JPH1171673A - 膜厚モニタ装置 - Google Patents

膜厚モニタ装置

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JPH1171673A
JPH1171673A JP23312097A JP23312097A JPH1171673A JP H1171673 A JPH1171673 A JP H1171673A JP 23312097 A JP23312097 A JP 23312097A JP 23312097 A JP23312097 A JP 23312097A JP H1171673 A JPH1171673 A JP H1171673A
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thin film
film thickness
thickness
electrodes
capacitance
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JP23312097A
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Motokatsu Kato
元勝 加藤
Kiyoshi Araki
清 荒木
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄膜形成装置によって真空槽内で形成される薄
膜の膜厚に対応した信号を正確に出力することができる
膜厚モニタ装置を、提供する。 【解決手段】薄膜形成装置の真空槽内には、回転電極1
3及び固定電極11から構成されるコンデンサが固定さ
れている。このコンデンサの静電容量Cは、回転電極1
3に形成された薄膜Fの膜厚に対応している。静電容量
検出回路15は、このコンデンサの静電容量Cを検出す
る。膜厚算出回路16は、静電容量検出回路15によっ
て検出された静電容量Cに基づいて、固定電極13に形
成された薄膜Fの膜厚xを算出し、算出した薄膜の膜厚
xに基づいて、真空槽内にセットされているレンズL上
に形成された薄膜の膜厚yを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜形成装置内におい
て基板上に形成された薄膜の膜厚を監視するための膜厚
モニタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜形成装置は、真空蒸着法やスパッタ
リング法に従い、真空槽内において極薄い薄膜を形成す
る装置である。このような薄膜形成装置によって薄膜形
成される基板が例えば光学部材や半導体である場合に
は、薄膜の厚さがそれら基板の性能に対して大きく影響
を及ぼしてしまう。従って、形成中の薄膜の厚さを正確
に監視することによって、薄膜形成量の制御を行わなけ
ればならない。
【0003】そのため、従来、真空槽内に在る基板の厚
さを非接触で測定する薄膜モニタ装置が、種々提案され
ている。図4は、その例として、真空蒸着装置内におい
て基板と同様に薄膜が形成されるモニタガラスを設置す
るとともに、このモニタガラス表面の反射率を真空槽
(蒸着釜)外から光学的に計測する薄膜モニタ装置の構
成を示す。
【0004】図4において、略円筒型の密閉容器である
真空槽(蒸着釜)50内の空気は、バルブ60によって
開閉される排気管61を通じて、真空ポンプ62によっ
て吸引される。この真空槽(蒸着釜)50の底面には、
蒸着材料を蒸発させるための坩堝54が設置されてい
る。また、この真空槽(蒸着釜)50の上部には、多数
の光学部材(レンズL)を填め込むための透孔(図示
略)が穿たれた傘型のラック51が、回転自在に装着さ
れている。
【0005】以上を基本構成とする真空蒸着装置内にお
いて、薄膜モニタ装置は、以下のように構成される。即
ち、真空槽(蒸着釜)50内の中程(ラック51よりも
下方の空間)には、平面円形の平皿状受け皿52が、4
本の支持棒52bによって支持されている。この受け皿
52の上面には、環状に切断された平面ガラスからなる
モニタガラス53が、載置されている。そして、受け皿
52における中心からオフセットした箇所には、モニタ
ガラス53の下面の一部を坩堝54に向けて露出する透
孔52aが、穿たれている。一方、真空槽(蒸着釜)5
0の底面における坩堝54の脇には、透明ガラス55が
填め込まれた観察窓50aが形成されている。この観察
窓50aの外側には、受け皿52の透孔52aに向けて
白色光Bを出射する光源ランプ56,及び、透孔52a
を透過してモニタガラス53の下面で反射した白色光B
の反射光Rを側方に向けて反射するミラー57が、並べ
て設置されている。そして、このミラー57によって反
射した反射光Rは、使用波長のみ分光器58で取り出さ
れ、検知器59によって検知される。
【0006】以上のような構成により、真空蒸着装置内
において光学部材(レンズL)に対する薄膜形成が進行
すると、受け皿52の透孔52aに露出しているモニタ
ガラス53の下面にも、薄膜が形成される。このモニタ
ガラス53に形成される薄膜の膜厚は、光学部材(レン
ズL)に形成される薄膜の膜厚と比例関係にある。そし
て、モニタガラス53に形成される薄膜が厚くなってい
くと、光源ランプ56から出射された白色光Bに対する
モニタガラス53下面の反射率が変化する。従って、反
射光Rを受光した検知器59の出力変化量に対して所定
の演算を施すことによって、光学部材(レンズL)に形
成される薄膜の膜厚を算出することができるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の膜厚モニタ装置は、多数の部品から構成されるため
に、装置規模が大きくなってしまっていた。また、光路
が長い故にモニタガラス53の反射率変化以外の要因で
検知器59に検知される光量が変動してしまう可能性や
反射光量を電気信号に変換する際にノイズが混入してし
まう可能性があるので、これらのノイズが測定結果に大
きく影響を及ぼしていた。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたものである。即ち、本発明は、装置規模を大き
くすることなく、薄膜形成装置によって真空槽内で形成
される薄膜の膜厚に対応した信号を、正確に出力するこ
とができる膜厚モニタ装置の提供を、課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の手段を採用した。即ち、請求項1
記載の膜厚モニタ装置は、真空槽内に配置された基板の
表面に材料物質を付着させることによって薄膜を形成す
る薄膜形成装置における、前記薄膜の膜厚を監視するた
めの膜厚モニタ装置であって、前記真空槽内において相
対向して配置された2枚の電極と、これら電極間の静電
容量を検出する静電容量検出手段と、この静電容量検出
手段によって検出された静電容量に基づいて、前記基板
の表面に形成された薄膜の膜厚と比例関係にある前記電
極間に形成された薄膜の膜厚を算出する膜厚算出手段と
を、備えたことを特徴とする。
【0010】このように構成されれば、真空槽内で基板
表面に薄膜が形成されると、その薄膜の膜厚に対して一
定比率の膜厚で、各電極の対向面上にも薄膜が形成され
る。このようにして電極の対向面上に膜厚が形成される
と、各電極間の静電容量が、薄膜の膜厚に応じて変化す
る。静電容量検出手段は、この各電極間の静電容量を検
出し、膜厚算出手段は、検出された静電容量に基づいて
各電極の対向面上の薄膜の膜厚を算出する。このように
各電極の対向面上の薄膜の膜厚が算出されると、この薄
膜の膜厚及び上記一定比率に基づいて、基板上の薄膜の
膜厚を正確に算出することができる。
【0011】本発明が適用される薄膜モニタ装置は、真
空蒸着装置やスパッタリング装置である。また、2枚の
電極は、互いに平行でなくても構わないが、互いに平行
であることが、膜厚算出手段での計算を容易にするため
に望ましい。また、2枚の電極の夫々の両面に薄膜が形
成されても構わないし、2枚の電極双方の対向面に薄膜
が形成されても構わないが、1方の電極の他方に対向す
る面のみに薄膜が形成されることが、膜厚算出手段での
計算を容易にするために望ましい。
【0012】請求項2記載の膜厚モニタ装置は、請求項
1の2枚の電極が互いに平行に配置されていることで、
特定したものである。請求項3記載の膜厚モニタ装置
は、請求項2の薄膜形成装置が、前記材料物質を拡散す
る拡散源を有しており、前記2枚の電極が前記拡散源に
対して斜めに配置されていることで、特定したものであ
る。
【0013】請求項4記載の膜厚モニタ装置は、請求項
3の2枚の電極が円盤型形状を有していることで、特定
したものである。請求項5記載の膜厚モニタ装置は、請
求項4の2枚の電極のうち、他方の電極に対向する内側
面が前記拡散源に面している電極が、その中心軸回りに
一定速度で回転する回転電極であることで、特定したも
のである。
【0014】請求項6記載の膜厚モニタ装置は、請求項
5において、材料物質の拡散源から見て前記回転電極の
内側面のみが見える様に前記2枚の電極を覆うハウジン
グを更に備えたことで、特定したものである。
【0015】請求項7記載の膜厚モニタ装置は、請求項
1の膜厚算出手段が、前記電極間に形成された薄膜の膜
厚の算出値に基づいて、前記基板の表面に形成された薄
膜の膜厚を算出することで、特定したものである。
【0016】請求項8記載の膜厚モニタ装置は、請求項
7において、膜厚算出手段によって算出された前記基板
の表面に形成された薄膜の膜厚が目標膜厚に達したか否
かを判定する比較器を更に備えたことで、特定したもの
である。
【0017】請求項9記載の膜厚モニタ装置は、請求項
8において、薄膜の膜厚が目標膜厚に達したと前記比較
器が判定した時に前記拡散源からの前記材料物質の拡散
を停止する制御手段を更に備えたことで、特定したもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態で
ある膜厚モニタ装置を組み込んだ真空蒸着装置(薄膜形
成装置)の概略断面図である。図1において、蒸着釜1
は、有底円筒形状を有しており、その上端は、ドーム型
の天板1aによって密閉されている。この蒸着釜1の内
部空間は、弁3によって開閉される排気管2を通じて真
空ポンプ4に連通している。この真空ポンプ4は、排気
管2を通じて蒸着釜1内部の空気を外部に排出し、蒸着
釜1内部の圧力を高真空に引くことができる。
【0019】また、蒸着釜1の底面1b中央には、図示
せぬ抵抗加熱体によって蒸着材料(材料物質)を蒸発さ
せてその分子を拡散させる坩堝5(材料物質の拡散源)
が設置されている。なお、この真空蒸着装置によって多
層膜形成が行われる場合には、この坩堝5は、蒸着され
る蒸着材料の種類に応じて複数個(例えば4,5個)設
置される。
【0020】また、天板1aの中心には、図示せぬ駆動
モータによって回転駆動される回転軸6aが、蒸着釜1
内面と同軸且つ気密に、貫通している。そして、この回
転軸6aの先端(蒸着釜1内に進入した端部)には、蒸
着釜1の底面1bに向けて拡がった傘型のホルダ6が一
体に固着されている。このホルダ6には、その上面(外
面)と下面(内面)とを貫通するとともに、夫々、光学
部材としてのレンズLが填め込まれた多数のレンズ保持
孔が穿たれている。
【0021】また、蒸着釜1の中心軸上におけるホルダ
6の直下の空間には、コンデンサユニット7が、蒸着釜
1の内面から延びた4本の支持棒8を介して、保持され
ている。なお、図1は、概略断面図故にコンデンサユニ
ット7を大きく描いているが、実際にはコンデンサユニ
ット7のサイズは非常に小さいので、ホルダ6に装着さ
れたレンズLへの蒸着材料の付着が、このコンデンサユ
ニット7によって妨げられることはない。
【0022】このコンデンサユニット7の詳細な構成を
図2に基づいて説明する。図2に示すように、このコン
デンサユニット7は、立方体型のハウジング10と、こ
のハウジング10内に固定された円盤形の固定電極11
及び駆動装置12と、固定電極11に対向した状態を保
ったまま駆動装置12によって回転駆動される円盤形の
回転電極13とから、構成されている。
【0023】ハウジング10の底板10aは、蒸着釜1
の底面1bと平行に固定されている。そして、この底板
10aには、図2の左右方向に短軸を向けた楕円形孔1
0bが、その短軸と内縁とが底板10aの中心において
交わる位置関係で、穿たれている。上述の回転電極13
は、蒸着釜1の底面1bから見てその外縁が楕円形孔1
0bの内縁に重なる様、斜めに保持されている。なお、
この回転電極13は、ハウジング10の天板10cとの
間に僅かな隙間だけ空ける様、ハウジング10内部の上
方に位置している。ハウジング10の内側壁に固定され
た駆動機構12は、回転軸12aを介して、回転電極1
3を、その中心軸回りに一定速度で回転させる。
【0024】回転電極13とともにコンデンサを構成す
る固定電極11は、回転電極13に対して、互いに平
行,且つ互いの中心軸同士が同軸となるように、ステー
14を介してハウジング10内に固定されている。この
固定電極11は、蒸着釜1の底面1bから見て底板10
aの陰に隠れるように、配置されている。
【0025】以上の構成のために、坩堝5からは回転電
極13の内側面(固定電極11に対向している面)全体
が底板10aの楕円孔10bを通して見えるが、ハウジ
ング10内におけるそれ以外の構成は底板10aによっ
て隠される。従って、図3に示すように、坩堝5から垂
直にたち上ってきた蒸着材料は、回転電極13の内側面
のみに付着して薄膜Fを形成する。この際、回転電極1
3が駆動装置12によって一定速度且つ一定方向に回転
しているので、回転電極13の内側面に形成される薄膜
Fの膜厚は均一となる。
【0026】ところで、図3に示すように、各電極1
1,13間の距離をd,各電極11,13の面積をS,
真空の誘電率をε0(=8.854×10-12),蒸着材
料の誘電率をε1とすると、各電極11,13間の静電
容量Cと回転電極13の内側面に形成される薄膜Fの膜
厚xとの関係は、下記式(1)によって表される(但
し、各電極11,13の外側面に生じる電荷による電界
は無視するものとする)。
【0027】 C=S/(d/ε0−x・(1/ε0−1/ε1)) ……(1) この式(1)を変形して、xについて解くと、下記式
(2)が得られる。 x=(d/ε0−S/C)/(1/ε0−1/ε1) ……(2) 従って、各電極11,13間の静電容量Cを検出すれ
ば、回転電極13の内側面に形成される薄膜Fの膜厚x
を算出することが可能になる。
【0028】そのため、回転電極13は、回転軸12a
を介して導線l1に導通しており、この導線l1を通じて
蒸着釜1の外部の静電容量検出回路15に接続されてい
る。同様に、固定電極11は、ステー14を介して導線
2に導通しており、この導線l2を通じて静電容量検出
回路15に接続されている。
【0029】静電容量検出回路15(静電容量検出手
段)は、公知の検出原理(例えば、所定インダクタンス
Lを有するコイルと測定対象コンデンサとによって発振
回路を構成するとともに、この発振回路の発振周波数f
=1/(2π(LC)1/2)を検出し、検出した発振周
波数fに基づいて測定対象コンデンサの静電容量Cを逆
算する)に基づいて、コンデンサユニット10内の各電
極11,13間の静電容量Cを検出する回路である。こ
の静電容量検出回路15によって検出された静電容量C
の値は、膜厚算出回路16に入力される。
【0030】この膜厚算出回路16(膜厚算出手段)
は、入力された静電容量Cの値に基づいて、ラック6に
セットされているレンズLに形成された薄膜の膜厚yを
算出する回路である。即ち、膜厚算出回路16は、静電
容量検出回路15によって入力された静電容量Cに対し
て上記式(2)を施すことによって、コンデンサユニッ
ト10内の回転電極13に形成された薄膜Fの膜厚xを
算出する。そして、この膜厚xに対して所定の比例定数
を掛けることにより、ラック6にセットされているレン
ズLに形成された薄膜の膜厚yを算出するのである。上
述の比例定数は、蒸着釜1内で実際に蒸着を行ったとき
にレンズLに形成された薄膜の膜厚y,及び、回転電極
13に形成された薄膜の膜厚xに基づいて、実験的に予
め(y/x)と定められている。この膜厚算出回路16
によって算出された膜厚yの値は、表示装置17及び比
較器18に入力される。
【0031】表示装置17は、入力された膜厚yの値を
可視的に表示するディスプレイ装置である。比較器18
は、入力された膜厚yの値を、操作者によって任意に設
定される目標膜厚y’の値と比較するとともに、入力さ
れた膜厚yの値が目標膜厚に達すると、電源制御回路1
9に対して電源停止信号を入力する。
【0032】電源制御回路19(制御手段)は、コンデ
ンサユニット10内の駆動装置12及び各坩堝5内の抵
抗加熱体(図示略)に電力を供給する回路であり、比較
器18によって電源停止信号が入力された時には、坩堝
5内の抵抗加熱体(図示略)に供給していた電力を切断
する。 (真空蒸着装置及び膜厚モニタ装置の動作)次に、以上
のように構成された真空蒸着装置及び膜厚モニタ装置の
動作を説明する。
【0033】まず、蒸着工程に先立って、操作者は、蒸
着釜1から天板1aを取り外し、ホルダ6に形成された
各貫通孔にレンズLをはめ込むとともに、各坩堝5内に
所定の薄膜形成物質を蒸着材料としてセットする。ま
た、セットした蒸着材料の誘電率ε1を静電容量検出回
路15に設定するとともに、所望の目標膜厚y’を比較
器18に設定する。
【0034】操作者は、以上の準備を完了すると、蒸着
釜1を天板1aによって密封するとともに、バルブ3を
開けて、吸引ポンプ4によって蒸着釜1内の空気を吸引
する。そして、この吸引ポンプ4の吸引によって蒸着釜
1内の圧力が1×10-5(Torr)程度まで引かれる
と、操作者は、電源制御回路19を作動させて、駆動装
置12によって回転電極13を回転させるとともに、蒸
着対象の蒸着材料がセットされた何れかの坩堝5内の抵
抗加熱体(図示略)に電力を供給する。
【0035】この抵抗加熱体(図示略)に対する電力供
給によって坩堝5内の温度が上昇すると、坩堝5内にセ
ットされた蒸着材料が蒸発し、その分子が蒸着釜1内に
拡散する。このように拡散した蒸着材料の分子は、所定
の確率にて、ホルダ6にセットされた各レンズL,及び
回転電極13の内側面に夫々付着・凝結し、夫々薄膜を
形成する。なお、ホルダ6にセットされた各レンズL,
及び回転電極13の内側面に形成される薄膜Fの成長速
度は夫々一定なので、両薄膜の膜厚比は一定に保たれ
る。
【0036】このような蒸着工程の間、コンデンサユニ
ット7内の回転電極13と固定電極11との間の静電容
量Cは、静電容量検出回路15によって検出される。そ
して、この静電容量Cは、回転電極13の内側面に形成
された薄膜の膜厚xと正確に対応しているので、膜厚算
出回路16は、この回転電極13に形成された薄膜の膜
厚xを算出するとともに、この膜厚xに対して所定比率
の関係にあるレンズLの膜厚yを算出する。
【0037】算出された膜厚yは、表示装置17によっ
て表示されるとともに、比較器18によって目標膜厚
y’と比較される。そして、算出された膜厚yが目標膜
厚y’に達すると、電源制御回路19は、坩堝5内の抵
抗加熱体(図示略)に対する電力供給を停止し、一層目
の蒸着工程を終了する。
【0038】ホルダ6にセットされているレンズに対し
て多層膜を形成する場合には、次の層の目標膜厚y’及
びその層の蒸着材料の誘電率ε1を設定し直すととも
に、その蒸着材料がセットされている何れかの坩堝5内
の抵抗発熱体5aに対して電源制御回路19によって電
力を供給して、蒸着工程を再実行する。
【0039】このような蒸着工程を、繰り返した結果と
して、所望の膜構成の薄膜がレンズLの表面に形成され
ると、作業者は、吸引ポンプ4を停止させるとともに、
外気をバルブ3から蒸着釜1内に導入して、天板1aを
蒸着釜1から外す。そして、ホルダ6から各レンズLを
取り外す。
【0040】以上説明したように、本実施形態の膜厚モ
ニタ装置によると、モニタ用に形成された薄膜F(回転
電極13の内側面に形成された薄膜)の膜厚が、(各電
極間11,13間の静電容量Cとして)非接触且つ電気
的に検出される。従って、物理量の変換を行う必要がな
いので、検出結果に対するノイズの混入の弊害がなく、
正確な膜厚検出が可能となる。また、コンデンサユニッ
ト7の全体の大きさもあまり大きくする必要がないの
で、装置規模を大きくしてしまうこともない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の膜厚モニ
タ装置によると、装置規模を大きくする事無く、薄膜形
成装置によって真空槽内で形成される薄膜の膜厚に対応
した信号を、正確に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である膜厚モニタ装置を
組み込んだ真空蒸着装置の断面図
【図2】 図1のコンデンサユニットの拡大図
【図3】 図2の各電極に接続された回路の構成を示す
ブロック図
【図4】 従来の膜厚モニタ装置を組み込んだ真空蒸着
装置の断面図
【符号の説明】
1 蒸着釜 6 ホルダ 7 コンデンサユニット 11 固定電極 12 駆動装置 13 回転電極 15 静電容量検出回路 16 膜厚算出回路 18 比較器 19 電源制御回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽内に配置された基板の表面に材料物
    質を付着させることによって薄膜を形成する薄膜形成装
    置における、前記薄膜の膜厚を監視するための膜厚モニ
    タ装置であって、 前記真空槽内において相対向して配置された2枚の電極
    と、 これら電極間の静電容量を検出する静電容量検出手段
    と、 この静電容量検出手段によって検出された静電容量に基
    づいて、前記基板の表面に形成された薄膜の膜厚と比例
    関係にある前記電極間に形成された薄膜の膜厚を、算出
    する膜厚算出手段とを備えたことを特徴とする膜厚モニ
    タ装置。
  2. 【請求項2】前記2枚の電極は互いに平行に配置されて
    いることを特徴とする請求項1記載の膜厚モニタ装置。
  3. 【請求項3】前記薄膜形成装置は、前記材料物質を拡散
    する拡散源を有しており、 前記2枚の電極は前記拡散源に対して斜めに配置されて
    いることを特徴とする請求項2記載の膜厚モニタ装置。
  4. 【請求項4】前記2枚の電極は円盤型形状を有している
    ことを特徴とする請求項3記載の膜厚モニタ装置。
  5. 【請求項5】前記2枚の電極のうち、他方の電極に対向
    する内側面が前記拡散源に面している電極は、その中心
    軸回りに一定速度で回転する回転電極である、ことを特
    徴とする請求項4記載の膜厚モニタ装置。
  6. 【請求項6】前記材料物質の拡散源から見て前記回転電
    極の内側面のみが見える様に、前記2枚の電極を覆うハ
    ウジングを更に備えることを特徴とする請求項5記載の
    膜厚モニタ装置。
  7. 【請求項7】前記膜厚算出手段は、前記電極間に形成さ
    れた薄膜の膜厚の算出値に基づいて、前記基板の表面に
    形成された薄膜の膜厚を算出することを特徴とする請求
    項1記載の膜厚モニタ装置。
  8. 【請求項8】前記膜厚算出手段によって算出された前記
    基板の表面に形成された薄膜の膜厚が目標膜厚に達した
    か否かを判定する比較器を更に備えたことを特徴とする
    請求項7記載の膜厚モニタ装置。
  9. 【請求項9】前記薄膜の膜厚が目標膜厚に達したと前記
    比較器が判定した時に前記拡散源からの前記材料物質の
    拡散を停止する制御手段を更に備えたことを特徴とする
    請求項8記載の膜厚モニタ装置。
JP23312097A 1997-08-28 1997-08-28 膜厚モニタ装置 Pending JPH1171673A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006091015A (ja) * 2004-09-20 2006-04-06 Muller Martini Holding Ag 搬送列流内において所定間隔で計測装置を通過する印刷物の厚みを計測する方法
CN107272947A (zh) * 2017-06-09 2017-10-20 奇酷互联网络科技(深圳)有限公司 触摸屏贴膜厚度的确定方法、装置和终端
WO2022046400A1 (en) * 2020-08-25 2022-03-03 Corning Incorporated In-situ deposition thickness monitoring

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