JPH1168376A - 電磁波シールドガスケットおよびその製造方法 - Google Patents

電磁波シールドガスケットおよびその製造方法

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JPH1168376A
JPH1168376A JP22715597A JP22715597A JPH1168376A JP H1168376 A JPH1168376 A JP H1168376A JP 22715597 A JP22715597 A JP 22715597A JP 22715597 A JP22715597 A JP 22715597A JP H1168376 A JPH1168376 A JP H1168376A
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JP
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dimensional mesh
electromagnetic wave
wave shielding
shielding gasket
elastic body
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JP22715597A
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English (en)
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Kazuhide Fujita
和秀 藤田
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Seiwa Electric Mfg Co Ltd
Original Assignee
Seiwa Electric Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁波シールド効果が高く、導電性を有した
部分の脱落を防止し、柔軟性が高く、サイズの自由度が
高く、製造コストを低減できる構造を有した電磁波シー
ルドガスケットおよびその製造方法を提供する。 【構成】 本発明に係る電磁波シールドガスケット10
は、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体10
0を弾性体200の内部に備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器のハ
ウジングの隙間からの電磁波の漏れを防ぐために用いら
れる電磁波シールドガスケットおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】各種電子機器のハウジングの隙間からの
電磁波の漏れを防ぐために用いられる従来の第1の電磁
波シールドガスケットとしては、図4〔(A)は斜視
図、(B)は断面図〕に示されるように、金属細線90
0をシリコーンゴムシート800に細かいピッチで埋め
込んだものがある。この従来の第1の電磁波シールドガ
スケットは、金属細線900の基端側900aと先端側
900bとをシリコーンゴムシート800の表面から僅
かに突出させているため、この金属細線900の上下方
向から加圧されると、この上下方向が電気的に接続可能
となる。
【0003】従来の第2の電磁波シールドガスケットと
しては、金属細線910とシリコーンゴム810とを連
続的に押し出し成形したもの〔図5(A)参照〕をスラ
イスして完成品としたもの〔図5(B)参照〕がある。
【0004】従来の第3の電磁波シールドガスケットと
しては、エラストマーに銀等の粉体を混合させた銀系導
電性ゴムのものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
第1の電磁波シールドガスケットは、シリコーンゴムシ
ート800に金属細線900を埋め込む方法で製造され
るため、電磁波シールドガスケットの厚みが制限され
る。また、金属細線900をシリコーンゴムシート80
0に細かいピッチで埋め込むため、大きな電磁波シール
ドガスケットを製造しようとすると大変高価となってし
まう。そのため、現状、このタイプの電磁波シールドガ
スケットの最大寸法は、50×100×1t(mm)程
度のものしかない。また、金属細線900間は接続され
ていないため、側面方向には隙間があり、電磁波シール
ド効果は低い。
【0006】従来の第2の電磁波シールドガスケット
は、大きなサイズのものを製造することができるもの
の、必要なサイズにスライスした段階で、金属細線91
0が露出し、使用している際に、金属細線片910aと
なって脱落してしまう状態が起こりうる。そのため、こ
のタイプの電磁波シールドガスケットを、図示しない各
種電子機器のハウジングの隙間に使用した場合には、各
種電子機器内のプリント基板の回路パターンやそのプリ
ント基板搭載電子部品に、この金属細線片910aが落
下して短絡事故の原因となるおそれが高かった。また、
金属細線910間は接続されていないため、側面方向に
は隙間があり、電磁波シールド効果は低い。
【0007】従来の第3の電磁波シールドガスケット
は、引裂・引張強度等の機械的特性が悪いという欠点が
ある。また、導電性を高めるためには、粉体を多く使用
する必要があるため弾性体としての柔軟性を損なうと共
に、高価なものとなってしまう。市販されているこのタ
イプの電磁波シールドガスケットの硬さは、60〜70
度(JIS)程度であり、柔軟性が高いとは言い難い。
【0008】本発明の主たる目的は、電磁波シールド効
果が高く、導電性を有した部分の脱落を防止し、柔軟性
が高く、サイズの自由度が高く、製造コストを低減でき
る構造を有した電磁波シールドガスケットおよびその製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明に係る電磁波シールドガスケットは、導電性
と弾性とを有した3次元的メッシュ状体を弾性体の内部
に備え、この導電性と弾性とを備えたことを特徴として
いる。
【0010】よって、本発明に係る電磁波シールドガス
ケットは、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状
体を内蔵することにより、3次元的に電気的に接続され
ていると共に、3次元的にどの方向に対しても略均一に
密集しているため、電磁波シールド効果を効果的に発揮
する。
【0011】導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ
状体は3次元的に結合し、且つ導電性と弾性とを有した
3次元的メッシュ状体が弾性体によって固着されている
ので、導電性と弾性とを有した部分(例えばメッキされ
た3次元的メッシュ状体の一部およびメッキ粉)の脱落
を防止する構造となっている。
【0012】柔軟性の高い3次元的メッシュ状体は導電
性を有した状態(例えばメッキが施された状態)後も、
柔軟性を十分有しており、電磁波シールドガスケット
は、それの周囲を柔軟性を有した弾性体で覆っている構
造であるため、柔軟性が高い。
【0013】本発明に係る電磁波シールドガスケット
は、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体と弾
性体とからなるので、大きなサイズを容易に製造できる
と共に、大きなサイズのものをスライスしても導電性を
有した部分(例えばメッキされた3次元的メッシュ状体
の一部およびメッキ粉)の脱落を防止する構造となって
いるため、スライスしてさまざまなサイズの電磁波シー
ルドガスケットを製造可能である。
【0014】一方、本発明に係る電磁波シールドガスケ
ットの製造方法は、3次元的メッシュ状体に金属膜付着
処理を施す工程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を液
状の弾性体に浸して脱泡する工程と、金属膜付3次元的
メッシュ状体を内部に有しつつ液状の弾性体を硬化させ
る工程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を内部に有し
つつ硬化された弾性体をスライスする工程とを備えてい
る。
【0015】よって、本発明に係る電磁波シールドガス
ケットの製造方法には、複雑な製造方法(工程)は含ま
れておらず、前記構造においても高価な材料を含んでい
ない。また、大きなサイズに作っておいて、必要なサイ
ズに容易にスライスできるので、製造コストを低減でき
る。尚、スライスすることで、電磁波シールドガスケッ
トの一端側と他端側のそれぞれの端面に、金属膜付3次
元的メッシュ状体(つまり導電性と弾性とを有した3次
元的メッシュ状体)の一部を確実に露出させることもで
きる。また、脱泡する工程等により、防水性、密閉性に
優れた電磁波シールドガスケットとなる。
【0016】尚、本発明に係る電磁波シールドガスケッ
トの製造方法において、「3次元的メッシュ状体に金属
膜付着処理を施す工程」により金属膜付3次元的メッシ
ュ状体を作る代わりに、金属膜付3次元的メッシュ状体
に相当する導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状
体を事前に準備し、後の製造工程から始めたのでもよ
い。
【0017】つまり、本発明に係る電磁波シールドガス
ケットの別の製造方法として、導電性と弾性とを有した
3次元的メッシュ状体を液状の弾性体に浸して脱泡する
工程と、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体
を内部に有しつつ液状の弾性体を硬化させる工程と、導
電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体を内部に有
しつつ硬化された弾性体をスライスする工程とを備える
としてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る電磁波シールドガス
ケットの実施の形態を図1および図2を参照しつつ説明
する。図1は本発明に係る電磁波シールドガスケットの
実施の形態に係る完成状態の電磁波シールドガスケット
を示す概略的斜視図、図2は本発明に係る電磁波シール
ドガスケットの製造方法を説明するための斜視図であ
る。
【0019】本発明に係る電磁波シールドガスケット1
0は、図1に示されるように、例えば、その形状は矩形
平板状であり、導電性と弾性とを有した3次元的メッシ
ュ状体100を弾性体200の内部に備えている。この
導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体100の
一部が少なくとも電磁波シールドガスケット10の一端
側と他端側とにおいて露出していると、電磁波シールド
ガスケット10を設置する際に、電磁波シールド効果上
好ましい。以下、図1に示されるように、電磁波シール
ドガスケット10は、導電性と弾性とを有した3次元的
メッシュ状体100の一部が少なくとも電磁波シールド
ガスケット10の一端側と他端側とにおいて露出してい
るとして説明する。
【0020】導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ
状体100は、例えば、ウレタンフォーム等の3次元的
にメッシュ構造となっている弾性を有した発泡体に、銅
等の金属を化学メッキ等の手段で付着させたものであ
る。弾性体200は、例えば、シリコーンゴム等の弾性
を有した高分子のゴム材である。
【0021】この構造によって、本発明に係る電磁波シ
ールドガスケット10は、導電性と弾性とを有した3次
元的メッシュ状体100を内蔵することにより、3次元
的に電気的に接続されていると共に、3次元的にどの方
向に対しても略均一に密集性を有しつつ形成されている
ため、電磁波シールド効果を効果的に発揮する。
【0022】導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ
状体100は3次元的に結合し、且つ導電性と弾性とを
有した3次元的メッシュ状体100が弾性体200によ
って固着されているので、導電性を有した部分(例えば
メッキされた3次元的メッシュ状体100の一部および
メッキ粉)の脱落を防止する構造となっている。
【0023】柔軟性の高いウレタンフォーム等の3次元
的メッシュ状体はメッキを施された状態であっても、柔
軟性を十分有しており、電磁波シールドガスケット10
は、それの周囲を柔軟性を有した弾性体200で覆って
いる構造であるため、柔軟性が高い。
【0024】電磁波シールドガスケット10は、導電性
と弾性とを有した3次元的メッシュ状体100と、弾性
体200とからなるので、大きなサイズを容易に製造可
能である。また、この大きなサイズのものをスライスし
ても導電性を有した部分(例えばメッキされた3次元的
メッシュ状体100の一部およびメッキ粉)の脱落を防
止する構造となっているため、スライスしてさまざまな
サイズの電磁波シールドガスケットを製造可能である。
【0025】次に、この電磁波シールドガスケット10
の製造方法を説明する。電磁波シールドガスケット10
の製造方法は、「3次元的メッシュ状体に金属膜付着処
理を施す工程」と、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
液状の弾性体に浸して脱泡する工程」と、「金属膜付3
次元的メッシュ状体を内部に有しつつ液状の弾性体を硬
化させる工程」と、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
内部に有しつつ硬化された弾性体をスライスする工程」
とを備えている。
【0026】先ず、「3次元的メッシュ状体に金属膜付
着処理を施す工程」では、図2(A)に示されるような
略立方体の3次元的メッシュ状体としてのウレタンフォ
ーム100aを準備する。このウレタンフォーム100
aに銅等の金属を化学メッキする。この際、銅の上に耐
食性・耐摩耗性を向上させるためのニッケルを更に化学
メッキすると好ましい。この化学メッキ処理により、ウ
レタンフォーム100aは、その各枝状部分の細部に至
るまで表面全体が導電性を有する状態となる。つまり、
金属膜付3次元的メッシュ状体(導電性と弾性とを有し
た3次元的メッシュ状体100)の部分が出来上がる。
【0027】次に、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
液状の弾性体に浸して脱泡する工程」では、図示しない
断面視矩形状のチャンバーに、金属膜付3次元的メッシ
ュ状体としての導電性と弾性とを有した3次元的メッシ
ュ状体100と、弾性体200としての液状のシリコー
ンゴムとを入れる。この際、3次元的メッシュ状体10
0は、完全に液状のシリコーンゴム(弾性体200)に
浸す。この図示しないチャンバー内を図示しない真空ポ
ンプ等の真空化手段で真空化する。これにより、図示し
ないチャンバー内の導電性と弾性とを有した3次元的メ
ッシュ状体100に、液状のシリコーンゴム(弾性体2
00)が完全に入り込む。つまり、脱泡される。
【0028】次に、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
内部に有しつつ液状の弾性体を硬化させる工程」では、
図示しないチャンバーの加熱装置で、液状のシリコーン
ゴム(弾性体200)が完全に入り込まれた導電性と弾
性とを有した3次元的メッシュ状体100を加熱後、冷
却する。これにより、液状のシリコーンゴム(弾性体2
00)の部分が熱硬化し、固形化される。この状態が図
2(B)の状態である。固形化されたシリコーンゴム
(弾性体200)と、その内部に固着された導電性と弾
性とを有した3次元的メッシュ状体100(金属膜付3
次元的メッシュ状体)とは、立方体に形成されている。
この立方体の表面には、導電性と弾性とを有した3次元
的メッシュ状体100の外端部が露出している。
【0029】次に、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
内部に有しつつ硬化された弾性体をスライスする工程」
では、前記工程終了段階において、前記立方体の表面に
は、通常図2(B)のように、導電性と弾性とを有した
3次元的メッシュ状体100(金属膜付3次元的メッシ
ュ状体)の外端部が略均等に露出していることはまれで
あるので、先ずこの立方体の表面側のシリコーンゴム
(弾性体200)をスライスして、図2(B)のように
導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体100の
外端部が略均等にこの立方体の表面に露出するようにす
る。この後、この立方体を希望の大きさ(つまり電磁波
シールドガスケット10の大きさ)にスライスすると、
電磁波シールドガスケット10が完成する。
【0030】よって、本発明に係る電磁波シールドガス
ケット10の製造方法には、複雑な製造工程・高価な材
料を含んでいない。また、大きなサイズに作っておい
て、必要なサイズに容易にスライスできるので、製造コ
ストを低減できる。尚、スライスすることで、電磁波シ
ールドガスケット10の一端側と他端側のそれぞれの端
面に、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体1
00の一部が確実に露出される。また、このように製造
された電磁波シールドガスケット10の硬さは、本出願
人が実験したところ、27度(JIS)程度と高い柔軟
性を実現している。
【0031】この電磁波シールドガスケット10は、図
示しない各種電子機器のハウジングの隙間に設置される
と、電磁波シールドガスケット10の一端側と他端側と
に露出した、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ
状体100の一部(端部)がハウジングの隙間に圧接さ
れる。よって、ハウジングの隙間に設置された電磁波シ
ールドガスケット10により、ハウジングは電気的に接
続されると共に、電磁波シールドガスケット10の3次
元的にメッシュ構造となっている導電性と弾性とを有し
た3次元的メッシュ状体100により、効果的に電磁波
シールドされる。
【0032】但し、電磁波シールドガスケット10を、
その一端側と他端側とに導電性と弾性とを有した3次元
的メッシュ状体100の一部(端部)が露出していない
ように製造した場合は、ハウジングに電磁波シールドガ
スケット10が電気的に接続されないため、上記のよう
に露出しているときよりは電磁波シールド効果が低くな
る。
【0033】電磁波シールドガスケット10は、上記の
ような所に使用された場合においても、導電性と弾性と
を有した3次元的メッシュ状体100の一部等が脱落す
るのを防止する構造を有しているので、図示しないハウ
ジング内のプリント基板等に、導電性と弾性とを有した
3次元的メッシュ状体100の一部等が落下して短絡事
故を起こす危険を回避できる。
【0034】尚、電磁波シールドガスケット10は、導
電性を有する3次元的メッシュ状体100の空間部分3
00〔図2(A)参照〕にシリコーンゴム等の弾性体2
00を充填した構造としているので、優れた防水性・密
閉性を有しており、防水性・密閉性を要求される電子機
器にも適用できる。
【0035】ところで、「3次元的メッシュ状体に金属
膜付着処理を施す工程」において、金属膜付着処理とし
て金属を化学メッキする代わりに、真空蒸着等の蒸着手
段を用いることもできる。ただし、3次元的メッシュ状
体の厚み寸法が大きい時は、内部にまで金属が付着され
にくいので、スライスしないでそのままの大きさで使用
する場合に電磁波シールドガスケットの電磁波シールド
効果が低下してしまう。
【0036】また、スライスして複数の電磁波シールド
ガスケットを作る場合は、金属の付着が不完全な部分を
導電性を有する3次元的メッシュ状体としてしまうこと
も起こりうるので歩留りが低下する。更に、真空蒸着等
の蒸着手段自体が製造コストアップ要因となるので、製
造コスト低減上、この真空蒸着等の蒸着手段を用いる方
法は避けることが望ましい。
【0037】電磁波シールドガスケット10の弾性体2
00には、液状のときに、予め銀等の導電性の粉体を混
合させて、弾性体200自体の電磁波シールド効果を向
上させてもよい。
【0038】電磁波シールドガスケットの別の製造方法
として、前記製造方法の「3次元的メッシュ状体に金属
膜付着処理を施す工程」を省いて「金属膜付3次元的メ
ッシュ状体を液状の弾性体に浸して脱泡する工程」から
はじめてもよい。この場合は、金属膜付3次元的メッシ
ュ状体(導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状
体)としてのメッキされたウレタンフォームに相当する
ものが一般に販売されていれば、それを購入して使用す
る。
【0039】ただし、メッキされたウレタンフォーム
(金属膜付3次元的メッシュ状体)の代わりに、導電性
と弾性とを有した3次元的メッシュ状体として、アルミ
線等の金属細線を綿状にしたものや、金属メッシュ等を
使用することも可能である。ただ、以下のの理由に
より、メッキされたウレタンフォームを使用した場合よ
り劣る。
【0040】金属細線はその中心までが金属であるた
め、「金属膜付3次元的メッシュ状体を内部に有しつつ
硬化された弾性体をスライスする工程」でのスライスが
比較的しづらい。
【0041】メッキを施された3次元的メッシュ状体
100(メッキされたウレタンフォーム)の場合は、図
3(A)に示されるように、3次元的にメッシュが形成
され、3次元的に電気的に結合されていたが、一方、ア
ルミ線等の金属細線を綿状にしたものや、金属メッシュ
等を使用した場合には、例えば図3(B)に示されるよ
うに、綿状にされた金属細線等の平面視交点と見える
a、b、cにおいて、実際には立体交差状態である場合
が殆どであり、相互に接触していないために綿状にされ
た金属細線等は電気的に一体化していない。つまり、電
磁波シールド効果が、メッキを施されて導電性と弾性と
を有した3次元的メッシュ状体100(メッキされたウ
レタンフォーム)の場合よりも低い。
【0042】また、「金属膜付3次元的メッシュ状体を
内部に有しつつ硬化された弾性体をスライスする工程」
でスライスされた段階で、金属細線等のうち、電磁波シ
ールドガスケット10の端部に露出したものが脱落して
しまうおそれがある。ただし、そのおそれは、上述の従
来の第2の電磁波シールドガスケットの場合よりは、低
率となる。なぜならば、従来の第2の電磁波シールドガ
スケットの場合は、その端面に金属細線910(図5参
照)が直線状に露出するのに対して、電磁波シールドガ
スケット10に綿状にされた金属細線等を用いた場合
は、その内部に綿状にされた金属細線等が食い込むよう
な状態となるのが殆どであり、脱落しづらいからであ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電磁
波シールドガスケットは、導電性と弾性とを有した3次
元的メッシュ状体を弾性体の内部に備えたことを特徴と
している。
【0044】よって、本発明に係る電磁波シールドガス
ケットは、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状
体を内蔵することにより、3次元的に電気的に接続され
ていると共に、3次元的にどの方向に対しても略均一に
密集しているため、電磁波シールド効果を効果的に発揮
する。
【0045】また、導電性と弾性とを有した3次元的メ
ッシュ状体は3次元的に結合し、且つ導電性と弾性とを
有した3次元的メッシュ状体が弾性体によって固着され
ているので、導電性を有した部分(例えばメッキされた
3次元的メッシュ状体の一部およびメッキ粉)の脱落を
防止できるので、この導電性を有した部分が、設置先付
近にあるプリント基板等に落下して短絡事故を起こす危
険を回避できる。
【0046】更に、柔軟性の高い3次元的メッシュ状体
は導電性を有した状態(例えばメッキが施された状態)
後も、柔軟性を十分有しており、電磁波シールドガスケ
ットは、それの周囲を柔軟性を有した弾性体で覆ってい
る構造であるため、柔軟性が高いので設置上柔軟な設置
が可能である。
【0047】本発明に係る電磁波シールドガスケット
は、導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体と弾
性体とからなるので、大きなサイズを容易に製造できる
と共に、大きなサイズのものをスライスしても導電性を
有した部分の脱落を防止する構造となっているため、ス
ライスしてさまざまなサイズの電磁波シールドガスケッ
トを製造可能である。
【0048】一方、本発明に係る電磁波シールドガスケ
ットの製造方法は、3次元的メッシュ状体に金属膜付着
処理を施す工程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を液
状の弾性体に浸して脱泡する工程と、金属膜付3次元的
メッシュ状体を内部に有しつつ液状の弾性体を硬化させ
る工程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を内部に有し
つつ硬化された弾性体をスライスする工程とを備えてい
る。ただし、3次元的メッシュ状体に金属膜付着処理を
施す工程は、金属膜付3次元的メッシュ状体または、金
属膜付3次元的メッシュ状体と同等のものとしての「導
電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体」を予め準
備しておくことで省略できる。
【0049】よって、本発明に係る電磁波シールドガス
ケットの製造方法には、複雑な製造方法(工程)は含ま
れておらず、前記構造においても高価な材料を含んでい
ない。また、大きなサイズに作っておいて、必要なサイ
ズにスライスするので、製造コストを低減できる。ま
た、脱泡する工程等により、防水性、密閉性に優れた電
磁波シールドガスケットにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁波シールドガスケットの実施
の形態に係る完成状態の電磁波シールドガスケットを示
す概略的斜視図である。
【図2】本発明に係る電磁波シールドガスケットの製造
方法を説明するための斜視図である。
【図3】本発明に係る電磁波シールドガスケットの導電
性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体の一部分(A
図)と、それに代わる綿状の金属細線の一部分(B図)
を示す概略的平面図である。
【図4】従来の電磁波シールドガスケットを示す図で、
(A)は斜視図、(B)は断面図である。
【図5】従来の別の電磁波シールドガスケットを示す斜
視図で、(A)はスライス前の状態、(B)はスライス
後の完成状態である。
【符号の説明】
10 電磁波シールドガスケット 100 導電性と弾性とを有した3次元的メッシュ状体 200 弾性体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性と弾性とを有した3次元的メッシ
    ュ状体を弾性体の内部に備えたことを特徴とする電磁波
    シールドガスケット。
  2. 【請求項2】 3次元的メッシュ状体に金属膜付着処理
    を施す工程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を液状の
    弾性体に浸して脱泡する工程と、金属膜付3次元的メッ
    シュ状体を内部に有しつつ液状の弾性体を硬化させる工
    程と、金属膜付3次元的メッシュ状体を内部に有しつつ
    硬化された弾性体をスライスする工程とを具備すること
    を特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法。
  3. 【請求項3】 導電性と弾性とを有した3次元的メッシ
    ュ状体を液状の弾性体に浸して脱泡する工程と、導電性
    と弾性とを有した3次元的メッシュ状体を内部に有しつ
    つ液状の弾性体を硬化させる工程と、導電性と弾性とを
    有した3次元的メッシュ状体を内部に有しつつ硬化され
    た弾性体をスライスする工程とを具備することを特徴と
    する電磁波シールドガスケットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020002453A (ko) * 2001-11-27 2002-01-09 주성숙 도전 직물 및 도전 부직포를 사용하여 만든 좌우(표면),상하 통전이 되는 도전성 가스켓
US7446264B2 (en) 2004-12-15 2008-11-04 Nok Corporation Electromagnetic wave shielding gasket

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