JPH1168121A - 半導体基板の製造方法および半導体圧力センサならびに半導体圧力センサの製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法および半導体圧力センサならびに半導体圧力センサの製造方法

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JPH1168121A
JPH1168121A JP11908998A JP11908998A JPH1168121A JP H1168121 A JPH1168121 A JP H1168121A JP 11908998 A JP11908998 A JP 11908998A JP 11908998 A JP11908998 A JP 11908998A JP H1168121 A JPH1168121 A JP H1168121A
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峰一 酒井
Toshimasa Yamamoto
山本  敏雅
Yasutoshi Suzuki
康利 鈴木
Ineo Toyoda
稲男 豊田
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栄嗣 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力基準室に設けるダイヤフラムの厚さを薄
く均一に形成した半導体基板を提供する。 【解決手段】 第1の基板13の下面側に圧力基準室1
6用の凹部を形成すると共に連通孔17を形成し、大気
圧中で第2の基板15に貼り合わせる。第1の基板13
の上面側を研磨により薄くしてダイヤフラム20を形成
する。ダイヤフラム20部分にピエゾ効果を利用する抵
抗体21などを形成して圧力センサチップ12を形成す
る。連通孔17に表面側から封止孔18を形成し、真空
中で酸化膜19を形成することで連通孔17を封止し、
圧力基準室16内を真空状態に減圧する。最後に減圧す
るので、研磨中にダイヤフラム20が圧力差で変形する
ことがなく、均一で薄く形成でき、小型化および検出精
度の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサなどに
用いる圧力基準室を内部に備えた半導体基板の製造方法
および半導体圧力センサならびに半導体圧力センサの製
造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ダイヤフラムにかかる
圧力を検出するようにした半導体圧力センサなどにおい
ては、内部に圧力基準室を設ける構成のものがある。こ
の場合、圧力基準室は、検出精度の向上を図るために、
内部に残存する気体をできるだけ少なくして温度の変動
による圧力基準室内の基準圧力の変動を低減するように
している。
【0003】このような半導体圧力センサの製造に用い
る半導体基板として、上述した圧力基準室に相当する部
分をあらかじめ形成したものが供されている。これは、
例えば、図19に示すように、2枚のシリコン基板を用
いて貼り合わせ技術により圧力基準室を形成する方法で
ある。
【0004】すなわち、まず、同図(a)に示すよう
に、第1のシリコン基板1にエッチングなどの方法によ
り圧力基準室用の凹部2を形成し、第2のシリコン基板
3の表面に酸化膜4を形成した状態で、第1のシリコン
基板1の凹部2が第2のシリコン基板3の酸化膜4を形
成した面により閉塞されるように密着させて貼り合わせ
る。このとき、貼り合わせは、真空中にて行なわれる。
これによって、貼り合わせた状態では、凹部2が閉塞さ
れて圧力基準室5として形成され内部は真空状態となる
(同図(b)参照)。
【0005】次に、第1のシリコン基板1側の露出して
いる面を研磨することにより圧力基準室5の底面部の肉
厚を所望の厚さ寸法に形成してダイヤフラム6となる部
分を形成する。この後、ダイヤフラム6部分にピエゾ抵
抗効果を有する抵抗体を複数個形成してそれらをブリッ
ジ接続した状態とすることにより半導体圧力センサが形
成される。
【0006】これにより、半導体圧力センサ本体が置か
れている環境の圧力がダイヤフラム6に作用すると、圧
力基準室5内部との圧力差に応じた力でダイヤフラム6
が変位し、抵抗体の抵抗値がピエゾ抵抗効果により変化
するようになる。すると、ブリッジ回路の出力端子に圧
力に応じた電圧が出力されるようになるので、これを検
出すれば圧力を検出することができる。
【0007】ところで、このような半導体圧力センサ
は、ダイヤフラム6にかかる圧力を、その応力で変化す
る抵抗体の抵抗値の変化として検出する原理であるか
ら、ダイヤフラム6の厚さ寸法つまり、圧力に応じて変
化する度合いが検出精度を決定する要素となる。つま
り、ダイヤフラム6を薄く形成すれば、その分だけ検出
精度を向上させることができるのである。また、逆に、
検出精度を低下させることなくダイヤフラム6の面積を
小さくするためには、ダイヤフラム6の厚さ寸法を薄く
する必要がある。
【0008】ところが、上述したような半導体基板の製
造方法では、原理的に、内部が真空状態に近い圧力基準
室5を形成した後にダイヤフラム6部分を形成するため
の研磨工程を実施せざるを得ないため、ダイヤフラム6
の厚さを薄く(例えば1〜10μm程度)するように研
磨を進めると、場合によっては、図17(c)に示すよ
うに、研磨途中で圧力基準室5内と外部との圧力差でダ
イヤフラム6部分が応力を受けて変形してしまうことが
ある。
【0009】上述のような製造工程を経てダイヤフラム
を形成する際に、そのとき研磨工程中に発生するダイヤ
フラム部分の変形が無視できない程度の大きさになる場
合には、形成されるダイヤフラム6の厚さ寸法が全体と
して不均一になり、このことに起因して圧力に応じた変
位の精度が低下したり、場合によっては、ダイヤフラム
6の中央部が圧力基準室5内で接触した状態となってそ
れ以上の変位が妨げられてしまうような状態になる不具
合がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、圧力基準室の背面部のダイヤフラム部
分の厚さを薄くする加工を行なう場合でも、その加工工
程の途中に圧力基準室内外の圧力差で受ける変形応力に
起因して圧力測定に悪影響を及ぼすことを無くすること
ができる半導体基板の製造方法および半導体圧力センサ
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、凹部形成工程で第1の基板に凹部を形成し、次の貼
り合わせ工程でこれを大気圧相当の雰囲気中で第2の基
板と貼り合わせることにより圧力基準室の形状を形成
し、この後、減圧工程にて圧力基準室内を減圧するよう
にしているので、貼り合わせ工程を減圧した雰囲気中で
行なう必要がなく、これによって貼り合わせ工程を簡単
且つ容易に行なうことができ、しかも、減圧工程を実施
する前に圧力基準室の形成される部分の基板の厚さを研
磨などにより加工したり、あるいは素子を形成する工程
を実施する際に内部の圧力との差で変形するなどの不具
合が発生することがないので、精度の良い加工を行なう
ことができるようになる。
【0012】請求項2の発明によれば、連通孔形成工程
により、第1および第2の基板を貼り合わせた状態で圧
力基準室用の凹部に外部と連通する連通孔が形成される
ようにした状態で、貼り合わせ工程を実施した後に、減
圧工程を行なう際には、その連通孔を介して圧力基準室
内の気体を排出すると共に途中部位で閉塞するように封
止処理工程を実施するので、確実に圧力基準室を減圧す
ることができる。
【0013】請求項3の発明によれば、減圧工程を実施
する前に、圧力センサなどの素子を形成する素子形成工
程を実施することができるので、減圧工程により圧力基
準室を形成する基板の壁面をダイヤフラムなどに用いる
場合に、加工途中でダイヤフラム部分が内外の圧力差に
よって変形することを防止でき、素子形成用の加工処理
に与える制約を少なくし、加工精度の向上を図ることが
できるようになる。
【0014】請求項4の発明によれば、貼り合わせ工程
では、圧力基準室用の凹部内を外部と隔絶するように密
閉状態とし、さらに、減圧工程では、熱処理を行なうこ
とで、圧力基準室用の凹部内の気体を基板部材と化合さ
せることにより消費させ、これによって内部を減圧する
ようにしたので、簡単且つ確実に圧力基準室を減圧した
状態に形成することができるようになる。そして、請求
項5の発明によれば、圧力基準室用の凹部内に残存する
酸素を基板部材と化合させて酸化物を生成することによ
り減圧するので、特殊な反応物質などを用いることなく
簡単且つ安価に成し得る。
【0015】請求項6の発明によれば、上述の反応が促
進するように、あらかじめ圧力基準室用の凹部内を半導
体面が露出するように表面処理しておくので、効率的に
減圧工程を実施することができるようになる。そして、
請求項7の発明によれば、その表面処理として、酸化膜
を除去することにより、圧力基準室用の凹部内の酸素を
消費しやすくするので、確実且つ迅速に減圧工程を実施
させることができるようになる。
【0016】請求項8の発明によれば、研磨工程を減圧
工程の前に実施するので、圧力基準室用の凹部が形成さ
れた部分の基板を研磨してダイヤフラム形成部を設ける
場合に、内外の圧力差による応力で研磨中にダイヤフラ
ム形成部が変形するといったことがなくなり、圧力セン
サなどに用いるダイヤフラムを精度良く加工形成するこ
とができるようになる。
【0017】請求項9の発明によれば、ダイヤフラムの
厚さ寸法を、そのダイヤフラムの厚さ寸法,一辺の長さ
寸法,材質に応じて決まる弾性率およびダイヤフラム面
に一様に受ける圧力から求められる撓み量の最大値の値
が当該ダイヤフラムの厚さ寸法以下となる条件を満たす
ように設定しているので、ダイヤフラムの厚さ寸法を薄
く設定することによる圧力基準室内外の圧力差に基づい
た変形を低減させることができるようになり、製造工程
において圧力基準室を減圧した状態に形成した状態でダ
イヤフラム部分を研磨するなどして形成する場合でもそ
のダイヤフラム部分の撓み変形による不具合の発生を抑
制して圧力測定に支障を来さないものを得ることができ
るようになる。
【0018】請求項10の発明によれば、ダイヤフラム
を正方形としてその一辺の長さ寸法aを設定したときに
求まるダイヤフラムの撓み量wを厚さ寸法h以下となる
条件を満たすようにダイヤフラムの厚さ寸法hを設定す
るので、上述同様にして、製造工程において圧力基準室
を減圧した状態に形成した状態でダイヤフラム部分を研
磨するなどして形成する場合でもそのダイヤフラム部分
の撓み変形による不具合の発生を抑制して圧力測定に支
障を来さないものを得ることができるようになる。
【0019】請求項11の発明によれば、シリコン単結
晶を用いて形成する場合に、ダイヤフラムの一辺の寸法
aと厚さ寸法hに対する比の値a/hを104よりも小
となるように設定するので、上述同様にして、製造工程
において圧力基準室を減圧した状態に形成した状態でダ
イヤフラム部分を研磨するなどして形成する場合でもそ
のダイヤフラム部分の撓み変形による不具合の発生を抑
制して圧力測定に支障を来さないものを得ることができ
るようになる。
【0020】請求項12ないし14の発明によれば、ダ
イヤフラムの形状を円形に設定する場合でも、上述同様
にして条件を満たすようにダイヤフラムの厚さ寸法を設
定するので、製造工程において圧力基準室を減圧した状
態に形成した状態でダイヤフラム部分を研磨するなどし
て形成する場合でもそのダイヤフラム部分の撓み変形に
よる不具合の発生を抑制して圧力測定に支障を来さない
ものを得ることができるようになる。
【0021】請求項15の発明によれば、貼り合わせ工
程を減圧雰囲気中で行なうことにより圧力基準室内を減
圧した状態に形成し、この後、ダイヤフラム形成工程に
おいて、ダイヤフラム形成用の基板をダイヤフラムを形
成すべく研磨する場合に、その厚さ寸法を、そのダイヤ
フラムの厚さ寸法,一辺の長さ寸法,材質に応じて決ま
る弾性率およびダイヤフラム面に一様に受ける圧力から
求められる撓み量の最大値の値が当該ダイヤフラムの厚
さ寸法以下となる条件を満たすような範囲内に形成する
ので、研磨により製作する場合でも撓みによる測定誤差
を極力低減したものを得ることができるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて図1ないし図6を参照しながら説明する。図1は、
本発明の半導体基板の製造方法を適用して作製した半導
体基板11を用いて形成した半導体圧力センサのセンサ
チップ12の断面構造を模式的に示すもので、図2はそ
の上面図を示すものである。
【0023】第1の基板としての単結晶シリコン基板1
3には、酸化膜14を介して下面側に第2の基板として
のベースシリコン基板15が貼り付けられている。単結
晶シリコン基板13の下面側中央部には圧力基準室16
が外部と隔絶された状態に形成され、内部は略真空とな
るようにガスが排気されている。また、圧力基準室16
は単結晶シリコン基板13の側面に延びるように形成さ
れた連通孔17と連通した状態に形成されており、その
連通孔17は途中で上方から形成された封止孔18の部
分で酸化膜19により封止されている。
【0024】圧力基準室16の上面は、所定の厚さ寸法
まで研磨されたダイヤフラム20として設けられてい
る。このダイヤフラム20は、外部の圧力に応じて変位
する程度の厚さ寸法に設定されており、そのダイヤフラ
ム20部分にはピエゾ抵抗効果を有する4つの抵抗体2
1が拡散などの方法により形成されている。各抵抗体2
1にはオーミックコンタクトをとるための高不純物濃度
領域22が形成されている。この高不純物濃度領域22
の表面のコンタクト領域を除いて基板の全面に絶縁膜と
しての酸化膜23が形成されている。
【0025】この上面には、4つの抵抗体21をブリッ
ジ接続するようにアルミニウム電極パターン24が形成
されており、それらの端部にはボンディングパッド24
aが形成されている。そして、このボンディングパッド
24a部分を除いた全面に、保護用で上述した封止を行
なったと同じ酸化膜19が配設されている。このような
構成としたセンサチップ12は、図示しないボンディン
グワイヤによりボンディングパッド24a部分で外部回
路に接続された状態で使用される。これによってブリッ
ジ回路に外部から電圧が印加されると共に、検出出力が
外部に導出できる。
【0026】そして、このセンサチップ12を圧力測定
の環境下にさらすと、ダイヤフラム20が外部から受け
る圧力で圧力基準室16内の圧力との差により生ずる応
力で変位するので、抵抗体21はピエゾ抵抗効果で抵抗
値が変化するようになる。この抵抗値の変化を検出出力
として圧力に応じた電圧信号を得ることができるように
なる。この場合、圧力基準室16は略真空状態つまり気
体が存在しない状態に設けられているので、温度が変動
してもその温度変動に応じて内部の圧力が変動すること
がほとんどないので、温度補償回路などを設けることな
く、正確な圧力を検出することができるようになるもの
である。
【0027】次に、上述のセンサチップ12の製造方法
について、図3ないし図6も参照して説明する。図3
は、概略的な製造工程を説明する流れ図で、以下、この
製造工程にしたがって説明する。まず、酸化膜形成工程
P1では、第1の基板である単結晶シリコン基板13の
表面に熱酸化などの方法により酸化膜25を形成する
(図4(a)参照)。この場合、酸化膜25の膜厚は、
例えば、0.1〜1.0μm程度である。なお、この酸
化膜25は、熱酸化以外にCVD法などにより形成する
こともできる。
【0028】次に、連通孔形成工程P2では、単結晶シ
リコン基板13の酸化膜25の一部をフォトリソグラフ
ィ処理によって開口し(同図(b)参照)、露出した部
分の単結晶シリコン基板13をフッ素イオンなどによる
ドライエッチング処理により連通孔17を設けるための
凹部13aを形成する(同図(c)参照)。凹部13a
の大きさは、例えば、開口部が50〜1000μm程度
の寸法で、深さが10μm程度以下に形成している。
【0029】この場合、エッチング処理は、KOH(水
酸化カリウム)液あるいはTMAH(テトラメチルアン
モニア水溶液)などを用いたウェットエッチング処理を
適用することもできる。続いて、圧力基準室用凹部形成
工程P3では、同様にしてフォトリソグラフィ処理によ
って酸化膜25に開口部を形成し、露出した単結晶シリ
コン基板13の部分をエッチングにより除去して圧力基
準室16用の凹部13bを形成する(同図(d)参
照)。
【0030】この後、酸化膜除去工程P4では、単結晶
シリコン基板13の表面に形成されている酸化膜25を
エッチング処理により除去した状態とする。なお、この
ように酸化膜25を除去するのは、次の貼り合わせ工程
P5で、単結晶シリコン基板13に反りが生じている場
合に貼り合わせ不良が発生するのを防止するためであ
る。第2の基板としてのベースシリコン基板15に対し
て、別途に酸化膜形成工程P1aにて、表面に酸化膜1
4を形成する(図5(a)参照)。
【0031】次に、貼り合わせ工程P5では、単結晶シ
リコン基板13およびベースシリコン基板15をそれぞ
れ前処理を行なった後に、単結晶シリコン基板13の圧
力基準室用の凹部13bを形成した面側とベースシリコ
ン基板15の酸化膜14を形成した面側とを、大気圧中
において密着させるようにして貼り合わせ(同図(b)
参照)、続けて熱処理を行なう(熱処理温度は800℃
〜1150℃の範囲で、低温の場合には最高3時間程
度、高温の場合には最低0.5時間程度の熱処理を行な
う)。これにより、貼り合わせた基板の内部に圧力基準
室16が形成されるが、この状態では、連通孔17によ
り外部と連通した状態となっているので、圧力基準室1
6内は大気圧のままである。
【0032】そして、研磨工程P6では、この状態で、
単結晶シリコン基板13の上面側を研磨して、圧力基準
室用凹部13bの上部に位置する部分をダイヤフラム2
0として形成する(同図(c)参照)。このとき、研磨
により調整するダイヤフラム20の厚さ寸法は、例え
ば、1〜10μm程度である。なお、このとき、圧力基
準室16内は上述同様に大気圧に保持されているので、
研磨によってダイヤフラム20の部分の厚さが薄くなっ
ても、圧力差によって撓むことがないので、均一な厚さ
寸法に研磨することができる。
【0033】そして、上述のようにして形成された状態
で、センサチップ12としての機能を達成させるための
素子を形成する素子形成工程P7を実施する。この場合
においては、ダイヤフラム20の部分にピエゾ抵抗効果
を有する抵抗体21を拡散法などの周知の技術を用いて
不純物を導入することにより形成し、この後、抵抗体2
1とオーミック接触が取れるように高濃度不純物領域2
2を形成する(図6(a)参照)。
【0034】次に、封止孔形成工程P8では、単結晶シ
リコン基板13の上面側から封止孔18を形成する。単
結晶シリコン基板13の上面に前述同様のフォトリソグ
ラフィ処理を施して封止孔18に対応した部分のシリコ
ン面を露出させ、エッチング処理により下方に向けてエ
ッチングを行なって連通孔17の位置まで掘り下げて封
止孔18を形成する(同図(b)参照)。
【0035】この後、減圧工程としての封止工程P9に
て、真空中で単結晶シリコン基板13の上面全面に酸化
膜19を形成する(同図(c)参照)。これにより、封
止孔18部分にも酸化膜19が形成され、連通孔17部
分を封止するようになり、圧力基準室16内が真空状態
に形成される。この場合、圧力基準室16内の圧力は、
例えば、真空状態の程度として100Pa(パスカル)
以下程度とすることが好ましく、さらに低い圧力に設定
することは検出精度の向上につながる。なお、酸化膜1
9に代えて、シリコン窒化膜などを形成することもでき
る。
【0036】最後に、電極パッド部開口処理工程P10
にて、アルミニウム電極パターン24のボンディングパ
ッド24a部分の酸化膜19をフォトリソグラフィ処理
により開口すると、図1および図2に示すような構成の
センサチップ12を得ることができる。
【0037】このような本実施形態によれば、ダイヤフ
ラム20を形成してから(研磨工程P6を実施してか
ら)圧力基準室16内部を減圧する封止工程P7を実施
するので、研磨中に圧力基準室16内外の圧力差による
ダイヤフラム20の撓みが発生するのを防止でき、これ
によって、ダイヤフラム20の膜厚を均一に精度良く形
成することができる。
【0038】また、本実施形態によれば、上述のごとく
ダイヤフラム20の厚さ寸法を薄く形成することができ
るので、ダイヤフラム20部分の面積を小さくすること
により検出精度の低下を招くのを防止できるようにな
り、素子の小形化を図ることができるようになる。
【0039】さらに、本実施形態によれば、連通孔17
を形成しておいて素子形成工程P7を経た後に封止工程
P9にて真空中で封止孔18を封止することにより圧力
基準室15内を真空に減圧するので、内部を確実に減圧
することができると共に、その真空度の設定も確実に行
なうことができる。
【0040】(第2の実施形態)図7ないし図12は本
発明の第2の実施形態を示すもので、以下、第1の実施
形態と異なる点について説明する。図7は、半導体基板
26を用いて形成した半導体圧力センサのセンサチップ
27の断面構造を模式的に示すもので、図2はその上面
図を示すものである。
【0041】第1の基板としての単結晶シリコン基板2
8は、酸化膜29を介して下面側に第2の基板としての
ベースシリコン基板30が貼り付けられた状態とされて
いる。単結晶シリコン基板28の下面側中央部には圧力
基準室31が外部と隔絶された状態に形成されており、
内部は略真空状態となるように脱気されている。また、
後述するように、脱気される過程で形成される酸化膜3
1aが内壁面に設けられている。
【0042】圧力基準室31の上面には、所定の厚さ寸
法のダイヤフラム32が形成されている。ダイヤフラム
32は、外部の圧力に応じて変位する程度の厚さ寸法に
設定されており、そのダイヤフラム32部分には、前述
同様にして4つの抵抗体33および高不純物濃度領域3
4が形成されている。この高不純物濃度領域34のコン
タクト領域を除いて全面に絶縁膜としての酸化膜35が
形成されている。4つの抵抗体21をブリッジ接続する
アルミニウム電極パターン36は、端部にボンディング
パッド36aが形成されている。そして、このボンディ
ングパッド36a部分を除いた全面に、保護用の酸化膜
37が配設されている。
【0043】次に、上述のセンサチップ27の製造方法
について、図9ないし図12も参照して説明する。図9
に示す概略工程にしたがって、まず、酸化膜形成工程T
1では、第1の基板である単結晶シリコン基板28の表
面に熱酸化などの方法により酸化膜38を形成する(図
10(a)参照)。次に、圧力基準室用凹部形成工程T
2では、単結晶シリコン基板28の酸化膜38の一部を
フォトリソグラフィ処理によって開口し(同図(b)参
照)、露出した部分をエッチングにより除去して圧力基
準室31用の凹部28aを形成する(同図(c)参
照)。
【0044】この後、酸化膜除去工程T3では、単結晶
シリコン基板28の表面に形成されている酸化膜38を
エッチング処理により除去した状態とする。なお、この
ように酸化膜38を除去するのは、後の減圧工程T6で
圧力基準室31用の凹部28a内の脱気が効率良く行な
われるようにするためと、単結晶シリコン基板28の反
りによる貼り合わせ不良を防止するためである。第2の
基板としてのベースシリコン基板30に対して、別途に
酸化膜形成工程T1aにて、表面に酸化膜29を形成す
る(図11(a)参照)。
【0045】次に、貼り合わせ工程T4では、単結晶シ
リコン基板28およびベースシリコン基板30をそれぞ
れ前処理を行なった後に大気圧中において密着させるよ
うに貼り合わせ(同図(b)参照)、続けて熱処理を行
なう(熱処理温度は800℃〜1150℃の範囲で、低
温の場合には最高3時間程度、高温の場合には最低0.
5時間程度の熱処理を行なう)。これにより、貼り合わ
せた基板の内部に圧力基準室31が形成されるが、この
状態では、内部は大気圧のままである。
【0046】そして、研磨工程T5では、この状態で、
単結晶シリコン基板28の上面側を研磨して、圧力基準
室用凹部28aの上部に位置する部分をダイヤフラム3
2として形成する(同図(c)参照)。なお、このと
き、研磨により調整するダイヤフラム20の厚さ寸法
は、例えば、1〜10μm程度であり、圧力基準室31
内は上述同様に大気圧に保持されているので、研磨によ
ってダイヤフラム32の部分の厚さが薄くなっても、圧
力差によって撓むことがないので、均一な厚さ寸法に研
磨することができる。
【0047】そして、次に減圧工程としての酸化膜形成
工程T6を実施する。これは、例えば1150℃〜12
00℃程度の範囲内で0.5時間から5時間の範囲で熱
処理を行なう。これにより、圧力基準室31内では、内
部に残留している酸素が内壁を構成するシリコンと化合
して酸化膜31aとして消費され、内部の圧力がほぼ真
空レベルとなるまで低下するようになる(図12(a)
参照)。また、このとき、単結晶シリコン基板28の上
面にも同様にして酸化膜39が形成される。
【0048】次に、表面酸化膜除去工程T7では、上述
の工程で形成された酸化膜39を除去し、続く酸化膜形
成工程T8にて、新たに酸化膜40を形成し、半導体基
板26が完成する。この後、ダイヤフラム32部分に前
述同様にしてセンサチップ27として機能するようにピ
エゾ抵抗効果を有する抵抗体33およびオーミック接触
用の高濃度不純物領域34を形成すると共に、アルミニ
ウム電極パターン36を形成して図7に示すセンサチッ
プ27が形成される。
【0049】このような第2の実施形態によれば、酸化
膜31aを形成するように熱処理を行なって、圧力基準
室31内の残留酸素を消費して内部を減圧するので、工
程が簡単で、且つ確実に内部を減圧することができ、こ
れによって、研磨工程では圧力基準室31内を大気圧に
保持した状態で研磨を行なえ、ダイヤフラム32の膜厚
を精度良く形成することができる。
【0050】(第3の実施形態)図13ないし図15は
本発明の第3の実施形態を示すもので、第1および第2
の実施形態と異なるところは、圧力センサ素子に加えて
その信号処理回路としての集積回路部を一体に形成した
圧力検出用センサチップ41を構成したところである。
また、この圧力検出用センサチップ41の製造方法にお
いては、第1および第2の実施形態と異なり、貼り合わ
せ工程においては真空中で行なう方法を採用すると共
に、その後、研磨工程を経てダイヤフラムを形成するよ
うにしているものである。
【0051】そこで、本実施形態においては、従来例の
説明において述べたような不具合が発生するのを抑制す
るために、形成しようとしているダイヤフラムの厚さ寸
法を後述する関係の条件式を満たすように設定している
ものである。
【0052】図13は本発明でいうところの半導体装置
である圧力検出用センサチップ41の全体構成を模式的
な断面で示しており、図14は平面図を示している。こ
れらの図13,図14において、支持基板としてのp型
のベースシリコン基板42上には絶縁用の酸化膜43が
形成されると共に半導体層としての素子形成領域44,
45が形成されている。素子形成領域44は圧力センサ
素子46が形成される領域として設けられ、素子形成領
域45は集積回路部47が形成される領域として設けら
れており、これらの間はトレンチ分離構造として機能す
る研磨ストッパ用のシリコン酸化膜48により電気的に
絶縁した状態に分離形成されている。
【0053】また、素子形成領域44および45を構成
する単結晶シリコン膜は、後述するようにして貼り合わ
せ技術を用いて形成されるが、n型不純物を導入した層
として設けられ、例えば、数μmから20μm程度の比
較的厚い膜厚となるように形成されている。
【0054】素子形成領域44において、下面側の酸化
膜43と接する部分には、エッチングにより所定形状で
所定深さに凹部49が形成されており、この凹部49の
開口部分は酸化膜43により閉塞され、これによって内
部に圧力基準室50が設けられている。また、この圧力
基準室50内は、真空あるいは所定の減圧圧力に設定さ
れており、圧力測定時に温度変動によらない基準圧力と
して機能するようになっている。また、この圧力基準室
50を設けることにより、その表面側のn型層部分が圧
力測定に必要とされる所定膜厚に設定されたダイヤフラ
ム51として機能するように設けられている。
【0055】ダイヤフラム51には、圧力基準室50の
縁部と対応する位置の表面部分に圧力測定用の抵抗体領
域52が4個形成されている。これらは、前述同様にし
てピエゾ抵抗効果を利用して圧力に応じてダイヤフラム
51が変形すると、これを抵抗値の変化として検出する
ように設けられたものである。そして、素子形成領域4
4の表面には、酸化膜53が形成されており、抵抗体領
域52に対応して開口部が形成され、この部分を介して
アルミニウム電極膜54によりブリッジ接続された状態
に構成されている。
【0056】一方、素子形成領域45には、種々の素子
が形成されて集積回路部47が構成されるが、例えば、
図13に示すものでは、バイポーラ型のトランジスタ5
5が形成されている。このトランジスタ55は、n型の
素子形成領域45をコレクタ領域としてp型のベース領
域56,n型のエミッタ領域57およびn型のコンタク
ト領域58を形成してなるもので、全体を覆う酸化膜5
3は、ベース領域56,エミッタ領域57およびコレク
タのコンタクト領域58に対応して開口された部分を介
してアルミニウム電極膜54により電気的に接続されて
おり、他の回路素子と接続されている。
【0057】なお、図示はしないが、他にMOSFET
やダイオード,抵抗体などの種々の回路素子が形成され
て圧力検出回路などの集積回路部47が形成されてい
る。また、この集積回路部47の外周部は、前述したよ
うに研磨ストッパを兼ねたトレンチ構造のシリコン酸化
膜48により囲まれるようにして圧力センサ46とは分
離されており、圧力センサ46の領域は、このシリコン
酸化膜48により集積回路部47とは絶縁分離される。
また、圧力検出用センサチップ41の表面全体には図示
しないボンディングパッド部分を除いて保護膜59が形
成されている。
【0058】上記構成において、ダイヤフラム51の膜
厚h(mm)は、次のようにして得られる条件を満足す
るように設定されている。すなわち、周囲が固定された
板材に受ける圧力で撓む量を求める場合において定義さ
れる式は、撓み量の最大値をw(mm),板材の厚さ寸
法h(mm),板材に受ける圧力をP(kgf/m
),材料の弾性率をE(kgfmm)とした場合
に、次式(A)で与えられる。 w=α×(P×a)/(E×h) …(A) ここで、αは、板材の平面的な形状に起因した係数であ
る。
【0059】そこで、本実施形態における圧力センサ部
44について当てはめてみると、ダイヤフラム51の平
面形状は一辺の長さ寸法がa(mm)の正方形状である
から、上述の式(A)中のαの値は0.014として与
えられる。これにより、上式(A)は、 w=0.014×(P×a)/(E×h) …(B) となる。
【0060】また、ダイヤフラム51が受ける圧力をP
(kgf/mm)とすると、これは受圧面側から受け
る圧力Poから圧力基準室50内の基準圧力(減圧もし
くは真空状態)Psを差し引いた値として与えられるか
ら、例えば、Psを真空つまり0kgf/mmとした
場合には、PはPoに等しくなる。したがって、通常の
状態で受ける圧力として1気圧を想定すると、1.03
3×10−2kgf/mmとなる。さらに、ダイヤフ
ラム51は、単結晶シリコンで構成されるから、弾性率
Eは、17000kgf/mmとなる。
【0061】ここで、上述の式(B)で得られる撓み量
の最大値wが、ダイヤフラム51の厚さ寸法を設定する
際に、実質的に悪影響を受けない程度を想定すると、最
大でもダイヤフラム51の厚さ寸法以下程度となれば良
いから、式(B)において、この条件を考慮すると、 w=0.014×(P×a)/(E×h)>h …(C) という条件式(C)が満たされれば良いことになる。
【0062】そこで、上述の条件式(C)に上述した
P,Eの具体的な値を代入すると、この条件式を満たす
関係としてダイヤフラム51の一辺の長さ寸法aの厚さ
寸法hに対する比の値(a/h)の値についての条件を
求めることができ、 (a/h)<104 …(D) という関係を得ることができる。すなわち、ダイヤフラ
ム51の一辺の長さ寸法aに対して条件式(D)を満た
す厚さ寸法hに設定すれば撓み量の最大値wをその厚さ
寸法hよりも小さい程度に抑制することができるように
なるのである。この場合では、例えば、ダイヤフラム5
1の厚さ寸法hを2μm程度に設定する場合には、一辺
の長さ寸法aを208μmよりも小さい寸法に設定すれ
ば良いということになる。
【0063】次に、上述の圧力検出用センサチップ41
の製造方法について、図15および図16に示す概略的
な製造工程に対応した断面図も参照して説明する。この
実施形態においては、半導体層用基板として図15
(a)に示すように、n型不純物が導入された単結晶シ
リコン基板60を用いている。まず、トレンチ形成工程
において、半導体基板60の表面に、素子分離領域4
4,45に対応して設けるシリコン酸化膜48を配設す
るためのトレンチ61を所定深さ寸法に形成する。この
トレンチ61は、前述したように圧力センサ素子46と
集積回路部47とを絶縁分離すると共に、後工程におい
てダイヤフラム51を形成する際の研磨工程での研磨ス
トッパとしての機能も兼ねたものである。
【0064】さて、トレンチ形成工程では、具体的に
は、半導体基板60の表面にPE−CVD TEOS
(plasma enhanced chemical vapor deposition tetral
xy orthosilicate )膜などの酸化膜をエッチングのマ
スク部材として所定膜厚だけデポジションし、続いてト
レンチ61を形成する部分をフォトリソグラフィ処理に
よって開口する。この後、ドライエッチング処理などの
方法によって異方性エッチングを行ない、PE−CVD
TEOSによる酸化膜をエッチングすると共に、シリ
コンをエッチングして所定深さ寸法のトレンチ61を形
成する。
【0065】次に、酸化膜形成工程では、トレンチ61
内の表面にシリコン酸化膜48を形成すると共に、半導
体基板60の表面にシリコン酸化膜62を形成するもの
で、具体的には、LP−HTO(low pressure high te
mperature oxide )法などの熱酸化により形成し、半導
体基板62の表面を平坦な状態にする.次に、圧力基準
室50を形成するための領域の表面の酸化膜62を除去
して開口部を形成し、ここを介して所定深さまでp型不
純物を導入してp型領域63を形成する(同図(b)参
照)。
【0066】続いて、圧力基準室用凹部形成工程では、
p型領域63を選択的にエッチングして除去する(同図
(c)参照)。この場合、p型領域63のみを選択的に
エッチングする方法としては、pn接合部分に逆バイア
スを印加した状態でエッチング液に浸して行なう電気化
学ストップエッチング法がある。この方法を用いると、
p型領域63部分のエッチングがほぼ完了すると、pn
接合が無くなることにより電流が流れるようになり、陽
極酸化膜を形成するようになる。これによってシリコン
の層が陽極酸化膜に変わると、シリコンの露出がなくな
ってエッチングが停止する。この結果、p型領域63部
分をエッチングにより除去して凹部49を形成すること
ができる。
【0067】なお、上述の場合で、圧力基準室用凹部4
9の形成は、p型領域63を形成して電気化学ストップ
エッチングにより形成することに代えて、通常のドライ
エッチング処理などにより所定深さ寸法の凹部49を形
成するようにしても良い。
【0068】一方、支持基板として用いる単結晶シリコ
ンからなるベースシリコン基板42には、酸化膜形成工
程において、表面に所定の膜厚で熱酸化などの方法によ
り酸化膜43が形成される(同図(d)参照)。この酸
化膜43は、前述したように、半導体層44,45に対
する絶縁膜として機能するものである。
【0069】次に、貼り合わせ工程においては、ベース
シリコン基板42および半導体基板62のそれぞれに対
して、所定の前処理工程を実施して表面を貼り合わせす
るのに適した状態とした後に、減圧雰囲気として真空中
にてベースシリコン基板42の酸化膜43の面と半導体
基板62の凹部49を形成した側の面とを貼り合わせる
(図16(a)参照)。この後、熱処理を行なって貼り
合わせ面の密着強度を高める。
【0070】そして、研磨工程では、単結晶シリコン基
板62の上面側を研磨して、圧力基準室用凹部49の上
部に位置する部分をダイヤフラム51として形成する
(同図(b)参照)。このとき、研磨により調整するダ
イヤフラム51の厚さ寸法は、例えば、1〜10μm程
度であるが、前述した条件を満たすように設定されてい
る。したがって、研磨によってダイヤフラム51の部分
の厚さが薄くなっても、そのときの圧力差Pによってダ
イヤフラム51の撓み量の最大値wは、ダイヤフラム5
1の厚さ寸法h以上となることがないので、ほぼ均一な
厚さ寸法に研磨することができる。
【0071】そして、上述のようにして形成された状態
で、センサチップ41としての機能を達成させるための
素子を形成する素子形成工程を実施する。この場合にお
いては、ダイヤフラム51の部分にピエゾ抵抗効果を有
する抵抗体52を拡散法などの周知の技術を用いて不純
物を導入することにより形成し、さらには、集積回路部
47としてのバイポーラトランジスタ55を構成するベ
ース領域56,エミッタ領域57およびコンタクト領域
58などを形成する(同図(c)参照)。
【0072】最後に、電極パッド部開口処理工程にて、
アルミニウム電極パターン54のボンディングパッド部
分の酸化膜59をフォトリソグラフィ処理により開口す
ることにより、図13および図14に示すような構成の
センサチップ41を得ることができる。
【0073】このような本実施形態によれば、ダイヤフ
ラム51の厚さ寸hを、式(D)で示す条件を満たすよ
うに設定しているので、圧力基準室50を真空雰囲気中
で貼り合わせを行なって形成し、ダイヤフラム51形成
のための研磨工程を実施する場合でも、研磨の進行に伴
うダイヤフラム51部分の撓み量wを抑制することがで
き、変形に伴う膜厚の不均一の発生を防止することがで
きるようになる。
【0074】また、本実施形態によれば、圧力検出用セ
ンサチップ41に圧力センサ素子46と集積回路部47
を一体に設ける構成とすることができるので、圧力セン
サ素子46の検出出力に信号処理を行なった状態で出力
信号として得ることができるようになる。この場合、通
常の圧力センサ素子46に必要なダイヤフラム51の厚
さ寸法hに対して、集積回路部47に形成する素子は深
い寸法が必要となるのに対応して、圧力基準室50を凹
部49を形成することにより設ける構成としているの
で、集積回路部47を形成するための設計の自由度を高
めたものとすることができるようになる。
【0075】(第4の実施形態)図17および図18
は、本発明の第4の実施形態を示すもので、第3の実施
形態と異なるところは、集積回路部47を設けない圧力
センサ部46のみを設けるディスクリート素子構造とし
たものであり、圧力基準室用の凹部をシリコンのエッチ
ングで形成しないで圧力基準室を設けるようにしたとこ
ろである。
【0076】すなわち、半導体圧力センサチップ64
は、支持基板としてのp型ベースシリコン基板65上に
は圧力基準室形成用の酸化膜66が所定膜厚で形成され
ており、その一部を正方形状に開口した圧力基準室67
が形成されている。この圧力基準室67上には、単結晶
シリコンからなる所定の厚さ寸法hを有するダイヤフラ
ム68が設けられている。このダイヤフラム68は、周
囲をトレンチ構造を有する酸化膜部69により区画され
ている。
【0077】ダイヤフラム68には、圧力基準室67の
縁部と対応する位置の表面部分に圧力測定用の抵抗体領
域70が形成されている。これらは、前述同様にしてピ
エゾ抵抗効果を利用して圧力に応じてダイヤフラム68
が変形すると、これを抵抗値の変化として検出するよう
に設けられたものである。このダイヤフラム68の表面
には、酸化膜71が形成されており、抵抗体領域70に
対応して開口部が形成され、この部分を介してアルミニ
ウム電極膜72によりブリッジ接続された状態に構成さ
れている。また、表面全体にはボンディングパッド部分
を除いた保護膜73が形成されている。
【0078】上記構成において、ダイヤフラム68の膜
厚h(mm)は、第3の実施形態と同様の条件を満足す
るように設定されている。すなわち、前述の式(A)か
らこのダイヤフラム68に対応して導かれる式(B)で
得られる撓み量の最大値wが、前述同様の条件下でダイ
ヤフラム68の厚さ寸法hよりも小となる条件として示
される式(C)に当てはめると、式(D)で示す条件が
得られる。すなわち、ダイヤフラム68の一辺の長さ寸
法aに対して条件式(D)を満たす厚さ寸法hに設定す
れば撓み量の最大値wをその厚さ寸法hよりも小さい程
度に抑制することができるようになるのである。この場
合では、例えば、ダイヤフラム51の厚さ寸法hを2μ
m程度に設定する場合には、一辺の長さ寸法aを208
μmよりも小さい寸法に設定すれば良いということにな
る。
【0079】次に、上述の圧力検出用センサチップ64
の製造方法について、図18を参照して説明する。この
実施形態においては、半導体層用基板として図18
(a)に示すように、n型不純物が導入された単結晶シ
リコン基板74を用いている。まず、トレンチ形成工程
において、半導体基板74の表面に、ダイヤフラム68
部分に対応して設けるシリコン酸化膜69を配設するた
めのトレンチ75を所定深さ寸法に形成する。このトレ
ンチ75は、後工程においてダイヤフラ68を形成する
ために行なう研磨工程での研磨ストッパとしての機能を
果すように設けたものである。
【0080】次に、支持基板として用いる単結晶シリコ
ンからなるベースシリコン基板65には、酸化膜形成工
程において、表面に所定の膜厚で熱酸化などの方法によ
り酸化膜66が形成される(同図(b)参照)。この酸
化膜66には、圧力基準室67に対応する部分にフォト
リソグラフィ処理により正方形状をなす開口部66aが
形成される。
【0081】次に、貼り合わせ工程においては、ベース
シリコン基板65および半導体基板74のそれぞれに対
して、所定の前処理工程を実施して表面を貼り合わせす
るのに適した状態とした後に、真空中にてベースシリコ
ン基板65の酸化膜66の面と半導体基板74のトレン
チ75を形成した側の面とを貼り合わせる(同図(c)
参照)。この後、熱処理を行なって貼り合わせ面の密着
強度を高める。これにより、酸化膜66の開口部66a
部分には、酸化膜66の厚さ寸法分だけの空間が形成さ
れ、これが圧力基準室67として得られるようになる。
【0082】そして、研磨工程では、単結晶シリコン基
板74の上面側を研磨して、圧力基準室用凹部67の上
部に位置する部分をダイヤフラム68として形成する
(同図(b)参照)。このとき、研磨により調整するダ
イヤフラム68の厚さ寸法は、例えば、1〜10μm程
度であるが、前述した条件を満たすように設定されてい
る。したがって、研磨によってダイヤフラム68の部分
の厚さが薄くなっても、そのときの圧力差Pによってダ
イヤフラム68の撓み量の最大値wは、ダイヤフラム6
8の厚さ寸法h以上となることがないので、ほぼ均一な
厚さ寸法に研磨することができる。
【0083】そして、上述のようにして形成された状態
で、センサチップ64としての機能を達成させるための
素子を形成する素子形成工程を実施する。この場合にお
いては、ダイヤフラム68の部分にピエゾ抵抗効果を有
する抵抗体70を拡散法などの周知の技術を用いて不純
物を導入することにより形成し、電極パッド部開口処理
工程にて、アルミニウム電極パターン72のボンディン
グパッド部分の酸化膜71をフォトリソグラフィ処理に
より開口することにより、図17に示すような構成のセ
ンサチップ64を得ることができる。
【0084】このような本実施形態によれば、第3の実
施形態と同様にして、圧力基準室67を真空中で貼り合
わせ工程を実施することにより設けると共に、ダイヤフ
ラム68の厚さ寸法hを前述の条件式(D)を満たすよ
うに設定して研磨工程を行なうので、撓み量の最大値w
を抑制して素子形成や圧力測定に支障を来すことのない
ようにすることができるので、加工処理を簡略化するこ
とができる。
【0085】また、本実施形態によれば、圧力基準室6
7を酸化膜66に開口部66aを形成することにより、
貼り合わせ時にその部分が空間となるようにして設ける
構成としたので、圧力基準室67を形成するために凹部
を別途に加工形成する必要がなくなり、製造工程の簡略
化を図ることができるようになる。
【0086】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形また拡張できる。研磨工程
で発生することが予想されるダイヤフラムの撓みの度合
いは、ダイヤフラムの厚さ寸法のみに依存するのではな
くその面積にも依存しており、例えば、ダイヤフラムの
厚さが比較的厚い場合でも、面積が広くなると内外の圧
力差で発生する撓みの度合いが大きくなる。したがっ
て、本発明においても、第1および第2の実施形態で示
したダイヤフラム20,32の厚さ寸法の場合のみなら
ず、さらに厚く形成する場合でも、面積が大きくなる
と、十分にその効果を得ることができるようになる。
【0087】第1の基板として単結晶シリコン基板1
3,28を用い、ダイヤフラム20,32部分にピエゾ
抵抗効果を利用する抵抗体21,33を利用する構成の
実施形態について説明したが、単結晶のシリコン基板を
必要としない場合には多結晶あるいはアモルファスを基
体とした基板を用いることができるし、あるいはシリコ
ン以外の材質の基板を用いることもできる。
【0088】また、第2の基板としてベースシリコン基
板15,30を用いたが、単結晶シリコンの基板に限ら
ず、第1の基板と貼り合わせが可能で、剛性を有するセ
ラミック製の基板であれば何でも良い。
【0089】第2の実施形態では、圧力基準室31内を
減圧するために、内部の酸素を消費して酸化膜31aを
形成するようにしたが、これに限らず、内部に窒素を充
填した状態で貼り合わせ工程を実施しておいて窒化シリ
コン膜を形成することで内部の窒素を消費して減圧する
ようにしても良いし、他の方法により内部の気体を消費
して減圧するようにしても良い。
【0090】上記各実施形態においては、ダイヤフラム
の形状を一辺がaの正方形状とするものについて説明し
たが、製造工程が複雑になったりあるいは測定結果の信
号処理や構造的な制約がなければ、正方形状に限らず、
長方形状あるいは円形状にすることもできる。この場
合、ダイヤフラムは圧力基準室の平面形状によって決ま
るので、その圧力基準室の凹部の形成工程と密接な関係
を有することになる。したがって、凹部の形成工程上で
問題がなければ採用することができる。また、第4の実
施形態のように、凹部を形成しないものにおいては、長
方形状あるいは円形状のダイヤフラムを設けることは容
易なものとなる。
【0091】ところで、ダイヤフラムを円形状に形成す
る場合には、第3の実施形態あるいは第4の実施形態に
おいて説明した条件式は次のように変更される。すなわ
ち、ダイヤフラムの膜厚h(mm)は、平面形状が半径
aの円形状をなす場合には、式(A)で示される式は、
αの値が異なることを除いて同じとなるから、 w=α×(P×a)/(E×h) …(A) となる。そこで、ダイヤフラムの平面形状が半径aの円
形状である場合のαの値は、0.171tosite与
えられるから、式(B)は、 w=0.171×(P×a)/(E×h) …(B′) となる。
【0092】次に、前述同様にして、式(B)で得られ
る撓み量の最大値wが、ダイヤフラムの厚さ寸法を設定
する際に、ダイヤフラムの厚さ寸法以下程度となる条件
を考慮すると、 w=0.171×(P×a)/(E×h)>h …(C′) という条件式(C)が得られるので、これに第3の実施
形態で説明したP,Eの具体的な値を代入すると、この
条件式を満たす関係としてダイヤフラムの半径寸法aの
厚さ寸法hに対する比の値(a/h)の値についての条
件を求めることができ、 (a/h)<56 …(E) という関係を得ることができる。すなわち、ダイヤフラ
ムの半径寸法aに対して条件式(E)を満たす厚さ寸法
hに設定すれば撓み量の最大値wをその厚さ寸法hより
も小さい程度に抑制することができるようになるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す半導体圧力セン
サチップの模式的な断面図
【図2】半導体圧力センサチップの上面図
【図3】製造工程の概略を示す流れ図
【図4】製造工程別の模式的断面図(その1)
【図5】製造工程別の模式的断面図(その2)
【図6】製造工程別の模式的断面図(その3)
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図8】図2相当図
【図9】図3相当図
【図10】製造工程別の模式的断面図(その1)
【図11】製造工程別の模式的断面図(その2)
【図12】製造工程別の模式的断面図(その3)
【図13】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図14】図2相当図
【図15】製造工程別の模式的断面図(その1)
【図16】製造工程別の模式的断面図(その2)
【図17】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図18】製造工程別の模式的断面図
【図19】従来例を示す製造工程別の模式的断面図
【符号の説明】
11,26は半導体基板、12,27,41,64は半
導体圧力センサチップ、13,28,42,65は単結
晶シリコン基板(第1の基板)、14,29,43,6
6は酸化膜、15,30,62,74はベースシリコン
基板(第2の基板)、16,31,50,67は圧力基
準室、17は連通孔、18は封止孔、19は酸化膜、2
0,32,51,68はダイヤフラム、21,33,5
2,70は抵抗体、22,34は高不純物濃度領域、2
4,36,54,72はアルミニウム電極パターン、2
4a,36aはボンディングパッド、25,38は酸化
膜、31aは酸化膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 稲男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 川崎 栄嗣 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に圧力基準室が減圧された状態で設
    けられた半導体基板を、2枚の基板を貼り合わせること
    により形成する半導体基板の製造方法において、 第1の基板に圧力基準室用の凹部を形成する凹部形成工
    程と、 前記第1の基板の前記凹部が形成された側の面を閉塞す
    るように第2の基板を大気圧相当の雰囲気中で貼り合わ
    せる貼り合わせ工程と、 第1および第2の基板を貼り合わせた状態で前記圧力基
    準室用の凹部内を減圧する減圧工程とを備えたことを特
    徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記貼り合わせ工程に先だって、前記第1および第2の
    基板を貼り合わせた状態で前記圧力基準室用の凹部に外
    部と連通する連通孔が形成されるように、前記第1また
    は第2の基板に連通孔部を形成する連通孔形成工程を設
    け、 前記減圧工程では前記連通孔を介して前記圧力基準室用
    の凹部内を減圧すると共に、減圧後にその連通孔を閉塞
    するように封止処理工程を行なうことを特徴とする半導
    体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記減圧工程は、前記圧力基準室部分を利用して圧力セ
    ンサなどの素子を形成するための素子形成工程が終了し
    た後に行なわれることを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記貼り合わせ工程は、前記第1および第2の基板を貼
    り合わせることにより前記圧力基準室用の凹部内が密閉
    された状態となるように実施され、 前記減圧工程は、熱処理を行なうことにより前記圧力基
    準室用の凹部内の気体を基板部材と化合させることによ
    り消費して内部を減圧するようにしたことを特徴とする
    半導体基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記減圧工程は、前記熱処理を行なうことにより、前記
    圧力基準室用の凹部内の酸素を基板部材と化合させて酸
    化膜を形成させることで消費して内部を減圧するように
    したことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記貼り合わせ工程に先だって、前記第1の基板の圧力
    基準室用の凹部内を半導体面が露出するように処理する
    表面処理工程を設けたことを特徴とする半導体基板の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記表面処理工程においては、前記第1の基板の圧力基
    準室用の凹部内に設けられている酸化膜を除去する処理
    を行なうことにより半導体面が露出するようにしたこと
    を特徴とする半導体基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の半
    導体基板の製造方法において、 前記減圧工程に先だって、前記第1の基板の圧力基準室
    用の凹部の部分の肉厚を薄くしてダイヤフラム形成部を
    設けるように研磨を行なう研磨工程を設けたことを特徴
    とする半導体基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 ダイヤフラムの裏面内部に内部に減圧さ
    れた圧力基準室を備え、そのダイヤフラムに受ける圧力
    を圧力に応じた撓み量を検出して検出するようにした半
    導体圧力センサにおいて、 前記ダイヤフラムの厚さ寸法は、そのダイヤフラムの厚
    さ寸法,一辺の長さ寸法,材質に応じて決まる弾性率お
    よびダイヤフラム面に一様に受ける圧力から求められる
    撓み量の最大値の値が当該ダイヤフラムの厚さ寸法以下
    となる条件を満たすように設定されていることを特徴と
    する半導体圧力センサ。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体圧力センサに
    おいて、 前記ダイヤフラムの厚さ寸法をh(mm),正方形状の
    一辺の長さ寸法をa(mm),受圧面側に受ける圧力P
    o(kgf/mm)と前記圧力基準室側との圧力Ps
    (kgf/mm)との差により決まる実質的な受圧を
    P(kgf/mm,(=Po−Ps)),材質により
    決まる弾性率をE(kgf/mm)としたときに、前
    記ダイヤフラムの撓み量の最大値をw(mm)を、 w=0.014×(P×a)/(E×h) で与え、この撓み量の最大値wがダイヤフラムの厚さ寸
    法h以下となる条件を満たすように設定することを特徴
    とする半導体圧力センサ。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の半導体圧
    力センサにおいて、前記ダイヤフラムの部分をシリコン
    単結晶により構成する場合に、そのダイヤフラムの一辺
    の寸法aの厚さ寸法hに対する比の値a/hを、次の条
    件を満たすように設定したことを特徴とする半導体圧力
    センサ。 (a/h)<104
  12. 【請求項12】 ダイヤフラムの裏面内部に内部に減圧
    された圧力基準室を備え、そのダイヤフラムに受ける圧
    力を圧力に応じた撓み量を検出して検出するようにした
    半導体圧力センサにおいて、 前記ダイヤフラムの厚さ寸法は、そのダイヤフラムの厚
    さ寸法,半径の寸法,材質に応じて決まる弾性率および
    ダイヤフラム面に一様に受ける圧力から求められる撓み
    量の最大値の値が当該ダイヤフラムの厚さ寸法以下とな
    る条件を満たすように設定されていることを特徴とする
    半導体圧力センサ。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の半導体圧力センサ
    において、 前記ダイヤフラムの厚さ寸法をh(mm),円形状の半
    径をa(mm),受圧面側に受ける圧力Po(kgf/
    mm)と前記圧力基準室側との圧力Ps(kgf/m
    )との差により決まる実質的な受圧をP(kgf/
    mm,(=Po−Ps)),材質により決まる弾性率
    をE(kgf/mm)としたときに、前記ダイヤフラ
    ムの撓み量の最大値をw(mm)を、 w=0.171×(P×a)/(E×h) で与え、この撓み量の最大値wがダイヤフラムの厚さ寸
    法h以下となる条件を満たすように設定することを特徴
    とする半導体圧力センサ。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の半導体
    圧力センサにおいて、 前記ダイヤフラムの部分をシリ
    コン単結晶により構成する場合に、そのダイヤフラムの
    半径寸法aの厚さ寸法hに対する比の値a/hを、次の
    条件を満たすように設定したことを特徴とする半導体圧
    力センサ。 (a/h)<56
  15. 【請求項15】 請求項9ないし14のいずれかに記載
    の半導体圧力センサを製造する製造方法において、 ダイヤフラム形成用の基板と支持基板とを減圧雰囲気中
    で貼り合わせて前記圧力基準室を形成する貼り合わせ工
    程と、 前記ダイヤフラム形成用の基板の厚さを前記ダイヤフラ
    ムとして機能するための所定の厚さ寸法となるまで薄く
    するように研磨による仕上げ処理を含んだダイヤフラム
    形成工程とを含んでなり、 前記ダイヤフラムの厚さ寸法を、そのダイヤフラムの厚
    さ寸法,一辺の長さ寸法,材質に応じて決まる弾性率お
    よびダイヤフラム面に一様に受ける圧力から求められる
    撓み量の最大値の値が当該ダイヤフラムの厚さ寸法以下
    となる条件を満たすような範囲内で形成することを特徴
    とする半導体圧力センサの製造方法。
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