JPH1169504A - 回生制動力制御装置 - Google Patents
回生制動力制御装置Info
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- JPH1169504A JPH1169504A JP9215014A JP21501497A JPH1169504A JP H1169504 A JPH1169504 A JP H1169504A JP 9215014 A JP9215014 A JP 9215014A JP 21501497 A JP21501497 A JP 21501497A JP H1169504 A JPH1169504 A JP H1169504A
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- regenerative
- torque
- pressure
- regenerative braking
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/64—Electric machine technologies in electromobility
Landscapes
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Stopping Of Electric Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は電気自動車用の回生制動力制御装置
に関し、緊急時に速やかに大きな回生制動トルクを発生
させる構成を安価に実現することを目的とする。 【解決手段】 駆動輪FL,FRにモータ98を連結す
る。モータ98を回生電流分配スイッチ100を介して
負荷抵抗102およびインバータ104に接続する。通
常時はインバータ104とモータ98とを導通させ、バ
ッテリ106の電力をモータ98に供給すると共に、モ
ータ98が発生する回生電流をバッテリ106に回生さ
せる。緊急時には、モータ98と負荷抵抗102とを導
通させた上で、許容される回生電流の値を演算すること
なく、モータ98に最大回生トルクを発生させる。
に関し、緊急時に速やかに大きな回生制動トルクを発生
させる構成を安価に実現することを目的とする。 【解決手段】 駆動輪FL,FRにモータ98を連結す
る。モータ98を回生電流分配スイッチ100を介して
負荷抵抗102およびインバータ104に接続する。通
常時はインバータ104とモータ98とを導通させ、バ
ッテリ106の電力をモータ98に供給すると共に、モ
ータ98が発生する回生電流をバッテリ106に回生さ
せる。緊急時には、モータ98と負荷抵抗102とを導
通させた上で、許容される回生電流の値を演算すること
なく、モータ98に最大回生トルクを発生させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回生制動力制御装
置に係り、特に、電気自動車のブレーキ装置として好適
な回生制動力制御装置に関する。
置に係り、特に、電気自動車のブレーキ装置として好適
な回生制動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開昭58−1830
04号に開示される如く、電気自動車において回生制動
力を発生するシステムが知られている。上記従来のシス
テムは駆動輪に連結されるモータを備えている。モータ
は、駆動輪に対して駆動トルクを付与すると共に、車両
の制動が要求される際には、駆動輪の回転を制動する回
生制動トルクを発生する。
04号に開示される如く、電気自動車において回生制動
力を発生するシステムが知られている。上記従来のシス
テムは駆動輪に連結されるモータを備えている。モータ
は、駆動輪に対して駆動トルクを付与すると共に、車両
の制動が要求される際には、駆動輪の回転を制動する回
生制動トルクを発生する。
【0003】モータは、回生制動トルクを発生する際
に、その回生制動トルクの大きさに応じた回生電流を発
生する。上記従来のシステムにおいて、モータから発せ
られる回生制動トルクはバッテリに回生される。このよ
うに、モータの発する回生電流をバッテリに回生させる
ことによれば、エネルギを有効に利用することができ
る。
に、その回生制動トルクの大きさに応じた回生電流を発
生する。上記従来のシステムにおいて、モータから発せ
られる回生制動トルクはバッテリに回生される。このよ
うに、モータの発する回生電流をバッテリに回生させる
ことによれば、エネルギを有効に利用することができ
る。
【0004】上記従来のシステムにおいて、モータに回
生制動トルクを発生させる際には、バッテリの過充電等
を防止するために、モータからバッテリに供給される回
生電流を所定の許容値以下に制御する必要がある。上記
従来のシステムは、モータから発せられる回生電流が所
定の許容値を超える場合は、その超過分が負荷抵抗に供
給される。上記の処理によれば、モータに充分に大きな
回生制動トルクを発生させながら、バッテリの過充電等
を防止することができる。
生制動トルクを発生させる際には、バッテリの過充電等
を防止するために、モータからバッテリに供給される回
生電流を所定の許容値以下に制御する必要がある。上記
従来のシステムは、モータから発せられる回生電流が所
定の許容値を超える場合は、その超過分が負荷抵抗に供
給される。上記の処理によれば、モータに充分に大きな
回生制動トルクを発生させながら、バッテリの過充電等
を防止することができる。
【0005】このため、上記従来のシステムにおいて回
生制動を実行する際には、モータからバッテリに供給さ
れる回生電流を、バッテリの過充電を生じさせることの
ない許容値以下に制御することが必要である。
生制動を実行する際には、モータからバッテリに供給さ
れる回生電流を、バッテリの過充電を生じさせることの
ない許容値以下に制御することが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、モータからバ
ッテリに供給することのできる回生電流の許容値は、バ
ッテリの充電状態や温度に応じて変化する。従って、モ
ータから発せられる回生電流を、許容値と超過分とに分
けてバッテリと負荷抵抗に分配するためには、個々の状
況に応じて許容値を演算する必要がある。
ッテリに供給することのできる回生電流の許容値は、バ
ッテリの充電状態や温度に応じて変化する。従って、モ
ータから発せられる回生電流を、許容値と超過分とに分
けてバッテリと負荷抵抗に分配するためには、個々の状
況に応じて許容値を演算する必要がある。
【0007】ところで、車両が高速で障害物に接近して
いるような緊急時には、その緊急状態が検出された後、
速やかに大きな回生制動トルクを発生させることが適切
である。上記従来のシステムにおいて、緊急状態が検出
された後、速やかに大きな回生制動トルクを発生させる
ためには、その状況に対応する許容値を高速で演算する
ことが必要である。このため、上記従来のシステムは、
演算速度の早い高価な演算装置を用いて構成することが
必要であった。
いるような緊急時には、その緊急状態が検出された後、
速やかに大きな回生制動トルクを発生させることが適切
である。上記従来のシステムにおいて、緊急状態が検出
された後、速やかに大きな回生制動トルクを発生させる
ためには、その状況に対応する許容値を高速で演算する
ことが必要である。このため、上記従来のシステムは、
演算速度の早い高価な演算装置を用いて構成することが
必要であった。
【0008】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、緊急状態が検出された際に適正なタイミングで
大きな回生制動トルクを発生させることができ、かつ、
安価に実現することのできる回生制動力制御装置を提供
することを目的とする。
であり、緊急状態が検出された際に適正なタイミングで
大きな回生制動トルクを発生させることができ、かつ、
安価に実現することのできる回生制動力制御装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、駆動輪に連結されるモータを備え、車
両の制動時に、前記モータに回生制動トルクを発生させ
ると共に、その際に前記モータが発生する回生電流をバ
ッテリに回生させる回生制動力制御装置において、 回
生制動トルクの許容値を演算する許容回生トルク演算手
段と、車両の緊急状態を検出する緊急状態検出手段と、
車両が緊急状態でない場合に、前記モータの発生する回
生制動トルクを前記許容値以下にガードしながら前記モ
ータから前記バッテリに回生電流を供給し、また、車両
が緊急状態である場合に、前記モータに所定の回生制動
トルクを発生させながら前記モータから負荷抵抗に回生
電流を供給する回生電流分配手段と、を備える回生制動
力制御装置により達成される。
に記載する如く、駆動輪に連結されるモータを備え、車
両の制動時に、前記モータに回生制動トルクを発生させ
ると共に、その際に前記モータが発生する回生電流をバ
ッテリに回生させる回生制動力制御装置において、 回
生制動トルクの許容値を演算する許容回生トルク演算手
段と、車両の緊急状態を検出する緊急状態検出手段と、
車両が緊急状態でない場合に、前記モータの発生する回
生制動トルクを前記許容値以下にガードしながら前記モ
ータから前記バッテリに回生電流を供給し、また、車両
が緊急状態である場合に、前記モータに所定の回生制動
トルクを発生させながら前記モータから負荷抵抗に回生
電流を供給する回生電流分配手段と、を備える回生制動
力制御装置により達成される。
【0010】本発明において、車両が緊急状態でない場
合は、回生制動トルクの応答性がさほど要求されない。
この場合、回生制動トルクの許容値が演算されると共
に、回生制動トルクがその許容値以下にガードされ、か
つ、モータから発せられる回生電流の全てがバッテリに
供給される。上記の処理によれば、車両の制動エネルギ
を有効に電力として回生することができる。
合は、回生制動トルクの応答性がさほど要求されない。
この場合、回生制動トルクの許容値が演算されると共
に、回生制動トルクがその許容値以下にガードされ、か
つ、モータから発せられる回生電流の全てがバッテリに
供給される。上記の処理によれば、車両の制動エネルギ
を有効に電力として回生することができる。
【0011】また、本発明において、車両が緊急状態で
ある場合は、回生制動トルクに高い応答性が要求され
る。この場合、モータが、回生制動トルクの許容値が演
算されるのを待つことなく所定の回生制動トルクを発生
すると共に、モータから発せられる回生電流は負荷抵抗
に供給される。上記の処理によれば、車両の緊急状態が
検出された後、速やかに大きな回生制動トルクを発生さ
せることができる。
ある場合は、回生制動トルクに高い応答性が要求され
る。この場合、モータが、回生制動トルクの許容値が演
算されるのを待つことなく所定の回生制動トルクを発生
すると共に、モータから発せられる回生電流は負荷抵抗
に供給される。上記の処理によれば、車両の緊急状態が
検出された後、速やかに大きな回生制動トルクを発生さ
せることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
回生制動力制御装置のシステム構成図を示す。本実施例
の回生制動力制御装置は前輪駆動方式の電気自動車に搭
載される装置である。本実施例のシステムは電子制御ユ
ニット10(以下、ECU10と称す)を備えている。
回生制動力制御装置は、ECU10により制御される。
回生制動力制御装置のシステム構成図を示す。本実施例
の回生制動力制御装置は前輪駆動方式の電気自動車に搭
載される装置である。本実施例のシステムは電子制御ユ
ニット10(以下、ECU10と称す)を備えている。
回生制動力制御装置は、ECU10により制御される。
【0013】本実施例のシステムはブレーキペダル11
を備えている。ブレーキペダル11はブレーキブースタ
12に連結されている。また、ブレーキブースタ12は
マスタシリンダ13に固定されている。ブレーキブース
タ12は、ブレーキペダル11に加えられたブレーキ踏
力を増幅してマスタシリンダ13に伝達する。マスタシ
リンダ13は、その内部に、ブレーキ踏力に対して所定
の倍力比を有するマスタシリンダ圧PM/C を発生する。
を備えている。ブレーキペダル11はブレーキブースタ
12に連結されている。また、ブレーキブースタ12は
マスタシリンダ13に固定されている。ブレーキブース
タ12は、ブレーキペダル11に加えられたブレーキ踏
力を増幅してマスタシリンダ13に伝達する。マスタシ
リンダ13は、その内部に、ブレーキ踏力に対して所定
の倍力比を有するマスタシリンダ圧PM/C を発生する。
【0014】マスタシリンダ13には、レギュレータ1
4が固定されている。マスタシリンダ13およびレギュ
レータ14の上部にはリザーバタンク16が配設されて
いる。リザーバタンク16には、ブレーキフルードが貯
留されている。本実施例の回生制動力制御装置は、ポン
プ18を備えている。ポンプ18の吸入孔にはリザーバ
タンク16が連通している。ポンプ18は、リザーバタ
ンク16に貯留されているブレーキフルードを汲み上げ
てその吐出孔から吐出する。ポンプ18の吐出孔には、
逆止弁20を介してアキュムレータ22が連通してい
る。アキュムレータ22は、ポンプ18から吐出される
液圧をアキュムレータ圧P ACC として蓄える。ポンプ1
8は、アキュムレータ圧PACC が上限値と下限値との間
に維持されるように駆動される。
4が固定されている。マスタシリンダ13およびレギュ
レータ14の上部にはリザーバタンク16が配設されて
いる。リザーバタンク16には、ブレーキフルードが貯
留されている。本実施例の回生制動力制御装置は、ポン
プ18を備えている。ポンプ18の吸入孔にはリザーバ
タンク16が連通している。ポンプ18は、リザーバタ
ンク16に貯留されているブレーキフルードを汲み上げ
てその吐出孔から吐出する。ポンプ18の吐出孔には、
逆止弁20を介してアキュムレータ22が連通してい
る。アキュムレータ22は、ポンプ18から吐出される
液圧をアキュムレータ圧P ACC として蓄える。ポンプ1
8は、アキュムレータ圧PACC が上限値と下限値との間
に維持されるように駆動される。
【0015】アキュムレータ22は、上述したレギュレ
ータ14に連通している。また、レギュレータ14は、
リザーバタンク16に連通している。レギュレータ14
は、アキュムレータ22を高圧源とし、かつ、リザーバ
タンク16を低圧源として、マスタシリンダ圧PM/C と
等しいレギュレータ圧PREを生成する。レギュレータ1
4には、レギュレータ圧通路24が連通している。レギ
ュレータ圧通路24には、レギュレータ圧PREに応じた
電気信号pREを出力する液圧センサ26が配設されて
いる。出力信号pREはECU10に供給されている。
ECU10は、出力信号pREに基づいてレギュレータ
圧PREを検出する。また、レギュレータ圧通路24に
は、増圧用リニア制御弁28(以下、SLA28と称
す)、および、逆止弁30が連通している。SLA28
および逆止弁30には、制御液圧通路32が連通してい
る。
ータ14に連通している。また、レギュレータ14は、
リザーバタンク16に連通している。レギュレータ14
は、アキュムレータ22を高圧源とし、かつ、リザーバ
タンク16を低圧源として、マスタシリンダ圧PM/C と
等しいレギュレータ圧PREを生成する。レギュレータ1
4には、レギュレータ圧通路24が連通している。レギ
ュレータ圧通路24には、レギュレータ圧PREに応じた
電気信号pREを出力する液圧センサ26が配設されて
いる。出力信号pREはECU10に供給されている。
ECU10は、出力信号pREに基づいてレギュレータ
圧PREを検出する。また、レギュレータ圧通路24に
は、増圧用リニア制御弁28(以下、SLA28と称
す)、および、逆止弁30が連通している。SLA28
および逆止弁30には、制御液圧通路32が連通してい
る。
【0016】SLA28は、レギュレータ圧通路24の
液圧が制御液圧通路32の液圧に比して所定の開弁圧を
超えて高圧である場合に開弁する制御弁である。SLA
28は、その開弁圧を、ECU10から供給される駆動
信号に応じてリニアに変化させる。一方、逆止弁30
は、制御液圧通路32側からレギュレータ圧通路24側
へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁である。
液圧が制御液圧通路32の液圧に比して所定の開弁圧を
超えて高圧である場合に開弁する制御弁である。SLA
28は、その開弁圧を、ECU10から供給される駆動
信号に応じてリニアに変化させる。一方、逆止弁30
は、制御液圧通路32側からレギュレータ圧通路24側
へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁である。
【0017】制御液圧通路32には、液圧センサ34が
配設されている。液圧センサ34は、制御液圧通路32
の内圧PR に応じた電気信号pRを出力する。出力信号
pRはECU10に供給されている。ECU10は、出
力信号pRに基づいて制御液圧通路32の内圧PR を検
出する。制御液圧通路32は、減圧用リニア制御弁36
(以下、SLR36と称す)、および、逆止弁38を介
して補助リザーバ40に連通している。SLR36は、
その内部に可変オリフィスを備える制御弁である。SL
R36は、そのオリフィスの有効径を、ECU10から
供給される駆動信号に応じてリニアに変化させる。一
方、逆止弁38は、補助リザーバ40側から制御液圧通
路32側へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁で
ある。補助リザーバ40は、その内部に、所定量のブレ
ーキフルードを貯留することができる。
配設されている。液圧センサ34は、制御液圧通路32
の内圧PR に応じた電気信号pRを出力する。出力信号
pRはECU10に供給されている。ECU10は、出
力信号pRに基づいて制御液圧通路32の内圧PR を検
出する。制御液圧通路32は、減圧用リニア制御弁36
(以下、SLR36と称す)、および、逆止弁38を介
して補助リザーバ40に連通している。SLR36は、
その内部に可変オリフィスを備える制御弁である。SL
R36は、そのオリフィスの有効径を、ECU10から
供給される駆動信号に応じてリニアに変化させる。一
方、逆止弁38は、補助リザーバ40側から制御液圧通
路32側へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁で
ある。補助リザーバ40は、その内部に、所定量のブレ
ーキフルードを貯留することができる。
【0018】制御液圧通路32には、保持ソレノイド4
2および逆止弁44を介してリア液圧通路46が連通し
ている。保持ソレノイド42は、常態で開弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより閉
弁状態となる2位置の電磁弁である。一方、逆止弁44
は、リア液圧通路46側から制御液圧通路32側へ向か
う流体の流れのみを許容する一方向弁である。
2および逆止弁44を介してリア液圧通路46が連通し
ている。保持ソレノイド42は、常態で開弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより閉
弁状態となる2位置の電磁弁である。一方、逆止弁44
は、リア液圧通路46側から制御液圧通路32側へ向か
う流体の流れのみを許容する一方向弁である。
【0019】リア液圧通路46は、プロポーショニング
バルブ48(以下、PV48と称す)を介して左右後輪
RL,RRのホイルシリンダ50,52に連通している
と共に、減圧ソレノイド54を介してリザーバ通路56
に連通している。PV48は、リア液圧通路46の液圧
が所定値に満たない場合は、その液圧をホイルシリンダ
50,52に直接供給し、リア液圧通路46の液圧が所
定値を超える場合は、その液圧を所定の比率で減衰させ
てホイルシリンダ50,52に供給するバルブである。
また、減圧ソレノイド54は、常態で閉弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより開
弁状態となる2位置の電磁弁である。リザーバ通路56
は、上述したリザーバタンク16に連通している。
バルブ48(以下、PV48と称す)を介して左右後輪
RL,RRのホイルシリンダ50,52に連通している
と共に、減圧ソレノイド54を介してリザーバ通路56
に連通している。PV48は、リア液圧通路46の液圧
が所定値に満たない場合は、その液圧をホイルシリンダ
50,52に直接供給し、リア液圧通路46の液圧が所
定値を超える場合は、その液圧を所定の比率で減衰させ
てホイルシリンダ50,52に供給するバルブである。
また、減圧ソレノイド54は、常態で閉弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより開
弁状態となる2位置の電磁弁である。リザーバ通路56
は、上述したリザーバタンク16に連通している。
【0020】制御液圧通路32は、増圧カット弁58を
介してフロント液圧通路60に連通している。増圧カッ
ト弁58は、常態で閉弁状態を維持し、ECU10から
駆動信号が供給されることにより開弁状態となる2位置
の電磁弁である。液圧通路60には、その内圧PF に応
じた出力信号pFを出力する液圧センサ62が配設され
ている。出力信号pFはECU10に供給される。EC
U10は、出力信号pFに基づいて液圧通路60の内圧
PF を検出する。
介してフロント液圧通路60に連通している。増圧カッ
ト弁58は、常態で閉弁状態を維持し、ECU10から
駆動信号が供給されることにより開弁状態となる2位置
の電磁弁である。液圧通路60には、その内圧PF に応
じた出力信号pFを出力する液圧センサ62が配設され
ている。出力信号pFはECU10に供給される。EC
U10は、出力信号pFに基づいて液圧通路60の内圧
PF を検出する。
【0021】液圧通路60は、保持ソレノイド64およ
び逆止弁66を介してFL液圧通路68に連通している
と共に、保持ソレノイド70および逆止弁72を介して
FR液圧通路74に連通している。保持ソレノイド6
4,70は、共に、常態で開弁状態を維持し、ECU1
0から駆動信号が供給されることにより閉弁状態となる
2位置の電磁弁である。一方、逆止弁66,72は、F
L液圧通路68側から、または、FR液圧通路74側か
らフロント液圧通路60側へ向かう流体の流れのみを許
容する一方向弁である。
び逆止弁66を介してFL液圧通路68に連通している
と共に、保持ソレノイド70および逆止弁72を介して
FR液圧通路74に連通している。保持ソレノイド6
4,70は、共に、常態で開弁状態を維持し、ECU1
0から駆動信号が供給されることにより閉弁状態となる
2位置の電磁弁である。一方、逆止弁66,72は、F
L液圧通路68側から、または、FR液圧通路74側か
らフロント液圧通路60側へ向かう流体の流れのみを許
容する一方向弁である。
【0022】FL液圧通路68およびFR液圧通路74
は、それぞれ、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ7
6,78に連通していると共に、減圧ソレノイド80,
82を介してリザーバ通路56に連通している。減圧ソ
レノイド80,82は、常態で閉弁状態を維持し、EC
U10から駆動信号が供給されることにより開弁状態と
なる2位置の電磁弁である。
は、それぞれ、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ7
6,78に連通していると共に、減圧ソレノイド80,
82を介してリザーバ通路56に連通している。減圧ソ
レノイド80,82は、常態で閉弁状態を維持し、EC
U10から駆動信号が供給されることにより開弁状態と
なる2位置の電磁弁である。
【0023】マスタシリンダ13には、マスタ圧通路8
4が連通している。マスタ圧通路84には、マスタシリ
ンダ圧PM/C に応じた電気信号pMCを出力する液圧セ
ンサ86が配設されている。出力信号pMCはECU1
0に供給されている。ECU10は、出力信号pMCに
基づいてマスタシリンダ圧PM/C を検出する。また、マ
スタ圧通路84には、マスタカット弁88,90を介し
て、それぞれ上述したFL液圧通路68およびFR液圧
通路74が連通している。マスタカット弁88,90
は、共に、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆
動信号が供給されることにより閉弁状態となる2位置の
電磁弁である。
4が連通している。マスタ圧通路84には、マスタシリ
ンダ圧PM/C に応じた電気信号pMCを出力する液圧セ
ンサ86が配設されている。出力信号pMCはECU1
0に供給されている。ECU10は、出力信号pMCに
基づいてマスタシリンダ圧PM/C を検出する。また、マ
スタ圧通路84には、マスタカット弁88,90を介し
て、それぞれ上述したFL液圧通路68およびFR液圧
通路74が連通している。マスタカット弁88,90
は、共に、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆
動信号が供給されることにより閉弁状態となる2位置の
電磁弁である。
【0024】マスタ圧通路84には、更に、ブレーキス
トロークシミュレータ92が連通している。ブレーキス
トロークシミュレータ92は、マスタカット弁88,9
0が閉弁状態とされた際に、マスタシリンダ13から流
出するブレーキフルードを収納することで、適正なブレ
ーキフィーリングを実現するための機構である。ブレー
キストロークシミュレータ92には、リザーバ通路56
が連通している。ブレーキストロークシミュレータ92
の内部で漏出したブレーキフルードはリザーバ通路56
を通ってリザーバタンク16に戻される。
トロークシミュレータ92が連通している。ブレーキス
トロークシミュレータ92は、マスタカット弁88,9
0が閉弁状態とされた際に、マスタシリンダ13から流
出するブレーキフルードを収納することで、適正なブレ
ーキフィーリングを実現するための機構である。ブレー
キストロークシミュレータ92には、リザーバ通路56
が連通している。ブレーキストロークシミュレータ92
の内部で漏出したブレーキフルードはリザーバ通路56
を通ってリザーバタンク16に戻される。
【0025】図1に示す回生制動力制御装置は、システ
ムが正常に機能している場合は、ブレーキ操作が実行さ
れた後にブレーキ液圧制御を実行する。ブレーキ液圧制
御は、マスタカット弁88,90を閉弁状態(オン状
態)とし、増圧カット弁58を開弁状態(オン状態)と
し、かつ、SLA28およびSLR36を適当に制御す
ることで実現される。
ムが正常に機能している場合は、ブレーキ操作が実行さ
れた後にブレーキ液圧制御を実行する。ブレーキ液圧制
御は、マスタカット弁88,90を閉弁状態(オン状
態)とし、増圧カット弁58を開弁状態(オン状態)と
し、かつ、SLA28およびSLR36を適当に制御す
ることで実現される。
【0026】上記のブレーキ液圧制御によれば、左右前
輪FL,FRのホイルシリンダ76,78を、左右後輪
RL,RRのホイルシリンダ50,52と同様に、マス
タシリンダ13から遮断して制御液圧通路32に連通さ
せることができる。従って、ブレーキ液圧制御によれ
ば、全ての車輪のホイルシリンダ圧PW/C をレギュレー
タ14を液圧源として制御することができる。上述の如
く、レギュレータ14は、マスタシリンダ圧PM/C と等
しいレギュレータ圧PREを発生する。従って、ブレーキ
液圧制御の実行中は、SLA28およびSLR36を適
当に制御することで、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C
を、マスタシリンダ圧PM/C と同等以下の任意の液圧に
制御することができる。
輪FL,FRのホイルシリンダ76,78を、左右後輪
RL,RRのホイルシリンダ50,52と同様に、マス
タシリンダ13から遮断して制御液圧通路32に連通さ
せることができる。従って、ブレーキ液圧制御によれ
ば、全ての車輪のホイルシリンダ圧PW/C をレギュレー
タ14を液圧源として制御することができる。上述の如
く、レギュレータ14は、マスタシリンダ圧PM/C と等
しいレギュレータ圧PREを発生する。従って、ブレーキ
液圧制御の実行中は、SLA28およびSLR36を適
当に制御することで、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C
を、マスタシリンダ圧PM/C と同等以下の任意の液圧に
制御することができる。
【0027】本実施例のシステムにおいて、各車輪のホ
イルシリンダ50,52,76,78は、それらの内部
に発生するホイルシリンダ圧PW/C に応じた制動トルク
を発生する。以下、この制動力を液圧制動トルクと称
す。従って、ブレーキ液圧制御によれば、各車輪におい
て、ブレーキ操作量に対応する制動トルクに比して小さ
な任意の液圧制動トルクを発生させることができる。
イルシリンダ50,52,76,78は、それらの内部
に発生するホイルシリンダ圧PW/C に応じた制動トルク
を発生する。以下、この制動力を液圧制動トルクと称
す。従って、ブレーキ液圧制御によれば、各車輪におい
て、ブレーキ操作量に対応する制動トルクに比して小さ
な任意の液圧制動トルクを発生させることができる。
【0028】図1に示すブレーキ装置は、ブレーキ液圧
制御の実行を妨げる故障が発生した場合はブレーキ液圧
制御の実行を禁止する。この場合、ブレーキ操作が開始
された後に、マスタカット弁88,90が開弁状態(オ
フ状態)に維持されると共に、増圧カット弁58が閉弁
状態(オフ状態)に維持される。マスタカット弁88,
90および増圧カット弁58がオフ状態のまま維持され
ると、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78
とマスタシリンダ13との導通が維持される。
制御の実行を妨げる故障が発生した場合はブレーキ液圧
制御の実行を禁止する。この場合、ブレーキ操作が開始
された後に、マスタカット弁88,90が開弁状態(オ
フ状態)に維持されると共に、増圧カット弁58が閉弁
状態(オフ状態)に維持される。マスタカット弁88,
90および増圧カット弁58がオフ状態のまま維持され
ると、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78
とマスタシリンダ13との導通が維持される。
【0029】この場合、左右前輪FL,FRのホイルシ
リンダ76,78には、マスタシリンダ圧PM/C が導か
れる。従って、本実施例の回生制動力制御装置によれ
ば、システムに故障が生じた場合でも、少なくとも左右
前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78にブレーキ
操作量に応じた液圧制動トルクを発生させることができ
る。
リンダ76,78には、マスタシリンダ圧PM/C が導か
れる。従って、本実施例の回生制動力制御装置によれ
ば、システムに故障が生じた場合でも、少なくとも左右
前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78にブレーキ
操作量に応じた液圧制動トルクを発生させることができ
る。
【0030】上述の如く、左右前輪FL,FRは電気自
動車の駆動輪として用いられる。左右前輪FL,FRに
は、車軸94およびギヤ96を介してモータ98が連結
されている。モータ98には、回生電流分配スイッチ1
00が接続されている。また、回生電流分配スイッチ1
00には負荷抵抗102およびインバータ104が接続
されている。更に、インバータ104にはバッテリ10
6が接続されている。
動車の駆動輪として用いられる。左右前輪FL,FRに
は、車軸94およびギヤ96を介してモータ98が連結
されている。モータ98には、回生電流分配スイッチ1
00が接続されている。また、回生電流分配スイッチ1
00には負荷抵抗102およびインバータ104が接続
されている。更に、インバータ104にはバッテリ10
6が接続されている。
【0031】回生電流分配スイッチ100は、ECU1
0に制御されることにより、モータ98を、選択的に負
荷抵抗102またはインバータ104に導通させる。モ
ータ98は、インバータ104から電力が供給されるこ
とにより駆動トルクを発生する。また、モータ98は、
車軸94側からトルクが入力された場合に、そのトルク
を電気エネルギに変換する可変容量の発電機として機能
する。モータ98は、発電機として機能する際には、車
軸94の回転を制動する回生制動トルクを発生する。こ
の際モータ98は、回生制動トルクと車軸94の回転速
度とに応じた回生電流を発生する。
0に制御されることにより、モータ98を、選択的に負
荷抵抗102またはインバータ104に導通させる。モ
ータ98は、インバータ104から電力が供給されるこ
とにより駆動トルクを発生する。また、モータ98は、
車軸94側からトルクが入力された場合に、そのトルク
を電気エネルギに変換する可変容量の発電機として機能
する。モータ98は、発電機として機能する際には、車
軸94の回転を制動する回生制動トルクを発生する。こ
の際モータ98は、回生制動トルクと車軸94の回転速
度とに応じた回生電流を発生する。
【0032】モータ98は、ECU10によって制御さ
れる。ECU10は、車両において制動トルクが要求さ
れる場合は、要求される制動トルクに応じた回生制動ト
ルクが生ずるようにモータ98を制御する。従って、モ
ータ98は、ECU10の制御内容に応じた回生制動ト
ルクおよび回生電流を発生する。モータ98から発せら
れる回生電流は回生電流分配スイッチ100に供給され
る。
れる。ECU10は、車両において制動トルクが要求さ
れる場合は、要求される制動トルクに応じた回生制動ト
ルクが生ずるようにモータ98を制御する。従って、モ
ータ98は、ECU10の制御内容に応じた回生制動ト
ルクおよび回生電流を発生する。モータ98から発せら
れる回生電流は回生電流分配スイッチ100に供給され
る。
【0033】回生電流分配スイッチ100が、モータ9
8と負荷抵抗102とを導通させている場合は、モータ
98から発せられる回生電流を負荷抵抗102に供給す
ることができる。また、回生電流分配スイッチ100
が、モータ98とインバータ104と導通させている場
合は、インバータ104からモータ98へ電力を供給す
ることができると共に、モータ98から発せられる回生
電流をインバータ104に供給することができる。
8と負荷抵抗102とを導通させている場合は、モータ
98から発せられる回生電流を負荷抵抗102に供給す
ることができる。また、回生電流分配スイッチ100
が、モータ98とインバータ104と導通させている場
合は、インバータ104からモータ98へ電力を供給す
ることができると共に、モータ98から発せられる回生
電流をインバータ104に供給することができる。
【0034】インバータ104は、ECU10によって
制御される。ECU10は、車両において駆動トルクが
要求されている場合は、要求される駆動トルクに応じた
電力がモータ98に供給されるようにインバータ104
を制御する。モータ98は、インバータ104から電力
が供給されると、その電力に応じた駆動トルクを発生す
る。従って、モータ98は、ECU10の制御内容に応
じた駆動トルクを発生する。
制御される。ECU10は、車両において駆動トルクが
要求されている場合は、要求される駆動トルクに応じた
電力がモータ98に供給されるようにインバータ104
を制御する。モータ98は、インバータ104から電力
が供給されると、その電力に応じた駆動トルクを発生す
る。従って、モータ98は、ECU10の制御内容に応
じた駆動トルクを発生する。
【0035】ECU10には、車速センサ108が接続
されている。車速センサ108は、車軸94の回転速度
に応じた周期で、すなわち、モータ98の回転速度に応
じた周期でパルス信号を出力する。ECU10は、車速
センサ108の出力信号に基づいてモータ98の回転速
度を検出する。ECU10には、車載レーダ110が接
続されている。車載レーダ110は、車両前方の障害物
と車両との距離、および、それらの相対速度の情報を含
む信号を出力する。ECU10は、車載レーダ110の
出力信号に基づいて車両の緊急状態を検出する。本実施
例において、ECU10は、車両がその前方の障害物に
急接近している場合に、車両に緊急状態が生じていると
判断する。
されている。車速センサ108は、車軸94の回転速度
に応じた周期で、すなわち、モータ98の回転速度に応
じた周期でパルス信号を出力する。ECU10は、車速
センサ108の出力信号に基づいてモータ98の回転速
度を検出する。ECU10には、車載レーダ110が接
続されている。車載レーダ110は、車両前方の障害物
と車両との距離、および、それらの相対速度の情報を含
む信号を出力する。ECU10は、車載レーダ110の
出力信号に基づいて車両の緊急状態を検出する。本実施
例において、ECU10は、車両がその前方の障害物に
急接近している場合に、車両に緊急状態が生じていると
判断する。
【0036】ECU10には、バッテリ電圧センサ11
2が接続されている。バッテリ電圧センサ112は、バ
ッテリ106の端子間電圧VBAT (以下、バッテリ電圧
VBA T と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU1
0は、バッテリ電圧センサ112の出力信号に基づいて
バッテリ電圧VBAT を検出する。ECU10には、バッ
テリ電流センサ114が接続されている。バッテリ電流
センサ114は、バッテリ106に流入する電流IBAT
(以下、バッテリ電流I BAT と称す)に応じた電気信号
を出力する。ECU10は、バッテリ電流センサ114
の出力信号に基づいてバッテリ電圧VBAT を検出する。
2が接続されている。バッテリ電圧センサ112は、バ
ッテリ106の端子間電圧VBAT (以下、バッテリ電圧
VBA T と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU1
0は、バッテリ電圧センサ112の出力信号に基づいて
バッテリ電圧VBAT を検出する。ECU10には、バッ
テリ電流センサ114が接続されている。バッテリ電流
センサ114は、バッテリ106に流入する電流IBAT
(以下、バッテリ電流I BAT と称す)に応じた電気信号
を出力する。ECU10は、バッテリ電流センサ114
の出力信号に基づいてバッテリ電圧VBAT を検出する。
【0037】ECU10には、バッテリ温度センサ11
6が接続されている。バッテリ温度センサ116は、バ
ッテリ106の温度TBAT (以下、バッテリ温度TBAT
と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU10は、
バッテリ温度センサ116の出力信号に基づいてバッテ
リ温度TBAT を検出する。ECU10には、モータ温度
センサ118が接続されている。モータ温度センサ11
8は、モータ98の温度TMTR (以下、モータ温度T
MTR と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU10
は、モータ温度センサ118の出力信号に基づいてモー
タ温度TMTR を検出する。
6が接続されている。バッテリ温度センサ116は、バ
ッテリ106の温度TBAT (以下、バッテリ温度TBAT
と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU10は、
バッテリ温度センサ116の出力信号に基づいてバッテ
リ温度TBAT を検出する。ECU10には、モータ温度
センサ118が接続されている。モータ温度センサ11
8は、モータ98の温度TMTR (以下、モータ温度T
MTR と称す)に応じた電気信号を出力する。ECU10
は、モータ温度センサ118の出力信号に基づいてモー
タ温度TMTR を検出する。
【0038】ECU10には、インバータ温度センサ1
20が接続されている。インバータ温度センサ120
は、インバータ104の温度TINV (以下、インバータ
温度T INV と称す)に応じた電気信号を出力する。EC
U10は、インバータ温度センサ120の出力信号に基
づいてインバータ温度TINV を検出する。以下、図2お
よび図3を参照して、本実施例の回生制動力制御装置の
動作について説明する。
20が接続されている。インバータ温度センサ120
は、インバータ104の温度TINV (以下、インバータ
温度T INV と称す)に応じた電気信号を出力する。EC
U10は、インバータ温度センサ120の出力信号に基
づいてインバータ温度TINV を検出する。以下、図2お
よび図3を参照して、本実施例の回生制動力制御装置の
動作について説明する。
【0039】図2は、モータ98の回転速度NMTR (す
なわち車速)と回生制動トルクとの関係を示す。図2に
おいて、破線は、モータ98が発生することのできる
最大の回生制動トルクT(以下、最大回生トルクTMAX
と称す)の変化を示す。また、図2において一点鎖線
は、インバータ104に過電流を流通させることなくモ
ータ98に発生させ得る回生制動トルクTの変化の一例
を示す。更に、図2中実線は、バッテリ106の過充
電を生じさせることなるモータ98に発生させ得る回生
制動トルクTの変化の一例を示す。
なわち車速)と回生制動トルクとの関係を示す。図2に
おいて、破線は、モータ98が発生することのできる
最大の回生制動トルクT(以下、最大回生トルクTMAX
と称す)の変化を示す。また、図2において一点鎖線
は、インバータ104に過電流を流通させることなくモ
ータ98に発生させ得る回生制動トルクTの変化の一例
を示す。更に、図2中実線は、バッテリ106の過充
電を生じさせることなるモータ98に発生させ得る回生
制動トルクTの変化の一例を示す。
【0040】モータ98は、その回転速度NMTR と回生
制動トルクTとの乗算値に応じた回生エネルギを発生す
る。従って、車両の制動時に、制動エネルギを効率良く
電気エネルギに変換して回生させるためには、回生制動
トルクTが最大となるようにモータ98を制御すること
が望ましい。しかしながら、モータ98から発せられる
回生電流は、システムにダメージを与えることのない値
に抑制する必要がある。従って、回生制動トルクTは、
図2中に一点鎖線で示す回生制動トルクTや、図2中
に実線で示す回生制動トルクTを超える値に設定する
べきではない。このため、ECU10は、回生電流をバ
ッテリ106に回生させる場合には、システムにダメー
ジを与えることなく発生させ得る回生制動トルクTの上
限値(以下、許容回生トルクT0 と称す)を演算し、モ
ータ98にその許容回生トルクT0 を発生させる。上記
の処理によれば、システムにダメージを与えない範囲
で、制動エネルギを最も効率良く電気エネルギとして回
生することができる。
制動トルクTとの乗算値に応じた回生エネルギを発生す
る。従って、車両の制動時に、制動エネルギを効率良く
電気エネルギに変換して回生させるためには、回生制動
トルクTが最大となるようにモータ98を制御すること
が望ましい。しかしながら、モータ98から発せられる
回生電流は、システムにダメージを与えることのない値
に抑制する必要がある。従って、回生制動トルクTは、
図2中に一点鎖線で示す回生制動トルクTや、図2中
に実線で示す回生制動トルクTを超える値に設定する
べきではない。このため、ECU10は、回生電流をバ
ッテリ106に回生させる場合には、システムにダメー
ジを与えることなく発生させ得る回生制動トルクTの上
限値(以下、許容回生トルクT0 と称す)を演算し、モ
ータ98にその許容回生トルクT0 を発生させる。上記
の処理によれば、システムにダメージを与えない範囲
で、制動エネルギを最も効率良く電気エネルギとして回
生することができる。
【0041】ところで、許容回生トルクT0 は、インバ
ータ104に流通させ得る電流の値(以下、インバータ
許容値と称す)や、バッテリ106に供給し得る電流値
の値(以下、バッテリ許容値と称す)、更には、モータ
98が加熱することなく発生し得る電流の値(以下、モ
ータ許容値と称す)等に応じて決定される。一方、イン
バータ許容値、バッテリ許容値およびモータ許容値等
は、インバータ温度TIN V 、バッテリの充電状態および
モータ温度TMTR 等に応じて変化する。従って、許容回
生トルクT0 は、車両において制動トルクが要求される
毎に個々の状況に応じて演算することが必要である。
ータ104に流通させ得る電流の値(以下、インバータ
許容値と称す)や、バッテリ106に供給し得る電流値
の値(以下、バッテリ許容値と称す)、更には、モータ
98が加熱することなく発生し得る電流の値(以下、モ
ータ許容値と称す)等に応じて決定される。一方、イン
バータ許容値、バッテリ許容値およびモータ許容値等
は、インバータ温度TIN V 、バッテリの充電状態および
モータ温度TMTR 等に応じて変化する。従って、許容回
生トルクT0 は、車両において制動トルクが要求される
毎に個々の状況に応じて演算することが必要である。
【0042】本実施例のシステムにおいて、車両が緊急
状態であることが検出された場合は、大きな制動トルク
を発生させることが望ましい。この点、緊急状態が検出
された場合には、その後速やかに、運転者のブレーキ操
作量に応じた液圧制動トルクに加えて、大きな回生制動
トルクを発生させることが適切である。従って、このよ
うな状況下では、許容回生トルクT0 の演算が終了する
のを待つことなく、回生制動トルクTが発生できること
が望ましい。
状態であることが検出された場合は、大きな制動トルク
を発生させることが望ましい。この点、緊急状態が検出
された場合には、その後速やかに、運転者のブレーキ操
作量に応じた液圧制動トルクに加えて、大きな回生制動
トルクを発生させることが適切である。従って、このよ
うな状況下では、許容回生トルクT0 の演算が終了する
のを待つことなく、回生制動トルクTが発生できること
が望ましい。
【0043】本実施例の回生制動力制御装置は、上記の
要求を充たすべく、車両の緊急状態が検出された場合に
は、回生電流分配スイッチ100を介してモータ98と
負荷抵抗104とを導通状態とし、モータ98で発生さ
れる回生電流を負荷抵抗104で消費させる点に特徴を
有している。上記の処理によれば、緊急状態が生じた後
にモータ98に速やかに大きな回生制動トルクを発生さ
せることができると共に、その際にインバータ104に
過電流が流通するのを防止し、かつ、バッテリ106が
過充電されるのを防止することができる。
要求を充たすべく、車両の緊急状態が検出された場合に
は、回生電流分配スイッチ100を介してモータ98と
負荷抵抗104とを導通状態とし、モータ98で発生さ
れる回生電流を負荷抵抗104で消費させる点に特徴を
有している。上記の処理によれば、緊急状態が生じた後
にモータ98に速やかに大きな回生制動トルクを発生さ
せることができると共に、その際にインバータ104に
過電流が流通するのを防止し、かつ、バッテリ106が
過充電されるのを防止することができる。
【0044】図3は、上記の機能を実現すべくECU1
0が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示
す。図3に示すルーチンは、所定時間毎に起動される定
時割り込みルーチンである。図3に示すルーチンが起動
されると、先ずステップ122の処理が実行される。ス
テップ122では、車両の緊急状態が検出されたか否か
が判別される。本ステップ122では、車両と前方障害
物との距離が所定距離以下であり、かつ、両者の接近速
度が所定速度を超えている場合に緊急状態であると判別
される。本ステップ122で、緊急状態が生じていない
と判別される場合は、次にステップ124の処理が実行
される。
0が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示
す。図3に示すルーチンは、所定時間毎に起動される定
時割り込みルーチンである。図3に示すルーチンが起動
されると、先ずステップ122の処理が実行される。ス
テップ122では、車両の緊急状態が検出されたか否か
が判別される。本ステップ122では、車両と前方障害
物との距離が所定距離以下であり、かつ、両者の接近速
度が所定速度を超えている場合に緊急状態であると判別
される。本ステップ122で、緊急状態が生じていない
と判別される場合は、次にステップ124の処理が実行
される。
【0045】ステップ124では、回生電流分配スイッ
チ100が、モータ98とインバータ104とを導通さ
せる状態に制御される。本ステップ124の処理が実行
されると、バッテリ106からモータ98に電力を供給
でき、かつ、モータ98からバッテリ106に回生電流
を回生させ得る状態が形成される。ステップ126で
は、運転者によって車両のアクセルがオン状態とされて
いるか否かが判別される。その結果、アクセルがオン状
態であると判別される場合は、運転者が制動トルクを要
求する意図がないと判断できる。この場合、次にステッ
プ128の処理が実行される。一方、アクセルがオン状
態でないと判別される場合は、運転者が制動トルクを要
求する可能性があると判断できる。この場合、次にステ
ップ130の処理が実行される。
チ100が、モータ98とインバータ104とを導通さ
せる状態に制御される。本ステップ124の処理が実行
されると、バッテリ106からモータ98に電力を供給
でき、かつ、モータ98からバッテリ106に回生電流
を回生させ得る状態が形成される。ステップ126で
は、運転者によって車両のアクセルがオン状態とされて
いるか否かが判別される。その結果、アクセルがオン状
態であると判別される場合は、運転者が制動トルクを要
求する意図がないと判断できる。この場合、次にステッ
プ128の処理が実行される。一方、アクセルがオン状
態でないと判別される場合は、運転者が制動トルクを要
求する可能性があると判断できる。この場合、次にステ
ップ130の処理が実行される。
【0046】ステップ128では、SLA28をオフ
状態とする処理、すなわち、レギュレータ圧PREが制御
液圧通路32に伝達されるのをSLA28が抑制しない
状態を実現する処理、マスタカット弁88,90をオ
フ状態(開弁状態)とする処理、および、増圧カット
弁58をオフ状態(閉弁状態)とする処理が実行され
る。上記の処理が実行されると、回生制動力制御装置
は、図1に示す状態となる。本ステップ128の処理が
終了すると、今回のルーチンが終了される。
状態とする処理、すなわち、レギュレータ圧PREが制御
液圧通路32に伝達されるのをSLA28が抑制しない
状態を実現する処理、マスタカット弁88,90をオ
フ状態(開弁状態)とする処理、および、増圧カット
弁58をオフ状態(閉弁状態)とする処理が実行され
る。上記の処理が実行されると、回生制動力制御装置
は、図1に示す状態となる。本ステップ128の処理が
終了すると、今回のルーチンが終了される。
【0047】ステップ130では、最大回生トルクT
MAX が演算される。最大回生トルクT MAX は、モータ9
8が発生することのできる最も大きな回生トルクであ
る。ECU10は、上記図2中に破線で示すTMAX と
NMTR との関係をマップとして記憶している。本ステッ
プ130では、そのマップを参照して、回転数NMTR に
基づいて最大回生トルクTMAX が演算される。
MAX が演算される。最大回生トルクT MAX は、モータ9
8が発生することのできる最も大きな回生トルクであ
る。ECU10は、上記図2中に破線で示すTMAX と
NMTR との関係をマップとして記憶している。本ステッ
プ130では、そのマップを参照して、回転数NMTR に
基づいて最大回生トルクTMAX が演算される。
【0048】ステップ132では、許容回生トルクT0
が演算される。上述の如く、本実施例のシステムにおい
て回生電流をバッテリ106に回生させる場合は、回生
電流をシステムにダメージを与えない値にガードする必
要がある。許容回生トルクT 0 は、上記の要求を充たす
回生電流の上限値に対応する回生トルクTである。本ス
テップ132において、許容回生トルクT0 は、バッテ
リ電圧VBAT 、バッテリ電流IBAT 、バッテリ温度T
BAT 、モータ温度TMTR およびインバータ温度T INV に
基づいて演算される。
が演算される。上述の如く、本実施例のシステムにおい
て回生電流をバッテリ106に回生させる場合は、回生
電流をシステムにダメージを与えない値にガードする必
要がある。許容回生トルクT 0 は、上記の要求を充たす
回生電流の上限値に対応する回生トルクTである。本ス
テップ132において、許容回生トルクT0 は、バッテ
リ電圧VBAT 、バッテリ電流IBAT 、バッテリ温度T
BAT 、モータ温度TMTR およびインバータ温度T INV に
基づいて演算される。
【0049】ステップ134では、ブレーキ操作が実行
されているか否かが判別される。その結果、ブレーキ操
作が実行されていないと判別される場合は、回生制動ト
ルクを発生させることなく、速やかに今回の処理が終了
される。尚、この場合、SLA28はオフ状態(開弁状
態)に維持される。一方、ブレーキ操作が実行されてい
ると判別される場合は、次にステップ136の処理が実
行される。
されているか否かが判別される。その結果、ブレーキ操
作が実行されていないと判別される場合は、回生制動ト
ルクを発生させることなく、速やかに今回の処理が終了
される。尚、この場合、SLA28はオフ状態(開弁状
態)に維持される。一方、ブレーキ操作が実行されてい
ると判別される場合は、次にステップ136の処理が実
行される。
【0050】ステップ136では、マスタカット弁8
8,90をオン状態(閉弁状態)とし、かつ、増圧カッ
ト弁58をオン状態(開弁状態)とする処理が実行され
る。本ステップ136の処理が実行されると、ブレーキ
制御の実行が可能となる。ステップ138では、マスタ
シリンダ圧PM/C に応じた回生制動トルクTを発生させ
るための処理、すなわち、液圧通路32にマスタシリン
ダ圧PM/C が供給された場合に発生する液圧制動トルク
と同等の回生制動トルクTが発生するようにモータ98
を制御する処理が実行される。尚、本ステップ138の
処理によって発生される回生制動トルクTは、許容回生
トルクT0 以下の値にガードされる。
8,90をオン状態(閉弁状態)とし、かつ、増圧カッ
ト弁58をオン状態(開弁状態)とする処理が実行され
る。本ステップ136の処理が実行されると、ブレーキ
制御の実行が可能となる。ステップ138では、マスタ
シリンダ圧PM/C に応じた回生制動トルクTを発生させ
るための処理、すなわち、液圧通路32にマスタシリン
ダ圧PM/C が供給された場合に発生する液圧制動トルク
と同等の回生制動トルクTが発生するようにモータ98
を制御する処理が実行される。尚、本ステップ138の
処理によって発生される回生制動トルクTは、許容回生
トルクT0 以下の値にガードされる。
【0051】ステップ140では、SLAの開弁圧P0
が演算される。開弁圧P0 は、許容回生トルクT0 に対
応する液圧である。より具体的には、開弁圧P0 は、許
容回生トルクT0 と等しい液圧制動トルクを発生させる
ために、液圧通路32に供給すべき液圧である。ステッ
プ142では、上記ステップ140で演算された開弁圧
P0 に基づいてSLA28が駆動される。本ステップ1
40の処理が実行された後、ブレーキ操作が開始される
と、液圧通路32には、レギュレータ圧PREに比して開
弁圧P0だけ小さな液圧が供給される。本ステップ14
2の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
が演算される。開弁圧P0 は、許容回生トルクT0 に対
応する液圧である。より具体的には、開弁圧P0 は、許
容回生トルクT0 と等しい液圧制動トルクを発生させる
ために、液圧通路32に供給すべき液圧である。ステッ
プ142では、上記ステップ140で演算された開弁圧
P0 に基づいてSLA28が駆動される。本ステップ1
40の処理が実行された後、ブレーキ操作が開始される
と、液圧通路32には、レギュレータ圧PREに比して開
弁圧P0だけ小さな液圧が供給される。本ステップ14
2の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
【0052】上記の処理によれば、マスタシリンダ圧P
M/C が、許容回生トルクT0 に対応する液圧に比して低
圧である場合は、液圧制動トルクが発生せず、マスタシ
リンダ圧PM/C に応じた回生制動トルクTのみが発生す
る。この場合、制動エネルギを効率良く電気エネルギと
して回生しつつ、良好なブレーキフィーリングを得るこ
とができる。
M/C が、許容回生トルクT0 に対応する液圧に比して低
圧である場合は、液圧制動トルクが発生せず、マスタシ
リンダ圧PM/C に応じた回生制動トルクTのみが発生す
る。この場合、制動エネルギを効率良く電気エネルギと
して回生しつつ、良好なブレーキフィーリングを得るこ
とができる。
【0053】また、マスタシリンダ圧PM/C が許容回生
トルクT0 に対応する液圧に比して高圧である場合は、
許容回生トルクT0 に対応する回生制動トルクTと、液
圧“PRE−P0 ”に対応する液圧制動トルクとが発生す
る。この場合、システムにダメージを与えない範囲で効
率よく制動エネルギを電気エネルギとして回生しつつ、
良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
トルクT0 に対応する液圧に比して高圧である場合は、
許容回生トルクT0 に対応する回生制動トルクTと、液
圧“PRE−P0 ”に対応する液圧制動トルクとが発生す
る。この場合、システムにダメージを与えない範囲で効
率よく制動エネルギを電気エネルギとして回生しつつ、
良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
【0054】図3に示すルーチンにおいて、上記ステッ
プ122で、車両の緊急状態が発生したと判別された場
合は、次にステップ144の処理が実行される。ステッ
プ144では、レギュレータ圧PREが制御液圧通路3
2に伝達されるのをSLA28が抑制しない状態を実現
する処理、マスタカット弁88,90をオフ状態(開
弁状態)とする処理、および、増圧カット弁58をオ
フ状態(閉弁状態)とする処理が実行される。本ステッ
プ128の処理が実行されると、回生制動力制御装置
は、左右後輪RL,RRのホイルシリンダ50,52に
レギュレータ圧PREに応じたホイルシリンダ圧PW/C を
発生させ、かつ、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ
76,78にマスタシリンダ圧PM/C と等しいホイルシ
リンダ圧PW/C を発生させ得る状態となる。
プ122で、車両の緊急状態が発生したと判別された場
合は、次にステップ144の処理が実行される。ステッ
プ144では、レギュレータ圧PREが制御液圧通路3
2に伝達されるのをSLA28が抑制しない状態を実現
する処理、マスタカット弁88,90をオフ状態(開
弁状態)とする処理、および、増圧カット弁58をオ
フ状態(閉弁状態)とする処理が実行される。本ステッ
プ128の処理が実行されると、回生制動力制御装置
は、左右後輪RL,RRのホイルシリンダ50,52に
レギュレータ圧PREに応じたホイルシリンダ圧PW/C を
発生させ、かつ、左右前輪FL,FRのホイルシリンダ
76,78にマスタシリンダ圧PM/C と等しいホイルシ
リンダ圧PW/C を発生させ得る状態となる。
【0055】ステップ146では、回生電流分配スイッ
チ100が、モータ98と負荷抵抗102とを導通させ
る状態に制御される。本ステップ146の処理が実行さ
れると、モータ98が発生する回生電流が、負荷抵抗1
02に供給される状態が形成される。ステップ148で
は、最大回生トルクTMAX 、すなわち、モータ98が発
生し得る最大の回生トルクTが演算される。
チ100が、モータ98と負荷抵抗102とを導通させ
る状態に制御される。本ステップ146の処理が実行さ
れると、モータ98が発生する回生電流が、負荷抵抗1
02に供給される状態が形成される。ステップ148で
は、最大回生トルクTMAX 、すなわち、モータ98が発
生し得る最大の回生トルクTが演算される。
【0056】ステップ150では、最大回生トルクT
MAX が発生するようにモータ98を制御する処理が実行
される。本ステップ150の処理が実行されると、左右
前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78には、速や
かに最大回生トルクTMAX が発生する。この際、モータ
98から流出する回生電流が負荷抵抗102で消費され
るため、インバータ104に過電流が流通することがな
いと共に、バッテリ106が過充電されることがない。
MAX が発生するようにモータ98を制御する処理が実行
される。本ステップ150の処理が実行されると、左右
前輪FL,FRのホイルシリンダ76,78には、速や
かに最大回生トルクTMAX が発生する。この際、モータ
98から流出する回生電流が負荷抵抗102で消費され
るため、インバータ104に過電流が流通することがな
いと共に、バッテリ106が過充電されることがない。
【0057】上記の処理によれば、車両の緊急状態が認
識された場合は、回生トルクの許容値の演算や回生トル
クをその許容値以下にガードする処理等を行うことなく
速やかに、システムにダメージを与えることなく最大回
生トルクTMAX を発生させることができる。また、上記
の処理によれば、この際に、ブレーキ操作量に応じた液
圧制動トルクを発生し得る状態を速やかに形成すること
ができる。従って、本実施例の回生制動力制御装置によ
れば、車両に緊急状態が生じた場合に、速やかに大きな
制動力を発生させることができる。
識された場合は、回生トルクの許容値の演算や回生トル
クをその許容値以下にガードする処理等を行うことなく
速やかに、システムにダメージを与えることなく最大回
生トルクTMAX を発生させることができる。また、上記
の処理によれば、この際に、ブレーキ操作量に応じた液
圧制動トルクを発生し得る状態を速やかに形成すること
ができる。従って、本実施例の回生制動力制御装置によ
れば、車両に緊急状態が生じた場合に、速やかに大きな
制動力を発生させることができる。
【0058】上述の如く、本実施例の回生制動力制御装
置は、演算速度の早い演算装置を用いることなく、緊急
状態が生じた後に速やかに大きな制動力を発生させる機
能を実現することができる。従って、本実施例の構成に
よれば、安価に、安全性に富む回生制動力制御装置を実
現することができる。尚、上記の実施例においては、E
CU10が、上記ステップ132の処理を実行すること
により前記請求項1記載の「許容回生トルク演算手段」
が、上記ステップ122の処理を実行することにより前
記請求項1記載の「緊急状態検出手段」が、上記ステッ
プ124、138、146〜150の処理を実行するこ
とにより前記請求項1記載の「回生電流分配手段」が、
それぞれ実現されている。
置は、演算速度の早い演算装置を用いることなく、緊急
状態が生じた後に速やかに大きな制動力を発生させる機
能を実現することができる。従って、本実施例の構成に
よれば、安価に、安全性に富む回生制動力制御装置を実
現することができる。尚、上記の実施例においては、E
CU10が、上記ステップ132の処理を実行すること
により前記請求項1記載の「許容回生トルク演算手段」
が、上記ステップ122の処理を実行することにより前
記請求項1記載の「緊急状態検出手段」が、上記ステッ
プ124、138、146〜150の処理を実行するこ
とにより前記請求項1記載の「回生電流分配手段」が、
それぞれ実現されている。
【0059】ところで、上記の実施例においては、車両
と前方障害物との距離および相対速度に基づいて緊急状
態を認識することとしているが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、運転者によってブレーキペダル11
が高速で踏み込まれた際に緊急状態を認識することとし
てもよい。また、上記の実施例においては、緊急状態が
認識された際に、最大回生トルクと共に運転者のブレー
キ操作量に応じた液圧制動トルクとを発生させることと
しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、図1に示すシステム構成において、アキュム
レータ22とレギュレータ通路24とを開閉弁を介して
接続し、緊急状態が認識された際に、開閉弁を開弁状態
として、回生制動と無関係に決定されるブレーキ操作量
に比して大きな液圧制動トルクを発生させることとして
もよい。
と前方障害物との距離および相対速度に基づいて緊急状
態を認識することとしているが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、運転者によってブレーキペダル11
が高速で踏み込まれた際に緊急状態を認識することとし
てもよい。また、上記の実施例においては、緊急状態が
認識された際に、最大回生トルクと共に運転者のブレー
キ操作量に応じた液圧制動トルクとを発生させることと
しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、図1に示すシステム構成において、アキュム
レータ22とレギュレータ通路24とを開閉弁を介して
接続し、緊急状態が認識された際に、開閉弁を開弁状態
として、回生制動と無関係に決定されるブレーキ操作量
に比して大きな液圧制動トルクを発生させることとして
もよい。
【0060】また、上記の実施例においては、緊急状態
が認識された場合であっても、運転者によってブレーキ
ペダル11が踏み込まれている場合に限り液圧制動トル
クを発生させることとしているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、緊急状態が認識された場合は、常
に、回生制動と無関係に決定される所定の液圧制動トル
クを発生させることとしてもよい。
が認識された場合であっても、運転者によってブレーキ
ペダル11が踏み込まれている場合に限り液圧制動トル
クを発生させることとしているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、緊急状態が認識された場合は、常
に、回生制動と無関係に決定される所定の液圧制動トル
クを発生させることとしてもよい。
【0061】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、高価な演算装置を用いることなく、車両の緊急状態
が検出された後に速やかに大きな回生制動トルクを発生
させ得る回生制動力制御装置を実現することができる。
ば、高価な演算装置を用いることなく、車両の緊急状態
が検出された後に速やかに大きな回生制動トルクを発生
させ得る回生制動力制御装置を実現することができる。
【図1】本発明の一実施例である回生制動力制御装置の
システム構成図である。
システム構成図である。
【図2】モータの回転速度NMTR と回生制動トルクとの
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャートである。
チンの一例のフローチャートである。
10 電子制御ユニット(ECU) 11 ブレーキペダル 13 マスタシリンダ 14 レギュレータ 28 増圧用リニア制御弁(SLA) 36 減圧用リニア制御弁(SLR) 50,52,76,78 ホイルシリンダ 88,90 マスタカット弁 98 モータ 100 回生電流分配スイッチ 102 負荷抵抗 104 インバータ 106 バッテリ
Claims (1)
- 【請求項1】 駆動輪に連結されるモータを備え、車両
の制動時に、前記モータに回生制動トルクを発生させる
と共に、その際に前記モータが発生する回生電流をバッ
テリに回生させる回生制動力制御装置において、 回生制動トルクの許容値を演算する許容回生トルク演算
手段と、 車両の緊急状態を検出する緊急状態検出手段と、 車両が緊急状態でない場合に、前記モータの発生する回
生制動トルクを前記許容値以下にガードしながら前記モ
ータから前記バッテリに回生電流を供給し、また、車両
が緊急状態である場合に、前記モータに所定の回生制動
トルクを発生させながら前記モータから負荷抵抗に回生
電流を供給する回生電流分配手段と、 を備えることを特徴とする回生制動力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9215014A JPH1169504A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 回生制動力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9215014A JPH1169504A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 回生制動力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1169504A true JPH1169504A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16665303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9215014A Pending JPH1169504A (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 回生制動力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1169504A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2418743A (en) * | 2004-08-30 | 2006-04-05 | Deere & Co | Vehicular control system for regenerative braking. |
WO2014155720A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 三菱電機株式会社 | 電気車制御装置および電気車のブレーキ制御方法 |
CN108602448A (zh) * | 2017-01-25 | 2018-09-28 | Sea汽车有限公司 | 商用电动运载工具的管理系统 |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP9215014A patent/JPH1169504A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2418743A (en) * | 2004-08-30 | 2006-04-05 | Deere & Co | Vehicular control system for regenerative braking. |
GB2418743B (en) * | 2004-08-30 | 2010-02-24 | Deere & Co | Vehicular control system for regenerative braking |
WO2014155720A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 三菱電機株式会社 | 電気車制御装置および電気車のブレーキ制御方法 |
JP5996095B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2016-09-21 | 三菱電機株式会社 | 電気車制御装置および電気車のブレーキ制御方法 |
US9505309B2 (en) | 2013-03-29 | 2016-11-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Electric vehicle control device and brake controlling method for electric vehicle |
CN108602448A (zh) * | 2017-01-25 | 2018-09-28 | Sea汽车有限公司 | 商用电动运载工具的管理系统 |
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