JPH1172955A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH1172955A
JPH1172955A JP24616897A JP24616897A JPH1172955A JP H1172955 A JPH1172955 A JP H1172955A JP 24616897 A JP24616897 A JP 24616897A JP 24616897 A JP24616897 A JP 24616897A JP H1172955 A JPH1172955 A JP H1172955A
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JP
Japan
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polymerizable monomer
toner
radical polymerizable
polymer
acidic group
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JP24616897A
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Inventor
Masao Yoshikawa
雅夫 吉川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電の立ち上がりが良好で、負帯電トナーと
して有用な静電荷像現像用トナーの提供。 【解決手段】 少なくともラジカル重合開始剤、着色
剤、ラジカル重合性単量体および該ラジカル重合性単量
体に溶解し、芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有
する重合体を含有する組成液を懸濁重合して形成された
ものであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁重合で作成される
静電荷像現像用トナーに関する。詳しく述べると、帯電
性が良好で特に負帯電性が良好なトナーに関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】電子写真に用いられるトナーはバインダか
らなる微粉体中に着色剤、荷電制御剤などのトナーとし
て必要とされる成分を分散した粉体である。これらのト
ナーは通常には、バインダー樹脂中にトナーとして必要
な成分を混練分散した後、混練物を粉砕し適当な粒径の
粉砕物を分級し捕集することで製造される。近年、画像
の高品質化に伴いトナーに要求される項目も厳しくな
り、従来よりも小さな粒径、具体的には10μm以下程
度の粒径のトナーが求められてきている。この要求を上
記粉砕方法で満足させようとすると、従来以上の粉砕エ
ネルギーが必要となり、また、分級も困難になり、コス
トアップにつながる問題が生じてきた。更に、実用的な
トナーとしては現像機中で均一な組成と、揃った帯電性
が求められている。これには現像機中で、撹拌時の流動
性が良好である必要があるが、トナーの粒径が小さくな
ると、流動性が悪くなり、所望のトナー濃度の均一性や
揃った帯電性が得られなくなる問題が生じてきた。
【0003】そこで、これらの問題を解決するため、懸
濁重合法によりトナーを作製する提案がなされている。
懸濁重合法は、典型的には、水性媒体中でラジカル重合
性単量体液滴を懸濁安定剤とともに、外部の機械的な剪
断力で微細化し、生成した単量体液滴を開始剤により重
合させ、固体粒子を生成させる方法である。この方法
は、単量体液滴中に容易に単量体以外の他の成分、例え
ばトナーに必要な着色剤や電荷制御剤、離型剤をトナー
粒子内に含有させることができ、高分子粒子の機能化に
適した方法であり、しかも球形の粒子が作製できるた
め、コストアップや流動性の問題を克服できる方法と考
えられている。
【0004】しかしながら懸濁重合トナーは帯電性の制
御、着色剤の分散等が未だ完成段階にない。このうち、
帯電性は画質に深く関係する特性であり、帯電量値の制
御が容易で、帯電の立ち上がりが速いトナーが求められ
ている。これらの要求が満足されないとかぶりが多く、
また、連続時に画像濃度が大きく変わってしまうコピー
画像となってしまう。これらの帯電性の不安定要因に対
しては、通常荷電制御剤の添加で対応する方法が採られ
ている。荷電制御剤に関しては含Cr、Co錯体(特開
昭61−217061号公報、同63−216061号
公報)、ニグロシン系染料(特開昭56−22441号
公報)、各種四級アンモニウム塩(特開昭59−136
747号公報)等の出願がなされていて、出願上も実用
上も塩タイプが主流となっている。
【0005】荷電制御剤は微細粒子状あるいは均一状に
トナー中に分散される必要がある。分散が均一的に行わ
れていないトナーは帯電が不安定となってしまう。粉砕
型トナーでは荷電制御剤は樹脂バインダなどとともに混
練によりバインダ中に微細分散され、この分散の微細化
条件がトナー作製上のノウハウともなっている。分散は
溶融したバインダの粘調な塑性体に対し混練分散機が発
生する強力な剪断力が荷電制御剤に作用することでなさ
れると考えられている。
【0006】前述したごとく懸濁濁重合は液体であるラ
ジカル重合性単量体中に荷電制御剤等を含有させ、造粒
後にラジカル重合性単量体を重合する方法である。ラジ
カル重合性単量体はスチレンやアクリルに代表されるよ
うに、極性が高くなく、荷電制御剤の主流である塩タイ
プの化合物の溶解が困難である。また、重合前の溶液の
粘度が高いと小粒径化が困難となるため、粘度は低く抑
える必要がある。このため、粉砕などの方法による造粒
前の荷電制御剤の微細分散も困難である。
【0007】これらの問題を解決するため、例えば特開
平1−193748では、油溶性モノマー液滴表面に極
性基含有水溶性モノマーを共重合させる試みがなされて
いるが、このような方法では形成されたトナーの帯電性
の環境安定性がよくない問題があった。また、特開平4
−198940では、水中で互いに逆帯電しているトナ
ー母体とCCA微粒子を融着させる試みがなされている
が、CCAの微粒子化が必要で、コストアップや現像器
での撹拌時にCCAが離脱し帯電性が低下する問題があ
った。また、特開平3−68960では、懸濁重合用モ
ノマー液滴中に溶剤を含有させCCAの微細化あるいは
溶解を生じさせ、形成されたトナーの帯電特性を向上さ
せる試みがなされているが、溶剤を使用することで後処
理が煩雑となる問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、帯電
の立ち上がりが良好で、負帯電トナーとして有用な静電
荷像現像用トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明者は鋭意検討した結果、ラジカル重合性単量体
への荷電制御剤の分散性を向上させ、その単量体を懸濁
重合することで、前記課題を解決した静電荷像現像用ト
ナーが得られることを見い出した。すなわち、本発明
は、少なくともラジカル重合開始剤、着色剤、ラジカル
重合性単量体、および荷電制御剤を含有する組成液を懸
濁重合して得られた静電荷像現像用トナーにおいて、荷
電制御剤として、前記ラジカル重合性単量体に可溶で、
かつ芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有する重合
体を用いることにより、良好な帯電性を与え、かつ立ち
上がりが良好な静電荷像現像用トナーを提供することが
できた。
【0010】本発明の静電荷像現像用トナーは、トナー
の帯電の立ち上がりに関わる、芳香族環に直接結合した
酸性基成分が、重合前の懸濁粒子作製の過程および該粒
子の重合過程で粒子中に分子上に溶解した形で分散され
る。これにより、形成されたトナーにおいて、帯電の立
ち上がりが良好な特性が発現するものと考えられる。
【0011】本発明で用いられるラジカル重合性単量体
に溶解し、芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有す
る重合体の例としては、ポリ(4−ビニル安息香酸)、
ポリ(3−メチル−4−ビニル安息香酸)、ポリメチル
メタクリレートのようなアクリルポリマーと4−ヒドロ
キシベンジルアルコールや4−ヒドロキシメチル安息香
酸のようなアルコール性OH基を有する芳香族酸化合物
とのエステル交換反応で得られる共重合体が挙げられ
る.
【0012】前記エステル交換反応の例として、前記ア
クリルポリマーをトルエンやテトラクロロエタン等の有
機溶媒に溶解し、アルコール性OH基を有する芳香族酸
化合物を投入し、P−トルエンスルホン酸のような有機
溶媒に溶解する酸触媒を0.01〜1mol/1濃度加
え、50℃以上に加熱し、生成するメタノールなどのア
ルコールを除去することで行うことができる。
【0013】前記ラジカル重合性単量体に可溶で、かつ
芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有する重合体の
例として、前記ラジカル重合性単量体に溶解するラジカ
ル重合性単量体と酸性基成分を含有するラジカル重合性
単量体との共重合体が挙げられる。特に、前記共重合体
として、前記ラジカル重合性単量体に溶解するラジカル
重合性単量体が前記ラジカル重合性単量体と同一成分の
ものが、前記ラジカル重合性単量体が前記共重合体のラ
ジカル重合性単量体部に対して良溶媒となるので好まし
い。
【0014】前記共重合体として、スチレンと4−ビニ
ル安息香酸との共重合体、アクリル酸ブチルやメタクリ
ル酸メチル等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エス
テルと4−ビニル安息香酸との共重合体、酢酸ビニルと
4−ビニル安息香酸との共重合体が挙げられる。また、
該共重合体における4−ビニル安息香酸に代わる酸性基
成分含有ラジカル重合性単量体として、4−ビニルフェ
ノール、3−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2,
5−ジtertブチル−4−ヒドロキシスチレン、2−
ビニル−5−メチルヒドロキノン、3−メチルビニル安
息香酸、5−ビニルサリチル酸、P−トルエンスルホン
酸等が挙げられる。このうち特に優れた効果を奏するも
のは酸性基がフェノール基または安息香酸基であるもの
である。
【0015】前記共重合体の組成は、該共重合体を構成
するモノマーの種類によっても異なるが、トナー粒子を
形成するラジカル重合体が溶解するラジカル重合性単量
体成分が50重量%以上必要である。これより含有量が
少ないと、トナー粒子を形成するラジカル重合体への溶
解性が低下し、均一な分散が保たれなくなる。また、こ
れらの共重合体は、成分となるラジル重合性単量体をア
ルコール等の適当な溶媒中で溶液重合することで得られ
る。
【0016】本発明の静電荷像現像用トナーは、少なく
ともラジカル重合開始剤、着色剤、ラジカル重合性単量
体および該単量体に溶解し、芳香族環に直接結合した酸
性基成分を含有するラジカル重合性単量体を含有する組
成液を懸濁重合させることによっても得られる。前記ト
ナー粒子の形成に使用されるラジカル重合性単量体とし
ては、4−ビニル安息香酸、3−メチルビニル安息香
酸、5−ビニルサリチル酸などが挙げられる。
【0017】また、前記芳香族環に直接結合した酸性基
成分を含有する重合体は、そのガラス転移温度が、トナ
ー粒子の形成後の重合体のガラス転移温度より高いと、
トナーの保存性が高められるので好ましい。これは、水
性媒体中での懸濁重合の過程で、酸性基成分を含有する
重合体が水性媒体との相互作用により粒子表面に偏在す
ることで表面のガラス転移温度が高い粒子が形成され、
これにより保存性が高められるものと考えられる.
【0018】以下に本発明のトナーの作製法を述べる。
前記酸性基含有重合体あるいは共重合体、または酸性基
含有ラジカル重合性単量体を溶解させたラジカル重合性
の単量体、ラジカル開始剤、着色剤等のトナーに必要な
成分を含有させた組成物を、ヒドロキシプロピルセルロ
ース等の懸濁安定剤の存在下、水性媒体中で高速撹拌し
懸濁液滴を形成する。その後、不活性ガスの雰囲気下
で、液温を60〜80℃に上げ重合する。本発明で使用
できる重合性単量体としては、スチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、P−メチルスチレン、P
−エチルスチレン、P−スチレンスルフォン酸ナトリウ
ム等のスチレン系化合物、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸グリ
シジル等のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチル
へキシル等のメタクリル酸エステル化合物、アクリロニ
トリル、アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルア
ミド、N−ピペリルアクリルアミドなどのN−置換アク
リルアミド系化合物、ジビニルベンゼン、メチレンビス
アクリルアミド、1,3−ブタンジオールジメタクリレ
ート等の架橋性単量体などが挙げられる。これらは単独
あるいは複数のものを混合して用いても良い。
【0019】本発明の懸濁重合に用いられる重合開始剤
は、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
一アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
1,1−ジアゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニト
リル)、2.2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル等のジアゾ系化合物、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイト等の過酸
化物が用いられる。これらの重合開始剤の量は、所望の
分子量を得るために適当な量が使用されるが、一般的に
は重合性単量体の0.1〜10重量%が添加される。
【0020】本発明で用いられる懸濁安定剤としては、
例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ
メタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナト
リウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウ
ム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、
ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテー
ト、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカ
チオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイ
ド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニ
オン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、炭酸バリウム等の無機塩が挙げられる。これらの安
定剤を使用する場合は重合性単量体100重量部に対
し、0.01〜20重量部使用することが好ましい。
【0021】本発明で使用するトナーの着色剤として
は、C.I.PigmentRed2、4、5、23、
38、48、57、63、166、112、144、1
85、213、220、221のアゾ顔料もしくは、
C.I.PigmentRed177のアントラキノン
顔料もしくは、C.I.PigmentRed202、
206、207のキナクリドン顔料、C.I.Pigm
entRed224のペリレン顔料、C.I.Pigm
entRed88のチオインジゴイド顔料、C.I.P
igmentRed254のジケトピロロピロール顔
料、C.I.PigmetViolet19のキナクリ
ドン顔料、C.I.PigmentViolet37の
ジオキサジン顔料などのマゼンタ顔料、C.I.Pig
mentYellowl、3、17、74、81、8
3、93、94、95、128のアゾ顔料もしくは、
C.I.PigmentYellowl09、110の
イソインドリノン顔料もしくは、C.I.Pigmen
tYellow147のアントラキノン顔料などのイエ
ロー顔料、C.I.PigmntBlue15:1もし
くは、C.I.PigmentBlue15:3のフタ
ロシアニンブルー顔料などのシアン顔料、チャンネルブ
ラック、フアーネスブラック、アセチレンブラック、ポ
ーラスブラックなどのブラック顔料などを含有させるこ
とができる。これらの使用量は、重合性単量体100重
量部に対し、1〜20重量部が適当である。また、本発
明では、トナーの熱定着時の定着ローラに対する離型性
向上用として、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレ
ンやワッククス類を含有させることができる。これらの
使用量は重合性単量体100重量部に対し1〜30重量
部が好適である。
【0022】
【実施例】
実施例1 モノマー相(O) スチレン:85重量部 アクリル酸2エチルヘキシル:15重量部 フタロシアニンブルー(PB15:3)3重量部 ポリメチルメタクリレートを部分的に4−ヒドロキシベ
ンジルアルコールでエステル交換した重合体(重合体
1):2重量部 開始剤 2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル):7.5重量部 水系分散媒相(W) イオン交換水:150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学メトローズ6
5SH50):1重量部 ニグロシン:0.1重量部
【0023】前記重合体1は以下のようにして作製し
た。開始剤2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)1.2重量部とメチルメタクリレート1
0重量部を溶解させた溶液をヒドロキシプロピルセルロ
ース(信越化学メトローズ65SH50)を0.5wt
%溶解した水100重量部に投入し、ホモジナイザー
(特殊機化工業製)により6000rpmで懸濁させ
た。この懸濁液を窒素置換を行った後に、7時間、70
℃で重合を行った。重合終了後、遠心分離器で精製し、
濾過後減圧乾燥し、Mw=22000のポリメチルメタ
クリレートを得た。このポリメチルメタクリレート10
重量部をp−トルエンスルホン酸を0.4mol/l溶
解したジオキサン1000重量部に溶解させた。その
後、4−ヒドロキシベンジルアルコール9.3gを加
え、70℃で8時間反応させた。これを5倍量のメタノ
ールに投入し、回収後、トルエンに溶解し、再度メタノ
ールへ投入して精製し重合体1を得た。NMR解析の結
果、メチルエステルの約4%が4−ヒドロキシベンジル
エステルに置換されていた。
【0024】重合体1をスチレンとアクリル酸2エチル
へキシルに溶解させ、ここにPB15:3をボールミル
により分散させた後、これに開始剤を加え、モノマー相
を得た後、モノマー相とあらかじめ作製しておいた水系
分散媒相をビーカーに入れ、ホモジナイザー(特殊榛化
工業製)により10000rpmで懸濁させた。この懸
濁液の窒素置換を行った後に、7時間、70℃にて重合
を行った。重合終了後、遠心分離器を用いて精製を行
い、その後濾過し減圧乾操を行って平均粒径9.5μm
の粒子を得た。本粒子を4wt%の濃度でリコープリテ
ール550用のキャリアに混合し、2分間撹拌した後、
ブローオフ装置で比電荷量(Q/M)を測定したとこ
ろ、−25μC/gが得られた。
【0025】実施例2 4−ビニル安息香酸(10mol%)とスチレン(9m
o1%)をエタノール中で共重合させ、生成した重合体
2を回収した。実施例1の重合体1の代わりに重合体2
を用いた以外は実施例1と同様に重合体粒子を作製し
た。本粒子の平均粒径は10.2μmであった。本粒子
を実施例1と同様にQ/Mを測定したところ、−15μ
C/gであった。
【0026】実施例3 4−ビニルフェノールとスチレンの共重合体(共重合モ
ル比5/95、重合体3)を実施例1の重合体1の代わ
りに用いた以外は実施例1と同様に重合体粒子3を作製
した。本粒子の平均粒径は9.2μmであった。本粒子
を実施例1と同様にQ/Mを測定したところ、−26μ
C/gであった。
【0027】実施例4 4−ビニル安息香酸(10mol%)、スチレン(75
mol%)、アクリル酸ブチル(15mol%)をエタ
ノール中で共重合させ、生成した重合体4を回収した。
実施例1の重合体1の代わりに重合体4を用いた以外は
実施例1と同様に重合体粒子を作製した。本粒子の平均
粒径は8.8μmであった。本粒子を実施例1と同様に
Q/Mを測定したところ、−21μC/gであった。
【0028】実施例5 2−メチル−4−ビニル安息香酸(10mol)、スチ
レン(90mol%)をエタノール中で共重合させ、生
成した重合体5を回収した。実施例1の重合体1の代わ
りに重合体5を用いた以外は実施例1と同様に重合体粒
子を作製した。本粒子の平均粒径は10.2μmであっ
た。本粒子を実施例1と同様にQ/Mを測定したとこ
ろ、−30μC/gであった。
【0029】実施例6 4−ビニル安息香酸(2mol%)、スチレン(89m
ol%)、アクリル酸2エチルへキシル(9mol%)
をエタノール中で共重合させ、生成した重合体6を回収
した。実施例1の重合体1の代わりに重合体6を用いた
以外は実施例1と同様に重合体粒子を作製した。本粒子
の平均粒径は8.0μmであった。本粒子を実施例1と
同様にQ/Mを測定したところ、−14μC/gであっ
た。
【0030】実施例7 4−ビニル安息香酸(8mol%)、スチレン(92m
ol%)をエタノール中で共重合させ、生成した重合体
7を回収した。DSCで測定したところ重合体7のガラ
ス転移温度は124℃であった。実施例1の重合体1の
代わりに重合体7を用いた以外は実施例1と同様に重合
体粒子を作製した。本粒子の平均粒径は9.8μmであ
り、またガラス転移温度は54℃であった。本粒子を実
施例1と同様にQ/Mを測定したところ、−15μC/
gであった。また、これを50℃で1日間保存したとこ
ろ、粒子状の粉体が保たれた。
【0031】実施例8 スチレンとブチルアクリレートの90:10モル比の共
重合体を部分的に4−ヒドロキシベンジルアルコールで
エステル交換した重合体(重合体8)を作製した。DS
Cで測定したところ重合体8のガラス転移温度は76℃
であった。実施例1の重合体1の代わりに重合体8を用
いた以外は実施例1と同様に重合体粒子を作製した。本
粒子の平均粒径は7.8μmであり、またガラス転移温
度は58℃であった。本粒子を実施例1と同様にQ/M
を測定したところ、−22μC/gであった。また、こ
れを50℃で1日間保存したところ、粒子状の粉体が保
たれた。
【0032】実施例9 モノマー相(O) スチレン:85重量部 アクリル酸2エチルへキシル:15重量部 4−ビニル安息香酸:4重量部 フタロシアニンブルー(PB15:3):3重量部 開始剤 2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル):7.5重量部 水系分散媒相(W) イオン交換水:150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学メトローズ6
5SH50):1重量部 ニグロシン:0.1重量部
【0033】モノマー相中のPB顔料をボールミルによ
り分散させた後、これに、開始剤を加え、モノマー相を
得た後、モノマー相とあらかじめ作製しておいた水系分
散媒相をビーカーに入れ、ホモジナイザー(特殊機化工
業製)により10000rpmで懸濁させた。この懸濁
液の窒素置換を行った後に、7時間、70℃にて重合を
行った。重合終了後、遠心分離器を用いて精製を行い、
その後濾過し減圧乾操を行って平均粒径8.2μmの粒
子を得た。本粒子を実施例1と同様にQ/Mを測定した
ところ、−34μC/gであった。
【0034】実施例10 実施例9の4−ビニル安息香酸の量を2重量部に変えた
以外は実施例9と同様に重合体粒子を作製した。本粒子
の平均粒径は7.9μmであった。本粒子を実施例1と
同様にQ/Mを測定したところ、−21μC/gであっ
た。
【0035】実施例11 実施例9の4−ビニル安息香酸を2−メチル−4−ビニ
ル安息香酸に変えた以外は実施例9と同様に重合体粒子
を作製した。本粒子の平均粒径は9.0μmであった。
本粒子を実施例1と同様にQ/Mを測定したところ、−
28μC/gであった。
【0036】実施例12 実施例11の2−メチル−4−ビニル安息香酸の量を2
重量部に変えた以外は実施例11と同様に重合体粒子を
作製した。本粒子の平均粒径は9.8μmであった。本
粒子を実施例1と同様にQ/Mを測定したところ−21
μC/gであった。
【0037】比較例1 モノマー相(O) スチレン:85重量部 アクリル酸2エチルヘキシル:15重量部 フタロシアニンブルー(PB15:3):3重量部 オリエント化学ボントロンE−84:2重量部 開始剤 2,2’−アゾヒス−(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル):75重量部 水系分散媒相(W) イオン交換水:150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学メトローズ6
5SH50):1重量部 ニグロシン0.1重量部 PB15:3とボントロンE−84をボールミルにより
分散させた後、実施例1と同様に平均粒径9.0μmの
粒子を得た。本粒子を4wt%の濃度でリコープリテー
ル550用のキャリアに混合し、2分間撹拌した後、ブ
ローオフ装置で比電荷量(Q/M)を測定したところ−
8μC/gが得られた。
【0038】比較例2 比較例1のボントロンE−84を入れない以外は実施例
10と同様に重合体粒子を作製した。本粒子の平均粒径
は9.0μmであった。本粒子を実施例1と同様にQ/
Mを測定したところ−8μC/gであった。
【0039】
【発明の効果】本発明により、帯電の立ち上がりが良好
で、特に負帯電性の良好な懸濁重合トナーを作製するこ
とができた。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともラジカル重合開始剤、着色
    剤、ラジカル重合性単量体および該ラジカル重合性単量
    体に溶解し、芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有
    する重合体を含有する組成液を懸濁重合して形成された
    ものであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 ラジカル重合性単量体に溶解し、芳香族
    環に直接結合した酸性基成分を含有する重合体が、前記
    ラジカル重合性の単量体に溶解するラジカル重合性単量
    体と酸性基成分を含有するラジカル重合性単量体との共
    重合体であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像
    現像用トナー。
  3. 【請求項3】 ラジカル重合性単量体に溶解し、芳香族
    環に直接結合した酸性基成分を含有する重合体が、前記
    ラジカル重合性単量体と同一の成分を共重合成分として
    含有することを特徴とする請求項2記載の静電荷像現像
    用トナー。
  4. 【請求項4】 芳香族環に直接結合した酸性基成分が、
    フェノール基であることを特徴とする請求項2または3
    記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 芳香族環に直接結合した酸性基成分が、
    安息香酸基であることを特徴とする請求項2または3記
    載の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 酸性基成分を含有するラジカル重合性単
    量体がビニルフェノールもしくはビニル安息香酸である
    ことを特徴とする請求項2または3記載の静電荷像現像
    用トナー。
  7. 【請求項7】 少なくともラジカル重合開始剤、着色
    剤、ラジカル重合性単量体および該ラジカル重合性単量
    体に溶解し、芳香族環に直接結合した酸性基成分を含有
    するラジカル重合性単量体を含有する組成液を懸濁重合
    して形成された前記ラジカル重合性単量体に溶解し、芳
    香族環に直接結合した酸性基成分を含有する重合体を含
    有するものであることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
  8. 【請求項8】 芳香族環に直接結合した酸性基が、安息
    香酸基であることを特徴とする請求項7記載の静電荷像
    現像用トナー。
  9. 【請求項9】 酸性基成分を含有するラジカル重合性単
    量体がビニル安息香酸であることを特徴とする請求項7
    記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 【請求項10】 ラジカル重合性単量体に溶解し、芳香
    族環に直接結合した酸性基成分を含有する重合体のガラ
    ス転移温度が、前記ラジカル重合性単量体の重合体のガ
    ラス転移温度より高いことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8または9記載の静電荷像現像用
    トナー。
  11. 【請求項11】 フェライトキヤリアよりも正帯電性の
    キャリアとともに請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9または10記載の静電荷像現像用トナーを負帯電
    トナーとして含有するものであることを特徴とする2成
    分静電荷像現像用トナー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325264A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Sekisui Chem Co Ltd 熱膨張性マイクロカプセル及びその製造方法
JP2011154351A (ja) * 2009-12-28 2011-08-11 Canon Inc トナー

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