTG TAC CAG GGC CAT GTG CGT GTC AGC TAC GAC 3910 Ile Ala Val Glu Leu Tyr Gln Gly His Val Arg Val Ser Tyr Asp 1190 1195 1200 CCA GGC AGC TAC CCC AGC TCT GCC ATC TAC AGT GCT GAG ACG ATC 3955 Pro Gly Ser Tyr Pro Ser Ser Ala Ile Tyr Ser Ala Glu Thr Ile 1205 1210 1215 AAC GAT GGG CAA TTC CAC ACC GTT GAG CTG GTT GCC TTT GAC CAG 4000 Asn Asp Gly Gln Phe His Thr Val Glu Leu Val Ala Phe Asp Gln 1220 1225 1230 ATG GTG AAT CTC TCC ATT GAT GGC GGG AGC CCC ATG ACC ATG GAC 4045 Met Val Asn Leu Ser Ile Asp Gly Gly Ser Pro Met Thr Met Asp 1235 1240 1245 AAC TTT GGC AAA CAT TAC ACG CTC AAC AGC GAG GCG CCA CTC TAT 4090 Asn Phe Gly Lys His Tyr Thr Leu Asn Ser Glu Ala Pro Leu Tyr 1250 1255 1260 GTG GGA GGG ATG CCC GTG GAT GTC AAC TCA GCT GCC TTC CGC CTG 4135 Val Gly Gly Met Pro Val Asp Val Asn Ser Ala Ala Phe Arg Leu 1265 1270 1275 TGG CAG ATC CTC AAC GGC ACC GGC TTC CAC GGT TGC ATC CGA AAC 4180 Trp Gln Ile Leu Asn Gly Thr Gly Phe His Gly Cys Ile Arg Asn 1280 1285 1290 CTG TAC ATC AAC AAC GAG CTG CAG GAC TTC ACC AAG ACG CAG ATG 4225 Leu Tyr Ile Asn Asn Glu Leu Gln Asp Phe Thr Lys Thr Gln Met 1295 1300 1305 AAG CCA GGC GTG GTG CCA GGC TGC GAA CCC TGC CGC AAG CTC TAC 4270 Lys Pro Gly Val Val Pro Gly Cys Glu Pro Cys Arg Lys Leu Tyr 1310 1315 1320 TGC CTG CAT GGC ATC TGC CAG CCC AAT GCC ACC CCA GGG CCC ATG 4315 Cys Leu His Gly Ile Cys Gln Pro Asn Ala Thr Pro Gly Pro Met 1325 1330 1335 TGC CAC TGC GAG GCT GGC TGG GTG GGC CTG CAC TGT GAC CAG CCC 4360 Cys His Cys Glu Ala Gly Trp Val Gly Leu His Cys Asp Gln Pro 1340 1345 1350 GCT GAC GGC CCC TGC CAT GGC CAC AAG TGT GTC CAT GGG CAA TGC 4405 Ala Asp Gly Pro Cys His Gly His Lys Cys Val His Gly Gln Cys 1355 1360 1365 GTG CCC CTC GAC GCT CTT TCC TAC AGC TGC CAG TGC CAG GAT GGG 4450 Val Pro Leu Asp Ala Leu Ser Tyr Ser Cys Gln Cys Gln Asp Gly 1370 1375 1380 TAC TCG GGG GCA CTG TGC AAC CAG GCC GGG GCC CTG GCA GAG CCC 4495 Tyr Ser Gly Ala Leu Cys Asn Gln Ala Gly Ala Leu Ala Glu Pro 1385 1390 1395 TGC AGA GGC CTG CAG TGC CTG CAT GGC CAC TGC CAG GCC TCA GGC 4540 Cys Arg Gly Leu Gln Cys Leu His Gly His Cys Gln Ala Ser Gly 1400 1405 1410 ACC AAG GGG GCA CAC TGT GTG TGT GAC CCC GGC TTT TCG GGC GAG 4585 Thr Lys Gly Ala His Cys Val Cys Asp Pro Gly Phe Ser Gly Glu 1415 1420 1425 CTG TGT GAG CAA GAG TCC GAG TGC CGG GGG GAC CCT GTC CGG GAC 4630 Leu Cys Glu Gln Glu Ser Glu Cys Arg Gly Asp Pro Val Arg Asp 1430 1345 1440 TTT CAC CAG GTC CAG AGG GGC TAT GCC ATC TGC CAG ACC ACG CGC 4675 Phe His Gln Val Gln Arg Gly Tyr Ala Ile Cys Gln Thr Thr Arg 1445 1450 1455 CCC CTG TCA TGG GTG GAG TGC CGG GGC TCG TGC CCA GGC CAG GGC 4720 Pro Leu Ser Trp Val Glu Cys Arg Gly Ser Cys Pro Gly Gln Gly 1460 1465 1470 TGC TGC CAG GGC CTT CGG CTG AAG CGG AGG AAG TTC ACC TTT GAG 4765 Cys Cys Gln Gly Leu Arg Leu Lys Arg Arg Lys Phe Thr Phe Glu 1475 1480 1485 TGC AGC GAT GGG ACC TCT TTT GCC GAG GAG GTG GAA AAG CCC ACC 4810 Cys Ser Asp Gly Thr Ser Phe Ala Glu Glu Val Glu Lys Pro Thr 1490 1495 1500 AAG TGT GGC TGT GCC CTC TGC GCA TAGCGC TGGGCGTGGA CAGGCCGGTG 4860 Lys Cys Gly Cys Ala Leu Cys Ala 1505 1508 AGGGCGGGCA AGGGGCCCCA GCCGCTGCAG CAGCGGAGAC AGTCGCCAGC AGCTGGGCTG 4920 GGGTGCAGGT CATCACAGGA CGGCTCCTGG GCAGCTGGGC CCTCCTGGGT GGGGTGGTGC 4980 CAGAGCAGCC TTTTAAAAGC AAATTGCGCC ATAGCTGGGG GCAGCGGGGG TGGGCGAGGC 5040 CTGAGCTGCG GGCTGCCCTC TCCGGAAGTC CTTGCACAAA TAGGCGCTTA ATAA 5094
【0096】配列番号:6 配列の長さ:1534 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:ヒト 配列 Met Ala Leu Thr Pro Gly Trp Gly Ser Ser Ala -26 -25 -20 Gly Pro Val Arg Pro Glu Leu Trp Leu Leu Leu Trp Ala Ala Ala -15 -10 -5 Trp Arg Leu Gly Ala Ser Ala Cys Pro Ala Leu Cys Thr Cys Thr 1 5 10 15 Gly Thr Thr Val Asp Cys His Gly Thr Gly Leu Gln Ala Ile Pro 20 25 30 Lys Asn Ile Pro Arg Asn Thr Glu Arg Leu Glu Leu Asn Gly Asn 35 40 45 Asn Ile Thr Arg Ile His Lys Asn Asp Phe Ala Gly Leu Lys Gln 50 55 60 Leu Arg Val Leu Gln Leu Met Glu Asn Gln Ile Gly Ala Val Glu 65 70 75 Arg Gly Ala Phe Asp Asp Met Lys Glu Leu Glu Arg Leu Arg Leu 80 85 90 Asn Arg Asn Gln Leu His Met Leu Pro Glu Leu Leu Phe Gln Asn 95 100 105 Asn Gln Ala Leu Ser Arg Leu Asp Leu Ser Glu Asn Ala Ile Gln 110 115 120 Ala Ile Pro Arg Lys Ala Phe Arg Gly Ala Thr Asp Leu Lys Asn 125 130 135 Leu Arg Leu Asp Lys Asn Gln Ile Ser Cys Ile Glu Glu Gly Ala 140 145 150 Phe Arg Ala Leu Arg Gly Leu Glu Val Leu Thr Leu Asn Asn Asn 155 160 165 Asn Ile Thr Thr Ile Pro Val Ser Ser Phe Asn His Met Pro Lys 170 175 180 Leu Arg Thr Phe Arg Leu His Ser Asn His Leu Phe Cys Asp Cys 185 190 195 His Leu Ala Trp Leu Ser Gln Trp Leu Arg Gln Arg Pro Thr Ile 200 205 210 Glu Leu Phe Thr Gln Cys Ser Gly Pro Ala Ser Leu Arg Gly Leu 215 220 225 Asn Val Ala Glu Val Gln Lys Ser Glu Phe Ser Cys Ser Gly Gln 230 235 240 Gly Glu Ala Gly Arg Val Pro Thr Cys Thr Leu Ser Ser Gly Ser 245 250 255 Cys Pro Ala Met Cys Thr Cys Ser Asn Gly Ile Val Asp Cys Arg 260 265 270 Gly Lys Gly Leu Thr Ala Ile Pro Ala Asn Leu Pro Glu Thr Met 275 280 285 Thr Glu Ile Arg Leu Glu Leu Asn Gly Ile Lys Ser Ile Pro Pro 290 295 300 Gly Ala Phe Ser Pro Tyr Arg Lys Leu Arg Arg Ile Asp Leu Ser 305 310 315 Asn Asn Gln Ile Ala Glu Ile Ala Pro Asp Ala Phe Gln Gly Leu 320 325 330 Arg Ser Leu Asn Ser Leu Val Leu Tyr Gly Asn Lys Ile Thr Asp 335 340 345 Leu Pro Arg Gly Val Phe Gly Gly Leu Tyr Thr Leu Gln Leu Leu 350 355 360 Leu Leu Asn Ala Asn Lys Ile Asn Cys Ile Arg Pro Asp Ala Phe 365 370 375 Gln Asp Leu Gln Asn Leu Ser Leu Leu Ser Leu Tyr Asp Asn Lys 380 385 390 Ile Gln Ser Leu Ala Lys Gly Thr Phe Thr Ser Leu Arg Ala Ile 395 400 405 Gln Thr Leu His Leu Ala Gln Asn Pro Phe Ile Cys Asp Cys Asn 410 415 420 Leu Lys Trp Leu Ala Asp Phe Leu Arg Thr Asn Pro Ile Glu Thr 425 430 435 Ser Gly Ala Arg Cys Ala Ser Pro Arg Arg Leu Ala Asn Lys Arg 440 445 450 Ile Gly Gln Ile Lys Ser Lys Lys Phe Arg Cys Ser Ala Lys Glu 455 460 465 Gln Tyr Phe Ile Pro Gly Thr Glu Asp Tyr Gln Leu Asn Ser Glu 470 475 480 Cys Asn Ser Asp Val Val Cys Pro His Lys Cys Arg Cys Glu Ala 485 490 495 Asn Val Val Glu Cys Ser Ser Leu Lys Leu Thr Lys Ile Pro Glu 500 505 510 Arg Ile Pro Gln Ser Thr Ala Glu Leu Arg Leu Asn Asn Asn Glu 515 520 525 Ile Ser Ile Leu Glu Ala Thr Gly Met Phe Lys Lys Leu Thr His 530 535 540 Leu Lys Lys Ile Asn Leu Ser Asn Asn Lys Val Ser Glu Ile Glu 545 550 555 Asp Gly Ala Phe Glu Gly Ala Ala Ser Val Ser Glu Leu His Leu 560 565 570 Thr Ala Asn Gln Leu Glu Ser Ile Arg Ser Gly Met Phe Arg Gly 575 580 585 Leu Asp Gly Leu Arg Thr Leu Met Leu Arg Asn Asn Arg Ile Ser 590 595 600 Cys Ile His Asn Asp Ser Phe Thr Gly Leu Arg Asn Val Arg Leu 605 610 615 Leu Ser Leu Tyr Asp Asn Gln Ile Thr Thr Val Ser Pro Gly Ala 620 625 630 Phe Asp Thr Leu Gln Ser Leu Ser Thr Leu Asn Leu Leu Ala Asn 635 640 645 Pro Phe Asn Cys Asn Cys Gln Leu Ala Trp Leu Gly Gly Trp Leu 650 655 660 Arg Lys Arg Lys Ile Val Thr Gly Asn Pro Arg Cys Gln Asn Pro 665 670 675 Asp Phe Leu Arg Gln Ile Pro Leu Gln Asp Val Ala Phe Pro Asp 680 685 690 Phe Arg Cys Glu Glu Gly Gln Glu Glu Gly Gly Cys Leu Pro Arg 695 700 705 Pro Gln Cys Pro Gln Glu Cys Ala Cys Leu Asp Thr Val Val Arg 710 715 720 Cys Ser Asn Lys His Leu Arg Ala Leu Pro Lys Gly Ile Pro Lys 725 730 735 Asn Val Thr Glu Leu Tyr Leu Asp Gly Asn Gln Phe Thr Leu Val 740 745 750 Pro Gly Gln Leu Ser Thr Phe Lys Tyr Leu Gln Leu Val Asp Leu 755 760 765 Ser Asn Asn Lys Ile Ser Ser Leu Ser Asn Ser Ser Phe Thr Asn 770 775 780 Met Ser Gln Leu Thr Thr Leu Ile Leu Ser Tyr Asn Ala Leu Gln 785 790 795 Cys Ile Pro Pro Leu Ala Phe Gln Gly Leu Arg Ser Leu Arg Leu 800 805 810 Leu Ser Leu His Gly Asn Asp Ile Ser Thr Leu Gln Glu Gly Ile 815 820 825 Phe Ala Asp Val Thr Ser Leu Ser His Leu Ala Ile Gly Ala Asn 830 835 840 Pro Leu Tyr Cys Asp Cys His Leu Arg Trp Leu Ser Ser Trp Val 845 850 855 Lys Thr Gly Tyr Lys Glu Pro Gly Ile Ala Arg Cys Ala Gly Pro 860 865 870 Gln Asp Met Glu Gly Lys Leu Leu Leu Thr Thr Pro Ala Lys Lys 875 880 885 Phe Glu Cys Gln Gly Pro Pro Thr Leu Ala Val Gln Ala Lys Cys 890 895 900 Asp Leu Cys Leu Ser Ser Pro Cys Gln Asn Gln Gly Thr Cys His 905 910 915 Asn Asp Pro Leu Glu Val Tyr Arg Cys Ala Cys Pro Ser Gly Tyr 920 925 930 Lys Gly Arg Asp Cys Glu Val Ser Leu Asn Ser Cys Ser Ser Gly 935 940 945 Pro Cys Glu Asn Gly Gly Thr Cys His Ala Gln Glu Gly Glu Asp 950 955 960 Ala Pro Phe Thr Cys Ser Cys Pro Thr Gly Phe Glu Gly Pro Thr 965 970 975 Cys Gly Val Asn Thr Asp Asp Cys Val Asp His Ala Cys Ala Asn 980 985 990 Gly Gly Val Cys Val Asp Gly Val Gly Asn Tyr Thr Cys Gln Cys 995 1000 1005 Pro Leu Gln Tyr Glu Gly Lys Ala Cys Glu Gln Leu Val Asp Leu 1010 1015 1020 Cys Ser Pro Asp Leu Asn Pro Cys Gln His Glu Ala Gln Cys Val 1025 1030 1035 Gly Thr Pro Asp Gly Pro Arg Cys Glu Cys Met Pro Gly Tyr Ala 1040 1045 1050 Gly Asp Asn Cys Ser Glu Asn Gln Asp Asp Cys Arg Asp His Arg 1055 1060 1065 Cys Gln Asn Gly Ala Gln Cys Met Asp Glu Val Asn Ser Tyr Ser 1070 1075 1080 Cys Leu Cys Ala Glu Gly Tyr Ser Gly Gln Leu Cys Glu Ile Pro 1085 1090 1095 Pro His Leu Pro Ala Pro Lys Ser Pro Cys Glu Gly Thr Glu Cys 1100 1105 1110 Gln Asn Gly Ala Asn Cys Val Asp Gln Gly Asn Arg Pro Val Cys 1115 1120 1125 Gln Cys Leu Pro Gly Phe Gly Gly Pro Glu Cys Glu Lys Leu Leu 1130 1135 1140 Ser Val Asn Phe Val Asp Arg Asp Thr Tyr Leu Gln Phe Thr Asp 1145 1150 1155 Leu Gln Asn Trp Pro Arg Ala Asn Ile Thr Leu Gln Val Ser Thr 1160 1165 1170 Ala Glu Asp Asn Gly Ile Leu Leu Tyr Asn Gly Asp Asn Asp His 1175 1180 1185 Ile Ala Val Glu Leu Tyr Gln Gly His Val Arg Val Ser Tyr Asp 1190 1195 1200 Pro Gly Ser Tyr Pro Ser Ser Ala Ile Tyr Ser Ala Glu Thr Ile 1205 1210 1215 Asn Asp Gly Gln Phe His Thr Val Glu Leu Val Ala Phe Asp Gln 1220 1225 1230 Met Val Asn Leu Ser Ile Asp Gly Gly Ser Pro Met Thr Met Asp 1235 1240 1245 Asn Phe Gly Lys His Tyr Thr Leu Asn Ser Glu Ala Pro Leu Tyr 1250 1255 1260 Val Gly Gly Met Pro Val Asp Val Asn Ser Ala Ala Phe Arg Leu 1265 1270 1275 Trp Gln Ile Leu Asn Gly Thr Gly Phe His Gly Cys Ile Arg Asn 1280 1285 1290 Leu Tyr Ile Asn Asn Glu Leu Gln Asp Phe Thr Lys Thr Gln Met 1295 1300 1305 Lys Pro Gly Val Val Pro Gly Cys Glu Pro Cys Arg Lys Leu Tyr 1310 1315 1320 Cys Leu His Gly Ile Cys Gln Pro Asn Ala Thr Pro Gly Pro Met 1325 1330 1335 Cys His Cys Glu Ala Gly Trp Val Gly Leu His Cys Asp Gln Pro 1340 1345 1350 Ala Asp Gly Pro Cys His Gly His Lys Cys Val His Gly Gln Cys 1355 1360 1365 Val Pro Leu Asp Ala Leu Ser Tyr Ser Cys Gln Cys Gln Asp Gly 1370 1375 1380 Tyr Ser Gly Ala Leu Cys Asn Gln Ala Gly Ala Leu Ala Glu Pro 1385 1390 1395 Cys Arg Gly Leu Gln Cys Leu His Gly His Cys Gln Ala Ser Gly 1400 1405 1410 Thr Lys Gly Ala His Cys Val Cys Asp Pro Gly Phe Ser Gly Glu 1415 1420 1425 Leu Cys Glu Gln Glu Ser Glu Cys Arg Gly Asp Pro Val Arg Asp 1430 1345 1440 Phe His Gln Val Gln Arg Gly Tyr Ala Ile Cys Gln Thr Thr Arg 1445 1450 1455 Pro Leu Ser Trp Val Glu Cys Arg Gly Ser Cys Pro Gly Gln Gly 1460 1465 1470 Cys Cys Gln Gly Leu Arg Leu Lys Arg Arg Lys Phe Thr Phe Glu 1475 1480 1485 Cys Ser Asp Gly Thr Ser Phe Ala Glu Glu Val Glu Lys Pro Thr 1490 1495 1500 Lys Cys Gly Cys Ala Leu Cys Ala 1505 1508
【0097】配列番号:7 配列の長さ:101 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:ヒト 組織の種類:胎児肺 配列 GTC TTC AGA GCA CAA GTA TTT CAA AGC AGC CTA CCT GGG AAC TGC TCA 48 Val Phe Arg Ala Gln Val Phe Gln Ser Ser Leu Pro Gly Asn Cys Ser 1 5 10 15 TGG TCC TGC TGG CCA CCT AGA CCA CCA ATG CCC TGACTTCTAT GCCCTCTGCA 101 Trp Ser Cys Trp Pro Pro Arg Pro Pro Met Pro 20 25 27 配列番号8 配列の長さ:27 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:ペプチド フラグメント型:C末端フラグメント 起源 生物名:ヒト 組織の種類:胎児肺 配列 Val Phe Arg Ala Gln Val Phe Gln Ser Ser Leu Pro Gly Asn Cys Ser 1 5 10 15 Trp Ser Cys Trp Pro Pro Arg Pro Pro Met Pro 20 25 27 配列番号9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 AAGTCAACAG CTACTCCTGC 20
【0098】配列番号10 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 TGAACTGCAG GTAAGTGTCC 20 配列番号11 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Tyr Lys Asp Asp Asp Asp Lys 1 5 8 配列番号:12 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 CTATGACAGC CTGAGTTCCC 20 配列番号:13 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 CTCGAGTCAT TTATCATCAT CATCTTTATA ATCTTGTTGG CAGTGCTCGC CGC 53
【0099】配列番号:14 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 GAT TAT AAA GAT GAT GAT GAT AAA TGATCTAGA 33 Asp Tyr Lys Asp Asp Asp Asp Lys 1 5 8 配列番号:15 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 GGTACCTGCA CACCATGGCC CCCG 24 配列番号:16 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 GGCGCAGAGT TCGGATCTTC 20
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/08 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/577 B 33/577 A61K 48/00 ABU // A61K 38/00 AAA C12N 5/00 B ABJ A61K 37/02 AAA ABY ABJ ACN ABY ACV ACN ADN ACV ADP ADN ADU ADP AFG ADU 48/00 ABU AFG (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
    列を含有するポリペプチドまたはその変異体であるポリ
    ペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリペプチドをコード
    するDNA。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のDNAが配列表の配列
    番号2に記載の345番から4832番の塩基配列を含
    有するDNA。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のDNAと、宿主細胞中
    で発現可能なベクターDNAとを連結してなる組換えD
    NA体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の組換えDNA体によっ
    て形質転換された細胞。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の組換えDNA体を用い
    て作製された当該アミノ酸配列を含有するポリペプチド
    の生産方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のポリペプチドを特異的
    に認識する抗体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8992627B2 (en) 2010-03-08 2015-03-31 Hip Innovation Technology Llc Interlocking reverese hip and revision prosthesis and method

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