JP2832441B2 - 自動変速機のコーストクラツチとリバースクラツチの支持構造 - Google Patents

自動変速機のコーストクラツチとリバースクラツチの支持構造

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JP2832441B2 JP63277231A JP27723188A JP2832441B2 JP 2832441 B2 JP2832441 B2 JP 2832441B2 JP 63277231 A JP63277231 A JP 63277231A JP 27723188 A JP27723188 A JP 27723188A JP 2832441 B2 JP2832441 B2 JP 2832441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は発進装置と遊星歯車装置を備えた自動変速機
のクラツチの支持構造に関する。
〔従来技術〕
発進装置と遊星歯車装置を備えた自動変速機におい
て、4個のクラツチを変速機の前部に直列に配置したも
のは、例えば公表された技術文献であるSAE Technical
Paper Seriesの880480に開示されている。
この技術文献に示されたものは、4個のクラツチへ作
動油を送る油路を変速機の軸に設けた構成を採用してい
る、このために油路の全長も長くなり、管路抵抗が増加
し、特に作動油の温度が低いときは応答性が劣化する。
また、油路のシール個所も多く、シール構造が複雑とな
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで本発明は、4個のクラツチを2個づつのユニツ
トにわけ、後部に配設するコーストクラツチとリバース
クラツチの2個のクラツチを変速機のケースの中央内部
にとりつけた中央支持部材で回転自在に支持して、中央
支持部材を介して2個のクラツチに作動油を供給する構
造を採用するに際して、コーストクラツチとリバースク
ラツチを確実に支持する構造を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、変速機のケースの中央の内部にとりつけた
前方に向けて径が小となる複数段の円筒部をもつ中央支
持部材(35)と、中央支持部材(35)の前端の小径の円
筒部の外周に圧入した小径のリング部材(36)と、中央
支持部材(35)の小径の円筒部の後方に続く大径の円筒
部の外周に圧入した大径のリング部材(37)とを備え、
小径のリング部材(36)の外周部は遊星歯車装置の小サ
ンギヤ軸(77)の前端に一体にとりつけた段付円筒状の
ハブの内周部を回転自在に支持するとともに、段付円筒
状のハブの外周部はコーストクラツチ(65)のインナシ
リンダ(601)の内周部を回転自在に支持し、大径のリ
ング部材(37)はコーストクラツチ(65)の背後に直列
に配備したリバースクラツチ(73)のインナシリンダ
(751)の内周部を支持し、段付円筒状のハブ(771)と
リバースクラツチのインナシリンダ(751)をスプライ
ン(752)で係合した構成を有する。
なお、上述の( )内の符号は図面と対照するもの
であるが、何ら構成を限定するものではない。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第2図は自動変速機のスケルトンを示すもので、自動
変速機1は発進装置としてのトルクコンバータ2と変速
機3とを備える。変速機3は同心的に配置された主変速
機4と副変速機10から成り、主変速機4は前進4速と後
進1速の変速を達成し、副変速機10は減速比1の直結と
減速比1以上の減速比との2速の変速を達成する。変速
機3は摩擦係合要素としてクラツチを5個、ブレーキを
3個、一方向クラツチ3個を用いる。
トルクコンバータ2はエンジンのクランク軸に連結さ
れる入力部材であるコンバータケース21を備え、コンバ
ータケース21はポンプインペラ22を駆動する。ポンプイ
ンペラ22により加圧された作動油は一方向クラツチ24を
介して変速機3のケース30に支承されたステータ23を通
り、タービンランナ27を駆動し、動力をタービン出力軸
28に伝達する。ポンプインペラ22とタービン出力軸28と
の間には連結用のロツクアツプクラツチ26を設けてあ
り、必要時にはコンバータケース21と出力軸28を直結す
る。
トルクコンバータ2の出力軸28は主変速機4の入力軸
として作用するが、この入力は第1のクラツチ41のクラ
ツチドラム40に伝達される。第1のクラツチ41は車両の
前進時には常時作動するフオワードクラツチであつて、
動力はクラツチハブ43を介して第1の一方向クラツチ45
のクラツチハブ43と一体のアウタレース46に伝達され、
第1の一方向クラツチ45のインナレース47は大サンギヤ
軸48と、大サンギヤ軸48と一体の大サンギヤ49を駆動す
る。第1の一方向クラツチ45は1速ないし4速の間に作
動する。第1クラツチ41のドラム40の内部には第2のク
ラツチ52を配置する。第2のクラツチ52は4速、5速時
に作動するクラツチであるが、クラツチハブ53は中間軸
55に連結され、中間軸55は遊星歯車装置80のキヤリヤ54
を支持する。
第1のクラツチ41のドラム40は第5のクラツチ65のド
ラム60に連結される。第5のクラツチ65は、車輪側から
のトルクをエンジン側に伝達するいわゆるコーストクラ
ツチであつて、そのハブ67は大サンギヤ軸48に結合され
る。第5のクラツチのドラム60は第3のクラツチ73のハ
ブ74が連結されている。第3のクラツチ73は後進時に作
動するいわゆるリバースクラツチであつて、クラツチド
ラム75は小サンギヤ軸77を介して小サンギヤ78に連結さ
れる。第3のクラツチ73のドラム75は第1のブレーキ71
のブレーキドラムを兼ねており、第1のブレーキ71は3
速と5速のときに作動する。
遊星歯車装置80は歯数の異なる2つのサンギヤをも
ち、キヤリヤとリングギヤを共用するいわゆるラビニヨ
形の遊星歯車装置であるが、本発明にあつてはリングギ
ヤを出力とするラビニヨII形の歯車列を採用する。
中間軸55と一体に連結されたキヤリヤ54には軸81及び
軸83の一端部をとりつける。軸81はロングピニオン82を
支持し、軸83はシヨートピニオン84を支持する。大サン
ギヤ49はロングピニオン82に、小サンギヤ78はシヨート
ピニオン84にそれぞれ噛合う。
軸81及び軸83の他端部は第3のブレーキ93のハブ85に
結合し、ハブ85はその外周部で摩擦板式のブレーキ93の
ブレーキデイスクを支持し、ブレーキプレートはケース
30側に支承される。第3のブレーキ93は後進時と1速、
2速のエンジンブレーキ等に作動する。
ハブ85の内周部は第2の一方向クラツチ90のアウター
レース91を形成し、一方向クラツチ90のインナレース92
はケース30に固着されたサポート35に一体的に固定す
る。第2の一方向クラツチ90は1速と2速で作動する。
シヨートピニオン84はドラム95の一端部の内部に形成
したリングギヤ96に噛合し、このドラム95は、主変速機
4の出力部材であるとともに、副変速機10の入力部材と
して作用する。
即ち、ドラム95の他端部の内部にはリングギヤ101が
一体的に形成され、このリングギヤ101が軸105に支えら
れたピニオン102が噛合う。軸105の一端部はキヤリヤ10
3に支えられ、キヤリヤ103は出力軸120に一体化され
る。軸105の他端部は第4のクラツチ104のクラツチハブ
に結合され、第4のクラツチ104のクラツチドラム110は
第2のブレーキ112のブレーキドラムを兼ねる。
第4のクラツチ104は第2速乃至第5速で作動し、副
変速機10を直結状態とする。第2のブレーキ112は後進
時と第1速のエンジンブレーキ時に作動するリバースブ
レーキであり、バンド式のブレーキを採用する。
ピニオン102に噛合うサンギヤ106を一端部に形成した
軸108の他端部は第3の一方向クラツチ113のインナレー
ス109を形成し、一方向クラツチ113のアウターレース11
5をケース30に固定する。ドラム110は軸108に一体的に
結合される。
第1図は自動変速機の断面を示すもので、全体を符号
1で示す自動変速機はトルクコンバータ2と変速機3で
構成される。トルクコンバータ2はケース20内に装備さ
れ、最前部(以下、エンジンに近い側を「前側」と称す
る)にエンジンのクランクシヤフトに連結するドラム状
のコンバータケース21を備える。コンバータケース21は
エンジンクランクシヤフトとポンプインペラ22とを連結
してこれを駆動し、ポンプインペラ22で加圧された作動
油はタービンランナ27を駆動し、ステータ23を通つてポ
ンプインペラ22に還流する。タービンランナ27はこれに
直結したタービン軸28を駆動する。
ステータ23は一方向クラツチ24を介して固定部30で支
えられ、タービンランナ27とドラム状のコンバータケー
ス21の間にはロツクアツプピストン25を配置し、必要時
にはロツクアツプピストン25とコンバータケース21との
間のロツクアツプクラツチ26を作動してタービン出力軸
であるとともに変速機の入力軸となる28とコンバータケ
ース21とを直結する。トルクコンバータ2のケース20
と、変速機3を収納するケース30との接合部にはオイル
ポンプカバー31、仕切板32及びオイルポンプハウジング
33を配置する。
オイルポンプカバー31は油路等を内部にもつ面板状の
部分と中心部が後方へ突出するボス部からなる。仕切板
32はオイルポンプ29の回転体の側面を支持するとともに
油路等を画成し、オイルポンプハウジング33内にオイル
ポンプ29を形成する。
ポンプインペラ22の後端部はオイルポンプ29の回転体
に結合される。オイルポンプ29の回転体はオイルポンプ
29内で駆動され、必要な油圧を発生する。オイルポンプ
カバー31は、内部に形成したオイルポンプ29用の油路
と、変速機ケースの前面の開口部を被う面板部311と、
変速機ケースの中心部からケースの内部へ突出する中空
のボス部312とを有し、中空のボス部312内に中空管状の
支持筒34が圧入される。
支持筒34は前後端部の内側でスリーブやベアリングを
介してトルクコバータのタービンランナ27に結合した軸
28を支持する。この軸28は変速機3の入力軸であつて、
軸28の後端部は半径方向に拡大するフランジ部281を備
え、このフランジ部281の両側に同径のスラストベアリ
ングを介在させる。
フランジ281の外周部はクラツチドラム40のインナシ
リンダ401に結合され、クラツチドラム40の内側には第
1のクラツチ41が装備される。クラツチドラム40は前端
が支持されて後端が開口する円筒状のもので、入力軸28
と一体に回転する。インナシリンダ401の内径側はフロ
ントサポート31のボス部312の外周部に嵌装された油路
を形成した筒状の油路部材315の外周面に対して摺動回
転する。
インナシリンダ401の外周部には大径のピストン42及
び小径のピストン56が2重ピストンの形式で挿入され
る。大径ピストン42は小径ピストン56のシリンダを兼
ね、ドラム40の内側に液密に嵌合する。大径のピストン
42は第1のクラツチ41を作動するためのもので、ピスト
ン42が作動したときに、ドラム40の内側にスプライン係
合されたクラツチプレートと、クラツチハブ43にスプラ
イン係合されたクラツチデイスクとの間で動力を伝達す
る。クラツチハブ43の前側には軸心方向に延びる壁面43
1が形成され、この壁面431の両側にスラストベアリング
が配される。クラツチハブ43の内径部は第1の一方向ク
ラツチ45のアウタレース46を形成し、一方向クラツチ45
のインナレース47は大サンギヤ軸48の前端部と一体に形
成される。大サンギヤ軸48の後端部にはセレーシヨンを
介して大サンギヤ49をとりつける。大サンギヤ軸は円筒
状のものでその前後端の内周部をベアリングにより中間
軸55で支持する。
大径ピストン42の半径方向内側には第2のクラツチ52
と、クラツチ52を作動する小径のクラツチピストン56を
配備する。クラツチプレートはピストン42の内周面にス
プライン係合され、クラツチデイスクは内側に配置した
クラツチハブ53にスプライン係合される。小径のピスト
ン56はドラム40と一体に回転する大径のピストン42とハ
ブ53の間で動力伝達を行う。大径のピストン42及び小径
のピストン56はインナシリンダ401との間に張設したリ
ターンスプリング541により常時非作動方向に付勢され
る。
クラツチハブ53は後端側から軸心部に延在する壁面53
1を介して中間軸55の先端部近傍にスプラインセレーシ
ョン結合される。中間軸55の先端部は入力軸28の後端内
径部にベアリングを介して支持される。中間軸55の後端
部は後述する出力軸の前端部で支持されるが、中間軸55
の後端部近傍には半径方向に拡がるキヤリヤ54を設け
る。
第1のクラツチ41と第2のクラツチ52を内包したドラ
ム40の開放された後端部はスプラインによつて第5のク
ラツチのクラツチドラム60に結合される。クラツチドラ
ム60の内側には、クラツチドラム60の内側にスプライン
係合したクラツチプレートと、クラツチドラムの内側に
位置するクラツチハブ67にスプライン係合したクラツチ
デイスクとで構成した第5のクラツチ65を配備する。ク
ラツチハブ67の前側から軸心に向けて形成した壁面671
の下端は大サンギヤ軸48に結合される。クラツチドラム
60の内周側にはインナシリンダ601が形成され、インナ
シリンダ61の外周側はピストン66を摺動自在に支持す
る。ピストン66とインナシリンダ601の間にはリターン
スプリング661を設ける。インナシリンダ601の内周側は
段付の円筒部材771で回転自在に支持される。クラツチ
ドラム60の第5のクラツチ65の反対側にはクラツチハブ
74をドラム60に一体的に固定し、クラツチハプ74は第3
のクラツチ73を構成するクラツチデイスクをスプライン
を介して支持する。第3のクラツチ73のクラツチプレー
トはアウタシリンダを兼ねるドラム75で支持され、ドラ
ム75の外周部にはベルト式の第1のブレーキ71を配備す
る。ドラム75の内周側にインナシリンダ751を形成し、
インナシリンダ751の外周側でクラツチ73を作動するピ
ストン76を摺動自在に支持する。インナシリンダ751と
ピストン76の間にはリターンスプリング761を設ける。
インナシリンダ751の先端部は円筒部材771とスプライン
係合し、円筒部材771の内周部を小サンギヤ軸77の前端
部と結合するのでドラム75は小サンギヤ軸77と一体に回
動する。小サンギヤ軸77は円筒状のもので、その後端部
には小サンギヤ78を形成する。小サンギヤ軸77の前後端
内周部をベアリングを介して大サンギヤ48で支持する。
ケース30の内部の中央部には中央支持部材35を設け
る。この中央支持部材35はケースの内周部に係合するフ
ランジ部とフランジ部の内径方向に形成した前側に突出
する段付のボスと後側に突出する短いボスを有し、前側
に突出するボスの段部の外周には、小径のリング部材36
及び大径のリング部材37がそれぞれ嵌装される。小径の
リング部材36はその外周部で円筒部材771の内周部と回
転摺動し、大径のリング部材37はその外周部でドラム75
のインナシリンダ751の内周部とベアリングを介してリ
ング部材37に回転自在に支持される。
中間軸55は大サンギヤ軸48を支持し、大サンギヤ軸48
は小サンギヤ軸77を支持するので、この軸部分は三重の
軸構造となる。
中央支持部材35のフランジ部の後側はシリンダを形成
し、このシリンダ内に第3のブレーキ93を作動するピス
トン94を嵌装する。中央支持部材35の内径部には鉄製の
スリーブ38を圧入し、このスリーブ38の後端部をリング
状に形成して、第2の一方向クラツチ90のインナレース
92を圧入する。このインナレース92とピストン94の間に
リターンスプリング941を介在させる。第2の一方向ク
ラツチ90のアウターレース91は第3のブレーキ93のハブ
を兼ねていて、その外周部にブレーキデイスクをスプラ
イン係合する。第3のブレーキ93のブレーキプレートは
ケース30の内周にスプラインで嵌装する。
第2の一方向クラツチ90のアウタレース91の後側部に
は、リング部材911を固着し、このリング部材911と中間
軸55のキヤリヤ54との間でピニオン軸81およびピニオン
軸83を支える。これらのピニオン軸81,83はそれぞれ複
数本設けられ、ピニオン軸81はロングピニオン82を、ピ
ニオン軸83はシヨートピニオン84を支持する。シヨート
ピニオン84は小サンギヤ78と噛合するとともにリングギ
ヤ96に噛合し、ロングピニオン82は大サンギヤ49に噛合
する。
リングギヤ96はドラム95の前端部に固着されるが、ド
ラム95の壁面951に形成する内孔は中間軸との間に間隙
を持ち、その両側面をスラストベアリングで支持する。
この壁面951を挟んでリングギヤ96は反対側の後端部に
はリングギヤ101をもつ。
リングギヤ101は副変速機に入力を与えるもので、副
変速機は前述したように1組のプラネタリギヤ列をもつ
減速機であつて、リングギヤの入力をキヤリヤからとり
出して出力する形式のものである。リングギヤ101に噛
合うピニオン102はサンギヤ106に噛合い、ピニオン102
は軸105で支持する。軸105はその前端部を出力軸120の
前端に形成したキヤリヤ103が支持し、軸105の後端には
第4のクラツチ104のハブ107を設ける。クラツチハブ10
7はクラツチデイスクをスプライン支持し、対向するド
ラム112の内周部にクラツチプレートをスプライン支持
する。
ドラム110の外周部には第2のブレーキ112を配置す
る。
変速機のケース30の後壁にはケース30の前方に向けて
突出する段付の円筒状の後部軸支持部材125をとりつけ
この後部軸支持部材125の外周部で筒状のサンギヤ軸108
の内周部を支持する。サンギヤ軸108はその前端にピニ
オン105に噛合うサンギヤ106を有し、サンギヤ軸108の
後部はドラム110と一体になる。ドラム110の内側にはピ
ストン116が嵌装され、ピストン116とサンギヤ軸108と
の間にリラーンスプリング117を設ける。
サンギヤ軸108のドラム110の後側には第3の一方向ク
ラツチ113のインナレース109を形成し、一方向クラツチ
113のアウタレース115をケース30の内側にスプライン支
持する。
ケース30の後端には出力軸120を支えるリヤケース301
をとりつけ、後部軸支持部材125の前端内側とリヤケー
ス301の後端内側に配したベアリングで出力軸を支持
し、出力軸の前端内径部で中間軸55の後端外径部をベア
リング支持する。
出力軸120には、パーキングギヤ126およびスピードメ
ータのドライブギヤ131を設ける。パーキングギヤ126は
固定側に配した爪127と協働してパーキングブレーキを
達成し、ドライブギヤ131はスピードメータを駆動す
る。
パーキングギヤ126にはフランジ129を一体に設け、フ
ランジのスリツトの通過をセンサ130で検知することに
より出力軸120の回転数を得る。
出力軸120の後端にはアクスル軸への連結部材135を挿
入し、ナツト136で出力軸120に固着する。変速機のケー
ス30の下部には図示しない油圧制御装置を配備し、変速
機のクラツチ、ブレーキの作動を制御する。油圧制御装
置はオイルパンを兼ねるカバー11で覆う。
以下、本自動変速機の作用を説明する。
本自動変速機は前進5段、後進1段の自動変速を行う
ものであるが、各変速段と、その変速を達成する摩擦係
合要素の作動を第1表に示す。
第1表は縦欄に変速段を、横欄に摩擦係合要素をとつ
たもので、○印は摩擦係合要素が作動していることを示
し、(○)はエンジンブレーキ時に作動することを示
す。符号41,52,73,104,65はそれぞれ第1クラツチから
第5のクラツチを示し、符号71,112,93はそれぞれ第1
ブレーキから第3ブレーキを示し、符号45,90,113はそ
れぞれ第1の一方向クラツチから第3の一方向クラツチ
を示す。
第3図乃至第8図は各変速段における動力の伝達経路
を示すもので、太線部分は動力の伝達が行われる経路
で、斜線部分は固定される要素を示す。
第3図は1速時の動力伝達経路を示すもので入力軸28
の動力は第1のクラツチ41から第1の一方向クラツチ45
に伝わり、大サンギヤ軸48、大サンギヤ49を駆動する。
大サンギヤ49が噛合するロングピニオンの軸81は第2の
一方向クラツチ90の作用により固定されるので、大サン
ギヤ49の回転は減速されてリングギヤ96に伝達される。
この回転はドラム95を介してリングギヤ101に伝達され
る。1速においては副減速機を構成するプラネタリ装置
のサンギヤ軸108が第3の一方向クラツチ113の作用によ
り固定されるので、リングギヤ101から入力される回転
は減速されてキヤリヤ103に伝わり出力軸120から出力す
る。
即ち、1速においては主変速機で減速された回転が副
変速機で更に減速されて出力される。
第4図は2速時の動力伝達経路を示すもので、主変速
機の出力軸と副変速機の入力軸を兼ねるドラム95までは
1速と同じ経路を通る。
副変速機の第4のクラツチ104が作動して副変速機を
直結状態に保持し、ドラム95からの入力そのまま出力軸
120に伝達される。
第5図は3速時の動力伝達経路を示すもので、第1ブ
レーキ71が作動して小サンギヤ軸77を固定する。大サン
ギヤ軸48の動力は大サンギヤ軸49から減速してリングギ
ヤに伝わる。このときの減速比は小サンギヤ78、大サン
ギヤ49、リングギヤ96の歯数により決定される。第4の
クラツチ104は作動して副変速機の直結状態は維持さ
れ、ドラム95の動力はそのまま出力軸に伝わる。
第6図は4速時の動力伝達経路を示すもので、第1の
クラツチ41および第2クラツチ52ともに作動する。そこ
で、入力軸28の動力は中間軸55、大サンギヤ軸48ともに
伝わり、プラネタリ歯車列は相対運動しないので中間軸
55、大サンギヤ軸48はドラム95と直結する。副変速機も
直結状態が保たれ結局入力軸28と出力軸120は直結す
る。
第7図は5速時の動力伝達経路を示すもので第2クラ
ツチ52が作動して入力軸28の動力は中間軸55に伝達され
る。第1のブレーキ71が作動して小サンギヤ軸77を固定
するので、中間軸55と一体のキヤリヤ54の回転は増速さ
れてドラム95に伝わる。副変速機の直結状態は維持され
るのでドラム95の動力はそのまま出力軸120に伝わる。
5速は入力軸28の回転数が増速されて出力軸120に伝
わるオーバドライブである。
従つて、後退時には副変速機でさらに減速される。
この変速状態は第9図の速度線図に示される。図中で
符号4はラビニヨ遊星歯車機構を備えた主変速機を示
し、符号10は減速(アンダドライブ)を達成する副変速
機を示す。
各変速機の変速比は遊星歯車列のギヤ歯数を適宜に選
択することで決定するが、この変速機においては、減速
機として作用する副変速機を第1速と後進時のみ作用さ
せる。その理由はクラツチとブレーキを2個同時に係脱
させる制御をできる限り回避することにある。
第10図は本発明のクラツチドラムの支持構造を示すも
ので、説明のために第1図の自動変速機の中心線より上
部のみを示す。
第1図にも明示するように、変速機のケース30の内部
の中央部には中央支持部材35が装備される。この中央支
持部材35は、前部に向かつて径が細くなる複数段の円筒
部を有し、最前部の小径部とその後に続く大径部にそれ
ぞれスリーブ状の小径リング部材36及び大径リング部材
37を圧入する。中央支持部材35はアルミ合金製である
が、2つのリング部材36、37は耐久性のある鉄材でつく
る。先端の小径リング部材36の外周部は小サンギヤ軸77
の先端部にとりつけた段付の円筒状のハブ771の円周部
を回転摺動自在に支持する。
ハブ771は先端の小径部とその後に続く大径部を有
し、大径部の後端外周はスプライン752を形成する。ハ
ブ771の小径部はその外周部にベアリング771aを介して
クラツチドラム60のインナシリンダ601の先端部の小径
部601aが嵌合される。クラツチドラム60はその内部にコ
ーストクラツチとして作用する第5のクラツチ65を装備
し、インナシリンダ601は段付のハブ771の外周形状に対
応する形状を有し、インナシリンダ601は大径部はハブ7
71の大径部により回転摺動自在に支持される。インナシ
リンダ601とハブ771の小径部と大径部の間の段壁にはス
ラストワツシヤ771bを挾み、インナシリンダ601にかか
るスラスト力をハブ771で受ける。
小径のリング部材36には油路36aが形成され、油路36a
は中央部支持部材に設けた油路(図示せず)に連通する
とともに、油路36aの外周部はハブ771に形成した油路77
1cに連通する。リング部材36は固定されるがハブ771は
回転するので、リング部材36の油路36aの両側部にオイ
ルシールリング36dを嵌挿して液密をはかる。ハブ771の
油路771cの外周部はクラツチドラム60のインナシリンダ
601に設けた油路601dに連通して、第5のクラツチ65を
作動するピストン66に作動油を供給する。ハブ771とイ
ンナシリンダ601の間にも相対回転が生ずるので、ハブ7
71の油路771cの両側にオイルシールリング771dを嵌挿す
る。
大径のリング部材37は、その外周部の一部でベアリン
グ37aを介して他のクラツチドラム75のインナシリンダ7
51を回転自在に支持する。このドラム75の内部にはリバ
ースクラツチとして作用する第3のクラツチ73が装備さ
れ、第3のクラツチ73はコーストクラツチのドラム60の
背後に形成したハブ74との間でトルクの伝達を行う。ド
ラム75の外周部は第1のブレーキ71のブレーキドラムと
して用いられる。第1のブレーキ71は3速と5速の時に
作動する使用頻度の高いブレーキであるので、ドラム75
の幅寸法を大きくして熱容量を大きくする必要がある。
コーストクラツチである第5のクラツチ65は伝達するト
ルクも比較的小さく、ドラム60の外径寸法も小さくする
ことができる。そこで本発明では、コーストクラツチと
リバースクラツチを前後に並べてリバースクラツチのド
ラムであるとともに第1のブレーキのドラムであるドラ
ム75の内側に収容した。
第3のクラツチ73のインナシリンダ751の先端はスプ
ライン752を介して小サンギヤ軸77と一体のハブ771に連
結される。大径のリング部材37のベアリング37aを支持
する部分以外の外周部はインナシリンダ751の内周部を
回転摺動自在に支持するが、この部材には油路37bを形
成し、中央支持部材35に設けた油路(図示せず)に連通
する。リング部材37の油路37bの外周部はインナシリン
ダ751に設けた油路751aに連通し、第3のクラツチ73を
作動するピストン76に作動油を供給する。
〔発明の効果〕
本発明のクラツチの支持構造は以上のように、コース
トクラツチとリバースクラツチを前後に直列に並べて配
備し、リバースクラツチのアウタシリンダと一体のドラ
ムの内部に収容するとともにドラムの外周部をベルトブ
レーキのドラムとして兼用するので、装置をコンパクト
にまとめることができるが、ブレーキは使用頻度も高
く、またブレーキ作動時にドラムにかかる応力によつて
ドラムに傾きを生ずる場合も考えられる。そこでドラム
のインナシリンダの先端部をスプラインによつて他の部
材に連通する構造を採用して、傾きが他の部材に伝達さ
れるのを遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の自動変速機の断面図、 第2図は自動変速機の概要を示す説明図、 第3図は1速の時の動力伝達系路を示す説明図、 第4図は2速の時の動力伝達系路を示す説明図、 第5図は3速の時の動力伝達系路を示す説明図、 第6図は4速の時の動力伝達系路を示す説明図、 第7図は5速の時の動力伝達系路を示す説明図、 第8図は後進の時の動力伝達系路を示す説明図、 第9図は変速比を示す線図、 第10図は要部の断面図である。 1……自動変速機、 2……トルクコンバータ、 4……主変速機、 10……副変速機、 28……入力軸、 30……変速機ケース、 35……中央支持部材、 36……小径のリング部材、 37……大径のリング部材、 48……大サンギヤ軸、 55……中間軸、 60……ドラム、 65……第5のクラツチ(コーストクラツチ)、 66……ピストン、 71……第1ブレーキ、 73……第3のクラツチ(リバースクラツチ)、 75……ドラム、 76……ピストン、 77……小サンギヤ軸、 120……出力軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−134654(JP,A) 特開 昭50−21170(JP,A) 特開 昭54−147361(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 25/12 F16H 3/44 - 3/78

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発進装置と遊星歯車装置を備えた自動変速
    機のコーストクラツチとリバースクラツチの支持構造に
    おいて、 変速機のケースの中央内部にとりつけた前方に向けて径
    が小となる複数段の円筒部をもつ中央支持部材と、中央
    支持部材の前端の小径の円筒部の外周に圧入した小径の
    リング部材と、中央支持部材の小径の円筒部の後方に続
    く大径の円筒部の外周に圧入した大径のリング部材とを
    備え、小径のリング部材の外周部は遊星歯車装置の小サ
    ンギヤ軸の前端に一体にとりつけた段付円筒状のハブの
    円周部を回転自在に支持するとともに、段付円筒状のハ
    ブの外周部はコーストクラツチのインナシリンダの内周
    部を回転自在に支持し、大径のリング部材はコーストク
    ラツチの背後に直列に配備したリバースクラツチのイン
    ナシリンダの内周部を支持し、段付円筒状のハブとリバ
    ースクラツチのインナシリンダをスプラインで係合した
    ことを特徴とする自動変速機のコーストクラツチとリバ
    ースクラツチの支持構造。
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