JPH1167642A - 荷電粒子線投影方法および荷電粒子線投影装置 - Google Patents

荷電粒子線投影方法および荷電粒子線投影装置

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JPH1167642A
JPH1167642A JP9224710A JP22471097A JPH1167642A JP H1167642 A JPH1167642 A JP H1167642A JP 9224710 A JP9224710 A JP 9224710A JP 22471097 A JP22471097 A JP 22471097A JP H1167642 A JPH1167642 A JP H1167642A
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particle beam
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Shinichi Kojima
真一 小島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェハ上に結像されるサブフィールド像のぼ
けや歪みを低減して、解像度および繋ぎ精度の向上を図
ること。 【解決手段】 ウェハ4上に形成されるパターンの像の
回転誤差,倍率誤差および焦点位置誤差の少なくとも1
つ、および各誤差を補正する際に生じる複数の収差たと
えば偏向像面湾曲収差や偏向非点収差等の少なくとも1
つをそれぞれ補正し、補正される誤差の数より多数の補
正レンズL1〜L7から成る補正レンズ系を設けて補正す
べき誤差および収差が小さくなるように各補正レンズの
励磁電流を調整する。ここで、補正すべき収差に像面湾
曲収差が含まれない場合には、補正レンズの数は少なく
とも(m+2n)となるように設定される。ただし、m
は補正すべき誤差の数、nは補正すべき収差の数であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線投影方
法および荷電粒子線投影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、半導体の高集積化が進むにつれて
より高解像度の露光装置が要求されているが、そのよう
な中にあって電子線に代表される荷電粒子線露光装置に
対して大きな関心を寄せられている。一般に、ウェハ上
に形成される半導体集積回路は平面回路が上下方向に重
なった多層構造となっており、各層毎に回路パターンを
形成する必要がある。そのため、各層の回路パターンを
露光する際にはウェハの角度や高さ(光軸方向位置)を
正確に合わせ、回路パターンの重ね合わせ誤差を許容範
囲内に抑えることが必要となる。荷電粒子線露光では一
度に一括して露光される小領域はサブフィールドと呼ば
れ、半導体チップのマスクパターンは複数のサブフィー
ルドに分割して形成される。そして、各サブフィールド
の像をウェハ上で繋ぎ合わせるように露光することによ
り、半導体チップ一個分の全回路パターンがウェハ上に
転写される。
【0003】このような荷電粒子線露光装置では、投影
光学系の収差に起因するサブフィールド像のぼけや歪み
を除去または低減するために、偏向器や動的補正器で構
成される収差補正系が設けられている。荷電粒子線露光
装置では投影光学系の集束用レンズとして磁気レンズや
静電レンズが用いられるが、集束用レンズの収差が最も
小さくなるように収差補正系の偏向器や動的補正器を設
計することにより、高解像度を得ている。
【0004】ところで、ウェハ厚さのばらつきや、露光
の際にマスクに対するウェハの回転誤差があった場合に
は、ウェハに対するサブフィールド像の回転角,サブフ
ィールド像の倍率および焦点の光軸方向位置がずれてし
まうという問題があった。図5(a)はサブフィールド
像の回転を、図5(b)は倍率のずれをそれぞれ示す図
であり、a1,a2はウェハ上に実際に投影されたサブフ
ィールド像、破線で表したb1,b2は正しく投影された
ときのサブフィールド像を示している。図5(a)では
サブフィールド像a1,a2はサブフィールド像b1,b2
に対して角度θだけ回転しており、それらの配列方向も
角度θだけずれている。一方、図5(b)では倍率のず
れによってサブフィールド像a1,a2は設計値より大き
な倍率でウェハ上に投影されており、サブフィールド同
志の繋ぎ部分cで領域が重なり合ってしまっている。ま
た、図5(c)は焦点の位置ずれを示す図であり、荷電
粒子線EBはウェハ面wよりΔzだけ図示上方の焦点面
fに焦点を結んでいる。
【0005】このようにサブフィールド像の回転,倍率
および焦点位置にずれが生じた場合、従来はサブフィー
ルド像の回転,倍率および焦点位置を補正するために荷
電粒子線集束用磁気レンズの励磁電流(静電レンズが用
いられる場合には印加電圧)を調整したり、集束用レン
ズとは別個に設けられた補正用レンズを設けて回転,倍
率および焦点位置を補正したりしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、収差補
正系の偏向器および動的補正器は、上述した補正用レン
ズの磁場が印加されていない場合に収差が最小となるよ
うに設計されているため、サブフィールド像の回転,倍
率,焦点位置の補正をするために補正用レンズの磁場を
印加すると、形成されていた磁場が所定の分布からずれ
てしまうことになる。その結果、収差補正系によって小
さく抑えられていた収差が増加してサブフィールド像の
ぼけや歪みが大きくなり、像の解像度の低下や隣接サブ
フィールド間の繋ぎ精度の低下を招くという問題があっ
た。
【0007】本発明の目的は、ウェハ上に結像されるサ
ブフィールド像のぼけや歪みを低減して、解像度および
繋ぎ精度の向上を図ることができる荷電粒子線投影方法
および荷電粒子線投影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1に対応付けて説明する。 (1)請求項1の発明は、マスク2上の小領域に形成さ
れたパターンを感応基板4上の対応する投影領域に投影
する際に、感応基板4上に形成される像の回転誤差,倍
率誤差および焦点位置誤差の少なくとも1つを誤差補正
レンズ系により補正する荷電粒子線投影方法に適用さ
れ、誤差補正レンズ系に加えて補正レンズを設け(誤差
補正レンズ系および補正レンズは図1のレンズL1〜L7
から成る)、誤差補正レンズ系および補正レンズの励磁
電流をそれぞれ調整して、誤差補正とその誤差補正によ
って生じる複数の収差の少なくとも1つの補正とを行う
ことにより上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、マスク2上の小領域に形成さ
れたパターンを感応基板4上の対応する投影領域に投影
する荷電粒子線投影装置に適用され、感応基板4上に形
成される像の回転誤差,倍率誤差および焦点位置誤差の
少なくとも1つ、および前記誤差を補正する際に生じる
複数の収差の少なくとも1つをそれぞれ補正し、補正さ
れる誤差の数より多いレンズから成る像補正レンズ系L
1〜L7を設けて上述の目的を達成する。 (3)請求項3の発明は、請求項2に記載の荷電粒子線
投影装置において、像補正レンズ系L1〜L7を構成する
各レンズの励磁電流をそれぞれ調整して、誤差の補正と
その誤差補正によって生じる複数の収差の少なくとも1
つの補正とを行うようにした。 (4)請求項4の発明は、請求項2または請求項3に記
載の荷電粒子線投影装置において、像補正レンズ系L1
〜L7は、補正すべき誤差の数をm、補正すべき収差は
偏向像面湾曲収差を含まずその数をnとしたときに、少
なくとも(m+2n)個のレンズから成る。 (5)請求項5の発明は、請求項2または請求項3に記
載の荷電粒子線投影装置において、像補正レンズ系L1
〜L7は、補正すべき誤差の数をm、偏向像面湾曲収差
を含む補正すべき収差の数をnとしたときに、少なくと
も{m+1+2(n−1)}個のレンズから成る。 (6)請求項6の発明は、マスク2上の小領域に形成さ
れたパターンを、その像の回転誤差,倍率誤差および焦
点位置誤差の少なくとも1つを補正しつつ感応基板4上
の対応する投影領域に投影する荷電粒子線投影装置に適
用され、図1の補正レンズL1〜L7の内のいずれか3つ
を前記誤差を補正する第1の補正レンズとし、他の4つ
の補正レンズを誤差補正によって生じる収差を補正する
第2の補正レンズとし、これら第1および第2の補正レ
ンズの各励磁電流を調整することによって前記誤差およ
び収差を補正するようにしたことにより上述の目的を達
成する。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の実施の形態を説明する。本実施の形態による荷電粒
子線投影装置では、n個(n≧4)の補正用レンズを設
けてそれらの励磁電流を調整することにより、サブフィ
ールド像の回転,倍率,焦点位置の補正を行うととも
に、その補正に伴って生じる収差も補正するようにし
た。まず、n個の独立な補正レンズL1〜Lnを導入した
場合のサブフィールド像の回転,倍率,焦点位置誤差の
補正について説明する。このとき、回転,倍率,焦点位
置の補正量Δθ,Δm,Δzは補正レンズL1〜Lnの励
磁電流I1〜Inを用いて次式(1)に示すような一次線
形式で近似することができる。
【数1】 Δθ=a(1,1)I1+a(1,2)I2+…+a(1,n)In Δm=a(2,1)I1+a(2,2)I2+…+a(2,n)In Δz=a(3,1)I1+a(3,2)I2+…+a(3,n)In …(1) ここで、a(1,j),a(2,j),a(3,j)は補正レンズLjの
レンズ構成で決まる量であり、既知である。式(1)か
らも分かるように、補正量Δθ,Δm,Δzは励磁電流
I1〜Inの全てに依存しており、励磁電流I1〜Inを調
整することによって補正量Δθ,Δm,Δzのそれぞれ
を所望の値に設定することができる。
【0011】ところで、回転,倍率,焦点位置誤差をそ
れぞれ独立に補正する場合には、独立な補正レンズを少
なくとも3個使用すれば良く、式(1)でn=3とすれ
ば1組の(I1,I2,I3)が一義的に決まり、n≧4
であれば種々の(I1,I2,I3)を選ぶことができ
る。そこで、本発明ではn個の補正レンズを導入して、
その補正レンズの内の3個で回転,倍率,焦点位置誤差
の補正を行い、残りの(n−3)個の補正レンズを用い
て収差の補正を行うようにした。
【0012】n個の補正レンズL1〜Lnを励磁したとき
に生じる収差の収差係数を励磁電流I1〜Inの一次線形
式で近似すると式(2)のように表される。ここでは、
偏向像面湾曲収差ΔMfc,偏向非点収差ΔMas,偏向歪
み収差ΔMdiおよびハイブリッド歪み収差の内で偏向幅
の2乗に比例する部分(Mdis1,Mdis2)について考え
る。
【数2】 ΔMfc=ΔMfc1I1+ΔMfc2I2+…+ΔMfcnIn ΔMas=ΔMas1I1+ΔMas2I2+…+ΔMasnIn ΔMdis=ΔMdis1I1+ΔMdis2I2+…+ΔMdisnIn ΔHdis1=ΔHdis1,1I1+ΔHdis1,2I2+…+ΔHdis1,nIn ΔHdis2=ΔHdis2,1I1+ΔHdis2,2I2+…+ΔHdis2,nIn …(2) なお、式(2)の各収差に関する式では、ΔMfcに関す
る係数ΔMfc1〜ΔMfcnは実数、ΔMas,ΔMdi
s,ΔHdis1およびΔHdis2に関する各係数は複素数で
表されるので、収差に関する一次式は合計で9個とな
る。
【0013】そして、次式(3)の連立方程式を満足す
るように励磁電流I1〜Inを調整する。すなわち、各誤
差に対しては補正量がΔθ,Δm,Δzで、各収差に対
してはΔMfc =0,ΔMas =0,ΔMdis=0,ΔHd
is1=0,ΔHdis2=0となるように励磁電流I1〜In
を調整することにより、各収差の発生を抑えつつサブフ
ィールド像の回転,倍率および焦点位置の各誤差が0と
なるように補正することができる。
【数3】 Δθ=a(1,1)I1+a(1,2)I2+…+a(1,n)In Δm=a(2,1)I1+a(2,2)I2+…+a(2,n)In Δz=a(3,1)I1+a(3,2)I2+…+a(3,n)In 0=ΔMfc1I1+ΔMfc2I2+…+ΔMfcnIn 0=ΔMas1I1+ΔMas2I2+…+ΔMasnIn 0=ΔMdis1I1+ΔMdis2I2+…+ΔMdisnIn 0=ΔHdis1,1I1+ΔHdis1,2I2+…+ΔHdis1,nIn 0=ΔHdis2,1I1+ΔHdis2,2I2+…+ΔHdis2,nIn …(3) 上述したように、ΔMas,ΔMdis,ΔHdis1およびΔ
Hdis2の収差に関する4つの一次式は各々2つの一次式
で表されるので、式(3)は合計12個の一次式から成
る。そのため、補正レンズの数nはn≧12のように選
ばれる。なお、上述したように全ての収差を0とする必
要はなく、露光の要求精度に応じてどの収差を0とする
か決定すれば良い。
【0014】以下では、一例として、回転,倍率および
焦点位置の誤差補正時にハイブリッド歪み収差の発生を
抑制するような補正レンズ系について説明する。この場
合には、次式(4)に示す7個の一次式から成る連立方
程式を満たすように補正レンズの励磁電流I1〜Inが調
整されれば良い。ここで、ハイブリッド歪み収差に関し
ては上述したように係数が複素数なので4つの一次式で
表されることになる。
【数4】 Δθ=a(1,1)I1+a(1,2)I2+…+a(1,n)In Δm=a(2,1)I1+a(2,2)I2+…+a(2,n)In Δz=a(3,1)I1+a(3,2)I2+…+a(3,n)In 0=ΔHd(1,1)I1+ΔHdis1,2I2+…+ΔHdis(1,n)In 0=ΔHdis2,1I1+ΔHdis2,2I2+…+ΔHdis2,nIn 0=〈ΔHdis1,1〉I1+〈ΔHdis1,2〉I2+…+〈ΔHdis1,n〉In 0=〈ΔHdis2,1〉I1+〈ΔHdis2,2〉I2+…+〈ΔHdis2,n〉In…(4) 式(4)において記号〈 〉は複素共役を表す。
【0015】ここで、補正レンズの数nを7とすれば、
式(4)の連立方程式は励磁電流Iについて解くことが
でき、その解は次式(5)のように表される。
【数5】{I}=G-1・{Δ} …(5) 式(5)において、{I}は成分が(I1,I2,I3,
I4,I5,I6,I7)である列ベクトル、{Δ}は成分
が(Δθ,Δm,Δz,0,0,0,0)である列ベク
トル、G-1は成分Gi,jが次式(6)のように表される
7行7列のマトリックスGの逆マトリックスである。
【数6】 Gi,j=a(i,j)、ただし1≦i≦3,1≦j≦7 G4,j=ΔHdis1,j G5,j=ΔHdis2,j G6,j=〈ΔHdis1,j〉 G7,j=〈ΔHdis2,j〉 …(6)
【0016】図1は上述したように回転,倍率,焦点位
置誤差およびハイブリッド歪み収差を補正するように構
成された電子線縮小投影露光装置の概略構成を示す模式
図である。なお、図1は投影光学系を中心に示したもの
であり、露光装置を構成する他の構成、例えば照明光学
系等については省略した。不図示の照明光学系によりマ
スク2のサブフィールドの1つに電子線EBが照射さ
れ、マスク2を通過した電子線EBは投影レンズ5,6
により感応基板であるウェハ4上に所定の縮小率で結像
される。このとき、マスク2を通過した電子線EBの
内、散乱アパーチャー3の開口を通過したもののみが結
像される。L1〜L7は上述した回転,倍率,焦点位置の
誤差を補正するとともに、その誤差補正によって生じる
ハイブリッド歪み収差の補正を行う補正レンズである。
図1に示した光学系では、投影レンズ5,6の他に偏向
器8,焦点補正コイル9,非点補正器10を備えて、誤
差補正前における光学系の収差が小さくなるように調整
されている。補正レンズL1〜L7は装置全体の動作を制
御する主制御系16によって制御される。
【0017】なお、図1は光学系の一例を示すものであ
り、偏向器8,焦点補正コイル9,非点補正器10の数
やその配置はこれに限らない。また、補正レンズL1〜
L7の配置も図1に限らない。
【0018】14はウエハ側からの反射電子を検出する
ための反射電子検出器であり、反射電子検出器14の出
力信号が信号処理回路15によって処理されて反射電子
信号Sが生成され、この反射電子信号Sは主制御系16
に供給される。本実施の形態では、後述のように、反射
電子信号Sを使用して回転角誤差や倍率誤差を求める。
なお、ウェハ4の高さ測定は高さセンサー(オートフォ
ーカスセンサーと呼ばれる)にて行われる。
【0019】マスク2は、たとえば図2に示すように複
数に分割されたサブフィールド2A,2B,2C……の
それぞれにパターンを形成したもので、電子線EBで各
サブフィールド2A,2B,2C……を順次に照明す
る。後述するように、サブフィールド2A,2B,2C
の像は、感応基板であるウェハ4上の1チップ領域4A
内の対応する小投影領域40A,40B,40Cに縮小
投影される。なお、各サブフィールド2A,2B,2C
……は境界領域20により分離されているので、偏向器
13で電子線EBを境界領域20に対応する分だけ偏向
することによりサブフィールド像がウェハ上で繋ぎ合わ
される。マスクとしてはいわゆる散乱マスクやステンシ
ルマスクが使用可能である。
【0020】マスク2には本来の露光に用いるサブフィ
ールドとは別にサブフィールド2Iを設けておく。図3
(a)に示すように、サブフィールド2Iの各辺中央位
置には、小投影領域に対するサブフィールド像の倍率や
回転角を測定するための測定用透過マーク200A,2
00B,200C,200Dが設けられている。一方、
図3(b)に示すように、ウェハ4上にはマスク2のサ
ブフィールド2Iに対応して小投影領域40Iが設けら
れており、その各辺中央位置にはサブフィールド2Iの
マーク200A〜200Dに対応して、マーク400
A,400B,400C,400Dが設けられている。
一対のマーク200Aおよび200BはY軸に平行な直
線に沿って所定間隔で配置され、他の一対のマーク20
0Cおよび200DはX軸に平行な直線に沿って所定間
隔で配置されている。マーク400A〜400Dは溝マ
ークあるいは凸マークであり、マーク表面に重金属の薄
膜を形成してもよい。
【0021】次いで、倍率誤差補正および回転誤差補正
方法について説明する。図3(a)に示したように、サ
ブフィールド2Iの各辺に接するようにマーク200A
〜200Dが形成されているが、ここではそれぞれ正方
形の透過孔よりなる。そして、このサブフィールド2I
上に電子線を照射して、サブフィールド2Iの像を投影
レンズ5,6によりウェハ4上の小投影領域40Iに投
影する。
【0022】図4(a),(b)の符号19はサブフィ
ールド2Iの像を示しており、上述したように、矩形の
サブフィールド像19の各辺に接するようにマーク20
0A〜200Dを縮小したマーク像18A〜18Dが投
影されている。マーク像18Aとマーク400A、マー
ク像18Bとマーク400B、マーク像18Cとマーク
400C、マーク像18Dとマーク400Dの各相対位
置を、後述するように各マーク200A〜200Dに個
別に電子線を照射して、いわゆるマーク検出法により測
定する。
【0023】このとき、サブフィールド像19に倍率誤
差および回転誤差があると、サブフィールド像19内の
マーク像18A〜18Dとマーク400A〜400Dと
の間にずれが生じるようになる。図4(a)はサブフィ
ールド像19に倍率誤差がある場合を示し、一点鎖線で
示す矩形の像19Aは倍率誤差および回転誤差がない場
合のサブフィールド像である。Y軸に沿って配列されて
いる2つのマーク像18A,18Bの中心の間隔Y1お
よびX軸に沿って配列されている2つのマーク像18
C,18Dの中心の間隔X1を、小投影領域40I上の
パターンを基準として計測し、計測結果をマーク400
A〜400Dの対応する間隔で除算することによって、
Y方向の倍率およびX方向の倍率を算出する。そして、
求められた倍率と設計上の倍率とから倍率誤差を求め
る。
【0024】一方、図5(b)はサブフィールド像19
に回転誤差がある場合を示しており、サブフィールド像
19は倍率誤差および回転誤差がない場合の像19Aに
対して回転している。この場合、Y軸に沿って配列され
ている2つのマーク像18A,18Bの中心のX方向へ
の位置ずれ量ΔX、およびX軸に沿って配列されている
2つのマーク像18C,18Dの中心のY方向への位置
ずれ量ΔYを計測する。そして、位置ずれ量ΔXを2つ
のマーク像18A,18BのY方向の間隔で除算するこ
とによってY軸の回転角θyを求め、位置ずれ量ΔYを
2つのマーク像18C,18DのX方向の間隔で除算す
ることによってX軸の回転角θxを求める。さらに、回
転角θyおよびθxより設計上の回転角を差し引くことに
より、各軸の回転角の誤差を求める。
【0025】ここで、計測手順の一例を説明する。ま
ず、電子線をサブフィールド2Iのマーク200Aに照
射し、透過した電子線を偏向器13で偏向してウエハ上
のマーク400Aを走査する。マーク400Aからの反
射電子は反射電子検出器14で検出され、その検出信号
は信号処理回路15で処理されて反射電子信号Sが主制
御系16に入力される。マーク200Aを走査する際に
は、他のマーク200B〜200Dに電子線が照射され
ないように電子線の照射位置を制御する。
【0026】同様にしてサブフィールド2Iのマーク2
00Bの電子線像で小投影領域40Iのマーク400B
を走査し、マーク200Cの電子線像で小投影領域40
Iのマーク400Cを走査し、マーク200Dの電子線
像で小投影領域400Iのマーク400Dを走査して、
マーク像18Aとマーク400A、マーク像18Bとマ
ーク400B、マーク像18Cとマーク400C、マー
ク像18Dとマーク400Dの各相対位置を計測する。
そして、主制御系16では、これらの計測値に基づいて
倍率誤差や回転誤差を算出する。
【0027】このようにして倍率誤差や回転誤差が算出
されたならば、主制御系16は、ハイブリッド歪み収差
が増加するのを抑えつつ、倍率誤差や回転誤差が小さく
なるように、すなわち、式(4)を満足するように補正
レンズL1〜L7の励磁電流I1〜I7を制御する。
【0028】以上説明した実施の形態では、補正用レン
ズを磁気レンズで構成した場合について説明したが、静
電レンズで構成した場合も本発明を同様に適用すること
ができる。その場合には、励磁電流Iを印加電圧で置き
換えて考えれば良い。また、反射電子信号Sを用いて回
転角誤差や倍率誤差を求めたが、その他の方法で求めて
も良い。
【0029】以上説明した実施の形態と特許請求の範囲
の要素との対応において、サブフィールド2A,2B,
2C,……は小領域をそれぞれ構成し、また、補正レン
ズL1〜Lnは請求項1の発明の誤差補正レンズ系および
補正レンズを構成するとともに請求項2〜5の発明の像
補正レンズ系を構成する。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る荷電粒子線投影方法によれば、像の回転誤差,倍率
誤差,焦点位置誤差の少なくとも1つを補正する誤差補
正レンズ系に加えて補正レンズを設け、それらの誤差補
正レンズ系および補正レンズの励磁電流をそれぞれ調整
することによって、上記誤差および誤差補正によって生
じる収差を補正することができる。その結果、マスク上
に投影される像のぼけや歪みが減少し、高精度な投影を
行うことができる。また、請求項2〜4の発明に係る荷
電粒子線投影装置によれば、回転誤差,倍率誤差および
焦点位置誤差を補正する際に、補正される誤差の数より
多いレンズを有する像補正レンズ系を用いることによっ
て、収差を抑えつつ各誤差の補正を正確に行うことがで
きる。その結果、請求項1の発明と同様の効果を得るこ
とができる。請求項5の発明によれば、主に像の回転誤
差,倍率誤差,焦点位置誤差の少なくとも1つを補正す
る第1の補正レンズおよび主に誤差の補正によって生じ
る収差の少なくとも1つを補正する第2の補正レンズの
励磁電流を調整することにより、誤差および誤差補正に
よって生じる収差をそれぞれ補正することができる。そ
の結果、請求項1の発明と同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線投影装置の一実施の形
態を示す図であり、電子線縮小投影露光装置の概略構成
を示す模式図である。
【図2】マスクを説明する図。
【図3】サブフィールド像の倍率や回転角を測定するた
めの測定用透過マークを説明する図であり、(a)はマ
スク上のサブフィールド2Iを示し、(b)ウェハ上の
小投影領域を示す図。
【図4】誤差補正方法を説明する図であり、(a)はサ
ブフィールド像の倍率誤差を示す図で、(b)はサブフ
ィールド像の回転誤差を示す図である。
【図5】誤差を説明する図であり、(a)は回転誤差、
(b)は倍率誤差、(c)は焦点位置誤差をそれぞれ示
す。
【符号の説明】
2 マスク 2A,2B,2C,… サブフィールド 4 ウェハ 5,6 投影レンズ 14 反射電子検出器 15 信号処理回路 16 主制御系 40A,40B,40C,40I,… 小投影領域 200A,〜200D 測定用透過マーク L1〜L7 補正レンズ EB 電子線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上の小領域に形成されたパターン
    を感応基板上の対応する投影領域に投影する際に、感応
    基板上に形成される像の回転誤差,倍率誤差および焦点
    位置誤差の少なくとも1つを誤差補正レンズ系により補
    正する荷電粒子線投影方法において、 前記誤差補正レンズ系に加えて補正レンズを設け、前記
    誤差補正レンズ系および補正レンズの励磁電流をそれぞ
    れ調整して、誤差補正とその誤差補正によって生じる複
    数の収差の少なくとも1つの補正とを行うようにしたこ
    とを特徴とする荷電粒子線投影方法。
  2. 【請求項2】 マスク上の小領域に形成されたパターン
    を感応基板上の対応する投影領域に投影する荷電粒子線
    投影装置において、 前記感応基板上に形成される像の回転誤差,倍率誤差お
    よび焦点位置誤差の少なくとも1つ、および前記誤差を
    補正する際に生じる複数の収差の少なくとも1つをそれ
    ぞれ補正し、補正される誤差の数より多いレンズから成
    る像補正レンズ系を設けたことを特徴とする荷電粒子線
    投影装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の荷電粒子線投影装置に
    おいて、 前記像補正レンズ系を構成する各レンズの励磁電流をそ
    れぞれ調整して、前記誤差の補正とその誤差補正によっ
    て生じる複数の収差の少なくとも1つの補正とを行うよ
    うにしたことを特徴とする荷電粒子線投影装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の荷電粒
    子線投影装置において、 前記像補正レンズ系は、補正すべき誤差の数をm、補正
    すべき収差は偏向像面湾曲収差を含まずその数をnとし
    たときに、少なくとも(m+2n)個のレンズから成る
    ことを特徴とする荷電粒子線投影装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載の荷電粒
    子線投影装置において、 前記像補正レンズ系は、補正すべき誤差の数をm、偏向
    像面湾曲収差を含む補正すべき収差の数をnとしたとき
    に、少なくとも{m+1+2(n−1)}個のレンズか
    ら成ることを特徴とする荷電粒子線投影装置。
  6. 【請求項6】 マスク上の小領域に形成されたパターン
    を、その像の回転誤差,倍率誤差および焦点位置誤差の
    少なくとも1つを補正しつつ感応基板上の対応する投影
    領域に投影する荷電粒子線投影装置において、 補正される誤差の数と同数のレンズからなり主に前記誤
    差を補正する第1の補正レンズと、主に前記誤差の補正
    によって生じる収差の少なくとも1つを補正する第2の
    補正レンズとを有する像補正レンズ系を備え、前記第1
    および第2の補正レンズの励磁電流を調整して前記誤差
    および収差を補正するようにしたことを特徴とする荷電
    粒子線投影装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002141281A (ja) * 2000-09-04 2002-05-17 Agere Guardian Systems Inc 電子ビーム投影装置及びフォーカシング方法
JP2014049545A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置

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