JPH1171120A - 光学素子の成形金型 - Google Patents

光学素子の成形金型

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JPH1171120A
JPH1171120A JP10124398A JP12439898A JPH1171120A JP H1171120 A JPH1171120 A JP H1171120A JP 10124398 A JP10124398 A JP 10124398A JP 12439898 A JP12439898 A JP 12439898A JP H1171120 A JPH1171120 A JP H1171120A
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film layer
base material
molding
thermal expansion
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Takanobu Shiokawa
孝紳 塩川
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学素子をガラスモールド法で成形するため
に用いる成形金型であって、高硬度材料を母材としてそ
こに保護膜層を形成し、その保護膜層に成形面形状を加
工して成る成形金型において、その間の熱膨張差に起因
する保護膜層の剥離問題を実質的に解消する 【解決手段】 成形金型は光学素子をガラスモールド法
で成形するために用いられ、その母材10に保護膜層1
4を形成し、その保護膜層に成形面を形成して成るもの
である。母材と保護膜層との間に少なくとも一層から成
る中間層12が設けられ、この中間層12の熱膨張係数
が母材の熱膨張係数と保護膜層の熱膨張係数との間の数
値を持つ。母材と保護膜層との間に少なくとも二層から
成る中間層が設けられとき、それら中間層の熱膨張係数
は母材と保護膜層との熱膨張係数差を逓減させるように
段階的に変化させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子をガラスモ
ールド法で成形するために用いる成形金型、即ち加熱軟
化状態のガラス光学素子材料(プリフォーム)を加熱下
で加圧成形するための成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスモールド法で用いられる成形金型
は常に高温環境下で長期にわたって使用されるので、高
温環境下でも必要な強度及び形状を維持し得るように高
硬度材料、例えば超硬合金、セラミックス、各種耐熱金
属材料等を母材とし、このような母材に成形面が形成さ
れる。
【0003】従来、かかる成形金型の成形面の加工法と
して、例えば成形面を所定形状に研削した後に研磨加工
を施し、その研磨面に白金(Pt)等の保護膜層をコートす
る方法が知られている。しかしながら、高硬度材料から
形成された母材に微細な加工を要する成形面形状を得る
ことはできない。例えば、回折格子パターンを持つ成形
面形状については、その切削加工が可能であるとしても
そこに研磨加工を施すことはできず、結果として、回折
格子パターン等の微細な成形面形状を得ることはできな
い。また、高硬度材料の母材に非球面あるいは非対称面
となった成形面形状を加工することは可能であるけれど
も、高硬度材料に対する加工性は悪く、このため成形金
型の製造コストが高く付くという問題が生じる。
【0004】そこで、回折格子パターン等の微細な成形
面形状及び非球面あるいは非対称面となった成形面形状
に対する加工性に優れた成形金型を基材として、ステン
レス鋼から成る母材に対してニッケル(Ni)メッキ層を形
成することが提案されているが、しかしステンレス鋼を
母材とすることは耐熱性の面で問題がある。勿論、Niメ
ッキ層を上述したような高硬度材料に形成することも考
えられるが、しかし高硬度材料に対するNiメッキ層の密
着性の面で問題となる。
【0005】以上述べたような問題点を解消するため
に、特開平6-144850号公報及び特開平6-183755号公報に
は高硬度材料の母材に仕上げ成形面形状に近似した粗加
工面を形成し、その粗加工面に耐熱性に優れた合金層を
保護膜層として形成し、その保護膜層に高精度加工を施
して所望の成形面形状を得る技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな高硬度材料の母材と保護膜層とから得られる成形金
型の問題点としてその間の熱膨張係数の相違に基づく合
金層のクラック発生及び剥離問題が指摘されている。言
うまでもなく、ガラスモールド法で用いられる成形金型
は加熱/冷却を繰り返し受けるので、母材と保護膜層と
の間に絶えず引張り応力及び圧縮応力が発生し、このた
め比較的短期間で保護膜層にクラックが発生して、保護
膜層が母材から剥離してしまうという問題がある。
【0007】特に、保護膜層に非球面あるいは非対称面
となった成形面形状を切削加工するためには(勿論、非
球面あるいは非対称面の形状にもよるが)、該保護膜層
の層厚として、少なくとも数十ミクロンが必要であり、
このような層厚の保護膜層の場合には熱膨張差による保
護膜層のクラック発生及び剥離問題も一層大きなものと
なる。
【0008】従って、本発明の目的は、光学素子をガラ
スモールド法で成形するために用いる成形金型であっ
て、高硬度材料を母材としてそこに保護膜層を形成し、
その保護膜層に成形面形状を加工して成る成形金型にお
いて、その間の熱膨張差に起因する保護膜層のクラック
発生及び剥離問題を実質的に解消することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による成形金型は
光学素子をガラスモールド法で成形するために用いるも
のであって、その母材に保護膜層を形成し、その保護膜
層に成形面を形成してなるものである。本発明によれ
ば、母材と保護膜層との間に少なくとも一層から成る中
間層が設けられ、この中間層の熱膨張係数が母材の熱膨
張係数と保護膜層の熱膨張係数との間の数値を持つこと
が特徴とされる。
【0010】母材と前記保護膜層との間に少なくとも二
層から成る中間層が設けられる場合には、それら中間層
の熱膨張係数が母材と保護膜層との熱膨張係数差を逓減
させるように段階的に変化させられる。好ましくは、互
いに隣接する層間の熱膨張差が40×10 -7/deg 以内とさ
れる。
【0011】好ましくは、保護膜層は純白金(Pt)、ルテ
ニウム(Ru)、レニウム(Re)、オスミニウム(Os)、イリジ
ウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd) の貴金属の
いずれか、若しくはそれら貴金属の少なくとも2つ以上
の合金から形成される。更に好ましくは、貴金属から成
る合金にはハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)及びタングス
テン(W) のうちの少なくとも1種類以上が合計で0ない
し35wt% の範囲内で添加される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して、本発
明による成形金型の実施形態について以下に説明する。
【0013】図1を参照すると、本発明による成形金型
の第1の実施形態が示され、この成形金型は高硬度材料
から形成された母材10から成る。母材10には仕上げ
成形面形状に近似した粗加工面が適宜形成され、その粗
加工面には純金属あるいは合金から成る中間層12を介
して保護膜層14が形成される。高硬度材料としては、
例えば超硬合金、セラミックス等のロックウエル硬度80
以上のものが使用される。
【0014】本実施形態においては、中間層12は第1
の中間層121 、第2の中間層12 2 及び第3の中間層
123 の三層から成り、その三層にはそれぞれ異なった
種類の純金属あるいは合金が使用される。それら純金属
あるいは合金の溶融温度は勿論ガラス成形温度以上とさ
れる。例えば、中間層12の三層にはタンタル(Ta)、イ
リジム(Ir)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)及びそれらの
合金等を用いることができる。
【0015】一方、保護膜層14としては、好ましく
は、純白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、オス
ミニウム(Os)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジ
ウム(Pd) の貴金属のいずいれか、若しくはそれら貴金
属の少なくとも2つ以上の合金が使用される。更に好ま
しくは、貴金属から成る合金にはハフニウム(Hf)、タン
タル(Ta)及びタングステン(W) のうちの少なくとも1種
類以上が合計で0ないし35wt% の範囲内で添加される。
【0016】本発明によれば、母材10の膨張係数をE
m、中間層12の三層121 、122及び123 のそれぞ
れの膨張係数をE1、E2及びE3、並びに保護膜層14の膨
張係数をEpとした場合、もしEp<Emであれば、中間層1
2の三層の膨張係数は以下の関係を持つように中間層1
2の三層の材料が選ばれる。 Ep<E3<E2<E1<Em
【0017】また、Ep>Emであれば、中間層12の三層
の膨張係数は以下の関係を持つように中間層12の三層
の材料が選ばれる。 Ep>E3>E2>E1>Em
【0018】このように母材10及び保護膜層14との
間の熱膨張差を段階的に逓減させることにより、母材1
0と保護膜層14との間に生じ得る熱応力を緩和させる
ことが可能となり、かくして母材10からの保護膜層1
4のクラック発生及び剥離問題を解決することができ
る。
【0019】図2には本発明による成形金型の第2の実
施形態が示され、この第2の実施形態では、母材10と
保護膜層14との間には一層からのみ成る中間層12が
設けられる。この場合には中間層12の熱膨張係数につ
いては母材10の熱膨張係数と保護膜層14の熱膨張係
数との間の数値とされる。
【0020】実施例1 本発明の第1の実施形態に従って、以下のような条件で
複数個の成形金型が作成された。
【0021】先ず、母材10を超硬合金であるタングス
テンカーバイド(WC)から成形し、そこに仕上げ成形面形
状に近似した非球面を研削加工した。次いで、ダイヤモ
ンド研磨剤を用いて該非球面に表面粗さ Rmax.0.02μm
以下となるように研磨処理を施した。続いて、中間層1
2の三層121 、122 及び123 として、Ta、Ir及び
Crのそれぞれの金属層をスパッタリングによりそれぞれ
1μm の厚さで該処理面に順次形成した。その後、保護
膜層14として、95wt% のPtと5wt%のW とから成る白金
系合金層をスパッタリングにより8μm の厚さでコーテ
ィングが施された。
【0022】母材10、中間層12の三層121 、12
2 及び123 並びに保護膜層14で用いた各材料の500
度(摂氏)での熱膨張係数については以下の表1に示す
とおりである。
【表1】
【0023】上記表1から明らかなように、各層間での
熱膨張係数差は40×10-7/deg以内であることが分かる。
【0024】白金系合金層の成膜時、成形金型は450 度
(摂氏)まで上昇し、冷却後に真空釜から取り出した
が、いずれの成形金型にも白金系合金層即ち保護膜層1
4のクラック及び剥離は見られなかった。
【0025】その後、各成形金型の保護膜層14の表面
に回折格子パターンを形成すべく参照番号16で示す微
細な溝が切削加工され、この成形金型を用いて実際のガ
ラスモールドによって光学素子が製造された。このとき
ガラスとして住田光学ガラスから入手可能なVC 78 ガラ
スが用いられ、そのガラスは580 度(摂氏)まで加熱さ
れ、成形後の光学素子の成形金型からの取出し温度は20
0 度(摂氏)であった。このようなモールド作業が2000
回を超えて繰り返されたが、いずれの成形金型でも、保
護膜層14のクラック発生及び剥離問題は生じることは
なく、良好な光学素子モールドが得られた。即ち、成形
後の光学素子には保護膜層14に切削加工した回折格子
パターンは切削加工の通り転写され、その光学性能も良
好であった。
【0026】比較例 比較例として、図3に示すような成形金型が複数個作成
された。即ち、実施例1の場合と同様に、母材10を超
硬合金であるタングステンカーバイド(WC)から成形し、
そこに仕上げ成形面形状に近似した非球面を研削加工し
た。次いで、ダイヤモンド研磨剤を用いて該非球面に表
面粗さ Rmax.0.02μm 以下となるように研磨処理を施し
た。続いて、該研磨処理面に対して保護膜層14として
95wt% のPtと5wt%のW とから成る白金系合金層をスパッ
タリングにより8μm の厚さでコーティングが施され
た。
【0027】実施例1の場合と同様に、白金系合金層の
成膜時、成形金型は450 度(摂氏)まで上昇し、冷却後
に真空釜から取り出したが、成形金型の4つに1つの割
りで白金系合金層即ち保護膜層14のクラック及び剥離
が生じていた。
【0028】また、実施例1の場合と同様に、保護膜層
14の剥離が見られなかった各成形金型の保護膜層14
の表面に回折格子パターンを形成すべく参照番号16で
示す微細な溝が切削加工され、実施例1と同じ条件下で
ガラスモールド作業を行ったところ、ほぼ30回目で保護
膜層14のクラック及び剥離が生じた。
【0029】実施例2 本発明の第2の実施形態に従って、以下のような条件で
複数個の成形金型が作成された。
【0030】先ず、母材10を高硬度材料であるニッケ
ル(Ni)基耐熱合金から成形し、そこに仕上げ成形面形状
に近似した非球面を研削加工した。次いで、実施例1の
場合と同様な態様で該非球面に研磨処理を施した後、Pd
の金属層をスパッタリングによりそれぞれ1μm の厚さ
で中間層12を形成した。その後、保護膜層14とし
て、Ptから成る白金層をスパッタリングにより8μm の
厚さでコーティングが施された。
【0031】母材10、中間層12及び保護膜層14で
用いた各材料の500 度(摂氏)での熱膨張係数について
は以下の表2に示すとおりである。
【表2】
【0032】上記表2から明らかなように、各層間での
熱膨張係数差については実施形態1の場合と同様に40×
10 -7/deg 以内であることが分かる。
【0033】実施例2で得られた成形金型も実施例1の
場合と同様に保護膜層14が剥離し難い耐久性のあるも
のとなった。
【0034】実施例3 また、本発明の第2の実施形態に従って、以下のような
条件で複数個の成形金型が作成された。
【0035】先ず、母材10については、実施例1の場
合と同じ材料でしかも同様な態様で作成された。次い
で、母材10の研磨処理非球面に対して、Taの金属層を
スパッタリングにより1μm の厚さの中間層12として
形成した。続いて、保護膜層14として、95wt% のIrと
5wt% のTaとから成る合金層をスパッタリングにより8
μm の厚さでコーティングが施された。
【0036】母材10、中間層12及び保護膜層14で
用いた各材料の500 度(摂氏)での熱膨張係数について
は以下の表3に示すとおりである。
【表3】
【0037】上記表3から明らかなように、実施例3に
おいても、各層間での熱膨張係数差については実施形態
1の場合と同様に40×10 -7/deg 以内であることが分か
る。
【0038】これら成形金型についても実施例1の場合
と同様なテストが行われたが、そのテスト結果について
は、実施例1の場合とほぼ同様であった。
【0039】図4を参照すると、本発明による成形金型
の第3の実施形態が示され、この第3の実施形態では、
母材10と保護膜層14との間には中間層12が設けら
れ、この中間層12は第1の中間層121 及び第2の中
間層122 の二層から成る。第1の実施形態と同様に、
母材10の膨張係数をEm、中間層12の二層121 及び
122 のそれぞれの膨張係数をE1及びE2、並びに保護膜
層14の膨張係数をEpとした場合、もしEp<Emであれ
ば、中間層12の二層の膨張係数は以下の関係を持つよ
うに中間層12の二層の材料が選ばれる。 Ep<E2<E1<Em
【0040】また、Ep>Emであれば、中間層12の二層
の膨張係数は以下の関係を持つように中間層12の二層
の材料が選ばれる。 Ep>E2>E1>Em
【0041】実施例4 本発明の第3の実施形態として、以下のような条件で複
数個の成形金型が作成された。
【0042】先ず、母材10については実施例2の場合
と同じ材料でしかも同様な態様で作成された。次いで、
母材10の研磨処理非球面に対して、中間層12の二層
12 1 及び12 2 としてPbの金属層とCrの金属層とをス
パッタリングによりそれぞれ0.5 μm の厚さで形成し
た。続いて、保護膜層14として、Irの金属層をスパッ
タリングにより8μm の厚さでコーティングが施され
た。
【0043】母材10、中間層12の三層121 及び1
2 並びに保護膜層14で用いられた各材料の500 度
(摂氏)での熱膨張係数については以下の表4に示すと
おりである。
【表4】
【0044】上記表4から明らかなように、実施例4に
おいても、各層間での熱膨張係数差は40×10-7/deg以内
であることが分かる。
【0045】これら成形金型についても実施例1の場合
と同様なテストが行われたが、そのテスト結果について
は、実施例1の場合とほぼ同様であった。
【0046】
【発明の効果】以上の記載から明らかように、本発明に
よる成形金型にあっては、その母材と保護膜層との間に
その間の熱膨張差による熱応力の発生を緩和させるよう
に中間層が設けられるので、保護膜層の剥離が生じ難い
耐久性のある成形金型が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形金型の第1の実施形態を示す
縦断面図である。
【図2】本発明による成形金型の第2の実施形態を示す
縦断面図である。
【図3】比較例の成形金型を示す縦断面図である。
【図4】本発明による成形金型の第3の実施形態を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
10…母材 12…中間層 14…保護膜層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子をガラスモールド法で成形する
    ために用いる成形金型であって、その母材に保護膜層を
    形成し、その保護膜層に成形面を形成して成る成形金型
    において、 前記母材と保護膜層との間に少なくとも一層から成る中
    間層が設けられ、この中間層の熱膨張係数が前記母材の
    熱膨張係数と前記保護膜層の熱膨張係数との間の数値を
    持つことを特徴とする成形金型。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の成形金型において、前
    記母材と前記保護膜層との間少なくとも二層から成る中
    間層が設けられ、これら中間層の熱膨張係数が前記母材
    と前記保護膜層との熱膨張係数差を逓減させるように段
    階的に変化させられることを特徴とする成形金型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の成形金型にお
    いて、互いに隣接する層間の熱膨張差が40×10-7/deg以
    内であることを特徴とする成形金型。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の成形金型において、前記保護膜層が純白金(Pt)、ル
    テニウム(Ru)、レニウム(Re)、オスミニウム(Os)、イリ
    ジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd) の貴金属
    のいずれか、若しくはそれら貴金属の少なくとも2つ以
    上の合金から形成されることを特徴とする成形金型。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の成形金型において、前
    記貴金属から成る合金にはハフニウム(Hf)、タンタル(T
    a)及びタングステン(W) のうちの少なくとも1種類以上
    が合計で0ないし35wt% の範囲内で添加されていること
    を特徴とする成形金型。
JP10124398A 1997-06-18 1998-05-07 光学素子の成形金型 Pending JPH1171120A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11624862B2 (en) * 2014-06-19 2023-04-11 Canon Kabushiki Kaisha Optical element, spectroscopic apparatus, and method for manufacturing the same

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