JPH1171298A - ニューロペプチド拮抗体を含有する医薬・診断組成物 - Google Patents

ニューロペプチド拮抗体を含有する医薬・診断組成物

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JPH1171298A
JPH1171298A JP10173764A JP17376498A JPH1171298A JP H1171298 A JPH1171298 A JP H1171298A JP 10173764 A JP10173764 A JP 10173764A JP 17376498 A JP17376498 A JP 17376498A JP H1171298 A JPH1171298 A JP H1171298A
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grp
binding
cells
polypeptide
swiss
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JP10173764A
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Enrique Rozengurt
ローゼンガート,エンリケ
Penella Woll
ウォル,ペネラ
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Imperial Cancer Research Technology Ltd
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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    • C07K14/70571Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for neuromediators, e.g. serotonin receptor, dopamine receptor
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ニューロペプチド拮抗体の利用法を提供す
る。 【解決手段】 1)〜6)の特徴を有するポリペプチ
ド。 1)マンノース側鎖に富む一本鎖グリコポリペプチド。 2)ボンベシル型のポリペプチドと選択的に結合。 3)分子量75〜85キロダルトン。 4)等電点6.4〜6.9。 5)フラボバクテリウム・メニンゴセプチクムからのエ
ンド−β−N−グルコサミニダーゼを用いて得たコアタ
ンパク質の分子量約42Kd。 6)3〜15mM、好ましくは5〜10mMのMg++
を含有する水性媒体中でスイス3T3細胞を破壊して得
た膜調製物を用いて、15℃での平衡解離定数が速度論
的分析により1.9×10−10M、スカッチャード分
析(平衡結合)により2.1×10−10Mである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニューロペプチドの
種々の受容体に対する拮抗体、特に特異的なマイトジェ
ン性ニューロペプチドリガンドの非構造類似体である拮
抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】ニューロペプチドは細胞増殖の制御にお
いてますます注目されている。両生類テトラデカペプ
チドボンベシンおよびその哺乳類類似体であるガストリ
ン放出性ペプチド(GRP)はマウス繊維芽細胞の強力
なマイトジェンでありそして小細胞肺癌のオートクリ
ン増殖因子として作用する
【0003】
【発明が解決しようとする課題および解決するための手
段】我々の国際特許出願WO88/07551号におい
て、我々はボンベシン群のある種のペプチドの受容体で
ある特定の新しいペプチドを記載している。我々はま
た、ボンベシン受容体拮抗体として特に価値あることが
判明した2種類の知られた化合物を含む、ボンベシン受
容体に対する拮抗体も記載している。これらの拮抗体は
痛感伝達の研究対象となっている、物質Pと呼ばれる1
1量体ニューロペプチドの類似体である。物質Pは以下
の式を有する。
【0004】Arg−Pro−Lys−Pro−Gln
−Gln−Phe−Phe−Gly−Leu−Met−
NH 我々が拮抗体Aと呼ぶ物質Pの市販の類似体は以下の式
を有する。 D−Arg−D−Pro−Lys−Pro−Gln−G
ln−D−Trp−Phe−D−Trp−Leu−Le
u−NH 我々が上記特許出願において記載している物質Pの別の
市販の構造変種は以下の式を有する拮抗体Dである。
【0005】D−Arg−Pro−Lys−Pro−D
−Phe−Gln−D−Trp−Phe−D−Trp−
Leu−Leu−NH 前記特許出願において、我々は、拮抗体AおよびDに関
する我々の研究がいかにして我々を拮抗体AおよびDの
アミノ酸配列の5位の重要性に注目させたかを記載し、
そして、5−位でD−Trp.D−TyrまたはMe−
Phe基を含有する拮抗体AおよびDのアミノ酸5位変
種である有用な別の拮抗体について言及している。
【0006】前記特許出願に記載される研究において、
我々は我々が記載した種々の拮抗体が受容体のリガンド
結合部位に結合することにより拮抗体として作用し、そ
してそのように作用することによりこれら化合物がニュ
ーロペプチド/受容体相互作用の影響下に起こる細胞増
殖に影響を与えうる点で医学上価値があることを示唆し
た。
【0007】更に研究を進めることにより、我々が前記
出願に記載した種々の拮抗体はたしかに受容体に結合す
るため、上記した理由により医学的な利点を有するが、
その結合はリガンド結合部位ではなく、受容体の異なる
結合部位であるという結論に達した。我々の拮抗体は前
記出願に記載した種類のボンベシン受容体と結合するの
みならず、ボンベシン受容体と同様にイノシトールシグ
ナル経路を用いる他のニューロペプチド受容体とも結合
するであろうことを示す別の研究からこの結論に達した
のである。かかる受容体には少なくとも更に2種、即ち
ブラジキニン受容体およびバソプレッシン受容体があ
り、そして拮抗体AおよびDはこれらの受容体と結合可
能であることが判明した。拮抗体AおよびDのこの特別
の性質は、ボンベシンそのものの性質とは完全に対照的
であり、ボンベシンは、その定義によれば、ボンベシン
受容体には結合するがバソプレッシンやブラジキニン受
容体には結合しないであろう。このことは、ボンベシン
受容体上の拮抗体AおよびDの結合部位は、リガンド結
合部位ではなく、実際は、恐らくイノシトールシグナル
経路を用いる別の受容体においても見出されるはずの別
の保存ドメインであることを示している。
【0008】従って我々の最も最近の知見により、拮抗
体AおよびDのみならず拮抗体Gのようなその類似体も
また、これらがボンベジン様ペプチドの影響下に起こる
細胞増殖のみならずはるかに広範囲のマイトジェン性ニ
ューロペプチドの影響下に起こる細胞増殖にも影響を与
えることができる点において、これらの医学上の重要性
が高められた。
【0009】従って、本発明はイノシトールシグナル経
路を用いる受容体に通常結合するニューロペプチドによ
り影響されるヒトまたは動物の体細胞増殖に影響を与え
る方法に使用するため、そして特に小細胞肺癌の治療法
において使用するための拮抗体Gを提供するものであ
る。拮抗体Gは以下の式を有する。
【0010】Arg.D−Trp.MePhe.D−T
rp−Leu−Met−NH.本発明はまた、以下の
特徴を有するポリペプチドにも関する、すなわち (1)マンノース側鎖に富む一本鎖グリコポリペプチド
である。 (2)ボンベシン型のポリペプチドと選択的に結合す
る。 (3)分子量75〜85キロダルトン(Kd)を有す
る。 (4)等電点6.4〜6.9を有する。 (5)フラボバクテリウム・メニンゴセプチクム(Fl
avobacterium meningosepti
cum)からのエンド−β−N−グルコサミニダーゼを
用いて得られたそのコアタンパク質が約42Kdの分子
量を有する。 (6)15℃の平衡解離定数Kdが、速度論的分析によ
れば1.9×10−10Mであり、スカッチャード分析
によれば2.1×10−10Mである。
【0011】前記した我々の特許出願において、我々は
ボンベシン受容体分子の無傷のスイス(Swiss)3
T3細胞からの単離を記載している。受容体は3T3細
胞のホモジネートから単離される。今回我々は、細胞破
壊の間にMg++イオンが存在することが、膜調製物か
らボンベシンの哺乳類同族体である少なくともガストリ
ン放出性であるペプチド(GRP)への結合活性を有す
る受容体を単離するのに重要であることを発見した。3
T3細胞破壊の間の水性媒体中のMg++のモル濃度は
3〜15mM、好ましくは5〜10mMでなければなら
ない。Mg++の存在下に3T3細胞から得られた受容
体へのGRPの結合は可逆的である。
【0012】本発明はまた、本発明のニューロペプチド
受容体の推定保存ドメインに対する抗体、特にモノクロ
ーナル抗体をも包含する。かかる抗体は、宿主動物に免
疫原を注射し、このものから、抗体含有血清を回収する
か、または不死化できてモノクローナル抗体産生性細胞
を生じうる抗体産生細胞を回収することにより取得でき
る。免疫原は本発明の保存ドメインポリペプチド、そし
て特にMg++の存在下にホモジナイズされたスイス3
T3細胞の膜調製物から得られた保存ドメインポリペプ
チドであることができる。本発明の抗体はイノシトール
シグナル経路を使用するニューロペプチドの障害に関わ
る癌または他の疾患の診断または治療に有用である。診
断剤として使用する場合には、抗体は検知可能な標識、
例えば放射性物質、酵素、蛍光物質等を担持でき、そし
て/または固形支持体上に固定化することもできる。診
断試験キットは、1成分として、本発明の精製された保
存ドメインまたは抗体を包含しうる。治療剤として使用
する場合は、本発明の抗体は細胞毒性物質とのコンジュ
ゲートにすることができる。
【0013】更に拮抗体Gは小細胞肺癌の増殖の遅延ま
たは消滅において重要であり、そして、標識された場合
は、小細胞肺癌のインビトロまたはインビボ診断に重要
である。かかる標識化は拮抗体分子に直接行なってもよ
く、また、拮抗体に結合する分子を介して間接的に行な
ってもよい。本発明の保存ドメインまたは抗体は、イノ
シトールシグナル経路を用いるニューロペプチドの障害
に関連する癌やその他の疾患の診断または治療に重要で
ある場所に、標識または細胞毒成分に結合させて非経口
で投与できるように、慣用の非経口担体を用いて製剤化
できる。
【0014】本発明の範囲には、イノシトールシグナル
経路を用いて受容体に通常結合するニューロペプチドに
より影響を受ける細胞増殖に影響を与えるための医薬の
製造に使用するための拮抗体G、そして特に小細胞肺癌
の治療または診断のための医薬の製造に使用するための
拮抗体Gが包含される。この目的のためには、拮抗体G
はかかる治療または診断を必要とする宿主に非経口的に
有効量で投与できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下の実施例は本発明を説明する
ために示す。
【0016】
【実施例】
実施例1 スイス3T3細胞は実験用に広く入手可能であり、また
受託番号ATCC−CCL92の下に、America
n Type Culture Collection
(Rockville,Maryland,米国)から
入手可能である。
【0017】シュードペプチド[Leu13−ψ(CH
NH)Leu14]ボンベシンは、ボンベシン類似体
におけるペプチド主幹鎖改変の系統的研究の間に合成し
。このものは、35mMでモルモット膵臓腺房から
のボンベシン−刺激アミラーゼ放出を50%阻害(IC
50)することが示された。ここでスイス3T3細胞に
おける作用様式の特性を調べた。インシュリン1μg/
mlの存在下、GRPの濃度を変化させながら静止期の
細胞への[H]チミジンのとり込みにより測定したD
NA合成は、[Leu13−ψ(CHNH)Leu
14]ボンベシンにより強力に阻害され、そしてその作
用は1μMで、[DArg,Dphe,DTrp
7,9,Leu11]物質P、即ち物質Dの20μMに
等しかった(第1A図)。[Leu13−ψ(CH
H)Leu14]ボンベシンのIC50は3.6nMG
RPの存在下で455nMであった。さらに[Leu
13−ψ(CHNH)Leu14]ボンベシンはGR
Pにより惹起された最も初期の細胞事象、例えばCa
2+流動化(5秒)および表皮成長因子(EGF)受容
体トランスモジュレーション(1分)をブロックした
が、これはプロテインキナーゼC活性化に依存してい
る。[Leu13−ψ(CHNH)Leu14]ボン
ベシンは細胞への[125I]GRPの特異的結合を阻
害し(第1C図およびD図)、そして、受容体のMr7
5,000〜85,000糖タンパク成分への[125
I]GRPの交叉結合をブロックした(第1D図、はめ
込み)8,9。即ち[Leu13−ψ(CHNH)−
Leu14]ボンベシンは受容体レベルで作用する、ス
イス3T3細胞における強力なボンベシン拮抗体であ
る。
【0018】タチキニン(tachykinin)物質
Pはボンベシンとは最小限のアミノ酸配列相同性しか有
さず、そして[125I]GRPの結合を阻害せず、ま
たスイス3T3細胞におけるDNA合成も刺激しない
2,10。前記した我々の特許出願および参考文献1
0,11には、拮抗体Aがどのようにしてボンベシン拮
抗体であり得るか、および拮抗体Dが拮抗体Aより5〜
10倍強力であることが記載されている。両方ともスイ
ス3T3細胞におけるバソプレッシン−刺激DNA合成
および[H]バソプレッシン結合を阻害する
4,12,13。このため、我々は新しいボンベシン拮
抗体を検査して、異なるシグナル変換経路を介して作用
するマイトジェンに対するその特異性を大ざっぱに確立
した(第2A図)。予測した通り、拮抗体Dおよび[L
eu13−ψ(CHNH)Leu14]ボンベシンは
ともに種々のボンベシン様ペプチドに対して有効であっ
た。これらのいずれも、ポリペプチド増殖因子EGFお
よび血小板由来増殖因子(PDGF)、プロテインキナ
ーゼC活性化剤ホルボールジブチレートまたはcAMP
上昇剤コレラトキシンおよび8−ブロモ−cAMPによ
り誘発された有糸分裂誘発を阻害しなかった。拮抗体D
はバソプレッシン誘導DNA合成の強力な阻害剤である
が、[Leu13−ψ(CHNH)Leu14]ボン
ベシンはGRP誘導有糸分裂誘発を強力に阻害する濃度
で何の作用も示さなかった(第2B図)。特異性のこの
劇的な差のため、我々は他のマイトジェンニューロペプ
チドに及ぼす拮抗体Dおよび[Leu13−ψ(CH
NH)Leu14]ボンベシンの作用を比較した。
【0019】ブラジキニンは、ボンベシンおよびバソプ
レッシンと同様、いくつかの細胞系において、カルシウ
ムの流動化およびリン酸イノシトールの回転を刺激する
14〜17。我々は、蛍光性Ca2+指示物質Fura
−2を負荷されたスイス3T3細胞において、ブラジキ
ニンの添加が、ボンベシンおよびバソプレッシンで観察
される速度論的特徴と同様であるがPDGFの場合とは
異なる速度でシトソルCa2+濃度の急速な一過性の上
昇をもたらすことを見出した18。ブラジキニンは[
H]バソプレッシンおよび[125I]GRPのスイス
3T3細胞への結合をいずれも阻害せず、このことはそ
れらの受容体が異なることを示している。インシュリン
の存在下では、ブラジキニンはヒト繊維芽細胞における
マイトジェン作用が弱いこと19,20とは対照的に、
これらの細胞でDNA合成を最大に刺激した(第2C図
およびD図)。即ち、ブラジキニンは新しい拮抗体を試
験するための新規マイトジェンを提供する。9.4nM
のブラジキニンにより誘導された有糸分裂誘発はそれぞ
れIC5090μMおよび8.3μMで拮抗体Aおよび
Dにより阻害され(第2C図およびD図)、これらはG
RPおよびバソプレッシンで得られる相対的効力と同
じである(データは示さず)。明らかに[Leu13
ψ(CHNH)Leu14]ボンベシンはブラジキニ
ン−刺激DNA合成に何ら作用しなかった(第2C
図)。ボンベシン、ブラジキニンおよびバソプレッシン
はリン酸イノシトールシグナル経路を活性化するが、血
管活性腸内ペプチド(VIP)はcAMPを介してDN
A合成を刺激するニューロペプチドである21。拮抗体
Dも[Leu13−ψ(CHNH)Leu14]ボン
ベシンもVIPにより刺激される有糸分裂誘発を阻害し
なかった(第2A図)。
【0020】ここに示される[Leu13−ψ(CH
NH)Leu14]ボンベシンと物質P拮抗体との間の
特異性の顕著な差は重要な意味を有する。物質P拮抗体
は3種の異なる受容体、ボンベシン/GRP、ブラジキ
ニンおよびバソプレッシンを介して惹起されるマイトジ
ェン応答をブロックする。これらは、cAMPおよびプ
ロテインキナーゼC活性化を含む異なるトランスメンブ
レンシグナル経路を介して作用する他のマイトジェンに
より惹起される応答はブロックしない。拮抗体DをAと
区別している2つのアミノ酸置換により、各マイトジェ
ンに対する効力が一貫して5〜10倍増大し、このこと
はこれらの拮抗体がこれらの異なる受容体における共通
の部位を認識することを示唆している。ボンベシン、ブ
ラジキニン、バソプレッシンおよび物質P拮抗体は構造
的に関連が無いため、この推定結合物位はリガンド認識
部位ではあり得ない。即ち、拮抗体Dおよび拮抗体Aは
受容体の各々上の保存ドメインを認識すると考えられ
る。これらの受容体の共通の機能はポリリン酸イノシト
ールの形成およびCa2+流動化の誘導であるため、物
質P拮抗体はCa2+シグナル化に関与するGタンパク
質との結合に不可欠な各受容体上の領域と結合できると
考えられる22。我々の理論に必要な点は、これらのマ
イトジンの1つに構造的に関連のある拮抗体が個々のリ
ガンド認識部位に結合して生物学的作用の特異的阻害を
惹起するが他のマイトジェンニューロペプチドのそれに
は結合すべきでないことである。我々の結果によれば、
シュードペプチド拮抗体[Leu13−ψ(CH
H)Leu14]ボンベシンはこの基準を満足してい
る。 実施例2 小細胞肺癌(SCLC)細胞系の増殖をインビトロで阻
害する能力に関し、拮抗体A,DおよびGについて調べ
た。使用した細胞系は以下の通りである。 a)米国メリーランド州ATCCからのH69およびH
128; b)米国メリーランド州NIH,NCIのDr.A.G
azdarからのH209,H345およびH510
A; c)英国ロンドンUniversity Colleg
eの Dr.P.BeverleyからのUCH25。
【0021】拮抗体Aは、試験によれば、使用細胞5系
統:H69,H82,H128,H417およびUCH
25全てにおいて50〜150 μMの濃度でSCLC
の増殖を阻害するのに有効であることが判明した。拮抗
体Dは、第3および4図に示すとおり、SCLCの増殖
阻害において拮抗体Aよりも一貫して5〜10倍強力で
あることが解った。拮抗体Dは40〜50μMで細胞増
殖を停止させそして使用細胞6系統:H69,H12
8,H209,H345,H510AおよびUCH25
の全てに対して活性である。
【0022】拮抗体Gはスイス3T3細胞においてバソ
プレッシン−誘導細胞増殖の拮抗体として拮抗体Dと同
程度に効力があるが、ブラジキニンまたはGRPにより
誘導された増殖の拮抗体としては効力が劣ることが判明
した。SCLC細胞においては、拮抗体Gは、第5図に
示すとおり増殖阻害の面では拮抗体Dと等しい効力を有
する。この活性は使用細胞4系統:H69,H209,
H345およびH510Aの全てにおいて示されてい
る。
【0023】カルシウム流動化試験において、ブラジキ
ニン、GRPおよびバソプレッシンへの応答として、い
くつかのSCLC細胞系で細胞内[Ca2+]の一過性
の上昇が示されている。これらの応答は使用した細胞3
系統(H69,H345,H510A)の全てにおいて
20μMの拮抗体Dにより、そして、H510Aにおい
て20μMの拮抗体Gによりブロックできる。 参考文献
【0024】
【0025】
【0026】図面の説明 第1図:マウススイス3T3細胞における[Leu13
−ψ(CHNH)Leu14]ボンベシン(LψL
B)の作用。 A.GRP誘導DNA合成の用量応答曲線、1μCi/
ml(1μM)[H]チミジン([H]Tdr)お
よび1μg/mlインシュリンのみ(○)、または50
0mM(□)または1μM(▲黒四角▼)のL(ψ)L
B添加、または20μM拮抗体D添加(△)。数値は1
0%ウシ胎児血清を用いて得られた[H]Tdr取り
込みのパーセントとして表示。 B.2.4nM(□)および3.6nM(▲黒四角▼)
のGRPにより誘導されたDNA合成のLψLB阻害の
用量応答曲線、1μg/mlインシュリン+1μCi/
ml[H]Tdr添加。 C.37℃におけるスイス3T3細胞への[125I]
GRP結合の濃度依存性。特異的細胞会合結合は500
nM LψLB非存在下(○)または存在下(●)で示
した。 D.拮抗体非存在下(○)の1nM[125I]GRP
を用いて得られた結合のパーセントとして表わしたLψ
LBによるスイス3T3細胞への特異的[125I]G
RP結合の阻害(▲黒四角▼)。Mr75〜85000
ボンベシン受容体に会合したタンパク質のアフィニティ
標識に及ぼすLψLBの作用。 方法:スイス3T3細胞を培地中に維持しそしてDNA
合成のアッセイを前に記載されるとおり行なった
2,4,6。全ての図において、値は少なくとも2回の
測定の平均値で示した。[125I]GRP結合試験に
は、集密および静止期の細胞をダルベッコ改変イーグル
培地で2回洗浄し、次に記載の濃度の[125I]GR
PおよびLψLBを含有する結合培地100.75ml
中37℃でインキュベートした。細胞会合[125I]
GRP結合を30分後に測定した。非特異的結合は未標
識GRPの500倍過剰の添加により測定した。交叉結
合試験には集密および静止期の細胞を結合培地で2回
洗浄し、次に1nM[125I]GRPおよび種々の濃
度のLψLBを含有する結合培地(pH7.0)1ml
中24℃でインキュベートした。10分後、これを結合
培地で2回洗浄し、次に6mMエチレングリコールビス
(スクシンイミジルスクシネート)を含有する培地1m
l中、pH7.4および24℃でインキュベートした。
10分後冷結合培地で2回洗浄し、試料緩衝液100
μl中で可溶化し、直ちに5分間煮沸しそして10%ポ
リアクリルアミドゲル上の電気泳動に付した。 第2図:ボンベシン拮抗体の特異性 A.種々のマイトジェンを用いた場合のDNA合成の測
定(第1図参照)、1μCi/ml[HTdr]およ
び1μg/mlインシュリンのみの存在下(▲黒四角
▼)、20μM拮抗体D添加または1μm LψLB添
加(□)。マイトジェンは以下の濃度で用いた。GR
P,3.6nM;ボンベシン(BN),1.2nM;リ
トリン(LT),1.8nM,バソプレッシン(V
P),9.2nM;ブラジキニン(BK),9.4n
M;PDGF,1nM;EGF,0.4nM;ホルボー
ル12,13−ジブチレート (PBt),50ng
/ml;コレラトキシン(CT),100ng/ml+
イソブチルメチルキサンチン(IBMX),10μM;
8−ブロモ−cAMP(8Bc),2.5mM;プロス
タグランジンE(PGE),100ng/ml+I
BMX,10μM;プロスタグランジンE(PG
),200ng/ml+IBMX,10μM;VI
P,3.0nM+4−(3−ブトキシ−4−メトキシベ
ンジル)−2−イミドゾリジン,5μM。値は10%ウ
シ胎児血清を用いて得た[H]Tdr取り込みのパー
セントとして表示した。 B.バソプレッシン誘導DNA合成の用量応答曲線、1
μCi/ml[H]Tdrおよび1μg/mlインシ
ュリンのみ(○)、1μM LψLB添加(▲黒四角
▼)、20μM拮抗体D添加(□)。 C.9.4nMブラジキニン+1μCi/ml[H]
Tdr+1μg/mlインシュリンにより刺激されたD
NA合成の、種々の濃度の拮抗体D(△)または拮抗体
A(○)による阻害。 D.ブラジキニン誘導DNA合成の用量応答曲線、1μ
Ci/ml[H]Tdrおよび1μg/mlインシュ
リンのみ(○)、1μM LψLB添加(▲黒四角
▼)、20μM拮抗体D添加(△)。 実施例3 本実験の目的はスイス3T3細胞由来の膜調製物への
125I−GRPの結合を調べ、それにより受容体内在
化およびリガンド分解の非存在下における結合反応の速
度論的特性および平衡特性を判定することである。これ
らの実験の過程において、細胞ホモジナイズ化および結
合アッセイ期間中のMg2+の存在が、得られる膜調製
物における125I−GRP結合活性の温存にとって決
定的に重要であることが判明した。これらの観察結果か
ら、ここでは125I−GRPの結合が特異的、急速、
可逆的、飽和可能、そして濃度依存的様式で種々の非放
射性アゴニストおよび拮抗体で置き換えられることを示
す。さらに我々は、ホモ2官能性交叉結合剤EGSは、
Mg2+存在下に調製されたスイス3T3膜中の単一M
r75,000〜85,000タンパク質に125I−
GRPを共有結合させたことも報告する。この所見は、
このタンパク質が受容体であるか、またはマイトジェン
ボンベシン受容体の結合サブユニットであることを示し
ている。 実験方法 材料:ボンベシン,GRP,リトリン,バソプレッシ
ン,ブラジキニン,ソマトスタチン,物質K,物質P,
血管活性腸内ペプチド(VIP),表皮成長因子(EG
F),インシュリン,ホルボール12,13ジブチレー
ト(PBt),ウシ血清アルブミン(BSA),アプ
ロトニン,バシトラシン,大豆トリプシンインヒビタ
ー,フェニルメチルスルホニルフロリドおよびポリエチ
レンイミンをSigmaから購入した。GRP(1−1
6),ボンベシン(8−14),ニューロメジンB[D
Arg,DPro,DTrp7,9,Leu11
物質Pおよび[DArg,DPhe,DTrp
7,9,Leu11]物質PはBachem Fine
Chemicalsから入手した。エチレングリコー
ルビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS),
およびスベリン酸ジスクシンイミジル(DSS)はPi
erceから入手した。組換え血小板由来増殖因子c−
sis(PDGF),組換え繊維芽細胞増殖因子(FG
F)および125I−GRP(1800〜2200Ci
/mmol)はAmersham Internati
onalから購入した。他の全ての試薬は入手可能な最
高等級のものを用いた。 細胞培養:スイス3T3細胞(34)の培養物を、10
%ウシ胎児血清、ペニシリン100U/mlおよびスト
レプトマイシン(100μg/ml)を含有するダルベ
ッコ改変イーグル培地(DMEM)中、90mmのNu
ncペトリ皿内で、10%CO+90%空気の湿潤雰
囲気下で37℃で維持した。膜調製物には、3×10
個の細胞を同じ培地200mlの入った1850cm
Falconローラボトル内に植え継ぎ、これを培地を
交換せずに6〜7日間集密となるまで増殖させた。最終
細胞濃度は3×10個/フラスコであった。 膜調製物:ローラボトル内の培養物を室温で、リン酸緩
衝食塩水(PBS)(0.14M NaCl,5mM
KCl,0.01M NaPO,1.8mMKH
PO; pH7.2)150mlで2回洗浄した。次
に、5mM MgCl,1mM[エチレンビス(オキ
シエチレンニトリロ)]テトラ酢酸(EGTA),1m
g/mlバシトラシン,10μg/mlアプロトニン,
1mg/ml大豆トリプシンインヒビターおよび50m
Mフェニルメチルスルホニルフロリドを含有する氷冷P
BS中に掻き込むことにより、4℃で細胞を回収した。
以後の工程は全て4℃で行なった。細胞を750×gで
10分間遠心分離することによりペレット化しそして5
0mM4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン
エタンスルホン酸(Hepes),5mM MgC
,1mM EGTA,1mM/mlバシトラシン,
10μg/mlアプロトニン,1mg/ml大豆トリプ
シンインヒビターおよび50μMフェニルメチルスルホ
ニルフロリドを含有し、NaOHでpH7.4に調整し
た4℃の溶液A中に5×10/mlに再懸濁した。次
に細胞をDounceホモジナイザー(乳棒)75スト
ロークを用いて破壊した。このホモジネートを500×
gで10分間遠心分離し、核物質と未破壊の細胞を除去
しそして上清を再び30000×gで30分間遠心分離
した。膜富化調製物である得られたペレットを溶液A中
5〜10mg/mlのタンパク質濃度で再懸濁しそして
液体窒素中に保存した。実験に際しては、膜を解凍しそ
して溶液Aで1mg/mlの濃度に希釈した。 受容体結合アッセイ:結合アッセイは特段の記載が無い
限り、50mM Hepes,5mMMgCl,1m
g/mlバシトラシンおよび1%ウシ血清アルブミン
(BSA)を含有し、NaOHでpH7.4に調整した
結合培地総容量100μl中で行なった。アッセイに
は、膜タンパク質25μg,125I−GRP(0.5
nM)85,000〜125,000cpm、および個
々の実験で特定する試薬類を用いた。非特異的(非飽和
性)結合は、ボンベシンまたはGRPの1μMの存在下
で測定し、総結合の5〜10%であった。総結合から非
特異的結合を差し引いて特異的結合を得た。膜は指示に
従い37℃で10分間、または15℃で30分間インキ
ュベートした。これらの条件により平衡結合が得られ
た。
【0027】結合反応は、特定された時間にGF/Bガ
ラス繊維フィルター(Whatmann,孔系1.0μ
m)上で急速に濾過することにより停止させた。各フィ
ルターは、ミリポア濾過装置を用い、4℃で(計15
分)1%BSA含有PBS 5mlで5回洗浄した。膜
の添加に先立ち、フィルターを5%ポリエチレンイミン
中に4℃で24時間浸漬しそして使用直前に1%BSA
含有PBS 5mlで洗浄した。MSE微量遠沈器中1
4000rpmで4℃、1分間遠心分離し、次に1.0
%BSA含有PBS 1.0mlで3回洗浄することに
よりアッセイを終了した場合にも同じ結果が得られた。
放射能をBeckmannγ−カウンターで測定した。
未破壊3T3細胞で測定した総部位のパーセントとして
表わした膜調製物中の測定可能な結合部位の回収率は約
50%であった。特異的結合活性は、未破壊の細胞中に
おける204±30fモル/mgタンパク質から膜調製
物中における564±50fモル/mgタンパク質まで
増大した。 速度論的検討:125I−GRPの結合の速度論的分析
は2分子反応として行なった。
【0028】
【数1】
【0029】会合の2次速度定数は以下の式を用いて得
た(K)(参考文献35参照)。
【0030】
【数2】
【0031】ln[(Beq−Bt)/(BoLo−B
eqBt)]を時間の凾数としてプロットすると、k
は、次の関係式: k=傾斜×[Beq/(Beq−BoLo)](3
6)[式中BoおよびLoはそれぞれ受容体およびリガ
ンドの当初濃度である]により、その傾斜から測定でき
る。Btは時間tにおける受容体−リガンド複合体の濃
度であり、Beqは平衡時のその濃度である。式(1)
は結合反応中に起こる遊離リガンド濃度の低下を考慮し
たものである。
【0032】解離の一次速度定数は時間の凾数としてl
n(Bt/Beq)をプロットすることにより得られる
線の傾斜から測定された。 受容体への125I−GRPの化学的交叉結合:前記し
たようにしてスイス3T3細胞から調製された膜タンパ
ク質(150μg)を0.5nM125I−GRPおよ
び「結果」で特定する他の試薬を含有する交叉結合培地
(50mM Hepes,5mMMgCl,1mg/
mlバシトラシン,pH7.4)500μl中30℃で
10分間、または15℃で30分間でインキュベートし
た。交叉結合実験で用いた全ての溶液はBSAを加えな
いものとした。インキュベーション終了時、室温でMS
E微量遠沈器中、1分間14000rpmで膜を遠心分
離した。次に4mM交叉結合試薬(EGS)を含有する
交叉結合培地にペレットを再懸濁し、37℃で5分間、
または15℃で15分間インキュベートした。1分間遠
心分離し、交叉結合培地で1回洗浄しそして遠心分離す
ることにより反応を終了させた。試料を試料緩衝液
(0.2M トリス塩酸pH6.8,10%(w/v)
グリセロール,6%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
(w/v),4%β−メルカプトエタノール(v/
v),および2mM EDTA)(×2)0.20ml
中に可溶化し、直ちに100℃で10分間加熱しそして
1次元電気泳動により分析した。 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動:分離ゲル中
8%アクリルアミド試料添加ゲル中4%アクリルアミド
および0.1%SDSを用いて、スラブゲル電気泳動を
行なった(37)。電気泳動後、ゲルを染色し、脱色
し、紙上に移し取って乾燥させ、これをFuJi X線
フィルムを用いるオートラジオグラフィーに付した。乾
燥したゲルを2〜4日間−70℃で曝露させた。オート
ラジオグラムはLKBウルトラスキャンXL濃度計を用
いて走査しそしてMr 75,000〜85,000バ
ンドに取り込まれた放射能をウルトラスキャンXL内部
デジタル積分器で定量した。 結 果125 I−GRPはスイス3T3細胞の膜フラクション
に特異的に結合する:Mg2+の必要性 初期の実験によれば、種々の方法(38−43)により
調製されたスイス3T3細胞の膜フラクションは125
I−GRPの特異的結合を一貫して示すことができなか
った。しかしながら我々は、細胞の回収およびホモジナ
イズの間および結合アッセイの間にMg2+を添加する
ことにより、膜への125I−GRPの特異的結合を顕
著に増大させることができることを見出した(第6A
図)。MnClは2.5mMで僅かに部分的にMgC
(最大結合の30%)と置き換わったが、CaCl
は何の作用を示さなかった。MgSOはMgCl
と同程度に有効であった。2つの異なる方法、即ち濾過
および遠心分離によるアッセイにより膜結合部位をアッ
セイした際にも同様の結果が得られた。第6B図は濾過
アッセイを用いた膜濃度の凾数としての125I−GR
Pの特異的結合を示すものである。5mMMg2+の存
在下で膜の調製およびアッセイを行なった場合には、結
合は50μgタンパク質まで直線的に増大した。
【0033】125I−GRP特異的結合のMg2+
度に対する依存性を第6図に示す。最大結合は、細胞ホ
モジナイズおよび結合アッセイの両方の段階においてM
2+が5mMの濃度で存在する場合に得られた(第6
B図)。膜を種々のMg2+濃度の存在下で調製したが
アッセイは5mM Mg2+で行なった場合にも同様の
用量応答関係が観察された(第6B図はめ込み)。これ
と対照的にMg2+を種々の濃度で、このイオンの非存
在下に調製された膜を用いた結合培地に添加したとこ
ろ、最大特異的結合の僅か25%までしか125I−G
RPの特異的結合を増大させなかった(第6B図はめ込
み)。結合を保存するためにMg2+が必要な段階を確
認するために、このイオンを膜調製の種々の段階で添加
した。細胞ホモジナイズの直後またはその後のいずれの
段階で5mM Mg2+を添加しても膜への125I−
GRPの最大結合を温存できなかった。このことは、M
2+がホモジナイズ段階の結合活性を安定化するのに
必要であることを示している。
【0034】5mMのMg2+の存在下に調製されたス
イス3T3細胞の膜フラクションへの125I−GRP
(0.5nM)の特異的結合はボンベシンおよびGRP
に構造的に関連の無い培養繊維芽細胞に対する他のマイ
トジエンによっては阻害されなかった(第1表)。ニュ
ーロペプチド物質P、物質Kおよび血管作用性腸内ペプ
チドは、COOH−末端においてGRPと僅かな相同性
を有するが、これらもまた膜調製物への125I−GR
Pの結合を阻害できなかった。これと対照的に、結合は
未標識ボンベシンまたはGRPを100mMで添加する
ことにより顕著に低下した。これらの結果は、スイス3
T3細胞の膜調製物への125I−GRPの結合が特異
的であることを示している。この結論は、125I−G
RPに結合せず(8)このペプチドにマイトジエン応答
を示さない(7)細胞系である3T6細胞から調製され
た膜フラクションが125I−GRPに対する特異的結
合を何ら示さなかったという事実により強化される。従
って、5mMのMg2+を含有する溶液を用いて調製お
よびアッセイされたスイス3T3細胞の膜フラクション
を用いて125I−GRP結合の速度論的特性および平
衡特性を測定した。125 I−GRPの会合および解離の経時的変化 スイス3T3細胞の膜フラクションへの125I−GR
Pの結合速度を0.5nMの125I−GRPを用いて
15℃で測定した(第7図)。これらの条件下では、
125I−GRPの特異的結合は2.5分以内にその平
衡値の50%に達しそして最大結合はインキュベーショ
ン15分後に達成された。37℃では、より速く(5分
内)最大結合が得られた。15℃または37℃で、最大
結合は4時間一定しており、このことはこの期間中にリ
ガンドの検出可能な分解が存在しないことを示してい
る。膜フラクションへの125I−GRP会合の速度論
は2分子反応として分析した(実験方法参照)。第7A
図はめ込みに示される直線の傾斜から得られる2次速度
定数(k)は0.33×10−1/分であった。
【0035】膜調製物への125I−GRPの結合は可
逆的であった。30分間125I−GRPとインキュベ
ートした膜フラクションへ未標識のボンベシン2000
倍過剰量を添加したところ、標識リガンド−受容体複合
体の1次解離を促進した(第7B図)。125I−GR
P結合の半最大損失は7.5分後に起こり、そして解離
速度定数kの値は0.062/分であった。第7図か
ら得られた速度定数の値を用いると、平衡解離定数(k
d=k/k)は1.9×10−10Mと計算され
た。 3T3細胞からの膜調製物への125I−GRPの結合
の濃度依存性 放射性標識リガンドの漸増濃度の凾数としてのスイス3
T3細胞細胞膜調製物への125I−GRPの結合を第
8図に示す。15℃で平衡条件下に測定された125
−GRPの特異的結合は飽和可能であったが、非特異的
なGRPの結合はリガンド濃度の増大に伴って直線的に
増大した(図示せず)。これらの平衡結合データをスカ
ッチャード分析(第8図はめ込み)したところ、kd=
10−10Mの高アフィニティ結合部位の均質な集団が
存在し、最大結合容量(Bmax)は550fモル/m
g細胞膜タンパクであることが示された。15℃で行な
われた6つの独立した実験において、kdおよびBma
xの値はそれぞれ、2.1±0.035 10−10
および580±50fモル/mgタンパクであった。3
7℃で行なわれた同様の試験でもやはり飽和可能な結合
がみとめられ、kd=2.19±0.04 10−10
M(n=4)の高アフィニティ部位の単一種類の存在お
よび最大結合容量604±40fモル/mgタンパクが
示された(第8図)。これらのkd値は第7図に示され
るデータから得られた会合および解離の速度定数を基に
計算したkd値と合致する。 ボンベシンアゴニストおよび拮抗体は膜調製物への
125I−GRPの結合 GRPに構造的に関連するある範囲のペプチドが膜調製
物への125I−GRPの特異的結合を阻害する能力を
第9図に示す。ボンベシン、未標識GRP、ニューロメ
ジン(neuromedin)Bまたはボンベシンの
(8−14)アミノ酸フラグメントを添加すると、濃度
依存的様式で膜調製物への125I−GRPの特異的結
合が阻害された。半最大阻害(IC50)を生ずるボン
ベシン、GRP、ニューロメジンBおよびボンベシン
(8−14)の濃度はそれぞれ、1.5,3.8,18
0および4000nMであった。これと対照的に、GR
Pの生物学的に不活性なNH末端フラグメント(GR
P1−16)は100μMの濃度まで結合を阻害しなか
った。
【0036】ニューロペプチド物質P(SP)は3T3
細胞への125I−GRPの結合を阻害せず、また、こ
れらの細胞におけるDNA合成も刺激しなかった(7,
8)。しかしながら、SP拮抗体は3T3細胞における
強力なボンベシン拮抗体である(44,45)。第9図
はスイス3T3細胞膜調製物への125I−GRPの特
異的結合に及ぼす[DArg,DPro,DTrp
7,9,Leu11]SP(8,44)および[DAr
,DPhe,DTrp7,9,Leu11]SP
(45)の種々の濃度の作用を示している。これらの拮
抗体は濃度依存的様式で結合を低下させた。結合の50
%阻害を生ずる[DArg,DPro,DTrp
7,9,Leu11]SPおよび[DArg,DPh
,DTrp7,9,Leu11]SPの濃度はそれ
ぞれ38μMおよび7μMであった。
【0037】膜への125I−GRPの特異的結合を5
0%阻害するのに必要なアゴニストおよび拮抗体の濃度
(IC50)を第9図から求めた。スイス3T3全体へ
125I−GRPの結合の50%阻害を惹起するこれ
らのペプチドの濃度を以前に刊行されたデータ(8,4
5)から求めた。第10図によれば、膜を用いて得られ
たIC50値は、未損傷の細胞への結合のIC50値と
極めてよく相関していた(r=0.98)。これらのペ
プチドの膜フラクションへの125I−GRP結合阻害
能力と未損傷細胞への125I−GRP結合阻害能力の
間には明確な平行性があることから、Mg2+存在下で
調製された膜フラクションがこの種のペプチドのマイト
ジエン作用を媒介するボンベシン/GRP結合部位を保
有しているという我々の結論がかなり補強された。 膜調製物における125I−GRPのその受容体への交
叉結合 我々は以前にスイス3T3細胞におけるボンベシン群の
ペプチドの受容体の主要成分である可能性のある見かけ
のMr75,000−85,000を有する未損傷のこ
の細胞中の表面糖タンパク質を化学的交叉結合により同
定した(30,31)。同様の結果が別の研究室でも得
られている(32,46)、しかしながら、125I−
GRPは全細胞中の他のタンパク質とも交叉するため
(30−32,46)、125I−GRPを特異的に認
識する膜フラクション中の成分を同定することが重要で
あった。
【0038】5mM Mg2+の非存在下または存在下
に調製されたスイス3T3細胞の膜フラクションを
125I−GRPとインキュベートし、次に、ホモ2官
能性ジスクシンイミジル交叉結合剤EGSで処理した。
SDS−PAGE、ついでオートラジオグラフィーによ
り分析したところ、Mg2+の存在下で調製された膜の
見かけのMr75,000−85,000で移動する単
一バンドの存在が明らかになった(第11図)。この交
叉結合複合体の形成は未標識GRPの100倍過剰量を
添加することにより完全に消失した。Mr75,000
−85,000アフィニティ標識バンドは、交叉結合反
応をMg2+非存在下に調製およびアッセイした膜フラ
クションで行なった場合には得られなかった。Mg2+
を用いずに調製した膜をこのイオンの存在下に125
−GRPとインキュベートしたところ、Mr75,00
0−85,000バンドの標識は、Mg2+存在下に調
製およびインキュベートした膜で観察されたそれの僅か
31%±4%であった(第11図)。即ち、Mr75,
000−85,000交叉結合複合体の形成は、膜フラ
クションにおける125I−GRP特異的結合のレベル
と極めて良い相関を示した。Mg2+は特異的結合活性
およびアフィニティ標識化のいずれを温存するためにも
不可欠であった。
【0039】EGSは濃度依存的様式でMr75,00
0−85,000への125I−GRPの交叉結合を促
進した。最大作用はEGS濃度4mMで観察され、半最
大作用は2.5mMで観察された。Mr75,000−
85,000タンパク質への125I−GRPの交叉結
合において交叉結合剤DSSは2mMでEGSと同様に
有効であった(結果は示さず)。Mr75,000−8
5,000タンパク質のアフィニティ標識化は、スクロ
ース溶液を用いた遠心分離により調製した膜フラクショ
ンを用いた場合にも顕著であった(第11図右)。
【0040】125I−GRPがMr75,000−8
0,000タンパクを認識するその特異性を評価するた
めに、種々のマイトジエンおよびニューロペプチドの非
存在下または存在下で、膜フラクションを125I−G
RPとインキュベートした。第II表に示されるとお
り、スイス3T3細胞の膜フラクションへの125I−
GRPの交叉結合はボンベシン、リトリンおよびニュー
ロメジンBを含む、他のGRP構造関連ペプチドにより
顕著に阻害された。−方、GRPのアミノ末端フラグメ
ント(GRP(1−16))はMr75,000−8
0,000タンパク質のレベルを何ら低下させなかっ
た。更に、試験したその他のニューロペプチドおよび増
殖因子の何れも、Mr75,000−80,000バン
ドのアフィニティ標識化を低下させなかった。これらの
結果は、スイス3T3細胞の膜フラクションへの125
I−GRPの特異的結合もこれらのマイトジエンによっ
て阻害されないという所見と合致している(第I表)。
【0041】Mr75,000−80,000複合体が
ボンベシン族のペプチドの受容体と密接に関連するとい
う可能性は、種々の濃度の未標識のGRPの存在下にス
イス3T3細胞の膜フラクションに125I−GRPを
交叉結合させることにより実証された(第12図上)。
オートラジオグラムの濃度分析によれば、未標識GRP
濃度の増大に伴うMr75,000−80,000レベ
ルの減少が、膜調製物への125I−GRPの特異的結
合をGRPが阻害する能力と緊密に平行することが示さ
れる(第12図下)。 考 察 ボンベシン受容体の特性決定は、スイス3T3細胞培養
物における、ボンベシン群のニューロペプチドにより開
始された強力なマイトジェン応答を分子レベルで解明す
るための不可欠の段階である。細胞全体への125I−
GRPの結合により種々の情報が提供された(8,3
0,31,45)が、125I−GRPはリソゾーム経
路を介して未損傷のスイス3T3細胞により急速に内在
化された後に分解されることも示されている(33)。
これらの代謝的変化は生理学的温度における結合反応の
速度論的特性および平衡特性の測定を非常に複雑なもの
にしている。特異的結合を保有する膜調製物にはこの
ような複雑さが伴わない。
【0042】培養細胞および組織から膜を調製するため
の幾つかの方法(38−43)では、3T3細胞由来の
膜の125I−GRP結合活性を温存できなかった。こ
れらの実験の過程において我々は、膜フラクションの調
製および結合アッセイの間にMg2+を添加することに
より125I−GRPの特異的結合が劇的に増大するこ
とを見出した。その作用は選択的であり、Mg2+は部
分的にMn2+で代替できたが、Ca2+では代替不可
能であった。この作用はラット脳膜(42)または下垂
体細胞から得た膜(47)を用いたこれまでの研究では
認められておらず、これまでの研究では、ボンベシンは
細胞増殖よりむしろ短期の分泌を刺激している。我々の
研究では、スイス3T3細胞のホモジナイズの間にMg
2+が存在することは125I−GRP結合活性を安定
化するのに不可欠であった。今回の研究において、我々
はこの新しい観察結果を利用して結合反応の速度論的特
性および平衡特性を決定し、そして結合成分の分子特性
の幾つかを測定した。
【0043】スイス3T3細胞の膜調製物への125
−GRPの特異的結合は速くそして可逆的であった。会
合(k)および解離(k)の速度定数を用いて見か
けの平衡解離定数(kd)を計算したところ1.9×1
−10Mであった。平衡結合データのスカッチャード
分析によればkd=2.1×10−10であった。それ
ゆえ、速度論的に求めた平衡定数は平衡結合測定で得た
kdと極めてよく合致した。これらkd値は、未損傷の
3T3細胞で以前に測定された見かけのkd(5−10
×10−10M)(8)と合理的に合致する。
【0044】本研究で測定された結合部位の特異性は以
下の一連の証拠により裏付けられる。即ち、a)125
I−GRPの特異的結合はスイス3T3細胞に対する一
群のマイトジエンおよびその他のニューロペプチドによ
っては阻害されない、b)125I−GRPに結合せ
ず、かつこのニューロペプチドにも応答しない(7,
8)3T6細胞からMg2+存在下に調製された膜は何
ら特異的結合活性を示さない、c)ボンベシン、リトリ
ン、ニューロメジンBおよびボンベシンの8−14フラ
グメントを含めたこのニューロペプチド群の高度に保存
されたCOOH末端へプタペプチドを含有するGRP構
造類似ペプチドは濃度依存的様式で膜調製物への125
I−GRPの特異的結合を阻害した、d)ボンベシン拮
抗体として作用する2種の物質P誘導体(8,44,4
5)もまた膜への125I−GRPの結合を阻害した。
実際、種々の非放射性アゴニストおよび拮抗体が膜調製
物から125I−GRPと置き代わる相対的応力は、こ
れらのペプチドが未損傷かつ静止期のスイス3T3細胞
への125I−GRPの結合を阻害する相対的能力と極
めて良好に相関(r=0.89)する(第10図)。
【0045】ボンベシンアゴニストが、Ca2+流動化
(19,21)、ウアバイン感受性Rb取り込み(2
1)、酸性Mr80,000基質のプロテインキナーゼ
C媒介リン酸化(22,25)、125I−EGF結合
の阻害(9,22)、cAMP蓄積の増強(48)、c
−fosおよびc−myc発現の誘導(29)およびス
イス3T3細胞におけるDNA合成の刺激(8,9)を
惹起する相対的効力は、それらが3T3細胞由来の膜へ
125I−GRPの特異的結合を阻害する相対的能力
と同じである(第9図)。総括すると、これらの結果
は、本研究の期間中に膜調製物において測定された高ア
フィニティ結合部位がボンベシン群のペプチドのマイト
ジエン作用を媒介する受容体であることを示している。
【0046】我々は以前に、化学的交叉結合により、ボ
ンベシン受容体の主成分である可能性のある見かけのM
r75,000−85,000を有するスイス3T3細
胞の細胞表面糖タンパク質を同定している(30,3
1)。他の実験室での研究でも、他のバンドも観察され
ているものの、同様の交叉結合複合体を認めた(32,
46)。さらに、スイス3T3細胞のMr115,00
0タンパク質はボンベシンに応答してチロシンでリン酸
化され(49)ることも報告されており、ボンベシン受
容体がこのキナーゼに関与している可能性もあげられて
いる。しかしながら、ボンベシンにより刺激されたチロ
シンキナーゼは他の研究室では検出されておらず(2
3)そしてチロシンリン酸化バンドのMrは細胞全体の
アフィニティ交叉結合により確認された推定受容体のそ
れとは一致しない(30−32)。これらの結果を考慮
すると、これらの膜調製物において125I−GRPを
特異的に認識する成分を化学的交叉結合により決定する
ことが大へん重要であった。
【0047】本研究ではジスクシンイミジル交叉結合剤
EGSを用いて125I−GRPをスイス3T3細胞膜
調製物のMr75,000−85,000タンパク質に
共有結合させた。この成分のアフィニティ標識化は特異
的であり、そしてMg2+の存在下に調製された膜フラ
クションでのみに観察された。我々の知るかぎり、
125I−GRPが標的細胞または組織の膜調製物中の
タンパク結合部位に交叉結合された例は今回が初めてで
ある。我々の結果の顕著な特徴は、Mr75,000−
85,000アフィニティ標識バンドが膜において検出
された唯一の交叉結合複合体であるということである。
これらの所見は、膜調製物での今回の試験でおよび3T
3細胞全体での以前の試験において同定されたMr7
5,000−85,000タンパク質が受容体またはボ
ンベシン受容体の結合サブユニットであることを強く示
唆している。特異的なホンベシン受容体を保持する膜調
製物が得られるということは、その分子特性および調節
特性を調べるのに有用であろう。更に、かかる膜調製物
により、この重要なニューロペプチド受容体の可溶化お
よび精製を行なうための最も重要な工程が提供される。 図の説明 第6図:スイス3T3細胞からの膜フラクションへの
125I−GRPの特異的結合のMg2+依存性。 A.5mMのMgClの非存在下(白棒)または存在
下(斜線棒)の何れかで調製およびアッセイされたスイ
ス3T3細胞膜フラクションへの125I−GRPの結
合。膜フラクションは「実験方法」に記載されるように
して調製された。膜フラクション(25μg)への
125I−GRP(0.5nM)の特異的結合は「実験
方法」に記載されるようにして測定した。結果は、15
℃および37℃で行なった実験からの平均±SEM、n
=15を表わす。 B.膜フラクションタンパク質の凾数としての125
−GRPの特異的結合。125I−GRP(0.5n
M)を5mMのMgClの非存在下(白角)または存
在下(黒角)の何れかで調製およびアッセイされた種々
の濃度の膜と15℃で30分間インキュベートした。こ
の実験では、総インキュベーション容量を250μlと
し、遊離のリガンドの利用可能性が制限されないように
確保した。結果は3回の別個の実験の平均を表わす。 C.スイス3T3膜への125I−GRPの特異的結合
はMgCl濃度依存性である。スイス3T3細胞から
の膜フラクションは、調製の全体を通してMgCl
度を指示通りに変化させる以外は「実験方法」に記載さ
れるとおりに調製した。種々の指示される濃度のMgC
の存在下における膜25μgへの125I−GRP
(0.5nM)の特異的結合は「実験方法」に記載され
るようにして測定した。挿入図.指示されるMgCl
濃度で調製しそして5mMのMgClを用いてアッセ
イしたスイス3T3細胞から調製した(〇)かまたはM
gCl非存在下で調製しそして指 25μg)への125I−GRPの特異的結合。全例に
おいて結合は15℃で30分行なった。結果は3通りの
測定の平均で表わし、各測定値の平均値からの変動は5
%未満であった。 第7図:スイス3T3膜フラクションへの125I−G
RPの結合速度。 左図:スイス3T3膜への125I−GRPの結合の会
合経時的変化。125I−GRP(0.5nM)を結合
接培地00μl中膜タンパク質25μgと15℃で指示
された時間インキュベートした。次に「実験方法」に記
載されるようにして125I−GRP特異的結合を測定
した。挿入図:データの半対数プロット時間を横軸に、
そしてln[(Beq−Bt)/(BoLo−BeqB
t)]を縦軸にプロットした。Boは遊離受容体の当初
濃度であり、これはスカッチャード分析第8図(左)か
ら0.137nMである見積られた。Beqは占拠され
た受容体の平衡温度であり、30分後に得られた値であ
る0.095nMとした。Loはリガンド当初濃度
(0.5nM)である。当初の点(0〜8分)の期間中
の回帰直線の傾斜により、関係式K=傾斜×(Beq
/Beq−BoLo)に従い2次会合速度定数K
得られる。 右図:スイス3T3膜からの125I−GRP解離の経
時的変化。膜(25μg)を結合培地100μl中で
125I−GRP(0.5nM)と15℃で30分イン
キュベートした。次に各チューブにボンベシン過剰量
(1μM)を添加し、そして125I−GRP特異的結
合を「実験方法」に記載されたようにして指示された時
間に測定した。各点は1つの実験の3回の測定の平均を
示す。挿入図:データの半対数プロット。時間を横軸
に、そしてln(Bt/Beq)を縦軸にプロットし
た。直線の傾斜から1次速度定数kが得られた。第8
図:15℃および37℃における、スイス3T3細胞由
来の膜フラクションへの結合の125I−GRP濃度の
凾数としての分析。
【0048】結合培地100μl中の膜(25μg)を
指示に従って15℃または37℃の何れかで、種々の濃
度の125I−GRPの存在下にインキュベートした。
特異的結合を37℃で10分後、または15℃で30分
後、「実験方法」に記載されるようにして測定した。非
特異的結合は、1nM未満の濃度の125I−GRP濃
度に対し、少なくとも1000倍過剰の未標識ボンベシ
ンまたは1μMボンベシンを添加することにより測定し
た。挿入図はデータのスカッチャード分析を示し、結合
(B)125I−GRPはfモル/25μg膜タンパク
として表わし、遊離125I−GRP濃度であるFはp
Mで表わした。 第9図.スイス3T3細胞から調製した膜フラクション
への125I−GRPの特異的結合に及ぼす種々のボン
ベシンアゴニストおよび拮抗体の作用。
【0049】125I−GRP(0.5nM)およびス
イス3T3細胞からの膜フラクション25μgを指示さ
れる濃度の以下に示すアゴニストおよび拮抗体の非存在
下または存在下、結合培地100μl中15℃で30分
インキュベートした。ボンベシン(●,bom)、GR
P(○)、ニューロメジンB(▲黒四角▼,NB)、ボ
ンベシン8−14(□,Bom(8−14))、GRP
1−16(◇,GRP)、[DArg,DPhe
DTrp7,9,Leu11]物質P(▲,SP2)、
[DArg,DPro,DTrp7,9,Leu
11]物質P(△,SP1)。「実験方法」に記載され
るようにして反応を停止させそして特異的結合を測定し
た。結果は2つの個別の実験の混成であり、各例の対照
値のパーセントで表わす。125I−GRPの特異的結
合の平均対照値は290±25fモル/mgタンパク
(平均±SEM,n−14)であった。 第10図:種々の非放射性ボンベシンアゴニストおよび
拮抗体が、スイス3T3細胞由来の膜への125I−G
RPの結合を阻害する効力は、これらのペプチドが未損
傷のスイス3T3細胞への125I−GRPの結合を阻
害する能力と相関する。
【0050】第9図に略語を示したペプチドがスイス3
T3細胞から調製した膜への125I−GRPの結合を
50%阻害する濃度(IC50,膜)(nM)を第9図
からもとめ、これを既に報告されているデータ(8,4
5)から得られた、同じペプチドが未損傷スイス3T3
細胞への125I−GRPの結合を50%阻害する濃度
(IC50,細胞)(nM)に対しプロットした。 第11図:ホモ2官能性交叉結合剤EGSを用いる7
5,000−85,000膜タンパク質のアフィニティ
標識化。 左図:特異的アフィニティ標識化のMg2+依存性。ス
イス3T3膜フラクションをMgClを用いないか
(A,B)または5mM MgClを用いるか(C)
して、「実験方法」に記載されるようにして調製した。
一部分(150μg)を0.5nM125I−GRPを
含有しMgCl未添加(A)または5mM MgCl
添加(B,C)の交叉結合培地500μl中で1μM
ボンベシンの非存在下(−)または存在(+)にインキ
ュベートした。15℃で30分間インキュベートした
後、遠心分離により膜をペレット化し、5mM MgC
の非存在下(A)または存在下(B,C)でEGS
(4mM)との化学的交叉結合を「実験方法」に記載さ
れるようにして行なった。「実験方法」に記載されるS
DS−PAGEで得られた代表的オートラジオグラムを
左図に示し、棒グラフはオートラジオグラムの走査密度
測定から得られた平均値±SEM,n=4を示す。37
℃で10分間のインキュベーション後にも同様の結果が
得られた。 右図:スクロース溶液上での遠心分離により更に精製し
たスイス3T3膜への化学的交叉結合。「実験方法」に
記載のようにして細胞を回収しホモジナイズした。細胞
全体および核を除去した後の上清を45%(w/v)ス
クロースを含有する溶液A上に重層させそして30分間
9000×gで遠心分離した。原形質膜を界面から回収
し、溶液Aで5倍に希釈し、そして30000×gで3
0分間遠心分離した。ペレットを1mg/mlの濃度で
同じ緩衝液中に再懸濁した。次に膜(75μg)をボン
ベシン(1μM)の非存在下(−)または存在下(+)
に、0.5nM125I−GRPを含有する交叉結合培
地500μl中で37℃で10分間インキュベートし
た。EGS(4mM)を用いた37℃での化学的交叉結
合およびSDS−PAGEによる分析を「実験方法」に
記載されるようにして実施した。この調製物の0.5n
125I−GRPで測定した特異的結合は790fモ
ル/mgであり、左図で用いられた膜の特異的活性の2
倍増加を示した。 第12図:GRPは濃度依存的様式でアフィニティ標識
75,000−85,000膜タンパク質を阻害する。
【0051】「実験方法」に記載のようにしてスイス3
T3細胞から調製した膜タンパク質(150μg)を
0.5nM125I−GRPを含有する交叉結合培地中
37℃で10分間インキュベートした。次に、「実験方
法」に記載されるようにしてEGS(4mM)を用いた
化学的交叉結合を行なった。「実験方法」に記載される
ようにして試料をSDS−PAGEにより分析した。上
図は代表的なオートラジオグラムを示す。下図に示す値
はオートラジオグラムの走査密度測定から得られた最大
レベルのパーセント(●)として表示し、2つの独立し
た実験の平均値である。比較のために、(第9図から得
られた)膜への125I−GRPの結合の未標識GRP
による阻害の容量応答(○)を示す。
【0052】
【表1】 スイス3T3細胞から得た膜フラクションタンパク質の
一部分(25μg)を0.5nM125I−GRPおよ
び上記マイトジエンを以下の濃度で含有する結合培地中
でインキュベートした:ボンベシンおよびGRP(10
0nM);GRP(1−16)バソプレッシン、ブラジ
キニン、VIP、物質P、物質Kおよびソマトスタチン
(1μM);PDGF(15nM);FGF(6n
M);EGF(40nM)、インシュリン(1.5μ
M);PBt(400nM)。37℃で10分間イン
キュベートした後に、「実験方法」に記載されるように
して特異的結合を測定した。結果は平均±SEM,n=
3で示す。他の2つの独立した実験でも同様の結果が得
られた。
【0053】
【表2】 スイス3T3細胞からの膜フラクションタンパク質の一
部分(150μg)を0.5nM125I−GRPおよ
び上記した試薬を以下の濃度で含有する交叉結合培地中
でインキュベートした。ボンベシン、リトリンおよびG
RP(1−27)(100 nM);ボンベシン(8−
14)およびGRP(1−16)(10μM)、ニュー
ロメジンB、バソプレッシン、ブラジキニンおよび物質
P(1μM);PDGF(15nM);FGF(6n
M);EGF(40nM)。インシュリン(1.5μ
M);PBt(400nM)。37℃で10分間イン
キュベートした後、膜を遠心分離によりペレット化し、
そして「実験方法」に記載されるようにして4mM E
GSを用いて化学的交叉結合を行なった。「実験方法」
に記載されるようにして試料をSDS−PAGEおよび
オートラジオグラムの走査密度測定により分析した。示
される結果は添加物の非存在下で得られたレベルのパー
セントとして表わした3回の独立した実験の平均値を示
す。 注記1:略語の一覧 PBS − リン酸緩衝食塩水 BSA − ウシ血清アルブミン GRP − ガストリン放出性ペプチド EGS − エチレングリコールビス(スクシーイミジ
ルスクシネート) DSS − スベリン酸ジスクシンイミジル EGTA− エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)
四酢酸 Hepes−4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペ
ラジンエタンスルホン酸 SDS−PAGE−ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動 VIP − 血管活性腸内ペプチド PDGF− 血小板由来成長因子 FGF − 繊維芽細胞増殖因子 EGF − 表皮成長因子 PBt− ホルボール12,13−ジブチレート 注記2:リガンドの内在化および分解は4℃で顕著に低
下する(33)。しかしながら、未損傷の細胞への
125I−GRPの結合は4℃で非常にゆっくりと進行
する。この非生理学的温度で長時間インキュベートした
後でも厳密な平衡結合を得るのは困難である。 参考文献
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例1に記載される実験の結果を示
す。
【図2】第2図は実施例1に記載される実験の結果を示
す。
【図3】第3図は実施例2に記載される小細胞肺癌細胞
系に及ぼす拮抗体A、DおよびGの阻害作用の結果を示
す。
【図4】第4図は実施例2に記載される小細胞肺癌細胞
系に及ぼす拮抗体A、DおよびGの阻害作用の結果を示
す。
【図5】第5図は実施例2に記載される小細胞肺癌細胞
系に及ぼす拮抗体A、DおよびGの阻害作用の結果を示
す。
【図6】第6図はスイス3T3細胞のMg++安定化膜
調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を示
す。
【図7】第7図はスイス3T3細胞のMg++安定化膜
調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を示
す。
【図8】第8図はスイス3T3細胞のMg++安定化膜
調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を示
す。
【図9】第9図はスイス3T3細胞のMg++安定化膜
調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を示
す。
【図10】第10図はスイス3T3細胞のMg++安定
化膜調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を
示す。
【図11】第11図はスイス3T3細胞のMg++安定
化膜調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を
示す。
【図12】第12図はスイス3T3細胞のMg++安定
化膜調製物から単離された受容体を用いる実験の結果を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/577 G01N 33/577 B // C12N 15/02 C12P 21/00 A C12P 21/00 21/08 21/08 C12N 15/00 C (C12P 21/00 C12R 1:91) (72)発明者 ウォル,ペネラ イギリス国 ロンドン,ダヴリューシー 2, リンカーンズ イン フィールズ (番地なし) インペリアル キャンサー リサーチ ファンド内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記特徴を有するポリペプチド、すなわ
    ち: (1)マンノース側鎖に富む一本鎖グリコポリペプチド
    である。 (2)ボンベシル型のポリペプチドと選択的に結合す
    る。 (3)75〜85キロダルトン(Kd)の分子量を有す
    る。 (4)6.4〜6.9の等電点を有する。 (5)フラボバクテリウム・メニンゴセプチクム(Fl
    avobacterium meningosepti
    cum)からのエンド−β−N−グルコサミニダーゼを
    用いて得られたコアタンパク質が分子量約42Kdを有
    する。 (6)3〜15mM、好ましくは5〜10mMのMg
    ++を含有する水性媒体中でスイス3T3細胞を破壊す
    ることにより得られた膜調製物を用いた場合、15℃で
    の平衡解離定数が速度論的分析によれば1.9×10
    −10Mでありそしてスカッチャード分析(平衡結合)
    によれば2.1×10−10Mである。または該ポリペ
    プチドに対する抗体を、非経口的に許容される担体とと
    もに含有する医薬組成物。
  2. 【請求項2】 該ポリペプチドに対する抗体がモノクロ
    ーナル抗体である請求項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 下記特徴を有するポリペプチド、すなわ
    ち: (1)マンノース側鎖に富む一本鎖グリコポリペプチド
    である。 (2)ボンベシル型のポリペプチドと選択的に結合す
    る。 (3)75〜85キロダルトン(Kd)の分子量を有す
    る。 (4)6.4〜6.9の等電点を有する。 (5)フラボバクテリウム・メニンゴセプチクム(Fl
    avobacterium meningosepti
    cum)からのエンド−β−N−グルコサミニダーゼを
    用いて得られたコアタンパク質が分子量約42Kdを有
    する。 (6)3〜15mM、好ましくは5〜10mMのMg
    ++を含有する水性媒体中でスイス3T3細胞を破壊す
    ることにより得られた膜調製物を用いた場合、15℃で
    の平衡解離定数が速度論的分析によれば1.9×10
    −10Mでありそしてスカッチャード分析(平衡結合)
    によれば2.1×10−10Mである。または該ポリペ
    プチドに対する抗体を含有する診断組成物。
  4. 【請求項4】 該ポリペプチドに対する抗体がモノクロ
    ーナル抗体である請求項3記載の診断組成物。
  5. 【請求項5】 該ポリペプチドに対する抗体が検出可能
    な標識を担持する請求項3または4記載の診断組成物。
  6. 【請求項6】 該ポリペプチドに対する抗体が固形支持
    体上に不溶化されている請求項3〜5のいずれかに記載
    の診断組成物。
  7. 【請求項7】 下記特徴を有するポリペプチド、すなわ
    ち: (1)マンノース側鎖に富む一本鎖グリコポリペプチド
    である。 (2)ボンベシル型のポリペプチドと選択的に結合す
    る。 (3)75〜85キロダルトン(Kd)の分子量を有す
    る。 (4)6.4〜6.9の等電点を有する。 (5)フラボバクテリウム・メニンゴセプチクム(Fl
    avobacterium meningosepti
    cum)からのエンド−β−N−グルコサミニダーゼを
    用いて得られたコアタンパク質が分子量約42Kdを有
    する。 (6)3〜15mM、好ましくは5〜10mMのMg
    ++を含有する水性媒体中でスイス3T3細胞を破壊す
    ることにより得られた膜調製物を用いた場合、15℃で
    の平衡解離定数が速度論的分析によれば1.9×10
    −10Mでありそしてスカッチャード分析(平衡結合)
    によれば2.1×10−10Mである。に対する抗体を
    一構成要素として含有する診断試験キット。
  8. 【請求項8】 該ポリペプチドに対する抗体がモノクロ
    ーナル抗体である請求項7記載の診断試験キット。
  9. 【請求項9】 該ポリペプチドに対する抗体が検出可能
    な標識を担持する請求項7または8記載の診断試験キッ
    ト。
  10. 【請求項10】 該ポリペプチドに対する抗体が固形支
    持体上に不溶化されている請求項7〜9のいずれかに記
    載の診断試験キット。
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