JPH1172196A - 回転軸の潤滑装置 - Google Patents

回転軸の潤滑装置

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JPH1172196A
JPH1172196A JP23407397A JP23407397A JPH1172196A JP H1172196 A JPH1172196 A JP H1172196A JP 23407397 A JP23407397 A JP 23407397A JP 23407397 A JP23407397 A JP 23407397A JP H1172196 A JPH1172196 A JP H1172196A
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JP
Japan
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oil
annular groove
oil hole
passage
shaft
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JP23407397A
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English (en)
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Osamu Mori
修 森
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空回転軸内部のオイル通路に回転軸外壁か
ら中空部内壁に通じるオイル孔を介してオイルを圧送す
る際、高速回転時に発生する遠心油圧を低減し、供給油
量を確保する。 【解決手段】 オイル供給通路66のオイルギャラリ6
7からトランスミッション出力軸15のオイル孔73を
通ってトランスミッション出力軸15内部のオイル通路
72にATFが圧送される際、ATFがトランスミッシ
ョン出力軸15の外周に形成された環状溝74を介して
オイル孔73に流入するため、オイル孔73の口元での
遠心油圧が低下し、高速回転時にも供給油圧の低下を招
くことがなく、供給油量を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空軸の内部をオ
イル通路として各部にオイルを供給する回転軸の潤滑装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トランスミッションを初めとする
動力伝達装置では、軽量化のために回転軸を中空構造と
して内部にオイル通路を設け、このオイル通路から各要
素部品、すなわち、湿式クラッチ、ギヤユニット、ニー
ドルベアリング、ブッシュベアリング等へオイルを供給
する形式のものが多く、この中空回転軸内部のオイル通
路へのオイル供給は、例えば、特開平7−180763
号公報に開示されているように、回転軸の外壁から内壁
に連通するオイル孔を介して行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空回
転軸内部にオイル通路を設け、このオイル通路に回転軸
外壁から中空部内壁に通じるオイル孔を介してオイルを
圧送する形式のものでは、回転軸の回転に伴って回転軸
内部のオイルに遠心力が作用し、遠心油圧が発生する。
【0004】この遠心油圧は、供給油圧に対する抵抗と
なって作用し、回転軸内へ圧送できるオイル量を減らす
方向に働くため、各要素部品への供給油量を増加させな
ければならない高速回転時には特に問題となり、供給油
圧を高くするために新たな加圧手段が必要となる等、コ
スト上昇を招くばかりでなく、装置の大型化や重量増を
招く。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、中空回転軸内部のオイル通路に回転軸外壁から中空
部内壁に通じるオイル孔を介してオイルを圧送する際、
高速回転時に発生する遠心油圧を低減し、供給油量を確
保することのできる回転軸の潤滑装置を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
中空に形成した回転軸の中空部を、各部にオイルを供給
するためのオイル通路とし、このオイル通路に上記回転
軸の外壁と上記中空部の内壁とを連通するオイル孔を介
してオイルを圧送する回転軸の潤滑装置において、上記
回転軸外周に環状溝を形成し、この環状溝の底部に上記
オイル孔を開口したことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記環状溝の底部の径を、上記回転軸の強
度を確保可能な最小径以上とすることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、上記環状溝の溝幅を上記オ
イル孔の直径以上の幅とし、上記オイル孔を上記環状溝
内に設けることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、上記オイル孔の口元周長と上記環状溝の溝
深さとを掛け合わせた有効開口面積、或いは、上記オイ
ル孔の口元周長と、上記回転軸の環状溝の溝深さ及び該
環状溝に対向して軸支部内周に形成した環状溝の溝深さ
の加算値とを掛け合わせた有効開口面積を、上記オイル
孔の通路面積以上とすることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1,2,
3,4のいずれか一に記載の発明において、上記環状溝
と上記回転軸を支持する軸支部内面とで形成される通路
の面積を、上記オイル孔の通路面積以上とすることを特
徴とする。
【0011】すなわち、本発明による回転軸の潤滑装置
では、請求項1に記載したように、中空の回転軸外周に
環状溝を形成し、この環状溝の底部に回転軸の外壁と中
空部の内壁とを連通するオイル孔を開口させ、このオイ
ル孔を介して回転軸中空部のオイル通路にオイルを圧送
することで、高速回転時の遠心油圧を低減し、この遠心
油圧による実質的な供給油圧の低下を防止して供給油量
を確保することができる。
【0012】この際、請求項2に記載したように、環状
溝の底部の径を回転軸の強度を確保可能な最小径以上と
することで、効果的に遠心油圧の発生を低減することが
できる。
【0013】また、請求項3に記載したように、環状溝
の溝幅をオイル孔の直径以上の幅としてオイル孔を環状
溝内に設けることで、オイル孔による絞りを緩和するこ
とが望ましく、この場合、請求項4に記載したように、
オイル孔の口元周長と環状溝の溝深さとを掛け合わせた
有効開口面積、或いは、上記オイル孔の口元周長と、上
記回転軸の環状溝の溝深さ及び該環状溝に対向して軸支
部内周に形成した環状溝の溝深さの加算値とを掛け合わ
せた有効開口面積を、オイル孔の通路面積以上とするこ
とが望ましい。
【0014】さらに、請求項5に記載したように、環状
溝と回転軸を支持する軸支部内面とで形成される通路の
面積をオイル孔の通路面積以上とし、環状溝の通路抵抗
の影響を排除することが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の実施の一形
態に係わり、図1は潤滑油通路周辺の要部断面図、図2
は自動変速機の概略構成図、図3は遠心油圧及び供給油
圧の作用を示す説明図、図4は遠心油圧と軸回転数との
関係を示す説明図である。
【0016】本発明による回転軸の潤滑装置は、例えば
自動車に搭載される自動変速機等に適用され、本形態で
は、図2に示す自動変速機を例にとって説明する。この
自動変速機は、トルクコンバータケース1及びディファ
レンシャルケース2の後部に、トランスミッションケー
ス3が接合され、このトランスミッションケース3の後
部にエクステンションケース4が接合されている。ま
た、上記トランスミッションケース3の下部には、自動
変速機油(ATF)を貯留するオイルパン5が取付けら
れている。
【0017】上記トルクコンバータケース1の内部に
は、ロックアップクラッチ12を備えたトルクコンバー
タ13が配設されており、エンジン10のクランク軸1
1に連結されている。また、上記トランスミッションケ
ース3の内部には、自動変速機構30が配設され、この
自動変速機構30に上記トルクコンバータ13の入力軸
14が連結されている。上記トルクコンバータ13の入
力軸14と、本発明に係わる回転軸の一例としての、上
記自動変速機構30の出力軸(トランスミッション出力
軸)15とは同軸上に配設され、このトランスミッショ
ン出力軸15が上記エクステンションケース4内部のセ
ンターディファレンシャル装置50に連結されている。
【0018】上記自動変速機構30は、2組のフロント
プラネタリギヤ31,リヤプラネタリギヤ32によって
前進4段、後進1段の変速段を得る構成であり、ハイク
ラッチ33,リバースクラッチ34,ブレーキバンド3
5,フォワードクラッチ36,オーバランニングクラッ
チ37,ローアンドリバースクラッチ38,ワンウエイ
クラッチ39,40が並列的に配設され、これらを選択
的に係合することで前進4段、後進1段の変速段を得る
ようになっている。
【0019】また、上記トランスミッションケース3内
部において、上記トルクコンバータ13の入力軸14及
び上記トランスミッション出力軸15に対し、フロント
ドライブ軸16が平行配置されており、このフロントド
ライブ軸16の前端が上記ディファレンシャルケース2
内部のフロントディファレンシャル装置19に連結され
て前輪に駆動力を伝達するとともに、上記フロントドラ
イブ軸16の後端が一対のリダクションギヤ17,18
を介して上記センターディファレンシャル装置50に連
結されている。
【0020】上記センターディファレンシャル装置50
は、トランスミッション出力軸15に形成される第1の
サンギヤ51と、上記センターディファレンシャル装置
50後部のリヤドライブ軸20に形成される第2のサン
ギヤ53とを有する複合プラネタリギヤ式のディファレ
ンシャル装置であり、上記センターディファレンシャル
装置50からトランスファクラッチ60を介してリヤド
ライブ軸20へ出力し、このリヤドライブ軸20からプ
ロペラ軸21、リヤディファレンシャル装置22等を介
して後輪に駆動力を伝達する。
【0021】上記第1のサンギヤ51と上記第2のサン
ギヤ53との間には、キャリア56に回動自在に軸支さ
れた複数のピニオンによる歯車列が介装され、この歯車
列前方の小径の第1のピニオン52が上記第1のサンギ
ヤ51に噛合され、歯車列後方の大径の第2のピニオン
54が上記第2のサンギヤ53に噛合されている。
【0022】上記キャリヤ56には、前方から上記トラ
ンスミッション出力軸15が回転自在に挿入される一
方、後方からは上記リヤドライブ軸20が回転自在に挿
入され、前端に上記リダクションギヤ17が連結され
て、このキャリヤ56から前輪への出力を行うように構
成されている。
【0023】一方、上記自動変速機構30の前方には、
上記オイルパン5に貯留されたATFを各部に圧送する
ためのオイルポンプ41が設けられており、このオイル
ポンプ41のドライブ軸42と上記トルクコンバータ1
3のインペラスリーブ13aとが連結され、エンジン直
結で常時駆動されるようになっている。
【0024】上記オイルポンプ41から吐出されたAT
Fは、上記オイルパン5に収容されたコントロールバル
ブ43によって最適なライン圧やパイロット圧に制御さ
れ、上記トルクコンバータ13や、各バルブ、クラッ
チ、ブレーキの作動油及び各部の潤滑油として供給され
るようになっている。
【0025】以下、ATFの給排油系について説明す
る。図1に示すように、トルクコンバータ13と自動変
速機構30とを連結する入力軸14は、軽量化のため中
空軸で形成されており、内部がオイル通路70となって
いる。このオイル通路70は、中途で図示しないシール
部材によって分離されており、トルクコンバータ13側
がロックアップ機構のドレーン油路、後端側が自動変速
機構30への潤滑油路を形成し、複数箇所で半径方向に
オイル孔71が穿設されている。
【0026】同様に、上記入力軸14と同軸上に配置さ
れるトランスミッション出力軸15も中空軸で形成さ
れ、内部がオイル通路72となっている。上記トランス
ミッション出力軸15は、自動変速機構30の出力に対
応して上記入力軸14よりも大径に形成されており、内
部のオイル通路72も上記入力軸14のオイル通路70
より大径となっている。
【0027】上記トランスミッション出力軸15後部と
上記リダクションギヤ17とはトランスミッションケー
ス3のボス部3aにボールベアリング65によって支持
されており、このボス部3aにオイル供給通路66が設
けられている。このオイル供給通路66には、中途にオ
イルギャラリ67が形成され、上記トランスミッション
出力軸15を支持する支持部としてトランスミッション
ケース3側内周の環状溝3bと該環状溝3bに対向して
上記トランスミッション出力軸15外周に設けた環状溝
74とで形成されるオイルポート75に連通している。
【0028】上記環状溝74の底部には、上記トランス
ミッション出力軸15の半径方向に穿設されたオイル孔
73が開口しており、上記オイルギャラリ67のATF
が上記環状溝74から上記オイル孔73を通ってトラン
スミッション出力軸15内部のオイル通路72に流入す
るようになっている。本形態においては、上記環状溝7
4の溝幅は上記オイル孔73の直径以上の幅であり、上
記オイル孔73は上記環状溝74内に設けられている。
【0029】以上の構成による自動変速機では、エンジ
ン10の動力がトルクコンバータ13、入力軸14を介
して自動変速機構30に入力され、この自動変速機構3
0の出力がトランスミッション出力軸15からセンター
ディファレンシャル装置50に入力されてトルク配分さ
れ、フロントディファレンシャル装置19を介して前輪
に駆動力が伝達されるとともに、リヤディファレンシャ
ル装置22を介して後輪に駆動力が伝達される。
【0030】同時に、エンジン直結のオイルポンプ41
によってオイルパン5に貯留されたATFが加圧され、
コントロールバルブ43で調圧されてトランスミッショ
ンケース3のボス部3aに設けられたオイル供給通路6
6に圧送される。そして、このオイル供給通路66のオ
イルギャラリ67からトランスミッション出力軸15の
オイル孔73を通ってトランスミッション出力軸15内
部のオイル通路72にATFが圧送され、上記トランス
ミッション出力軸15の複数箇所で半径方向に穿設され
たオイル孔76から各部にATFが潤滑油として供給さ
れる。
【0031】この場合、オイルギャラリ67のATF
は、トランスミッション出力軸15の外周に形成された
環状溝74を介してオイル孔73に流入するため、従来
のように環状溝74が無い場合に比較し、オイル孔73
の口元におけるトランスミッション出力軸15の径方向
の大きさが小さくなり、遠心油圧を低下させて必要油量
を確保することができる。
【0032】すなわち、トランスミッション出力軸15
が回転すると、この回転に伴って内部のオイル通路72
で遠心油圧Peが発生し、オイルポート75における供
給油圧Psに対し、オイル孔73口元の油圧は(Ps−
Pe)となる。この遠心油圧Peの大きさは軸径の二乗
と回転速度に比例し、環状溝74が無い場合について
は、以下の(1)式で示される。 Pe=ρ・(ro2−ri2)・ω2/2・g …(1) 但し、 ro:トランスミッション出力軸15の外径
(半径) ri:オイル通路72内に形成される油膜の内径(半
径) ω :トランスミッション出力軸15の回転角速度 ρ :ATFの密度 g :重力加速度
【0033】従って、図3に示すように、トランスミッ
ション出力軸15外周に設けた環状溝74によってオイ
ル孔73の口元における軸径を小さくしてATFを供給
することは、上記(1)式におけるroを環状溝74の底部
径ro'で置き換えることになり(ro'<ro)、遠心油
圧Peを小さくして高速回転時のオイル孔への供給油圧
の低下を最小限に押さえることができる。
【0034】この場合、環状溝74の溝幅がオイル孔7
3の直径より大きいため、オイル孔73の口元で油の流
れが絞られることなく、また、環状溝74を、底部の径
が上記トランスミッション出力軸15の強度を確保可能
な最小径となるまで溝深さを深くすることにより、遠心
油圧を最大限に低下させることができる。
【0035】また、オイルポート75の通路面積、すな
わち、トランスミッションケース3側内周の環状溝3b
とトランスミッション出力軸15の環状溝74とで形成
される通路の面積を、オイル孔73の通路面積と同等も
しくはそれ以上に大きくすることにより、オイルギャラ
リ67からオイル孔73までの通路抵抗の影響を無視す
ることができる。さらには、以下の(2)式に示すよう
に、オイル孔73の口元周長と、トランスミッション出
力軸15の環状溝74の溝深さとトランスミッションケ
ース3側内周に形成した環状溝3bとの加算値すなわち
オイルポート75の深さとを掛け合わせた有効開口面積
をオイル孔73の通路面積以上とすることにより、オイ
ル孔73の口元における絞りの影響を確実に排除するこ
とができる。 π・D'・h≧π・D2/4 …(2) 但し、D’:オイル孔73の口元径 h :溝深さ(トランスミッション出力軸15の環状溝
74の溝深さとトランスミッションケース3側内周に形
成した環状溝3bの溝深さとの加算値) D :オイル孔73の直径 尚、本形態では、トランスミッションケース3側内周に
環状溝3bを設けているが、この環状溝3bは、トラン
スミッション出力軸15の環状溝74の形状設定如何に
よっては必要ない。又、この場合、上記(2)式による溝
深さhは、トランスミッション出力軸15の環状溝74
のみの溝深さのみによって与えられる。
【0036】これにより、図4に示すように、環状溝7
4が無い場合(図中、破線で示す)に比較し、本発明の
ように環状溝74を設けた場合(図中、実線で示す)に
は、軸回転数の全域に渡って遠心油圧を小さくすること
ができる。特に、高速回転時には、大幅に遠心油圧の抵
抗を低減して供給油量を確保する上で顕著な効果を得る
ことができ、新たに潤滑油の加圧手段を設けるまでもな
く、各部品の潤滑、冷却を促進して耐久性向上に寄与す
ることができる。
【0037】また、本実施の形態においては、自動変速
機の出力軸に適用した例につき説明したが、本発明は、
これに限定されず、中空に形成した回転軸の中空部を、
各部にオイルを供給するためのオイル通路とし、このオ
イル通路に上記回転軸の外壁と上記中空部の内壁とを連
通するオイル孔を介してオイルを圧送するものであれ
ば、本発明を適用し得る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、中空の回転軸外周に環状溝を形成し、この
環状溝の底部に回転軸の外壁と中空部の内壁とを連通す
るオイル孔を開口させ、このオイル孔を介して回転軸中
空部のオイル通路にオイルを圧送するため、高速回転時
の遠心油圧による実質的な供給油圧の低下を防止するこ
とができ、新たに潤滑油の加圧手段を設けることなく、
供給油量を確保して各部品の潤滑、冷却を促進し、耐久
性向上に寄与することができる。
【0039】この際、請求項2記載の発明では、環状溝
の底部の径を回転軸の強度を確保可能な最小径以上とす
るため、効果的に遠心油圧の発生を低減することができ
る。また、請求項3記載の発明では、環状溝の溝幅をオ
イル孔の直径以上の幅としてオイル孔を環状溝内に設け
るため、オイル孔による絞りを緩和することができ、さ
らに、請求項4記載の発明では、オイル孔の口元周長と
環状溝の溝深さとを掛け合わせた有効開口面積、或い
は、上記オイル孔の口元周長と、上記回転軸の環状溝の
溝深さ及び該環状溝に対向して軸支部内周に形成した環
状溝の溝深さの加算値とを掛け合わせた有効開口面積
を、オイル孔の通路面積以上とするため、より効果的に
絞りの影響を排除することができる。さらに、請求項5
記載の発明では、環状溝と回転軸を支持する軸支部内面
とで形成される通路の面積をオイル孔の通路面積以上と
するため、環状溝の通路抵抗の影響を排除することでき
る等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】潤滑油通路周辺の要部断面図
【図2】自動変速機の概略構成図
【図3】遠心油圧及び供給油圧の作用を示す説明図
【図4】遠心油圧と軸回転数との関係を示す説明図
【符号の説明】
3 …トランスミッションケース(支持部) 3b…トランスミッションケース側内周面に形成した環
状溝 15…トランスミッション出力軸(回転軸) 72…オイル通路 73…オイル孔 74…トランスミッション出力軸外周に形成した環状溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空に形成した回転軸の中空部を、各部
    にオイルを供給するためのオイル通路とし、このオイル
    通路に上記回転軸の外壁と上記中空部の内壁とを連通す
    るオイル孔を介してオイルを圧送する回転軸の潤滑装置
    において、 上記回転軸外周に環状溝を形成し、この環状溝の底部に
    上記オイル孔を開口したことを特徴とする回転軸の潤滑
    装置。
  2. 【請求項2】 上記環状溝の底部の径を、上記回転軸の
    強度を確保可能な最小径以上とすることを特徴とする請
    求項1記載の回転軸の潤滑装置。
  3. 【請求項3】 上記環状溝の溝幅を上記オイル孔の直径
    以上の幅とし、上記オイル孔を上記環状溝内に設けるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転軸の
    潤滑装置。
  4. 【請求項4】 上記オイル孔の口元周長と上記環状溝の
    溝深さとを掛け合わせた有効開口面積、或いは、上記オ
    イル孔の口元周長と、上記回転軸の環状溝の溝深さ及び
    該環状溝に対向して軸支部内周に形成した環状溝の溝深
    さの加算値とを掛け合わせた有効開口面積を、上記オイ
    ル孔の通路面積以上とすることを特徴とする請求項3記
    載の回転軸の潤滑装置。
  5. 【請求項5】 上記環状溝と上記回転軸を支持する軸支
    部内面とで形成される通路の面積を、上記オイル孔の通
    路面積以上とすることを特徴とする請求項1,2,3,
    4のいずれか一に記載の回転軸の潤滑装置。
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