JP2002236076A - 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 - Google Patents
光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置Info
- Publication number
- JP2002236076A JP2002236076A JP2001031847A JP2001031847A JP2002236076A JP 2002236076 A JP2002236076 A JP 2002236076A JP 2001031847 A JP2001031847 A JP 2001031847A JP 2001031847 A JP2001031847 A JP 2001031847A JP 2002236076 A JP2002236076 A JP 2002236076A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- optical
- optical thin
- light
- measured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 被測定光学薄膜の光学系に対する位置調整が
容易で、かつ被測定光学薄膜の変質、変形がなく、成膜
中の光学薄膜であっても、随時、光学特性を正確にIn
−situ測定できる光学特性測定装置を備えた光学薄
膜成膜装置を提供する。 【解決手段】 本光学薄膜成膜装置10は、成膜源12
を備え、光学薄膜を成膜する成膜チャンバ14と、隔壁
18を介して成膜チャンバ14に隣接して設けられ、光
学薄膜の光学特性を測定する光学特性測定装置22とを
備える。光学薄膜測定装置は、光学特性の測定対象の被
測定光学薄膜を載置させるステージ24と、光源26
と、光照射手段28と、集光手段として設けられた積分
球30と、積分球によって集光された光量を計測する分
光光度計32と、分光光度計によって計測された光量に
基づいて光学薄膜の光学特性を算出する算出装置34と
を備える。ステージは、連通口38に設けられた回動軸
40と共に水平面内を回動して、成膜チャンバと測定チ
ャンバとの間を移動する。
容易で、かつ被測定光学薄膜の変質、変形がなく、成膜
中の光学薄膜であっても、随時、光学特性を正確にIn
−situ測定できる光学特性測定装置を備えた光学薄
膜成膜装置を提供する。 【解決手段】 本光学薄膜成膜装置10は、成膜源12
を備え、光学薄膜を成膜する成膜チャンバ14と、隔壁
18を介して成膜チャンバ14に隣接して設けられ、光
学薄膜の光学特性を測定する光学特性測定装置22とを
備える。光学薄膜測定装置は、光学特性の測定対象の被
測定光学薄膜を載置させるステージ24と、光源26
と、光照射手段28と、集光手段として設けられた積分
球30と、積分球によって集光された光量を計測する分
光光度計32と、分光光度計によって計測された光量に
基づいて光学薄膜の光学特性を算出する算出装置34と
を備える。ステージは、連通口38に設けられた回動軸
40と共に水平面内を回動して、成膜チャンバと測定チ
ャンバとの間を移動する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学薄膜の光学特
性を測定する装置及び光学薄膜成膜装置に関し、更に詳
細には、In−situ型光学特性測定装置、及び所望
の光学特性を有する光学薄膜を成膜する光学薄膜成膜装
置に関するものである。
性を測定する装置及び光学薄膜成膜装置に関し、更に詳
細には、In−situ型光学特性測定装置、及び所望
の光学特性を有する光学薄膜を成膜する光学薄膜成膜装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学薄膜は、所定の光学特性を示す無機
又は有機の薄膜であって、光の反射防止膜、干渉フィル
タ、狭帯域フィルタ等に使用されている。また、最近で
は、光学薄膜は、コンピュータのCRTモニタ等の反射
防止膜、更には建物とか自動車等の窓ガラスに積層する
フィルタ膜等に使用されている。尚、本明細書で、光学
特性とは、主として、光の透過率、反射率を言う。
又は有機の薄膜であって、光の反射防止膜、干渉フィル
タ、狭帯域フィルタ等に使用されている。また、最近で
は、光学薄膜は、コンピュータのCRTモニタ等の反射
防止膜、更には建物とか自動車等の窓ガラスに積層する
フィルタ膜等に使用されている。尚、本明細書で、光学
特性とは、主として、光の透過率、反射率を言う。
【0003】光学薄膜は、通常、スパッタリング法、蒸
着法、化学気相法等を使って成膜する成膜装置によって
例えば平面基板上に成膜し、成膜した光学薄膜を平面基
板から剥離することにより作製されている。
着法、化学気相法等を使って成膜する成膜装置によって
例えば平面基板上に成膜し、成膜した光学薄膜を平面基
板から剥離することにより作製されている。
【0004】ところで、光学薄膜の良否を判定する判定
基準の一つは、所定の光学特性を備えているかどうかで
ある。従って、光学薄膜の成膜に当たっては、光学薄膜
が所定の光学特性を具備していることを確認するため
に、成膜中及び製品光学薄膜の光学特性を測定すること
が、極めて重要である。従来、光学薄膜の光学特性を測
定する際には、成膜した光学薄膜の一部を測定試料とし
て採取し、試料の光学薄膜に所定光量の光を照射し、反
射光、透過光等の光量を分光光度計等によって計測し、
光量計測値に基づいて光学特性、例えば反射率を算出し
ている。
基準の一つは、所定の光学特性を備えているかどうかで
ある。従って、光学薄膜の成膜に当たっては、光学薄膜
が所定の光学特性を具備していることを確認するため
に、成膜中及び製品光学薄膜の光学特性を測定すること
が、極めて重要である。従来、光学薄膜の光学特性を測
定する際には、成膜した光学薄膜の一部を測定試料とし
て採取し、試料の光学薄膜に所定光量の光を照射し、反
射光、透過光等の光量を分光光度計等によって計測し、
光量計測値に基づいて光学特性、例えば反射率を算出し
ている。
【0005】従来の光学特性測定装置は、成膜装置とは
独立した装置であって、図示しないが、一般には、光源
と、光学薄膜試料を載置させるステージと、光源から出
射された光をステージ上の光学薄膜に導光して照射する
光学系と、光学薄膜試料に照射された光の反射光の光度
を計測する光度計とを備えている。例えば、透明フィル
ムを基板として使用し、透明フィルムの表面に成膜され
た光学薄膜の光学特性を測定する際には、例えば、図3
に示すように、黒色のロール58をステージとして使用
し、光学薄膜が成膜されている透明フィルム56を黒色
ロール58に面接触させて僅かに引張し、光学系(図示
せず)から出射した光を面接触領域の光学薄膜に照射
し、黒色ロール面で反射した反射光の光量を光度計(図
示せず)で計測し、例えば透過率、反射率等の光学特性
を測定している。
独立した装置であって、図示しないが、一般には、光源
と、光学薄膜試料を載置させるステージと、光源から出
射された光をステージ上の光学薄膜に導光して照射する
光学系と、光学薄膜試料に照射された光の反射光の光度
を計測する光度計とを備えている。例えば、透明フィル
ムを基板として使用し、透明フィルムの表面に成膜され
た光学薄膜の光学特性を測定する際には、例えば、図3
に示すように、黒色のロール58をステージとして使用
し、光学薄膜が成膜されている透明フィルム56を黒色
ロール58に面接触させて僅かに引張し、光学系(図示
せず)から出射した光を面接触領域の光学薄膜に照射
し、黒色ロール面で反射した反射光の光量を光度計(図
示せず)で計測し、例えば透過率、反射率等の光学特性
を測定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光学特
性測定装置には、以下に説明するように種々の問題があ
った。第1の問題は、光学薄膜試料に光を照射し、光学
薄膜試料からの反射光を集光する光学系に対する光学薄
膜試料の位置調整が煩わしいということである。従来の
光学特性測定装置では、光学系と光学薄膜試料の相対的
位置関係が所定の位置関係からずれると、光学系の照射
位置がずれ、従って反射光の光量が変わるために、光学
薄膜試料の光学特性の測定に誤りが生じ易い。従って、
光学薄膜試料の位置調整が煩わしく、手間を要した。例
えば、上述の黒色ロールをステージとして使用したとき
には、光学薄膜を積層させた透明フィルムが変形して、
光学系に対する位置関係が変わったりして、光学薄膜の
光学特性を正確に測定することができない。
性測定装置には、以下に説明するように種々の問題があ
った。第1の問題は、光学薄膜試料に光を照射し、光学
薄膜試料からの反射光を集光する光学系に対する光学薄
膜試料の位置調整が煩わしいということである。従来の
光学特性測定装置では、光学系と光学薄膜試料の相対的
位置関係が所定の位置関係からずれると、光学系の照射
位置がずれ、従って反射光の光量が変わるために、光学
薄膜試料の光学特性の測定に誤りが生じ易い。従って、
光学薄膜試料の位置調整が煩わしく、手間を要した。例
えば、上述の黒色ロールをステージとして使用したとき
には、光学薄膜を積層させた透明フィルムが変形して、
光学系に対する位置関係が変わったりして、光学薄膜の
光学特性を正確に測定することができない。
【0007】第2の問題は、成膜装置から取り出した光
学薄膜が大気に触れて変質するために、正確な光学特性
を測定することが難しいということである。従来の光学
特性測定装置では、光学薄膜の光学特性を測定するため
に、一旦、光学薄膜試料を成膜装置から取り出した際、
光学薄膜試料が大気に触れる。そのために、光学薄膜、
特に光学薄膜の表面が酸化されて変質したり、或いは変
形して基板から剥離したりすることもあって、正確な光
学特性を測定することが難しかった。
学薄膜が大気に触れて変質するために、正確な光学特性
を測定することが難しいということである。従来の光学
特性測定装置では、光学薄膜の光学特性を測定するため
に、一旦、光学薄膜試料を成膜装置から取り出した際、
光学薄膜試料が大気に触れる。そのために、光学薄膜、
特に光学薄膜の表面が酸化されて変質したり、或いは変
形して基板から剥離したりすることもあって、正確な光
学特性を測定することが難しかった。
【0008】第3の問題は、成膜装置で成膜中の光学薄
膜の光学特性を、所望の時に随時、測定することができ
ないということである。光学薄膜の光学特性は、光学薄
膜の膜厚と極めて密接な関係にあって、反射率カーブが
膜厚によって異なるので、所定の光学特性の光学薄膜を
作製するために、成膜中の光学薄膜の光学特性を随時測
定して膜厚を調節することが必要である。例えば、所定
膜厚の90%まで光学薄膜を成長させたとき、光学特性
を測定し、そして光学特性の測定値と光学特性の所望値
とを対比して、更に成長させるべき膜厚量を予測するこ
とが必要である。特に、新しい光学薄膜の開発の際に
は、随時、成膜中の光学薄膜の光学特性の測定が必要に
なる。
膜の光学特性を、所望の時に随時、測定することができ
ないということである。光学薄膜の光学特性は、光学薄
膜の膜厚と極めて密接な関係にあって、反射率カーブが
膜厚によって異なるので、所定の光学特性の光学薄膜を
作製するために、成膜中の光学薄膜の光学特性を随時測
定して膜厚を調節することが必要である。例えば、所定
膜厚の90%まで光学薄膜を成長させたとき、光学特性
を測定し、そして光学特性の測定値と光学特性の所望値
とを対比して、更に成長させるべき膜厚量を予測するこ
とが必要である。特に、新しい光学薄膜の開発の際に
は、随時、成膜中の光学薄膜の光学特性の測定が必要に
なる。
【0009】しかし、従来の光学特性測定装置は、成膜
装置とは独立した装置であるから、成膜装置で成膜中の
光学薄膜の光学特性を、所望の時に随時、測定すること
ができないので、光学薄膜成膜装置で成膜した光学薄膜
の膜厚を所望の値にすることが難しかった。そこで、成
膜中の光学薄膜の光学特性を、所望の時に随時、成膜場
所で測定することができる光学特性測定装置、つまりI
n−situ型光学特性測定装置の開発が望まれてい
た。
装置とは独立した装置であるから、成膜装置で成膜中の
光学薄膜の光学特性を、所望の時に随時、測定すること
ができないので、光学薄膜成膜装置で成膜した光学薄膜
の膜厚を所望の値にすることが難しかった。そこで、成
膜中の光学薄膜の光学特性を、所望の時に随時、成膜場
所で測定することができる光学特性測定装置、つまりI
n−situ型光学特性測定装置の開発が望まれてい
た。
【0010】そこで、本発明の目的は、被測定光学薄膜
の光学系に対する位置調整が容易で、かつ被測定光学薄
膜の変質、変形がなく、成膜中の光学薄膜であっても、
随時、光学特性を正確にIn−situ測定できる光学
特性測定装置、及びそのような光学特性測定装置を備え
た光学薄膜成膜装置を提供することである。
の光学系に対する位置調整が容易で、かつ被測定光学薄
膜の変質、変形がなく、成膜中の光学薄膜であっても、
随時、光学特性を正確にIn−situ測定できる光学
特性測定装置、及びそのような光学特性測定装置を備え
た光学薄膜成膜装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、被測定光学
薄膜の光学系に対する位置調整を容易にするには、光照
射手段及び集光手段の被測定光学薄膜に対する相対的位
置が多少ずれていても、正確に光を被測定光学薄膜上に
照射し、反射光を確実に集光できるような光学的閉空間
を構成することが必要と考えた。また、成膜中の光学薄
膜の光学特性を、所望の時に随時、測定することができ
るようにするためには、成膜装置に光学特性測定装置を
付設することが必要であると考え、実験の末に、本発明
を発明するに到った。
薄膜の光学系に対する位置調整を容易にするには、光照
射手段及び集光手段の被測定光学薄膜に対する相対的位
置が多少ずれていても、正確に光を被測定光学薄膜上に
照射し、反射光を確実に集光できるような光学的閉空間
を構成することが必要と考えた。また、成膜中の光学薄
膜の光学特性を、所望の時に随時、測定することができ
るようにするためには、成膜装置に光学特性測定装置を
付設することが必要であると考え、実験の末に、本発明
を発明するに到った。
【0012】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づいて、本発明に係る光学特性測定装置は、光学薄膜
の光学特性を測定する装置であって、被測定光学薄膜を
載置する測定ステージと、光源から出射された光を被測
定光学薄膜に照射する光照射手段と、内周面に設けられ
た球面状の拡散反射面と、測定ステージ上に載置された
被測定光学薄膜に対面する開口とを有する光学的部材を
備え、光学薄膜から反射された反射光を開口を介して受
け入れ、拡散反射面を介して集光する集光手段と、集光
手段によって集光された光量を計測する光量計測手段
と、光量計測手段によって計測された光量に基づいて光
学薄膜の光学特性を算出する算出手段とを備えているこ
とを特徴としている。
基づいて、本発明に係る光学特性測定装置は、光学薄膜
の光学特性を測定する装置であって、被測定光学薄膜を
載置する測定ステージと、光源から出射された光を被測
定光学薄膜に照射する光照射手段と、内周面に設けられ
た球面状の拡散反射面と、測定ステージ上に載置された
被測定光学薄膜に対面する開口とを有する光学的部材を
備え、光学薄膜から反射された反射光を開口を介して受
け入れ、拡散反射面を介して集光する集光手段と、集光
手段によって集光された光量を計測する光量計測手段
と、光量計測手段によって計測された光量に基づいて光
学薄膜の光学特性を算出する算出手段とを備えているこ
とを特徴としている。
【0013】本発明で、光源の種類には制約はなく、例
えばハロゲンランプを好適に使用できる。また、特定の
波長の光に対する光学特性を測定する際には、その特定
の波長の光を出射する光源、例えば半導体レーザ等を使
用する。本発明では光量計測手段として、例えば分光光
度計を使う。反射率は波長によって異なるので、反射光
を分光して、分光した波長範囲の光量を測定する。ま
た、算出手段は、光量計測手段によって計測された光
量、つまり被測定光学薄膜で反射した反射光の光量と、
被測定光学薄膜を照射した入射光の光量との比率から、
光学特性、例えば光学薄膜の反射率を算出する。
えばハロゲンランプを好適に使用できる。また、特定の
波長の光に対する光学特性を測定する際には、その特定
の波長の光を出射する光源、例えば半導体レーザ等を使
用する。本発明では光量計測手段として、例えば分光光
度計を使う。反射率は波長によって異なるので、反射光
を分光して、分光した波長範囲の光量を測定する。ま
た、算出手段は、光量計測手段によって計測された光
量、つまり被測定光学薄膜で反射した反射光の光量と、
被測定光学薄膜を照射した入射光の光量との比率から、
光学特性、例えば光学薄膜の反射率を算出する。
【0014】本発明の集光手段に設ける光学的部材は、
球面状の拡散反射面を内周面に備え、被測定光学薄膜に
対面する開口を有している限り、構成に制約はない。本
発明では、光学的部材が光学的閉空間を構成し、光学部
材の開口の大きさが、被測定光学薄膜の入射光に対する
入射面積及び反射光の受光面積を規定するので、光学的
部材の開口下に被測定光学薄膜を載置さえすれば、正確
な光学特性を測定できる。よって、被測定光学薄膜の光
学系に対する位置合わせが、従来に比べて、著しく容易
になる。
球面状の拡散反射面を内周面に備え、被測定光学薄膜に
対面する開口を有している限り、構成に制約はない。本
発明では、光学的部材が光学的閉空間を構成し、光学部
材の開口の大きさが、被測定光学薄膜の入射光に対する
入射面積及び反射光の受光面積を規定するので、光学的
部材の開口下に被測定光学薄膜を載置さえすれば、正確
な光学特性を測定できる。よって、被測定光学薄膜の光
学系に対する位置合わせが、従来に比べて、著しく容易
になる。
【0015】前記光照射手段は、前記光学的部材に光学
的に接続され、前記光源からの光を前記光学的部材の開
口から前記被測定光学薄膜に照射する。好適には、光学
的部材として、例えば内壁で拡散反射を繰り返させ、反
射光を測光窓から外部に出す積分球を使用する。ここ
で、拡散反射面とは巨視的に見て反射の法則に無関係に
各方向に光を拡散する反射を言い、例えばすりガラス面
での反射を言う。光学的部材として積分球を備えること
により、光学薄膜の反射光が散乱光であっても、また、
光学薄膜を成長させる基板が完全な平面でなく、多少の
凹凸があっても、反射光をほぼ完全に集光して、正確な
反射光の光量を計測し、従って正確な光学特性、例えば
正確な反射率を測定することができる。積分球を集光手
段として使用することにより、基板の積分球に対する位
置決め精度が比較的緩やかになるので、位置決めに手間
を要しない。
的に接続され、前記光源からの光を前記光学的部材の開
口から前記被測定光学薄膜に照射する。好適には、光学
的部材として、例えば内壁で拡散反射を繰り返させ、反
射光を測光窓から外部に出す積分球を使用する。ここ
で、拡散反射面とは巨視的に見て反射の法則に無関係に
各方向に光を拡散する反射を言い、例えばすりガラス面
での反射を言う。光学的部材として積分球を備えること
により、光学薄膜の反射光が散乱光であっても、また、
光学薄膜を成長させる基板が完全な平面でなく、多少の
凹凸があっても、反射光をほぼ完全に集光して、正確な
反射光の光量を計測し、従って正確な光学特性、例えば
正確な反射率を測定することができる。積分球を集光手
段として使用することにより、基板の積分球に対する位
置決め精度が比較的緩やかになるので、位置決めに手間
を要しない。
【0016】必要に応じて、前記被測定光学薄膜の表面
を覆い、所定形状の露出面を露出させるマスク手段を設
けて、被測定光学薄膜をマスクで覆って所定形状の露出
面の光学特性を測定するようにしても良い。尚、その際
には、前記マスクの前記被測定光学薄膜と対面する面を
黒色にして、マスクで覆った被測定光学薄膜の非露出面
からの反射光はマスクで吸収するようにする。
を覆い、所定形状の露出面を露出させるマスク手段を設
けて、被測定光学薄膜をマスクで覆って所定形状の露出
面の光学特性を測定するようにしても良い。尚、その際
には、前記マスクの前記被測定光学薄膜と対面する面を
黒色にして、マスクで覆った被測定光学薄膜の非露出面
からの反射光はマスクで吸収するようにする。
【0017】本発明の好適な実施態様では、前記測定ス
テージ、前記光源を除く前記光照射手段、及び前記集光
手段を収容する測定チャンバと、測定チャンバ内を大気
圧以下にする真空吸引手段とを備えている。これによ
り、光学特性測定中の空気等による酸化、腐食に起因す
る、被測定光学薄膜の変質、変形を防止して、正確な光
学特性を測定することができる。
テージ、前記光源を除く前記光照射手段、及び前記集光
手段を収容する測定チャンバと、測定チャンバ内を大気
圧以下にする真空吸引手段とを備えている。これによ
り、光学特性測定中の空気等による酸化、腐食に起因す
る、被測定光学薄膜の変質、変形を防止して、正確な光
学特性を測定することができる。
【0018】本発明に係る光学薄膜成膜装置は、成膜ス
テージを備え、成膜ステージ上に載置した基板に光学薄
膜を成長させる成膜チャンバと、上述の光学特性測定装
置とを有する光学薄膜成膜装置であって、大気に露出す
ることなく、光学特性測定装置の測定チャンバと光学薄
膜成膜装置の成膜チャンバとを直接相互に連通させる連
通口と、光学特性測定装置の測定ステージに代えて、連
通口を介して成膜ステージを測定チャンバに移動させ、
測定チャンバ内で測定ステージとして使用する移動手段
とを備えていることを特徴としている。
テージを備え、成膜ステージ上に載置した基板に光学薄
膜を成長させる成膜チャンバと、上述の光学特性測定装
置とを有する光学薄膜成膜装置であって、大気に露出す
ることなく、光学特性測定装置の測定チャンバと光学薄
膜成膜装置の成膜チャンバとを直接相互に連通させる連
通口と、光学特性測定装置の測定ステージに代えて、連
通口を介して成膜ステージを測定チャンバに移動させ、
測定チャンバ内で測定ステージとして使用する移動手段
とを備えていることを特徴としている。
【0019】本発明では、成膜中の光学薄膜を載せた成
膜ステージを、連通口を介して、成膜チャンバから測定
チャンバに移動させることにより、成膜中の光学薄膜の
光学特性を、所望時に随時、In−situ測定するこ
とができる。
膜ステージを、連通口を介して、成膜チャンバから測定
チャンバに移動させることにより、成膜中の光学薄膜の
光学特性を、所望時に随時、In−situ測定するこ
とができる。
【0020】好適には、前記成膜チャンバでは、平面基
板を成膜ステージ上に載置し、平面基板上に光学薄膜を
成膜するようにする。更に望ましくは、前記算出手段に
よって得た前記光学薄膜の光学特性の測定結果に基づい
て、測定時以降の前記成膜チャンバ内の成膜時間を制御
するフィードバック制御手段を備えているようにする。
光学特性は光学薄膜の膜厚に密接に関係するので、測定
時の光学特性に基づいて不足する膜厚を算出することが
できる。不足する膜厚分が判ると、不足膜厚分を成膜す
る時間が判るので、成膜に要する時間を調節して膜厚を
制御することができる。成膜チャンバでの成膜方法には
制約は無く、例えば、スパッタリング法、蒸着法、及び
化学気相法のいずれかの既知の成膜方法によって光学薄
膜を前記平面基板上に成膜するができる。
板を成膜ステージ上に載置し、平面基板上に光学薄膜を
成膜するようにする。更に望ましくは、前記算出手段に
よって得た前記光学薄膜の光学特性の測定結果に基づい
て、測定時以降の前記成膜チャンバ内の成膜時間を制御
するフィードバック制御手段を備えているようにする。
光学特性は光学薄膜の膜厚に密接に関係するので、測定
時の光学特性に基づいて不足する膜厚を算出することが
できる。不足する膜厚分が判ると、不足膜厚分を成膜す
る時間が判るので、成膜に要する時間を調節して膜厚を
制御することができる。成膜チャンバでの成膜方法には
制約は無く、例えば、スパッタリング法、蒸着法、及び
化学気相法のいずれかの既知の成膜方法によって光学薄
膜を前記平面基板上に成膜するができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。光学薄膜成膜装置の実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る光学薄膜成膜装置の実施
形態の一例であって、図1は光学特性測定装置の構成を
示す模式図、及び図2は成膜チャンバで光学薄膜を成膜
中の本実施形態例の光学薄膜成膜装置の状態を示す模式
図である。本実施形態例の光学薄膜成膜装置10は、所
望時に随時、成膜中の光学薄膜の光学特性を測定して、
所定の光学特性を有する光学薄膜を成膜する装置であっ
て、図1及び図2に示すように、平面基板W上に光学薄
膜を成膜する成膜源12と、平面基板W及び成膜源12
を収容する成膜チャンバ14とを有する成膜装置本体1
6と、隔壁18を介して成膜チャンバ14に隣接して設
けられた測定チャンバ20を備え、光学薄膜の光学特性
を測定する光学特性測定装置22とを備えている。
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。光学薄膜成膜装置の実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る光学薄膜成膜装置の実施
形態の一例であって、図1は光学特性測定装置の構成を
示す模式図、及び図2は成膜チャンバで光学薄膜を成膜
中の本実施形態例の光学薄膜成膜装置の状態を示す模式
図である。本実施形態例の光学薄膜成膜装置10は、所
望時に随時、成膜中の光学薄膜の光学特性を測定して、
所定の光学特性を有する光学薄膜を成膜する装置であっ
て、図1及び図2に示すように、平面基板W上に光学薄
膜を成膜する成膜源12と、平面基板W及び成膜源12
を収容する成膜チャンバ14とを有する成膜装置本体1
6と、隔壁18を介して成膜チャンバ14に隣接して設
けられた測定チャンバ20を備え、光学薄膜の光学特性
を測定する光学特性測定装置22とを備えている。
【0022】光学特性測定装置22は、光学特性の測定
対象である被測定光学薄膜を載置させるステージ24
と、光源26と、光照射手段28と、集光手段として設
けられた積分球30と、積分球30によって集光された
光量を計測する光量計測手段として設けられ分光光度計
32と、分光光度計32によって計測された光量に基づ
いて光学薄膜の光学特性を算出する算出装置34とを備
えている。光源26には、可視光を放射させるときには
ハロゲンランプを使用し、紫外線(UV)を放射させる
ときには重水素ランプを使用する。また、光学特性測定
装置22は、測定チャンバ20内に、ステージ24と、
光照射手段28と、積分球30とを収容し、更に、吸引
口36から測定チャンバ20内を吸引する真空吸引装置
(図示せず)を備えている。
対象である被測定光学薄膜を載置させるステージ24
と、光源26と、光照射手段28と、集光手段として設
けられた積分球30と、積分球30によって集光された
光量を計測する光量計測手段として設けられ分光光度計
32と、分光光度計32によって計測された光量に基づ
いて光学薄膜の光学特性を算出する算出装置34とを備
えている。光源26には、可視光を放射させるときには
ハロゲンランプを使用し、紫外線(UV)を放射させる
ときには重水素ランプを使用する。また、光学特性測定
装置22は、測定チャンバ20内に、ステージ24と、
光照射手段28と、積分球30とを収容し、更に、吸引
口36から測定チャンバ20内を吸引する真空吸引装置
(図示せず)を備えている。
【0023】成膜チャンバ14と測定チャンバ20と
は、隔壁18に設けられた連通口38を介して相互に連
通している。ステージ24は、既知の駆動装置(図示せ
ず)によって駆動されることによって、連通口38に設
けられた回動軸40と共に回動し、連通口38を通って
水平面内で、成膜チャンバ14から測定チャンバ20
に、逆に測定チャンバ20から成膜チャンバ14に移動
する。これにより、ステージ24は、測定チャンバ20
内では、被測定光学薄膜を載置させる測定ステージとし
て機能し、成膜チャンバ14内では、光学薄膜を積層さ
せる基板を載置する成膜ステージとして機能する。以上
のステージ24の構成によって、被測定光学薄膜は、大
気に曝されることなく、成膜チャンバ14と測定チャン
バ20との間を往復することができる。
は、隔壁18に設けられた連通口38を介して相互に連
通している。ステージ24は、既知の駆動装置(図示せ
ず)によって駆動されることによって、連通口38に設
けられた回動軸40と共に回動し、連通口38を通って
水平面内で、成膜チャンバ14から測定チャンバ20
に、逆に測定チャンバ20から成膜チャンバ14に移動
する。これにより、ステージ24は、測定チャンバ20
内では、被測定光学薄膜を載置させる測定ステージとし
て機能し、成膜チャンバ14内では、光学薄膜を積層さ
せる基板を載置する成膜ステージとして機能する。以上
のステージ24の構成によって、被測定光学薄膜は、大
気に曝されることなく、成膜チャンバ14と測定チャン
バ20との間を往復することができる。
【0024】光源26として、例えばハロゲンランプが
使用される。光照射手段28は、光源26に接続された
光ファイバ42と、光ファイバ42の末端に設けられ、
積分球30を貫通する光照射ポート44とを備えてい
る。積分球30は、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)等で形成され、内径40mmから50mmの球面
状の拡散反射面を内周面に備えた球殻体であって、ステ
ージ24上に載置された被測定光学薄膜に対面した円形
の開口46を有する。光照射手段28は、光源26から
出射された光を光照射ポート44から積分球30内に出
射し、積分球30の開口46に面して露出している被測
定光学薄膜に照射する。
使用される。光照射手段28は、光源26に接続された
光ファイバ42と、光ファイバ42の末端に設けられ、
積分球30を貫通する光照射ポート44とを備えてい
る。積分球30は、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)等で形成され、内径40mmから50mmの球面
状の拡散反射面を内周面に備えた球殻体であって、ステ
ージ24上に載置された被測定光学薄膜に対面した円形
の開口46を有する。光照射手段28は、光源26から
出射された光を光照射ポート44から積分球30内に出
射し、積分球30の開口46に面して露出している被測
定光学薄膜に照射する。
【0025】積分球30は、光ファイバ48によって分
光光度計32に接続され、開口46の開口縁を被測定光
学薄膜に接触させて、開口46を介して被測定光学薄膜
から反射された反射光を球面状の拡散反射面で集光し、
光ファイバ44の集光ポート50から分光光度計32に
導光する。算出装置34は、分光光度計32で得られた
反射光の光量計測値に基づき、予め定められている関係
に従って、被測定光学薄膜の光学特性、例えば反射率、
透過率等を算出する。本実施形態例では、分光光度計3
2と算出装置34とは、同じキャビネットに格納されて
いる。
光光度計32に接続され、開口46の開口縁を被測定光
学薄膜に接触させて、開口46を介して被測定光学薄膜
から反射された反射光を球面状の拡散反射面で集光し、
光ファイバ44の集光ポート50から分光光度計32に
導光する。算出装置34は、分光光度計32で得られた
反射光の光量計測値に基づき、予め定められている関係
に従って、被測定光学薄膜の光学特性、例えば反射率、
透過率等を算出する。本実施形態例では、分光光度計3
2と算出装置34とは、同じキャビネットに格納されて
いる。
【0026】成膜チャンバ14は、スパッタリング法、
蒸着法、及び化学気相法等によって光学薄膜を平面基板
W上に成膜する既知の構成の成膜源12を備え、真空吸
引装置(図示せず)によって排気口52から排気され、
常時、大気圧以下の所定の成膜圧力、好ましくは測定チ
ャンバ20の圧力より低い圧力に維持されている。以上
の構成によって、成膜チャンバ14では、ステージ24
上に載置された透明な平面基板W上に光学薄膜が成長す
る。また、必要に応じて、成膜チャンバ14から測定チ
ャンバ20に成膜原料ガスが流入しないように、連通口
38には窒素ガスカーテン等のシール機構を設けても良
い。
蒸着法、及び化学気相法等によって光学薄膜を平面基板
W上に成膜する既知の構成の成膜源12を備え、真空吸
引装置(図示せず)によって排気口52から排気され、
常時、大気圧以下の所定の成膜圧力、好ましくは測定チ
ャンバ20の圧力より低い圧力に維持されている。以上
の構成によって、成膜チャンバ14では、ステージ24
上に載置された透明な平面基板W上に光学薄膜が成長す
る。また、必要に応じて、成膜チャンバ14から測定チ
ャンバ20に成膜原料ガスが流入しないように、連通口
38には窒素ガスカーテン等のシール機構を設けても良
い。
【0027】以下に、本実施形態例の光学薄膜成膜装置
10を使って光学薄膜を成膜する方法を説明する。先
ず、図2に示すように、ステージ24を成膜チャンバ1
4内の所定位置に位置決めし、成膜源12を作動させ
て、平面基板W上に光学薄膜を成長させる。次いで、所
定の成膜所要時間の約90%が経過した時点で、ステー
ジ24を回動して図1に示す位置に位置決めして、平面
基板W上に成膜された光学薄膜の光学特性を測定する。
そして、光学特性、例えば反射率が所定の反射率より小
さいときには、光学薄膜の膜厚が所定膜厚より薄いと判
定し、再び、ステージ24を回動させて、図2に示すよ
うに、成膜チャンバ14に位置決めし、膜厚と成膜時間
との関係に基づいて不足の膜厚を成膜する時間だけ、光
学薄膜を成長させる。
10を使って光学薄膜を成膜する方法を説明する。先
ず、図2に示すように、ステージ24を成膜チャンバ1
4内の所定位置に位置決めし、成膜源12を作動させ
て、平面基板W上に光学薄膜を成長させる。次いで、所
定の成膜所要時間の約90%が経過した時点で、ステー
ジ24を回動して図1に示す位置に位置決めして、平面
基板W上に成膜された光学薄膜の光学特性を測定する。
そして、光学特性、例えば反射率が所定の反射率より小
さいときには、光学薄膜の膜厚が所定膜厚より薄いと判
定し、再び、ステージ24を回動させて、図2に示すよ
うに、成膜チャンバ14に位置決めし、膜厚と成膜時間
との関係に基づいて不足の膜厚を成膜する時間だけ、光
学薄膜を成長させる。
【0028】以上のように、本実施形態例では、成膜中
の光学薄膜であっても、随時、大気等の腐食性雰囲気に
光学薄膜を曝すことなく、光学薄膜の光学特性を正確に
In−situ測定できるので、所望の光学特性を有す
る光学薄膜を作製することができる。
の光学薄膜であっても、随時、大気等の腐食性雰囲気に
光学薄膜を曝すことなく、光学薄膜の光学特性を正確に
In−situ測定できるので、所望の光学特性を有す
る光学薄膜を作製することができる。
【0029】光学特性測定装置の実施形態例 上述の実施形態例では、光学薄膜成膜装置10に付設さ
れた光学特性測定装置22を例にして説明しているが、
本発明に係る光学特性測定装置は、光学薄膜成膜装置に
付設させる必要は必ずしもなく、光学特性測定装置単独
としても充分に機能する。光学特性測定装置単独の場合
には、ステージ24は、固定式であって、測定ステージ
としてのみ機能する。従って、連通口38及び回動軸4
0を設ける必要はない。光学特性測定装置22が単独の
場合であっても、光学特性測定装置22は、集光手段と
して積分球30を備えているので、被測定光学薄膜の反
射光が散乱光であっても、また、平面基板Wが完全な平
面でなく、多少の凹凸があっても、反射光をほぼ完全に
集光して、正確な反射率を測定することができる。ま
た、積分球30を集光手段として使用しているので、平
面基板の積分球30に対する位置決め精度が比較的緩や
かで、位置決めに手間を要しない。
れた光学特性測定装置22を例にして説明しているが、
本発明に係る光学特性測定装置は、光学薄膜成膜装置に
付設させる必要は必ずしもなく、光学特性測定装置単独
としても充分に機能する。光学特性測定装置単独の場合
には、ステージ24は、固定式であって、測定ステージ
としてのみ機能する。従って、連通口38及び回動軸4
0を設ける必要はない。光学特性測定装置22が単独の
場合であっても、光学特性測定装置22は、集光手段と
して積分球30を備えているので、被測定光学薄膜の反
射光が散乱光であっても、また、平面基板Wが完全な平
面でなく、多少の凹凸があっても、反射光をほぼ完全に
集光して、正確な反射率を測定することができる。ま
た、積分球30を集光手段として使用しているので、平
面基板の積分球30に対する位置決め精度が比較的緩や
かで、位置決めに手間を要しない。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る光学特性測定装置の構成に
よれば、内周面に設けられた球面状の拡散反射面と、測
定ステージ上に載置された被測定光学薄膜に対面する開
口とを有する光学的部材を備え、光学薄膜から反射され
た反射光を開口を介して受け入れ、拡散反射面を介して
集光する集光手段を設けることにより、被測定光学薄膜
の光学系に対する位置合わせが、従来に比べて、著しく
容易になる。また、光学薄膜を成膜させる基板が、完全
な平面でなく、多少の凹凸があっても、集光手段により
反射光をほぼ完全に集光し、正確な光学特性を測定する
ことができる。本発明に係る光学薄膜成膜装置の構成に
よれば、本発明に係る光学特性測定装置の構成に加え
て、大気に露出することなく、光学特性測定装置の測定
チャンバと光学薄膜成膜装置の成膜チャンバとを直接相
互に連通する連通口と、連通口を介してステージを測定
チャンバと成膜チャンバとの間でステージを移動させる
移動手段とを備えることにより、被測定光学薄膜の変
質、変形がなく、成膜中の光学薄膜であっても、随時、
光学特性を正確にIn−situ測定して、所望の光学
特性を備えた光学薄膜を作製できる光学薄膜成膜装置を
実現している。
よれば、内周面に設けられた球面状の拡散反射面と、測
定ステージ上に載置された被測定光学薄膜に対面する開
口とを有する光学的部材を備え、光学薄膜から反射され
た反射光を開口を介して受け入れ、拡散反射面を介して
集光する集光手段を設けることにより、被測定光学薄膜
の光学系に対する位置合わせが、従来に比べて、著しく
容易になる。また、光学薄膜を成膜させる基板が、完全
な平面でなく、多少の凹凸があっても、集光手段により
反射光をほぼ完全に集光し、正確な光学特性を測定する
ことができる。本発明に係る光学薄膜成膜装置の構成に
よれば、本発明に係る光学特性測定装置の構成に加え
て、大気に露出することなく、光学特性測定装置の測定
チャンバと光学薄膜成膜装置の成膜チャンバとを直接相
互に連通する連通口と、連通口を介してステージを測定
チャンバと成膜チャンバとの間でステージを移動させる
移動手段とを備えることにより、被測定光学薄膜の変
質、変形がなく、成膜中の光学薄膜であっても、随時、
光学特性を正確にIn−situ測定して、所望の光学
特性を備えた光学薄膜を作製できる光学薄膜成膜装置を
実現している。
【図1】光学特性測定装置の構成を示す模式図である。
【図2】成膜チャンバで光学薄膜を成膜中の実施形態例
の光学薄膜成膜装置の状態を示す模式図である。
の光学薄膜成膜装置の状態を示す模式図である。
【図3】従来の光学特性測定装置の要部を示す模式的斜
視図である。
視図である。
【符号の説明】 10……実施形態例の光学薄膜成膜装置、12……成膜
源、14……成膜チャンバ、16……成膜装置本体、1
8……隔壁、20……測定チャンバ、22……光学特性
測定装置、24……ステージ、26……光源、28……
光照射手段、30……積分球、32……分光光度計、3
4……算出装置、36……吸引口、38……連通口、4
0……回動軸、42……光ファイバ、44……光照射ポ
ート、46……開口、48……光ファイバ、50……集
光ポート、52……吸引口、56……透明フィルム、5
8……黒色のロール。
源、14……成膜チャンバ、16……成膜装置本体、1
8……隔壁、20……測定チャンバ、22……光学特性
測定装置、24……ステージ、26……光源、28……
光照射手段、30……積分球、32……分光光度計、3
4……算出装置、36……吸引口、38……連通口、4
0……回動軸、42……光ファイバ、44……光照射ポ
ート、46……開口、48……光ファイバ、50……集
光ポート、52……吸引口、56……透明フィルム、5
8……黒色のロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 AA02 AA05 BB10 DD12 EE02 GG10 HH02 HH03 JJ01 JJ16 JJ17 2G065 AA04 AB04 AB05 AB09 AB22 AB23 AB27 BA40 BB02 BB42 CA27 DA05 DA08 2G086 EE06 EE12 4K029 BC07 BD00 BD09 CA01 CA05 EA00 EA02 HA03 4K030 JA11 KA39 KA41 LA11
Claims (11)
- 【請求項1】 光学薄膜の光学特性を測定する装置であ
って、 被測定光学薄膜を載置する測定ステージと、 光源から出射された光を被測定光学薄膜に照射する光照
射手段と、 内周面に設けられた球面状の拡散反射面と、測定ステー
ジ上に載置された被測定光学薄膜に対面する開口とを有
する光学的部材を備え、光学薄膜から反射された反射光
を開口を介して受け入れ、拡散反射面を介して集光する
集光手段と、 集光手段によって集光された光量を計測する光量計測手
段と、 光量計測手段によって計測された光量に基づいて光学薄
膜の光学特性を算出する算出手段とを備えていることを
特徴とする光学特性測定装置。 - 【請求項2】 前記光照射手段は、前記光学的部材に光
学的に接続され、前記光源からの光を前記光学的部材の
開口から前記被測定光学薄膜に照射することを特徴とす
る請求項1に記載の光学特性測定装置。 - 【請求項3】 前記光学的部材として積分球を設けるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の光学特性測定装
置。 - 【請求項4】 前記被測定光学薄膜の表面を覆い、被測
定光学薄膜の所定形状の露出面を露出させるマスク手段
を有することを特徴とする請求項1から3のうちのいず
れか1項に記載の光学特性測定装置。 - 【請求項5】 前記マスクの前記被測定光学薄膜と対面
する面が黒色であることを特徴とする請求項4に記載の
光学特性測定装置。 - 【請求項6】 前記測定ステージ、前記光源を除く前記
光照射手段、及び前記集光手段を収容する測定チャンバ
と、測定チャンバ内を大気圧以下にする真空吸引手段と
を備えていることを特徴とする請求項1から5のうちの
いずれか1項に記載の光学特性測定装置。 - 【請求項7】 成膜ステージを備え、成膜ステージ上に
載置した基板に光学薄膜を成長させる成膜チャンバと、
請求項6に記載の光学特性測定装置とを有する光学薄膜
成膜装置であって、 大気に露出することなく、光学特性測定装置の測定チャ
ンバと光学薄膜成膜装置の成膜チャンバとを直接相互に
連通させる連通口と、 光学特性測定装置の測定ステージに代えて、連通口を介
して成膜ステージを測定チャンバに移動させ、測定チャ
ンバ内で測定ステージとして使用する移動手段とを備え
ていることを特徴とする光学薄膜成膜装置。 - 【請求項8】 前記成膜チャンバでは、平面基板を成膜
ステージ上に載置し、平面基板上に光学薄膜を成膜する
ことを特徴とする請求項7に記載の光学薄膜成膜装置。 - 【請求項9】 前記算出手段によって得た前記光学薄膜
の光学特性の測定結果に基づいて、測定時以降の前記成
膜チャンバ内の成膜時間を制御するフィードバック制御
手段を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記
載の光学薄膜成膜装置。 - 【請求項10】 前記成膜チャンバでは、スパッタリン
グ法、蒸着法、及び化学気相法のいずれかによって光学
薄膜を前記平面基板上に成膜することを特徴とする請求
項7から9のうちのいずれか1項に記載の光学薄膜成膜
装置。 - 【請求項11】 前記成膜チャンバ内で、反射防止膜、
ダイクロイックミラー、干渉フィルタ、峡帯域フィルタ
のいずれかを構成する光学薄膜を成膜することを特徴と
する請求項7から10のうちのいずれか1項に記載の光
学薄膜成膜装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001031847A JP2002236076A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001031847A JP2002236076A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002236076A true JP2002236076A (ja) | 2002-08-23 |
Family
ID=18895871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001031847A Pending JP2002236076A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002236076A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010261849A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体の評価方法 |
JP2010261848A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体の評価方法 |
JP2010261847A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体評価システム |
WO2018175114A1 (en) * | 2017-03-23 | 2018-09-27 | Ocean Optics, Inc. | A method for generating a tailored spectrum light source |
KR102235915B1 (ko) | 2020-02-12 | 2021-04-06 | 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 | 측정 장치 및 성막 장치 |
CN112921307A (zh) * | 2021-01-20 | 2021-06-08 | 华中科技大学 | 一种用于提升mocvd喷淋均匀性的光学检测装置 |
-
2001
- 2001-02-08 JP JP2001031847A patent/JP2002236076A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010261849A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体の評価方法 |
JP2010261848A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体の評価方法 |
JP2010261847A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Konica Minolta Holdings Inc | 電子表示媒体評価システム |
WO2018175114A1 (en) * | 2017-03-23 | 2018-09-27 | Ocean Optics, Inc. | A method for generating a tailored spectrum light source |
US10920962B2 (en) | 2017-03-23 | 2021-02-16 | Ocean Optics, Inc. | Method and light source for generating a tailored spectrum light output |
JP2021128015A (ja) * | 2020-02-12 | 2021-09-02 | デクセリアルズ株式会社 | 測定装置及び成膜装置 |
CN113252304A (zh) * | 2020-02-12 | 2021-08-13 | 迪睿合株式会社 | 测定装置及成膜装置 |
KR20210102863A (ko) | 2020-02-12 | 2021-08-20 | 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 | 측정 장치 및 성막 장치 |
KR102235915B1 (ko) | 2020-02-12 | 2021-04-06 | 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 | 측정 장치 및 성막 장치 |
JP2021128142A (ja) * | 2020-02-12 | 2021-09-02 | デクセリアルズ株式会社 | 測定装置及び成膜装置 |
US11543359B2 (en) | 2020-02-12 | 2023-01-03 | Dexerials Corporation | Measuring apparatus and film forming apparatus |
JP7434100B2 (ja) | 2020-02-12 | 2024-02-20 | デクセリアルズ株式会社 | 測定装置及び成膜装置 |
CN112921307A (zh) * | 2021-01-20 | 2021-06-08 | 华中科技大学 | 一种用于提升mocvd喷淋均匀性的光学检测装置 |
CN112921307B (zh) * | 2021-01-20 | 2021-12-31 | 华中科技大学 | 一种用于提升mocvd喷淋均匀性的光学检测装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI783980B (zh) | 用於蝕刻處理監視的先進光學感測器、系統及方法 | |
RU2427821C2 (ru) | Устройство и способ для угловой колориметрии | |
US20180364160A1 (en) | System and method for optical measurement on a transparent sheet | |
US7321424B2 (en) | Self-referencing instrument and method thereof for measuring electromagnetic properties | |
US20240222100A1 (en) | Normal-incidence in-situ process monitor sensor | |
US5359406A (en) | Luminous flux measuring apparatus which calculates spectral efficiencies for error compensation | |
TW202041697A (zh) | 監測製程壁部沉積物及塗層 | |
CN113862629A (zh) | 一种光学薄膜沉积在线膜厚监控系统及方法 | |
JP2006502387A (ja) | 赤外線測定装置、及び、製造工程への赤外線測定装置のオンライン適用方法 | |
JP6141271B2 (ja) | 局所パージングによる大気分子汚染管理 | |
TW201610413A (zh) | 用以處理基板上之材料的設備及用以量測於基板上處理之材料的光學性質的方法 | |
JP2002236076A (ja) | 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 | |
CN109991179B (zh) | 用于光学薄膜光谱测量的使用环境模拟装置及测量方法 | |
WO2015004755A1 (ja) | 光学式膜厚計,薄膜形成装置及び膜厚測定方法 | |
JP3866933B2 (ja) | 膜厚測定装置 | |
JPH04301506A (ja) | 真空蒸着装置に於ける光学定数と膜厚の測定方法及び測定装置 | |
JP2002236075A (ja) | 光学特性測定装置及び光学薄膜成膜装置 | |
JP2005032740A (ja) | 膜形成装置および膜形成方法 | |
JPH11211566A (ja) | 分光光度計 | |
US20240355683A1 (en) | Method of metrology on pattern wafer using reflectometry | |
CN219015240U (zh) | 激光光学调节装置及翘曲测量系统 | |
CN117007560A (zh) | 一种材料成膜过程的原位发光光谱测量装置及其使用方法 | |
JPH0815144A (ja) | 自動反射率測定装置 | |
JPH1019763A (ja) | 分光セル | |
CN115541501A (zh) | 一种光路可调式红外光谱仪附件及红外光谱仪 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040319 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040604 |