JPH1172532A - 絶縁劣化検出装置及び電圧検出装置 - Google Patents

絶縁劣化検出装置及び電圧検出装置

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Publication number
JPH1172532A
JPH1172532A JP23201397A JP23201397A JPH1172532A JP H1172532 A JPH1172532 A JP H1172532A JP 23201397 A JP23201397 A JP 23201397A JP 23201397 A JP23201397 A JP 23201397A JP H1172532 A JPH1172532 A JP H1172532A
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JP
Japan
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detector
main circuit
insulation deterioration
voltage
electrode
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Application number
JP23201397A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Yoshida
哲雄 吉田
Satoru Shioiri
哲 塩入
Masaru Miyagawa
勝 宮川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検電装置に電圧検出の機能と部分放電検出機
能を持たせ、または、断路器の両側に検電機能を持た
せ、全体形状の縮小化を図ることができる絶縁劣化検出
装置または電圧検出装置をを提供する。 【解決手段】 三相の主回路母線のそれぞれにコンデン
サー20で静電結合された低周波特性の検出器21によ
り前記主回路母線の電圧を検出すると共に、検出器21
と並列に接続された高周波特性の検出器22から得られ
る信号を増幅器23、フィルター24、及びAC/DC
変換器25で処理して部分放電によるパルス電流を検出
する。主回路母線の電圧表示と部分放電検出における主
回路部品のコンデンサー20が同一部品で複合機能とな
るため、主回路部分の設置スペースの縮小化を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチギヤ等の
運転電圧を検出する検出装置並びに絶縁状態を検出する
絶縁劣化検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的なスイッチギヤの一例の構成を図
8に示す。同図において、外周を軟鋼板で気密に囲まれ
た箱体1の内部は、SF6ガス等の絶縁ガス2が密封さ
れており、受電室la、遮断器室1b及び母線室1cに
ガス区分されている。受電室1aには、ガス−気中の区
分をしたケーブルヘッド3が箱体1の側面に取り付けら
れ、避雷器4、検電がいし5および断路器6aが収納さ
れ、それぞれが接続導体7で接続されている。なお、ケ
ーブルヘッド3には、変流器8を貫通した電力用ケーブ
ル9が接続されており、受電されている。
【0003】また、遮断器室1bには、受電室1aとガ
ス区分される下段の絶縁スペーサ10aを介して、図示
していない真空バルブを収納した遮断器11が収納さ
れ、この遮断器11は、接続導体7を介して母線室lc
とガス区分される上段の絶縁スペーサ10bに接続され
ている。
【0004】また、母線室1cには、断路器6aと同形
状の断路器6bが収納され、天井に取り付けられたガス
−気中のT形ブッシング12に接続されている。T形ブ
ッシング12は、紙面上下に列盤された隣接盤に図示し
ていない母線により接続されている。なお、13は遮断
器11の操作機構、また、14a、14bは断路器6
a、6bの操作機構である。
【0005】ここで、主回路導体の電圧を検出する検電
がいし5の構造例を図9に示す。上下電極15、下部電
極16の間に複数のセラミックコンデンサー17をリー
ド線18で接続して設け、これらをエポキシ樹脂でモー
ルドして絶縁層19を形成させている。また、下部電極
16には、図示していない検出用のコンデンサーを接続
して、静電容量の比によるC分圧で微弱な電圧とし、例
えば点灯管を点灯させている。これにより、主回路導体
の電圧の有無が分かるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成におい
て、主回路導体の電圧を検出するためには、C分圧の周
波数特性は商用周波数程度の低周波領域をカバーすれば
充分である。従って検電がいし5としては、実開昭62
−192516号公報に開示されているように、一般的
なコンデンサーが用いられ、また、電圧検出の目的から
受電点に近い個所に取り付けられている。
【0007】このため、電圧の検出はできるものの、部
分放電などの高周波のパルスは検出できなかった。部分
放電の検出には、例えばアンテナセンサーや高周波変流
器などの検出センサーが用いられている。従って、絶縁
劣化の信号となる部分放電の検出には、専用のセンサー
とそれを取り付けるスペースが必要であった。このよう
なセンサーの取り付けにより、収納機器などの配置を考
慮しなければならず、スイッチギヤ自体が大型化する欠
点があった。
【0008】また、検電装置は、受電点に設置されてい
るので、受電側の電圧は分かるものの負荷側の電圧は分
からないことになる。これは、断路器などが開路してい
た場合において、負荷側を点検しようとすると、例えば
可搬式の検電装置で電圧の有無を確認し、接地をして点
検作業に入る手順となる。しかし、図8に示すような主
回路が密閉されたスイッチギヤでは、主回路が露出して
いないので検電が困難である。
【0009】また、2回線受電方式の連絡母線や、ルー
プ受電方式の共通母線に設置している断路器は、どちら
の側も電源側となる。このため、受電の電圧表示が両側
に必要となるが、片側しか表示できない。
【0010】このように、密閉されたスイッチギヤで
は、主回路の検電作業が困難であり、また、検電がいし
などを複数設置しなければならず、それにより設置スペ
ースが必要で大型化する欠点があった。これらのこと
は、最近の趨勢である電気機器の小型化に逆行するもの
である。
【0011】本発明の目的は、検電装置に電圧検出の機
能と部分放電検出機能を持たせ、または、断路器の両側
に検電機能を持たせ、全体形状の縮小化を図ることがで
きる絶縁劣化検出装置または電圧検出装置を得ることで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る絶縁劣化検
出装置は、三相の主回路母線のそれぞれに静電結合され
た低周波特性の第1の検出器と、この第1の検出器と並
列に接続された高周波特性の第2の検出器を備え、第1
の検出器により主回路母線の電圧を検出すると共に、第
2の検出器により部分放電によるパルス電流を検出する
ことを特徴とする。
【0013】このような構成とすることにより、電圧検
出と部分放電検出が同一の静電結合により行うことがで
きるので、主回路側のスペースを最小限度にすることが
できる。つまり、複合機能となるため、主回路部品の部
品数が削減でき、また、配置が合理的にでき全体形状の
縮小化を図ることができる。
【0014】ここで、第1の検出器は中心周波数帯が5
0Hz〜60Hzの範囲内にあり、第2の検出器は中心
周波数帯が2MHz〜10MHzの範囲内にあるものと
することができる。
【0015】また、本発明に係る絶縁劣化検出装置は、
三相の主回路母線のそれぞれに静電容量させた高周波特
性の検出器を備え、この高周波特性の検出器により部分
放電によるパルス電流を検出することを特徴とする。
【0016】このような構成とすることにより、部分放
電を検出するための専用のセンサーとそれを取り付ける
スペースを必要とすることなく、電圧検出のための静電
結合を利用すれば、最小限度のスペースで部分放電を検
出することができる。
【0017】ここで、検出器は中心周波数帯が2MHz
〜10MHzの範囲内にあるものとすることができる。
また本発明は、主回路の絶縁劣化を検出する絶縁劣化検
出装置において、三相の主回路母線のそれぞれから静電
結合させて分圧した信号を取り出し、これらの信号の中
性線に高周波特性を有する部分放電検出器を取り付けた
ことを特徴とする。
【0018】このような構成とすることにより、各相に
重畳されるノイズなどを含んだ信号は中性線で打ち消さ
れ、特定の相で連続的に発生する部分放電パルスを検出
器で検出することができる。
【0019】更に本発明は、主回路の絶縁劣化を検出す
る絶縁劣化検出装置において、三相の主回路母線のそれ
ぞれから静電結合させて各相毎に分圧した信号を取り出
し、これらの信号の信号線に貫通形変流器を貫通させる
と共に、これらの信号の中性線に高周波特性を有する貫
通形変流器を貫通させ、前記中性線の貫通形変流器の出
力と各相の信号線に貫通させた変流器の出力との極性を
比較するようにしたことを特徴とする。
【0020】このような構成とすることにより、部分放
電が発生している相を特定することができる。また本発
明に係る電圧検出装置は、一列に配置された三相の主回
路母線と対向して、静電結合させる電極を各相毎にそれ
ぞれ接地側に設け、これらの電極を略一列に配置させた
ことを特徴とする。
【0021】このような構成とすることにより、例えば
箱体に収容され一列に配置された三相の主回路母線の電
圧を簡単な構成で検出することができる。また本発明に
係る電圧検出装置は、一列に配置された三相の主回路母
線の相間の略中央の接地側に静電結合させる電極をそれ
ぞれ設けると共に、両側相の対地間側にも静電結合させ
る電極を設けたことを特徴とする。
【0022】このような構成とすることによっても、例
えば箱体に収容され一列に配置された三相の主回路母線
の電圧を簡単な構成で検出することができる。また本発
明に係る絶縁劣化検出装置は、一列に配置された三相の
主回路母線と対向して、静電結合させる電極を各相毎に
それぞれ接地側に設け、前記電極を略一列に配置させる
とともに、前記電極の中性線に貫通形変流器を貫通させ
たことを特徴とする。
【0023】このように、静電結合させる電極を各相に
配置することにより、各相に重畳されるノイズなどを含
んだ信号は中性線で打ち消され、特定の相で連続的に発
生する部分放電パルスは検出器で検出できる。このた
め、絶縁劣化の検出が電圧検出の回路からできるので、
これらの設置スペースが最小となる。
【0024】更に本発明に係る絶縁劣化検出装置は、一
列に配置された三相の主回路母線の相間の略中央の接地
側に静電結合させる電極をそれぞれ設けると共に、両側
相の対地間側にも静電結合させる電極を設け、これらの
電極の中性線に貫通形変流器を貫通させたことを特徴と
する。
【0025】このような構成によっても、各相に重畳さ
れるノイズなどを含んだ信号は中性線で打ち消され、特
定の相で連続的に発生する部分放電パルスは検出器で検
出できる。このため、絶縁劣化の検出が電圧検出の回路
からできるので、これらの設置スペースが最小となる。
【0026】また本発明に係る絶縁劣化検出装置は、三
角配置された三相の主回路母線の略中心点に静電結合さ
せる電極を主回路母線と平行させて設けたことを特徴と
する。
【0027】このような構成とすることにより、円筒タ
ンク内に三角配置された主回路母線の部分放電を感度よ
く検出することができる。更に本発明に係る絶縁劣化検
出装置は、三角配置された三相の主回路母線の略中心点
に静電結合させる電極を主回路母線と平行させて設け、
この電極の信号線に貫通形変流器を貫通させたことを特
徴とする。
【0028】このような構成とすることによっても、円
筒タンク内に三角配置された主回路母線の部分放電を感
度よく検出することができる。また本発明に係る電圧検
出装置は、断路器において、可動側および固定側の主回
路電極を支持固定する支持がいしのそれぞれから静電結
合させた電圧を取り出したことを特徴とする。
【0029】このような構成とすることにより、可動側
および固定側、例えば電源側と負荷側の両側の電圧検出
ができるので、電源系統に左右されないで断路器を設置
できる。このため、断路器を合理的に配置できるので全
体形状の縮小化ができる。また、密閉されたスイッチギ
ヤに用いられる断路器においては電源側および負荷側の
電圧を常時監視できる。
【0030】更に本発明に係る絶縁劣化検出装置は、断
路器において、可動側および固定側の主回路電極を支持
固定する支持がいしのそれぞれから静電結合により信号
を取り出し、それぞれの信号を、高周波特性を有する検
出器に供給することを特徴とする。
【0031】このような構成とすることにより、可動側
および固定側、例えば電源側と負荷側の両側の部分放電
を検出することができる。更にまた本発明に係る絶縁劣
化検出装置は、断路器において、可動側および固定側の
主回路電極を支持固定する支持がいしのそれぞれから静
電結合により取り出された信号のうち一方の信号を遅延
させて差動増幅し、差動増幅された信号を、高周波特性
を有する検出器に供給することを特徴とする。このよう
な構成とすることにより、低周波のノイズ分はキャンセ
ルされ高周波の部分放電信号だけが検出できるので、部
分放電を感度よく検出できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。なお、以下の図面におい
て、同符号は同一部分又は対応部分を示す。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る絶縁劣化検出装置の構成を示すブロック図である。
同図において、20は主回路母線に接続されたコンデン
サー、21は低周波特性の検出器、22は高周波特性の
検出器、23は検出器22の出力中性線に接続された増
幅器、24はフィルター、25はフィルター24の出力
信号を直流に変換するAC/DC変換器である。検出器
21は、例えばネオン管からなり、また検出器22は、
例えばコンデンサーと抵抗とを並列に接続した回路で構
成される。
【0033】主回路と静電結合されるコンデンサー20
と低圧側の検出器21では低周波分の電圧が検出され、
また、検出器22では高周波分が検出される。ここで、
コンデンサー20は、図9に示した検電がいし5のよう
なもので数10から数100pFの静電容量を持つもの
でよい。
【0034】低周波分の電圧検出は、C−C分圧などの
簡単な構成でよく、主回路の高電圧V0 を数Vに分圧し
てV1 を得て、例えばネオン管を点灯させ電圧表示をさ
せている。この場合、周波数特性は、商用周波数を得れ
ばよいので中心周波数帯を数10Hz即ち50〜60H
zとしている。
【0035】高周波分の検出では、絶縁劣化に伴う部分
放電のパルス電流を得るので、検出器22の周波数特性
が数MHzと高く、例えばコンデンサと抵抗の定数を適
切に選定したインピーダンス回路としている。これは、
図8に示すようなスイッチギヤにおいて、実験から部分
放電のパルス電流を求めると、立ち上がり時間が数10
nSであったので、このパルス電流を得るためである。
【0036】このような検出器22の出力側の中性線の
信号を増幅器23に入力し、バンドパスフィルター24
で検波し、AC/DC変換器25で部分放電信号V2
得ている。ここで、バンドパスフィルター24は、部分
放電のパルス電流を得るため、立ち上がり時間に対応し
て数MHz例えば3MHzで利得を上げている。なお、
実験によると放送周波数帯を避けて、2MHzから10
MHzのバンドパスフィルターを用いると、部分放電が
感度よく検出できた。
【0037】また、部分放電パルスは、一般的には特定
された相で間欠的および連続的に発生して中性線に流れ
るが、各相に誘導されるノイズは中性線でキャンセルさ
れるので、S/N比の向上を図ることができる。更に、
上記のとおり部分放電が感度よく検出される周波数帯を
選定しているので、ランダムなノイズに対して周波数帯
を限定することができ、S/N比が向上する。
【0038】これにより、主回路母線の電圧表示と部分
放電検出における主回路部品のコンデンサー20が同一
部品で複合機能となるため、主回路部分の設置スペース
の縮小化を図ることができる。
【0039】なお、部分放電の検出は、上述のように検
出器22の出力側の中性線の信号により行う代わりに、
各相毎の検出器22にそれぞれ増幅器23、フィルター
24、AC/DC変換器25を接続して各相毎に行うよ
うにしてもよい。
【0040】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る絶縁劣化検出装置の構成を図2(a)に
示す。この実施形態は、コンデンサー20に広帯域周波
数特性の検出器27を接続しこの検出器27の接地側の
中性線に高周波変流器26を設けたものである。検出器
27は、例えばコンデンサーと抵抗とを並列に接続した
回路により構成される。
【0041】低周波分の電圧検出は、コンデンサー20
と広帯域の検出器27による分圧でV1 を得て、例えば
ネオン管などを点灯させ電圧表示を行っている。ここ
で、広帯域の検出器27は、商用周波数の数10Hzか
ら10MHzの周波数帯域を持っており、コンデンサー
と抵抗を組み合わせて接続し、これらの定数を適切な値
としている。
【0042】また、中性線に貫通された変流器26の出
力から、増幅器23およびバンドパスフィルター24を
介してAC/DC変換器25より、部分放電信号V2
得ている。フィルター24の周波数特性は、例えば2M
Hzから10MHzであり、部分放電のパルス電流の周
波数に合わせている。
【0043】これらの構成により、主回路の電圧表示と
共に、部分放電によるパルス電流の検出が同一の主回路
部品で行うことができる。このため、主回路部品のコン
デンサー20は複合機能となり設置スペースの縮小化が
可能となる。
【0044】また、図2(b)に示すように、各相毎に
貫通形の高周波変流器26′を設け、中性線に貫通させ
た変流器26との信号の極性を比較して判別すると、部
分放電が発生している相の特定ができる。つまり、部分
放電による信号は、同極性となるためランダムに発生す
るノイズなどと判別することができる。例えば部分放電
が発生している相においては、図2(b)に示すような
ループで部分放電電流が流れるので、変流器26′と変
流器26とでは同極性となる。
【0045】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係る絶縁劣化検出装置の構成を図3(a)に
示す。この実施形態は、主回路母線と検出用の電極を静
電結合させる構成に関するものである。箱体28は接地
されており、この箱体28に収納された3相の主回路母
線29に対向して静電結合をさせる電極30をそれぞれ
接地側に設け、出力側を検出器31に接続している。検
出器31は、数10Hzから10MHzの広帯域の周波
数特性を有している。
【0046】これにより、電極30は、主回路母線29
の直下で結合される静電容量C1 に最も影響されて分圧
され、電圧表示のV1 を得ることができる。なお、他相
と結合される静電容量C2 により電圧値が若干ばらつく
ことがある。しかし、検出器31においては、特に高周
波領域で各相の信号が平衡されるように可変のインピー
ダンスとし、中性線において通常の運転状態における信
号がキャンセルできるようにしている。従って、運転状
態におけるノイズは抑制されS/N比が向上し、どこか
の相で部分放電が発生すると部分放電信号V2 が得られ
る。
【0047】なお、図3(b)に示すように、検出器3
1の接地側の中性線に貫通形の高周波変流器26を設け
て部分放電を検出するように構成してもよい。
【0048】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態に係る絶縁劣化検出装置の構成を図4(a)に示す。
同図において、一列に配置された主回路母線29の相間
に電極32を設け、さらに両側の対地間側にそれぞれ電
極32を設けてこの両側の電極32を接続している。主
回路母線29と電極32との静電結合は、それぞれ静電
容量C3 で行われ、検出器33でほぼ同程度の分圧比と
なり電圧表示V1が得られる。また、部分放電信号V2
は、検出器33の出力側の中性線から得られるが、S/
N比を向上させるため、必要に応じて検出器33を可変
のインピーダンスとしてもよい。
【0049】なお、部分放電信号は、中性線より得てい
るが、各相単独に検出すれば部分放電が発生している相
の特定ができる。この場合、ノイズが大きくなるのでS
/N比向上のため、部分放電の伝播の周波数帯域を限定
すればよい。
【0050】なお、図4(b)に示すように、検出器3
1の接地側の中性線に貫通形の高周波変流器26を設け
て部分放電を検出するように構成してもよい。
【0051】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態に係る絶縁劣化検出装置の構成を図5に示す。同図に
おいて、円筒タンク34内に三角配置された主回路母線
35の略中心点に電極36を設けている。電極36から
は、図示していない測定線を介して検出器に接続されて
いる。これにより、静電容量C4 は、ほぼ同程度となり
電極36に流れる電流は平衡されるので大幅なノイズの
抑制ができる。これにより、部分放電の検出感度が向上
し、絶縁劣化をより事前に検出することができる。
【0052】なお、電極36を貫通形の高周波変流器を
介して接地し、この高周波変流器からの信号により部分
放電を検出するように構成してもよい。
【0053】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態に係る絶縁劣化検出装置の構成を図6(a)に示す。
この実施形態においては、断路器37の支持がいし38
に電圧検出と部分放電検出を行うための部品を取り付け
ている。可動側および固定側の電極39a,39bは絶
縁層40a,40bでモールドされ、この絶縁層40
a,40bは、同図(b)にその要部を示すように、埋
め金51で取り付けベース41に固定されている。ここ
で、埋め金51と取り付けベース41間は絶縁板42で
絶縁されており、埋め金51はそれぞれ検出器43a,
43bに接続されている。検出器43a,43bにはサ
ージ保護のため、避雷器44が並列に接続され、電圧信
号V1 を得ている。
【0054】ここで、45は可動電極であり、この可動
電極45と操作板46は連結ピン47で連結されてお
り、操作板46の回転により可動電極45が水平移動し
て、断路器37の開閉が為される。また、48は可動電
極45端部の電界緩和用のシールドであり、49は可動
電極45が開路した状態において回転運動する接地開閉
器用のブレードである。また、接続導体50a,50b
は図示していない主回路母線と接続される端子であり、
電極39a,39bと接続されている。
【0055】このような構成において、断路器37は、
左右どちらが電源側になっても電圧表示ができる。この
ため、断路器37の設置方向を限定する必要がなくな
り、合理的な配置ができ全体形状の縮小化ができる。
【0056】また、断路器37を開路させた場合、負荷
側の電圧表示が消灯し検電を兼ねることになる。このた
め、主回路母線が密閉されたスイッチギヤでは、断路器
37の開閉の表示や、電源側と負荷側の電圧表示が外部
で分かるので、点検作業などが容易となる。更に、断路
器による電源系統の切り替えなどの作業においても、電
源の有無が容易に分かる。
【0057】また、電圧表示信号V1 の周波数特性を部
分放電パルス電流の周波数に合わせた2MHz〜10M
Hzの高周波にすれば部分放電の検出ができる。この場
合、図7に示すように、左右の信号を増幅器(図示せ
ず)で増幅し、そのうちの一方の信号を、例えばインダ
クタンスと抵抗との直列回路からなる遅延回路52で数
μS遅延させて差動増幅器53に入力して差動増幅した
後、高周波特性の検出器22に供給して部分放電を検出
すれば、部分放電を感度よく検出できる。これは、部分
放電信号が2MHz〜10MHzと高く、また一般的な
ノイズは比較的遅い周波数が多いので、差動増幅器53
を介することにより、低周波のノイズ分はキャンセルさ
れ高周波の部分放電信号だけが検出できるためである。
【0058】また、他の実施形態として、密閉容器のみ
ならず、断路器が見にくい場所に設置されるスイッチギ
ヤにおいて、電源側と負荷側に電圧表示や部分放電検出
を設ければ、断路器の状態監視や絶縁劣化が容易にでき
る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、主回路母線の電圧表示
を行う検電装置において、各相それぞれに静電結合され
分圧された信号を低周波で電圧表示すると共に、静電結
合された信号を高周波で検波し絶縁劣化に伴う部分放電
パルス信号を検出することにより、主回路部品を複合機
能化させ、設置スペースを削減してスイッチギヤ全体形
状の縮小化を図ることができる。
【0060】また、断路器の可動側と固定側の電極を支
持する絶縁物から静電結合をさせて、それぞれ信号を得
て、電圧検出や部分放電検出を行うようにすることによ
り、断路器の設置の自由度を向上させ、また電圧表示に
より断路器の開閉状態を外部に表示することができるの
で、点検作業などを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置の構成を示すブロック図。
【図2】 本発明の第2の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置の構成を示すブロック図。
【図3】 本発明の第3の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置の構成を示す配置図。
【図4】 本発明の第4の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置の構成を示す配置図。
【図5】 本発明の第5の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置の構成を示す配置図。
【図6】 本発明の第6の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置における断路器の構成を示す側面図並びに要部断面
図。
【図7】 本発明の第6の実施形態に係る絶縁劣化検出
装置における部分放電検出を行う部分の構成を示すブロ
ック図。
【図8】 スイッチギヤの構成例を示す側面図。
【図9】 静電結合を行う検電がいしの例を示す一部断
面側面図。
【符号の説明】
l…箱体 2…絶縁ガス 3…ケーブルヘッド 4…避雷器 5…検電がいし 6…断路器 7…接続導体 8…変流器 9…ケーブル 10…絶縁スペーサ 11…遮断器 12…T形ブッシング 13、14…操作機構 15…上部電極 16…下部電極 l7…セラミックコンデンサー 18…リード線 19、40…絶縁層 20…コンデンサー 21、22、27、31、33、43…検出器 23…増幅器 24…フィルター 25…AC/DC変換器 26…高周波変流器 28…箱体 29、35…主回路母線 30、32、36、39…電極 34…タンク 37…断路器 38…支持がいし 41…取り付けベース 42…絶縁板 44…サージ保護器 45…可動電極 46…操作板 47…連結ピン 48…シールド 49…ブレード 50…接続導体 51…埋め金 52…遅延回路 53…差動増幅器

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相の主回路母線のそれぞれに静電結合さ
    れた低周波特性の第1の検出器と、この第1の検出器と
    並列に接続された高周波特性の第2の検出器を備え、第
    1の検出器により前記主回路母線の電圧を検出すると共
    に、前記第2の検出器により部分放電によるパルス電流
    を検出することを特徴とする絶縁劣化検出装置。
  2. 【請求項2】前記第1の検出器の中心周波数帯は50H
    z〜60Hzの範囲内にあり、前記第2の検出器の中心
    周波数帯は2MHz〜10MHzの範囲内にあることを
    特徴とする請求項1に記載の絶縁劣化検出装置。
  3. 【請求項3】三相の主回路母線のそれぞれに静電容量さ
    せた高周波特性の検出器を備え、この高周波特性の検出
    器により部分放電によるパルス電流を検出することを特
    徴とする絶縁劣化検出装置。
  4. 【請求項4】前記高周波特性の検出器の中心周波数帯は
    2MHz〜10MHzの範囲内にあることを特徴とする
    請求項3に記載の絶縁劣化検出装置。
  5. 【請求項5】主回路の絶縁劣化を検出する絶縁劣化検出
    装置において、三相の主回路母線のそれぞれから静電結
    合させて分圧した信号を取り出し、これらの信号の中性
    線に高周波特性を有する部分放電検出器を取り付けたこ
    とを特徴とする絶縁劣化検出装置。
  6. 【請求項6】主回路の絶縁劣化を検出する絶縁劣化検出
    装置において、三相の主回路母線のそれぞれから静電結
    合させて各相毎に分圧した信号を取り出し、これらの信
    号の信号線に貫通形変流器を貫通させると共に、これら
    の信号の中性線に貫通形変流器を貫通させ、前記中性線
    の貫通形変流器の出力と各相の信号線に貫通させた変流
    器の出力との極性を比較するようにしたことを特徴とす
    る絶縁劣化検出装置。
  7. 【請求項7】一列に配置された三相の主回路母線と対向
    して、静電結合させる電極を各相毎にそれぞれ接地側に
    設け、前記電極を略一列に配置させたことを特徴とする
    電圧検出装置。
  8. 【請求項8】一列に配置された三相の主回路母線の相間
    の略中央の接地側に静電結合させる電極をそれぞれ設け
    ると共に、両側相の対地間側にも静電結合させる電極を
    設けたことを特徴とする電圧検出装置。
  9. 【請求項9】一列に配置された三相の主回路母線と対向
    して、静電結合させる電極を各相毎にそれぞれ接地側に
    設け、前記電極を略一列に配置させるとともに、前記電
    極の中性線に貫通形変流器を貫通させたことを特徴とす
    る絶縁劣化検出装置。
  10. 【請求項10】一列に配置された三相の主回路母線の相
    間の略中央の接地側に静電結合させる電極をそれぞれ設
    けると共に、両側相の対地間側にも静電結合させる電極
    を設け、これらの電極の中性線に貫通形変流器を貫通さ
    せたことを特徴とする絶縁劣化検出装置。
  11. 【請求項11】三角配置された三相の主回路母線の略中
    心点に静電結合させる電極を主回路母線と平行させて設
    けたことを特徴とする絶縁劣化検出装置。
  12. 【請求項12】三角配置された三相の主回路母線の略中
    心点に静電結合させる電極を主回路母線と平行させて設
    け、この電極の信号線に貫通形変流器を貫通させたこと
    を特徴とする絶縁劣化検出装置。
  13. 【請求項13】断路器において、可動側および固定側の
    主回路電極を支持固定する支持がいしのそれぞれから静
    電結合させた電圧を取り出したことを特徴とする電圧検
    出装置。
  14. 【請求項14】断路器において、可動側および固定側の
    主回路電極を支持固定する支持がいしのそれぞれから静
    電結合により信号を取り出し、それぞれの信号を、高周
    波特性を有する検出器に供給することを特徴とする絶縁
    劣化検出装置。
  15. 【請求項15】断路器において、可動側および固定側の
    主回路電極を支持固定する支持がいしのそれぞれから静
    電結合により取り出された信号のうち一方の信号を遅延
    させて差動増幅し、差動増幅された信号を、高周波特性
    を有する検出器に供給することを特徴とする絶縁劣化検
    出装置。
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JP2009168489A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Toshiba Corp 絶縁監視装置および絶縁診断方法
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