JPH1174193A - 処理装置及び処理方法 - Google Patents

処理装置及び処理方法

Info

Publication number
JPH1174193A
JPH1174193A JP10173950A JP17395098A JPH1174193A JP H1174193 A JPH1174193 A JP H1174193A JP 10173950 A JP10173950 A JP 10173950A JP 17395098 A JP17395098 A JP 17395098A JP H1174193 A JPH1174193 A JP H1174193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
processing
impurity removing
processing apparatus
pure water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10173950A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Katano
貴之 片野
Junichi Kitano
淳一 北野
Masami Akumoto
正巳 飽本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP10173950A priority Critical patent/JPH1174193A/ja
Publication of JPH1174193A publication Critical patent/JPH1174193A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハに対して液処理や熱処理を施す装置を
備えた処理システムにおいて、純水などを用いて、雰囲
気中のアルカリ成分を除去すると共に、純水中の微生物
の繁殖を抑える。 【解決手段】 処理システム内に形成されたダウンフロ
ーの下側空気を導入口111からフィルタ装置101へ
導入する。充填部132、152、及び気液接触空間M
1、M2において、噴霧装置131、151から噴霧さ
れた純水と前記空気を気液接触させて、アルカリ成分を
除去する。その後、加熱機構173と加湿機構174に
よって所定の温湿度に調整して、送出管74にて処理シ
ステム内へ導く。噴霧された純水は循環系にて再使用さ
れると同時に、紫外線照射装置161により殺菌処理さ
れ、微生物の発生が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理基板に対し
て所定の空間内で所定の処理を行う処理装置、及びこの
処理装置を用いて被処理基板に対して所定の処理を施す
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体製造プロセスにおけるフォ
トレジスト処理工程においては、半導体ウエハ(以下、
「ウエハ」という)などの被処理基板の表面にレジスト
液を塗布してレジスト膜を形成し、所定のパターンで露
光した後に現像液で現像処理しているが、このような一
連の処理を行うにあたっては、従来から塗布現像処理装
置が用いられている。
【0003】通常、この塗布現像処理装置は、複数の処
理ユニットを備えている。これら処理ユニットとは、例
えば、レジストの定着性を向上させるための疎水化処理
(アドヒージョン処理)、レジスト液の塗布を行う塗布
処理、レジスト液塗布後の被処理基板を所定の温度雰囲
気に置いてレジスト膜を硬化させるための熱処理、露光
後の被処理基板を所定の温度雰囲気に置くための熱処
理、露光後の被処理基板に現像液を供給して現像する現
像処理などの各処理を個別に行うものであり、搬送アー
ムなどの搬送機構によって、被処理基板であるウエハは
前記各処理ユニットに対して搬入出され、各処理ユニッ
トにおいて相応する処理が施されるようになっている。
【0004】通常、塗布現像処理装置はクリーンルーム
内に設置されているが、各処理は、より清浄な雰囲気の
下で行われる必要があるため、前記塗布現像処理装置に
おいて、その周囲や上部は適宜のケーシング材で囲ま
れ、さらに上部にファンとフィルタとを一体化した、い
わばファン・フィルタ・ユニット(FFU)などの清浄
化空気供給ユニットが設けられ、このFFUからの清浄
化された空気のダウンフローの下に前記各処理ユニット
が配置されている。そして塗布現像処理装置内の雰囲気
中のアンモニアなどのアルカリ成分などを除去するた
め、既述のFFUなどの清浄化空気供給ユニットの上流
側に、ケミカルフィルタが設置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今日では半
導体デバイスの高集積化に伴い、パターンの線幅の微細
化に対応するため、レジスト材料としていわゆる化学増
幅型のレジスト材料が使用されているが、この化学増幅
型のレジスト材料は、雰囲気中のアンモニアと反応する
と難溶性や不溶性の中和層が被処理基板の表面に形成さ
れてしまい、事後の処理にとって好ましくない。そのた
め前記塗布現像処理装置内の雰囲気中のアンモニアなど
のアルカリ成分を極力少量に抑える必要があり、その値
を例えば1ppb以下に制御する事で中和層の形成を防
ぐことができる。
【0006】この点、従来の塗布現像処理装置に設置さ
れていたケミカルフィルタの場合は、現像処理装置内の
湿度、または現像処理装置内に存在しているアルカリ成
分の量、及び該ケミカルフィルタを通過する空気の単位
時間当たりの流量によって、その寿命が左右されてい
た。従ってケミカルフィルタの交換時期が予測しにく
く、また交換の際には塗布現像処理装置全体を停止させ
る必要があり、スループットの低下を招く原因ともなっ
ていた。そのうえケミカルフィルタは高価であり、ラン
ニングコストの高騰にもつながっていた。
【0007】そこで本発明者らは上記ケミカルフィルタ
に代えて、不純物除去液によるいわゆる気液接触によっ
て、前記したアルカリ成分を除去することを試みた。
【0008】ところが前記不純物除去液として、例えば
純水を用いる場合、これを循環して使用すると雑菌や藻
などの微生物が繁殖するおそれがある。このような微生
物の繁殖は、循環系における配管等の目詰まり、及び不
純物除去液そのものの変質などを引き起こすため、不純
物除去能力が低下し、結果的に前記処理装置の所定の空
間内を好適な雰囲気に保てなくなってしまう。従って定
期的に前記除去装置内の不純物除去液を全て排出し、同
時に前記除去装置の分解清掃を行い、場合によっては部
品の交換が必要になる。また前記除去装置の定期清掃の
際、除去装置のみならず処理装置をも停止させる必要が
あり、スループットの低下を招くことになる。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、前記したケミカルフィルタを用いることなく、処
理装置内の雰囲気中のアンモニアなどのアルカリ成分を
効率よく除去する機能を持ち、さらにメンテナンスサイ
クルを長くしてスループットも従来より良好な処理装置
を提供して、前記従来の問題の解決を図ることを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1によれば、被処理基板に対して所定の空間
内で所定の処理を行う処理装置において、前記所定の空
間内の空気の少なくとも一部を回収して、当該空気中の
不純物を除去する除去装置を備え、前記除去装置は、回
収した空気に不純物除去液を噴霧して不純物を除去する
ように構成されると共に、前記不純物除去液における少
なくとも一部を循環させて再使用する循環系を備えてお
り、当該循環系における前記不純物除去液に対して殺菌
処理を行う殺菌処理装置を備えたことを特徴とする、処
理装置が提供される。なお、ここでいうところの殺菌と
は、不純物除去液中の微生物を死滅させること、又は微
生物の繁殖を阻止することをいう。また不純物除去液と
しては例えば純水が適している。
【0011】このような処理装置によれば、前記処理装
置の所定の空間内の空気の少なくとも一部は前記除去装
置へ導入される。そこで前記空気内に含まれる、例えば
イオン、有機成分、アルカリ成分などの不純物は、純水
などの不純物除去液のミストとの接触により除去され
る。不純物が除去された空気は、再び前記処理装置の所
定の空間内へ戻され、前記空間内を清浄な環境に保つこ
とができる。
【0012】さらに当該処理装置に備えられた循環系に
より、噴霧後の不純物処理液の少なくとも一部は回収さ
れたうえ再使用されるため、前記不純物除去液の節約が
図れる。
【0013】そして前記処理装置には、殺菌処理装置が
備えられていて、上記循環系によって再使用される不純
物除去液に対して殺菌処理を施せるようになっている。
かかる構成によれば、不純物除去液中での雑菌や藻など
の微生物の繁殖を抑制できるため、前記除去装置のメン
テナンスサイクルを長くすることが可能であると共に、
部品交換などのメンテナンスコストも削減できる。
【0014】請求項2の処理装置は、このような請求項
1の処理装置において、除去装置によって回収した空気
の不純物が除去された後、少なくとも温度又は湿度が調
整されて、被処理基板に対して所定の処理を行う所定の
空間内に導入するように構成されたことを特徴としてい
る。これによって所定の空間内での処理を好適に実施す
ることができる。
【0015】請求項3に記載のように、前記処理装置は
不純物除去液を貯留する貯留部を備え、殺菌処理装置は
当該貯留部の不純物除去液に対して、殺菌処理を施すよ
うに構成してもよい。不純物除去液が一時的に滞留する
貯留部では、不純物除去液が還流しているその他の箇所
に比べて、雑菌や藻などの微生物が発生しやすい。その
ため上記の構成によれば、不純物除去液中の雑菌や藻な
どの微生物に対して、効率よく殺菌処理を施すことがで
きると共に、除去装置のメンテナンスサイクルをより長
くすることができる。
【0016】また請求項4に記載のように、上記の殺菌
処理装置として紫外線照射装置を採用すると、前記除去
装置を停止させることなく、不純物除去液の殺菌処理を
行えるために、スループットを従来よりさらに向上させ
ることができる。しかも加熱による処理ではないため
に、不純物除去液の温度を一定に保つことができ、その
後の温度調節が容易である。
【0017】そして請求項5によれば、被処理基板に対
して所定の空間内で所定の処理を行う処理装置におい
て、前記所定の空間内の空気の少なくとも一部を回収し
て、当該空気中の不純物を除去する除去装置を備え、前
記除去装置は、回収した空気に不純物除去液を噴霧して
不純物を除去するように構成されると共に、前記不純物
除去液における少なくとも一部を循環させて再使用する
循環系を備えており、当該循環系に対して、殺菌剤を供
給する殺菌剤供給装置を備えたことを特徴とする、処理
装置が提供される。かかる構成によれば、殺菌剤を循環
系で循環させることができるために、前記循環系におけ
る、例えばジョイント部など細部にわたり殺菌処理を施
すことができる。
【0018】請求項6によれば、請求項5に記載の処理
装置を用いて被処理基板に対して所定の処理を施す方法
において、所定時間経過後、処理装置の稼働を停止させ
る第1の工程と、除去装置の少なくとも循環系における
不純物除去液を排出する第2の工程と、殺菌剤供給装置
によって循環系に殺菌剤を供給する第3の工程とを、有
することを特徴とする、処理方法が提供される。かかる
処理方法によれば、循環系における不純物除去液を排出
してしまうため、当然不純物除去液中の微生物類も一緒
に除去装置から取り除くことができる。また、殺菌処理
は最初から殺菌剤のみで行われるため、より強力な殺菌
作用が期待でき、除去装置内の不純物除去液中の微生物
や藻などの繁殖が著しい場合に有効な手段である。
【0019】上記の処理方法の他、請求項7に記載のよ
うに、請求項5に記載の処理装置を用いて被処理基板に
対して所定の処理を施す方法において、所定時間経過
後、処理装置の稼働を停止させる第1の工程と、除去装
置の少なくとも循環系における不純物除去液中に、殺菌
剤供給装置によって殺菌剤を混入する第2の工程とを、
有することを特徴とする、処理方法も提供できる。かか
る処理方法によれば、不純物除去液を適宜量排出しなが
ら、徐々に殺菌剤を混入させることができ、前記不純物
除去液中の微生物等が死滅した時点で殺菌剤の混入を停
止し、殺菌処理を終了させることができる。従って混入
させる殺菌剤を最小量にとどめることができると共に、
殺菌処理に必要な処理装置の停止時間を短くできる。
【0020】ところで請求項6及び請求項7における処
理方法の第1の工程では所定時間経過後に処理装置を停
止させていたが、この他に、例えばパーティクルカウン
タなどの測定装置を用いて不純物除去液中の微生物数を
計測し、その値が規定以上になった時に、これをトリガ
として処理装置を停止させて、その後に殺菌処理を開始
してもよい。上記の方法によれば、適切な時期にのみ殺
菌処理を行うことになるため、殺菌処理にともなう処理
装置の稼働の中断時間を削減でき、結果的にスループッ
トの向上に寄与することとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図に基づいて説明すると、図1〜図3は、各々実施
の形態にかかる処理装置としての塗布現像処理システム
1の全体構成図であって、図1は平面、図2は正面、図
3は背面からみた様子をそれぞれ示している。
【0022】この塗布現像処理システム1は、被処理基
板としてのウエハWをカセットC単位で複数枚、例えば
25枚単位で外部からシステムに搬入したり、あるいは
システムから搬出したり、カセットCに対してウエハW
を搬入・搬出したりするためのカセットステーション1
0と、塗布現像処理工程の中で1枚ずつウエハWに所定
の処理を施す枚葉式の各種処理装置を所定位置に多段配
置してなる処理ステーション11と、この処理ステーシ
ョン11に隣接して設けられる露光装置(図示せず)と
の間でウエハWを受け渡しするためのインターフェース
部12とを一体に接続した構成を有している。
【0023】前記カセットステーション10では、図1
に示すように、載置部となるカセット載置台20上の位
置決め突起20aの位置に、複数個例えば4個までのカ
セットCが、それぞれのウエハ出入口を処理ステーショ
ン11側に向けてX方向(図1中の上下方向)一列に載
置され、このカセット配列方向(X方向)およびカセッ
トC内に収納されたウエハのウエハ配列方向(Z方向;
垂直方向)に移動可能な、ウエハ搬送体21が、搬送路
21aに沿って移動自在であり、各カセットCに選択的
にアクセスできるようになっている。
【0024】さらにこのウエハ搬送体21は、θ方向に
回転自在に構成されており、後述するように処理ステー
ション11側の第3の処理装置群G3の多段ユニット部
に属するアライメントユニット(ALIM)およびイク
ステンションユニット(EXT)にもアクセスできるよ
うになっている。
【0025】前記処理ステーション11には、図1に示
すように、その中心部に垂直搬送型の主ウエハ搬送手段
22が設けられ、その周りにユニットとしての各種処理
装置が1組または複数の組に亙って多段集積配置されて
処理装置群を構成している。本実施の形態にかかる塗布
現像処理システム1においては、5つの処理装置群
1、G2、G3、G4、G5が配置可能な構成であり、第
1および第2の処理装置群G1、G2は、システム正面側
に配置され、第3の処理装置群G3はカセットステーシ
ョン10に隣接して配置され、第4の処理装置群G4
インターフェース部12に隣接して配置され、さらに破
線で示した第5の処理装置群G5を背面側に配置するこ
とが可能になっている。
【0026】図2に示すように、第1の処理装置群G1
では、カップCP内でウエハWをスピンチャックに載せ
て所定の処理を行う2台のスピンナ型処理装置、例えば
レジスト液塗布装置(COT)および現像処理装置(D
EV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理
装置群G2においても同様に、2台のスピンナ型処理装
置、例えばレジスト液塗布装置(COT)および現像処
理装置(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0027】図3に示すように、第3の処理装置群G3
では、ウエハWを載置台(図示せず)に載せて所定の処
理を行うオーブン型の処理装置、例えば冷却処理を行う
クーリング装置(COL)、レジストの定着性を高める
ためのいわゆる疏水化処理を行うアドヒージョン装置
(AD)、位置合わせを行うアライメント装置(ALI
M)、イクステンション装置(EXT)、露光処理前の
加熱処理を行うプリベーキング装置(PREBAKE)
および露光処理後の加熱処理を行うポストベーキング装
置(POBAKE)が、下から順に例えば8段に重ねら
れている。
【0028】第4の処理装置群G4においても、オーブ
ン型の処理装置、例えばクーリング装置(COL)、イ
クステンション・クーリング装置(EXTCOL)、イ
クステンション装置(EXT)、クーリング装置(CO
L)、プリベーキング装置(PREBAKE)およびポ
ストベーキング装置(POBAKE)が下から順に、例
えば8段に重ねられている。
【0029】このように処理温度の低いクーリング装置
(COL)、イクステンション・クーリング装置(EX
TCOL)を下段に配置し、処理温度の高いベーキング
装置(PREBAKE)、ポストベーキング装置(PO
BAKE)およびアドヒージョン装置(AD)を上段に
配置することで、装置間の熱的な相互干渉を少なくする
ことができる。なおアドヒージョン装置(AD)につい
ては、使用するHMDS(ヘキサメチルジシラザン)の
漏洩を考慮すれば、最下段に設置するようにしてもよ
い。
【0030】また、図1に示すように、前記インターフ
ェース部12は、奥行方向(X方向)については、前記
処理ステーション11と同じ寸法を有するが、幅方向に
ついてはより小さなサイズに設定されている。そして図
1、2に示すように、このインターフェース部12の正
面部には、可搬性のピックアップカセットCRと、定置
型のバッファカセットBRが2段に配置され、他方背面
部には周辺露光装置23が配設され、さらにまた中央部
にはウエハ搬送体24が設けられている。このウエハ搬
送体24は、X方向、Z方向(垂直方向)に移動して両
カセットCR、BRおよび周辺露光装置23にアクセス
できるようになっている。前記ウエハ搬送体24は、θ
方向にも回転自在となるように構成されており、処理ス
テーション11側の第4の処理装置群G4に属するイク
ステンション装置(EXT)や、さらには隣接する露光
装置(図示せず)側のウエハ受渡し台(図示せず)にも
アクセスできるようになっている。
【0031】主ウエハ搬送手段22は、図4に示したよ
うに、上端及び下端で相互に接続されて対向する一対の
垂直壁部31、32からなる筒状支持体33の内側に、
ウエハ搬送装置34を上下方向(Z方向)に昇降自在に
装備している。筒状支持体33はモータ35の回転軸に
接続されており、このモータ35の回転駆動力によっ
て、前記回転軸を中心としてウエハ搬送装置34と一体
に回転し、それによってウエハ搬送装置34は、θ方向
に回転自在となっている。
【0032】前記ウエハ搬送装置34は、搬送基台40
上に、この搬送基台40の前後方向、例えば図4中のX
方向に移動自在な複数本の保持部材、例えば3本のピン
セット41、42、43を備えている。これら各ピンセ
ット41、42、43はいずれも筒状支持体33の両垂
直壁部31、32間の側面開口部36を通過自在な形
態、大きさを有しており、搬送基台40に内蔵された駆
動モータ(図示せず)及びベルト(図示せず)によって
前記前後方向に移動自在である。そしてウエハWはこれ
ら各ピンセット41、42、43のいずれによっても保
持可能である。最上部のピンセット41は、通常、冷却
工程からレジスト塗布工程を実施するときに使用され、
そのような熱干渉による悪影響のおそれのないウエハW
の搬送にあたっては、2段目のピンセット42と最下部
のピンセット43とが使用される。
【0033】さらにこの塗布現像処理システム1におい
ては、前記したカセット載置台20、ウエハ搬送体21
の搬送路21a、第1〜第5の処理装置群G1、G2、G
3、G4、G5、インターフェース部12に対して、上方
から清浄な空気のダウンフローが形成されるよう、図2
に示したように、システム上部に、例えばULPAフィ
ルタなどの高性能フィルタ51が、前記3つのゾーン
(カセットステーション10、処理ステーション11、
インターフェース部12)毎に設けられている。そして
この高性能フィルタ51の上流側から供給された空気
が、該高性能フィルタ51を通過する際にパーティクル
が除去され、図2の実線矢印や破線矢印に示したよう
に、清浄なダウンフローが形成される。また特に装置内
に有機成分を発生するレジスト液塗布装置(COT)や
現像処理装置(DEV)に対しては、図5のとおり、そ
の内部に対しても清浄なダウンフローが形成されるよう
に、適宜ダクト配管されている。そして塗布現像処理シ
ステム1は二重床構造を有するクリーンルーム内のグレ
ーティングパネル又は孔明きパネルなどの上層床52に
設置されている。
【0034】処理ステーション11の周囲は、図5に示
したように、側板61、62等で囲まれており、さらに
上部には天板63、下部には、通気孔板64との間に空
間Pを介して底板65が設けられている。そしてシステ
ムの一側には、壁ダクト66が形成されており、天板6
3下面側に形成された天井チャンバ67と通じている。
【0035】底板65には、排気口68が形成されてお
り、通気孔板64を介して回収されるシステム内の下流
側雰囲気は、この排気口68に接続された排気管69に
よって、上層床52で仕切られたクリーンルームの二重
床構造における下部空間70へ導かれる。排気管69に
よって回収されたシステム内の下流側雰囲気は、アンモ
ニアなどのアルカリ成分が全く含まれていないか、含ま
れていてもきわめて微量なため、再利用が可能である。
【0036】処理ステーション11から排気された空気
の一部が、上述のように工場などの集中排気系へ排気さ
れた場合にその分を補うために、クリーンルームの二重
床構造における上部空間75の空気を、給気管76を通
じて前記フィルタ装置101へ導入され、気液接触によ
りアンモニア等のアルカリ成分が除去された後、前記排
気管69にて回収された空気と混合される。混合された
空気は送出管74を通じて前記壁ダクト66へと送出さ
れる。その際の給気量はダンパ77で調節自在である。
【0037】一方、前記した天井チャンバ67の下方に
は、前記した高性能フィルタ51が設置され、前記フィ
ルタ装置101から送られてきた清浄な空気は、壁ダク
ト66を経由した後、該高性能フィルタ51を介してシ
ステム内にダウンフローとして吹き出されるようになっ
ている。
【0038】処理ステーション11内部に設置された第
1の処理装置群G1における現像処理装置(DEV)8
1については、その外壁を構成するケーシング82内の
上部に、別途サブチャンバ83が形成されていて、この
サブチャンバ83はシステムの壁ダクト66と連通され
ている。従って壁ダクト66内を流れる清浄化された後
の空気は、サブチャンバ83の下方に設置された高性能
フィルタ84を介して、現像処理装置(DEV)81内
にダウンフローとして吐出されるようになっている。な
おこの現像処理装置(DEV)81内の雰囲気は、別途
設けた排気管86からさらに別途設置された排気ダクト
(図示せず)を通じて、工場の集中排気系統(図示せ
ず)へと排気されるようになっている。
【0039】またレジスト液塗布装置(COT)91も
同様に、ケーシング92内の上部に、別途サブチャンバ
93を形成し、このサブチャンバ93は壁ダクト66と
連通されている。従って壁ダクト66内を流れる清浄化
された後の空気は、サブチャンバ93の下方に設置され
た高性能フィルタ94を介して、レジスト液塗布装置
(COT)91内にダウンフローとして吐出されるよう
になっている。なおレジスト液塗布装置(COT)91
内の雰囲気も、別途設置された排気ダクト(図示せず)
を通じて、工場の集中排気系統(図示せず)へと排気さ
れるようになっている。
【0040】上述の処理システムにおいては、組み込ま
れている各種処理装置毎に風速等を設定した方が、各々
好ましいプロセス条件が得られる場合がある。そこで、
前記現像処理システム(DEV)81のサブチャンバ8
3の内部、及びレジスト液塗布装置(COT)91のサ
ブチャンバ93の内部に小型ファンや可変ダンパなどを
設けて、現像処理装置(DEV)81とレジスト液塗布
装置(COT)91、それぞれに対して、独立した清浄
なダウンフローを形成するようにしてもよい。
【0041】次に本発明における除去装置としてのフィ
ルタ装置101の構成について詳述する。図6に示すよ
うに前記フィルタ装置101はおおよそ、導入部11
0、第1の不純物除去部130、第2の不純物除去部1
50、送出部170、不純物除去液循環部190に大別
できる。
【0042】上述のように処理ステーション11より回
収された空気は、前記導入管71を経由して、導入部1
10に設けられた導入口111から空間Sへ導入され
る。導入口111から導入された空気は、空間Sにより
均一な流れとなり、通気管133から第1の不純物除去
部130に導入される。なお、以下本実施の形態におい
ては、不純物除去液として純水を用いた場合に即して説
明する。
【0043】前記第1の不純物除去部130には気液接
触空間M1に対して純水を微細なミスト状に噴霧するた
めの、噴霧ノズル131aを有する噴霧装置131が設
けられている。また、前記気液接触空間M1の下側に
は、前記噴霧ノズル131aから噴霧された純水をトラ
ップしつつ、分散させて均等に滴下させるための充填部
132が設けられており、かかる充填部132は例えば
不織布などで構成されている。
【0044】充填部132の下側には、前記充填部13
2から滴下する純水を集水するためのパン133が設け
られている。パン133には、前記空間Sから上昇して
くる空気を充填部132及び気液接触空間M1へ導くた
めの通気管133aが上下方向に貫設されている。また
パン133には貯留された純水が一定水位に保たれるよ
うに、オーバーフロー分を排水するための排水管134
が取り付けられている。なおパン133の底部には、別
途排水管135が取り付けられている。
【0045】前記の充填部132とパン133の間に
は、充填部132からの純水がドレインパン112へ直
接滴下しないように、例えば傘状に形成されたキャップ
136が設けられている。そして前記キャップ136は
純水の滴下防止のため通気管133aの真上に設置され
るとともに、空気を通過させるための適宜の隙間が確保
されている。
【0046】第1の不純物除去部130の最上部には気
液接触空間M1を通過した空気中のミストを除去するた
めのミストトラップとしてのデミスター137が設けら
れている。デミスター137は不織布などで形成されて
もよいし、気体を衝突させて液滴を除去するための多数
のフィンを交互に配置させてもよく、気体中のミストを
捕集する構造であればよい。
【0047】第2の不純物除去部150は、上述した第
1の不純物除去部130の上方に配置され、基本的に第
1の不純物除去部130と同様な構成を有している。す
なわち最下部には通気管153aを具備したパン153
が設置され、前記通気管153aの上方には例えば傘状
に形成されたキャップ156が設けられている。前記通
気管153aは、パン153をオーバーフローした純水
を前記第1の不純物除去部130に導くための機能も併
せ持っている。キャップ156の上方の気液接触空間M
2には純水を一時的にトラップしつつ、分散させて均等
に滴下させるための充填部152と、純水を微細なミス
ト状に噴霧する噴霧ノズル151aを具備した噴霧装置
151が設けられている。そして、最上部にはミストト
ラップとしてのデミスター157が設けられている。
【0048】本実施の形態では、第1の不純物除去部1
30と第2の不純物除去部150は、図6に示すよう
に、上下二段に配置された構成となっている。かかる構
成によれば、上側に配置された第2の不純物除去部15
0で使用され、パン153に集水された純水のうち、オ
ーバーフローした分を下側に配置された第1の不純物除
去部130へ供給することができる。従って下側に配置
された第1の不純物除去部130に対しては、新たな純
水の供給が不要であり、結果的に純水の節約が図れる。
なお本実施の形態では上述のように、不純物除去部を上
下二段に配置した場合に即して説明しているが、その
他、3つ以上の不純物除去部を上下方向に配置した多段
構成としてもよく、この場合は空気中の不純物の除去率
を向上させることができる。一方、フィルタ装置101
のコンパクト化を目的として、不純物除去部を1つだけ
配置する構成としてもよい。
【0049】図6に示すように、第1の不純物除去部1
30におけるパン133の上方には適宜数の紫外線照射
装置161が配置されており、該紫外線照射装置161
から照射される紫外線が、パン133に貯留されている
純水や、その周辺部など適宜の範囲に対して殺菌処理を
施せるようになっている。
【0050】前述の第1の不純物除去部130と第2の
不純物除去部150にて不純物が除去された空気は送出
部170へと導かれる。また前記した上部空間75の比
較的清浄な空気は、給気口172から送出部170へ導
入されるようになっている。そして不純物が除去された
空気と給気口172から導入された空気が混合された
後、後述の加熱機構173、及び加湿機構174によっ
て温湿度が調整された後、送風機171によって送出管
74から送出される。
【0051】すなわち、デミスター157の下流側にて
不純物が除去された後の空気と給気口172からの空気
とが混合され、その下流側にこれらの混合空気に対して
加熱する加熱機構173と加湿機構174が順に設けら
れている。これによってデミスター157が除去できな
かった微小なミスト(数百μm以下の粒径)は、加熱機
構173により蒸発し、下流側の送風機171やその他
の機器に対する水分による悪影響が防止される。前記加
熱機構173は前記混合空気を所定温度にまで加熱する
機構を有しており、例えば電気ヒータや熱源水を利用し
た加熱コイルなどを用いることができる。加湿機構17
4は加熱機構173で所定温度になった空気を所定湿度
にまで加湿する機構を有している。前記加湿機構174
には、超音波振動方式、噴霧方式、加熱蒸発方式など種
々の加湿方式が採用できる。これら加熱機構173、加
湿機構174によって、所望の温湿度、例えば温度23
℃、相対湿度40%に調整された空気は、送出口175
から送出される。なお加熱機構173及び加湿機構17
4の制御は別段の制御装置(図示せず)によって制御さ
れ、任意に設定された温湿度条件の空気を送出させるこ
とが自在である。
【0052】不純物除去液循環部190には、前記第1
の不純物除去部130におけるパン133及び第2の不
純物除去部150におけるパン153に集水された純水
をそれぞれ噴霧装置131及び噴霧装置151へ循環さ
せるための循環系が設けられている。
【0053】前記パン133に集水された純水は循環パ
イプ191を経由して再び噴霧装置131へ戻され再使
用される。循環される純水の水量は循環パイプに介設し
たポンプ192によって調整することができる。
【0054】前記パン133、153から回収された純
水は、循環パイプ191、193に介装されたポンプ1
92、202によって噴霧装置131、151へとそれ
ぞれ圧送される。循環パイプ191、193にはそれぞ
れ冷凍機203a、203bの冷媒との間で熱交換する
ための対応する熱交換器204a、204bが介設され
ており、噴霧装置131、151へ圧送される純水を適
宜の温度に調整することができる。
【0055】本実施の形態にかかる塗布現像処理システ
ム1は以上のように構成されており、次にこの塗布現像
処理システム1の動作について説明すると、まずカセッ
トステーション10において、ウエハ搬送体21がカセ
ット載置台20上の処理前のウエハWを収容しているカ
セットCにアクセスして、そのカセットCから1枚のウ
エハWを取り出す。その後ウエハ搬送体21は、まず処
理ステーンション11側の第3の処理装置群G3の多段
装置内に配置されているアライメント装置(ALIM)
まで移動し、当該アライメント装置(ALIM)内にウ
エハWを移載する。
【0056】そして当該アライメント装置(ALIM)
においてウエハWのオリフラ合わせおよびセンタリング
が終了すると、主ウエハ搬送手段22のウエハ搬送装置
34は、アライメントが完了したウエハWを受け取り、
第3の処理装置群G3において前記アライメント装置
(ALIM)の下段に位置するアドヒージョン装置(A
D)の前まで移動して、装置に前記ウエハWを搬入し、
以下各処理装置において、ウエハWに対して所定のレジ
スト液塗布処理等が実施されていく。
【0057】このような塗布現像処理システム1内にお
ける各処理装置の処理中、塗布現像処理システム1内に
おいては、所定の気流速度、例えば0.35m/s〜
0.5m/sの清浄化されたダウンフローが形成されて
おり、このダウンフローによって、システム内に発生す
るパーティクルは下方へと搬送され、通気孔板64を通
って空間Pから、フィルタ装置101の回収口172へ
と導入され、処理ステーション11に設置している高性
能フィルタ51により除去される。
【0058】導入口111から導入された上部空間75
からの空気は、パン133に貫設された通気管133a
を経由して充填部132へ導かれる。充填部132に充
填されている純水により、空気に含まれているパーティ
クルや有機成分、イオン、アルカリ成分などの不純物が
除去される。さらに前記充填部132を通過した空気
は、気液接触空間M1において、噴霧装置131からの
ミスト状態の純水による気液接触によって、空気中の不
純物が除去される。このように充填部132において、
いわばプレフィルトレーションされた後の空気は、気液
接触空間M1において再度、不純物が除去されるので除
去効率が極めて高くなる。そしてデミスター137によ
ってミストが捕集される。
【0059】デミスター137を通過した空気は、パン
153に貫設された通気管153aを経由して充填部1
52、さらに気液接触空間M2へ導かれ、上述の充填部
132及び気液接触空間M1での場合と同様に、不純物
が除去される。このような不純物の除去処理の繰り返し
によって、空気中の不純物の含有量を極めて低いものに
することが可能である。本実施の形態では不純物の除去
処理を2度繰り返すように構成されているが、不純物の
除去処理回数を増やして、さらに不純物除去率を高める
ようにしてもよい。
【0060】そして不純物を除去された空気は、デミス
ター157にてミストを捕集され、送風機171へ導入
される。不純物を除去された空気は、前記送風機171
において、給気口172から導入される処理ステーショ
ン11から排気管69により回収された比較的清浄な空
気と混合され、加熱機構173と加湿機構174を経由
して送出口175から送出される。なお本実施の形態で
は、前記塗布現像処理システム1が設置されているクリ
ーンルームの二重床構造における上部空間75の空気
が、導入口111から導入されるように構成されている
が、これに限らず供給源を別途求めてもよい。
【0061】噴霧装置151の噴霧ノズル151aから
噴霧されたミスト状の純水は一旦充填部152にトラッ
プされた後、その一部は直接、また一部はキャップ15
6によってパン153に集水される。そしてパン153
に集水された純水は、循環パイプ193を経由してポン
プ202によって送られる。さらに工場の純水貯蔵部か
ら純水供給パイプ197を通じて適宜量の純水が補充さ
れ、前述のパン153から排水された純水と混合された
後、供給パイプ201を経由して噴霧装置151へ戻さ
れ、再び気液接触空間M2へ噴霧される。
【0062】噴霧装置151から噴霧される純水は、供
給パイプ201に介設された熱交換器204によって、
空気中の不純物の除去に最も適した温度、例えば7℃に
調整される。
【0063】供給パイプ201に介設されたポンプ20
2によって、噴霧装置151へ戻す純水の水量を増やせ
ば、気液接触空間M2におけるミスト状の純水が増加す
るため、上記の場合と同様に、空気中に含まれる不純物
の除去効率が向上する。
【0064】上記したように、気液接触空間M2及び充
填部152における空気中の不純物除去効率を向上させ
るために、パン153から中間タンク194への純水の
排水量を減らすと、必然的にパン153から純水が溢
れ、溢れた純水はパン153に貫設された通気管153
aから滴下することになる。その純水はデミスター13
7、気液接触空間M1、充填材132、キャップ136
を経由してパン133へ集水される。そしてパン133
に集水された純水は、循環パイプ191によって噴霧装
置131へ循環され、気液接触空間M1へ噴霧される。
ポンプ192によりパン133から噴霧装置131へ循
環される純水の流量を増やせば、気液接触空間M1にお
けるミスト状の純水が増加するため、空気中の不純物除
去効率が向上する。
【0065】ところでパン133に集水されて貯留され
ている純水は、上述のように第2の不純物除去部で使用
されたものであるために、一定量の不純物が含まれてい
ることが予想される。また、パン133での純水は滞留
状態であるために、パン133及びその周辺部では、雑
菌や藻などの微生物などが繁殖しやすい。しかしながら
本実施の形態においては紫外線照射装置161から紫外
線を照射し、殺菌処理を施すことができる。この殺菌処
理によって、当該フィルタ装置101の純水循環系にお
ける微生物の繁殖を効率よく抑制することができ、フィ
ルタ装置101のメンテナンスサイクルを長くすること
ができる。特に紫外線によれば、フィルタ装置101を
稼働させながら殺菌処理を行えるため、当該塗布現像処
理システム1を停止させる必要がなく、スループットの
向上に寄与することになる。
【0066】本実施の形態においては、図6に示したよ
うに、紫外線照射装置161はパン133の上方に配置
されているが、この他に第2の不純物除去部150にお
けるパン153の上方や、不純物除去液循環部190に
おける中間タンク194の内部など、またはそれらの全
てに配置されるようにしてもよい。さらに紫外線照射装
置161自体のメンテナンス性を考慮して、図7に示し
たように紫外線照射装置162をフィルタ装置101の
外部に設けて、例えば石英ガラスなどで形成された照射
窓163を介して、フィルタ装置101内部に紫外線を
照射するように構成してもよい。かかる構成によれば、
紫外線照射装置162が故障した際も、紫外線照射装置
162がフィルタ装置101の外部に設置されているた
めにメンテナンスが容易となる。また図7において、紫
外線照射装置162は第1の不純物除去部130の外側
の一カ所に配置されているが、もちろんその他の適宜箇
所に照射窓163を設けて、紫外線をフィルタ装置10
1の内部へ照射するようにしてもよい。
【0067】上述したフィルタ装置101に代えて、図
8に示したフィルタ装置102を採用してもよい。当該
フィルタ装置102は空気中の不純物の除去に関する構
成は、前出のフィルタ装置101と同様であるが、循環
される純水の殺菌処理に関して紫外線照射とは別の方法
をさらに付加している。すなわち、前記不純物除去液循
環部190内に殺菌剤を貯留した殺菌剤タンク211を
設置し、殺菌剤パイプ212を介して、殺菌剤を供給で
きるようになっている。また殺菌剤の供給量はバルブ2
13にて調節自在である。殺菌剤としては例えばH22
(過酸化水素水)を使用することができ、以下、H22
を使用した場合に即して説明する。
【0068】かかる構成によれば、H22を純水に対し
て適宜の割合で混入させることが可能であり、H22
含んだ純水はフィルタ装置102内の不純物除去液の循
環系を循環するため、ジョイント部など細部にわたり殺
菌処理を施すことができる。また純水に対してH22
は異なる殺菌剤、すなわち純水中の微生物に対応した殺
菌剤を供給することも可能である。さらに、H22の濃
度の調整も容易であり、効率のよい殺菌処理を施すこと
ができる。
【0069】H22による殺菌処理の手順としては、ま
ずバルブ198を閉めて工場から循環パイプ193への
純水供給を停止させる。次にバルブ213を開き、殺菌
剤タンク211からH22を中間タンク194へ適宜の
流量で供給する。H22を含有した純水は、フィルタ装
置102内の不純物除去液の循環系を循環し、少なくと
もフィルタ装置102において純水が行き渡る箇所すべ
ての殺菌処理が施されることとなる。例えばパン133
に貯留されている純水に対してパーティクルカウンタ
(図示せず)などの計測装置を用いて、その純水中の微
生物数を計測しながらバルブ213の調整を行ってもよ
い。すなわち殺菌処理の能力が不足していれば、バルブ
213を開き、H22の供給を増加させて、積極的に殺
菌処理を行うようにする。
【0070】その他、殺菌剤タンク211からH22
供給する前にフィルタ装置102内の不純物除去液の循
環系にある純水を全て排水する方法が考えられる。すな
わちパン133、153内の純水をそれぞれバルブ13
5、155を開くことでフィルタ装置102の外部へ排
水し、その後これらバルブ135、155を閉じた上
で、殺菌剤タンク211からH22を供給する。この方
法によれば純水に含まれていた雑菌や藻などの微生物
は、純水と共に当該フィルタ装置102より外部へ排出
され、しかも最初からH22のみで殺菌処理が施される
ため、より強力な殺菌作用が期待できる。
【0071】なお前記した実施の形態は、ウエハWに対
してレジスト塗布処理を行う装置として構成されていた
が、本発明はこれに限らず、ウエハに対して所定の熱雰
囲気の下で成膜処理を行う装置、例えば酸化膜形成のた
めに用いる成膜装置などに対しても適用可能である。ま
た被処理基板もウエハに限らず、例えばLCD用ガラス
基板であってもよい。
【0072】
【発明の効果】請求項1〜5の処理装置によれば、従来
使用されていた高価なケミカルフィルタの代替として、
当該処理装置に備えられた除去装置を用いて当該処理装
置内の雰囲気中の不純物を除去することができる。また
前記除去装置は不純物除去液を使用し、なおかつ不純物
除去液は循環系にて循環されたうえ再使用されるため、
ランニングコストの低減に寄与することになる。そして
前記不純物除去液に対して殺菌処理が施されるために、
前記不純物除去液中での雑菌や藻などの微生物の繁殖を
抑制することができ、前記除去装置のメンテナンスサイ
クルを長くすることができると共に部品交換などのメン
テナンスコストが削減できる。また請求項2によれば、
所定の処理を好適に実施することができる。
【0073】特に請求項3によれば、微生物が発生しや
すい貯留部に対して殺菌処理を施すことができるため
に、効率のよい殺菌処理が可能である。
【0074】請求項4によれば、前記除去装置を稼働さ
せながら、不純物除去液の殺菌処理を行うことができる
ため、当該処理装置を停止させる必要がなく、スループ
ットを従来よりさらに向上させることができる。
【0075】請求項5によれば、当該除去装置における
循環系の細部にわたり、殺菌処理を施すことができる。
【0076】請求項6、7に記載の処理方法によれば、
当該除去装置における循環系の細部にわたり、殺菌処理
を施すことができる。特に請求項6の処理方法によれば
循環系における不純物除去液と一緒に不純物除去液中の
微生物も除去装置から取り除くことができる。さらに最
初から殺菌剤のみで殺菌処理を行うことができるため、
より強力な殺菌が可能である。
【0077】そして請求項7に記載の処理方法によれ
ば、請求項6における方法よりも、不純物除去液の殺菌
処理に要する時間を短縮できる。また使用される殺菌剤
の量も少なくでき、メンテナンスコストの削減が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる塗布現像処理シス
テムの平面からみた説明図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面からみた説
明図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面からみた説
明図である。
【図4】図1の塗布現像処理システムにおける主ウエハ
搬送手段の概観を示す斜視図である。
【図5】図1の塗布現像処理システムにおける処理ステ
ーションの縦断面の説明図である。
【図6】図1の塗布現像処理システムにおけるフィルタ
装置の縦断面の説明図である。
【図7】図6のフィルタ装置とは異なる他の実施形態に
かかるフィルタ装置における一部分の縦断面の説明図で
ある。
【図8】図6、7のフィルタ装置とは異なる他の実施形
態にかかるフィルタ装置の縦断面の説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム 11 処理ステーション 74 送出管 101 フィルタ装置 111 導入口 131、151 噴霧装置 132、152 充填部 133、153 パン 161、162 紫外線照射装置 191 循環パイプ 193 排水パイプ 194 中間タンク 196 純水補充タンク 197 補充パイプ 201 供給パイプ 211 殺菌剤タンク 212 殺菌剤パイプ M1、M2 気液接触空間 W ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 510 C02F 1/50 510D 531 531Q 550 550H H01L 21/02 H01L 21/02 D 21/68 21/68 A 21/30 569D (72)発明者 飽本 正巳 熊本県菊池郡菊陽町津久礼2655番地 東京 エレクトロン九州株式会社熊本事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板に対して所定の空間内で所定
    の処理を行う処理装置において、前記所定の空間内の空
    気の少なくとも一部を回収して、当該空気中の不純物を
    除去するための除去装置を備え、前記除去装置は、回収
    した空気に不純物除去液を噴霧して不純物を除去するよ
    うに構成されると共に、不純物除去後の空気を前記空間
    内に戻すように構成され、さらに前記不純物除去液にお
    ける少なくとも一部を循環させて再使用する循環系を備
    えており、当該循環系における前記不純物除去液に対し
    て殺菌処理を行う殺菌処理装置を備えたことを特徴とす
    る、処理装置。
  2. 【請求項2】 除去装置によって回収した空気の不純物
    が除去された後、少なくとも温度又は湿度が調整され
    て、被処理基板に対して所定の処理を行う所定の空間内
    に導入するように構成されたことを特徴とする、請求項
    1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 除去装置は、不純物除去液を貯留する貯
    留部を備え、殺菌処理装置は、当該貯留部の不純物除去
    液に対して殺菌するように構成されたことを特徴とす
    る、請求項1又は2に記載の処理装置。
  4. 【請求項4】 殺菌処理装置は、紫外線照射装置である
    ことを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の処理装
    置。
  5. 【請求項5】 被処理基板に対して所定の空間内で所定
    の処理を行う処理装置において、前記所定の空間内の空
    気の少なくとも一部を回収して、当該空気中の不純物を
    除去するための除去装置を備え、前記除去装置は、回収
    した空気に不純物除去液を噴霧して不純物を除去するよ
    うに構成されると共に、不純物除去後の空気を前記空間
    内に戻すように構成され、さらに前記不純物除去液にお
    ける少なくとも一部を循環させて再使用する循環系を備
    えており、当該循環系に対して殺菌剤を供給する、殺菌
    剤供給装置を備えたことを特徴とする、処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の処理装置を用いて被処
    理基板に対して所定の処理を施す方法において、所定時
    間経過後、処理装置の稼働を停止させる第1の工程と、
    除去装置の少なくとも循環系における不純物除去液を排
    出する第2の工程と、殺菌剤供給装置によって循環系に
    殺菌剤を供給する第3の工程とを、有することを特徴と
    する、処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の処理装置を用いて被処
    理基板に対して所定の処理を施す方法において、所定時
    間経過後、処理装置の稼働を停止させる第1の工程と、
    除去装置の少なくとも循環系における不純物除去液中
    に、殺菌剤供給装置によって殺菌剤を混入する第2の工
    程とを、有することを特徴とする、処理方法。
JP10173950A 1997-06-19 1998-06-05 処理装置及び処理方法 Pending JPH1174193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10173950A JPH1174193A (ja) 1997-06-19 1998-06-05 処理装置及び処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-177792 1997-06-19
JP17779297 1997-06-19
JP10173950A JPH1174193A (ja) 1997-06-19 1998-06-05 処理装置及び処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1174193A true JPH1174193A (ja) 1999-03-16

Family

ID=26495728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10173950A Pending JPH1174193A (ja) 1997-06-19 1998-06-05 処理装置及び処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1174193A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000059002A3 (de) * 1999-03-26 2001-02-22 Infineon Technologies Ag Anlage zur fertigung von halbleiterprodukten
JP2003022963A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Canon Inc 露光装置
KR100476719B1 (ko) * 2002-12-05 2005-03-17 삼성전자주식회사 오염 제어 시스템 및 이를 이용한 기판 처리 장치의 공조시스템
JP2009125691A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Shinwa Controls Co Ltd レジスト処理工程排気の清浄化方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000059002A3 (de) * 1999-03-26 2001-02-22 Infineon Technologies Ag Anlage zur fertigung von halbleiterprodukten
US6602127B2 (en) 1999-03-26 2003-08-05 Infineon Technologies Ag Plant for producing semiconductor products
KR100488250B1 (ko) * 1999-03-26 2005-05-11 인피니언 테크놀로지스 아게 반도체 제품을 제조하기 위한 장치
JP2003022963A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Canon Inc 露光装置
KR100476719B1 (ko) * 2002-12-05 2005-03-17 삼성전자주식회사 오염 제어 시스템 및 이를 이용한 기판 처리 장치의 공조시스템
US6874700B2 (en) 2002-12-05 2005-04-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Contamination control method and apparatus, and air-conditioning system of a substrate processing facility employing the same
JP2009125691A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Shinwa Controls Co Ltd レジスト処理工程排気の清浄化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW420829B (en) Treatment device and method, impurity removing apparatus
US5944894A (en) Substrate treatment system
US6063439A (en) Processing apparatus and method using solution
TW320741B (ja)
EP0841688B1 (en) Processing apparatus
CN1199239C (zh) 涂敷和显影系统
CN101666980A (zh) 液处理中的喷嘴清洗、防止处理液干燥的方法及其装置
KR101035465B1 (ko) 현상방법 및 현상장치
CN100367473C (zh) 基片处理装置及基片处理方法
KR102525270B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
CN1199238C (zh) 用于涂敷和显影的方法和系统
JPH09205047A (ja) 処理装置
JP3415404B2 (ja) 処理システム
JP2845400B2 (ja) レジスト処理装置及び処理装置
JPH1174193A (ja) 処理装置及び処理方法
JP2003318091A (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JPH1140497A (ja) 処理装置
WO2020017376A1 (ja) 現像処理装置及び現像処理方法
JP2005011996A (ja) 塗布処理方法及び塗布処理装置
JP2007335544A (ja) 基板処理装置
JP3727052B2 (ja) 塗布処理方法及び塗布処理装置
JP3535439B2 (ja) 基板処理装置
JPH11135427A (ja) 処理装置
JP3202954B2 (ja) 処理液供給装置
KR20220097680A (ko) 노즐 대기 포트와 이를 포함하는 기판 처리 장치 및 이를 이용한 노즐 세정 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005