JPH1170374A - 飛灰処理用液体キレート剤の必要添加量の決定方法 - Google Patents

飛灰処理用液体キレート剤の必要添加量の決定方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジチオカルバミン酸基を有する液体キレート剤
を飛灰に加えて飛灰中の重金属を固定化する方法におい
て、飛灰中の有害成分特にPbの固定化に必要な液体キ
レート剤の添加量を迅速に、さらに簡便に決定できる方
法を提供する。 【解決の手段】飛灰中のCuの含有濃度及びPb含有濃
度を測定し、これらの測定値と液体キレート剤中のジチ
オカルバミン酸基濃度とから飛灰に添加するに必要な液
体キレート剤の添加量を決定する方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飛灰に液体キレート
剤を加えて処理することにより飛灰中の重金属、特にP
b溶出を防止するために必要な液体キレート剤の添加量
を簡便に決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃水や固体廃棄物中の重金属を捕
集、固定化する方法として、アミン誘導体を用いる方法
が提案されている。殊に、アミン誘導体の内、ジチオカ
ルバミン酸及びその塩を用いる処理方法については、数
多くの提案がなされており、廃水処理分野においては、
特公昭56−39358号公報、特公平4−32717
号公報等が挙げられる。
【0003】これらの廃水処理分野で培われたジチオカ
ルバミン酸塩に関する技術は、重金属含有固体廃棄物の
処理に応用されている。具体的な重金属含有固体廃棄物
の例としては、都市ゴミや産業廃棄物などの焼却プラン
トから排出される焼却灰や飛灰が挙げられる。飛灰は電
気集塵機やバグフィルターで捕集されたのち埋め立てや
海洋投棄されているが、これらの飛灰は有害な重金属を
多く含んでおり、埋め立て地からの雨水等による鉛、水
銀等の溶出は環境汚染の可能性がある。このため飛灰は
特別管理廃棄物に指定され、法律で定められた(総理府
令第5号)埋め立て溶出基準値を守るべく、「セメント
固化法」、「酸その他の溶剤による抽出法」、「溶融固
定化法」あるいは「薬剤添加法」のいずれかの処理を施
して無害化した後、廃棄することが義務づけられてお
り、無害化処理の判定は環境庁告示第13号法による溶
出試験値(溶出濃度)が法律で定める埋め立て溶出基準
値未満であるか否かで判断する。
【0004】さらに、排ガス中の酸性成分(HCl、S
Ox等)の排出規制の強化に伴い、中和処理に安価な中
和剤である消石灰を過剰に添加する焼却設備が増加して
きた。その結果消石灰が飛灰に混入し、pH10以上の
アルカリ飛灰が大部分を占めるようになり、特に有害成
分であるPbの溶出が特に問題となっている。
【0005】このように、飛灰中の有害成分特にPbの
固定化に必要な液体キレート剤量を決定するには液体キ
レート剤を加えて処理した飛灰を環境庁告示第13号法
により効果を判定し、決定するのが一般的であるが、そ
の溶出試験値により薬剤添加量を決める従来の方法で
は、評価に長時間を要するため、経時的に変動する飛灰
の性状に合わせた対応は非常に困難であった。このため
現場における飛灰の性状変動に合わせた適正な薬剤処理
を行うことが望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述し
た課題を解決し、飛灰中の有害成分、特にPbの固定化
に必要な液体キレート剤の添加量を迅速に、さらに簡便
に決定できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ジチオカルバミン
酸基を有する液体キレート剤を飛灰に加えて飛灰中の重
金属を固定化する方法において、飛灰中のPb及びCu
の含有濃度を測定し、これらの測定値と上記液体キレー
ト剤中のジチオカルバミン酸基濃度とから飛灰に添加す
るに必要な液体キレート剤の添加量を決定でき、さらに
飛灰としてpH10以上となるものに対して有効である
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち本発明は、ジチオカルバミン酸基
を有する液体キレート剤を飛灰に加えて処理する方法に
おいて、該飛灰中のPb及びCuの含有濃度を測定し、
これらの測定値と上記液体キレート剤中のジチオカルバ
ミン酸基濃度とから該飛灰に添加するに必要な液体キレ
ート剤の添加量を決定する方法に関し、さらに、液体キ
レート剤の添加量を下記(2)式により決定することに
関する。
【0009】 A=(28×WCu+27×WPb+3.3)/α (2) (式中、Aは液体キレート剤添加量(単位は重量%)で
あり、αは液体キレート剤中のジチオカルバミン酸基濃
度(単位はmol/Kg)であり、WCuは飛灰中のCu
の含有濃度(単位は重量%)であり、WPbは飛灰中のP
b含有濃度(単位は重量%)である。) 尚、本明細書においては、液体キレート剤添加量とは処
理対象の飛灰の全重量に対する添加する液体キレート剤
重量の重量百分率である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の方法において、その対象となる飛
灰とは、特に限定されるものではないが、例えば、通常
都市ゴミや産業廃棄物等の焼却施設から排出される焼却
灰(炉底灰)や電気集塵機、バグフィルタ−、マルチサ
イクロン等で捕集された灰塵、いわゆる飛灰等に適用で
き、さらにpH10以上のアルカリ飛灰は好適に用いら
れる。ここで、飛灰のpHとは環境庁告示第13号法に
より得られた溶出液のpHを意味する。
【0012】本発明の方法において用いられる液体キレ
ート剤としては、ジチオカルバミン酸基を有する化合物
を含んでおれば特に制限なく用いることができる。例え
ば、脂肪族もしくは芳香族アミン化合物から誘導される
ジチオカルバミン酸又はその塩が使用でき、その製造法
としては、通常、二硫化炭素とアミン化合物をアルカリ
存在下に反応させて得ることができる。さらに、ジチオ
カルバミン酸基を有する化合物の塩としては、そのアル
カリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムとの塩が
使用でき、この内、リチウム、ナトリウム、カリウム、
マグネシム、カルシウム、バリウム、アンモニウムとの
塩が好ましく用いられる。
【0013】また、飛灰に液体キレート剤を加える際
に、pH調整剤として、NaOH、Mg(OH)2、C
a(OH)2、FeCl2、FeCl3、Al2(SO43
等を併用することもでき、また、加湿水として水等の液
体を用いることもできる。
【0014】本発明の方法においては、上記記載の飛灰
に液体キレート剤を加えて飛灰中の重金属を固定化する
わけであるが、固定化の条件としては、−20℃〜35
0℃の温度範囲、より好ましくは25℃〜300℃の温
度範囲で、本発明の目的を達成できる時間処理すれば良
い。また、両者の混合方法については、混練による方
法、噴霧による方法、本処理剤スラリーもしくは本処理
剤溶液に浸す方法等あらゆる方法を採用することができ
る。
【0015】さらに本発明の方法の具体的な態様であ
る、飛灰中のPb及びCuの濃度と添加する液体キレー
ト剤中のジチオカルバミン酸基の濃度とから添加するに
必要な液体キレート剤量を求める方法であるが、pH1
0以上のアルカリ飛灰について以下の実施例で示される
従来法で得られるPb等の重金属の固定化に必要な液体
キレート剤添加量と飛灰中のPb及びCuの含有濃度の
関係を詳細に検討することより、添加するに必要な液体
キレート剤量を求めるための計算式を決定することが例
示できる。ここで、飛灰のpHとは環境庁告示第13号
法で得られた溶出液のpHを意味し、上記(2)式中の
液体キレート剤中のジチオカルバミン酸基濃度αは公知
の方法であるキレート滴定等であらかじめ求められる。
また、飛灰中のPb及びCuの含有濃度は公知の方法に
より測定でき、例えば、試料である飛灰を溶解後、溶解
液を分析する湿式分析法(原子吸光分析法、誘導結合プ
ラズマ発光分析法以下ICP発光分析法と記す)もしく
は固体試料を溶解することなく分析する乾式分析法(蛍
光X線分析法)などにより容易に得られる。
【0016】計算式の具体的な決定方法については、従
来の方法により得られるPb等の重金属の固定化に必要
な液体キレート剤添加量と、飛灰中のPb及びCuの含
有濃度につき、重回帰分析等の統計的な手法により解析
し、飛灰中のPb等の重金属の固定化に必要な液体キレ
ート剤添加量の算出式を求めることができ、例えば、上
記(2)式が得られる。尚、このような計算式で決定さ
れる液体キレート剤添加量とは、飛灰中のPb等の重金
属を固定化するために必要な液体キレート剤の最低添加
量を意味しており、例えば上記(2)式で得られる添加
量以上の液体キレート剤を加えれば飛灰中のPb等の重
金属は固定化される。
【0017】さらに、この計算式の求め方については、
飛灰の処理形態により、適宜修正することも可能であ
る。すなわち、処理対象の飛灰に対して液体キレート剤
を加える処理工程が、バッチ方式による場合、連続的に
処理を行う方式などがある。ここで、処理工程がバッチ
方式の場合、1又は複数の処理対象飛灰に対して液体キ
レート剤の必要添加量が上記の方法により求められ処理
されるが、必要に応じて、従来の方法により求められた
液体キレート剤の必要添加量とを比較し、計算式を修正
して実施することもできる。また、処理工程が連続方式
の場合、処理対象である飛灰を一定区分に分割し、区分
毎の液体キレート剤の必要添加量を求めた後、混練処理
等を行う処理工程へ飛灰が送られる途中あるいは混練工
程処理槽中に必要量又はそれ以上の液体キレート剤を加
えることでよい。この連続方式の場合にも、バッチ方式
と同様に、必要に応じて、従来の方法により求められた
液体キレート剤の必要添加量とを比較し、計算式を修正
して実施することもできる。
【0018】本発明の方法によれば、飛灰中のPb及び
Cuの濃度と添加する液体キレート剤中のジチオカルバ
ミン酸基の濃度とから添加するに必要な液体キレート剤
量を求めることができる。これは、液体キレート剤中の
ジチオカルバミン酸基は多くの金属イオンと定量的に反
応し、キレート錯体を形成して沈澱するが、飛灰中には
様々な重金属を含有しており、経時的な濃度変化を伴う
ものの、ジチオカルバミン酸基のPb及びCuに対する
選択性は他の重金属より高く、特にPbやCuイオンと
は安定なキレート錯体を形成して沈澱する。従って、飛
灰中のCuやPbともある一定の割合で反応するためで
あるものと考えられる。
【0019】しかしながら、このような推定は本発明を
なんら限定するものではない。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の実施例ではジチオカルバミン酸基濃度が3.
3mol/Kgの液体キレート剤(東ソー(株)製、商
品名:TS−500)を使用し、供試試料としてはゴミ
焼却場から発生する流動床飛灰73種を使用した。これ
らの内、50種は実施例1及び比較例1で、残りの23
種は実施例2で使用した。また、これら73種の飛灰は
環境庁告示第13号法により作製した溶出液pHが10
以上のアルカリ飛灰である。
【0021】実施例1 1)飛灰試料中のPb及びCu含有濃度分析 供試飛灰0.2gを硝酸と過塩素酸で加熱処理した後、
不溶分をろ別し、ろ液を100mlへ定容した後、IC
P発光分析法でPb及びCuの濃度を分析し、飛灰中の
Pb及びCuの含有濃度を求めた。
【0022】2)環境庁告示第13号法による飛灰溶出
液中のPb濃度測定 供試飛灰50gへ純水15gと液体キレート剤液の一定
重量を加え混練した。混練した飛灰試料50gを100
0ml三角フラスコへとり、純水500mlを加えた。
これを6時間連続で振とうした後、孔径1ミクロンのグ
ラスファイバーフィルターペーパーでろ過した後の溶液
(溶出液)中のPb濃度をICP発光分析法で分析し
た。
【0023】3)従来法によるPb固定化に必要な液体
キレート剤添加量 液体キレート剤の添加重量を変え、2)の操作を繰り返
す。ICP発光分析法でPbが検出されなくなった時
(Pb<0.05mg/l)の液体キレート剤添加量の
飛灰重量に対する重量百分率を液体キレート剤添加量と
する。
【0024】4)液体キレート剤添加量と飛灰中のPb
及びCuの含有濃度の関係 50の供試飛灰について3)で得られたPb固定化に必
要な液体キレート剤添加量と1)で得られた飛灰中のP
b及びCuの含有濃度の関係を図1に示す。得られたデ
ータよりその相関性を計算すると、Pb固定化に必要な
液体キレート剤添加量と飛灰中のPbの含有濃度との相
関係数は0.76、Pb固定化に必要な液体キレート剤
添加量と飛灰中のCuの含有濃度との相関係数は0.7
7、Pb固定化に必要な液体キレート剤添加量と飛灰中
のPb及びCuの含有濃度との重相関係数は0.92と
なり、液体キレート剤添加量と飛灰中のPb及びCuの
含有濃度の間には正の相関関係が見られた。さらに、図
1におけるPb固定化に必要な液体キレート剤添加量と
1)で得られた飛灰中のPb及びCuの含有濃度の関係
につき、重回帰分析により飛灰中のPb固定化に必要な
液体キレート剤添加量算出式を求めると、前記した
(2)式が得られた。
【0025】5)従来法との比較 3)の従来法で得られた液体キレート剤添加量と前記
(2)式に、1)で得られたPb及びCuの濃度を代入
して得られた液体キレート剤添加量の計算値の関係を図
2に示す。図2における実線は計算値と実測値が一致す
る点を結んだ線であり、この線より上側は計算式による
液体キレート剤添加量が実測値より高く、Pb溶出が起
こらない領域である。逆にこの線より下の領域は計算値
が実測値より低くPb溶出が起こる領域である。図2か
ら明らかなように供試した50の飛灰試料のうち実線よ
り下側にはわずか3点、割合にすると6%にすぎず、上
記(2)式はPb固定化に必要な液体キレート剤添加量
を適正に与えている。
【0026】実施例2 新たな23の飛灰に対して実施例1の1)と同様にして
飛灰中のPb及びCuの含有濃度を分析し、前記(2)
式からPb固定化に必要な液体キレート剤添加量を算出
した。次に実施例1の3)と同様に従来法でPb固定化
に必要な液体キレート剤添加量を求め、両者の関係を図
3に示す。図3から明らかなようにほとんどすべての飛
灰試料に対して計算値は実測値を上回っており、Pb固
定化に必要な液体キレート剤添加量を適正に与えてお
り、(2)式の有効性が確認できた。
【0027】比較例1 実施例1の50種の未処理飛灰(液体キレート剤を添加
する前の飛灰)試料に対して、以下の方法で溶出液を作
製した。すなわち、飛灰試料50gを1000ml三角
フラスコへとり、純水500ml加え、6時間連続で振
とうした後、孔径1ミクロンのグラスファイバ−フィル
タ−ペ−パ−でろ過した後の溶液を未処理飛灰の溶出液
とする溶出液のpHをガラスイオン電極水素イオン濃度
測定計で測定した。また、溶出液中のPb及びCuの濃
度をICP発光分析法で分析した。Pb及びCuの溶出
濃度と実施例1の3)で得られたPb固定化に必要なキ
レート剤添加量との関係を図4に示す。
【0028】得られたデータよりその相関性を計算する
と、Pb固定化に必要な液体キレート剤添加量と未処理
飛灰からのPbの溶出濃度との相関係数は0.34、P
b固定化に必要な液体キレート剤添加量と未処理飛灰か
らのCuの溶出濃度との相関係数は0.50、Pb固定
化に必要な液体キレート剤添加量と未処理飛灰からのP
b及びCuの溶出濃度との重相関係数は0.52とな
り、液体キレート剤添加量と未処理飛灰からのPb及び
Cuの溶出濃度との間には何ら因果関係は見られなかっ
た。また、溶出液のpHとPb及びCuの溶出率(未処
理飛灰中に含有されるPb、Cuの量に対して、溶出さ
れたもののそれぞれの比率)との関係を図5に示す。図
5より飛灰からのPb及びCuの溶出率は溶出液のpH
に無関係で飛灰によって異なることがわかる。このよう
に、飛灰からのPbやCuの溶出濃度からその固定化に
必要な液体キレート剤添加量を簡便な計算式により決定
することはできなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の結果を示すグラフである。図中、白
丸は飛灰中のPb含有濃度を、黒丸は飛灰中のCu含有
濃度を表す。図において、横軸(X軸)は液体キレート
剤添加量(重量%)を、縦軸(Y軸)は飛灰中のPb及
びCu含有濃度(対数表示)を表す。
【図2】実施例1の結果を示すグラフである。図におい
て、横軸(X軸)は従来法により得られた液体キレート
剤添加量(重量%、実測値)を、縦軸(Y軸)は本発明
の方法により求められた液体キレート剤添加量(重量
%、予測値)を表す。
【図3】実施例2の結果を示すグラフである。図におい
て、横軸(X軸)は従来法により得られた液体キレート
剤添加量(重量%、実測値)を、縦軸(Y軸)は本発明
の方法により求められた液体キレート剤添加量(重量
%、予測値)を表す。
【図4】比較例1の結果を示すグラフである。図中、白
丸は未処理飛灰からのPb溶出濃度を、黒丸は未処理飛
灰からのCu溶出濃度を表す。図において、横軸(X
軸)は液体キレート剤添加量(重量%)を、縦軸(Y
軸)は溶出された溶出液中のPb及びCu濃度(対数表
示)を表す。
【図5】比較例1の結果を示すグラフである。図中、白
丸は未処理飛灰からのPb溶出率を、黒丸は未処理飛灰
からのCu溶出率を表す。図において、横軸(X軸)は
溶出液のpHを、縦軸(Y軸)は未処理飛灰より溶出さ
れた溶出液中のPb及びCuの溶出率を表す。
【符号の説明】
1:図2において、従来法で得られた液体キレート剤添
加量(実測値)と前記(2)式に実施例1の1)で得ら
れたPb及びCuの濃度を代入して得られた計算値が一
致する点を結んだ線。 2:図3において、従来法で得られた液体キレート剤添
加量(実測値)と前記(2)式に実施例1の1)で得ら
れたPb及びCuの濃度を代入して得られた計算値が一
致する点を結んだ線。
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明によれ
ば処理対象の飛灰中のPb及びCu含有濃度を分析する
ことでPb等の固定化に必要な液体キレート剤の添加量
を簡単な計算式により迅速かつ適正に決定することがで
き、飛灰の性状に対応した適正な薬剤処理を迅速に行う
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジチオカルバミン酸基を有する液体キレー
    ト剤を飛灰に加えて処理する方法において、該飛灰中の
    Pb及びCuの含有濃度を測定し、これらの測定値と上
    記液体キレート剤中のジチオカルバミン酸基濃度とから
    該飛灰に添加するに必要な液体キレート剤の添加量を決
    定することを特徴とする飛灰処理用液体キレート剤の必
    要添加量の決定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の飛灰処理用液体キレート
    剤の必要添加量の決定方法において、液体キレート剤の
    添加量を下記(1)式により決定することを特徴とする
    飛灰処理用液体キレート剤の必要添加量の決定方法。 A=(28×WCu+27×WPb+3.3)/α (1) (式中、Aは液体キレート剤添加量(単位は重量%)で
    あり、αは液体キレート剤中のジチオカルバミン酸基濃
    度(単位はmol/Kg)であり、WCuは飛灰中のCu
    の含有濃度(単位は重量%)であり、WPbは飛灰中のP
    b含有濃度 (単位は重量%)である。)
  3. 【請求項3】飛灰のpHが10以上であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の飛灰処理用液体キレ
    ート剤の必要添加量の決定方法。
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