JPH1169853A - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JPH1169853A
JPH1169853A JP9240332A JP24033297A JPH1169853A JP H1169853 A JPH1169853 A JP H1169853A JP 9240332 A JP9240332 A JP 9240332A JP 24033297 A JP24033297 A JP 24033297A JP H1169853 A JPH1169853 A JP H1169853A
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rotor
ultrasonic motor
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piezoelectric elements
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Yoshimine Itou
義峰 伊藤
Kazuma Suzuki
数馬 鈴木
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Pacific Industrial Co Ltd
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Pacific Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、振動の節円の発生する位置に設け
た振動子の溝の反対面側に、円筒と支持体を設けること
により密閉構造とし、異物等の侵入を防止するととも
に、ライニング材と駆動子との固着を防止することを目
的とする。 【構成】 本発明の超音波モータは、円板状および正多
角形いずれかの板状弾性体からなる振動子に、圧電素子
もしくは、電歪素子を接合し、該圧電素子もしくは、電
歪素子に超音波領域の電気信号を印加した際に、振動子
に発生する振動波の少なくとも一つの節円位置に溝を設
け、その反対面側には円筒を接合もしくは、一体に形成
してなる略逆π型形状を有する振動子を形成し、該振動
子と係合されてなる支持体とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波モータに係わ
り、特に圧電素子に超音波領域の電気信号を印加するこ
とにより、回転動作する超音波モータに係わり、特に密
閉構造とした超音波モータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波モータを大別すると、振
動子に厚み屈曲振動の定在波を起こす、いわゆる定在波
方式と、振動子に位置的、位相的にずれた屈曲振動を起
こし進行波を発生させる、いわゆる進行波方式が知られ
ている。また、従来の超音波モータにおいて、出力を低
減させずに、振動子を支持する方法として、振動子の少
なくとも1個以上の振動することがない節部にて支持体
を接触させることで支持固定を行なう方法が知られてい
る。(例えば、特開平1ー144371、特開平4ー7
5472など)
【0003】以下、図8〜9に基づき従来技術について
説明する。本件出願人は、主振動系の第一の圧電素子と
該主振動系の第一の圧電素子の各1個に対応して2個ず
つ配置された方向切替系の第二の圧電素子を構成し、該
第二の圧電素子えの通電を選択することにより、振動の
節直径位置を移動させ、駆動子の動きを変えてロータの
回転方向を変える超音波モータ(特願平8ー11521
0、特願平9ー56815号)を提案している。
【0004】図8(a)は、従来の定在波方式の超音波
モータの概念図を示し、図8(b)は、図8(a)の振
動子の圧電素子側から見た透視図を示し、図8(c)
は、図8(b)のB1ーB2の断面における動作波形図
を示している。
【0005】図8(a)において、(1)は、円板形の
弾性体、(2)は圧電素子、(3)は前記弾性体(1)
に圧電素子(2)を貼り合わせてなる振動子、(4
a)、(4b)は、振動子(3)上に設けられた駆動
子、(5)は、耐摩耗材料からなるライニング材、
(6)は、該ライニング材を接着固定してなる出力軸で
あるロータを示している。ロータ(6)は、ライニング
材(5)を介して、振動子(3)の駆動子(4a)、
(4b)と加圧接触している。
【0006】図8(b)において、圧電素子(2)は、
主振動系の圧電素子(7a)、(7b)と、前記主振動
系の圧電素子に対応して配設されてなる方向切替系の圧
電素子(8a)、(8b)(9a)、(9b)により構
成されている。
【0007】次に、上記の定在波方式の超音波モータの
動作について説明する。いま、主振動系の圧電素子(7
a)、(7b)と方向切替系の第二の圧電素子(8
a)、(8b)にて屈曲共振させると、図8(b)に示
すように、通電しないエリア(9a)、(9b)上のA
1ーA2線上に振動の節直径ができる。図8(c)は、
この間の駆動子(4a)がロータ側に曲がったときの動
きを示している。つまり、駆動子(4a)は節直径A1
ーA2との位置関係により、上下方向に△y、水平方向
に△x同時に変位する。よって、駆動子(4a)に当接
しているロータ(6)は、図8(C)で右方への力を受
け図8(b)でみると、左回転になる。また、このとき
もう一方の駆動子(4b)は、ロータから遠ざかる姿勢
になり、次の半サイクルでは、駆動子(4b)が働き、
駆動子(4a)が休むことになり、かくして交互にロー
タを回転する。
【0008】次に逆回転させるには、主振動系の圧電素
子(7a)、(7b)と方向切替系の第二の圧電素子
(9a)、(9b)にて行えば、節直径は(8a)、
(8b)上に発生するので、図8(c)における駆動子
(4a)が反対の傾きとなり、ロータから離れるので右
回転が達成される。駆動子(4b)についても同様であ
る。以上のようにして、ロータの回転は、方向切替系の
圧電素子で行うことができる。
【0009】一方、図9は、従来の進行波方式の超音波
モータの概念図を示している。図中(1)は、円板形の
弾性体、(2)は圧電素子、(3)は前記弾性体(1)
に圧電素子(2)を貼り合わせてなる振動子、(4)
は、振動子(3)上に円環状に設けられた駆動子、
(5)は、耐摩耗材料からなるライニング材、(6)
は、該ライニング材を接着固定してなる出力軸であるロ
ータを示している。ロータ(6)は、ライニング材
(5)を介して、振動子(3)の駆動子(4)と加圧接
触している。また、(10)は前記振動子(3)に設け
られた変位がゼロで全く振動しない部分である節円、
(11)は振動子(3)の節円(10)の位置に設けら
れた円環状の溝、(12)は溝(11)と係合する円環
状の突起(13)を有し振動子(3)を支持固定する支
持体を示している。
【0010】以上のように、構成された進行波方式の超
音波モータの動作について説明する。圧電素子(2)の
電極パターンを2群の電極に形成し、(図示せず)これ
に、位相的に90度ずれた超音波領域の電圧を印加する
と、機械的に伸縮し、振動子(3)に進行波が励振さ
れ、ロータ(6)を回転せしめる。なお、回転方向の切
替えは、2群の圧電素子に印加する電圧の位相を逆にす
ることで達成できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の超
音波モータは、駆動方式に違いがあるもののロータの正
逆回転が達成できる有望なアクチュエータといえる。
【0012】しかし、従来の構成では、ライニング材と
駆動子が大気と接触する形態であるから、使用環境によ
って、異物、塵埃、オイル等が侵入しやすく、性能劣化
やライニング材の異常摩耗および長期間作動させずに放
置した際に生じる、ライニング材と駆動子の固着という
問題が起こり易い。また、上記問題を解決する方法とし
て、振動子の節円位置にて振動子を支持固定してなる支
持体と、該支持体と嵌合してなるケースにより、ライニ
ング材全体を覆う事が考えられるが、部品点数の増加お
よび製品の大型化という問題があった。さらに、振動子
の節円位置にて振動子を支持固定するにあたっては、そ
の固定が強固であると振動が弱められたり、逆に振動子
の振動をできる限り弱めないように支持固定すると、振
動子の位置がずれたり、支持固定する強度が不足し、騒
音の発生などが起こるという問題があった。
【0013】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、高コスト化を防
止することができ、異物の侵入を防ぐと共に、出力の向
上および小型化が図れる超音波モータを提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決するた
めに、円板状および正多角形いずれかの板状弾性体から
なる振動子に、圧電素子もしくは、電歪素子を接合し、
該圧電素子もしくは、電歪素子に超音波領域の電気信号
を印加した際に、振動子に発生する振動波の少なくとも
一つの節円位置に溝を設け、その反対面側には円筒を接
合もしくは、一体に形成してなる略逆π型形状を有する
振動子を形成し、該振動子と係合されてなる支持体とを
備え、問題解決の手段とするものである。
【0015】
【発明の作用】本発明によれば、振動子に発生する振動
波の少なくとも一つの節円位置に溝を設け、その反対面
側には円筒を接合もしくは、一体に形成してなる略π型
形状を有する振動子を形成し、該振動子と係合されてな
る支持体とを備え密閉構造とし、駆動子に圧接されてい
るロータが振動子の屈曲振動に対応して回転する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき説明する。図1(a)は、本発明の一実施例を示
し、図1(b)は、図1(a)の振動子の圧電素子側か
ら見た透視図を示している。
【0017】図1(a)において、(1)は、円板形の
弾性体、(2)は圧電素子、(3)は前記弾性体(1)
に圧電素子(2)を貼り合わせ、振動の節円(10)の
位置に円筒(14)を有すると共に、その反対面側に
は、溝(11)を形成してなる振動子、(4a)、(4
b)は、振動子(3)上に設けられた駆動子、(5)
は、耐摩耗材料からなるライニング材、(6)は、該ラ
イニング材を接着固定してなる出力軸であるロータを示
している。図中(12)は、外周部にて前記円筒(1
4)と接合され、中心部に軸受A(15)を有して、ロ
ータ(6)を嵌合してなる支持体、(16)は、スラス
ト方向の軸受B、(17)は、スプリング(18)の荷
重を受け、前記軸受B(16)に伝達するスプリング台
座である。スプリング(18)のスラスト荷重は、スプ
リング台座(17)、軸受B(16)、ロータ(6)、
ライニング材(5)を介して、振動子(3)の駆動子
(4a)、(4b)と加圧接触している。図1(b)に
おいて、圧電素子(2)は、主振動系の圧電素子(7
a)、(7b)と、前記主振動系の圧電素子に対応して
配設されてなる方向切替系の圧電素子(8a)、(8
b)(9a)、(9b)により構成されている。
【0018】次に、本発明の動作を図1(b)で説明す
る。いま、主振動系の圧電素子(7a)、(7b)と方
向切替系の第二の圧電素子(8a)、(8b)にて屈曲
共振させると、通電しないエリア(9a)、(9b)上
に振動の節直径ができる。したがって、駆動子(4a)
に当接しているロータ(6)は、図8(c)から分かる
ように左回転の力を受ける。また、このときもう一方の
駆動子(4b)は、ロータから遠ざかる姿勢になり、ロ
ータ(6)から離れる。次の半サイクルでは、駆動子
(4b)が働き、駆動子(4a)が休むことになり、か
くして交互にロータを回転させる。
【0019】次に逆回転させるには、主振動系の圧電素
子(7a)、(7b)と方向切替系の第二の圧電素子
(9a)、(9b)にて行えば、節直径は駆動子(4
a)の右側すなわち(8a)、(8b)上に発生するの
で、ロータの逆回転が達成される。駆動子(4b)につ
いても同様である。以上のようにして、ロータの回転方
向の切替えは、方向切替系の圧電素子で行うことができ
る。
【0020】以上のように、駆動子(4a)、(4b)
に圧接されるロータ(6)の回転方向は、方向切替系の
圧電素子への給電切換えによるため発振駆動回路は、簡
単なもので足りる。また、一般的には、共振点のインピ
ーダンス変化を検知して発振させる自励回路や、圧電素
子の一部からの発生電圧をフィードバック信号として利
用し、安定した発振動作をさせる自励回路が採用され
る。
【0021】図2は、本発明の超音波モータの第二実施
例を示す断面図である。この発明においては、図1にお
ける振動子(3)の円筒(14)を分離したものであ
り、振動子(3)の製造は、プレス、鍛造などの方法で
できると共に、駆動子(4a)、(4b)の面仕上げも
容易となり、低コストで製造できる利点を有する。ま
た、振動子(3)と円筒(14)の接合は、コンデンサ
溶接等にて行える。
【0022】図3は、本発明の超音波モータの第三実施
例を示す断面図である。この発明においては、図1にお
ける振動子(3)の円筒部(14)の形状をジャバラ
(19)にしたものであり、その目的は振動子(3)の
振動エネルギーの円筒部への洩れをより一層少なくする
ために、行ったものである。なお、図には示していない
が、図2の発明と同様にジャバラ(19)を分離しても
かまわない。
【0023】また、図4のように、円筒(14)および
ジャバラ(19)と円板形の弾性体(1)との接合部に
おいて、肉厚を薄くすれば、円筒(14)による振動ロ
スを低減させることができる。
【0024】また、図5は、圧電素子(2)を4分割し
た場合を示しており、6分割、8分割等偶数分割でも本
発明は成立する。さらに、図1(b)および図5では、
圧電素子(2)の分極方向が、+、−にて2分化されて
いるが、すべてのエリアを同一方向にして行う、シリー
ズ接続でもかまわない。
【0025】図6は、駆動方式を進行波方式とした場合
の一実施例であり、図1(b)と同様、図1(a)の振
動子の圧電素子側から見た透視図を示している。図5に
おいて、図1(b)との相違点は、駆動子の数、圧電素
子の分割パターンであり、圧電素子に位置的および位相
的に90度ずれた電圧を印加することにより、進行波を
励振しロータを回転させる。また、振動子(3)の溝
(11)の形状は、図7(a)のように三角状にくりぬ
いたもの、図7(b)直方体状にくりぬいたものでも構
わない。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば振動の節
円の発生する位置に、溝を設けるため、振動の節円位置
を規制する作用を有するため、出力が安定する。また、
溝の反対面側には、円筒を形成し、支持体と接合するこ
とで密閉構造が達成できるため、異物等の侵入を防止す
るとともに、ライニング材と駆動子との固着を防止する
利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超音波モータの第一実施例を示し、
(a)はその断面図、(b)は圧電素子側から見た透視
図。
【図2】 本発明の超音波モータの第二実施例を示す断
面図。
【図3】 本発明の超音波モータの第三実施例を示す断
面図。
【図4】 本発明の超音波モータの第四実施例を示す断
面図。
【図5】 本発明の定在波駆動の超音波モータの第一〜
第三実施例における圧電素子を4分割した場合の圧電素
子側から見た透視図。
【図6】 本発明の進行波駆動の超音波モータの第一〜
第三実施例における圧電素子側から見た透視図。
【図7】 本発明の超音波モータの第一〜第三実施例に
おける溝形状の一例を示す断面図。
【図8】 従来の超音波モータの概念図を示し、(a)
はその断面図、(b)、(c)は、動作説明のための模
式図。
【図9】 従来の他の実施例を示す超音波モータの概念
図。
【符号の説明】
1 弾性体、 2 圧電素子、 3 振動子、 4、
4a、4b 駆動子、5 ライニング材、 6 ロータ、
7a、7b 主振動系の圧電素子、8a、8b、9
a、9b 方向切替系の圧電素子、10 節円、
11 溝、 12 支持体、 13 突起、14
円筒、 15 軸受A、 16 軸受B、17
スプリング台座、 18 スプリング、 19 ジャ
バラ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状および正多角形いずれかの板状の弾
    性体と、前記弾性体に圧電素子もしくは、電歪素子を接
    合してなる振動子と、該圧電素子もしくは、電歪素子に
    超音波領域の電気信号を印加して前記振動子に配設され
    た駆動子と摩擦圧接されてなるロータとを有する超音波
    モータにおいて、 前記振動子に発生する振動波の少なくとも一つの節円位
    置に配設してなる溝と、該溝の反対面側に円筒を接合も
    しくは、一体に形成してなる略逆π型形状を有する振動
    子と、該振動子と係合されてなる支持体とを備え、前記
    振動子と該支持体にて密閉構造を形成したことを特徴と
    する超音波モータ。
  2. 【請求項2】前記振動子における円筒部の形状をジャバ
    ラ状に形成したことを特徴とする請求項1記載の超音波
    モータ。
  3. 【請求項3】前記振動子における円筒部の付け根部分の
    肉厚を薄くしたことを特徴とする請求項1及び請求項2
    記載の超音波モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001218481A (ja) * 2000-01-31 2001-08-10 Seiko Instruments Inc 圧電駆動体、超音波モータ及び超音波モータ付き電子機器
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