JPH1170681A - サーマルヘッド用絶縁金属基板 - Google Patents

サーマルヘッド用絶縁金属基板

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JPH1170681A
JPH1170681A JP14375798A JP14375798A JPH1170681A JP H1170681 A JPH1170681 A JP H1170681A JP 14375798 A JP14375798 A JP 14375798A JP 14375798 A JP14375798 A JP 14375798A JP H1170681 A JPH1170681 A JP H1170681A
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JP
Japan
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metal substrate
glass
thermal head
layer
substrate
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JP14375798A
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Inventor
Atsushi Hanaki
敦司 花木
Hiroshi Matsuda
洋 松田
Kazushi Masukawa
一詞 増川
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の反りと表面欠陥を解消し、成膜工程で
の製品歩留まり向上とサーマルヘッドの寿命の向上を実
現したサーマルヘッド用絶縁金属基板を提供する。 【解決手段】 Niを25〜60重量%含む鉄合金から
なる金属基板21と、この金属基板21の表面に形成さ
れた共通電極部22となる突起と、この金属基板21の
表面に形成された鉄酸化物を含まない酸化物層と、この
酸化物層上に形成されたガラス層24a、24bとを具
備してなるように構成した。この場合、ガラス層24
a、24bの熱膨張率が、金属基板21の熱膨張率より
もより小さくなるようにすると、金属基板21の加工表
面に残留した引っ張り応力を相殺できる程度の圧縮応力
を与えることで、絶縁金属基板21の平坦化を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラープリンタ等
の印刷部の主要構成であるサーマルヘッドに用いられる
サーマルヘッド用絶縁金属基板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、特公平7−120
68号公報に公告された電気装置用絶縁基板、特開昭6
3−158267号公報により開示されたサーマルヘッ
ド、特公平6−35184号公報に公告されたサーマル
ヘッド、特開昭63−172667号公報により開示さ
れたサーマルヘッドの4件がある。
【0003】また、本件出願人による関連技術の特許出
願として、特願平8−300695号と、特願平8−3
13966号の2件の特許出願が出願されている。以
下、段落番号[0002]で紹介した4件について、夫
々の概略を説明する。なお、以下の説明において、%で
示したものは、総て重量パーセントを意味するものとす
る。
【0004】(1)従来例1(特公平7−12068号
公報)の基本的な請求項1は、Crを10〜30%、A
lを0.05〜7%と鉄とを含む鉄合金からなる金属基
板の表面に形成されたアルミニウム酸化物に富む酸化被
膜と、この酸化被膜上に、酸化被膜とガラスとの反応に
よって形成された反応層と、この反応層を介して上記酸
化被膜上に形成されたガラス質絶縁物層とを具備してな
る電気装置用絶縁基板である。
【0005】この従来例1に記載の請求項2乃至5は、
いずれも請求項1の金属基体の鉄合金に他の合金元素を
有するものであり、請求項2は、上記のCrとAl以外
に、Tiを0.1〜3%含有するものである。請求項3
は、上記のCrの他にSiを0.1〜3%含む鉄合金で
あるものである。請求項4は、上記のCrとAlの他に
Siを0.1〜3%含む鉄合金であるものである。請求
項5は、上記のCrとAlとSiに加え、Tiを0.1
〜3%含む鉄合金であるものである。
【0006】(2)従来例2(特開昭63−15826
7号公報)の基本的な請求項1は、高抵抗基体と、この
高抵抗基体上に配置され、かつ、この高抵抗基体と電気
的に接続する導電体とを備えたサーマルヘッドにおい
て、前記高抵抗基体は、FeとCrを主成分とする鉄合
金上に、高抵抗体層を配置して成ることを特徴とするサ
ーマルヘッドである。
【0007】この従来例2に記載の請求項2は、請求項
1に規定された合金基体としてCrを5〜30%含有す
る合金基体である。請求項3では、前記高抵抗体層は主
成分がガラスから構成され、請求項4では、前記高抵抗
体層は主成分は耐熱樹脂層から構成される。請求項5で
は、前記合金の主面には前記合金の構成元素からなる酸
化層が構成され、請求項6では主成分がガラスから構成
されていることを特徴とする。
【0008】(3)従来例3(特公平6−35184号
公報)の基本的な請求項1は、基体と、この基体上に形
成された発熱抵抗体と、この基体上に形成され、かつ、
この発熱抵抗体上に電気的に接続する導電体とを少なく
とも備えたサーマルヘッドにおいて、前記基体はCrを
実質的に5〜30%と、Al、Si、Sc、Ti、V、
Y、Zr、Nb、La、Hfの群から選択された少なく
とも1つを実質的に0.05〜5%を含有する鉄合金
と、この鉄合金主面に形成された前記鉄合金構成元素の
酸化物層と、この酸化物層上に形成されたガラス層とか
らなることを特徴とするサーマルヘッドである。
【0009】この従来例3に記載の請求項2は、前記酸
化物層がスピネル系酸化物であり、請求項3では、前記
基体の板厚が実質的に0.03〜1mmであり、請求項
4では、前記ガラス層が結晶性ガラスからなり、請求項
5では、請求項1のガラス層に代わり、耐熱樹脂層から
なることを特徴とするものとされている。
【0010】請求項6では、請求項5に記載の酸化物層
がスピネル系の酸化物であり、請求項7では、請求項5
に記載の基体の肉厚が0.03〜1mmの範囲にあり、
請求項8では、請求項1又は5に記載の鉄合金主面に形
成された前記鉄合金構成元素の酸化物層とからなり、請
求項9では、前記酸化物層がスピネル系酸化物であり、
請求項10では、前記基体の肉厚が0.03〜1mmの
範囲にあることを特徴とするものである。
【0011】(4)従来例4(特開昭63−17266
7号公報)の基本的な請求項1は、金属基板と、この金
属基板上に焼成された結晶性ガラス層と、この結晶性ガ
ラス層表面の一部に形成されたグレーズガラス層と、こ
のグレーズガラス層上に形成された発熱抵抗体とを備え
たことを特徴とするサーマルヘッドである。
【0012】従来例4に記載の請求項2では、前記グレ
ーズガラス層は幅0.5〜3mmで、長さが記録全長と
ほぼ等しい形状とされ、請求項3では、厚さが10μm
〜100μmとされていることを特徴としている。な
お、出願人は、上述したように、この絶縁金属基板サー
マルヘッドの構造として、既に、特願平8−30069
5号でプレヒート機能を有するヘッド構造、及び特願平
8−313966号でダブルヒートラインを有するヘッ
ド構造を考案している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの実
現には、いずれも図5に示す共通電極部22を有する絶
縁金属基板の開発が必要であるが、この共通電極部22
の加工方法としては極力加工歪みを抑えた加工法がよ
い。加工歪みが大きいと熱酸化処理の際に基板の反りが
大きく、後のスクリーン印刷、成膜、リソグラフィーの
各工程で寸法精度を出すことができない。
【0014】また、これまでのガラス層で絶縁された絶
縁金属基板には、微細な表面欠陥が見られ、これが抵抗
体パターン、配線パターンを形成する際の断線の原因と
なっていた。
【0015】この欠陥は、ガラス層形成時に発生するも
ので、金属基板上にガラスペーストをスクリーン印刷す
る際の空気巻き込み、または焼成での金属との反応によ
り発生する気泡が原因である。共通電極部を有する絶縁
金属基板を作製しようとした場合、これまでは以下の問
題があり、サーマルヘッドとして機能させることが困難
であった。
【0016】1)反り 図5に示すように、線状の微小突起を金属基板に形成す
るにあたっては、機械加工による削り出し、ロール等に
よる形状転写、エッチング法等が考えられる。しかし、
加工面に大きな歪みを与える加工を施すと、次の熱酸化
処理の際に基板の大きな反りが生じ、後工程の印刷、成
膜、リソグラフィーでの寸法精度の維持が困難になり、
サーマルヘッドとしての機能が発揮できない。
【0017】2)表面欠陥 欠陥のない平滑な表面の絶縁金属基板を作製するにあた
っては、以下の問題があった。グレーズガラスは焼成時
の流動性に優れ平坦化しやすいが、溶融状態では鉄との
反応性が高く、発泡等の表面欠陥の増大を招く。結晶性
ガラスは熱酸化されたステンレス表面との密着性はよい
が、耐エッチング性に劣るため、発熱体膜、配線膜等の
パターニングの際に断線が起こる。
【0018】これらの解決策としては、熱酸化鉄合金基
板に対し、第1層を結晶性ガラス、第2層を、それより
も軟化点が50℃以上低いグレーズガラスの2層構造と
することが有効である。しかし、この2層構造が図1の
ように、鉄合金製基板層11上の結晶性ガラス層12と
グレーズガラス層13のように接触が平滑な平面状構造
であるとき、曲げ応力や熱衝撃が加わると第1層と第2
層の界面で層間剥離を起こすという新たな問題が発生す
る。
【0019】これに対し、図2のように、鉄合金製基板
層上に半球状に形成されている場合には、このような傾
向は生まれない。また、第1層、第2層を構成するガラ
スペーストはスクリーン印刷で均一塗布されるが、印刷
時の空気巻き込みは避け難く、表面欠陥の原因となる気
泡を発生させる。
【0020】一方、鉄合金製基板の表面に塗布されるガ
ラス層の熱膨張係数と、上記従来例1乃至従来例4等で
示したように、従来の鉄合金製基板(Fe−Cr、Fe
−Cr−Al系合金)の熱膨張係数が大きく違うと、後
工程で厚膜焼成(約800℃)、スパッター成膜(約4
00℃)、アニーリング(約300℃)等の熱履歴が加
わると、その都度基板の熱変形が起こり、基板表面に形
成された膜に大きな応力がかかるため、膜の剥離、破断
が起こり、サーマルヘッドの製品歩留まりが低下する。
また、この熱履歴はカラープリンタの印刷時にサーマル
ヘッドとして使用しているときにも受けることになり、
サーマルヘッドの寿命低下の原因となる。
【0021】本発明は、上記課題(問題点)を解決し、
共通電極を有する絶縁金属基板において、基板の反りと
表面欠陥を解消したサーマルヘッド用絶縁金属基板を提
供すること、及び、成膜工程での製品歩留まり向上とサ
ーマルヘッドの寿命の向上を実現したサーマルヘッド用
絶縁金属基板を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
用絶縁金属基板では、上記課題を解決するために、請求
項1に記載のものでは、Crを10〜30重量%、Al
を0.1〜6重量%含む鉄合金からなる金属基板と、こ
の金属基板の表面に形成された共通電極部となる突起
と、この金属基板の表面に形成されたアルミニウム酸化
物に富む酸化被膜と、この酸化被膜上に形成された結晶
性ガラス層と、この結晶性ガラス層上に形成されたグレ
ーズガラス層とを具備したサーマルヘッド用絶縁金属基
板において、前記結晶性ガラス及びグレーズガラスの熱
膨張率が、前記金属基板の熱膨張率よりも小さくなるよ
うにした。このようにすると、共通電極部の加工方法と
してエッチング法を使用し、加工面の歪みを極力抑え、
後工程で、加工面に形成するガラス層の熱膨張率を金属
基板の熱膨張率よりも小さくしたので、加工表面に残留
した引っ張り応力を相殺できる程度の圧縮応力を与える
ことができ、絶縁金属基板の平坦化を図ることが可能と
なる。
【0023】請求項2に記載のものでは、請求項1に記
載のサーマルヘッド用絶縁金属基板において、上記結晶
性ガラスの焼成温度をその融点よりも10℃以上低く
し、かつ、上記グレーズガラスの軟化点が前記結晶性ガ
ラスの軟化点より50℃以上低くなるようにした。この
ようにすることにより、第1層の結晶性ガラス、第2層
のグレーズガラスを塗布後に、脱泡処理を行い、焼成条
件を最適化することで、密着性、耐ヒートショック性を
低下させることなく、表面欠陥を改善できるようにな
る。
【0024】請求項3に記載のサーマルヘッド用絶縁金
属基板は、Niを25〜60重量%含む鉄合金からなる
金属基板と、この金属基板の表面に形成された共通電極
部となる突起と、この金属基板の表面に形成された鉄酸
化物を含まない酸化物層と、この酸化物層上に形成され
たガラス層とを具備してなるように構成した。このよう
に構成することにより、金属基板の熱膨張係数が、この
金属基板に塗布したガラス層の熱膨張係数に近似し、後
工程における熱履歴、及び、サーマルヘッドとして使用
される際の熱が加えられても、基板表面に形成された膜
に加えられる応力を小さくできるので、成膜工程におけ
る製品歩留まりを向上させることができると共に、サー
マルヘッドの寿命を延ばすことができる。
【0025】請求項4に記載のものでは、請求項3に記
載のサーマルヘッド用絶縁金属基板において、上記ガラ
ス層の熱膨張率が、上記金属基板の熱膨張率よりもより
小さくなるようにした。このようにすると、請求項1に
記載したものと同様に、共通電極部の加工方法としてエ
ッチング法を使用し、加工面の歪みを極力抑え、後工程
で、加工面に形成するガラス層の熱膨張率を金属基板の
熱膨張率よりも小さくしたので、加工表面に残留した引
っ張り応力を相殺できる程度の圧縮応力を与えることが
でき、絶縁金属基板の平坦化を図ることが可能となる。
【0026】請求項5に記載のものでは、請求項3又は
4に記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板において、上
記ガラス層の構造が、上記酸化物層の直上が結晶化ガラ
ス層、その上がグレーズガラス層という2層構造とし
た。このようにすると、グレーズガラスの溶融状態にお
ける、金属基板内の鉄との反応を防ぎ、発泡等の表面欠
陥の増大を抑えることができる。また、結晶化ガラスの
耐エッチング性に劣るという欠点に起因する発熱体膜、
配線膜等のパターンニングの際の断線を防止することが
できる。
【0027】請求項6に記載のものでは、請求項5に記
載のサーマルヘッド用絶縁金属基板において、上記結晶
性ガラスの焼成温度をその融点よりも10℃以上低く
し、かつ、上記グレーズガラスの軟化点が前記結晶性ガ
ラスの軟化点より50℃以上低くなるようにした。この
ようにすることにより、請求項2に記載したものと同様
に、第1層の結晶性ガラス、第2層のグレーズガラスを
塗布後に、脱泡処理を行い、焼成条件を最適化すること
で、密着性、耐ヒートショック性を低下させることな
く、表面欠陥を改善できる。
【0028】請求項7に記載のものでは、請求項3乃至
6のいずれかに記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板に
おいて、上記金属基板を還元雰囲気で加熱処理して酸化
物層を形成する工程において、前記還元雰囲気は水素を
含み、かつ、露点が鉄酸化物を鉄と酸素に分解する温度
以下とするようにした。このようにすると、鉄合金製基
板の表面には、鉄酸化物を含まない酸化被膜が形成され
る。
【0029】請求項8に記載のものでは、請求項3乃至
7のいずれかに記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板に
おいて、上記金属基板が、Niを25〜60重量%含
み、かつ、C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、C
u、Y、Zr、Nb、Mo、La、Ta、Wの群から選
択される少なくとも1つを0.01〜8重量%含む鉄合
金であるようにした。このようにすると、金属基板とガ
ラス層との密着性が大幅に改善され、また、エッチング
の際や、サーマルヘッドとして実使用中の高温高湿下で
の耐食性を向上させることができる。
【0030】請求項9に記載のものでは、請求項3乃至
7のいずれかに記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板に
おいて、上記金属基板が、Niを25〜60重量%含
み、かつ、Coを0.5〜25重量%含み、かつ、C、
Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Y、Zr、
Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wの群から選択される
少なくとも1つを0.01〜8重量%含む鉄合金とし
た。このようにすると、請求項8に記載したものと同様
に、金属基板とガラス層との密着性が大幅に改善され、
また、エッチングの際や、サーマルヘッドとして実使用
中の高温高湿下での耐食性を向上させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明のサーマルヘッド用絶縁金
属基板の第1及び第2の実施の形態を図3乃至図7を用
いて説明する。 第1の実施の形態:本発明のサーマルヘッド用絶縁金属
基板の第1の実施の形態を図3乃至図6を用いて説明す
る。図3は、本実施の形態のサーマルヘッド用絶縁金属
基板を使用したダブルヒートラインサーマルヘッドの外
観構成を示す一部を切り欠いて示した斜視図である。図
4は、本発明のサーマルヘッド用絶縁金属基板を示す縦
断側面図である。図5は、本発明のサーマルヘッド用絶
縁金属基板の製造の一工程を示す縦断側面図である。図
6は、本発明のサーマルヘッド用絶縁金属基板を用いた
サーマルヘッドの一部を切り欠いて示した平面図であ
る。
【0032】図3に示すサーマルヘッド20において、
21は、例えば厚さが0.8mmで、Crを10〜30
%と、Alを0.1〜6%含む鉄合金の基板であり、こ
の鉄合金製基板21の表面には長尺状の共通電極部22
が突出形成されている。この共通電極部22の高さは、
50μmとされている。
【0033】24aは、図4に示す共通電極部22より
同図左側の鉄合金製基板21の左表面に形成された第1
のグレーズガラスであり、その共通電極部22近傍の部
分は、盛り上がりが形成されており、盛り上がり部24
a1とされている。24bは、共通電極部22より同図
右側の鉄合金製基板21の右表面に形成された第2のグ
レーズガラスであり、その共通電極部22近傍の部分
は、盛り上がりが形成されており、盛り上がり部24a
2とされている。
【0034】25は、発熱抵抗体であり、第1のグレー
ズガラス24aから共通電極部22を介して第2のグレ
ーズガラス24bまでに亙る各表面に形成されている。
この発熱抵抗体25は、1ドットに対応して設けられて
おり、実際には一定間隔をおいて複数設けられている。
この発熱抵抗体25において、共通電極部22の表面2
2aに当接する部分は該表面22aと電気的に接合され
ている。
【0035】26aは、第1のグレーズガラス24aの
表面に形成された第1の個別電極であり、その一端部は
発熱抵抗体25aの一端部と電気的に接合されている。
この第1の個別電極26aの他端は、図6に示す第1の
コントロールIC12aの端子に接続されている。な
お、ここで、図4と図6に示した構成の対応関係を補足
説明すると、図6の8aと8bは、図4の第1と第2の
発熱抵抗体25a、25bに、9aと9bは同じく第1
と第2の個別電極26a、26bに対応し、図6の10
は、図4に示す共通電極27である。
【0036】図4において、26bは、第2のグレーズ
ガラス24bの表面に形成された第2の個別電極であ
り、その一端部は発熱抵抗体25bの一端部と電気的に
接合されている。この第2の個別電極26bの他端部
は、図6に示す第2のコントロールIC12bの端子に
接続される。
【0037】27は、図3に示す共通電極部22に沿っ
て配置された共通電極であり、その裏面が図4に示す発
熱抵抗体25の表面に電気的に接合され、かつ設置され
ている。即ち、図4に示す発熱抵抗体25においては、
第1の個別電極26a及び共通電極27と接合していな
い部分が、実際に発熱抵抗体として作用し、以下、この
部分を第1の発熱抵抗体25aと称する。
【0038】また、発熱抵抗体25においては、第2の
個別電極26b及び共通電極27と接合していない部分
が、実際に発熱抵抗体として作用し、以下、この部分を
第2の発熱抵抗体25bと称する。即ち、図3に示すサ
ーマルヘッド20は、複数の第1の発熱抵抗体25a・
・・25a、及び、複数の第2の発熱抵抗体25b・・
・25bを有している。図4に示す符号28は、第1の
個別電極26a等の表面全体を覆う保護層である。な
お、図3においては、上記保護層28の図示が省略され
ている。
【0039】次に、上述した第1の実施の形態による共
通電極部を有する絶縁金属基板の製造方法について、図
5を参照して説明する。初めに、図5に示す鉄合金製基
板21は、n−プロピルブロマイドのような有機溶剤に
より、脱脂洗浄された後、スクラバーにより洗浄され
る。これにより、鉄合金製金属基板21の表面及び裏面
に夫々付着していたゴミ等が除去される。
【0040】次に、鉄合金製基板21は、臭化メチルの
洗浄液中に浸された後、超音波洗浄される。これによ
り、鉄合金製金属基板21の表面及び裏面における微小
な凹凸部に吸着されていたゴミが除去される。そして上
記洗浄が終了すると、鉄合金製基板21の表面全体には
フォトレジストがコーティングされる。
【0041】上記コーティングが終了すると、フォトリ
ソグラフィーにより共通電極部22を形成すべき部分に
マスクがかけられた後、フォトリソグラフィーによりフ
ォトレジストのパターンニングが行われる。これによ
り、鉄合金製基板21において、共通電極部22を形成
すべき部分にのみフォトレジストが残る。
【0042】次に、鉄合金製基板21は、H2C2O4・
2H2O:200g+H2O:200mlの蓚酸溶液中に
浸された後に、図示しない電極間隔を20mmとして、
該電極間には5Vの電圧が印加される。これにより、約
0.67μm/minのエッチング速度をもって、鉄合
金製基板21のマスクがかかっていない部分がエッチン
グされる。従って、このエッチングされない部分が共通
電極部22として残り、エッチング処理が進むに従って
徐々に共通電極部22が形成される。
【0043】また、上記エッチング処理中においては、
形成される共通電極部22の高さが表面荒さ測定器によ
り測定される。そして、上述したエッチング処理が終了
した状態において共通電極部22の線幅が広い場合に
は、共通電極部22の両サイドが砥石により研磨され
る。
【0044】次に、鉄合金製基板21が900℃で10
分間熱酸化処理され、これにより、鉄合金製基板21の
表面には酸化被膜が形成される。そして、上記熱処理が
終了すると、図5に示す共通電極部22より、同図左側
の、鉄合金製基板21の左表面には、結晶性ガラスペー
スト24b1が20μmの厚さでスクリーン印刷され
る。
【0045】これと同様にして、共通電極部22より、
同図右側の、鉄合金製基板21の右表面には、結晶性ガ
ラスペースト24b2が20μmの厚さでスクリーン印
刷される。ここで、上述した第1の結晶性ガラスペース
ト24b1及び第2の結晶性ガラスペースト24b2と
は、溶剤と結晶性ガラスの粉末との混合物をいう。そし
て、上述した第1の結晶性ガラスペースト24b1及び
第2の結晶性ガラスペースト24b2のスクリーン印刷
が終了すると、これらの表面はレベリングにより平坦化
される。
【0046】次に、レベリングにより平坦化された印刷
基板を真空容器中にて1Pa以下の真空度で15分以上
放置することで、ペーストが含有している空気をスクリ
ーン印刷表面より放出させる。次に、結晶性ガラスペー
スト24b1、24b2を、炉内において比較的低温の1
40℃に加熱するというプリベーキング処理が行われ
る。140℃でプリベーキングをするのは、ガラスペー
ストに含まれる溶剤を突沸することなく徐々に揮発させ
るためである。
【0047】このプリベーキング処理が終了すると、鉄
合金製基板21を炉外に取り出し、室温まで自然冷却す
る。次いで、鉄合金製基板21は900℃で10分間焼
成された後、室温になるまで自然冷却される。本焼成温
度は、本結晶性ガラスの融点より数10℃程度低く、図
5の基板断面に示されているように凹凸のある構造にな
る。これにより、結晶性ガラスペースト24b1、24
b2が表面に凹凸を有する結晶性ガラス層とされる。
【0048】次に、スクリーン印刷により、図5に示す
共通電極部22の両側部及び共通電極部22の両部の結
晶性ガラス層の各表面に第1のグレーズガラスペースト
24c1及び第2のグレーズガラスペースト24c2の表
面が整えられる。本グレーズガラスは、先の結晶性ガラ
ス層より融点が約100℃低い。
【0049】次に、グレーズガラスペースト24c1、
24c2等が140℃において、上記同様にプリベーキ
ング処理され、グレーズガラスペースト24c1、24
c2等に含まれる溶剤が徐々に揮発される。このプレベ
ーキング処理後、鉄合金製基板21は、850℃の温度
とされた炉内において、10分間の焼成処理が施され
る。これにより、グレーズガラスペースト24c1とそ
の下の結晶性ガラスとが一体となり、この結果、図4に
示す盛り上がり部24a1を有する第1のグレーズガラ
ス24aが形成される。
【0050】また、これと同時に、グレーズガラスペー
スト24c2とその下の結晶性ガラスとが一体となり、
この結果、図4に示す盛り上がり部24a2を有する第
2のグレーズガラス24bが形成される。ここで必要に
応じて、図5に示す共通電極部22を含む表面Hが研磨
される。これにより、余分なグレーズガラス及び共通電
極部22の表面酸化膜が除去される。
【0051】上述したように、エッチングで共通電極部
を形成した後、エッチング面に形成するガラス絶縁層の
熱膨張率を金属基板の熱膨張率よりも小さくし、エッチ
ング面に発生した僅かな残留引っ張り応力を相殺できる
程度の圧縮応力を与えることで、絶縁基板の反りを解消
することができる。
【0052】また、ガラス絶縁層の第1層を結晶性ガラ
ス、第2層を第1層より融点が50℃以上低いグレーズ
ガラスとすると共に、ガラスペースト塗布後に脱泡処理
を行い、第1層の焼成温度を溶融温度よりも数10℃低
くすることで剥離強度、耐エッチング性を低下させるこ
となく表面欠陥が解消できる。
【0053】以上説明したように、上述した第1の実施
の形態によれば、共通電極部を有する絶縁金属基板にお
いて、サーマルヘッドを製作する上で問題となる基板の
反りと表面欠陥を解消し、プレヒート機能を有する高性
能サーマルヘッド及びダブルヒートラインを有する高性
能サーマルヘッドが実現でき、従来よりも高速で高画質
のプリントが可能となる。
【0054】第2の実施の形態:本発明の第2の実施の
形態を図7を用いて説明する。図7は、Niを含む鉄合
金において、Niの含有量と鉄合金の熱膨張率との関係
を示す特性図である。
【0055】ところで、上述したように、鉄合金製基板
の表面にコートされるガラス層の熱膨張係数(5〜7×
10-6/K)と、鉄合金製基板の熱膨張係数(従来の基
板の場合:11〜12×10-6/K)の差が大きいと、
後工程で熱履歴が加わると、その都度鉄合金製基板の熱
変形が起こり、基板表面に形成された膜に大きな応力が
かかるため、膜の剥離、破断が起こり、サーマルヘッド
の製品歩留まりが低下する。一方、カラープリンタ等で
サーマルヘッドとして使用している最中でも、熱履歴を
受けることになり、サーマルヘッドの寿命低下の原因と
もなる。
【0056】従って、第2の実施の形態で示すサーマル
ヘッド用絶縁金属基板に用いる鉄合金としては、例え
ば、厚さが0.8mmで、Niを42重量%含む鉄合金
製の基板を用いるものとする。図7にはNiの含有率が
30〜70重量%の鉄合金の熱膨張率が示されている
が、図7に示すように、Niを含む鉄合金の熱膨張率が
5〜8×10-6/KとなるNi含有率(例えば、請求項
3に記載したように、25〜60重量%)のNiを含む
鉄合金を基板の材料に用いるようにすると、鉄合金製基
板の表面にコートされるガラス層の熱膨張係数:5〜7
×10-6/Kに近似する。
【0057】ところで、第1の実施の形態に示したサー
マルヘッド用絶縁金属基板と第2の実施の形態のサーマ
ルヘッド用絶縁金属基板とでは、金属基板に用いる鉄合
金の材質をCrを含む鉄合金からNiを含む鉄合金に変
更したものであり、従って、構成及び製造工程は第1の
実施の形態で示したものとほぼ同一であるので説明を省
略する。
【0058】但し、段落番号[0044]で説明した、
鉄合金製基板21を熱酸化処理する工程において、鉄合
金製基板21を水素を含む還元性雰囲気下で(例えばア
ンモニア分解ガス)鉄酸化物が鉄と酸素に分解する露点
以下で熱酸化処理するようにすると、鉄合金製基板21
の表面には、鉄酸化物を含まない酸化被膜が形成され
る。
【0059】このようにすることにより、金属基板の熱
膨張係数が、この金属基板に塗布したガラス層の熱膨張
係数に近似し、後工程における熱履歴、及び、サーマル
ヘッドとして使用される際の熱が加えられても、基板表
面に形成された膜に加えられる応力を小さくできるの
で、成膜工程における製品歩留まりを向上させることが
できる。また、上記したように、カラープリンタ等でサ
ーマルヘッドとして使用している最中でも、熱履歴を受
けるが、この熱履歴により基板表面に形成された膜に加
えられる応力を小さく抑えることができるので、実使用
によるサーマルヘッドの寿命低下を防ぎ、その結果、サ
ーマルヘッドの寿命を延ばすことができる。
【0060】また、上記各実施の形態での説明では言及
しなかったが、Fe−Cr合金に、C、Al、Si、T
i、V、Cr、Mn、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、L
a、Ta、Wの群から選択される少なくとも1つを0.
01〜8重量%添加すると、或いは、Fe−Cr−Co
合金に、C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、C
u、Y、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wの群
から選択される少なくとも1つを0.01〜8重量%添
加すると、金属基板表面にガラスに溶け込みやすい酸化
物層が形成され、金属基板とガラス層との密着性が大幅
に改善される。また、サーマルヘッド用絶縁金属基板
は、エッチングの際や、サーマルヘッドとして実使用中
の高温高湿下での耐食性を向上させることができる。
【0061】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッド用絶縁金属基板
は、上述のように構成したために以下のような優れた効
果を有する。 (1)請求項1に記載したように、結晶性ガラス及びグ
レーズガラスの熱膨張率が、金属基板の熱膨張率よりも
小さくなるようにすると、加工表面に残留した引っ張り
応力を相殺できる程度の圧縮応力を与えることができ、
絶縁金属基板の平坦化を図ることが可能となる。
【0062】(2)請求項2に記載したように、結晶性
ガラスの焼成温度をその融点よりも10℃以上低くし、
かつ、グレーズガラスの軟化点が結晶性ガラスの軟化点
より50℃以上低くなるようにすると、第1層の結晶性
ガラス、第2層のグレーズガラスを塗布後に、脱泡処理
を行い、焼成条件を最適化することで、密着性、耐ヒー
トショック性を低下させることなく、表面欠陥を改善で
きるようになる。
【0063】(3)請求項3に記載したように構成する
と、金属基板の熱膨張係数が、この金属基板に塗布した
ガラス層の熱膨張係数に近似し、後工程における熱履
歴、及び、サーマルヘッドとして使用される際の熱が加
えられても、基板表面に形成された膜に加えられる応力
を小さくできるので、成膜工程における製品歩留まりを
向上させることができると共に、サーマルヘッドの寿命
を延ばすことができる。
【0064】(4)請求項4に記載したように、ガラス
層の熱膨張率が、金属基板の熱膨張率よりもより小さく
なるようにすると、共通電極部の加工方法としてエッチ
ング法を使用し、加工面の歪みを極力抑え、後工程で、
加工面に形成するガラス層の熱膨張率を金属基板の熱膨
張率よりも小さくしたので、加工表面に残留した引っ張
り応力を相殺できる程度の圧縮応力を与えることがで
き、絶縁金属基板の平坦化を図ることが可能となる。
【0065】(5)請求項5に記載したように、ガラス
層の構造が、上記酸化物層の直上が結晶化ガラス層、そ
の上がグレーズガラス層という2層構造とすると、グレ
ーズガラスの溶融状態における、金属基板内の鉄との反
応を防ぎ、発泡等の表面欠陥の増大を抑えることができ
る。 (6)また、結晶化ガラスの耐エッチング性に劣るとい
う欠点に起因する発熱体膜、配線膜等のパターンニング
の際の断線を防止することができる。
【0066】(7)請求項6に記載したように、結晶性
ガラスの焼成温度をその融点よりも10℃以上低くし、
かつ、グレーズガラスの軟化点が結晶性ガラスの軟化点
より50℃以上低くなるようにすると、第1層の結晶性
ガラス、第2層のグレーズガラスを塗布後に、脱泡処理
を行い、焼成条件を最適化することで、密着性、耐ヒー
トショック性を低下させることなく、表面欠陥を改善で
きる。
【0067】(8)請求項7に記載したように、金属基
板を還元雰囲気で加熱処理して酸化物層を形成する工程
において、還元雰囲気は水素を含み、かつ、露点が鉄酸
化物を鉄と酸素に分解する温度以下とするようにする
と、鉄合金製基板の表面には、鉄酸化物を含まない酸化
被膜が形成される。
【0068】(9)請求項8及び9に記載したようにす
ると、金属基板とガラス層との密着性が大幅に改善さ
れ、また、エッチングの際や、サーマルヘッドとして実
使用中の高温高湿下での耐食性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーマルヘッド用絶縁金属基板において、第1
層の結晶性ガラス層が断面で直線状にグレーズガラス層
と接触する場合を示す縦断側面図である。
【図2】サーマルヘッド用絶縁金属基板において、第1
層の結晶性ガラス層が断面で凹凸をなしてグレーズガラ
ス層と接触する場合を示す縦断側面図である。
【図3】本発明のサーマルヘッド用絶縁金属基板を用い
たサーマルヘッドを示す一部を切り欠いて示した斜視図
である。
【図4】第1及び第2の実施の形態のサーマルヘッド用
絶縁金属基板を示す縦断側面図である。
【図5】第1及び第2の実施の形態のサーマルヘッド用
絶縁金属基板の製造の一工程を示す縦断側面図である。
【図6】第1及び第2の実施の形態のサーマルヘッド用
絶縁金属基板を用いたサーマルヘッドの一部を切り欠い
て示した平面図である。
【図7】第2の実施の形態のサーマルヘッド用絶縁金属
基板に用いる鉄合金のNi含有量と鉄合金の熱膨張係数
との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
11:鉄合金基板層 12:結晶性ガラス層 13:グレーズガラス層 20:サーマルヘッド 21:鉄合金製基板 22:共通電極部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Crを10〜30重量%、Alを0.1
    〜6重量%含む鉄合金からなる金属基板と、この金属基
    板の表面に形成された共通電極部となる突起と、この金
    属基板の表面に形成されたアルミニウム酸化物に富む酸
    化被膜と、この酸化被膜上に形成された結晶性ガラス層
    と、この結晶性ガラス層上に形成されたグレーズガラス
    層とを具備したサーマルヘッド用絶縁金属基板におい
    て、 前記結晶性ガラス及びグレーズガラスの熱膨張率が、前
    記金属基板の熱膨張率よりも小さいことを特徴とするサ
    ーマルヘッド用絶縁金属基板。
  2. 【請求項2】 上記結晶性ガラスの焼成温度をその融点
    よりも10℃以上低くし、かつ、上記グレーズガラスの
    軟化点が前記結晶性ガラスの軟化点より50℃以上低く
    なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のサー
    マルヘッド用絶縁金属基板。
  3. 【請求項3】 Niを25〜60重量%含む鉄合金から
    なる金属基板と、 この金属基板の表面に形成された共通電極部となる突起
    と、 この金属基板の表面に形成された鉄酸化物を含まない酸
    化物層と、 この酸化物層上に形成されたガラス層とを具備してなる
    ことを特徴とするサーマルヘッド用絶縁金属基板。
  4. 【請求項4】 上記ガラス層の熱膨張率が、上記金属基
    板の熱膨張率よりもより小さいことを特徴とする請求項
    3に記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板。
  5. 【請求項5】 上記ガラス層の構造が、上記酸化物層の
    直上が結晶化ガラス層、その上がグレーズガラス層とい
    う2層構造であることを特徴とする請求項3又は4に記
    載のサーマルヘッド用絶縁金属基板。
  6. 【請求項6】 上記結晶性ガラスの焼成温度をその融点
    よりも10℃以上低くし、かつ、上記グレーズガラスの
    軟化点が前記結晶性ガラスの軟化点より50℃以上低く
    なるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のサー
    マルヘッド用絶縁金属基板。
  7. 【請求項7】 上記金属基板を還元雰囲気で加熱処理し
    て酸化物層を形成する工程において、前記還元雰囲気は
    水素を含み、かつ、露点が鉄酸化物を鉄と酸素に分解す
    る温度以下とするようにしたことを特徴とする請求項3
    乃至6のいずれかに記載のサーマルヘッド用絶縁金属基
    板。
  8. 【請求項8】 上記金属基板が、Niを25〜60重量
    %含み、 かつ、C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Cu、
    Y、Zr、Nb、Mo、La、Ta、Wの群から選択さ
    れる少なくとも1つを0.01〜8重量%含む鉄合金で
    あることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載
    のサーマルヘッド用絶縁金属基板。
  9. 【請求項9】 上記金属基板が、Niを25〜60重量
    %含み、 かつ、Coを0.5〜25重量%含み、 かつ、C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Cu、
    Y、Zr、Nb、Mo、La、Hf、Ta、Wの群から
    選択される少なくとも1つを0.01〜8重量%含む鉄
    合金であることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか
    に記載のサーマルヘッド用絶縁金属基板。
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