JPH1166446A - 共振タグおよびその製造方法 - Google Patents
共振タグおよびその製造方法Info
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- JPH1166446A JPH1166446A JP9226335A JP22633597A JPH1166446A JP H1166446 A JPH1166446 A JP H1166446A JP 9226335 A JP9226335 A JP 9226335A JP 22633597 A JP22633597 A JP 22633597A JP H1166446 A JPH1166446 A JP H1166446A
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- metal
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Links
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Landscapes
- Burglar Alarm Systems (AREA)
- Near-Field Transmission Systems (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 共振タグの製造にあたって、複雑なパターン
の製造が容易であり、工程が簡略で多量生産に適してお
り、低コストの方法を提案する。 【解決手段】 誘電体シートの表裏両面に、蒸着により
形成された金属薄膜でリアクタンス回路を形成し、か
つ、両面のリアクタンス回路同志を誘電体シートを挟ん
で概略対向する位置に形成してキャパシタンスとして静
電容量を生じさせることにより、特定周波数の電波に共
振することが可能な共振タグ。
の製造が容易であり、工程が簡略で多量生産に適してお
り、低コストの方法を提案する。 【解決手段】 誘電体シートの表裏両面に、蒸着により
形成された金属薄膜でリアクタンス回路を形成し、か
つ、両面のリアクタンス回路同志を誘電体シートを挟ん
で概略対向する位置に形成してキャパシタンスとして静
電容量を生じさせることにより、特定周波数の電波に共
振することが可能な共振タグ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、盗難防止用タグ、
特定周波数で発信する原理を応用した誘導センサー、識
別センサー等に使用される共振タグおよびその製造方法
に関し、特に、安価で量産化を図れる方法に関する。
特定周波数で発信する原理を応用した誘導センサー、識
別センサー等に使用される共振タグおよびその製造方法
に関し、特に、安価で量産化を図れる方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】スーパーマーケット、一般小売店等では
万引き等による盗難から商品を保護するため種々の手段
が取られている。最も一般的に用いられているのが万引
き防止装置といわれるものである。この装置は顧客の出
入口に高周波発信器と高周波受信機を置き、高周波発信
器より発信される高周波電波を常時受信し、その受信範
囲内を当該周波数の信号が変調させる変調素子が通過し
たかどうかを、変調信号の受信の有無で判別するもので
ある。その取り扱い方法はあらかじめ商品にこの変調素
子を貼付しておき、レジで清算済みの商品はこの変調素
子を取り外すようにしている。したがって変調素子をつ
けたまま受信区域を通過した場合は、未清算の商品と判
断できる。この変調素子としては、従来ダイオード素子
を有するもので価格は高い等の問題があった。
万引き等による盗難から商品を保護するため種々の手段
が取られている。最も一般的に用いられているのが万引
き防止装置といわれるものである。この装置は顧客の出
入口に高周波発信器と高周波受信機を置き、高周波発信
器より発信される高周波電波を常時受信し、その受信範
囲内を当該周波数の信号が変調させる変調素子が通過し
たかどうかを、変調信号の受信の有無で判別するもので
ある。その取り扱い方法はあらかじめ商品にこの変調素
子を貼付しておき、レジで清算済みの商品はこの変調素
子を取り外すようにしている。したがって変調素子をつ
けたまま受信区域を通過した場合は、未清算の商品と判
断できる。この変調素子としては、従来ダイオード素子
を有するもので価格は高い等の問題があった。
【０００３】最近ではコンデンサ素子とコイル素子を組
み合わせた共振回路を形成した共振回路素子で構成され
たタグもも用いられるが、これは共振周波数で共振が発
生することを利用するもので、受信器で受信された信号
が共振により変調されたことを検出するものである。こ
れらの共振回路素子はフイルム等の誘電体層に所定のパ
ターンに切り抜いたアルミ箔を貼り付けてコイルとし、
フイルムまたは樹脂等で絶縁層を設けて略重ね合わせて
コンデンサとなした共振タグが共振素子として用いられ
る。これらの共振回路タグは商品の対価支払い後は、商
品から取り外す、タグを破壊するためにコンデンサ部分
を短絡させる、アルミ箔等を貼り付けて高周波信号を遮
蔽するなどの処置が取られる。これらの共振タグの要求
事項としては、商品に貼り付けられて用いられるので可
とう性を有し、より薄く小形で検知距離が広いことが求
められる。これらの要求が満たされ、安価であれば、な
お一層の拡大により善良な市民への恩恵が得られる。
み合わせた共振回路を形成した共振回路素子で構成され
たタグもも用いられるが、これは共振周波数で共振が発
生することを利用するもので、受信器で受信された信号
が共振により変調されたことを検出するものである。こ
れらの共振回路素子はフイルム等の誘電体層に所定のパ
ターンに切り抜いたアルミ箔を貼り付けてコイルとし、
フイルムまたは樹脂等で絶縁層を設けて略重ね合わせて
コンデンサとなした共振タグが共振素子として用いられ
る。これらの共振回路タグは商品の対価支払い後は、商
品から取り外す、タグを破壊するためにコンデンサ部分
を短絡させる、アルミ箔等を貼り付けて高周波信号を遮
蔽するなどの処置が取られる。これらの共振タグの要求
事項としては、商品に貼り付けられて用いられるので可
とう性を有し、より薄く小形で検知距離が広いことが求
められる。これらの要求が満たされ、安価であれば、な
お一層の拡大により善良な市民への恩恵が得られる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】現在、使用されている
共振タグは数十μｍのアルミ箔をコイルパターンに切り
抜き、これをベースとなるフイルムに貼り付け、さらに
コイルパターンが略重なるようにし、コイル同志が接触
しないように間に、絶縁フイルムまたは樹脂層を配置し
てなる構成としている。したがって、共振タグの製造に
あたっては複雑なパターンの製造が困難であり、工程が
多くなるためコストが掛かる。
共振タグは数十μｍのアルミ箔をコイルパターンに切り
抜き、これをベースとなるフイルムに貼り付け、さらに
コイルパターンが略重なるようにし、コイル同志が接触
しないように間に、絶縁フイルムまたは樹脂層を配置し
てなる構成としている。したがって、共振タグの製造に
あたっては複雑なパターンの製造が困難であり、工程が
多くなるためコストが掛かる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成を採用する。即ち本発明は、以
下の１〜６である。 １． 誘電体シートの表裏両面に、蒸着により形成され
た金属薄膜でリアクタンス回路を形成し、かつ、両面の
リアクタンス回路同志を誘電体シートを挟んで概略対向
する位置に形成してキャパシタンスとして静電容量を生
じさせることにより、特定周波数の電波に共振すること
が可能な共振タグ。 ２． 誘電体シートの片面に金属蒸着してリアクタンス
回路を形成した２枚のシートを張り合わせたことを特徴
とする上記１の共振タグ。 ３． 誘電体シートの両面に金属蒸着してリアクタンス
回路を形成したことを特徴とする上記１の共振タグ。 ４． 片面に金属蒸着してリアクタンス回路を形成した
２枚の合成樹脂フィルムを誘電体シートに貼り合わせた
ことを特徴とする上記１の共振タグ。 ５． 蒸気圧を有するオイルを用いて非蒸着部を形成し
ながら金属蒸着することによりリアクタンス回路パター
ンを形成することを特徴とする上記２〜４のいずれかに
記載の共振タグの製造方法。 ６． 金属蒸着されたフィルムまたはシートからレーザ
光線により蒸着金属を除去することにより、リアクタン
ス回路パターンを形成することを特徴とする上記２〜４
のいずれかに記載の共振タグの製造方法。
決するため、以下の構成を採用する。即ち本発明は、以
下の１〜６である。 １． 誘電体シートの表裏両面に、蒸着により形成され
た金属薄膜でリアクタンス回路を形成し、かつ、両面の
リアクタンス回路同志を誘電体シートを挟んで概略対向
する位置に形成してキャパシタンスとして静電容量を生
じさせることにより、特定周波数の電波に共振すること
が可能な共振タグ。 ２． 誘電体シートの片面に金属蒸着してリアクタンス
回路を形成した２枚のシートを張り合わせたことを特徴
とする上記１の共振タグ。 ３． 誘電体シートの両面に金属蒸着してリアクタンス
回路を形成したことを特徴とする上記１の共振タグ。 ４． 片面に金属蒸着してリアクタンス回路を形成した
２枚の合成樹脂フィルムを誘電体シートに貼り合わせた
ことを特徴とする上記１の共振タグ。 ５． 蒸気圧を有するオイルを用いて非蒸着部を形成し
ながら金属蒸着することによりリアクタンス回路パター
ンを形成することを特徴とする上記２〜４のいずれかに
記載の共振タグの製造方法。 ６． 金属蒸着されたフィルムまたはシートからレーザ
光線により蒸着金属を除去することにより、リアクタン
ス回路パターンを形成することを特徴とする上記２〜４
のいずれかに記載の共振タグの製造方法。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明に使用する誘電体シートと
しては、電気絶縁性を有するシートであり、合成樹脂フ
ィルム、紙、有機合成繊維不織布シート、無機繊維不織
布シートなどであり、紙や不織布シートには合成樹脂な
どを含浸したものも使用できる。誘電体シートの厚さと
しては、３μｍ〜50μｍ程度が好ましい。
しては、電気絶縁性を有するシートであり、合成樹脂フ
ィルム、紙、有機合成繊維不織布シート、無機繊維不織
布シートなどであり、紙や不織布シートには合成樹脂な
どを含浸したものも使用できる。誘電体シートの厚さと
しては、３μｍ〜50μｍ程度が好ましい。
【０００７】本発明の金属薄膜に使用する金属として
は、亜鉛、アルミニウム、銅、銀など、一般にコンデン
サなどの蒸着電極として使用されるものと同様である。
本発明で蒸着により形成される金属薄膜の抵抗値は０．
０１Ω〜０．５Ω程度である。
は、亜鉛、アルミニウム、銅、銀など、一般にコンデン
サなどの蒸着電極として使用されるものと同様である。
本発明で蒸着により形成される金属薄膜の抵抗値は０．
０１Ω〜０．５Ω程度である。
【０００８】リアクタンス回路を形成するためには、蒸
着金属薄膜を図５のようにコイル状に形成するのである
が、コイル1本の幅は０．５ｍｍ〜２０ｍｍが好まし
い。また、1本のコイル同士の間隔すなわち非蒸着部の
幅は０．１ｍｍ〜３０ｍｍ程度である。
着金属薄膜を図５のようにコイル状に形成するのである
が、コイル1本の幅は０．５ｍｍ〜２０ｍｍが好まし
い。また、1本のコイル同士の間隔すなわち非蒸着部の
幅は０．１ｍｍ〜３０ｍｍ程度である。
【０００９】本発明では、上記した蒸着金属薄膜による
リアクタンス回路を、誘電体シートの表裏両面に形成
し、かつ、両面のリアクタンス回路即ち蒸着金属部がほ
ぼ対向する位地に形成され、向かい合った蒸着金属薄膜
同士を電極とするコンデンサを部分的に形成するように
なし、共振回路におけるキャパシタンス成分とするもの
である。一つの共振回路としては、キャパシタンス部分
の面積は概ね２０ｍｍ2〜10000ｍｍ2 が好ましい。
リアクタンス回路を、誘電体シートの表裏両面に形成
し、かつ、両面のリアクタンス回路即ち蒸着金属部がほ
ぼ対向する位地に形成され、向かい合った蒸着金属薄膜
同士を電極とするコンデンサを部分的に形成するように
なし、共振回路におけるキャパシタンス成分とするもの
である。一つの共振回路としては、キャパシタンス部分
の面積は概ね２０ｍｍ2〜10000ｍｍ2 が好ましい。
【００１０】本発明で誘電体シートへの金属薄膜の形成
方法は、誘電体シートに直接蒸着する方法、合成樹脂フ
ィルムに金属蒸着し、当該フィルムを誘電体シートに添
付する方法、別体に形成した蒸着金属薄膜を誘電体シー
トに転写する方法などが可能であり、いずれの方法を採
用しても良い。当該フィルムとしては、通常のフィルム
コンデンサに使用されるものであれば何でも良く、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレートなどの薄いフィルム等が使用で
き、厚さ３μｍ〜５０μm程度が好ましい。ＹＡＧレー
ザは波長１．０６μｍで基材のフィルムは透過し金属蒸
着膜に選択的に作用し、フィルムを傷めずに金属蒸着膜
を除去できる。
方法は、誘電体シートに直接蒸着する方法、合成樹脂フ
ィルムに金属蒸着し、当該フィルムを誘電体シートに添
付する方法、別体に形成した蒸着金属薄膜を誘電体シー
トに転写する方法などが可能であり、いずれの方法を採
用しても良い。当該フィルムとしては、通常のフィルム
コンデンサに使用されるものであれば何でも良く、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレートなどの薄いフィルム等が使用で
き、厚さ３μｍ〜５０μm程度が好ましい。ＹＡＧレー
ザは波長１．０６μｍで基材のフィルムは透過し金属蒸
着膜に選択的に作用し、フィルムを傷めずに金属蒸着膜
を除去できる。
【００１１】合成樹脂フィルムまたは誘電体シートに回
路パターン状に蒸着金属薄膜を形成する方法としては、
パターン状に窓があいた型紙のようなものを被蒸着体に
かぶせた上から蒸着するマスキング法、被蒸着体表面に
あらかじめパターン状にオイルを塗布するオイルマスキ
ング法、蒸着後にパターン状態で蒸着膜を除去する方法
などが可能である。蒸着後に蒸着膜を除去する方法とし
ては、レーザ光線を使用する方法、粘着剤や接着剤など
を使用する方法があるが、レーザ光線による方法が大量
生産には適しており、この場合ＹＡＧレーザが好まし
い。
路パターン状に蒸着金属薄膜を形成する方法としては、
パターン状に窓があいた型紙のようなものを被蒸着体に
かぶせた上から蒸着するマスキング法、被蒸着体表面に
あらかじめパターン状にオイルを塗布するオイルマスキ
ング法、蒸着後にパターン状態で蒸着膜を除去する方法
などが可能である。蒸着後に蒸着膜を除去する方法とし
ては、レーザ光線を使用する方法、粘着剤や接着剤など
を使用する方法があるが、レーザ光線による方法が大量
生産には適しており、この場合ＹＡＧレーザが好まし
い。
【００１２】
【作用】以上にコイル（リアクタンス）およびコンデン
サ（キャパシタンス）の電極として蒸着金属膜を用いる
ことで共振タグについて説明したが、以下に、共振回路
の作用について説明する。共振タグの持つ電気的な特性
はコイルによるリアクタンスとコンデンサによるキャパ
シタンスが直列に配置された、直列共振回路が形成され
ることが必要で、その周波数は一般的には４ＭＨｚ〜６
０ＭＨｚの範囲で用いられる。
サ（キャパシタンス）の電極として蒸着金属膜を用いる
ことで共振タグについて説明したが、以下に、共振回路
の作用について説明する。共振タグの持つ電気的な特性
はコイルによるリアクタンスとコンデンサによるキャパ
シタンスが直列に配置された、直列共振回路が形成され
ることが必要で、その周波数は一般的には４ＭＨｚ〜６
０ＭＨｚの範囲で用いられる。
【００１３】共振周波数は回路の直列共振周波数である
が、共振タグのコイルおよびコンデンサの各要素から次
の（１）式で与えられる。
が、共振タグのコイルおよびコンデンサの各要素から次
の（１）式で与えられる。
【数１】 ただし、 ｆ0：共振周波数 （Ｈｚ） Ｌ：リアクタンス （Ｈ） Ｃ：キャパシタンス（Ｆ）
【００１４】共振タグは上式で与えられた特定の周波数
で共振し、発信する。この発信電波を受信し、共振タグ
の存在の有無または識別を行うものである。共振タグの
性能として共振周波数の検出感度が重要である。検出感
度は先鋭度Ｑが大きいほど優れた共振タグであるが、先
鋭度Ｑはつぎの式で決まる。 Ｑ = ω0Ｌ／Ｒ = 1／ω0ＣＲ ただし、 Ｑ：共振周波数の先鋭度 Ｌ：リアクタンス （Ｈ） Ｃ：キャパシタンス（Ｆ） Ｒ：抵抗値 （Ω） ω0：共振角周波数――――下記（２）式
で共振し、発信する。この発信電波を受信し、共振タグ
の存在の有無または識別を行うものである。共振タグの
性能として共振周波数の検出感度が重要である。検出感
度は先鋭度Ｑが大きいほど優れた共振タグであるが、先
鋭度Ｑはつぎの式で決まる。 Ｑ = ω0Ｌ／Ｒ = 1／ω0ＣＲ ただし、 Ｑ：共振周波数の先鋭度 Ｌ：リアクタンス （Ｈ） Ｃ：キャパシタンス（Ｆ） Ｒ：抵抗値 （Ω） ω0：共振角周波数――――下記（２）式
【数２】 したがって、共振タグを構成している抵抗値は小さい方
が望ましい。
が望ましい。
【００１５】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明にかかわる説
明をする。本発明の共振タグは、本実施例に限定される
ものではなく、種々の回路要素が上記した式で特定でき
る共振周波数（ω0）を有する回路への応用が可能であ
る。
明をする。本発明の共振タグは、本実施例に限定される
ものではなく、種々の回路要素が上記した式で特定でき
る共振周波数（ω0）を有する回路への応用が可能であ
る。
【００１６】図１および図２は本実施例の共振タグの断
面構成図であるである。図３は比較例として市販のアル
ミ箔を用いた共振タグ用の型抜きしたアルミ箔をフイル
ムに貼合し、接着層として塩化ビニル層をコーティング
したシートである。また図５は共振タグとして貼合して
なる共振タグの平面構成図である。図５は図１、図２、
図３および図４のコイルパターンを示したものである。
面構成図であるである。図３は比較例として市販のアル
ミ箔を用いた共振タグ用の型抜きしたアルミ箔をフイル
ムに貼合し、接着層として塩化ビニル層をコーティング
したシートである。また図５は共振タグとして貼合して
なる共振タグの平面構成図である。図５は図１、図２、
図３および図４のコイルパターンを示したものである。
【００１７】実施例1は図１に示す構成であるが、図５
のコイルパターンを基材2にあらかじめコイルとなる部
分を除きオイルを塗布しておき、連続真空蒸着機を用い
て形成するものである。この方法はコンデンサ用メタラ
イズドフイルムの製造と同じ方法のオイルマスク方式で
非蒸着部分を形成する方式を採用して行う。使用するオ
イルは蒸着する金属により選定しなければならないが、
実施例ではダイキン工業株式会社製の商品名デムナムＳ
-100を使用した。蒸着した金属膜抵抗値は［作用］で述
べたようにできるだけ小さい方が回路の抵抗値小さくな
り共振タグの先鋭度Ｑが大きくなる。実施例1では蒸着
金属をアルミニウムとし、膜抵抗値で0.13Ωとした。
のコイルパターンを基材2にあらかじめコイルとなる部
分を除きオイルを塗布しておき、連続真空蒸着機を用い
て形成するものである。この方法はコンデンサ用メタラ
イズドフイルムの製造と同じ方法のオイルマスク方式で
非蒸着部分を形成する方式を採用して行う。使用するオ
イルは蒸着する金属により選定しなければならないが、
実施例ではダイキン工業株式会社製の商品名デムナムＳ
-100を使用した。蒸着した金属膜抵抗値は［作用］で述
べたようにできるだけ小さい方が回路の抵抗値小さくな
り共振タグの先鋭度Ｑが大きくなる。実施例1では蒸着
金属をアルミニウムとし、膜抵抗値で0.13Ωとした。
【００１８】図１の1はコイルを形成している金属蒸着
膜を示す。2はベースとなる基材を示すが、実施例1では
厚さ23μｍのポリエステルフイルムを用いた。3は片面
にコイルパターンを蒸着したフイルム同志を接着するた
めにガラスペーパーにエポキシ樹脂を含浸させて1次硬
化させたプリプレグを用いた。この接着層は基材を接着
させることができるものなら特にこだわらなくても良
い。
膜を示す。2はベースとなる基材を示すが、実施例1では
厚さ23μｍのポリエステルフイルムを用いた。3は片面
にコイルパターンを蒸着したフイルム同志を接着するた
めにガラスペーパーにエポキシ樹脂を含浸させて1次硬
化させたプリプレグを用いた。この接着層は基材を接着
させることができるものなら特にこだわらなくても良
い。
【００１９】コイルパターンの形成はあらかじめオイル
を塗布したオイルマスク方式にこだわらなくてもよく、
全面蒸着した金属蒸着フイルムをＹＡＧレーザ光線で所
定のコイル形状にトリミングして形成してもよい。
を塗布したオイルマスク方式にこだわらなくてもよく、
全面蒸着した金属蒸着フイルムをＹＡＧレーザ光線で所
定のコイル形状にトリミングして形成してもよい。
【００２０】実施例2は図２に示した共振タグの断面構
成図である。基材2は厚さ23μｍのポリエステルフイル
ムを用い、両面にアルミニウムを膜抵抗値で0.13Ωとな
るように金属蒸着し、所定のコイルパターンを形成した
ものである。所定のコイルパターンの形成は実施例1で
述べたようにオイルマスク方式でもよいが、両面同時に
ＹＡＧレーザ光線でトリミングすることで効率のよい共
振タグが得られる。また、この方法は実施例1よりも貼
合する工程が省略できるので、さらにコストの低減が図
ることができる。
成図である。基材2は厚さ23μｍのポリエステルフイル
ムを用い、両面にアルミニウムを膜抵抗値で0.13Ωとな
るように金属蒸着し、所定のコイルパターンを形成した
ものである。所定のコイルパターンの形成は実施例1で
述べたようにオイルマスク方式でもよいが、両面同時に
ＹＡＧレーザ光線でトリミングすることで効率のよい共
振タグが得られる。また、この方法は実施例1よりも貼
合する工程が省略できるので、さらにコストの低減が図
ることができる。
【００２１】比較例として、市販されている共振タグの
例を図３および図４で示した。図３はアルミ箔を用いた
共振タグ用に型抜きした厚さ50μｍアルミ箔5を基材の5
0μｍのポリエステルフイルムに貼合し、接着層として
塩化ビニル層を約25μｍの厚さでコーティングした層6
のシートである。図４は図３のシートを貼合し、共振タ
グとしたものの断面構成図である。図５は図１、図２、
図３および図４のコイルパターンを示したものである。
このコイルパターンは、この形状にこだわるものではな
く、大きさおよび形状は所定の共振周波数、用途により
設計することができる。
例を図３および図４で示した。図３はアルミ箔を用いた
共振タグ用に型抜きした厚さ50μｍアルミ箔5を基材の5
0μｍのポリエステルフイルムに貼合し、接着層として
塩化ビニル層を約25μｍの厚さでコーティングした層6
のシートである。図４は図３のシートを貼合し、共振タ
グとしたものの断面構成図である。図５は図１、図２、
図３および図４のコイルパターンを示したものである。
このコイルパターンは、この形状にこだわるものではな
く、大きさおよび形状は所定の共振周波数、用途により
設計することができる。
【００２２】
【発明の効果】本発明の効果は複雑なパターンの形成と
工数の削減でコストの低減を計ることにある。従来技術
ではアルミ箔の型抜きをしなければならないので、繊細
なパターンを加工することは難しいが、金属蒸着膜によ
るパターン形成は繊細なパターンでも容易にできる。表
１は共振タグの製造工程の比較を示したものである。本
発明により工程の削減が可能となった。表２は実施例
1、2の評価であるが、金属蒸着膜の抵抗値を小さくすれ
ば実用に供するものができる。
工数の削減でコストの低減を計ることにある。従来技術
ではアルミ箔の型抜きをしなければならないので、繊細
なパターンを加工することは難しいが、金属蒸着膜によ
るパターン形成は繊細なパターンでも容易にできる。表
１は共振タグの製造工程の比較を示したものである。本
発明により工程の削減が可能となった。表２は実施例
1、2の評価であるが、金属蒸着膜の抵抗値を小さくすれ
ば実用に供するものができる。
【００２３】
【表１】
【００２４】
【表２】
【図１】本発明の一実施形態の断面構成図（模式図）
【図２】本発明の一実施形態の断面構成図（模式図）
【図３】市販の共振タグの断面模式図（アルミ箔使用）
【図４】市販の共振タグの断面模式図（アルミ箔使用）
【図５】本発明の回路パターンの平面構成図（模式図）
１―――蒸着薄膜 ２―――合成樹脂フィルム（誘電体） ３―――誘電体シート（接着層を兼ねる） ４―――ポリエステルフィルム ５―――アルミニウム箔 ６―――ポリ塩化ビニル層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ // Ｃ２３Ｆ 4/04 Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｋ (72)発明者 村田 守 岐阜県中津川市中津川3465−１ 王子製紙 株式会社中津工場内
Claims (6)
- 【請求項１】 誘電体シートの表裏両面に、蒸着により
形成された金属薄膜でリアクタンス回路を形成し、か
つ、両面のリアクタンス回路同志を誘電体シートを挟ん
で概略対向する位置に形成してキャパシタンスとして静
電容量を生じさせることにより、特定周波数の電波に共
振することが可能な共振タグ。 - 【請求項２】 誘電体シートの片面に金属蒸着してリア
クタンス回路を形成した２枚のシートを張り合わせたこ
とを特徴とする請求項１に記載の共振タグ。 - 【請求項３】 誘電体シートの両面に金属蒸着してリア
クタンス回路を形成したことを特徴とする請求項１に記
載の共振タグ。 - 【請求項４】 片面に金属蒸着してリアクタンス回路を
形成した２枚の合成樹脂フィルムを誘電体シートに貼り
合わせたことを特徴とする請求項１に記載の共振タグ。 - 【請求項５】 蒸気圧を有するオイルを用いて非蒸着部
を形成しながら金属蒸着することによりリアクタンス回
路パターンを形成することを特徴とする請求項２〜請求
項４のいずれかに記載の共振タグの製造方法。 - 【請求項６】 金属蒸着されたフィルムまたはシートか
らレーザ光線により蒸着金属を除去することにより、リ
アクタンス回路パターンを形成することを特徴とする請
求項２〜請求項４のいずれかに記載の共振タグの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9226335A JPH1166446A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 共振タグおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9226335A JPH1166446A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 共振タグおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1166446A true JPH1166446A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16843562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9226335A Pending JPH1166446A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 共振タグおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1166446A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006278219A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Utec:Kk | Ｉｃｐ回路、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
| JP2011511345A (ja) * | 2008-01-23 | 2011-04-07 | タジェオ | 無線識別要素の製造方法、及び該方法によって得られる無線識別要素 |
| WO2021153457A1 (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-05 | 王子ホールディングス株式会社 | 金属化フィルム及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP9226335A patent/JPH1166446A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006278219A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Utec:Kk | Ｉｃｐ回路、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
| JP2011511345A (ja) * | 2008-01-23 | 2011-04-07 | タジェオ | 無線識別要素の製造方法、及び該方法によって得られる無線識別要素 |
| JP2014067450A (ja) * | 2008-01-23 | 2014-04-17 | Tageos | 無線識別要素の製造方法、及び該方法によって得られる無線識別要素 |
| JP2016194934A (ja) * | 2008-01-23 | 2016-11-17 | タジェオＴａｇｅｏｓ | 無線識別要素の製造方法、及び該方法によって得られる無線識別要素 |
| WO2021153457A1 (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-05 | 王子ホールディングス株式会社 | 金属化フィルム及びその製造方法 |
| CN115003500A (zh) * | 2020-01-30 | 2022-09-02 | 王子控股株式会社 | 金属化薄膜和其制造方法 |
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