JPH1167751A - 保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびその製造装置 - Google Patents
保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびその製造装置Info
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Abstract
一な保護膜を形成する保護膜付きシリコンウェーハ製造
方法およびその製造装置を提供する。 【解決手段】サセプタ3の表面に設けられたワイヤ製保
持手段5にシリコンウェーハ7を載置するので、サセプ
タ表面部2とシリコンウェーハ7間の離間距離がワイヤ
6により均一に保たれ、かつ線接触により最小限に接触
面積で接触ですみ、サセプタ3からシリコンウェーハ7
への熱伝達はほぼ輻射にとなるため、シリコンウェーハ
7は均一温度に加熱され保護膜も均一に形成される。
Description
保護膜を形成する保護膜付きシリコンウェーハの製造方
法およびその製造装置に係わり、特にサセプタとウェー
ハの離間にワイヤ製保持手段を用いて均一な保護膜を形
成する保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびそ
の製造装置に関する。
子、集積回路素子等の各種の回路素子を形成する場合、
P型またはN型シリコンウェーハ上にP- またはN+ の
エピタキシャル層を形成し、このエピタキシャル層に各
種の回路素子を形成する。このエピタキシャル層を形成
する際、主としてシリコンウェーハの裏面から、また一
部側面から不純物(ドーパント)がエピタキシャル層表
面に拡散され、エピタキシャル層の抵抗分布にバラツキ
を生じ、所望の不純物濃度のエピタキシャル層が得られ
なくなるいわゆるオートドープ現象が問題になる。この
問題を回避するため、エピタキシャル層を形成する前に
シリコンウェーハの裏面および側面に保護膜を化学蒸着
により形成し、不純物の外方拡散を抑制する方法が取ら
れている。
400℃以上に加熱されたアルミニュウム合金製のサセ
プタ上に、ケミカルポリッシュされたシリコンウェーハ
を直接接触させ載置し、サセプタに接触する面とは反対
側の面および側面に化学的蒸着により保護膜を形成して
いた。保護膜が形成された面は、その後の工程により、
反対側の面が鏡面研磨されるため裏面となる。
度分布が直接シリコンウェーハの保護膜成長表面の温度
分布に反映するため、これにより保護膜の厚さにバラツ
キが生じ、厚さの均一性に影響がある。
は取り外しのため、サセプタ表面に溝を設けシリコンウ
ェーハのサセプタ側の面にウェーハの載置あるいは取り
外しのための移載治具を挿入してシリコンの取り扱いを
容易にするシリコンウェーハの製造装置は存在する。こ
の製造装置はウェーハ表面のサセプタとの接触部分と、
非接触部分の温度差が大きくなりシリコンウェーハの保
護膜均一性が損なわれる。
示されているように、シリコンウェーハの保護膜成長表
面の温度分布を均一にするため、サセプタにリング状突
起を設ける技術があるが、このサセプタは高純度の基材
を切削加工し、この加工材に化学蒸着をするもので、サ
セプタの製造コストが高くなったり、接触面からの熱伝
導によりシリコンウェーハ表面に温度差(バラツキ)が
生じ、かつ種々の寸法のシリコンウェーハに対しては、
それぞれに対応する寸法のサセプタを必要としていた。
に形成するためには、サセプタ上に載置したシリコンウ
ェーハの表面温度をバラツキ1〜2%以内に調整する必
要がある。
もので、シリコンウェーハを均一に加熱し、均一な保護
膜を安定的に形成できる保護膜付きシリコンウェーハの
製造方法およびその方法を提供することを目的とする。
熱輻射により均一温度にバラツキなく加熱し、均一な保
護膜を得ると共に、シリコンウェーハ取り扱いも容易な
保護膜付きシリコンウェーハの製造方法を提供すること
にある。
350〜500℃とし、サセプタへのシリコンウェーハ
の直接接触を防止し、シリコンウェーハの汚染と損傷を
防止して取り扱いを容易しした保護膜付きシリコンウェ
ーハの製造方法を提供することにある。
膜付きシリコンウェーハの製造方法を実施するための保
護膜付きシリコンウェーハの製造装置を提供することに
ある。
きシリコンウェーハの製造方法は、上述した課題を解決
するため、所定温度に加熱される化学蒸着装置内のサセ
プタの表面部にワイヤ製保持手段を設け、このワイヤ製
保持手段にシリコンウェーハを載置して前記サセプタ上
に前記シリコンウェーハを離間保持し、原料ガス、例え
ばモノシランと酸素の混合ガスを供給して、前記シリコ
ンの片面および必要に応じて側面に保護膜を形成する方
法である。
ウェーハ製造方法は、上述した課題を解決するために、
ワイヤ製保持手段に用いられるワイヤの直径を0.1〜
1.0mmとし、シリコンウェーハと表面部間を0.1
〜1.0mm離間させる方法である。
ンウェーハの製造方法は、上述した課題を解決するため
に、ワイヤ製保持手段を網状にワイヤを張った治具にす
る方法である。
リコンウェーハの製造方法は、上述した課題を解決する
ために、保護膜を二酸化珪素で形成し、この保護膜形成
時サセプタ温度を350〜500℃に保持する方法であ
る。
リコンウェーハの製造方法は、サセプタの表面部が平坦
である方法である。
膜付きシリコンウェーハの製造装置は、上述した課題を
解決するため、化学蒸着装置内に設けられたサセプタ
と、このサセプタの表面部に設けられたシリコンウェー
ハが載置されるワイヤ製保持手段とを具備するものであ
る。
ンウェーハの製造装置は、上述した課題を解決するた
め、ワイヤ製保持手段を金属枠等の外枠にワイヤを網状
に張った治具に構成したものである。
ハの製造方法および製造装置においては、サセプタ表面
に設けられたワイヤにシリコンウェーハを載置するの
で、サセプタ表面とシリコンウェーハ間の距離は均一に
保たれ、かつ線接触により最小限の接触ですみ、サセプ
タからシリコンウェーハへの熱伝達はほぼ輻射のみとな
るため、シリコンウェーハは均一温度に加熱され、均一
の保護膜が形成される。
シリコンウェーハの製造方法およびその装置の一実施態
様を図面に基づき説明する。
装置1で、この装置1に表面部2が平坦なアルミニュウ
ムあるいはアルミニュウム合金製でディスク状のサセプ
タ3と、このサセプタ3の下方に加熱を目的とした抵抗
発熱体4を設ける。
はワイヤ製保持手段5が設置される。ワイヤ製保持手段
5はサセプタ3の表面部2の周辺に中心角がほぼ120
゜毎に複数のピン状の取付部5aを突出して設け、この
取付部5a間にワイヤ6を表面部2上に接するように複
数本づつ平行に張設して構成される。
ェーハの金属汚染防止用に表面に酸化膜を形成される。
ワイヤ製保持手段5はサセプタ3の表面部2上に例えば
3本づつワイヤ6平行に組をなすように張設される。
触でも安定して載置されるよう3本のワイヤ6上に跨る
ように載置される。
種々考えられる。図4に示すように、ワイヤ6を網状、
例えば周知の餅網状に張る場合には、サセプタ3より一
回り大きい金属枠等の外枠8を用意し、この外枠8にワ
イヤ6を張設して網状の治具9を作る。
用する。この網状の治具9の使用方法は、室温で網状の
治具9にシリコンウェーハ7を載置した後、網状の治具
9をアルミニュウム製のサセプタ3に移載し、シリコン
ウェーハ7に保護膜を形成し、その後、この網状の治具
9を金属枠ごとサセプタ3上から取り外し室温迄冷却
し、その後シリコンウェーハ7を移載させることによ
り、高温でのウェーハ移載で発生する品質上の不都合を
排除することができる。
質上の不具合とは、ウェーハの着脱に金属製チャックに
より真空吸着する方法が一般的であるが、この方法では
シリコンウェーハ表面または保護膜面に真空吸着時に金
属チャックとの衝撃により損傷を与えることである。
持手段を使用するときは、ワイヤ表面を酸化させて酸化
膜を形成し、ワイヤ製保持手段からの金属汚染を防止す
る。ステンレスワイヤに替えてモリブデンワイヤや他の
金属ワイヤ製のワイヤ製保持手段を用いてもよい。
イヤ製保持手段を使用する場合も、ワイヤ表面にを酸化
処理やコーティングを行って金属汚染防止措置が施され
たワイヤ製保持手段が好適に使用される。
れるワイヤ6の直径は、例えば0.1〜1.0mm範
囲、好ましくは0.15mmであり、0.15mmのワ
イヤ6を用いた場合、シリコンウェーハ7を表面部2と
シリコンウェーハ7の表面8とを距離(t)=0.15
mm離間してワイヤ6上に載置される。
と、サセプタ表面とウェーハ表面とのわずかな距離のバ
ラツキが原因でウェーハ表面に大きな温度差が生じる虞
があり、ウェーハ表面温度の均一化が図れない一方、ワ
イヤ6の直径が1.0mmより大きいと熱輻射の効率が
悪いため、サセプタ温度とウェーハ表面の温度差が大き
くなり過ぎ、その結果としてウェーハ面内の温度分布の
均一化が図れず実用的でない。
持用の突起や着脱用の溝を設けた専用のサセプタが不要
となり、サセプタの製造が容易になる。
3を加熱するとともに化学蒸着装置1に原料ガスとして
のモノシランと酸素を体積比で1:8〜15、好ましく
は1:12.5の割合で供給する。
℃、好ましくは400℃近傍の比較的低温である410
±5℃に調節保持し、0.6μm/mm以下の膜形成速
度で化学蒸着を行い、シリコンウェーハ7の裏面9およ
び側面10に保護膜Mを形成する。この場合、サセプタ
3の表面部2とシリコンウェーハ7の表面8とは、ワイ
ヤ製保持手段5を構成するワイヤ6により離間している
ので、サセプタ3からシリコンウェーハ7への熱伝達は
ほぼ輻射によるため、シリコンウェーハ7は均一に加熱
され、シリコンウェーハ7の温度も均一になり、従っ
て、保護膜も均一に形成される。シリコンウェーハ7の
裏面9に200〜1500nm、例えば約800nmの
二酸化珪素膜である保護膜Mを形成するが、このとき、
後のデバイス作成プロセスで素子、回路が形成されるシ
リコンウェーハ7の表面8にも約100〜200nmの
膜が形成されるが、本製造工程後、エピタキシャル成長
前にエッチング工程等で容易に除去できる。
適用した結果を示す。
になる裏面10の温度について、面内を十字に5点の測
定を行い、その温度分布測定結果を表1に示した。
載置したシリコンウェーハ7についても同様の測定を行
った。
コンウェーハ7の表面温度は、比較例1に比べ約10℃
低くなるが、温度のバラツキが小さくなり、温度均一性
が向上することがわかった。
00mmシリコンウェーハ7を6枚を用い、保護膜Mを
形成し、面内を十字に5点の膜厚を測定した。その膜厚
の分布測定結果を表2に示した。また、比較例2とし
て、サセプタ3に直接載置したシリコンウェーハ7につ
いても同様の測定を行った。膜形成速度は0.5μm/
minで行った。
コンウェーハ7の膜厚のバラツキが小さくなり、膜厚均
一は、比較例2に比べ向上することがわかった。
達はほぼ輻射となるため、シリコンウェーハは均一温度
に加熱され、均一な保護膜が得られる保護膜付きシリコ
ン製造方法およびその製造装置を提供できる。
ワイヤを介してシリコンウェーハが線接触で保持されサ
セプタにシリコンウェーハが直接接触しないから、シリ
コンウェーハのサセプタへの吸着が避けられ取り出し等
の取り扱いが容易になると共にシリコンウェーハのキズ
発生も抑制できる。
よりひとまわり大きい金属枠等の外枠を用いてワイヤを
網状に張設し、この上にシリコンウェーハを並べる方法
を容易に用いることができる。
ハの載置、および取り外しが室温で可能となり、ウェー
ハ吸着治具をテフロン等の樹脂製とすることができるこ
とから、吸着時の衝撃によるシリコンウェーハのキズ等
の損傷の発生を有効に防止できる利点もある。
造方法の実施に用いられる化学蒸着装置の概略図。
造方法の実施に用の方法の要部構成するサセプタの平面
図。
造方法の実施に用られるワイヤ製保持手段の治具の平面
図。
Claims (7)
- 【請求項1】 化学蒸着装置内のサセプタの表面部にワ
イヤ製保持手段を設け、この保持手段のワイヤにシリコ
ンウェーハを載置して前記サセプタ上に前記シリコンウ
ェーハを離間保持し、前記化学蒸着装置内に原料ガスを
供給し、前記シリコンウェーハの少なくともに片面に保
護膜を形成することを特徴とする保護膜付きシリコンウ
ェーハの製造方法。 - 【請求項2】 ワイヤ製保持手段に用いられるワイヤの
直径を0.1〜1.0mmとし、シリコンウェーハとサ
セプタの表面部間を0.1〜1.0mm離間させること
を特徴とする請求項1記載の保護膜付きシリコンウェー
ハの製造方法。 - 【請求項3】 ワイヤ製保持手段を網状にワイヤを張っ
た治具にすることを特徴とする請求項1記載の保護膜付
きシリコンウェーハの製造方法。 - 【請求項4】 保護膜を二酸化珪素で形成し、この保護
膜形成時のサセプタの温度を350〜500℃とするこ
とを特徴とする請求項1記載の保護膜付きシリコンウェ
ーハの製造方法。 - 【請求項5】 サセプタの表面部が平坦であるをことを
特徴とする請求項1または請求項2記載の保護膜付きシ
リコンウェーハの製造方法。 - 【請求項6】 化学蒸着装置内に設けられたサセプタ
と、このサセプタの表面部に設けられシリコンウェーハ
が載置されるワイヤ製保持手段とを具備することを特徴
とする保護膜付きシリコンウェーハ製造装置。 - 【請求項7】 ワイヤ製保持手段は金属枠等の外枠にワ
イヤを網状に張った治具で構成したことを特徴とする請
求項6記載の保護膜付きシリコンウェーハ製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21497397A JP3693470B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1167751A true JPH1167751A (ja) | 1999-03-09 |
JP3693470B2 JP3693470B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=16664623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21497397A Expired - Lifetime JP3693470B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 保護膜付きシリコンウェーハの製造方法およびその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3693470B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003030251A1 (fr) * | 2001-09-27 | 2003-04-10 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Dispositif de traitement de tranche de silicium monocristalline et procede de production de tranche de silicium monocristalline et de tranche de silicium epitaxiale |
JP2005235874A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Ushio Inc | 加熱ユニット |
JP2009224594A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP21497397A patent/JP3693470B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2003030251A1 (fr) * | 2001-09-27 | 2003-04-10 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Dispositif de traitement de tranche de silicium monocristalline et procede de production de tranche de silicium monocristalline et de tranche de silicium epitaxiale |
US7214271B2 (en) | 2001-09-27 | 2007-05-08 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Silicon single crystal wafer process apparatus, silicon single crystal wafer, and manufacturing method of silicon epitaxial wafer |
JP2005235874A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Ushio Inc | 加熱ユニット |
JP2009224594A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法 |
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