JPH117202A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH117202A
JPH117202A JP16123797A JP16123797A JPH117202A JP H117202 A JPH117202 A JP H117202A JP 16123797 A JP16123797 A JP 16123797A JP 16123797 A JP16123797 A JP 16123797A JP H117202 A JPH117202 A JP H117202A
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image forming
cleaning
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JP16123797A
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Satoru Haneda
哲 羽根田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写体上の転写残トナーを像形成体の備える
クリーニング装置によって回収出来るようにする。 【解決手段】 中間転写ベルト14の周面に同方向に駆
動回転されるクリーニングローラ110を当接したクリ
ーニング装置100を配置し、前記ローラ110にトナ
ーと反対極性のバイアス電圧を印加して中間転写ベルト
14の画像転写後の転写残トナーを吸着して回収し、次
いでトナーと同一極性のバイアス電圧に切り替えて回収
したトナーをベルト14の非画像転写領域に排出して付
着し、さらにローラ14Bへのトナーと同一極性のバイ
アス電圧の印加により回収したトナーを感光体ドラム1
0の非画像形成領域に逆転写して移動し、しかるのちク
リーニング装置140においてベルト14上に付着して
いたトナーと共に除去、清掃するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、FAX等の画像形成装置で、像形成体の周面に帯
電、像露光および現像手段等を配置して画像形成を行う
電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置として像形
成体面を帯電手段により帯電し、像露光手段の露光によ
り潜像を形成し、この潜像を現像手段の現像によりトナ
ー像化し、これを転写材上に転写する形式の画像形成装
置が知られている。
【0003】かかる画像形成装置においては装置の構成
として、像形成体上に形成したトナー像を転写材に直接
転写せずに一旦中間転写体上に転写した上で転写材に再
転写する方法がとられることがある。
【0004】またこのような中間転写体の再転写作用を
利用して中間転写体に一方のトナー像を転写して担持し
た状態とし、続いて形成した像形成体上の他方のトナー
像と共に転写材の表裏に同時に転写および再転写するこ
とによって両面画像を形成する画像形成装置も提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる画像形成装置に
おいて、像形成体の周面には、トナー像を中間転写体に
転写した後の残留トナーをクリーニングし、次の画像形
成の準備を行うためのクリーニング手段が設けられてい
る。また前述の中間転写体には像形成体におけると同様
の転写後の残留トナーつまり転写残トナーを除去するた
めのクリーニング手段が設置されるので、そのため、そ
れぞれのクリーニング手段に転写残トナー回収のための
搬送系や回収したトナーを貯留するための容器を個別に
設ける必要が生じ、装置の構成が複雑化しメンテナンス
性も悪くなると言う問題がある。
【0006】なお単に転写材を画像転写部に給送する搬
送部材として使用される転写体についても、像形成体と
の接触により付着する残留トナーを除去する必要がある
のでクリーニング手段を設けることも行われ、上記と同
様の問題がある。
【0007】本発明はこの点を解決して改良した結果、
各クリーニング手段によって除去したそれぞれの転写残
トナーを共通の搬送手段によって共通とする収納容器に
集中して回収し、貯留または現像手段へリサイクルする
ことを実現し、それによって装置の構成を簡略化しメン
テナンスも容易とした画像形成装置の提供を目的とした
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、像形成体の
周面に帯電、像露光および現像の各手段を配置して前記
像形成体の一回転中にトナー像を形成し、前記トナー像
を転写体を介して転写材上に転写する画像形成装置にお
いて、前記転写体は当接するクリーニング部材を有し、
前記クリーニング部材はバイアス電圧の切り替えにより
前記転写体上の転写残トナーの回収と排出を行い、排出
した残留トナーを前記像形成体に移動して像形成体に当
接するクリーニング手段により回収することを特徴とす
る画像形成装置(請求項1に係わる発明)、および像形
成体の周面に複数の帯電、像露光および現像の各手段を
配置して前記像形成体の一回転中に複数色のトナー像を
重ね合わせてカラートナー像を形成し、前記カラートナ
ー像を転写体を介して転写材上に転写する画像形成装置
において、前記現像手段は非接触型の現像手段であって
前記転写体は当接するクリーニング部材を有し、前記ク
リーニング部材はバイアス電圧の切り替えにより前記転
写体上の転写残トナーの回収と転写体上への排出を行
い、排出した転写残トナーを前記像形成体に移動してク
リーニング手段により回収することを特徴とする画像形
成装置(請求項7に係わる発明)によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】本実施の形態に示す各画像形成装
置は、像形成体上に形成したトナー像を中間転写手段を
介して転写材上に転写する形式の装置であって、前記の
像形成体としてはドラム状の感光体を使用し、一方前記
の中間転写手段をベルト部材によって構成した例を示
す。
【0010】図1ないし図3において、ドラム状の像形
成体である感光体ドラム10は、例えば、透明アクリル
樹脂の透明部材によって形成される円筒状の透明樹脂基
体を内側に設け、透明の導電層及び有機感光体層(OP
C)を該基体の外周に形成したものであり、接地された
状態で各図の矢印で示す方向に回転される。
【0011】本実施形態では、感光体ドラムの光導電体
層において適切なコントラストを付与できる露光光量を
有していればよい。従って、本実施形態における感光体
ドラムの透明樹脂基体の光透過率は、100%である必
要はなく、露光ビームの透過時にある程度の光が吸収さ
れるような特性であっても構わない。透光性基体の素材
としては、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエス
テルモノマーを用い重合したものが、透明性、強度、精
度、表面性等において優れており好ましく用いられる
が、その他一般光学部材などに使用されるフッ素、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、などの各種透光性樹脂が使用可能である。また、
露光光に対し透光性を有していれば、着色していてもよ
い。これらの樹脂の屈折率はほぼ1.5である。透光性
導電層の成膜法としては、真空蒸着法、活性反応蒸着
法、各種スパッタリング法、各種CVD法を用いて、イ
ンジウム・スズ・酸化物(ITO)、アルミナ、酸化
錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅や、Au、A
g、Ni、Al等からなる透光性を維持した薄膜が用い
られたり、浸漬塗工法、スプレー塗布法等を用いて上記
金属の微粒子とバインダー樹脂とからなる導電性樹脂等
が用いられる。また、光導電体層としては、各種有機感
光体層(OPC)が使用可能である。
【0012】以下に好ましい像形成体の例を示す。
【0013】プラスチック材料モノマーを合成し、重合
させるための触媒を添加した後、円筒状の型に注ぎ、側
板にて密封して固定し、これを高速に回転させると共
に、適度に加熱することにより均一な重合を促進させ
る。重合終了後は冷却し、得られた透明な樹脂基体を型
より取り出し、切断し、必要ならば仕上げ工程を経て画
像形成装置の感光体ドラム用の透明樹脂基体が製造され
る(遠心重合法)。
【0014】遠心重合によって成型される透明なプラス
チックの透明樹脂基体の素材としては、上記のごとくメ
タクリル酸メチルエステルモノマーを用い重合したもの
が、透明性、強度、精度、表面性等において最も良い
が、その他ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸
ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエステルあるいは
ポリ塩化ビニル等、又はこれらの共重合体などが使用さ
れ得る。遠心重合法では真円度が成型に用いられる型で
決まるので、高精度の基体を得ることができる。また、
偏肉は重合時の回転ムラや粘度や重合時の加熱条件で変
化する。
【0015】導電層としては、インジウム・スズ・酸化
物(ITO)、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、アル
ミナ、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Alなどからな
る導電性微粒子と樹脂とを混合した導電性樹脂が用いら
れ、成膜法としては、浸漬塗工法、スプレー塗布法など
が好ましく利用される。
【0016】有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)
を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質
(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機
能分離された二層構成の感光体層とされる。二層構成の
有機感光体層は、CGLが薄いために像露光光の透過性
が良く本発明に適する。なお有機感光体層は、電荷発生
物質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)を1つの層中
に含有する単層構成とされてもよく、該単層構成又は前
記二層構成の感光体層には、通常バインダー樹脂が含有
される。
【0017】前記二層構成の有機感光体層を有する感光
体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとして
は、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔
料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm
〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとして
は、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔
料等が好ましく用いられる。
【0018】CGLに用いられるバインダー樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹
脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等にお
いて優れる。これらのバインダー樹脂は、単独であるい
は2種以上の混合物として用いることができる。
【0019】CGLの形成に用いられる溶媒あるいは分
散媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく
用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良
好となる。また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上
の混合溶媒として用いることもできる。
【0020】CGL中のCGMとバインダー樹脂との重
量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は
0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗
布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、ス
プレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の
各塗布方法がある。
【0021】次に前記CTLに含有されるCTMとして
は、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジ
ン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0022】前記CTLに用いられるバインダー樹脂と
しては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用する
ことができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹
脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独あるい
は2種以上混合して用いることができる。
【0023】バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:
10〜500とされ、さらには1:20〜150が好ま
しい。CTLの膜厚は1:100μmとされるが、さら
に5〜50μmが好ましい。
【0024】塗布方法としては、CGLと同様な方法を
用いることができる。
【0025】又、有機感光体層と導電層との間に必要に
より中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩
ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイ
プ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹
脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0026】前記の製造方法によって造られたプラスチ
ックの円筒状の透明樹脂基体を用いることにより、肉厚
が均一で、円筒状の基体の円筒度、真円度に優れ、像露
光光の焦点ズレのない感光体ドラムが提供される。
【0027】また中間転写手段として使用される中間転
写ベルト14あるいはトナー像受像体14aは厚さ0.
5〜2.0mmの無端状のゴムベルトで、シリコンゴム
或いはウレタンゴムの108〜1012Ω・cmの抵抗値
をもつ半導電性基体と、ゴムの基体の外側にトナーフィ
ルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーテ
ィングを行った2層構成とされる。この層も同様な半導
電性が好ましい。ゴムベルト基体の代わりに厚さ0.1
〜0.5mmの半導電性のポリエステルやポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等を使
用することもできる。
【0028】前記の各画像形成装置においては、中間転
写ベルト14あるいはトナー像受像体14aは転写残ト
ナーのクリーニング手段としてベルト周面に当接するク
リーニング部材として、クリーニングローラを内蔵する
クリーニング装置100を備えている。また、クリーニ
ング部材としては、磁気ブラシを用いることもできる。
【0029】各実施形態の説明に先立って前記のクリー
ニング装置100の構成と機能を図4ないし図6によっ
て説明する。
【0030】前記のクリーニング装置100は、図4に
示す如く中間転写ベルト14あるいはトナー像受像体1
4aのベルト面に当接して同方向に駆動回転されるクリ
ーニングローラ110とトナー均し板111と、それ等
を収容し支持するクリーニングケーシング112とから
形成される。
【0031】図5において、110aは金属シャフトで
あり、110bは導電性スポンジ、110cはスポンジ
ゴム、110dは導電層、110eは導電層110dの
外周面を覆う抵抗層であり、これらによりクリーニング
ローラ110が構成される。
【0032】クリーニングローラの他の構成としては、
図6(A)に示すように、金属シャフト120aの外周
に、厚さ5mm、表面粗さRz=8μm以下で、硬度3
0〜60度、体積抵抗値104〜1010Ω・cmの導電
性のウレタンゴム120bを設け、ウレタンゴム120
bの外周面上に、厚さ約20μm、表面粗さRz=5μ
m以下の半導電性のフッ素樹脂コート層120cを設け
たクリーニングローラ120を用いることも可能であ
る。
【0033】また、図6(B)に示すように、金属シャ
フト130aの外周に、セル径100〜200μmのE
PDM(ethylene propylene di
ene rubber)発泡体に導電粉を分散して、硬
度25〜40度(AskerC:アスカCゴム硬度測定
器による)、体積抵抗値108〜1012Ω・cmで外径
17mmのゴム層130bによる1層構成のクリーニン
グローラ130を用いることも可能である。
【0034】上記の実施形態において、クリーニング手
段としてのクリーニングローラのベルト周面への総圧は
1kg前後に保持されることが好ましい。
【0035】また、クリーニングローラ110はベルト
と当接位置において同方向に回転し、クリーニングロー
ラ110の回転速度とベルト周面の回転速度とに速度差
を設けクリーニングローラ110をベルト周面よりずら
せて強制駆動回転させベルト周面上の転写残トナーの付
着力を機械的に弱めトナーの移動を容易にさせる。ベル
ト周面に対するクリーニングローラ110の速度差とし
ては1〜10%が好ましく、1%未満であると付着力を
弱める効果が充分でなく、10%を越えると速度差が大
きすぎ良好なトナーの移動が行われなくなる。クリーニ
ングローラ110に付着された回収トナーがクリーニン
グ装置100のクリーニングケーシング112に取り付
けられたトナー均し用部材としてのトナー均し板111
によりトナー層を均一とされる。トナー均し板111に
よりトナー層が均一とされ、後述するクリーニングロー
ラ110よりベルト周面へのトナー排出を容易とさせ
る。
【0036】図4において、113はクリーニング装置
100よりのトナーこぼれ防止のため、ベルト周面側の
先端部がベルト周面に近接してクリーニングケーシング
112に設けられたフィルム部材である。
【0037】前記のクリーニングローラ110は、中間
転写ベルト14あるいはトナー像受像体14a上に転写
したトナー像の再転写後にベルト周面に残留する転写残
トナーを回収した後、ベルト周面の非画像転写領域に一
旦排出し、さらに感光体ドラム10の非画像形成領域に
移動する作用をする。
【0038】すなわちトナー像が転写させる領域である
画像転写領域の再転写後のベルトの周面上の転写残トナ
ー領域に残ったトナーは、クリーニング装置100にい
たり、ベルト周面に当接しクリーニングローラ用クリー
ニングバイアスE1により図4の実線にて示すトナーと
反対極性(本実施形態においてはプラス極性)のトナー
回収バイアスが印加されるクリーニング手段としてのク
リーニングローラ110によってクリーニングローラ1
10の外周面上に回収される。転写残トナー領域での転
写残トナーが完全に回収されるように、トナー回収バイ
アス印加領域を画像転写領域よりも両側端をやや長く形
成する。
【0039】次に、転写残トナー領域通過後の画像転写
領域間の非画像転写領域においてクリーニングローラ用
クリーニングバイアスE1を、図4の点線にて示すトナ
ーと同一極性(本実施形態においてはマイナス極性)が
印加されるトナー排出バイアスに切り替えベルト周面上
にクリーニングローラ110上の回収トナーを排出(付
着)させる。この際、トナー排出バイアス領域はトナー
回収バイアス印加領域間であり、画像転写領域間(非画
像転写領域)よりもやや狭く形成されるが、クリーニン
グローラ110の周長(1周分の長さ)をトナー排出バ
イアス領域よりも短く設定しクリーニングローラ110
上の回収トナーが全てベルト周面上に排出(付着)され
るようにする。
【0040】電気的特性としてクリーニングローラ11
0のローラ抵抗の選定が重要である。ローラ抵抗が低す
ぎると、ベルト周面とクリーニングローラ110との接
触部で異常放電が発生し、電流の集中によりベルト周面
の破壊が発生する場合がある。ローラ抵抗が小さいと、
高温高湿環境下では顕著に回収効率が低下する。これ
は、低抵抗ローラではローラからトナーに逆電荷が注入
され易く、トナー帯電量が低下して静電力が弱くなるた
めである。逆に、高抵抗ローラでは、トナーに加わる電
界が低下して回収効率が低下する。クリーニングローラ
110の最適体積抵抗値範囲は108〜1012Ω・cm
である。
【0041】クリーニングローラ110或いは転写材と
しての記録紙Pの抵抗値は雰囲気により2桁程度変化
し、それに伴い回収特性が変化する。このため、環境変
動に対して定電圧制御では、回収を安定に行うことがで
きない。一方、定電流制御では環境変動に強い。良好な
回収が可能なクリーニングローラ110の適性電流値か
ら、演算処理として例えばROMテーブルに記憶された
印加電圧の選択によって定電圧制御を行う方法をとるこ
とも可能である。
【0042】上記説明は、クリーニング部材としてクリ
ーニングローラを用いる場合を説明しているが、その他
として回転するスリーブ内に磁石体を有し、磁性粒子を
スリーブ上に形成した磁気ブラシをクリーニング部材と
して用いる磁気ブラシクリーニング装置を用いることも
できる。この時もトナーの回収と排出のバイアス切り替
えや印加電圧の制御は同様に行えばよい。
【0043】(実施の形態1)第1の実施形態を図1お
よび図7によって説明する。
【0044】11はスコロトロン帯電器(以後単に帯電
器という)で前記の感光体ドラム10の周面に配置さ
れ、感光体ドラム10の前述した有機感光体層に対し所
定の電位に保持されたグリッドと放電ワイヤによるコロ
ナ放電とによって帯電作用を行い、感光体ドラム10に
対し一様な電位を与える。
【0045】12は像露光手段すなわち感光体ドラム1
0の軸方向に配列したLEDと等倍結像系であるセルフ
ォックレンズとから構成される露光光学系で、別体の画
像読み取り装置によって読み取られた各色の画像信号が
メモリより順次取り出されて前記の各露光光学系12に
それぞれ電気信号として入力される。
【0046】前記の各露光光学系12は何れも光学系支
持手段として設けた支持部材20に取り付けられて前記
感光体ドラム10の基体内部に収容される。
【0047】13Yないし13Kはイエロー(Y),マ
ゼンタ(M),シアン(C)および黒色(K)の各現像
剤を収容する現像器で、それぞれ感光体ドラム10の周
面に対し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリ
ーブ13aを備えている。
【0048】前記の各現像器は、前述した帯電器11に
よる帯電,露光光学系12による像露光によって形成さ
れる感光体ドラム10上の静電潜像を現像バイアス電圧
の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0049】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像あるい
はコンピュータで編集された画像を、Y,M,Cおよび
Kの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納さ
れる。
【0050】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体ドラム10を反時計方向へと回転
し、同時に帯電器11(Y)の帯電作用により感光体ド
ラム10に電位の付与が開始される。
【0051】感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、前記の露光光学系12(Y)において第1の色信号
すなわちイエロー(Y)の画像信号に対応する電気信号
による露光が開始されドラムの回転走査によってその表
面の感光層に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応す
る静電潜像を形成する。
【0052】前記の潜像は現像器13(Y)により現像
スリーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光
体ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が
形成される。
【0053】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上にさらに帯電器11(M)の帯電
作用により電位を付与され、露光光学系12(M)の第
2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に対応す
る電気信号による露光が行われ、現像器13(M)によ
る非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のト
ナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わ
せて形成していく。
【0054】同様のプロセスにより帯電器11(C)、
露光光学系12(C)および現像器13(C)によって
さらに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、また帯電器11(K)、露光光学系12(K)およ
び現像器13(K)によって第4の色信号に対応する黒
色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光
体ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナ
ー像が形成される。
【0055】これ等各露光光学系による感光体ドラム1
0の有機感光層に対する露光はドラムの内部より前述し
た露光波長に対し透明の基体を通して行われる。従って
第2,第3および第4の色信号に対応する画像の露光は
何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けること
なく行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電
潜像を形成することが可能となる。なお各露光光学系1
2の発熱による感光体ドラム10内の温度の安定化及び
温度上昇の防止は、前記支持部材20に熱伝導性の良好
な材料を用い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合
はヒートパイプを介して外部に放熱する等の措置を講ず
ることにより支障のない程度迄抑制することができる。
また各現像器による現像作用に際しては、それぞれ現像
スリーブ130に対し直流あるいはさらに交流を加えた
現像バイアスが印加され、現像器の収容する一成分或い
は二成分現像剤によるジャンピング現像が行われて、透
明電導層を接地する感光体ドラム10に対して非接触の
反転現像が行われるようになっている。
【0056】かくして感光体ドラム10の周面上に形成
されたカラーのトナー像は一旦中間転写手段として設け
た中間転写ベルト14の周面に転写される。
【0057】中間転写ベルト14がローラ14A,14
B,14Cおよび14Dの間に張架され、ローラ14D
に伝達される動力により感光体ドラム10の周速度に同
期して時計方向に循環して搬送される。
【0058】前記の中間転写ベルト14はローラ14A
とローラ14Bの間のベルト面を感光体ドラム10の周
面に接し、一方ローラ14C外周のベルト面を転写部材
である転写ローラ15に接していてそれぞれの接点にお
いてトナー像の転写域を形成している。
【0059】前記のローラ14Bは、転写用バイアスE
2を実線あるいは破線にて示すように切り替えることに
より、トナーと反対極性(プラス)あるいは同一極性
(マイナス)の何れかのバイアス電圧が印加されるよう
になっている。
【0060】感光体ドラム10周面に付着した状態にあ
るカラートナー像は、先ず前記の中間転写ベルト14と
の間の接点においてローラ14Bへのトナーと反対極性
のバイアス電圧の印加により順次中間転写ベルト14の
周面側に転写される。すなわちドラム上のカラートナー
像は接地したローラ14Aの案内によりトナーを散らす
ことなく転写域へと搬送され、ローラ14Bに対する1
〜2kVのバイアス電圧の印加によって中間転写ベルト
14側に効率良く転写される。
【0061】一方では給紙カセット(図示せず)の給紙
ローラ17Pの作動により転写紙Pが搬出されてタイミ
ングローラ18Pに給送され、中間転写ベルト14上の
カラートナー像の搬送に同期して転写ローラ15の転写
域へと給紙される。
【0062】転写ローラ15は前記中間転写ベルト14
の周速度に同期して反時計方向に回動されていて、給紙
された転写紙Pは転写ローラ15と前記の接地状態にあ
るローラ14Cの間のニップ部の形成する転写域におい
て中間転写ベルト14上のカラートナー像に密着され転
写ローラ15への1〜2kVのトナーと反対極性のバイ
アス電圧の印加により順次カラートナー像は転写紙P上
に転写される。
【0063】カラートナー像の転写を受けた転写紙Pは
除電され、搬送板19Pを介して定着装置91に搬送さ
れ、熱ローラ91Aと圧着ローラ91Bとの間に挟着搬
送して加熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち
排紙ローラ92を介して装置外部に排出される。
【0064】中間転写ベルト14上のトナー像の転写紙
Pへの転写開始直後、前記のクリーニング装置100の
クリーニングローラ110に前述したクリーニング用バ
イアスE1によりトナーと反対極性のバイアス電圧が印
加され、それによってトナー像転写後に中間転写ベルト
14上に残留するトナーすなわち転写残トナーが前記の
クリーニングローラ110の周面に吸着して回収され
る。
【0065】画像転写全領域内の転写残トナーの回収が
終了するとクリーニング用バイアスE1の切り替えによ
りクリーニングローラ110にトナーと同極性のバイア
ス電圧が印加され、それによって図7に示す如く中間転
写ベルト14の非画像転写領域の周面にクリーニングロ
ーラ110周面の転写残トナーが排出して付着される。
【0066】中間転写ベルト14の周面に付着した転写
残トナーは、前記の転写時に用いたローラ用バイアスE
2によりローラ14Bがトナーと同一極性の−1〜−2
kVのバイアス電圧に切り替えられて、中間転写ベルト
14から感光体ドラム10の非画像形成領域に逆に転写
して移動され、感光体ドラム10の備えるクリーニング
装置140において常時当接状態にあるブレード部材に
よりドラム上の転写残トナーと共に除去、清掃される。
このようにして、クリーニング装置140では感光体ド
ラム10上の残留トナーと共に中間転写ベルト14上の
残留トナーも共に集めてクリーニングを行うこととな
り、回収されたトナーは総て集めて回収され、当該箇所
1ヵ所に貯留されることとなる。
【0067】(実施の形態2)第2の実施形態を図2お
よび図8によって説明する。
【0068】前記の感光体ドラム10の周面に配置され
る帯電手段としてのスコロトロン帯電器11はイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および黒色
(K)の各色の画像形成プロセスに用いられ、像形成体
である感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方
向に感光体ドラム10と対峙して取り付けられ、感光体
ドラム10の前述した有機感光層に対し所定の電位に保
持された制御グリッドと、例えば鋸歯状電極からなる放
電電極11aとを有し、トナーと同極性のコロナ放電に
よって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)
を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
放電電極11aとしては、その他ワイヤ電極を用いるこ
とも可能である。
【0069】各色毎の像露光手段としての露光ユニット
12は、感光体ドラム10上での露光位置が、スコロト
ロン帯電器11の放電電極11aと現像器13の現像位
置との間に位置するように配置される。
【0070】露光ユニット12は、感光体ドラム10の
軸20と平行に主走査方向に配列された像露光光発光素
子としてのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状
に並べた線状の露光素子12aと、等倍結像素子として
のセルフォックレンズ12bとが、不図示のホルダに取
付けられた露光用ユニットとして構成される。保持部材
20に、各色毎の露光ユニット12、一様露光器12c
及び転写同時露光器12dが取付けられて感光体ドラム
10の基体内部に収容される。別体の画像読み取り装置
によって読み取られ、メモリに記憶された各色の画像デ
ータがメモリより順次読み出されて各色毎の露光ユニッ
ト12にそれぞれ電気信号として入力される。
【0071】露光素子としては、その他FL(蛍光体発
光),EL(エレクトロルミネッセンス),PL(プラ
ズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べたもの
が用いられる。この実施形態で使用される発光素子の発
光波長は、外部から像露光を行う際は通常Y,M,Cの
トナーの透過性の高い780〜900nmの範囲のもの
が用いられるが、裏面から像露光を行う方式であること
からカラートナーに対して透光性を十分に有しないこれ
より短い400〜780nmの波長でもよい。
【0072】画像形成される色順序と、回転される感光
体ドラムに、該色順序に従って設けられる現像器13
は、本実施形態においては、図2の感光体ドラム10に
対してY,Mの現像器13が感光体ドラム10の左側
に、また、C,Kの現像器13が感光体ドラム10の右
側に配置され、Y,Mの現像器13の現像ケーシング1
38の下方にY,Mのスコロトロン帯電器11が、ま
た、C,Kの現像器13の現像ケーシング138の上方
にC,Kのスコロトロン帯電器11が配置される。
【0073】各色毎の現像手段としての現像器13は、
イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および
黒色(K)の一成分あるいは二成分の現像剤をそれぞれ
収容し、それぞれ感光体ドラム10の周面に対し所定の
間隙を保って、現像位置において感光体ドラム10の回
転方向と同方向に回転する例えば厚み0.5mm〜1m
m、外径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレス
あるいはアルミ材で形成された現像スリーブ131を備
えている。
【0074】現像器13が不図示の突き当てコロにより
感光体ドラム10と所定の値の間隙、例えば100μm
〜1000μmをあけて非接触に保たれ、各色毎の現像
器13による現像作用に際しては、現像スリーブ131
に対し直流電圧あるいはさらに交流電圧を加えた現像バ
イアスが印加され、現像器の収容する一成分或いは二成
分現像剤によるジャンピング現像が行われて、負荷電の
感光体ドラム10に対してトナーと同極性(本実施形態
においてはマイナス極性)の直流バイアスを印加して、
露光部にトナーを付着させる非接触の反転現像が行われ
る。この時の現像間隔精度は画像ムラを防ぐために20
μm程度以下が必要である。
【0075】上記の各色毎の現像器13は、前述したス
コロトロン帯電器11による帯電と露光ユニット12に
よる像露光によって形成される感光体ドラム10上の静
電潜像を、現像バイアスの印加による非接触現像法によ
り非接触の状態で帯電極性と同極性のトナー(本実施形
態においては感光体ドラムは負帯電であり、マイナス極
性のトナー)を反転現像する。
【0076】原稿画像として本装置とは別体の画像読取
装置の撮像素子により読み取られた画像あるいは、コン
ピュータで編集された画像が、Y,M,CおよびKの各
色別の画像データとして一旦メモリに記憶し格納され
る。
【0077】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動により駆動用の歯車を通して感光体ド
ラム10を図2の矢印で示す時計方向へ回転し、同時に
感光体ドラム10の左方でイエロー(Y)の現像器13
の現像ケーシング138の下方に配置されたYのスコロ
トロン帯電器11の帯電作用により感光体ドラム10に
電位の付与が開始される。
【0078】感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、Yの露光ユニット12において第1の色信号すなわ
ちYの画像データに対応する電気信号による露光が開始
され、感光体ドラム10の回転走査によってその表面の
感光層に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像を形成
する。
【0079】前記の潜像はYの現像器13により現像ス
リーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体
ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形
成される。
【0080】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に、さらに感光体ドラム10の左
方、イエロー(Y)の上部でマゼンタ(M)の現像器1
3の現像ケーシング138の下方に配置されたマゼンタ
(M)のスコロトロン帯電器11の帯電作用により電位
が付与され、Mの露光ユニット12の第2の色信号すな
わちMの画像データに対応する電気信号による露光が行
われ、Mの現像器13による非接触の反転現像によって
前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)
のトナー像が重ね合わせて形成される。
【0081】同様のプロセスにより感光体ドラム10の
右方でシアン(C)の現像器13の現像ケーシング13
8の上方に配置されたシアン(C)のスコロトロン帯電
器11、Cの露光ユニット12およびCの現像器13に
よってさらに第3の色信号に対応するシアン(C)のト
ナー像が、また感光体ドラム10の右方、Cの下部で黒
色(K)の現像器13の現像ケーシング138の上方に
配置された黒色(K)のスコロトロン帯電器11、露光
ユニット12および現像器13によって第4の色信号に
対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成
され、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上にカ
ラーのトナー像が形成される。
【0082】これ等Y,M,C及びKの露光ユニット1
2による感光体ドラム10の有機感光層に対する露光は
ドラムの内部より前述した透明の基体を通して行われ
る。従って第2,第3および第4の色信号に対応する画
像の露光は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く
受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像と
同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【0083】上記の画像形成プロセスによって像形成体
としての感光体ドラム10(像形成体)上に裏面画像と
なる重ね合わせカラートナー像が形成され、感光体ドラ
ム10上の裏面画像の重ね合わせカラートナー像が転写
域14bにおいて、トナーと反対極性(本実施形態にお
いてはプラス極性)の直流電圧が印加される転写器14
c(第1の転写手段)により、駆動ローラ14d及び従
動ローラ14e間に張架され、感光体ドラム10に近接
あるいは接触して設けられたトナー像受像体14a(中
間転写体)上に一括して転写される。この際、良好な転
写がなされるように、例えばLED(発光ダイオード)
を用いた転写同時露光器12dによる一様露光が行われ
る。
【0084】前記の転写器14c(第1の転写手段)
は、転写用バイアスE3を実線あるいは破線にて示すよ
うに切り替えることにより、トナーと反対極性(プラ
ス)あるいは同極性(マイナス)の何れかのバイアス電
圧を印加されるようになっている。
【0085】転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは光除電器16により除電を受けた後、クリー
ニング装置19にいたり、感光体ドラム10に当接した
ゴム材から成るクリーニングブレード19aによってク
リーニングされ、更に、前プリントまでの感光体の履歴
をなくすために、例えばLED(発光ダイオード)を用
いた帯電前の一様露光器12cによる露光による感光体
周面の除電がなされ、前回プリント時の帯電が除去され
て引き続き次の表面画像のカラー画像形成が行われる。
【0086】以上のようにしてトナー像受像体14a上
に裏面画像となる重ね合わせカラートナー像が形成され
た後、感光体ドラム10上には引き続き表面画像となる
重ね合わせトナー像が上記のカラー画像形成プロセスと
同様にして形成される。このとき、トナー像受像体14
a上に形成されている裏面画像と感光体ドラム10上に
形成される表面画像とは転写域14bにおける同期がと
られ、トナー像の形成状態となる。なお、この時に形成
される表面画像は、感光体ドラム10上では裏面画像形
成とは互いに鏡像になる様に画像データを変更する必要
がある。
【0087】転写材である記録紙Pが転写材収納手段で
ある給紙カセット15pより、送り出しローラ15aに
より送り出され、給送ローラ15bにより給送されてタ
イミングローラ15cへ搬送される。
【0088】記録紙Pは、タイミングローラ15cの駆
動によって、感光体ドラム10上に担持された表面画像
のカラートナー像と、トナー像受像体14aに担持され
ている裏面画像のカラートナー像と、の同期がとられて
転写域14bへ給送される。この際、記録紙Pは、転写
材帯電手段としての紙帯電器14fによりトナーと同極
性に紙帯電され、トナー像受像体14aに吸着されて転
写域14bへ給送される。トナーと同極性に紙帯電を行
うことにより、記録紙Pが転写部以外でトナー像受像体
14a上のトナー像や感光体ドラム10上のトナー像と
引き合うことを防止して、トナー像の乱れを防止してい
る。また、転写材帯電手段としては、トナー像受像体1
4aに当接及び当接解除可能な導通ローラやブラシ帯電
器等を用いることも可能である。
【0089】トナーと反対極性(本実施形態においては
プラス極性)の電圧が印加される第1の転写手段として
の転写器14cにより感光体ドラム10の周面上の表面
画像が一括して記録紙Pの上面側(表面側)に転写され
る。この際、トナー像受像体14aの周面上の裏面画像
は記録紙Pに転写されないでトナー像受像体14aに存
在する。次に、トナーと反対極性(本実施形態において
はプラス極性)の電圧を印加した第2の転写手段として
の裏面転写器14gによりトナー像受像体14aの周面
上の裏面画像を一括して記録紙Pの下面側(裏面側)に
転写する。転写器14cによる転写の際、良好な転写が
なされるように、転写器14cと対向して感光体ドラム
10の内部に設けられた、例えばLED(発光ダイオー
ド)を用いた転写同時露光器12dによる一様露光が行
われる。
【0090】各色のトナー像は互いに重なり合うことか
ら、一括転写を可能とするにはトナー層の上層と下層の
トナーとが同様の帯電量で同一極性に帯電していること
が好ましい。このことから、トナー像受像体14a上に
形成したカラートナー像をコロナ帯電により極性反転を
行ったり、感光体ドラム10上に形成したカラートナー
像をコロナ帯電により極性反転を行う両面画像形成で
は、下層のトナーが同極性に十分帯電されないことか
ら、転写が不良となるので好ましくない。
【0091】感光体ドラム10上で反転現像を繰り返
し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナー像を極
性を変えずにトナー像受像体14aに一括転写し、次
に、極性を変えずに記録紙Pに一括転写することが、裏
面画像形成の転写性の向上に寄与するので好ましい。表
面画像形成に対しても、感光体ドラム10上に反転現像
を繰り返し、重ね合わせて形成した同極性のカラートナ
ー像を極性を変えずに記録紙Pに一括転写することが、
表面画像形成の転写性の向上に寄与するので好ましい。
【0092】以上のことからカラー画像形成において
は、上記の表面や裏面の画像形成法を用いて、第1の転
写手段を動作させて転写材の表面にカラートナー像を形
成し、次に、第2の転写手段を動作させて転写材の裏面
にカラートナー像を形成する両面画像形成法が好ましく
採用される。
【0093】両面にカラートナー像が形成された記録紙
Pが、転写材分離用としての紙分離AC除電器14h
(以後分離極ともいう)により除電され、トナー像受像
体14aから分離され、両方のローラの内部にヒータを
有する2本のローラで構成される定着手段としての定着
装置170へと搬送される。定着ローラ170aと、圧
着ローラ170bとの間で熱と圧力とを加えられること
により記録紙P上の表裏の付着トナーが定着され、両面
画像記録がなされた記録紙Pが排紙ローラ18により送
られて、装置外部のトレイへ排出される。
【0094】転写後のトナー像受像体14aの周面上に
残ったトナーは、トナー像受像体のクリーニング手段と
して前記のクリーニング装置100に設けたトナー像受
像体14aに当接及び当接解除可能なクリーニングロー
ラ110によりクリーニングされる。すなわち、前記の
クリーニング装置100の備えるクリーニングローラ1
10は、形成された裏面画像がトナー像受像体14aに
転写を開始される少なくとも直前から記録紙Pに対する
転写を終了した少なくとも直後迄の間はトナー像受像体
14aの周面により離間退避するよう当接を解除され
る。
【0095】トナー像受像体14a上の裏面トナー像の
記録紙Pへの転写終了直後、前記のクリーニング装置1
00のクリーニングローラ110はトナー像受像体14
aに当接し、クリーニングローラ110に前述したクリ
ーニング用バイアスE1によりトナーと反対極性のバイ
アス電圧が印加され、それによって裏面トナー像の転写
後にトナー像受像体14a上に残留するトナーすなわち
転写残トナーが前記のクリーニングローラ110の周面
に吸着して回収される。
【0096】裏面画像転写全領域内の転写残トナーの回
収が終了すると、クリーニング用バイアスE1の切り替
えによりクリーニングローラ110にトナーと同一極性
のバイアス電圧が印加され、それによって図8に示す如
くトナー像受像体14aの非画像転写領域の周面にクリ
ーニングローラ110周面の転写残トナーが排出して付
着される。
【0097】トナー像受像体14aの周面に付着した転
写残トナーは、転写用バイアスE3により前記の転写器
14cがトナーと同一極性の−1〜−2kVのバイアス
電圧に切り替えられて感光体ドラム10の非画像形成領
域に逆に転写して移動され、感光体ドラム10の備える
クリーニング装置19において常時当接状態にあるブレ
ード部材19aによりドラム上の転写残トナーと共に除
去、清掃される。本実施形態においても、クリーニング
装置19には感光体ドラム10上の転写残トナーと共に
トナー像受像体14a上の転写残トナーとが集められた
形で当該箇所1ヵ所に貯留されることとなる。
【0098】(実施の形態3)第3の実施形態を図3お
よび図9によって説明する。
【0099】図3は感光体ドラム10の周面に形成した
トナー像をベルト状の転写体を介して給紙される記録紙
Pの片面に直接転写する形式の装置を示したもので、前
記のベルト状の転写体としては実施の形態2に示した装
置の場合と同様の転写機能を備えるトナー像受像体が転
写体14a1として使用される。
【0100】実施の形態2に示した装置と同様のプロセ
スを経て感光体ドラム10の周面にトナー像が形成さ
れ、それに同期して転写体14a1の搬送作用により記
録紙Pが転写域14bへと給紙される。この際記録紙P
は紙帯電器14fによりトナーと同極性に紙帯電され、
トナー像受像体14a1に吸着されて転写器14cに給
送される。
【0101】前記の転写器14cは、転写用バイアスE
4を実線あるいは破線にて示すように切り替えることに
より、トナーと反対極性(プラス)あるいは同極性(マ
イナス)の何れかのバイアス電圧が印加されるようにな
っている。
【0102】記録紙Pは転写域14bにおいて転写器1
4cによりトナーと反対極性の電圧印加を受けて感光体
ドラム10上のトナー像を記録紙P上に転写され、除電
器14hにより帯電を除去されて転写体14a1より分
離し、定着装置17に搬送されてトナー像を定着する。
【0103】感光体ドラム10上のトナー像の形成開始
から記録紙Pへのトナー像の転写終了の間、前記のクリ
ーニング装置100のクリーニングローラ110に前述
したクリーニング用バイアスE1によりトナーと反対極
性のバイアス電圧が印加され、それによって転写体14
a1に飛散して付着したトナーが前記のクリーニングロ
ーラ110の周面に吸着して回収される。クリーニング
ローラ110による転写体14a1全周の付着トナーの
回収が終了すると、クリーニング用バイアスE1の切り
替えによりクリーニングローラ110にトナーと同一極
性のバイアス電圧が印加され、それによって図9に示す
如く転写体14a1の周面にクリーニングローラ110
周面の付着トナーが排出して再付着される。
【0104】トナー像受像体14aの周面に再付着した
トナーは、転写用バイアスE4により前記の転写器14
cがトナーと同一極性の−1〜−2kVのバイアス電圧
に切り替えられて感光体ドラム10の非画像形成領域に
逆に転写して移動され、感光体ドラム10の備えるクリ
ーニング装置19において常時当接状態にあるブレード
部材19aによりドラム上の転写残トナーと共に除去、
清掃される。本実施形態においても、クリーニング装置
19には感光体ドラム10上の転写残トナーと転写体1
4a1の付着トナーが集められ、当該箇所1ヵ所に貯留
されることとなる。
【0105】以上説明した各実施形態の画像形成装置に
おいては、中間転写ベルト14、トナー像受像体14
a、あるいは転写体14a1上の転写残トナーあるいは
付着トナーが感光体ドラム10上に移動されてクリーニ
ング装置140あるいは19によって回収される迄の
間、それぞれの備える各現像器13の現像スリーブはト
ナーと同一極性の直流バイアス電圧を印加されるかもし
くは電気的にフローティングの状態に置かれて、感光体
ドラム10上の転写残トナーが僅かの間隙をもって対向
した現像スリーブに転移し、混色するのを防止してい
る。
【0106】なお前記のクリーニング装置19又は14
0は感光体ドラム10と共にカートリッジ内に収められ
一体として着脱されるので、カートリッジを取り出した
状態でクリーニング装置19又は140内に貯留された
廃トナーの処理を行うことが可能である。
【0107】
【発明の効果】本発明の請求項1および7により、像形
成体および転写体の転写残トナーは像形成体の備えるク
リーニング手段のみによってそのすべてが回収されるこ
ととなり、その結果転写残トナーの搬送系が簡単になっ
て1ヵ所に集められて貯留され、廃棄あるいはリサイク
ルの処置が極めて容易なものとなった。
【0108】また請求項2と3および請求項8により、
像形成体と転写体の各周面全域が均等に使用されて寿命
が平均化され、さらに請求項4ないし6により、画像転
写域の位置に関係なくしかも片面および両面の各画像形
成装置に対して実現されることとなり、その上請求項7
ないし8により、転写残トナーの回収過程における像形
成体上から現像スリーブ上への現像剤の混入の防止と、
回収効率の向上が用いられることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の画像形成装置の断面構成図。
【図2】実施形態2の画像形成装置の断面構成図。
【図3】実施形態3の画像形成装置の断面構成図。
【図4】像形成体の備えるクリーニング装置の構成を示
す説明図。
【図5】クリーニングローラの構成例を示す説明図。
【図6】クリーニングローラの断面図。
【図7】実施形態1の画像形成装置のプロセスを示すタ
イムチャート。
【図8】実施形態2の画像形成装置のプロセスを示すタ
イムチャート。
【図9】実施形態3の画像形成装置のプロセスを示すタ
イムチャート。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 11 帯電器 12 露光光学系(露光ユニット) 13 現像器 14 中間転写ベルト 14a トナー像受像体 14a1 転写体 14c 転写器 15 転写ローラ 16 光除電器 17,91 定着装置 19,140 クリーニング装置 100 クリーニング装置(ローラ) 110,120,130 クリーニングローラ 111 トナー均し板 112 クリーニングケーシング 113 フィルム部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成体の周面に帯電、像露光および現
    像の各手段を配置して前記像形成体の一回転中にトナー
    像を形成し、前記トナー像を転写体を介して転写材上に
    転写する画像形装置において、 前記転写体は当接するクリーニング部材を有し、前記ク
    リーニング部材はバイアス電圧の切り替えにより前記転
    写体上の転写残トナーの回収と排出を行い、排出した転
    写残トナーを前記像形成体に移動して像形成体に当接す
    るクリーニング手段により回収することを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング部材による転写残トナ
    ーの転写体上への排出は、前記転写体の非画像転写領域
    に対して行われることを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 排出した転写残トナーの像形成体上への
    移動は、前記像形成体の非画像形成領域に対して行われ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写体は転写材に対してトナー像の
    転写を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記転写体は転写材の裏面にトナー像の
    転写を行い、両面画像形成を行うことを特徴とする請求
    項1記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写体は中間転写体として転写材に
    対してトナー像の転写を行うことを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 像形成体の周面に複数の帯電、像露光お
    よび現像の各手段を配置して前記像形成体の一回転中に
    複数色のトナー像を重ね合わせてカラートナー像を形成
    し、前記カラートナー像を転写体を介して転写材上に転
    写する画像形成装置において、 前記現像手段は非接触型の現像手段であって前記転写体
    は当接するクリーニング部材を有し、前記クリーニング
    部材はバイアス電圧の切り替えにより前記転写体上の転
    写残トナーの回収と転写体上への排出を行い、排出した
    現像残トナーを前記像形成体に移動してクリーニング手
    段により回収することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記クリーニング部材による転写残トナ
    ーの排出は、前記転写体の非画像転写領域に対して行わ
    れることを特徴とする請求項7記載のカラー画像形成装
    置。
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