JPH1170415A - ワイヤカット放電加工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法 - Google Patents

ワイヤカット放電加工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法

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JPH1170415A
JPH1170415A JP24617097A JP24617097A JPH1170415A JP H1170415 A JPH1170415 A JP H1170415A JP 24617097 A JP24617097 A JP 24617097A JP 24617097 A JP24617097 A JP 24617097A JP H1170415 A JPH1170415 A JP H1170415A
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JP
Japan
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guide
axis
wire electrode
coordinate
reference point
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JP24617097A
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English (en)
Inventor
Sadao Sano
定男 佐野
Shunichi Asahara
俊一 麻原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
K H S KK
Sodick Co Ltd
Original Assignee
K H S KK
Sodick Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工部のワイヤ電極を位置決めする上下一対
のガイドとしてダイス状ガイドを用いたワイヤカット放
電加工機に於て、加工機に取付けたままの状態で該ダイ
ス状ガイドの摩耗量を簡単に測定すること。 【解決手段】 ワイヤ電極との接触を電気的に検知する
所定半径の円孔が形成された平板状の測定治具をXY二
軸平面に取付け、ワイヤ電極を前記円孔に挿通させた状
態でXY二軸平面と垂直に位置決めし、垂直出しされた
ワイヤ電極の中心軸に前記円孔の中心が一致するように
測定治具を位置決めした後、一対のダイス状ガイドの一
方のガイドにUV座標系に於ける所定の運動を、あるい
は更に測定治具にXY座標系に於ける所定の運動を付与
して、傾斜状態のワイヤ電極と前記円孔内周面との接触
を検知し、該接触が検知されたときのUV座標位置と座
標基準点間の距離、あるいは更に測定治具の位置するX
Y座標位置と座標基準点間の距離を演算し、算出された
前記距離を所定数式に代入して演算することにより、ダ
イス状ガイドの摩耗量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下一対のガイド
間を軸方向に走行移動するワイヤ電極に、載物台の載物
平面上に取付けた被加工物を対向させ、一対のガイドの
内の一方のガイドを載物平面に垂直のZ軸方向に移動す
るガイドZ軸移動機構と、一対の両ガイド間に載物平面
と平行で互いに直交するU軸とV軸のUV座標系に於け
る相対的な移動を与えるワイヤ電極傾動機構とにより、
各ガイドをUVZ各軸の所定の位置に配置して両ガイド
間のワイヤ電極をZ軸に対して所定角度傾斜させ、ワイ
ヤ電極と被加工物の対向間隙に加工液を供給した状態
で、両者間に間歇的に電圧パルスを印加して繰返し放電
を発生させると共に、加工送り機構によりU軸と平行な
X軸及びV軸と平行なY軸方向の相対的な送りを与え
て、所望輪郭形状の切断加工を行なうワイヤカット放電
加工機に関し、特に、前記上下一対のガイドとして用い
られるダイス状ガイドのワイヤ電極摺動による摩耗量を
測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】前記上下一対のガイドとしてダイス状ガ
イドを用いたワイヤカット放電加工に於ては、ワイヤ電
極をXY二軸平面と直角に位置決めして加工送りを与え
た場合にも、通電コマ等により強制的に押し付けられる
以外にワイヤ電極は作用する放電圧力により加工送りと
反対向きに押されて撓むため、ガイド孔の内周面はワイ
ヤ電極が押圧状態で摺動することにより摩耗する。ま
た、加工送り機構によるXY各軸方向の送りとワイヤ電
極傾動機構による一方のダイス状ガイドのUV各軸方向
の移動を関連制御することにより、ワイヤ電極を加工送
りの向きに対して所定角度傾斜させて、上拡がりまたは
下拡がりのテーパ加工を行なう場合には、放電圧力の作
用に加えワイヤ電極が傾斜して摺動することによりガイ
ド孔の内周面が摩耗する。また、いずれの場合にも、摩
耗する部位は加工送りの向きに応じて変化するから、摩
耗の程度はガイド孔内周面の各部位で均一ではない。そ
して、ガイドが摩耗すると、加工送り量に対して摩耗し
た分だけ加工遅れを生じるため、加工送り方向を変更す
る角部等の加工寸法精度を悪化させる。また、テーパ加
工を行なう場合には、摩耗量に応じてワイヤ電極の傾斜
角度が減少し、所期のテーパ角度での加工を阻害する。
また、テーパ角度の誤差量は摩耗量に依存すると共に、
摩耗量が同じでも初期設定テーパ角度が小さいほど大き
く現れる。また、ガイドはサファイアやダイアモンド等
で作製されていて高価であるから、不要な交換は避けな
ければならない。従って、摩耗の程度を検知して交換の
必要性を適確に判断することが望まれるが、従来はダイ
ス状ガイドを加工機に取付けたままで摩耗量を測定する
方法が知られていなかったため、角形状のテスト加工や
あるいは実際の加工のテーパ角度に近い傾斜をワイヤ電
極に与えてのテスト加工を、定期的にまたは要求される
精度公差に応じて適宜行ない、加工品の寸法を測定し誤
差が許容値内であるかどうか検査して、ダイス状ガイド
の使用の可否、交換の必要性を判断することが作業者に
求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
テスト加工を行ない、加工品の寸法を測定してダイス状
ガイドの使用の可否を判断するには、長時間を要し、ま
た加工品の寸法を正確に測定するには高精度のプロジェ
クタを用いた煩雑な操作を必要とすることもあり、実際
には定期的なテスト加工等はあまり行なわれず、加工不
良が発生してから原因究明のためのテスト加工を行なっ
て、ガイドに問題があると判断された場合に交換するの
が実状であった。また、テスト加工に代えて、ダイス状
ガイドを加工機から取外し、ガイド孔の寸法形状を測定
して使用の可否を検査することも可能ではあるが、ガイ
ドの取外し、測定、再取付け等に煩雑な操作と長時間を
必要とするため実用的でない。本発明は、叙上の問題点
に鑑み、加工機に取付けたままの状態でダイス状ガイド
の摩耗量を簡単に測定し得る方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の測定方法は、所定半径の円孔が形成された平板状
で、ワイヤ電極との接触を電気的に検知するため前記円
孔のワイヤ電極接触内周面が導電材で構成されている測
定治具を用い、該測定治具を載物台の載物平面に取付
け、所定の直径を有するワイヤ電極を前記円孔に挿通さ
せて走行経路に張架した状態で、ワイヤ電極傾動機構を
駆動制御して、上下一対のダイス状ガイド間のワイヤ電
極がZ軸と平行になるように位置決めしてUV座標の基
準点を設定し、また、加工送り機構を駆動制御すること
により、測定治具の円孔の中心Oが、Z軸と平行に位置
決めされたワイヤ電極の中心軸に一致するように位置決
めして、XY座標の基準点を設定した後、ガイドZ軸移
動機構と加工送り機構を駆動制御することにより、一方
のガイドをZ軸の所定位置に配置した状態で、ガイドに
UV座標系に於ける所定の運動を、あるいは更に測定治
具にXY座標系に於ける所定の運動を行なわせて、傾斜
状態のワイヤ電極と前記円孔のワイヤ電極接触内周面と
の接触を検知し、該接触が検知されたときのUV座標位
置とUV座標基準点間の距離、あるいは更に測定治具の
位置するXY座標位置とXY座標基準点間の距離を演算
し、算出された前記距離を所定数式に代入して演算する
ことにより、一対のダイス状ガイドの一方のガイドまた
は両方のガイドの摩耗量を測定する方法であり、前記一
方のガイドのZ軸の配置状態、ガイドのUV座標系に於
ける所定の運動、及び測定治具のXY座標系に於ける所
定の運動のありかたによって以下に示す複数の発明が構
成される。
【0005】即ち、請求項1乃至請求項4に記載の第1
の発明は、一方のガイドを前記円孔のワイヤ電極接触内
周面から所定距離Za離隔したZ軸位置z1と、所定距
離Za+Zb離隔したZ軸位置z2とに配置した状態
で、該ガイドにUV座標基準点を通りU軸と所定角度φ
をなす直線運動、または他方のガイドと測定治具に夫々
UV座標基準点及びXY座標基準点を通りU軸及びX軸
と所定角度φをなす同期した直線運動(請求項3)、あ
るいは前記一方のガイドにUV座標基準点を中心とした
次第に半径を増大させる円運動、または他方のガイドと
測定治具に夫々UV座標基準点及びXY座標基準点を中
心とした同じように次第に半径を増大させる同期した円
運動(請求項4)を行なわせ、一方のガイドがZ軸位置
z1とz2に於て夫々UV座標基準点を通る平行な第1と
第2の直線上の該基準点の一方の側に位置して、ワイヤ
電極と前記ワイヤ電極接触内周面との接触が検知された
ときのUV座標位置α1(Z軸位置z1に於けるUV座標
位置)及びβ1(Z軸位置z2に於けるUV座標位置)の
各座標値を検出すると共に、該ガイドが前記一方の側と
反対の側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接触内
周面との接触が検知されたときのUV座標位置α2(Z
軸位置z1に於けるUV座標位置)及びβ2 (Z軸位置
z2に於けるUV座標位置)の各座標値を検出し、各U
V座標位置α1、α2、β1、β2とUV座標基準点間の各
距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2を夫々演算し、算出さ
れた該各距離を所定数式に代入して演算することによ
り、一方のガイドの摩耗量RUと他方のガイドの摩耗量
RLとを求めることを特徴とする。
【0006】請求項5乃至請求項8に記載の第2の発明
は、一方のガイドをZ軸位置z1とz2とに配置した状態
で、該ガイドと測定治具に相互の相対位置関係を変化さ
せないUV座標系及びXY座標系に於ける所定の運動、
または他方のガイドにUV座標系に於ける所定の運動を
行なわせて、第1の発明と同様に前記各UV座標位置α
1、α2、β1、β2とUV座標基準点間の各距離Gα1、
Gα2、Gβ1、Gβ2を夫々演算し、算出された該各距
離を所定数式に代入して演算することにより、一方のガ
イドの摩耗量RUと他方のガイドの摩耗量RLとを求める
ことを特徴し、前記相対位置関係を変化させない所定の
運動が、一方のガイドと測定治具の夫々UV座標基準点
及びXY座標基準点を通りU軸及びX軸と所定角度φを
なす同期した直線運動であり、また他方のガイドの所定
の運動がUV座標基準点を通りU軸と所定角度φをなす
直線運動である場合(請求項7)と、前記相対位置関係
を変化させない所定の運動が、一方のガイドと測定治具
の夫々UV座標基準点及びXY座標基準点を中心とした
同じように次第に半径を増大させる同期した円運動であ
り、また他方のガイドの所定の運動がUV座標基準点を
中心とした次第に半径を増大させる円運動である場合
(請求項8)とがある。
【0007】請求項9乃至請求項12に記載の第3の発
明は、一方のガイドをZ軸位置z2に配置した状態で、
該ガイドにUV座標系に於て基準点から所定距離Gβ離
隔する所定の運動を行なわせると共に、測定治具に、前
記ガイドの位置するUV座標位置とUV座標基準点を通
る直線のXY座標系への投影線上に前記円孔の中心が位
置する関係を維持する、前記ガイドの前記所定の運動と
相互に関連したXY座標系に於ける所定の運動を行なわ
せて、前記ガイドをUV座標基準点に関し対称な夫々該
基準点から前記所定距離Gβ離隔した二箇所のUV座標
位置に位置させた状態でワイヤ電極と前記ワイヤ電極接
触内周面との接触を検知し、該基準点の一方の側で接触
が検知されたときの、UV座標位置β1の座標値と測定
治具の位置するXY座標位置γ1の座標値、及び該基準
点の他方の側で接触が検知されたときの、UV座標位置
β2の座標値と測定治具の位置するXY座標位置γ2の座
標値を検出し、前記XY座標位置γ1とXY座標基準点
間の距離Jγ1、及び前記XY座標位置γ2とXY座標基
準点間の距離Jγ2を演算して記憶しておき、次いで、
前記ガイドをZ軸位置z1に配置した状態で、前記ガイ
ドを前記UV座標位置β1に、測定治具を前記XY座標
位置γ1に夫々位置させてから、前記ガイドをUV座標
基準点に向け直線移動させて接触を検知し、接触が検知
されたときのUV座標位置α1の座標値を検出して該U
V座標位置α1とUV座標基準点間の距離Gα1を演算し
て記憶し、更に、前記ガイドを前記UV座標位置β2
に、測定治具を前記XY座標位置γ2に夫々位置させて
から、前記ガイドをUV座標基準点に向け直線移動させ
て接触を検知し、接触が検知されたときのUV座標位置
α2の座標値を検出して該UV座標位置α2とUV座標
基準点間の距離Gα2を演算して記憶し、前記各演算に
より求めた各距離Gα1、Gα2、Jγ1、Jγ2を所定数
式に代入して演算することにより、一方のガイドの摩耗
量RUと他方のガイドの摩耗量RLとを求めることを特徴
とし、一方のガイドと測定治具との前記関係を維持する
相互に関連した各所定の運動が、UV座標基準点からU
軸と所定角度φをなして所定距離Gα離隔する前記一方
のガイドのUV座標系に於ける直線運動と、XY座標基
準点からX軸と所定角度φをなして一方のガイドの直線
運動と同じ向きに移動する測定治具のXY座標系に於け
る直線運動により行なわれる場合(請求項11)と、一
方のガイドのUV座標基準点を中心とした所定半径Gβ
のUV座標系に於ける円運動と、測定治具のXY座標基
準点を中心とした次第に半径を増大させるXY座標系に
於ける円運動により行なわれる場合(請求項12)とが
ある。
【0008】請求項13乃至請求項16に記載の第4の
発明は、一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から
所定距離Za離隔したZ軸位置z1に配置した状態で、
該ガイドにUV座標基準点を通りU軸と所定角度φをな
す直線運動、または他方のガイドと測定治具に夫々UV
座標基準点及びXY座標基準点を通りU軸及びX軸と所
定角度φをなす同期した直線運動(請求項15)、ある
いは一方のガイドにUV座標基準点を中心とした次第に
半径を増大させる円運動、または他方のガイドと測定治
具に夫々UV座標基準点及びXY座標基準点を中心とし
た同じように次第に半径を増大させる同期した円運動
(請求項16)を行なわせ、一方または他方のガイドが
UV座標基準点を通る直線上の該基準点の一方の側に位
置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接触内周面との接触
が検知されたときのUV座標位置α1の座標値を検出す
ると共に、前記一方の側と反対の側に位置してワイヤ電
極と前記ワイヤ電極接触内周面との接触が検知されたと
きのUV座標位置α2の座標値を検出し、各UV座標位
置α1、α2とUV座標基準点間の各距離Gα1、Gα2を
夫々演算し、算出された該各距離を所定数式に代入して
演算することにより、一方のガイドの摩耗量RUを求め
ることを特徴とする。
【0009】尚、第1乃至第4の各発明に於て演算に使
用する各所定数式については、重複することになるの
で、後述の発明の実施の形態の項に於て説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の第
1乃至第4の各発明の実施の形態について具体的に説明
する。図1は本発明の摩耗量測定方法を実施する装置の
一実施例を示す概略構成図であり、1はワイヤカット放
電加工機のベッド、2は該ベッド1上に互いに直交する
X及びY軸方向に移動可能に設けたXYクロステーブ
ル、3,4は該XYクロステーブル2を移動させるX軸
及びY軸駆動モータ、5,6は各モータ3,4の回転角
を検出するロータリエンコーダであり、これ等XYクロ
ステーブル2、モータ3,4、及びエンコーダ5,6に
よって加工送り機構が構成され、各エンコーダ5,6に
より各軸移動量が検出されてフィードバック制御され
る。7はXYクロステーブル2上に固定して設けた載物
台であり、該載物台7は上面に被加工物を取付ける載物
平面を有し、摩耗量測定時には、載物平面に測定治具8
が取付けられる。載物平面はXY二軸平面と平行に形成
されている。
【0011】測定治具8は、図2に示すとおり平板状
で、所定半径の円孔8aが形成されており、ワイヤ電極
9との接触を電気的に検知するため、少なくとも円孔8
aの内周面は導電材で構成されている。また、円孔8a
は図2(a)のように截頭円錐状(断面楔状)に形成さ
れる他、一部円筒状(b)や円筒状(c)、あるいは段
差のある円筒状(d)等の各種形状を取り得る。
【0012】10はベッド1に起立させて設けたコラ
ム、11,12はコラム10からXYクロステーブル2
上に伸長させて設けた上下一対の上アームと下アームで
ある。13,14は加工部に加工液を噴射供給する上下
一対のノズル装置であり、被加工物と対向する加工部の
ワイヤ電極9を位置決めするダイス状ガイド15,16
が該ノズル装置13,14内に夫々固定支持されてい
る。17は上アーム11に設けたZ軸移動機構であり、
該Z軸移動機構17の先端部にX軸と平行なU軸及びY
軸と平行なV軸方向に移動可能にUVクロステーブル1
8が設けられ、該テーブル18に上部ノズル装置13が
固定支持されている。19はUVクロステーブル18を
XY二軸平面と直交するZ軸方向に移動するZ軸駆動モ
ータ、20は該モータ19の回転角を検出するロータリ
エンコーダであり、Z軸移動機構17、モータ19、エ
ンコーダ20によりガイドZ軸移動機構が構成され、エ
ンコーダ20によりZ軸移動量が検出されてフィードバ
ック制御される。下部ノズル装置14は下アーム12の
先端部に固定支持されており、従って、下側のダイス状
ガイド16は固定状態であり、上側のダイス状ガイド1
5はU,V,及びZ軸方向に移動可能である。
【0013】21,22はUVクロステーブル18を移
動するU軸駆動モータ及びV軸駆動モータ、23,24
は各モータ21,22の回転角を検出するロータリエン
コーダであり、これ等UVクロステーブル18、モータ
21,22、及びエンコーダ23,24によってワイヤ
電極傾動機構が構成され、各エンコーダ23,24によ
り各軸移動量が検出されてフィードバック制御される。
【0014】ワイヤ電極9は供給リール25から繰出さ
れ、ローラ26に案内されて、上側ダイス状ガイド15
から測定治具の円孔8aに挿通した状態で下側ダイス状
ガイド16を通り、ローラ27を経て回収容器28に至
る走行経路に張架され、引っ張り駆動機構29とブレー
キ機構30の作動によって所定の張力と速さをもって走
行移動し、本発明の摩耗量測定方法は、ワイヤ電極走行
状態で行なわれる。また、測定治具8による接触検知に
先立って、ワイヤ電極9をXY二軸平面と垂直(Z軸と
平行)に位置決めするため、垂直出し用治具31が測定
治具8の上面に載置されている。
【0015】ワイヤ電極の垂直出しは、底面と直角の側
面に上下二箇所の接触子を有するブロック状の垂直出し
用治具31を用い、プログラムに従って、先ずワイヤ電
極にX軸方向から該治具31を対向させて近接送りを与
え、上下二箇所の接触子のどちらと先に接触したか検知
し、該検知データに応じて上側ガイド15をU軸方向に
所定量移動させ、再びX軸駆動により近接させてどちら
の接触子と先に接触するか検知して上側ガイド15をU
軸方向に移動させる操作を、上下二箇所の接触子と同時
に接触するまで繰返してX軸方向の傾きを修正し、次い
で同様の操作によりY軸方向の傾きを修正して、ワイヤ
電極をXY二軸平面に垂直に位置決めする態様で行なわ
れる。そして、ワイヤ電極の垂直出し終了後、該治具3
1は除去される。
【0016】32はワイヤ電極9と垂直出し用治具31
及び測定治具8との接触を検知する接触検知装置であ
り、ワイヤ電極9に接触して設けた通電子33と各治具
8及び31が電気的に接続され、低電圧印加により接触
・非接触状態が電気信号として検出されて判別される。
各治具8及び31とワイヤ電極間に印加する電圧として
は交流電圧を用いることが安定した接触検知を行なう上
で好ましい。
【0017】34はキーボード等の入力装置であり、該
入力装置34により、円孔8aのワイヤ電極接触内周面
と上側ガイド15のZ軸位置z1及びz2との距離を規定
する前記ZaとZbの値、また下側ガイド16とワイヤ
電極接触内周面間の距離Zcの値(距離Zcは加工機固
有の値)、測定治具の円孔8aの半径、ワイヤ電極9の
直径、上下のダイス状ガイド15,16の夫々の使用前
に於けるガイド孔の直径(製作設計値あるいは使用前に
実測した値)とワイヤ電極の直径との差(以下、初期ク
リアランス値と言う)、上側ガイド15を直線移動させ
る場合の移動距離Gβ、または所定半径で円運動させる
場合の半径の値Gβ、あるいはワイヤ電極に与える傾斜
角度(テーパ角度)等が入力設定される。
【0018】また、35は中央処理装置(CPU)であ
り、データ等の記憶に用いるレジスタ部とデータの演算
を行なう演算部とデータの転送を制御する制御部を有す
る。36は垂直出しのプログラムと摩耗量測定のプログ
ラムが格納される記憶装置(ROM)、37は入力装置
34により設定された前記各データ、及び測定治具8を
用いて接触検知したUV座標値、XY座標値、CPU3
5により演算された各座標値と座標基準点間の各距離が
格納される記憶装置(RAM)、38はCPU35の指
令に従いXY各軸ドライバ39、及びUVZ各軸ドライ
バ40にパルス分配して、各モータ3,4,19,2
1,22の動作を数値制御するNC装置である。41は
CRT等の表示装置であり、CPU35で算出された摩
耗量を表示して作業者に知らせる。42は入力インター
フェース、43は出力インターフェースである。
【0019】以上の構成により、ROM36に格納され
たプログラムに従って行われる本発明の第1の発明の測
定方法を、図3のフローチャート及び接触検知時のガイ
ドとワイヤ電極との位置関係を示す図4の模式図に基づ
いて説明する。図3に於けるS101乃至S108はス
テップ番号を示す。
【0020】先ず、垂直出し用治具31を測定治具8の
上面の所定の位置に載置し、上述した操作手順によりワ
イヤ電極をZ軸と平行に位置決めして、UV座標基準点
を設定する(ステップS101)。次いで、測定治具の
円孔8aの中心を垂直出しされたワイヤ電極の中心軸に
一致させるように位置決めして、XY座標基準点を設定
する。この位置決めは、治具31の上下の接触子の端面
と円孔8aの中心との間隔及びワイヤ電極の半径の長さ
分(接触子の端面を円孔8aの中心に一致させて治具3
1を配置した場合は、ワイヤ電極の半径の長さ分)X軸
及びY軸に補正送りを与えることにより行なう(ステッ
プS102)。この状態でモータ19を駆動制御し、上
側ガイド15を円孔8aのワイヤ電極接触内周面から所
定距離Za上方のZ軸位置z1に配置して、上側ガイド
にUV座標系に於ける所定の運動を与える(ステップS
103)。上側ガイドには、所定の運動としてUV座標
基準点を通りU軸と所定角度φをなす直線運動(請求項
3)、またはUV座標基準点を中心として次第に半径を
増大させる円運動(請求項4)が与えられる。この運動
により傾斜したワイヤ電極とワイヤ電極接触内周面との
接触を検知し、上側ガイド15がUV座標基準点を通り
U軸と所定角度φをなす第1の直線上の該基準点の一方
の側に位置して接触が検知されたときのUV座標位置α
1の座標値(uα1、vα1)と、該ガイド15が前記直
線上他方の側に位置して接触が検知されたときのUV座
標位置α2の座標値(uα2、vα2)を夫々エンコーダ
23,24の出力信号により検出してRAM37に記憶
する(ステップS104)。
【0021】この接触検知と記憶は、ガイド15の所定
の運動が前記直線運動の場合は、該直線運動によりワイ
ヤ電極の傾きが次第に大きくなってワイヤ電極接触内周
面に接触したときのガイド15の位置するUV座標値を
検出してRAM37に格納する態様で、またガイド15
の所定の運動が前記円運動の場合は、ガイド15が現在
する位置とUV座標基準点を結ぶ直線のU軸となす角度
を、エンコーダ23,24の出力信号により所定角度ピ
ッチ(1°,5°,10°,30°,45°等適宜の角
度ピッチ)で検知し、該角度ピッチ毎に接触・非接触状
態を判別し、非接触状態から接触状態に判別信号が変化
したときのガイド15の位置するUV座標値と、そのと
きのU軸からの回転角度を組にしてRAM37に格納す
る態様で行なわれる。
【0022】次いで、上側ガイド15をワイヤ電極接触
内周面から更に所定距離Zbだけ上方のZ軸位置z2に
配置して再び前記所定の運動を与え(ステップS10
5)、Z軸位置z1のときと同様に接触を検知して、上
側ガイド15がUV座標基準点を通りU軸と所定角度φ
をなす第2の直線上の該基準点の一方の側に位置して接
触が検知されたときのUV座標位置β1の座標値(uβ
1、vβ1)と、該ガイド15が前記直線上他方の側に位
置して接触が検知されたときのUV座標位置β2の座標
値(uβ2、vβ2)を夫々エンコーダ23,24の出力
信号により検出してRAM37に記憶し(ステップS1
06)、記憶された前記各座標値データを用いて各UV
座標位置α1、α2、β1、β2とUV座標基準点間の各距
離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2をCPU35により演算
して記憶する(ステップS107)。この際、前記所定
の運動が前記円運動の場合は、所定角度ピッチ毎にRA
M37に格納されている各座標値データから、前記所定
角度φに対応する座標値データを選択的に読み出して演
算に使用する。次いで、前記各距離Gα1、Gα2、Gβ
1、Gβ2を用いCPU35で所定数式により演算するこ
とによって、上側及び下側のダイス状ガイド15,16
の前記所定角度φ方向の各摩耗量RUとRLを算出する。
この結果、摩耗量がガイド孔の任意の前記所定角度φ方
向の直径の増大量として求められる(ステップS10
8)。
【0023】ここで、摩耗量RU及びRLを算出する方法
について説明する。ステップS101でワイヤ電極を垂
直出ししたが、上下のダイス状ガイドのガイド孔の直径
はワイヤ電極の直径よりも初期クリアランス値に摩耗量
を加えた分だけ大きいため、ガイド孔の中心はワイヤ電
極の中心軸と一致しているとは限らず、一般にガイド孔
の中心位置は不明であって不確定である。即ち、図11
に上側ガイド15について示すように、UV座標基準点
Oに対してガイド孔の中心Goは位置がずれており、こ
のずれは、第1及び第2の直線方向の成分dU1と該直線
と直角方向の成分dU2とを有し、前記直線方向のずれ成
分dU1がガイドのUV座標系に於ける移動量とワイヤ電
極の移動量との間に差異を生じさせる。また摩耗量はガ
イド孔内周面各部に於て不均一であるから、ガイド孔の
仮想中心から内周面までの長さは、該中心の両側で異な
っている。これ等の事情を考慮して接触検知時のガイド
とワイヤ電極との位置関係を模式的に示すと図4のよう
になり、ワイヤ電極の中心軸を基準にして相似三角形の
比例関係を用いると下記の数1に示す関係式が成立す
る。
【0024】尚、各図共通して、Oは円孔8aの中心
(UV座標及びXY座標の基準点)、Hrは円孔8aの
半径、Wdはワイヤ電極の直径、δU1及びδU2は上側ガ
イドの仮想中心にワイヤ電極の中心軸が一致していると
仮定した場合のワイヤ電極の左右両側面からガイド孔内
周面までの各長さ、δL1及びδL2は下側ガイドについて
の前記δU1及びδU2に相当する各長さ、dU1は前述説明
した上側ガイドに於ける前記直線方向のずれ成分、dL1
は下側ガイドに於ける前記dU1に相当するずれ成分であ
る。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、上側ガイドの初期クリアランス値
をCU、下側ガイドの初期クリアランス値をCLとする
と、上側ガイドの摩耗量RUと下側ガイドの摩耗量RL
は、下記に示す数2により与えられる。
【0027】
【数2】
【0028】このようにして、式(1-11)と式(1-12)によ
り、上下ガイドの夫々の摩耗量RUとRLを求めること
ができ(請求項2)、第1の発明によれば、上側ガイド
に直線運動または円運動を行なわせるだけで、容易に摩
耗量を測定することができる。
【0029】このように、垂直出しされたワイヤ電極の
中心軸の位置(UV座標及びXY座標の基準点)とガイ
ド孔の中心との間のずれの存在にかかわりなく、ダイス
状ガイドの摩耗量をガイド孔の直径の増大量として測定
することができ、このことは、後述の第2、第3、第4
の各発明に於ても同様であるので、重複した説明は省略
する。
【0030】次に、ROM36に格納されたプログラム
に従って行なわれる本発明の第2の発明の測定方法を、
図5のフローチャート及び接触検知時のガイドとワイヤ
電極との位置関係を示す図6の模式図に基づいて説明す
る。図5に於けるS201乃至S208はステップ番号
を示す。
【0031】ステップS201に於けるワイヤ電極の垂
直出しとUV座標基準点の設定、及びにステップS20
2於ける円孔8aの中心をワイヤ電極の中心軸に位置決
めしてXY座標の基準点を設定する操作は、第1の発明
に於けるステップS101及びS102と同様であるの
で省略する。次いで、テップS203に於て、上側ガイ
ドを円孔8aのワイヤ電極接触内周面から所定距離Za
上方のZ軸位置z1に配置して、上側ガイドと測定治具
に相互の相対位置関係を変化させないUV座標系及びX
Y座標系に於ける所定の運動を与える。この所定の運動
としては、上側ガイドと測定治具の両者に、夫々UV座
標基準点及びXY座標基準点を通りU軸及びX軸と所定
角度φをなす同期した直線運動(請求項7)、または夫
々UV座標基準点及びXY座標基準点を中心とした同じ
ように次第に半径を増大させる同期した円運動(請求項
8)が与えられ、上側ガイドと測定治具は、垂直出しさ
れたワイヤ電極の中心軸に円孔8aの中心を一致させた
ときの相対位置関係を維持して見掛上一体の運動を行な
う。この所定の運動は、U軸V軸駆動系とX軸Y軸駆動
系に同じ数値制御信号を同期して与えるだけの簡単な制
御で行なわせることができる。
【0032】そして、この運動により傾斜したワイヤ電
極とワイヤ電極接触内周面との接触を検知し、上側ガイ
ド15がUV座標基準点を通りU軸と所定角度φをなす
第1の直線上の該基準点の一方の側に位置して接触が検
知されたときのUV座標位置α1の座標値(uα1、vα
1)と、該ガイド15が前記直線上他方の側に位置して
接触が検知されたときのUV座標位置α2の座標値(u
α2、vα2)を夫々エンコーダ23,24の出力信号に
より検出してRAM37に記憶する(ステップS20
4)。この接触検知と記憶に関する態様は、第1の発明
と同様である。
【0033】次いで、上側ガイド15と測定治具8を元
の位置(ステップS203で所定の運動を付与する前の
状態)に戻してから、上側ガイドを更に所定距離Zbだ
け上方のZ軸位置z2に配置して再び前記所定の運動を
与え(ステップS205)、Z軸位置z1のときと同様
に接触を検知して、上側ガイドがUV座標基準点を通り
U軸と所定角度φをなす第2の直線上の該基準点の一方
の側に位置して接触が検知されたときのUV座標位置β
1の座標値(uβ1、vβ1)と、該ガイド15が前記直
線上他方の側に位置して接触が検知されたときのUV座
標位置β2の座標値(uβ2、vβ2)を夫々エンコーダ
23,24の出力信号により検出してRAM37に記憶
し(ステップS206)、記憶された前記各座標値デー
タを用いて各UV座標位置α1、α2、β1、β2とUV座
標基準点間の各距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2をCP
U35で演算して記憶する(ステップS207)。この
際、演算に用いる該当座標値データがRAM37から選
択的に読み出されることは第1の発明と同様である。次
いで、CPU35で前記各距離Gα1、Gα2、Gβ1、
Gβ2を用い所定数式により演算することによって、上
側及び下側のダイス状ガイド15,16の任意の前記所
定角度φ方向の各摩耗量RUとRLが算出される(ステッ
プS208)。
【0034】各摩耗量RUとRLを算出する方法を図6の
模式図に基づいて説明する。ワイヤ電極の中心軸を基準
にした相似三角形の比例関係より、第1の発明の場合と
同様に、第1及び第2の直線上の座標基準点の一方の側
で成立する関係式と他方の側で成立する関係式を加算す
るとdU1とdL1が消去されて、下記の数3に示す関係式
が成立する。
【0035】
【数3】
【0036】このようにして、式(2-5) と式(2-6) によ
り、上側ガイドの摩耗量RUと下側ガイドの摩耗量RLを
ガイド孔の直径の増大量として求めることができ(請求
項6)、第2の発明によれば、U軸V軸駆動系とX軸Y
軸駆動系に直線運動または円運動を行なわせる同じ数値
制御信号を同期して与えるだけの簡単な運動制御によ
り、下拡がりのテーパ加工の態様で摩耗量を測定するこ
とができる。
【0037】次に、ROM36に格納されたプログラム
に従って行なわれる本発明の第3の発明の測定方法を、
図7のフローチャート及び接触検知時のガイドとワイヤ
電極との位置関係を示す図8の模式図に基づいて説明す
る。図7に於けるS301乃至S307はステップ番号
を示す。
【0038】ステップS301に於けるワイヤ電極の垂
直出しとUV座標基準点の設定、及びにステップS30
2於ける円孔8aの中心をワイヤ電極の中心軸に位置決
めしてXY座標の基準点を設定する操作は、第1の発明
に於けるステップS101及びS102と同様であるの
で省略する。次いで、ステップS303に於て、上側ガ
イド15を円孔8aのワイヤ電極接触内周面から所定距
離Za+Zb上方のZ軸位置z2に配置して、該ガイド
15にUV座標基準点から所定距離Gβ離隔する所定の
運動を行なわせると共に、測定治具8に該ガイド15の
位置するUV座標位置とUV座標基準点を通る直線のX
Y座標系への投影線上に円孔8aの中心が位置する関係
を維持する、上側ガイドの前記所定の運動と相互に関連
した所定の運動を行なわせる。この相互に関連した所定
の運動は、UV座標基準点からU軸と所定角度φをなし
て所定距離Gβ離隔する上側ガイドの直線運動と、XY
座標基準点からX軸と所定角度φをなして上側の直線運
動と同じ向きに移動する測定治具の直線運動との組合わ
せ(請求項11)、または上側ガイドのUV座標基準点
を中心とした所定半径Gβの円運動と、測定治具のXY
座標基準点を中心とした次第に半径を増大させる円運動
との組合わせ(請求項12)により行なわれる。
【0039】この運動により、前記設定距離Gβの離隔
によって所定角度傾斜したワイヤ電極に円孔8aのワイ
ヤ電極接触内周面を近接させて接触を検知し、接触が検
知されたときのUV座標位置β1の座標値(uβ1、vβ
1)と測定治具の位置するXY座標位置γ1の座標値(x
γ1、yγ1)を夫々エンコーダ23,24,及び5,6
の出力信号により検出すると共に、UV座標基準点に関
しUV座標位置β1と対称なUV座標位置β2に上側ガイ
ド15が位置して接触が検知されたときのUV座標位置
β2の座標値(uβ2、vβ2)と測定治具の位置するX
Y座標位置γ2の座標値(xγ2、yγ2)を同じくエン
コーダの出力信号により検出してRAM37に記憶する
(ステップS304)。この接触検知と記憶に関する態
様は、第1の発明と同様である。
【0040】次いで、上側ガイド15を所定距離Zb下
方に移動して前記ワイヤ電極接触内周面から所定距離Z
a離隔したZ軸位置z1に配置する。この下方の移動に
よりワイヤ電極は傾斜が大きくなって前記ワイヤ電極接
触内周面から離れる。この状態で上側ガイドを前記UV
座標位置β1に、測定治具を前記XY座標位置γ1に夫々
位置させてから、上側ガイドをUV座標基準点に向け直
線運動させることによりワイヤ電極を前記ワイヤ電極接
触内周面に近接させて接触を検知し、接触が検知された
ときのUV座標位置α1の座標値(uα1、vα1)をエ
ンコーダ23,24の出力信号により検出してRAM3
7に記憶し、次いで、上側ガイドを前記UV座標位置β
2に、測定治具を前記XY座標位置γ2に夫々位置させて
から、上側ガイドをUV座標基準点に向け直線運動させ
て接触を検知し、接触が検知されたときのUV座標位置
α2の座標値(uα2、vα2)を同じくエンコーダの出
力信号により検出してRAM37に記憶する(ステップ
S305)。
【0041】次に、前記検出した各UV座標位置α1、
α2とUV座標基準点間の各距離Gα1、Gα2、及び各
XY座標位置γ1、γ2とXY座標基準点間の各距離Jγ
1、Jγ2をCPU35により演算して記憶する(ステッ
プS306)。この際、演算に用いる該当座標値データ
がRAM37から選択的に読み出されることは第1の発
明と同様である。次いで、CPU35で前記各距離Gα
1、Gα2、Jγ1、Jγ2を用い所定数式により演算する
ことによって、上側及び下側のダイス状ガイド15,1
6の任意の前記所定角度φ方向の各摩耗量RUとRLが算
出される(ステップS208)。
【0042】各摩耗量RUとRLを算出する方法を図8の
模式図に基づいて説明する。ワイヤ電極の中心軸を基準
にした相似三角形の比例関係より、第1の発明の場合と
同様に、第1及び第2の直線上の座標基準点の一方の側
で成立する関係式と他方の側で成立する関係式を加算す
るとdU1とdL1が消去されて、下記の数4に示す関係式
が成立する。
【0043】
【数4】
【0044】このようにして、式(3-5) と式(3-6) によ
り、上側ガイドの摩耗量RUと下側ガイドの摩耗量RLを
ガイド孔の直径の増大量として求めることができる(請
求項10)。
【0045】また第3の発明によれば、上側ガイドが配
置されるz1とz2の各Z軸位置に於て、共に同じ傾斜角
度をワイヤ電極に付与した状態で下拡がりのテーパ加工
の態様をもって摩耗量を測定することができるから、実
際のテーパ加工の設定テーパ角度と略等しい適宜の傾斜
をワイヤ電極に与えた状態で摩耗量を測定することがで
き、実際の加工に即した摩耗量の測定が可能である。ま
た前記所定の運動を付与するための各駆動軸の制御に
は、テーパ加工のプログラムを利用することができるか
ら、制御も容易である。また第1及び第2の発明では、
上側ガイドのU軸及びV軸の可動ストローク長によって
測定治具の円孔の大きさが制限を受けるが、第3の発明
ではそのような制約がなく、適宜の半径の円孔を形成し
た測定治具を使用することができる。
【0046】また第3の発明では、下拡がりのテーパ加
工の態様で摩耗量を測定したが、第3の発明に於て、上
側ガイドをZ軸位置z2に配置して行なった操作をZ軸
位置z1に於て行ない、Z軸位置z1に配置して行なっ
た操作をZ軸位置z2に於て行なうようにすれば(但
し、ステップS305に於て上側ガイドをUV座標基準
点に向け直線運動させている操作を、上側ガイドを前記
UV座標位置β1とUV座標基準点を通る直線上で該基
準点から離れる向きに直線運動させる操作に変更)、上
拡がりのテーパ加工の態様での摩耗量の測定も容易に行
なうことができ、その場合は、前記式(3-5) と式(3-6)
に代えて、下記の数5に示す式(3-7) と式(3-8) により
演算すれば良い。
【0047】
【数5】
【0048】次に、ROM36に格納されたプログラム
に従って行なわれる本発明の第4の発明の測定方法を、
図9のフローチャート及び接触検知時のガイドとワイヤ
電極との位置関係を示す図10の模式図に基づいて説明
する。図9に於けるS401乃至S406はステップ番
号を示す。
【0049】第4の発明は、上側ガイドの摩耗量を測定
する発明であり、例えば、上側のダイス状ガイドにサフ
ァイア製のガイドを用い、下側のダイス状ガイドにダイ
アモンド製のガイドを用いる場合のように、摩耗が一方
的に上側のガイドに生じて下側ガイドの摩耗は無視し得
るような場合に、簡単に上側のガイドの摩耗量を測定す
る発明である。
【0050】ステップS401からステップS404に
到る操作手順は第1の発明に於けるステップS101乃
至S104と同様であるので説明を省略する。尚、上側
ガイドに所定の運動として、UV座標基準点を通りU軸
と所定角度φをなす直線運動(請求項15)、またはU
V座標基準点を中心として次第に半径を増大させる円運
動(請求項16)を行なわせる点も第1の発明と同様で
ある。第1の発明ではステップS105で上側ガイドを
Z軸位置z2に移動しているが、この第4の発明ではZ
軸位置z1に於てのみ接触検知を行ない、得られたUV
座標位置α1の座標値(uα1、vα1)とUV座標位置
α2の座標値(uα2、vα2)を用いて、各UV座標位
置α1、α2とUV座標基準点間の各距離Gα1、Gα2を
CPU35で演算してRAM37に記憶し(ステップS
405)、次いで、この各距離Gα1、Gα2を用いて所
定数式により演算することによって上側のダイス状ガイ
ドの任意の前記所定角度φ方向の摩耗量RUが算出され
る(ステップS406)。
【0051】摩耗量RUを算出する方法を図10の模式
図に基づいて説明する。ワイヤ電極の中心軸を基準にし
た相似三角形の比例関係より、第1の発明の場合と同様
に、UV座標基準点を通る直線上の該基準点の一方の側
で成立する関係式と他方の側で成立する関係式を加算す
るとdU1とdL1が消去されて、下記の数6に示す関係式
が成立する。
【0052】
【数6】
【0053】このようにして、式(4-3) により、上側ガ
イドの摩耗量RUをガイド孔の直径の増大量として求め
ることができ(請求項14)、第4の発明によれば、極
めて簡単に上側ガイドの摩耗量を測定することができ
る。
【0054】第1乃至第4の発明に於て、前記所定の運
動として前記直線運動または円運動を行なわせたが、使
用前のガイド孔の直径とワイヤ電極の太さとの差(初期
クリアランス値)は、例えば0.2mmφのワイヤ電極用
のダイス状ガイドで10〜20μm程度なので、ガイド
孔内周面の摩耗は局部的に極端に摩耗することはなく、
内周面は曲率の変化の少ない滑らかな曲面を呈するか
ら、直線運動を行なわせる場合には、前記所定角度φと
して0°(U軸)と90°(V軸)を設定するだけで、
ガイドのおおよその摩耗の状態を知ることができる。ま
た角度φをもっと細かく設定して摩耗の状態を的確に知
るには、直線運動の回数が多くなって時間を要すること
になるが、円運動を行なわせれば、接触検知する角度ピ
ッチを細かくすることにより内周面の摩耗の状態を短時
間に詳細に精査することができる。
【0055】また図11により既に説明したが、ワイヤ
電極を垂直出しした状態で、座標基準点Oとワイヤ電極
の中心GOは一般に一致しておらず、U軸と角度φをな
す直線方向のずれ成分dU1と該直線と直交する方向のず
れ成分dU2がある。そして、このずれ成分dU2が接触検
知に誤差要因として作用することが予想されるが、図1
1に於て、円孔8aの直径abの長さ(2・Hr)と、
中心GOを通り前記直径abと平行な直線が円孔8aの
内周面と交わる各点cd間の長さとの差は、ずれ成分d
U2が数10μm程度、大きくても30μm前後程度以下
であるのに対して、円孔8aの直径はU軸及びV軸の可
動ストローク長に応じて制限される第1、第2及び第4
の発明の場合でも2〜3cm程度はあることから、数μm
程度以下であり、この程度の誤差は、接触検知のバラツ
キ誤差と同程度であって無視し得る。
【0056】また、前記各発明に於て摩耗量を演算する
各数式でワイヤ電極の直径Wdを用いているが、図12
に示すように、接触検知時のワイヤ電極のZ軸に対する
傾斜角度θに応じて、ワイヤ電極を斜めに切る水平方向
の長さxは、x=Wd・secθとなり、前記各数式で
は、x−Wdの誤差を含む。しかしながら、通常のテー
パ加工のテーパ角度θは5〜6°程度であり、例えば
0.2mmφのワイヤ電極を用いてθ=10°のとき、x
−Wdは3μm程度であるから、θ=10°程度までは
この誤差は無視し得る。しかしθ=20°のときはx−
Wdが13μm程度となり式中の他の項と比較して無視
することができなくなるから、θ=20°以上のテーパ
角度で摩耗量の測定を行なうときは、Wdに代えてWd・
secθを用いることが望ましい。
【0057】また、上述した第1及び第2の発明の実施
の形態では、上側ガイドをZ軸位置z1 に配置して接
触検知操作を行なった後、距離Zb上方のZ軸位置z2
に移動したが、先にZ軸位置z2で接触検知操作を行な
ってから、Z軸位置z1に移動するようにしても良い。
また、接触検知後、例えば1mm程度反転移動させて接触
状態を解消する操作等が必要に応じて採用される。ま
た、XYUV各軸のバックラッシュに対する補正やガイ
ド形状に起因するワイヤ支点位置に対する補正等、本発
明実施以前に分かっている補正を本発明の操作手順に追
加しても良い。
【0058】以上、具体的な実施の形態として、載物台
がXYクロステーブル上に設置され、一対のダイス状ガ
イドの内の上側ガイドがUVクロステーブル上に設置さ
れていると共にZ軸に移動する図1の形式のワイヤカッ
ト放電加工機に本発明のガイド摩耗量測定方法を適用し
た場合について説明したが、この形式のワイヤカット放
電加工機の他、例えば、図1と同様に載物台はXYクロ
ステーブル上に設置されて、下側ガイドがUVクロステ
ーブル上に設置され、あるいは下側ガイドにZ軸移動が
付与される形式、また、載物台がY軸テーブル上に、上
下アームを有するコラムがX軸テーブル上に夫々設置さ
れて、上側または下側ガイドがアーム先端部のUVクロ
ステーブル上に設置される形式、載物台は固定で、コラ
ムがXYクロステーブル上に設置され、上側または下側
ガイドがアーム先端部のUVクロステーブル上に設置さ
れる形式、載物台は固定として、ベッド上に下からX軸
テーブル、Y軸テーブル、U軸テーブル、V軸テーブル
を積層して設け、Y軸テーブルに下アームを設けて該ア
ームの先端に下側ガイドを設けると共に、V軸テーブル
に上アームを設けて該アームの先端に上側ガイドを設け
る形式、またあるいは、載物台は固定として、ベッド上
に第1のXYクロステーブルと第2のXYクロステーブ
ルを並置し、第1のXYクロステーブルに下アームを設
けて該アームの先端に下側ガイドを設けると共に、第2
のXYクロステーブルに上アームを設けて該アームの先
端に上側ガイドを設ける形式等、各種形式のワイヤカッ
ト放電加工機に本発明は適用可能である。
【0059】また、本発明の第1及び第4発明に於て、
一方のガイドに所定の運動を付与することと、他方のガ
イドと測定治具に相互の相対位置関係を変化させない所
定の運動を付与することは、相対的な事項であって奏さ
れる作用は等価である。また、本発明の第2発明に於
て、一方のガイドと測定治具に相互の相対位置関係を変
化させない所定の運動を付与することと、他方のガイド
に所定の運動を付与することも、相対的な事項であって
奏される作用は等価である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ワイヤカット放電加工
機に取付けたままの状態でダイス状ガイドの摩耗量をガ
イド孔の直径の増大量として短時間に簡単に測定するこ
とができ、作業者がダイス状ガイドの交換の必要性を容
易に適確に判断することができるから、加工不良の発生
を未然に防止し得ると共に、高価なダイス状ガイドをそ
の寿命をまっとうさせて十分に使用することができる。
【0061】また、第1の発明によれば、上下のダイス
状ガイドの夫々の摩耗量RUとRLを、上拡がりのテーパ
加工の態様で容易に測定することができる。また、第2
の発明によれば、上下のダイス状ガイドの夫々の摩耗量
RUとRLを、下拡がりのテーパ加工の態様で容易に測定
することができる。また、第1の発明では測定治具の円
孔の直径により接触検知時のワイヤ電極の傾斜角度が規
定され、第2の発明ではZ軸位置z1とz2で接触検知時
のワイヤ電極の傾斜角度が異なるのに対し、第3の発明
によれば、実際のテーパ加工の設定テーパ角度と略等し
い適宜の傾斜をワイヤ電極に与えて、下拡がりのテーパ
加工の態様で上下のダイス状ガイドの夫々の摩耗量RU
とRLを測定することができ、実際の加工に即した摩耗
量の測定が可能である。また、第4の発明によれば、下
側ガイドの摩耗が無視し得るような場合に、極めて簡単
に上側ガイドの摩耗量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩耗量測定方法を実施する装置の一実
施例を示す概略構成図。
【図2】本発明の摩耗量測定方法に使用する測定治具の
正断面図。
【図3】本発明の第1の発明の一実施例のフローチャー
ト。
【図4】図3のフローチャートに示す一実施例を説明す
る模式図。
【図5】本発明の第2の発明の一実施例のフローチャー
ト。
【図6】図5のフローチャートに示す一実施例を説明す
る模式図。
【図7】本発明の第3の発明の一実施例のフローチャー
ト。
【図8】図7のフローチャートに示す一実施例を説明す
る模式図。
【図9】本発明の第4の発明の一実施例のフローチャー
ト。
【図10】図9のフローチャートに示す一実施例を説明
する模式図。
【図11】本発明の摩耗量測定方法を説明する模式図。
【図12】本発明の摩耗量測定方法を説明する模式図。
【符号の説明】
1 ベッド 2 XYクロステーブル 3,4 X軸及びY軸駆動モータ 5,6 ロータリエンコーダ 7 載物台 8 測定治具 9 ワイヤ電極 10 コラム 11,12 上アームと下アーム 13,14 上下のノズル装置 15,16 上下のダイス状ガイド 17 Z軸移動機構 18 UVクロステーブル 19 Z軸駆動モータ 20 ロータリエンコーダ 21,22 U軸及びV軸駆動モータ 23,24 ロータリエンコーダ 25 供給リール 26,27 ローラ 28 回収容器 29 引っ張り駆動機構 30 ブレーキ機構 31 垂直出し用治具 32 接触検知装置 33 通電子 34 入力装置 35 CPU 36 ROM 37 RAM 38 NC装置 39 XY各軸ドライバ 40 UVZ各軸ドライバ 41 表示装置 42,43 入力及び出力インターフェース 2 1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 麻原 俊一 神奈川県横浜市緑区長津田町字道正5289 株式会社ケイ・エッチ・エス長津田事業所 内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物が取付けられる載物平面を有す
    る載物台と、所定の走行経路に張架されたワイヤ電極を
    軸方向に所定の張力と速さをもって走行移動させるワイ
    ヤ電極走行機構と、前記走行経路の被加工物と対向する
    部位のワイヤ電極を位置決めして案内するため被加工物
    の上下に設けられる一対のダイス状ガイドと、該一対の
    ダイス状ガイドと載物台との間に前記載物平面と平行で
    互いに直交するX軸及びY軸のXY座標系に於ける相対
    的な移動を与える加工送り機構と、前記一対のダイス状
    ガイドの内の一方のガイドを前記載物平面に垂直のZ軸
    方向に移動するガイドZ軸移動機構と、前記一対のダイ
    ス状ガイドの前記一方のガイドと他方のガイドとの間に
    X軸と平行なU軸及びY軸と平行なV軸のUV座標系に
    於ける相対的な移動を与えて前記両ガイド間のワイヤ電
    極をZ軸に対して傾斜させるワイヤ電極傾動機構とを備
    えて成るワイヤカット放電加工機の前記ダイス状ガイド
    の摩耗量を測定する方法に於て、 所定半径の円孔が形成された平板状でワイヤ電極との接
    触を電気的に検知する前記円孔のワイヤ電極接触内周面
    が導電材で構成されて成る測定治具を載物台の載物平面
    上に取付け、所定の直径を有するワイヤ電極を前記円孔
    に挿通させて走行経路に張架した状態で、 (イ)ワイヤ電極傾動機構を駆動制御して前記一対のダ
    イス状ガイド間のワイヤ電極がZ軸と平行になるように
    位置決めし、該位置決めした状態でUV座標の基準点を
    設定し、 (ロ)加工送り機構を駆動制御して前記(イ)項でZ軸
    と平行に位置決めされたワイヤ電極の中心軸の位置に測
    定治具の円孔の中心Oを位置決めし、該位置決めした状
    態でXY座標の基準点を設定し、 (ハ)ガイドZ軸移動機構を駆動制御することにより、
    前記一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から所定
    距離Za離隔したZ軸位置z1と、所定距離Za+Zb
    離隔したZ軸位置z2とに配置した状態で、ワイヤ電極
    傾動機構を駆動制御して前記一方のガイドにUV座標系
    に於ける所定の運動を行なわせるか、またはワイヤ電極
    傾動機構と加工送り機構を駆動制御して前記他方のガイ
    ドと測定治具に相互の相対位置関係を変化させないUV
    座標系及びXY座標系に於ける所定の運動を行なわせ、
    前記一方のガイドがZ軸位置z1に配置された状態で前
    記一方または他方のガイドがUV座標基準点を通りU軸
    と所定角度φをなす第1の直線上の該基準点の一方の側
    及び他方の側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接
    触内周面との接触が検知されたときのUV座標位置α1
    及びα2の各座標値を検出すると共に、前記一方のガイ
    ドがZ軸位置z2に配置された状態で前記一方または他
    方のガイドがUV座標基準点を通りU軸と前記所定角度
    φをなす第2の直線上の該基準点の一方の側及び他方の
    側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接触内周面と
    の接触が検知されたときのUV座標位置β1及びβ2の各
    座標値を検出して記憶し、 (ニ)前記各UV座標位置α1、α2、β1、β2とUV座
    標基準点間の各距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2を夫々
    演算して記憶し、 (ホ)前記演算により求めた各距離Gα1、Gα2、Gβ
    1、Gβ2を用いて所定数式により演算することによっ
    て、前記一対のダイス状ガイドの内の前記一方のガイド
    の摩耗量RUと前記他方のガイドの摩耗量RLとを求め
    る、ことを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイス
    状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の前記(ホ)項に於て演算する
    所定数式が、 RU =(Gα1+Gα2−2・Hr+Wd−CU)−Za
    (Gβ1+Gβ2−Gα1−Gα2)/Zb RL =(2・Hr−Wd−CL)−Zc(Gβ1+Gβ2−G
    α1−Gα2)/Zb 但し、前記各距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2、前記各
    Z軸距離Za、Zbの他、Zcは前記他方のガイドと前
    記ワイヤ電極接触内周面間のZ軸距離、Hrは測定治具
    の円孔の半径、Wdはワイヤ電極の直径、CUは前記一方
    のガイドの使用前に於けるガイド孔の直径とワイヤ電極
    の直径Wdとの差、CLは前記他方のガイドに於ける前記
    差 であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の前記(ハ)項に記載の所定の
    運動が、前記一方のガイドのUV座標基準点を通りU軸
    と所定角度φをなす直線運動、または前記他方のガイド
    と測定治具の夫々UV座標基準点及びXY座標基準点を
    通りU軸及びX軸と所定角度φをなす同期した直線運動
    であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の前記(ハ)項に記載の所定の
    運動が、前記一方のガイドのUV座標基準点を中心とし
    た次第に半径を増大させる円運動、または前記他方のガ
    イドと測定治具の夫々UV座標基準点及びXY座標基準
    点を中心とした同じように次第に半径を増大させる同期
    した円運動であることを特徴とするワイヤカット放電加
    工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  5. 【請求項5】 被加工物が取付けられる載物平面を有す
    る載物台と、所定の走行経路に張架されたワイヤ電極を
    軸方向に所定の張力と速さをもって走行移動させるワイ
    ヤ電極走行機構と、前記走行経路の被加工物と対向する
    部位のワイヤ電極を位置決めして案内するため被加工物
    の上下に設けられる一対のダイス状ガイドと、該一対の
    ダイス状ガイドと載物台との間に前記載物平面と平行で
    互いに直交するX軸及びY軸のXY座標系に於ける相対
    的な移動を与える加工送り機構と、前記一対のダイス状
    ガイドの内の一方のガイドを前記載物平面に垂直のZ軸
    方向に移動するガイドZ軸移動機構と、前記一対のダイ
    ス状ガイドの前記一方のガイドと他方のガイドとの間に
    X軸と平行なU軸及びY軸と平行なV軸のUV座標系に
    於ける相対的な移動を与えて前記両ガイド間のワイヤ電
    極をZ軸に対して傾斜させるワイヤ電極傾動機構とを備
    えて成るワイヤカット放電加工機の前記ダイス状ガイド
    の摩耗量を測定する方法に於て、 所定半径の円孔が形成された平板状でワイヤ電極との接
    触を電気的に検知する前記円孔のワイヤ電極接触内周面
    が導電材で構成されて成る測定治具を載物台の載物平面
    上に取付け、所定の直径を有するワイヤ電極を前記円孔
    に挿通させて走行経路に張架した状態で、 (イ)ワイヤ電極傾動機構を駆動制御して前記一対のダ
    イス状ガイド間のワイヤ電極がZ軸と平行になるように
    位置決めし、該位置決めした状態でUV座標の基準点を
    設定し、 (ロ)加工送り機構を駆動制御して前記(イ)項でZ軸
    と平行に位置決めされたワイヤ電極の中心軸の位置に測
    定治具の円孔の中心Oを位置決めし、該位置決めした状
    態でXY座標の基準点を設定し、 (ハ)ガイドZ軸移動機構を駆動制御することにより、
    前記一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から所定
    距離Za離隔したZ軸位置z1と、所定距離Za+Zb
    離隔したZ軸位置z2とに配置した状態で、ワイヤ電極
    傾動機構と加工送り機構を駆動制御して前記一方のガイ
    ドと測定治具に相互の相対位置関係を変化させないUV
    座標系及びXY座標系に於ける所定の運動を行なわせる
    か、またはワイヤ電極傾動機構を駆動制御して前記他方
    のガイドにUV座標系に於ける所定の運動を行なわせ、
    前記一方のガイドがZ軸位置z1に配置された状態で前
    記一方または他方のガイドがUV座標基準点を通りU軸
    と所定角度φをなす第1の直線上の該基準点の一方の側
    及び他方の側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接
    触内周面との接触が検知されたときのUV座標位置α1
    及びα2の各座標値を検出すると共に、前記一方のガイ
    ドがZ軸位置z2に配置された状態で前記一方または他
    方のガイドがUV座標基準点を通りU軸と前記所定角度
    φをなす第2の直線上の該基準点の一方の側及び他方の
    側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接触内周面と
    の接触が検知されたときのUV座標位置β1及びβ2の各
    座標値を検出して記憶し、 (ニ)前記各UV座標位置α1、α2、β1、β2とUV座
    標基準点間の各距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2を夫々
    演算して記憶し、 (ホ)前記演算により求めた各距離Gα1、Gα2、Gβ
    1、Gβ2を用いて所定数式により演算することによっ
    て、前記一対のダイス状ガイドの内の前記一方のガイド
    の摩耗量RUと前記他方のガイドの摩耗量RLとを求め
    る、 ことを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイス状ガ
    イドの摩耗量を測定する方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の前記(ホ)項に於て演算する
    所定数式が、 RU=(2・Hr−Wd−CU)−Za(Za+Zb)(Gα
    1+Gα2−Gβ1−Gβ2)/(Zb・Zc) RL=(Gβ1+Gβ2−2・Hr+Wd−CL)−Za(G
    α1+Gα2−Gβ1−Gβ2)/Zb 但し、前記各距離Gα1、Gα2、Gβ1、Gβ2、前記各
    Z軸距離Za、Zbの他、Zcは前記他方のガイドと前
    記ワイヤ電極接触内周面間のZ軸距離、Hrは測定治具
    の円孔の半径、Wdはワイヤ電極の直径、CUは前記一方
    のガイドの使用前に於けるガイド孔の直径とワイヤ電極
    の直径Wdとの差、CLは前記他方のガイドに於ける前記
    差 であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  7. 【請求項7】 請求項5の前記(ハ)項に記載の所定の
    運動が、前記一方のガイドと測定治具の夫々UV座標基
    準点及びXY座標基準点を通りU軸及びX軸と所定角度
    φをなす同期した直線運動、または前記他方のガイドの
    UV座標基準点を通りU軸と所定角度φをなす直線運動
    であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  8. 【請求項8】 請求項5の前記(ハ)項に記載の所定の
    運動が、前記一方のガイドと測定治具の夫々UV座標基
    準点及びXY座標基準点を中心とした同じように次第に
    半径を増大させる同期した円運動、または前記他方のガ
    イドのUV座標基準点を中心とした次第に半径を増大さ
    せる円運動であることを特徴とするワイヤカット放電加
    工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  9. 【請求項9】 被加工物が取付けられる載物平面を有す
    る載物台と、所定の走行経路に張架されたワイヤ電極を
    軸方向に所定の張力と速さをもって走行移動させるワイ
    ヤ電極走行機構と、前記走行経路の被加工物と対向する
    部位のワイヤ電極を位置決めして案内するため被加工物
    の上下に設けられる一対のダイス状ガイドと、該一対の
    ダイス状ガイドと載物台との間に前記載物平面と平行で
    互いに直交するX軸及びY軸のXY座標系に於ける相対
    的な移動を与える加工送り機構と、前記一対のダイス状
    ガイドの内の一方のガイドを前記載物平面に垂直のZ軸
    方向に移動するガイドZ軸移動機構と、前記一対のダイ
    ス状ガイドの前記一方のガイドと他方のガイドとの間に
    X軸と平行なU軸及びY軸と平行なV軸のUV座標系に
    於ける相対的な移動を与えて前記両ガイド間のワイヤ電
    極をZ軸に対して傾斜させるワイヤ電極傾動機構とを備
    えて成るワイヤカット放電加工機の前記ダイス状ガイド
    の摩耗量を測定する方法に於て、 所定半径の円孔が形成された平板状でワイヤ電極との接
    触を電気的に検知する前記円孔のワイヤ電極接触内周面
    が導電材で構成されて成る測定治具を載物台の載物平面
    上に取付け、所定の直径を有するワイヤ電極を前記円孔
    に挿通させて走行経路に張架した状態で、 (イ)ワイヤ電極傾動機構を駆動制御して前記一対のダ
    イス状ガイド間のワイヤ電極がZ軸と平行になるように
    位置決めし、該位置決めした状態でUV座標の基準点を
    設定し、 (ロ)加工送り機構を駆動制御して前記(イ)項でZ軸
    と平行に位置決めされたワイヤ電極の中心軸の位置に測
    定治具の円孔の中心Oを位置決めし、該位置決めした状
    態でXY座標の基準点を設定し、 (ハ)ガイドZ軸移動機構を駆動制御することにより、
    前記一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から所定
    距離Za+Zb離隔したZ軸位置z2に配置した状態
    で、ワイヤ電極傾動機構を駆動制御して、前記一方のガ
    イドに、UV座標系に於て基準点から所定距離Gβ離隔
    する所定の運動を行なわせると共に、加工送り機構を駆
    動制御して、測定治具に、前記一方のガイドの位置する
    UV座標位置とUV座標基準点を通る直線のXY座標系
    への投影線上に前記円孔の中心が位置する関係を維持す
    る、前記一方のガイドの前記所定の運動と相互に関連し
    たXY座標系に於ける所定の運動を行なわせて、前記一
    方のガイドがUV座標基準点から前記所定距離Gβ離隔
    したUV座標位置β1に位置してワイヤ電極と前記ワイ
    ヤ電極接触内周面との接触が検知されたときの該UV座
    標位置β1の座標値と測定治具の位置するXY座標位置
    γ1の座標値を検出すると共に、前記一方のガイドがU
    V座標基準点に関し前記UV座標位置β1と対称なUV
    座標位置β2に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極接
    触内周面との接触が検知されたときの該UV座標位置β
    2の座標値と測定治具の位置するXY座標位置γ2の座標
    値を検出して記憶し、 (ニ)ガイドZ軸移動機構を駆動制御することにより、
    前記一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から所定
    距離Za離隔したZ軸位置z1に配置した状態で、ワイ
    ヤ電極傾動機構と加工送り機構を駆動制御して、前記一
    方のガイドを前記UV座標位置β1に、測定治具を前記
    XY座標位置γ1に夫々位置させてから、前記一方のガ
    イドをUV座標基準点に向け直線移動させて、前記ワイ
    ヤ電極接触内周面とワイヤ電極との接触を検知し、該接
    触が検知されたときのUV座標位置α1の座標値を検出
    して記憶し、次いで、前記一方のガイドを前記UV座標
    位置β2に、測定治具を前記XY座標位置γ2に夫々位置
    させてから、前記一方のガイドをUV座標基準点に向け
    直線移動させて、前記ワイヤ電極接触内周面とワイヤ電
    極との接触を検知し、該接触が検知されたときのUV座
    標位置α2の座標値を検出して記憶し、 (ホ)前記各UV座標位置α1、α2とUV座標基準点間
    の各距離Gα1、Gα2及び前記各XY座標位置γ1、γ2
    とXY座標基準点間の各距離Jγ1、Jγ2、を夫々演算
    して記憶し、 (ヘ)前記演算により求めた各距離Gα1、Gα2、Jγ
    1、Jγ2を用いて所定数式により演算することによっ
    て、前記一対のダイス状ガイドの内の前記一方のガイド
    の摩耗量RUと前記他方のガイドの摩耗量RLとを求め
    る、ことを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイス
    状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  10. 【請求項10】 請求項9の前記(ヘ)項に於て演算す
    る所定数式が、 RU=(Gα1+Gα2−Jγ1−Jγ2+2・Hr−Wd−
    CU)−Za(2・Gβ−Gα1−Gα2)/Zb RL=(Jγ1+Jγ2−2・Hr+Wd−CL)−Zc(2
    ・Gβ−Gα1−Gα2)/Zb 但し、前記各距離Gα1、Gα2、Gβ、Jγ1、Jγ2、
    前記各Z軸距離Za、Zbの他、Zcは前記他方のガイ
    ドと前記ワイヤ電極接触内周面間のZ軸距離、Hrは測
    定治具の円孔の半径、Wdはワイヤ電極の直径、CUは前
    記一方のガイドの使用前に於けるガイド孔の直径とワイ
    ヤ電極の直径Wdとの差、CLは前記他方のガイドに於け
    る前記差 であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の前記(ハ)項に於て
    ワイヤ電極傾動機構と加工送り機構を駆動制御すること
    により行なわれる、前記一方のガイドと測定治具との前
    記関係を維持する相互に関連した各所定の運動が、UV
    座標基準点からU軸と所定角度φをなして所定距離Gβ
    離隔する前記一方のガイドのUV座標系に於ける直線運
    動と、XY座標基準点からX軸と所定角度φをなして前
    記一方のガイドの直線運動と同じ向きに移動する測定治
    具のXY座標系に於ける直線運動により行なわれること
    を特徴とするワイヤカット放電加工機のダイス状ガイド
    の摩耗量を測定する方法。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の前記(ハ)項に於て
    ワイヤ電極傾動機構と加工送り機構を駆動制御すること
    により行なわれる、前記一方のガイドと測定治具との前
    記関係を維持する相互に関連した各所定の運動が、前記
    一方のガイドのUV座標基準点を中心とした所定半径G
    βのUV座標系に於ける円運動と、測定治具のXY座標
    基準点を中心とした次第に半径を増大させるXY座標系
    に於ける円運動により行なわれることを特徴とするワイ
    ヤカット放電加工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定す
    る方法。
  13. 【請求項13】 被加工物が取付けられる載物平面を有
    する載物台と、所定の走行経路に張架されたワイヤ電極
    を軸方向に所定の張力と速さをもって走行移動させるワ
    イヤ電極走行機構と、前記走行経路の被加工物と対向す
    る部位のワイヤ電極を位置決めして案内するため被加工
    物の上下に設けられる一対のダイス状ガイドと、該一対
    のダイス状ガイドと載物台との間に前記載物平面と平行
    で互いに直交するX軸及びY軸のXY座標系に於ける相
    対的な移動を与える加工送り機構と、前記一対のダイス
    状ガイドの内の一方のガイドを前記載物平面に垂直のZ
    軸方向に移動するガイドZ軸移動機構と、前記一対のダ
    イス状ガイドの前記一方のガイドと他方のガイドとの間
    にX軸と平行なU軸及びY軸と平行なV軸のUV座標系
    に於ける相対的な移動を与えて前記両ガイド間のワイヤ
    電極をZ軸に対して傾斜させるワイヤ電極傾動機構とを
    備えて成るワイヤカット放電加工機の前記ダイス状ガイ
    ドの摩耗量を測定する方法に於て、 所定半径の円孔が形成された平板状でワイヤ電極との接
    触を電気的に検知する前記円孔のワイヤ電極接触内周面
    が導電材で構成されて成る測定治具を載物台の載物平面
    上に取付け、所定の直径を有するワイヤ電極を前記円孔
    に挿通させて走行経路に張架した状態で、 (イ)ワイヤ電極傾動機構を駆動制御して前記一対のダ
    イス状ガイド間のワイヤ電極がZ軸と平行になるように
    位置決めし、該位置決めした状態でUV座標の基準点を
    設定し、 (ロ)加工送り機構を駆動制御して前記(イ)項でZ軸
    と平行に位置決めされたワイヤ電極の中心軸の位置に測
    定治具の円孔の中心Oを位置決めし、該位置決めした状
    態でXY座標の基準点を設定し、 (ハ)ガイドZ軸移動機構を駆動制御することにより、
    前記一方のガイドを前記ワイヤ電極接触内周面から所定
    距離Za離隔したZ軸位置z1に配置した状態で、ワイ
    ヤ電極傾動機構を駆動制御して前記一方のガイドにUV
    座標系に於ける所定の運動を行なわせるか、またはワイ
    ヤ電極傾動機構と加工送り機構を駆動制御して前記他方
    のガイドと測定治具に相互の相対位置関係を変化させな
    いUV座標系及びXY座標系に於ける所定の運動を行な
    わせ、前記一方または他方のガイドがUV座標基準点を
    通りU軸と所定角度φをなす直線上の該基準点の一方の
    側及び他方の側に位置してワイヤ電極と前記ワイヤ電極
    接触内周面との接触が検知されたときのUV座標位置α
    1及びα2の各座標値を検出して記憶し、 (ニ)前記各UV座標位置α1、α2とUV座標基準点間
    の各距離Gα1、Gα2を夫々演算して記憶し、 (ホ)前記演算により求めた各距離Gα1、Gα2を用い
    て所定数式により演算することによって、前記一対のダ
    イス状ガイドの内の前記一方のガイドの摩耗量RUを求
    める、 ことを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイス状ガ
    イドの摩耗量を測定する方法。
  14. 【請求項14】 請求項14の前記(ホ)項に於て演算
    する所定数式が、 RU=(Gα1+Gα2−2・Hr+Wd−CU)−Za(2
    ・Hr−Wd−CL)/Zc 但し、前記各距離Gα1、Gα2、前記Z軸距離Zaの
    他、Zcは前記他方のガイドと前記ワイヤ電極接触内周
    面間のZ軸距離、Hrは測定治具の円孔の半径、Wdは
    ワイヤ電極の直径、CUは前記一方のガイドの使用前に
    於けるガイド孔の直径とワイヤ電極の直径Wdとの差、
    CLは前記他方のガイドに於ける前記差 であることを特徴とするワイヤカット放電加工機のダイ
    ス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  15. 【請求項15】 請求項14の前記(ハ)項に記載の所
    定の運動が、前記一方のガイドのUV座標基準点を通り
    U軸と所定角度φをなす直線運動、または前記他方のガ
    イドと測定治具の夫々UV座標基準点及びXY座標基準
    点を通りU軸及びX軸と所定角度φをなす同期した直線
    運動であることを特徴とするワイヤカット放電加工機の
    ダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
  16. 【請求項16】 請求項14の前記(ハ)項に記載の所
    定の運動が、前記一方のガイドのUV座標基準点を中心
    とした次第に半径を増大させる円運動、または前記他方
    のガイドと測定治具の夫々UV座標基準点及びXY座標
    基準点を中心とした同じように次第に半径を増大させる
    同期した円運動であることを特徴とするワイヤカット放
    電加工機のダイス状ガイドの摩耗量を測定する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021172218A1 (ja) 2020-02-25 2021-09-02 ファナック株式会社 ワイヤ放電加工機、修正装置および修正方法

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