JPH117548A - 有限要素法におけるメッシュ分割方法 - Google Patents
有限要素法におけるメッシュ分割方法Info
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- JPH117548A JPH117548A JP10109461A JP10946198A JPH117548A JP H117548 A JPH117548 A JP H117548A JP 10109461 A JP10109461 A JP 10109461A JP 10946198 A JP10946198 A JP 10946198A JP H117548 A JPH117548 A JP H117548A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 解析モデルのメッシュ分割を簡易かつ迅速に
行い得る有限要素法における要素分割方法を提供するこ
と。 【解決手段】 解析対象として、属性毎に線図で区分し
た図形を入力し、ブロック認識部12により、当該区分
毎に区分けしてブロックの集合として解析対象を認識
し、ブロック毎に設定、メッシュ分割を行う。
行い得る有限要素法における要素分割方法を提供するこ
と。 【解決手段】 解析対象として、属性毎に線図で区分し
た図形を入力し、ブロック認識部12により、当該区分
毎に区分けしてブロックの集合として解析対象を認識
し、ブロック毎に設定、メッシュ分割を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有限要素法による
構造解析に関し、詳細には、有限要素法におけるメッシ
ュ分割方法に関する。
構造解析に関し、詳細には、有限要素法におけるメッシ
ュ分割方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複雑な形状を有する構造体の構造解析手
法の一つとして、いわゆる有限要素法を用いた手法が提
案されている。有限要素法とは、解析モデルを微小な要
素(以下メッシュという)の集合と考え、各メッシュ毎
に計算を行い、最終的に解析モデル全体の解を近似する
方法である。従って、有限要素法による解析を行うため
には、前提条件として解析モデルを適当なメッシュに分
割する必要がある。このメッシュの分割は、細かく分割
すれば、解析の精度が向上する反面、メッシュの数に従
って、解析を実行する計算機の負担が大きくなることが
知られており、詳細な解析を必要とする個所ではメッシ
ュの密度を密とし、また、比較的ラフな解析で充分足る
部分ではメッシュの密度を粗としている。
法の一つとして、いわゆる有限要素法を用いた手法が提
案されている。有限要素法とは、解析モデルを微小な要
素(以下メッシュという)の集合と考え、各メッシュ毎
に計算を行い、最終的に解析モデル全体の解を近似する
方法である。従って、有限要素法による解析を行うため
には、前提条件として解析モデルを適当なメッシュに分
割する必要がある。このメッシュの分割は、細かく分割
すれば、解析の精度が向上する反面、メッシュの数に従
って、解析を実行する計算機の負担が大きくなることが
知られており、詳細な解析を必要とする個所ではメッシ
ュの密度を密とし、また、比較的ラフな解析で充分足る
部分ではメッシュの密度を粗としている。
【0003】このため、設計者等は、メッシュの密度を
考慮しながら、手作業によるか、所定のメッシュ分割用
ソフトウエアによって、解析モデルのメッシュ分割を行
い、この分割により設定した各メッシュの形状・節点の
座標データ及び物性データ等のメッシュデータを解析装
置に入力又は転送することによって、構造解析を行って
いるのが現状である。
考慮しながら、手作業によるか、所定のメッシュ分割用
ソフトウエアによって、解析モデルのメッシュ分割を行
い、この分割により設定した各メッシュの形状・節点の
座標データ及び物性データ等のメッシュデータを解析装
置に入力又は転送することによって、構造解析を行って
いるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現状の方法で
は、メッシュ毎に行う設定、計算等が甚だ煩雑であり、
ユーザーの負担が極めて大きい。また、解析モデルは、
部分的に修正等が行われることが多く、例えば、地盤解
析においては、掘削作業等に伴って新たな地層、断層が
発見されたり、或いは地層等が当初の予想とは異なる位
置に出現することが頻繁にあり、この場合、その部度対
象となる地形の解析モデルを修正する必要がある。ま
た、先の解析結果に従って、その後の掘削形状、支保工
の設置等の条件を見直した上で、最良の条件を得るべく
繰返し解析する必要も生じ得る。この場合、メッシュ毎
の再設定を要するので、ユーザーの負担が一層大きなも
のとなる。従って、係る設定等が簡易なメッシュの分割
方法が要望されている。
は、メッシュ毎に行う設定、計算等が甚だ煩雑であり、
ユーザーの負担が極めて大きい。また、解析モデルは、
部分的に修正等が行われることが多く、例えば、地盤解
析においては、掘削作業等に伴って新たな地層、断層が
発見されたり、或いは地層等が当初の予想とは異なる位
置に出現することが頻繁にあり、この場合、その部度対
象となる地形の解析モデルを修正する必要がある。ま
た、先の解析結果に従って、その後の掘削形状、支保工
の設置等の条件を見直した上で、最良の条件を得るべく
繰返し解析する必要も生じ得る。この場合、メッシュ毎
の再設定を要するので、ユーザーの負担が一層大きなも
のとなる。従って、係る設定等が簡易なメッシュの分割
方法が要望されている。
【0005】従って、本発明の目的は、解析モデルのメ
ッシュ分割を簡易かつ迅速に行い得る有限要素法におけ
る要素分割方法を提供することにある。
ッシュ分割を簡易かつ迅速に行い得る有限要素法におけ
る要素分割方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、解析モ
デルを設定する工程と、当該解析モデルをメッシュ分割
する工程と、からなる有限要素法におけるメッシュ分割
方法において、前記解析モデルを設定する工程は、連続
性を有する同一属性毎に線図又は面図で区画した解析モ
デルの2次元又は3次元図形データを入力する工程と、
入力された前記図形データの線図又は面図で区画された
連続性を有する領域を一つのブロックとして認識する工
程と、前記ブロック毎に当該ブロックの属性名及び分割
密度を設定する工程と、からなり、前記解析モデルをメ
ッシュ分割する工程は、前記ブロックを区画する区画線
又は区画面に与える分割密度を調整する工程と、前記設
定又は調整された前記分割密度に従って前記ブロック毎
にメッシュ分割を実行し、前記ブロックの属性名を有す
るメッシュデータを生成する工程と、からなる有限要素
法におけるメッシュ分割方法が提供される(請求項
1)。
デルを設定する工程と、当該解析モデルをメッシュ分割
する工程と、からなる有限要素法におけるメッシュ分割
方法において、前記解析モデルを設定する工程は、連続
性を有する同一属性毎に線図又は面図で区画した解析モ
デルの2次元又は3次元図形データを入力する工程と、
入力された前記図形データの線図又は面図で区画された
連続性を有する領域を一つのブロックとして認識する工
程と、前記ブロック毎に当該ブロックの属性名及び分割
密度を設定する工程と、からなり、前記解析モデルをメ
ッシュ分割する工程は、前記ブロックを区画する区画線
又は区画面に与える分割密度を調整する工程と、前記設
定又は調整された前記分割密度に従って前記ブロック毎
にメッシュ分割を実行し、前記ブロックの属性名を有す
るメッシュデータを生成する工程と、からなる有限要素
法におけるメッシュ分割方法が提供される(請求項
1)。
【0007】この手段によれば、メッシュ毎の設定を、
解析モデルの所定の領域(ブロック)単位で行うので、
メッシュ毎に設定すべき作業を略一括して行うことがで
きる。 そのような所定の領域単位で設定するために、
ユーザーが行う必要最低限の作業は、連続性を有する同
一属性毎に線図又は面図で区画した解析モデルの図形を
作成することと、ブロック毎に属性名及び必要な分割密
度を与えることだけであるので、解析モデルに変更があ
った場合でも図面単位で変更すればよく、ユーザーの負
担を極めて軽減することができる。
解析モデルの所定の領域(ブロック)単位で行うので、
メッシュ毎に設定すべき作業を略一括して行うことがで
きる。 そのような所定の領域単位で設定するために、
ユーザーが行う必要最低限の作業は、連続性を有する同
一属性毎に線図又は面図で区画した解析モデルの図形を
作成することと、ブロック毎に属性名及び必要な分割密
度を与えることだけであるので、解析モデルに変更があ
った場合でも図面単位で変更すればよく、ユーザーの負
担を極めて軽減することができる。
【0008】また、解析モデルの図形を作成する場所
と、解析場所が異なる場合でも、図面データを相互に配
給するだけで、同様なメッシュデータを得ることができ
るので、特に遠隔地間における共同作業にも好適であ
る。生成されたメッシュデータは、各々のメッシュが属
するブロックの属性名を有するので、解析に必要な物
性、節点番号、要素番号等を当該メッシュデータに与え
る場合には、その属性名毎に一括して与えることができ
る。このため、設定作業を格段に簡略化できる。
と、解析場所が異なる場合でも、図面データを相互に配
給するだけで、同様なメッシュデータを得ることができ
るので、特に遠隔地間における共同作業にも好適であ
る。生成されたメッシュデータは、各々のメッシュが属
するブロックの属性名を有するので、解析に必要な物
性、節点番号、要素番号等を当該メッシュデータに与え
る場合には、その属性名毎に一括して与えることができ
る。このため、設定作業を格段に簡略化できる。
【0009】前記ブロックとは、解析モデルの図形デー
タ中の線又は面で区画された部分をいう。前記属性と
は、物性、力学的特性等及びその組合せが共通すること
を意味し、また、連続性を有するとは、幾何学的に途切
れの無いことを意味する。
タ中の線又は面で区画された部分をいう。前記属性と
は、物性、力学的特性等及びその組合せが共通すること
を意味し、また、連続性を有するとは、幾何学的に途切
れの無いことを意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明にかか
る方法を実行すべきメッシュ分割装置Aの内部ブロック
図である。メッシュ分割装置Aは、主オペレーションシ
ステム部1と、これに機能的に接続される解析モデル設
定部10、メッシュ分割部20、更に、メッシュ分割に
より得たデータを複数種類の有限要素解析プログラムに
対応できるように、当該データをフォーマット変換する
データ変換部5を備える。
を添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明にかか
る方法を実行すべきメッシュ分割装置Aの内部ブロック
図である。メッシュ分割装置Aは、主オペレーションシ
ステム部1と、これに機能的に接続される解析モデル設
定部10、メッシュ分割部20、更に、メッシュ分割に
より得たデータを複数種類の有限要素解析プログラムに
対応できるように、当該データをフォーマット変換する
データ変換部5を備える。
【0011】また、メッシュ分割装置Aには、作業者が
図形データや属性データを入力するためのキーボード2
及びマウス3と、入力・処理状況を視覚的に認識するた
めのディスプレイ4とが接続される。主オペレーション
システム部1は、メッシュ分割装置Aを統括的に処理す
るものであって、必要に応じて各部(11乃至15及び
21乃至22)を呼び出し、それぞれの機能を実行させ
るものである。
図形データや属性データを入力するためのキーボード2
及びマウス3と、入力・処理状況を視覚的に認識するた
めのディスプレイ4とが接続される。主オペレーション
システム部1は、メッシュ分割装置Aを統括的に処理す
るものであって、必要に応じて各部(11乃至15及び
21乃至22)を呼び出し、それぞれの機能を実行させ
るものである。
【0012】解析モデル設定部10は、解析対象となる
モデルの図形データ及び各部位の属性データ等を設定す
るものであって、解析モデル入力・修正部11と、ブロ
ック認識部12と、ブロック設定部13と、解析モデル
のデータ記憶部14とからなる。メッシュ分割部20
は、解析モデル設定部10によって設定された解析モデ
ルを当該設定に従ってメッシュ分割する分割実行部22
と、分割実行部22のメッシュ分割のために、分割密度
が異なるブロック間の分割密度を調整する分割密度調整
部21とからなる。
モデルの図形データ及び各部位の属性データ等を設定す
るものであって、解析モデル入力・修正部11と、ブロ
ック認識部12と、ブロック設定部13と、解析モデル
のデータ記憶部14とからなる。メッシュ分割部20
は、解析モデル設定部10によって設定された解析モデ
ルを当該設定に従ってメッシュ分割する分割実行部22
と、分割実行部22のメッシュ分割のために、分割密度
が異なるブロック間の分割密度を調整する分割密度調整
部21とからなる。
【0013】係るメッシュ分割装置Aの作用について、
図2に示す地形モデル50を解析対象とした場合を例に
とって説明する。図2に示す2次元の地形モデル50
は、事前に調査して得た地盤構造を、解析用にデフォル
メした断面図である。このような地形モデルは、地質の
専門家が事前の調査及び実際の掘削作業等によって得た
地盤情報から推測して作成するものであって、解析に必
要と思われる地質、断層、岩級、物性等の属性が異なる
部分を線分で区画して表したものである。なお、地形モ
デル50は、説明の便宜のため簡略化し、地質(A乃至
D)及び断層(A乃至B)のみを属性として区画したも
のである。
図2に示す地形モデル50を解析対象とした場合を例に
とって説明する。図2に示す2次元の地形モデル50
は、事前に調査して得た地盤構造を、解析用にデフォル
メした断面図である。このような地形モデルは、地質の
専門家が事前の調査及び実際の掘削作業等によって得た
地盤情報から推測して作成するものであって、解析に必
要と思われる地質、断層、岩級、物性等の属性が異なる
部分を線分で区画して表したものである。なお、地形モ
デル50は、説明の便宜のため簡略化し、地質(A乃至
D)及び断層(A乃至B)のみを属性として区画したも
のである。
【0014】係る地形モデル50を解析するにあたり、
ユーザーは、別途のCAD等の図形描画ソフトウエアに
より予め地形モデル50をメッシュ分割装置Aが処理し
得る所定の図形データ(例えば、DXFファイル形式)に変
換する。そして、解析モデル入力・修正部11を起動し
て、この地形モデル50の図形データをキーボード2及
びマウス3によりメッシュ分割装置Aに入力又は転送し
て、認識させる。認識された地形モデル50は、ディス
プレイ4に表示される。なお、入力・修正部11は、地
形モデルの図形データをメッシュ分割装置Aに入力又は
転送する機能があれば足りるが、この入力・修正部11
そのものに図形描画機能を備えてもよい。
ユーザーは、別途のCAD等の図形描画ソフトウエアに
より予め地形モデル50をメッシュ分割装置Aが処理し
得る所定の図形データ(例えば、DXFファイル形式)に変
換する。そして、解析モデル入力・修正部11を起動し
て、この地形モデル50の図形データをキーボード2及
びマウス3によりメッシュ分割装置Aに入力又は転送し
て、認識させる。認識された地形モデル50は、ディス
プレイ4に表示される。なお、入力・修正部11は、地
形モデルの図形データをメッシュ分割装置Aに入力又は
転送する機能があれば足りるが、この入力・修正部11
そのものに図形描画機能を備えてもよい。
【0015】ユーザーは、ディスプレイに表示された地
形モデル50を確認した上で、ブロック認識部12を起
動する。ブロック認識部12は、入力された図形データ
に基づいて、地形モデルをブロック毎に認識する。ブロ
ック認識の方法として、例えば、2次元ではピクセル、
3次元ではボクセル単位の塗りつぶし等があるが、以下
の方法を採用することもできる。なお、説明の便宜のた
め、この方法を図12(a)に示した簡易な図形に基づ
いて説明する。
形モデル50を確認した上で、ブロック認識部12を起
動する。ブロック認識部12は、入力された図形データ
に基づいて、地形モデルをブロック毎に認識する。ブロ
ック認識の方法として、例えば、2次元ではピクセル、
3次元ではボクセル単位の塗りつぶし等があるが、以下
の方法を採用することもできる。なお、説明の便宜のた
め、この方法を図12(a)に示した簡易な図形に基づ
いて説明する。
【0016】図12(a)において、丸数字(等:1
から10及び○)、若しくはA乃至Dは、図形を構成す
る線分毎に付した番号であり、a乃至mは、線分の両端
の点毎に付したものである。これらの線分及び点は、入
力された図形データにより特定されるものである。 一
方、図12(b)は、ブロック認識のための図12
(a)に対応した線分毎のテーブルを示した図であり、
各線分の両端の点(point1及び2)、当該両端の点に接続
される他の線分(接続線分)及び、以下に説明するブロッ
ク認識の結果(探索)の欄を線分毎に設けたものである。
この線分毎のテーブルを用いることにより、上述した塗
りつぶしによる手法よりも簡単かつ効率よくブロック認
識が行える。
から10及び○)、若しくはA乃至Dは、図形を構成す
る線分毎に付した番号であり、a乃至mは、線分の両端
の点毎に付したものである。これらの線分及び点は、入
力された図形データにより特定されるものである。 一
方、図12(b)は、ブロック認識のための図12
(a)に対応した線分毎のテーブルを示した図であり、
各線分の両端の点(point1及び2)、当該両端の点に接続
される他の線分(接続線分)及び、以下に説明するブロッ
ク認識の結果(探索)の欄を線分毎に設けたものである。
この線分毎のテーブルを用いることにより、上述した塗
りつぶしによる手法よりも簡単かつ効率よくブロック認
識が行える。
【0017】ブロック認識部12は、最初に、ブロック
を構成しない線分をブロック認識の対象から削除する。
この削除は、各線分の両端の点の少くともどちらか一方
に接続線分が存在しないことを条件とする。図12の例
では、線分○は、点iに接続線分が存在しないので、ブ
ロック認識の対象から削除される。次に、任意の線分か
ら一方向に接続線分を連続的に探索し、最初の線分まで
一巡したものをブロックとして認識する。この場合、接
続線分の探索は、次のルールi)乃至iv)に従って行う。
を構成しない線分をブロック認識の対象から削除する。
この削除は、各線分の両端の点の少くともどちらか一方
に接続線分が存在しないことを条件とする。図12の例
では、線分○は、点iに接続線分が存在しないので、ブ
ロック認識の対象から削除される。次に、任意の線分か
ら一方向に接続線分を連続的に探索し、最初の線分まで
一巡したものをブロックとして認識する。この場合、接
続線分の探索は、次のルールi)乃至iv)に従って行う。
【0018】i)任意に基準となる線分を取り、当該線
分両端のうちの一点を開始点とし、反時計回り(又は時
計回りの一方に統一)に当該線分との角度が最も浅い当
該開始点の接続線分を探索する。接続線分が探索される
と、同一の点の二重探索を排除するため、開始点につい
てテーブルの探索欄をチェックする。これを図12の例
にあてはめれば、基準となる線分は線分であり、開始
点はb点である。そして、b点の接続線分のうち、反時
計回りに最も線分との角度が浅いのは、線分であ
る。この結果、図12(b)のテーブルの線分のpoin
t2の探索欄に、1が入力される。
分両端のうちの一点を開始点とし、反時計回り(又は時
計回りの一方に統一)に当該線分との角度が最も浅い当
該開始点の接続線分を探索する。接続線分が探索される
と、同一の点の二重探索を排除するため、開始点につい
てテーブルの探索欄をチェックする。これを図12の例
にあてはめれば、基準となる線分は線分であり、開始
点はb点である。そして、b点の接続線分のうち、反時
計回りに最も線分との角度が浅いのは、線分であ
る。この結果、図12(b)のテーブルの線分のpoin
t2の探索欄に、1が入力される。
【0019】ii)探索された接続線分の両端の点のう
ち、開始点と異なる点の接続線分を上記i)と同様の条
件の下に新たに探索する。接続線分が探索されると、前
記異なる点についてテーブルの探索欄をチェックする。
これを図12の例にあてはめれば、探索された線分の
両端の点のうち、開始点bと異なる点は点hである。ま
た、反時計回りに最も線分との角度が浅い点hの接続
線分は線分10(丸数字の10、以下同じ)である。よって、
図12(b)のテーブルの線分のpoint2の探索欄に、
1が入力される。
ち、開始点と異なる点の接続線分を上記i)と同様の条
件の下に新たに探索する。接続線分が探索されると、前
記異なる点についてテーブルの探索欄をチェックする。
これを図12の例にあてはめれば、探索された線分の
両端の点のうち、開始点bと異なる点は点hである。ま
た、反時計回りに最も線分との角度が浅い点hの接続
線分は線分10(丸数字の10、以下同じ)である。よって、
図12(b)のテーブルの線分のpoint2の探索欄に、
1が入力される。
【0020】iii)新たに探索された接続線分の両端の点
のうち、先に探索された接続線分との共有点と異なる点
の接続線分を上記ii)と同様の条件の下に新たに探索
し、また、同様に探索欄をチェックする。そして、これ
を開始点に至るまで繰り返し、一巡することにより得た
線分が1つのブロックの構成線分として認識される。こ
れを図12の例にあてはめれば、先に探索された線分10
の点gの接続線分として、新たに線分が探索され、図
12(b)のテーブルの線分10のpoint2の探索欄に、1
が入力される。同様の手順で、線分が探索され、テー
ブルの線分のpoint2の探索欄に、1が入力される。次
に、再度、線分が探索されるが、テーブルの線分の
point2の探索欄には、既に入力があるので、開始点まで
一巡したことが認識される。よって、線分10が一
つのブロックを形成していることが認識される。
のうち、先に探索された接続線分との共有点と異なる点
の接続線分を上記ii)と同様の条件の下に新たに探索
し、また、同様に探索欄をチェックする。そして、これ
を開始点に至るまで繰り返し、一巡することにより得た
線分が1つのブロックの構成線分として認識される。こ
れを図12の例にあてはめれば、先に探索された線分10
の点gの接続線分として、新たに線分が探索され、図
12(b)のテーブルの線分10のpoint2の探索欄に、1
が入力される。同様の手順で、線分が探索され、テー
ブルの線分のpoint2の探索欄に、1が入力される。次
に、再度、線分が探索されるが、テーブルの線分の
point2の探索欄には、既に入力があるので、開始点まで
一巡したことが認識される。よって、線分10が一
つのブロックを形成していることが認識される。
【0021】iv)上記i)において基準とされた線分の両
端の点のうち、先に開始点とされなかった点を開始点と
して、上記i)乃至iii)と同じ処理が行われる。これを図
12の例にあてはめれば、線分の点aを開始点とし
て、線分-----の順に線分が探索され、一
巡する。図12(b)のテーブルの対応する探索欄に
は、2が入力される。よって、線分が一
つのブロックを形成していることが認識される。
端の点のうち、先に開始点とされなかった点を開始点と
して、上記i)乃至iii)と同じ処理が行われる。これを図
12の例にあてはめれば、線分の点aを開始点とし
て、線分-----の順に線分が探索され、一
巡する。図12(b)のテーブルの対応する探索欄に
は、2が入力される。よって、線分が一
つのブロックを形成していることが認識される。
【0022】iv)探索が行われていない点が探索され、
当該点を開始点とし、また、当該点の属する線分を基準
の線分として、上記i)乃至iii)と同じ処理が行われる。
処理が終了すれば、再度探索が行われていない点が探索
され、係る点が無くなるまでこの処理が繰り返される。
これを図12の例にあてはめれば、この時点で探索され
ていない点としては、線分のpoint2(c)がある。よっ
て、これを開始点とし、線分を基準の線分として、線
分--の順に線分が探索され、一巡する。図12
(b)のテーブルの対応する探索欄には、3が入力され
る。そして、線分が一つのブロックを形成して
いることが認識される。次に、探索されていない点とし
て、線分のpoint2(e)がある。よって、これを開始点
とし、線分を基準の線分として、線分--10-の
順に線分が探索され、一巡する。テーブルの対応する探
索欄には、4が入力される。線分10が一つのブ
ロックを形成していることが認識される。更に、探索さ
れていない点として、線分A乃至Dの各点がある。よっ
て、線分Aを基準線とし、point2(j)を開始点として、
線分B-C-Dの順に線分が探索され、一巡する。テーブ
ルの対応する探索欄には、5が入力される。同様に、線
分Aを基準線とし、point1(m)を開始点として、線分D-
C-Bの順に線分が探索され、一巡する。テーブルの対
応する探索欄には、6が入力される。
当該点を開始点とし、また、当該点の属する線分を基準
の線分として、上記i)乃至iii)と同じ処理が行われる。
処理が終了すれば、再度探索が行われていない点が探索
され、係る点が無くなるまでこの処理が繰り返される。
これを図12の例にあてはめれば、この時点で探索され
ていない点としては、線分のpoint2(c)がある。よっ
て、これを開始点とし、線分を基準の線分として、線
分--の順に線分が探索され、一巡する。図12
(b)のテーブルの対応する探索欄には、3が入力され
る。そして、線分が一つのブロックを形成して
いることが認識される。次に、探索されていない点とし
て、線分のpoint2(e)がある。よって、これを開始点
とし、線分を基準の線分として、線分--10-の
順に線分が探索され、一巡する。テーブルの対応する探
索欄には、4が入力される。線分10が一つのブ
ロックを形成していることが認識される。更に、探索さ
れていない点として、線分A乃至Dの各点がある。よっ
て、線分Aを基準線とし、point2(j)を開始点として、
線分B-C-Dの順に線分が探索され、一巡する。テーブ
ルの対応する探索欄には、5が入力される。同様に、線
分Aを基準線とし、point1(m)を開始点として、線分D-
C-Bの順に線分が探索され、一巡する。テーブルの対
応する探索欄には、6が入力される。
【0023】これで、探索されていない点がなくなった
ので、ブロック認識が終了する。なお、線分
が構成するブロックは、これらで囲まれた領域外を
意味するので、これは適当な方法により削除するか、あ
るいは、ユーザーが後述するブロックの設定の段階にお
いて削除すれば良い。また、線分ABCDが構成するブ
ロック(探索欄5及び6)は重複している。この場合、
重複する一方のブロックの構成線分は、線分10
が構成するブロックの構成線分に含まれ、他方のブロッ
クの構成線分は、空洞として、あるいは、線分10
が構成するブロックと重なること無く嵌め込んだ密実
のブロックとして、認識される。この空洞、又は密実の
認識は、画像処理用の関数或いはユーザーの選択による
設定等により認識させる。
ので、ブロック認識が終了する。なお、線分
が構成するブロックは、これらで囲まれた領域外を
意味するので、これは適当な方法により削除するか、あ
るいは、ユーザーが後述するブロックの設定の段階にお
いて削除すれば良い。また、線分ABCDが構成するブ
ロック(探索欄5及び6)は重複している。この場合、
重複する一方のブロックの構成線分は、線分10
が構成するブロックの構成線分に含まれ、他方のブロッ
クの構成線分は、空洞として、あるいは、線分10
が構成するブロックと重なること無く嵌め込んだ密実
のブロックとして、認識される。この空洞、又は密実の
認識は、画像処理用の関数或いはユーザーの選択による
設定等により認識させる。
【0024】解析モデルが3次元の図形の場合は、上述
した基準の線分を面に置き換え、また、当該面に接続さ
れる面の探索は、線分を回転軸として反時計回り(又は
時計回り)に行う。回転軸は、回転方向を2つ有するの
で、それぞれの回転方向について探索する必要がある。
また、解析モデルが3次元の図形の場合は、上述した線
分毎のテーブルは、面毎のテーブルに置き換え、更にpo
int欄を回転方向に、点欄を面が構成する全ての線分
に、接続線分を接続面に、それぞれ置き換える。探索は
全ての線分について行う。
した基準の線分を面に置き換え、また、当該面に接続さ
れる面の探索は、線分を回転軸として反時計回り(又は
時計回り)に行う。回転軸は、回転方向を2つ有するの
で、それぞれの回転方向について探索する必要がある。
また、解析モデルが3次元の図形の場合は、上述した線
分毎のテーブルは、面毎のテーブルに置き換え、更にpo
int欄を回転方向に、点欄を面が構成する全ての線分
に、接続線分を接続面に、それぞれ置き換える。探索は
全ての線分について行う。
【0025】ブロックの認識が終了すると、自動的にブ
ロック設定部13が起動し、ブロック認識部12により
認識されたブロック毎に、番号(No.)が付され、各
々の属性名及び分割密度を設定するためのテーブル60
が作成される。このテーブル60はディスプレイ4に地
形モデル50と共に表示される(図4)。ユーザーが、
テーブル60の属性名または分割密度のいずれかの欄を
マウス3でクリックすると、対応するブロックの色彩が
変化し、設定対象となるブロックが視覚的に明らかにな
る。ユーザーは、設定すべきブロックを確認した上でキ
ーボード2から対応する属性名及び分割密度を入力す
る。
ロック設定部13が起動し、ブロック認識部12により
認識されたブロック毎に、番号(No.)が付され、各
々の属性名及び分割密度を設定するためのテーブル60
が作成される。このテーブル60はディスプレイ4に地
形モデル50と共に表示される(図4)。ユーザーが、
テーブル60の属性名または分割密度のいずれかの欄を
マウス3でクリックすると、対応するブロックの色彩が
変化し、設定対象となるブロックが視覚的に明らかにな
る。ユーザーは、設定すべきブロックを確認した上でキ
ーボード2から対応する属性名及び分割密度を入力す
る。
【0026】属性名は、同一属性の複数のブロックに対
しては、統一の名称を与えることが(テーブル60のN
o.2及び6参照)。これは、後に力学的特性値等のデータ
をブロックに与える際に、同じ属性のブロックに対し一
括して与えられるようにするためである。なお、統一の
名称を与えても、「No.」によりブロックは個別に識
別できる。分割密度とは、単位面積あたりのメッシュ数
をいい、メッシュ分割に必要不可欠なデータである。こ
の分割密度は、特に指定したいブロックについてのみ入
力するようにし、入力のないブロックの分割密度につい
ては、所定の値が自動設定されるようにすることもでき
る。全てのブロック(乃至)について、テーブル6
0のブロック毎の設定が終われば、テーブル60のデー
タは記憶部14に記憶され、解析モデル設定部10によ
る処理が終了する。
しては、統一の名称を与えることが(テーブル60のN
o.2及び6参照)。これは、後に力学的特性値等のデータ
をブロックに与える際に、同じ属性のブロックに対し一
括して与えられるようにするためである。なお、統一の
名称を与えても、「No.」によりブロックは個別に識
別できる。分割密度とは、単位面積あたりのメッシュ数
をいい、メッシュ分割に必要不可欠なデータである。こ
の分割密度は、特に指定したいブロックについてのみ入
力するようにし、入力のないブロックの分割密度につい
ては、所定の値が自動設定されるようにすることもでき
る。全てのブロック(乃至)について、テーブル6
0のブロック毎の設定が終われば、テーブル60のデー
タは記憶部14に記憶され、解析モデル設定部10によ
る処理が終了する。
【0027】次に、解析モデル50をメッシュに分割す
る処理、すなわち、メッシュ分割部20による処理につ
いて説明する。本発明において、メッシュ分割に必要な
条件は、ブロック毎の分割密度と、当該ブロックを区画
する区画線の分割密度である。ブロック毎の分割密度
は、ブロック設定部13により設定されたデータが適用
される。ブロックの区画線の分割密度については、分割
密度調整部21により自動設定される。分割密度調整部
21は、各区画線に対し、当該区画線の属するブロック
の分割密度を与える。
る処理、すなわち、メッシュ分割部20による処理につ
いて説明する。本発明において、メッシュ分割に必要な
条件は、ブロック毎の分割密度と、当該ブロックを区画
する区画線の分割密度である。ブロック毎の分割密度
は、ブロック設定部13により設定されたデータが適用
される。ブロックの区画線の分割密度については、分割
密度調整部21により自動設定される。分割密度調整部
21は、各区画線に対し、当該区画線の属するブロック
の分割密度を与える。
【0028】なお、複数のブロックが共有する区画線の
分割密度については、隣接するブロック間において分割
密度が密な方のブロックの分割密度を与える。分割密度
の異なるブロック間のメッシュの形状が悪くなることを
軽減し、解析精度を向上させるためである。例えば、図
2において、ブロックとブロックとの共有区画線5
1に対しては、ブロックの分割密度が与えられる(テ
ーブル60参照)。分割密度調整部21による調整が終
了すると、分割実行部21が自動的に起動され、ブロッ
ク毎のメッシュ分割が実行される。
分割密度については、隣接するブロック間において分割
密度が密な方のブロックの分割密度を与える。分割密度
の異なるブロック間のメッシュの形状が悪くなることを
軽減し、解析精度を向上させるためである。例えば、図
2において、ブロックとブロックとの共有区画線5
1に対しては、ブロックの分割密度が与えられる(テ
ーブル60参照)。分割密度調整部21による調整が終
了すると、分割実行部21が自動的に起動され、ブロッ
ク毎のメッシュ分割が実行される。
【0029】分割実行部21は、解析モデルデータ記憶
部15に記憶された各ブロックの分割密度と、分割密度
調整部21によって設定された区画線の分割密度に従っ
て、ブロック毎にメッシュ分割を行う。その際、ブロッ
クの区画線に与えられた分割密度から、当該区画線上に
発生する節点数が決定される。節点数は、区画線を構成
する線分毎に発生させる節点の数であり、以下の式によ
り算出される。 節点数=単位長さ(=1)×分割密度×線分の長さ 節点数に端数がある場合は切り上げられる。例えば、節
点数が1以下の場合は、1とする。この発明におけるメ
ッシュ分割の他のアルゴリズムについては、既に提案さ
れているものを適用すれば良い。
部15に記憶された各ブロックの分割密度と、分割密度
調整部21によって設定された区画線の分割密度に従っ
て、ブロック毎にメッシュ分割を行う。その際、ブロッ
クの区画線に与えられた分割密度から、当該区画線上に
発生する節点数が決定される。節点数は、区画線を構成
する線分毎に発生させる節点の数であり、以下の式によ
り算出される。 節点数=単位長さ(=1)×分割密度×線分の長さ 節点数に端数がある場合は切り上げられる。例えば、節
点数が1以下の場合は、1とする。この発明におけるメ
ッシュ分割の他のアルゴリズムについては、既に提案さ
れているものを適用すれば良い。
【0030】メッシュの分割結果は、ディスプレイ4に
表示される。ユーザーは、表示されたメッシュが好まし
くない場合には、ブロック設定部13を再起動し、各ブ
ロックの分割密度を変更し、上述の処理を再度分割装置
Aに実行させ、納得のいくメッシュが生成するまでこれ
を繰り返す。図4及び図5は、地形モデル50より複雑
な他の地形モデルを、分割装置Aにより、メッシュに分
割した実例を示す図である。図4が地形モデル、図5が
メッシュ分割の結果である。
表示される。ユーザーは、表示されたメッシュが好まし
くない場合には、ブロック設定部13を再起動し、各ブ
ロックの分割密度を変更し、上述の処理を再度分割装置
Aに実行させ、納得のいくメッシュが生成するまでこれ
を繰り返す。図4及び図5は、地形モデル50より複雑
な他の地形モデルを、分割装置Aにより、メッシュに分
割した実例を示す図である。図4が地形モデル、図5が
メッシュ分割の結果である。
【0031】この後、メッシュ分割部21の処理によ
り、各メッシュには、それぞれの形状・位置データ等と
共に各々のメッシュが属するブロックの属性名を有する
メッシュデータが生成される。このメッシュデータに対
して、解析に必要な物性等を与える場合は、属性名毎に
与えればよい。物性等は属性名毎に共通するからであ
る。 完成されたメッシュデータは、所定の有限要素解
析プログラムに転送され、解析が実行されるが、データ
フォーマットが異なる有限要素解析プログラムを使用す
る場合には、データ変換部5において、メッシュデータ
のフォーマット変換を実行することもできる。
り、各メッシュには、それぞれの形状・位置データ等と
共に各々のメッシュが属するブロックの属性名を有する
メッシュデータが生成される。このメッシュデータに対
して、解析に必要な物性等を与える場合は、属性名毎に
与えればよい。物性等は属性名毎に共通するからであ
る。 完成されたメッシュデータは、所定の有限要素解
析プログラムに転送され、解析が実行されるが、データ
フォーマットが異なる有限要素解析プログラムを使用す
る場合には、データ変換部5において、メッシュデータ
のフォーマット変換を実行することもできる。
【0032】次に、分割密度調整部21において実行さ
れる隣接するブロック間の分割密度の他の調整方法を図
6乃至図11に沿って説明する。図7は、処理が実行さ
れる解析モデル100を示す図である。解析モデル10
0は、ブロックA乃至Dからなる。図中の黒点は、各ブ
ロックの区画線を規定する構成点である。
れる隣接するブロック間の分割密度の他の調整方法を図
6乃至図11に沿って説明する。図7は、処理が実行さ
れる解析モデル100を示す図である。解析モデル10
0は、ブロックA乃至Dからなる。図中の黒点は、各ブ
ロックの区画線を規定する構成点である。
【0033】この解析モデル100の前提事項として、
ブロックCについては、密な分割密度(以下、X(X>
>1)とする)が要求され、ブロックA、B及びDにつ
いては、粗な分割密度で足りる場合を想定している。こ
の場合、上述したブロック設定部13におけるブロック
毎の分割密度の設定については、ブロックCについて
は、具体的な分割密度を入力し、他のブロックについて
は、未定義と入力する。本実施形態においては、この未
定義のブロックについての分割密度をブロックCの分割
密度に応じて調整し、良好なメッシュ分割を行うことを
目的とする。
ブロックCについては、密な分割密度(以下、X(X>
>1)とする)が要求され、ブロックA、B及びDにつ
いては、粗な分割密度で足りる場合を想定している。こ
の場合、上述したブロック設定部13におけるブロック
毎の分割密度の設定については、ブロックCについて
は、具体的な分割密度を入力し、他のブロックについて
は、未定義と入力する。本実施形態においては、この未
定義のブロックについての分割密度をブロックCの分割
密度に応じて調整し、良好なメッシュ分割を行うことを
目的とする。
【0034】図6のフローチャートにおいて、STEP
1では、最初に各ブロックの分割密度が解析モデルデー
タの記憶部14から読み込まれる。その結果、ブロック
Cには、分割密度Xが与えられ、未定義として設定した
他のブロックには、一律に初期値が与えられる。ここで
は、初期値を1とする。次に、ブロックに与えられた分
割密度に基づいて、ブロックの区画線の線分毎に分割密
度が与えられる。線分とは、構成点(黒点)間の線素で
ある。線分に与えられる分割密度としては、その線分が
属するブロックの分割密度が原則として与えられるが、
複数のブロックが共有する区画線上の線分については、
両側のブロックの分割密度のうち、密な分割密度の値が
与えられ、両側の分割密度が共に未定義の場合は、未定
義とされる。図7で言えば、区画線bgf、fe、e
c、bc上の各線分には、分割密度Xが与えられ、区画
線ag上の各線分の分割密度は未定義とされ、その他の
区画線上の各線分には分割密度1が与えられる。
1では、最初に各ブロックの分割密度が解析モデルデー
タの記憶部14から読み込まれる。その結果、ブロック
Cには、分割密度Xが与えられ、未定義として設定した
他のブロックには、一律に初期値が与えられる。ここで
は、初期値を1とする。次に、ブロックに与えられた分
割密度に基づいて、ブロックの区画線の線分毎に分割密
度が与えられる。線分とは、構成点(黒点)間の線素で
ある。線分に与えられる分割密度としては、その線分が
属するブロックの分割密度が原則として与えられるが、
複数のブロックが共有する区画線上の線分については、
両側のブロックの分割密度のうち、密な分割密度の値が
与えられ、両側の分割密度が共に未定義の場合は、未定
義とされる。図7で言えば、区画線bgf、fe、e
c、bc上の各線分には、分割密度Xが与えられ、区画
線ag上の各線分の分割密度は未定義とされ、その他の
区画線上の各線分には分割密度1が与えられる。
【0035】次に、STEP2においては、分割密度が
未定義のブロック内において、分割密度が未定義の線分
の有無が認識される。この認識の結果、以降の処理が分
岐する。すなわち、ブロックA及びBについては、分割
密度が未定義の線分(図8の点線ag上の線分)が存在
するため、次の処理はSTEP3に進み、ブロックDに
ついては、分割密度が未定義の線分が存在しないため、
STEP3’に進む。以下、先に分割密度が未定義の線
分を有するブロックA及びBに対する処理について説明
する。
未定義のブロック内において、分割密度が未定義の線分
の有無が認識される。この認識の結果、以降の処理が分
岐する。すなわち、ブロックA及びBについては、分割
密度が未定義の線分(図8の点線ag上の線分)が存在
するため、次の処理はSTEP3に進み、ブロックDに
ついては、分割密度が未定義の線分が存在しないため、
STEP3’に進む。以下、先に分割密度が未定義の線
分を有するブロックA及びBに対する処理について説明
する。
【0036】STEP3においては、STEP1におい
て設定された各ブロック及び線分の分割密度に従って、
分割実行部22により仮のメッシュ分割が実行され、図
9に示す評価メッシュが作成される。なお、図9におい
て、ブロックC内のメッシュについては省略してある。
分割実行部22によって行われるメッシュ分割では、分
割密度が未定義の線分は、メッシュ分割を行うための条
件から当然に除外される。従って、ブロックA及びB
は、2つで1つのブロックとして仮の分割が行われる。
メッシュ分割の結果、各ブロック内及びブロックの区画
線上に節点(白抜き点)が発生する(図9)。
て設定された各ブロック及び線分の分割密度に従って、
分割実行部22により仮のメッシュ分割が実行され、図
9に示す評価メッシュが作成される。なお、図9におい
て、ブロックC内のメッシュについては省略してある。
分割実行部22によって行われるメッシュ分割では、分
割密度が未定義の線分は、メッシュ分割を行うための条
件から当然に除外される。従って、ブロックA及びB
は、2つで1つのブロックとして仮の分割が行われる。
メッシュ分割の結果、各ブロック内及びブロックの区画
線上に節点(白抜き点)が発生する(図9)。
【0037】STEP4においては、STEP3で発生
したブロックA、B及びD内の各節点を利用して、当該
節点における望ましい分割密度をポテンシャル解析によ
って算出する。ポテンシャル解析を行うための境界条件
として、分割密度が設定されている線分上の節点及び構
成点に当該線分の分割密度を与えることにより行う。例
えば、区画線ab、af上の各構成点における分割密度
は1とし、線bgf上に生じた節点及び構成点の分割密
度はXを与えて境界条件とする。
したブロックA、B及びD内の各節点を利用して、当該
節点における望ましい分割密度をポテンシャル解析によ
って算出する。ポテンシャル解析を行うための境界条件
として、分割密度が設定されている線分上の節点及び構
成点に当該線分の分割密度を与えることにより行う。例
えば、区画線ab、af上の各構成点における分割密度
は1とし、線bgf上に生じた節点及び構成点の分割密
度はXを与えて境界条件とする。
【0038】等ポテンシャル線の勾配を決める比例係数
はユーザーが任意に設定する。この比例係数を調整する
ことにより、ブロック内の各節点間の分割密度の粗密が
調整でき、ひいては、ブロック内の分割密度の分布を調
整することができる。係る条件により、ポテンシャル解
析を実行すると、ブロックA及びB内の節点(白抜き
点)における分割密度が算出される。
はユーザーが任意に設定する。この比例係数を調整する
ことにより、ブロック内の各節点間の分割密度の粗密が
調整でき、ひいては、ブロック内の分割密度の分布を調
整することができる。係る条件により、ポテンシャル解
析を実行すると、ブロックA及びB内の節点(白抜き
点)における分割密度が算出される。
【0039】STEP5においては、算出された各節点
における分割密度に対する等高線をブロックA及びB内
に表示させる(図10の101)。ユーザーは、この等
高線が最終的に得たいメッシュの分割密度の分布に、沿
うか否かを評価する(STEP6)。なお、解析モデル
が3次元の場合は、対象となる解析モデルの複数の任意
の切断面上に等高線を表示させることにより行う。評価
の際には、更に、この時点におけるメッシュの誤差(要
素誤差)の大きさを、メッシュ毎に塗分けて表示させて
も良い。メッシュの誤差の算出方法は任意であるが、例
えば、有限要素全体の系より求めた物理量と、各メッシ
ュ単位に求めた物理量とを比較して、その差を誤差量と
する方法や、いわゆるエネルギーノルムを算出する方法
がある。
における分割密度に対する等高線をブロックA及びB内
に表示させる(図10の101)。ユーザーは、この等
高線が最終的に得たいメッシュの分割密度の分布に、沿
うか否かを評価する(STEP6)。なお、解析モデル
が3次元の場合は、対象となる解析モデルの複数の任意
の切断面上に等高線を表示させることにより行う。評価
の際には、更に、この時点におけるメッシュの誤差(要
素誤差)の大きさを、メッシュ毎に塗分けて表示させて
も良い。メッシュの誤差の算出方法は任意であるが、例
えば、有限要素全体の系より求めた物理量と、各メッシ
ュ単位に求めた物理量とを比較して、その差を誤差量と
する方法や、いわゆるエネルギーノルムを算出する方法
がある。
【0040】次に、等高線101が好ましくない場合に
は、STEP4に戻って、ポテンシャル解析の比例係数
を変更して、再度ポテンシャル解析を実行し、各節点に
おける分割密度を新たに与え、その等高線を再表示させ
る。ユーザーは、理想的な等高線が得られるまでこれを
繰り返す。比例係数を変更するだけでは理想的な等高線
が得られない場合には、ブロック毎の分割密度を設定す
る段階に戻り、再度上述した処理を行う。好ましい等高
線が得られた場合には、STEP7において、当該等高
線に沿う分割密度を補間して、未定義とした区画線ag
上の各線分の分割密度として与える。区画線ag上の各
線分の分割密度は、点gに近づく程Xに近い値となり、
点aに近づくほど1に近い値となる。
は、STEP4に戻って、ポテンシャル解析の比例係数
を変更して、再度ポテンシャル解析を実行し、各節点に
おける分割密度を新たに与え、その等高線を再表示させ
る。ユーザーは、理想的な等高線が得られるまでこれを
繰り返す。比例係数を変更するだけでは理想的な等高線
が得られない場合には、ブロック毎の分割密度を設定す
る段階に戻り、再度上述した処理を行う。好ましい等高
線が得られた場合には、STEP7において、当該等高
線に沿う分割密度を補間して、未定義とした区画線ag
上の各線分の分割密度として与える。区画線ag上の各
線分の分割密度は、点gに近づく程Xに近い値となり、
点aに近づくほど1に近い値となる。
【0041】以上により、ブロックA及びBの分割密度
の調整が終了する。この後は、分割実行部23にてメッ
シュ分割の処理が行われる。分割されたメッシュの分割
密度の分布は、当初のものより改良されたものとなる。
の調整が終了する。この後は、分割実行部23にてメッ
シュ分割の処理が行われる。分割されたメッシュの分割
密度の分布は、当初のものより改良されたものとなる。
【0042】次に、ブロックDの処理について説明す
る。ブロックDは、分割密度が未定義の線分が存在しな
い。この場合、解析モデル100におけるブロックDを
2以上のブロックに作図し直して、未定義線分(3次元
の場合は面)が生じるようにすることが最も簡易な方法
である。その他に、特に、解析モデルが2次元図形であ
る場合には、上述した等高線に対する流線を未定義の線
分として利用する方法を採用することもできる。以下、
この方法について説明する。
る。ブロックDは、分割密度が未定義の線分が存在しな
い。この場合、解析モデル100におけるブロックDを
2以上のブロックに作図し直して、未定義線分(3次元
の場合は面)が生じるようにすることが最も簡易な方法
である。その他に、特に、解析モデルが2次元図形であ
る場合には、上述した等高線に対する流線を未定義の線
分として利用する方法を採用することもできる。以下、
この方法について説明する。
【0043】この方法において、ブロック密度が未定義
の線分が存在しないブロックDは、STEP3乃至6と
同じ処理を経て、好ましい等高線101’を得る(ST
EP3’乃至6’)。なお、評価用メッシュについて十
分良好な分割が行われている場合には、以下の作業を行
う必要はもちろん無く、その条件によりメッシュデータ
を生成させる。次に、STEP7’において、当該等高
線に対する複数のいわゆる流線102を表示させる(図
10)。ユーザーはこの流線102の中から、適当な流
線(線hd)を選択する。選択された流線hdは、ブロ
ックの区画線とみなされ、ブロックDは新たなブロック
D1及びD2とされる(図11)。流線hdの構成点
は、例えば、等高線と流線との交点とすることができ
る。
の線分が存在しないブロックDは、STEP3乃至6と
同じ処理を経て、好ましい等高線101’を得る(ST
EP3’乃至6’)。なお、評価用メッシュについて十
分良好な分割が行われている場合には、以下の作業を行
う必要はもちろん無く、その条件によりメッシュデータ
を生成させる。次に、STEP7’において、当該等高
線に対する複数のいわゆる流線102を表示させる(図
10)。ユーザーはこの流線102の中から、適当な流
線(線hd)を選択する。選択された流線hdは、ブロ
ックの区画線とみなされ、ブロックDは新たなブロック
D1及びD2とされる(図11)。流線hdの構成点
は、例えば、等高線と流線との交点とすることができ
る。
【0044】STEP8’における処理では、上述した
STEP7において線ag上の各線分に等高線に沿った
分割密度が補間して与えられたように、流線hd上の各
線分にも等高線101’に沿った分割密度が補間して与
えられる。以上により、分割密度の調整が終了する。こ
の後は、分割実行部23にてメッシュ分割の処理が行わ
れる。
STEP7において線ag上の各線分に等高線に沿った
分割密度が補間して与えられたように、流線hd上の各
線分にも等高線101’に沿った分割密度が補間して与
えられる。以上により、分割密度の調整が終了する。こ
の後は、分割実行部23にてメッシュ分割の処理が行わ
れる。
【0045】なお、上述したメッシュに分割する処理に
おいて新たに設定された最終的な分割密度や、ポテンシ
ャル解析用の最終的な比例係数等の一連のデータは、解
析モデルデータの記憶部14において、先に記憶された
ブロック毎のテーブルのデータと関連付けて当該記憶部
14に記憶される。これは、解析モデルに一部変更、修
正があった場合に、記憶部14のデータを適宜呼び出し
て、これを利用することにより、変更等に関与しない部
分のブロックのデータ及びメッシュ分割のためのデータ
等の再設定の手間を軽減するためである。
おいて新たに設定された最終的な分割密度や、ポテンシ
ャル解析用の最終的な比例係数等の一連のデータは、解
析モデルデータの記憶部14において、先に記憶された
ブロック毎のテーブルのデータと関連付けて当該記憶部
14に記憶される。これは、解析モデルに一部変更、修
正があった場合に、記憶部14のデータを適宜呼び出し
て、これを利用することにより、変更等に関与しない部
分のブロックのデータ及びメッシュ分割のためのデータ
等の再設定の手間を軽減するためである。
【0046】次に、分割密度調整部21において実行さ
れる隣接・近接するブロック間の分割密度の更に他の調
整方法を図13の解析モデル200に沿って説明する。
解析モデル200は、構成点abijefghからなる
ブロックAが、構成点cdejibからなるブロックB
にくり抜かれたものである。そして、この調整方法を実
行するにあたり、ブロックBの分割密度(例えば、Y)
は、ブロックAの分割密度(例えば、Z)より密である
場合を想定しており、ブロックBの分割密度を優先し
て、ブロックAの各構成線分に与える分割密度が調整さ
れる。
れる隣接・近接するブロック間の分割密度の更に他の調
整方法を図13の解析モデル200に沿って説明する。
解析モデル200は、構成点abijefghからなる
ブロックAが、構成点cdejibからなるブロックB
にくり抜かれたものである。そして、この調整方法を実
行するにあたり、ブロックBの分割密度(例えば、Y)
は、ブロックAの分割密度(例えば、Z)より密である
場合を想定しており、ブロックBの分割密度を優先し
て、ブロックAの各構成線分に与える分割密度が調整さ
れる。
【0047】この調整方法では、始めにブロックBに対
しては、その分割密度Yがそのまま与えられ、これに応
じてブロックBを構成する各線分上に、分割密度Yに応
じた分割幅にて節点(図示せず)が与えられる。
しては、その分割密度Yがそのまま与えられ、これに応
じてブロックBを構成する各線分上に、分割密度Yに応
じた分割幅にて節点(図示せず)が与えられる。
【0048】次に、ブロックBの線分上の任意の節点を
中心として半径εの円Mがそれぞれ描かれ、隣接又は近
接する他のブロック(ここではブロックA)の線分のう
ち、この円Mと交わるか接する線分が探索され、更に、
その線分と円Mが交差又は接する点のうち、ブロックB
から最も遠方に位置する点(以下、この点を近点と称
し、また、ブロックBから近点までの範囲を近接範囲と
称す。)が定義される。図13の解析モデル200にお
いては、円Mと交わるか接する線分として、ブロックA
の線分ab、ef及びghが探索され、更に近点とし
て、a'、f'、g'及びh'が定義されることとなる。な
お、半径εの値はユーザーが適宜設定・変更できるもの
とする。また、解析モデル200はブロックA及びBと
からなる簡易な場合を想定しているが、複数のブロック
が相互に関連し合うような場合にあっては、ブロック密
度が密なブロックから優先的に上述した線分の探索及び
近点の定義を行うものとする。
中心として半径εの円Mがそれぞれ描かれ、隣接又は近
接する他のブロック(ここではブロックA)の線分のう
ち、この円Mと交わるか接する線分が探索され、更に、
その線分と円Mが交差又は接する点のうち、ブロックB
から最も遠方に位置する点(以下、この点を近点と称
し、また、ブロックBから近点までの範囲を近接範囲と
称す。)が定義される。図13の解析モデル200にお
いては、円Mと交わるか接する線分として、ブロックA
の線分ab、ef及びghが探索され、更に近点とし
て、a'、f'、g'及びh'が定義されることとなる。な
お、半径εの値はユーザーが適宜設定・変更できるもの
とする。また、解析モデル200はブロックA及びBと
からなる簡易な場合を想定しているが、複数のブロック
が相互に関連し合うような場合にあっては、ブロック密
度が密なブロックから優先的に上述した線分の探索及び
近点の定義を行うものとする。
【0049】この調整方法では、ブロックAの線分のう
ち、近接範囲に位置する線分に対しては、ブロックBの
分割密度が与えられる。すなわち、線分g'h'、或は、
a'b及びef'及びに対しては、ブロックBの分割密度
が与えられる。次に、ブロックAの残りの線分に分割密
度を与える前提として、ブロックBの近接範囲外の線分
(近点によって必ず挟まれる。)の中間の点(以下、中
点と称す。)を定義する。図13の解析モデル200に
おいては、近点a'とh'とに挟まれる分割密度が未定義
の線分として、線分h'h、ha及びaa'がある。よっ
て、中点は、これら連続した線分の中間の点kとなる。
同様に、近点f'とg'とに挟まれる線分に対して、中点
lが定義される。
ち、近接範囲に位置する線分に対しては、ブロックBの
分割密度が与えられる。すなわち、線分g'h'、或は、
a'b及びef'及びに対しては、ブロックBの分割密度
が与えられる。次に、ブロックAの残りの線分に分割密
度を与える前提として、ブロックBの近接範囲外の線分
(近点によって必ず挟まれる。)の中間の点(以下、中
点と称す。)を定義する。図13の解析モデル200に
おいては、近点a'とh'とに挟まれる分割密度が未定義
の線分として、線分h'h、ha及びaa'がある。よっ
て、中点は、これら連続した線分の中間の点kとなる。
同様に、近点f'とg'とに挟まれる線分に対して、中点
lが定義される。
【0050】そして、ブロックAの分割密度が未定義の
線分には、以下の手順で与えられる分割幅を基準として
線分の節点位置が決定され、その結果として分割密度が
与えられる。まず、各近点における分割幅として、近点
が属する既知の分割密度が与えられる。図13の解析モ
デル200においては、近点a'、f'、g'及びh'にお
ける分割幅は、それぞれが属する線分a'b、ef'及び
g'h'の分割密度(すなわち、分割密度Y)に対応した
分割幅が与えられる。
線分には、以下の手順で与えられる分割幅を基準として
線分の節点位置が決定され、その結果として分割密度が
与えられる。まず、各近点における分割幅として、近点
が属する既知の分割密度が与えられる。図13の解析モ
デル200においては、近点a'、f'、g'及びh'にお
ける分割幅は、それぞれが属する線分a'b、ef'及び
g'h'の分割密度(すなわち、分割密度Y)に対応した
分割幅が与えられる。
【0051】そして、この分割幅を最小値として、近点
から中点に至るまでの各位置における分割幅が、以下の
式に従って徐々に変化するように定義される。
から中点に至るまでの各位置における分割幅が、以下の
式に従って徐々に変化するように定義される。
【0052】
【数1】
【0053】(Li:近点からi番目の分割幅、Li-1:(i-
1)番目の分割幅、α:係数、n:係数)なお、L0は分割密
度Yに対応した分割幅となり、上述した通り最小値とな
る。 この式において、分割幅LiがブロックAの分割
密度Zに対応した分割幅ΔLを超えるような場合には、
強制的にLi=ΔLとして、ブロックAに与えられた分
割密度Zを活かすこととする。
1)番目の分割幅、α:係数、n:係数)なお、L0は分割密
度Yに対応した分割幅となり、上述した通り最小値とな
る。 この式において、分割幅LiがブロックAの分割
密度Zに対応した分割幅ΔLを超えるような場合には、
強制的にLi=ΔLとして、ブロックAに与えられた分
割密度Zを活かすこととする。
【0054】なお、線分上のある位置における分割幅L
iが、中点(k、l)や、ブロックAの構成点(a、h、
f、g)を跨るような場合には、分割幅Liをその中点
或は構成点までの距離に訂正し、次の始点が中点或は構
成点に一致するように訂正する。そして、最終的に、与
えられた分割幅に応じて各線分上の節点が定義される。
図13の解析モデル200においては、線分f'fgg'
上に定義された節点は、点f'及びg'付近で、節点数が
多く、点lに近づくに従って節点数が少くなることとな
る。同様に、線分h'haa'上に定義された節点は、点
h'及びa'付近で、節点数が多く、点lに近づくに従っ
て節点数が少くなることとなり、ブロックBからブロッ
クAに至るまでの分割密度の変化が緩やかとなる。
iが、中点(k、l)や、ブロックAの構成点(a、h、
f、g)を跨るような場合には、分割幅Liをその中点
或は構成点までの距離に訂正し、次の始点が中点或は構
成点に一致するように訂正する。そして、最終的に、与
えられた分割幅に応じて各線分上の節点が定義される。
図13の解析モデル200においては、線分f'fgg'
上に定義された節点は、点f'及びg'付近で、節点数が
多く、点lに近づくに従って節点数が少くなることとな
る。同様に、線分h'haa'上に定義された節点は、点
h'及びa'付近で、節点数が多く、点lに近づくに従っ
て節点数が少くなることとなり、ブロックBからブロッ
クAに至るまでの分割密度の変化が緩やかとなる。
【0055】すなわち、この調整方法では、分割密度が
密なブロックに調和されるようにして周辺のブロックの
分割密度が調整されるので、分割密度の異なるブロック
間においてメッシュの分割を行うにあたり、生成された
メッシュの粗密変化の落差が緩和され、滑らかに粗密が
変化したメッシュが得られる。なお、この調整方法は、
上記円Mを球に置き換え、上記線分を面及び線分に置き
換えることにより3次元モデルの調整への拡張も可能で
ある。
密なブロックに調和されるようにして周辺のブロックの
分割密度が調整されるので、分割密度の異なるブロック
間においてメッシュの分割を行うにあたり、生成された
メッシュの粗密変化の落差が緩和され、滑らかに粗密が
変化したメッシュが得られる。なお、この調整方法は、
上記円Mを球に置き換え、上記線分を面及び線分に置き
換えることにより3次元モデルの調整への拡張も可能で
ある。
【図1】メッシュ分割装置Aの内部ブロック図である。
【図2】地形モデル50を示す図である。
【図3】ブロック設定時におけるディスプレイ4の表示
である。
である。
【図4】解析モデルの図形である。
【図5】図4の解析モデルをメッシュ分割した図であ
る。
る。
【図6】分割密度の調整のフローチャートである。
【図7】分割密度が調整される解析モデル100を表す
図である。
図である。
【図8】分割密度が未定義の線分を破線で表した図であ
る。
る。
【図9】解析モデル100の評価用メッシュ分割図であ
る。
る。
【図10】節点における分割密度を等高線・流線表示し
た図である
た図である
【図11】流線を区画線とし、解析モデル100を変更
した図である。
した図である。
【図12】(a)ブロック認識の対象となる図形であ
る。 (b)ブロック認識のための線分毎のテーブルである。
る。 (b)ブロック認識のための線分毎のテーブルである。
【図13】解析モデル200を表す図である。
【符号の説明】 1.主オペレーションシステム部 2.キーボード 3.マウス 4.ディスプレイ 5.データ変換部 10.解析モデル設定部 11.解析モデル入力・修正部 12.ブロック認識部 13.ブロック設定部 14.解析モデルデータの記憶部 20.メッシュ分割部 21.分割密度調整部 22.分割実行部
Claims (1)
- 【請求項1】 解析モデルを設定する工程と、当該解析
モデルをメッシュ分割する工程と、からなる有限要素法
におけるメッシュ分割方法において、 前記解析モデルを設定する工程は、連続性を有する同一
属性毎に線図又は面図で区画した解析モデルの2次元又
は3次元図形データを入力する工程と、入力された前記
図形データの線図又は面図で区画された連続性を有する
領域を一つのブロックとして認識する工程と、前記ブロ
ック毎に当該ブロックの属性名及び分割密度を設定する
工程と、からなり、 前記解析モデルをメッシュ分割する工程は、前記ブロッ
クを区画する区画線又は区画面に与える分割密度を調整
する工程と、前記設定又は調整された前記分割密度に従
って前記ブロック毎にメッシュ分割を実行し、前記ブロ
ックの属性名を有するメッシュデータを生成する工程
と、からなる有限要素法におけるメッシュ分割方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10109461A JPH117548A (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-20 | 有限要素法におけるメッシュ分割方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-107044 | 1997-04-24 | ||
JP10704497 | 1997-04-24 | ||
JP10109461A JPH117548A (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-20 | 有限要素法におけるメッシュ分割方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH117548A true JPH117548A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=26447110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10109461A Pending JPH117548A (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-20 | 有限要素法におけるメッシュ分割方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH117548A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7197442B2 (en) | 2002-08-30 | 2007-03-27 | Fujitsu Limited | Mesh creating device, mesh creating method and mesh creating program |
JP2008191710A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-21 | Canon Inc | 解析装置及びその制御方法 |
CN102129715A (zh) * | 2011-03-24 | 2011-07-20 | 山东大学 | 具有任意内部特征约束的几何模型的四边形网格生成方法 |
US8432393B2 (en) | 2006-12-26 | 2013-04-30 | Fujitsu Limited | Meshing device |
CN106934826A (zh) * | 2017-02-28 | 2017-07-07 | 东华理工大学 | 一种岩质边坡结构精细化建模及块体识别方法 |
-
1998
- 1998-04-20 JP JP10109461A patent/JPH117548A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7197442B2 (en) | 2002-08-30 | 2007-03-27 | Fujitsu Limited | Mesh creating device, mesh creating method and mesh creating program |
US8432393B2 (en) | 2006-12-26 | 2013-04-30 | Fujitsu Limited | Meshing device |
JP2008191710A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-21 | Canon Inc | 解析装置及びその制御方法 |
CN102129715A (zh) * | 2011-03-24 | 2011-07-20 | 山东大学 | 具有任意内部特征约束的几何模型的四边形网格生成方法 |
CN106934826A (zh) * | 2017-02-28 | 2017-07-07 | 东华理工大学 | 一种岩质边坡结构精细化建模及块体识别方法 |
CN106934826B (zh) * | 2017-02-28 | 2020-07-21 | 东华理工大学 | 一种岩质边坡结构精细化建模及块体识别方法 |
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