JPH1167673A - プラズマ化学蒸着装置及び成膜方法 - Google Patents

プラズマ化学蒸着装置及び成膜方法

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JPH1167673A
JPH1167673A JP22642397A JP22642397A JPH1167673A JP H1167673 A JPH1167673 A JP H1167673A JP 22642397 A JP22642397 A JP 22642397A JP 22642397 A JP22642397 A JP 22642397A JP H1167673 A JPH1167673 A JP H1167673A
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heater
film
plasma
magnetic field
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JP22642397A
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Tatsufumi Aoi
辰史 青井
Shoji Morita
章二 森田
Yoshiaki Takeuchi
良昭 竹内
Masayoshi Murata
正義 村田
Kazuaki Oshima
一晃 大嶋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板表面加熱用ヒータへの膜付着による成膜速
度の低下を抑制することを課題とする。 【解決手段】プラズマ発生用電極32と基板40との間に、
ワイヤ間隔3mm以上の空隙を有する輻射型の基板表面
加熱用ヒータ45を設置すると共に、前記基板40と平行で
かつ周期的に変化する磁界を発生する磁界発生装置46を
設けたことを特徴とするプラズマ化学蒸着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ化学蒸着装
置及び成膜方法に関し、特にアモルファスシリコン太陽
電池、薄膜トランジスタ、光センサ、半導体保護膜など
各種電子デバイスに使用される非晶質薄膜の製造に適用
されるプラズマ化学蒸着装置(以下、プラズマCVD装
置と呼ぶ)及び成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大面積アモルファスシリコン薄膜
を製造するために適用されるプラズマCVD装置として
は、例えば図9に示すものが知られている。図中の符番
1は真空容器である。この真空容器1内には、グロー放
電プラズマを発生させるための電極2と接地電極3が互
いに対向して配置されている。前記電極2には、高周波
電源4がインピーダンスマッチング回路5,第1の高周
波ケーブル6及び電力導入端子7を介して供給される。
前記高周波電源4から例えば13.56MHzの周波数
の電力が前記電極2に供給される。前記接地電極3は真
空容器1及び第2の高周波ケーブル8を介してアース9
に接続されている。また、前記インピーダンスマッチン
グ回路5の接地側端子は、第3の高周波ケーブル10によ
り真空容器1に接続されている。
【0003】前記真空容器1には、流量計を有するボン
ベ(図示せず)に接続した反応ガス導入管11、及び真空
ポンプ(図示せず)に接続した排気管12が設置されてい
る。そして、前記ボンベから反応ガス導入管11を通して
前記真空容器1内に例えばモノシランなどの反応ガスが
供給され、真空容器1内のガスは排気管12を通して真空
ポンプにより排気される。基板13は、電極2,設置電極
3により発生する磁界に直交するように配置されてい
る。
【0004】前記基板13の真上には、プラズマ中のラジ
カル(活性種)を加熱するためのメッシュ状ヒータ14が
設置されている。このメッシュ状ヒータ14は、加熱用の
交流又は直流電源15に接続されている。なお、図中の16
は、電極1,接地電極3間に形成されるグロー放電プラ
ズマを示す。
【0005】こうした構成のプラズマCVD装置を用い
て、基板表面への成膜は次のような手順で行う。まず、
真空ポンプ(図示せず)を用いて真空容器1内を排気す
る。つづいて、反応ガス導入管11を通して、例えばモノ
シランと水素との混合ガスを供給し、真空容器1内の圧
力を0.05〜0.5Torrに保ち、高周波電源4か
ら電極2,接地電極3間に電圧を印加する。その結果、
上記高周波電源による電界で電極2,接地電極3間にグ
ロー放電プラズマ16が点火、維持される。このプラズマ
16により非晶質薄膜又は微結晶薄膜を形成するラジカル
が生成され、基板13の表面に非晶質薄膜又は微結晶薄膜
が形成される。その際、メッシュ状ヒータ14を通電加熱
し、気相中のラジカルを加熱する事で高品質膜が成膜さ
れる。
【0006】また、従来、図10に示すようなプラズマ
CVD装置が知られている(特開平1−42125)。
なお、図9と同部材は同符号を付して説明を省略する。
図中の符番21は、真空容器1内の上部側に後述する基板
ホルダーと平行に配置された放電励起用の高周波電極で
ある。この高周波電極21の表面(下面側)には、原料シ
ランガスを吹き出すための多数の細孔が形成されてい
る。前記高周波電極21には、反応ガス導入管11が連結さ
れている。前記真空容器1は、排気管12を介して真空ポ
ンプその他の真空排気系(図示せず)に接続されて真空
排気される一方、真空容器1内は反応ガス導入管11を介
してシランガス(SiH4 )及び水素ガスの混合気体が
漸次供給され、0.1〜数Torr程度の真空度に保た
れる。この時、原料シランガスは高周波電極21の下面に
設けられた細孔から吹き出される。前記高周波電極21に
は、高周波電源4から例えば13.56MHzの周波数
の電力が供給される。
【0007】前記真空容器1内の底部側には、基板13を
保持し、加熱するとともに、基板13にイオン制御用の電
位を与えるための基板ホルダー22が設置されている。こ
の基板ホルダー22には、直流電源23に接続されている。
前記基板ホルダー22の真上には、直流電源24に接続され
たメッシュ状の電界制御用電極25が配置されている。基
板ホルダー22と電界制御用電極25との間の距離は、装置
の大きさにもよるが、大体10mm以内が望ましい。前
記高周波電極21、電界制御用電極25及び基板ホルダー22
の間のそれぞれの電界分布が前記直流電源23,24により
制御される。
【0008】図10における装置を用いた成膜の形成は
次の通りである。まず、厚さ250μmのガラス基板を
トリクロルエチンなどで洗浄、乾燥処理した後、真空容
器1内に入れ、基板ホルダー22に設置する。装置を真空
排気し、真空度が10-5Torr以下になったら、反応
ガス導入管11より水素で20%に希釈してシランガスを
導入し、真空容器1内の真空度を0.2Torrとす
る。つづいて、基板13を加熱して300℃とする。この
時、高周波電極21には13.56MHzの高周波が加え
られ、放電を起こさせ、シランを分解しSi+ イオンや
Si−H+ イオンを生成させる。基板ホルダー22には数
〜数10ボルトの正又は負の電圧が加えられ、また電界
制御用電極25には0〜数ボルトの正又は負の電圧が加え
られ、生成してイオンの基板13への速度及び輸送量等が
精密に制御された。
【0009】このようにして、ガラス基板上に堆積速度
0.02μm/minでおよそ1.0μmmに厚さにア
モルファスシリコン薄膜を形成させる。そして、ガラス
基板裏面にゲート電極、アモルファスシリコン薄膜表面
にソース電極及びゲート電極としてアルミニウムを真空
蒸着して、電界効果型トランジスタ構造として、エネル
ギーギャップ中の局在準位密度を測定した。その結果、
局在準位密度は最も良いもので2×1015cm-3程度と
なり、グロー放電分解法の場合の1/10程度という良
質の薄膜が得られた。
【0010】以上説明したように、従来法によれば、高
周波グロー放電分解法によるアモルファス半導体薄膜の
製造において、基板から10mm以内の近傍のメッシュ
状電極に基板に対して負の直流電位を加えることによっ
て、プラズマ中のイオンの挙動が制御され、局在準位密
度として2×1015cm-3の高品質アモルファスシリコ
ン薄膜が得られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置は以下のような課題をもっていた。 1)メッシュ状ヒータ14又はメッシュ状電界制御用電極25
に非晶質膜が付着するため、線間が目詰まりする。例え
ば、間隔0.5mm、線直径φ50μmのメッシュを用
いた場合、基板での積算膜厚が100μm程度で成膜速
度が初期の1/2以下まで減少する。従って、太陽電池
及びディスプレィ用薄膜トランジスタ等の製造への応用
では、実施する成膜毎に成膜速度が変動するために成膜
プロセスでの膜厚精度が低下し、その結果、製品性能が
低下するため、実用的な成膜装置には不向きであった。
【0012】2)メッシュの目詰まりを防ぐため、メッシ
ュ間隔を広げるとメッシュ線間からプラズマが漏れだ
し、基板表面にRF電極にて生成された強いプラズマが
直接接するため、CPM(Constant Photo-current
Method )による膜欠陥密度1014台には満たず、膜低
欠陥化が不十分であった。
【0013】3)特にメッシュ電極によりイオン速度及び
輸送量制御を行いながら、基板に絶縁膜を成膜する場
合、メッシュ電極への膜付着に伴い電界が変化するので
制御制が変化した。従って、成膜毎に適正な制御用電圧
が変化し、その結果製品性能の信頼性が低下するため、
実用的な成膜装置には不向きであった。
【0014】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、プラズマ発生用電極と基板との間にワイヤ間隔
3mm以上の空隙を有する輻射型の基板表面加熱用ヒー
タを設置すると共に、前記基板と平行でかつ周期的に変
化する磁界を発生する磁界発生装置を設けた構成とする
ことにより、ヒータへの膜付着による成膜速度の低下を
抑制できるプラズマ化学蒸着装置を提供することを目的
とする。
【0015】本発明は、また、プラズマ発生用電極と基
板との間に設けられた、ワイヤ間隔3mm以上の空隙を
有する輻射型の基板表面加熱用ヒータを用いて基板表面
を加熱すると同時に、前記基板と平行でかつ周期的に変
化する磁界を印加することにより、ヒータへの膜付着に
よる成膜速度の低下を抑制できる成膜方法を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、プラ
ズマ発生用電極と基板との間に、ワイヤ間隔3mm以上
の空隙を有する輻射型の基板表面加熱用ヒータを設置す
ると共に、前記基板と平行でかつ周期的に変化する磁界
を発生する磁界発生装置を設けたことを特徴とするプラ
ズマ化学蒸着装置である。
【0017】本願第2の発明は、プラズマ発生用電極と
基板との間に設けられた、ワイヤ間隔3mm以上の空隙
を有する輻射型の基板表面加熱用ヒータを用いて基板表
面を加熱すると同時に、前記基板と平行でかつ周期的に
変化する磁界を印加することを特徴とする成膜方法であ
る。
【0018】本発明において、放電電力密度は、1×1
15個/cc以下の低欠陥密度膜を実現する上で、0.
8W/cm2 以下であることが好ましい。また、本発明
において、磁束密度は、1×1015個/cc以下の低欠
陥密度膜を実現する上で、50ガウス以上であることが
好ましい。
【0019】更に、本発明において、前記基板表面加熱
用ヒータと基板間の距離は5mm以上10mm以下であ
ることが好ましい。ここで、この数値範囲を外れると、
磁束密度は、1×1015個/cc以下の低欠陥密度膜を
実現することができない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係るプ
ラズマCVD装置について図1及び図2を参照して説明
する。ここで、図1はプラズマCVD装置の全体図、図
2は図1の装置の一構成である基板表面加熱用ヒータの
説明図である。
【0021】図中の符番31は真空容器である。この真空
容器31内には、グロー放電プラズマを発生させるための
プラズマ発生用電極32と接地電極33が互いに対向して配
置されている。前記プラズマ発生用電極32には、高周波
電源34がインピーダンスマッチング回路35,第1の高周
波ケーブル36、電力導入端子37を介して供給される。前
記高周波電源34から例えば13.56MHzの周波数の
電力が前記電極32に供給される。前記接地電極33は真空
容器31及び第2の高周波ケーブル38を介してアース39に
接続されている。前記接地電極33には、基板40を保持す
る基板ホルダー41が設置されている。前記基板40は、プ
ラズマ発生用電極32,接地電極33により発生する磁界に
直交するように配置されている。前記インピーダンスマ
ッチング回路35の接地側端子は、第3の高周波ケーブル
42により真空容器31に接続されている。
【0022】前記真空容器31には、流量計を有するボン
ベ(図示せず)に接続した反応ガス導入管43、及び真空
ポンプ(図示せず)に接続した排気管44が設置されてい
る。そして、前記ボンベから反応ガス導入管43を通して
前記真空容器31内に例えばモノシランなどの反応ガスが
供給され、真空容器31内のガスは排気管44を通して真空
ポンプにより排気される。
【0023】前記プラズマ発生用電極32と基板40との間
には、ワイヤ間隔3mm以上の空隙を有する輻射型の基
板表面加熱用ヒータ45が設置されている。前記基板表面
加熱用ヒータ45は、図2に示すように、輻射型ヒータ用
導体枠45aと、この導体枠45aに配置された複数のワイ
ヤ45bと、輻射型ヒータ用絶縁枠45cとから構成されて
いる。また、前記真空容器31の外側には、前記基板31と
平行でかつ周期的に変化する磁界を発生する磁界発生装
置46が設けられている。前記基板表面加熱用ヒータ45に
は加熱用電源47が接続され、この加熱用電源47を用いて
前記ヒータ45に電力が供給される。前記基板表面加熱用
ヒータ45には直流電源48が接続されている。前記基板表
面加熱用ヒータ45と直流電源48を接続する配線には、高
周波ノイズ電圧低減用のバイパスコンデンサ49が接続さ
れている。
【0024】こうした構成のプラズマCVD装置を用い
て、基板表面への成膜は次のような手順で行う。まず、
厚さ250μmのガラス基板をトリクロルエチンなどで
洗浄、乾燥処理した後、真空容器31内に入れ、基板ホル
ダー41に設置する。装置を真空排気し、真空度が10-5
Torr以下になったら、反応ガス導入管43より水素で
20%に希釈してシランガスを導入し、真空容器31内の
真空度を0.2Torrとする。つづいて、基板40を加
熱して300℃とする。この時、プラズマ発生用電極32
には13.56MHzの高周波が加えられ、放電を起こ
させ、シランを分解しSi+ イオンやSi−H+ イオン
を生成させる。基板表面加熱用ヒータ45には加熱用電源
47から電力が供給される。
【0025】上述した構成のプラズマCVD装置によれ
ば、下記に述べる効果を有する。 1)プラズマ発生用電極32と基板40との間にワイヤ間隔3
mm以上の空隙を有する輻射型の基板表面加熱用ヒータ
45が設置された構成となっているため、基板表面加熱用
ヒータ45への膜付着による成膜速度の低下を抑制するこ
とができる。図3は、ワイヤに膜が付着し、開口率低下
を引き起こして成膜速度が低下するというモデルに基づ
き、ワイヤ間隔を変えた場合の初期成膜速度に対する積
算膜厚100μm成膜後の成膜速度維持割合の計算結果
を示す。図3より、ワイヤ間隔3mm以上の空隙を有す
るヒータを採用することにより、90%以上成膜速度割
合が得られることが明らかである。
【0026】2)また、真空容器31の外側に、前記基板40
と平行でかつ周期的に変化する磁界を発生させる磁界発
生装置46を設けた構成とすることにより、次のi)〜iii)
の3つの利点が得られる。この利点について、図4に示
した成膜用プラズマの制御原理図を用いて説明する。
【0027】i)第1は、大きなプラズマ抑制効果が得ら
れることである。これは、プラズマ中の電子51の運動が
磁力線52に沿って抑制されるので、プラズマ発生用電極
32から基板40方向へのプラズマの拡散が抑制されること
を意味する。その結果、プラズマ発生用電極32で発生さ
れた強いプラズマが基板40に直接面されなくなり、プラ
ズマ53から基板40に与えられるダメージを低減すること
ができる。この効果は、従来例のような膜付着に伴い電
界が変動することから生じるプラズマ制御性の変化は原
理的にないため、製品性能の信頼性が向上した。
【0028】ii) 第2は、膜厚分布が均一化されること
である。これは、磁界を周期的に変化させる事により、
プラズマの時間的,空間的分布が一様化されるためであ
る。 iii)第3は、成膜速度の増加が図られる点である。磁界
の印加により、電子51は磁束に巻き付く運動を行い捕捉
されるので、電子−中性粒子の衝突頻度が増加する。そ
の結果、電離割合が増加するので、プラズマ密度及び成
膜に寄与するラジカル密度が向上し、成膜速度が増加す
ることができる。
【0029】3)更に、輻射型の基板表面加熱用ヒータ45
に直流電源48を接続して、基板ホルダ41と併用し、電界
制御電極としても兼用することにより、電界を利用して
より大きなプラズマ抑制効果が得られる。
【0030】4)図5に示すように、輻射型の基板表面加
熱用ヒータ45をヒータ等価抵抗51で示し、これに高周波
バイパスコンデンサ49を設置することにより、RFノイ
ズ電圧が低減され、膜質の向上が可能となった。高周波
バイパスコンデンサ49がない場合、ヒータ等価抵抗51及
び加熱用電源47の内部トランス52がつながった閉回路内
にプラズマによるRFノイズ53が誘導され易いため、基
板表面加熱用ヒータ45に誘導されたRFノイズ電圧によ
り、ヒータと基板間にプラズマが発生する場合があっ
た。その結果、基板表面加熱用ヒータ45としてのラジカ
ル加熱制御、又は電界制御用電極としてのイオン速度及
び輸送量制御が不充分となり、膜低欠陥化を図ることが
出来ない場合があったが、前記高周波バイパスコンデン
サ49の設置により、RFノイズのアース側へのバイパス
が可能となり、RFノイズが低減された。
【0031】具体的には、SUS製で直径φ1mmのワ
イヤを5mm間隔に並べたヒータを使用し、これを基板
から5mm位置に配置した状態で、高周波電力密度0.
1W/cm2 にてSiH4 ガス80cc/minを用い
てa−Si膜成膜を実施したところ、CPM(Constan
t Photo-current Method )による膜欠陥密度評価値
で2〜7×1014個/ccという従来値(2×1015
1×1016個/cc)よりも膜欠陥御密度が1桁低い高
品質成膜が可能となった。
【0032】電力密度範囲としては、電力密度が高くな
ると分解された高次シランの微粒子が発生し、膜質を悪
化させる。図6に電力密度に対する膜欠陥密度測定結果
を示す。膜欠陥密度として1×1015個/cc以下の低
欠陥密度膜を実現するには、0.8W/cm2 以下が望
ましいことがわかる。
【0033】磁束密度範囲としては、高磁束密度の方が
プラズマ拡散の抑制効果が大きい。図7に磁束密度に対
する膜欠陥密度測定結果を示す。膜欠陥密度として1×
1015個/cc以下の低欠陥密度膜を実現するには、5
0ガウス以上が望ましいことがわかる。
【0034】ヒータと基板間の距離としては、ヒータが
基板に接近し過ぎると膜質を悪化させる短寿命ラジカル
が付着しやすくなる一方、基板が離れ過ぎるとラジカル
加熱効果が弱くなるので、適性な距離が存在する。図8
にヒータと基板間の距離に対する膜欠陥密度測定結果を
示す。図8より、膜欠陥密度として1×1015個/cc
以下の低欠陥密度膜を実現するには、5mm以上10m
m以下が望ましいことがわかる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、プ
ラズマ発生用電極と基板との間にワイヤ間隔3mm以上
の空隙を有する輻射型の基板表面加熱用ヒータを設置す
ると共に、前記基板と平行でかつ周期的に変化する磁界
を発生する磁界発生装置を設けた構成とすることによ
り、ヒータへの膜付着による成膜速度の低下を抑制でき
るプラズマ化学蒸着装置を提供できる。
【0036】又、本発明方法によれば、プラズマ発生用
電極と基板との間に設けられた、ワイヤ間隔3mm以上
の空隙を有する輻射型の基板表面加熱用ヒータを用いて
基板表面を加熱すると同時に、前記基板と平行でかつ周
期的に変化する磁界を印加することにより、ヒータへの
膜付着による成膜速度の低下を抑制できる成膜方法を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプラズマCVD装置の
説明図。
【図2】図1のプラズマCVD装置の一構成である基板
表面加熱用ヒータの説明図。
【図3】ワイヤ間隔に対する積算膜厚100μm成膜後
の成膜速度維持割合との関係を示す特性図。
【図4】成膜用プラズマ制御の原理図。
【図5】基板表面加熱用ヒータの等価回路図。
【図6】電力密度に対する膜欠陥密度との関係を示す特
性図。
【図7】磁束密度と膜欠陥密度との関係を示す特性図。
【図8】基板表面加熱用ヒータと基板間距離と膜欠陥密
度との関係を示す特性図。
【図9】従来のプラズマCVD装置の説明図。
【図10】従来の他のプラズマCVD装置の説明図。
【符号の説明】
31…真空容器、 32…プラズマ発生用電極、 33…接地電極、 34…高周波電源、 35…インピーダンスマッチング回路、 36…第1の高周波ケーブル、 38…第2の高周波ケーブル、 40…基板、 41…基板ホルダー、 42…第3の高周波ケーブル、 43…反応ガス導入管、 44…排気管、 45…基板表面加熱用ヒータ、 45a…輻射型ヒータ用導体枠、 45b…ワイヤ、 46…磁界発生装置、 49…バイパスコンデンサー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 正義 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 大嶋 一晃 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ発生用電極と基板との間に、ワ
    イヤ間隔3mm以上の空隙を有する輻射型の基板表面加
    熱用ヒータを設置すると共に、前記基板と平行でかつ周
    期的に変化する磁界を発生する磁界発生装置を設けたこ
    とを特徴とするプラズマ化学蒸着装置。
  2. 【請求項2】 放電電力密度が0.8W/cm2 以下で
    あることを特徴とする請求項1記載のプラズマ化学蒸着
    装置。
  3. 【請求項3】 磁束密度が50ガウス以上であることを
    特徴とする請求項1記載のプラズマCVD装置。
  4. 【請求項4】 前記基板表面加熱用ヒータと基板間の距
    離が5mm以上10mm以下であることを特徴とするプ
    ラズマ化学蒸着装置。
  5. 【請求項5】 プラズマ発生用電極と基板との間に設け
    られた、ワイヤ間隔3mm以上の空隙を有する輻射型の
    基板表面加熱用ヒータを用いて基板表面を加熱すると同
    時に、前記基板と平行でかつ周期的に変化する磁界を印
    加することを特徴とする成膜方法。
JP22642397A 1997-08-22 1997-08-22 プラズマ化学蒸着装置及び成膜方法 Withdrawn JPH1167673A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005260054A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Tokyo Electron Ltd プラズマ成膜装置、熱処理装置及びプラズマ成膜方法並びに熱処理方法

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JP2005260054A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Tokyo Electron Ltd プラズマ成膜装置、熱処理装置及びプラズマ成膜方法並びに熱処理方法

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