JP3512140B2 - 識別ラベルの製造法 - Google Patents
識別ラベルの製造法Info
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Description
動回路を備え、特定周波数に共鳴して発信する検出素子
よりなる識別ラベルの製造法に関する。
ぐために盗難防止用信号発信器として、また、海外にお
いては乗り物の料金計算や、非接触空間での非固定式身
分証明に用いられる電磁気媒体の一種である。識別ラベ
ルは、通常、高周波振動回路を小型基板上に加工したも
ので、この回路を張り付けた物品が、高周波電磁界を放
出する通り抜け枠組みを形成した場所を通過するとき
に、上記の振動回路が高周波電磁界に共鳴して、検出信
号を発することにより物品の盗難を防止する。従って、
発振回路を、識別ラベルとして用いるためには、正確に
決められた許容範囲の狭い周波数帯内の高周波電磁界に
対する検出素子として作用する必要があり(特表平2−
502765号公報) 、ノイズ信号である光学信号ま
たは音響信号に応答してはならない。
の導体板よりなる電極で挟んで形成されたコンデンサ−
の一方の電極と、該電極と同じ面上に形成された誘導コ
イルの一端とを電気的に接続し、コンデンサ−の他方の
電極と、該誘導コイルの他端とを前記担体層を貫通して
結合することにより、電気振動回路を構成したものが一
般的である。即ち、閉じた電気回路により誘電体担体を
サンドイッチした形状である。(米国特許第 3,67
1,721号公報)。
ンドイッチされる担体材料、或いは電気回路を担体面上
に形成するために接着剤を使用する場合には、上記担体
材料と電気回路との間に使用された接着剤を、上記担体
材料に加えたものである。
極、誘導コイル、及び、導電線は、アルミニウム箔接着
後のエッチングによるパタ−ニング、低抵抗ペ−ストの
プリント、またはアルミニウム金属、その他、適当な金
属を蒸着して形成されている(特表平4−50582
0)。用いる材料、及び、加工技術の選択によって高い
品質基準の下に、連続的に製造することができる。上記
サンドイッチ形状構造の発振回路の大規模生産、また
は、多量生産は既に行われている。
使用される商品用途では、発振回路の共鳴周波数のバラ
ツキが少なく、鋭い共鳴感度を持つ品質を、安価に製作
することが必要な条件である。
有機誘電体シ−トは、通常圧延法によって製造されロ−
ル状に巻取られる。この技術により量産される有機誘電
体シ−トの厚み変動は避けられない。このことはコンデ
ンサ−部の誘電体材料の厚みが変動すること、即ち、コ
ンデンサ−の容量が変動し、個々の識別ラベルを製作し
たシ−ト上の位置によって、共鳴周波数が変動すること
を意味し、識別ラベルの一つの必要条件を満足し得ない
ことになる。
電体担体層に接着されたアルミニウム箔をエッチング法
によってパタ−ニングしていたため、溶出・水洗のため
の湿式設備を必要とし、設備上、作業上、品質管理上、
及びコスト的にも改良の余地が残されていた。更に、担
体層の両面に形成された二つの電気回路を電気的に結合
するため、担体層を貫通する穿孔、または、かしめ手法
等の機械加工がもたらす影響についても改良の余地があ
る。製作費用の面から見ると、両面を電気的に結合する
に要する機械的作業の加工費が付加される。しかも機械
的穿孔、または、かしめによる担体両面間の結線を行う
と、担体上に作製する電気回路の製作技術に制限が生じ
る。即ち、蒸着技術は結線のために、他の技術との併用
が必要で、複合化が要求される。低抵抗ペ−ストまたは
有機導電性塗料によるプリント技術を利用する場合に
は、面間結線と電気回路のプリントは同時には行えず、
別の工程に分ける必要がある。アルミニウム箔のかしめ
穿孔による同時結線が最も容易であるが、上記のように
アルミニウム箔のパタ−ニング工程には、多くの改良す
べき問題が残されている。このように、湿式の製造工
程、及び、付加すべき機械加工とそれに付随する必要工
数等は、製造コストを増大させる要因であり、識別ラベ
ルの他の必要条件をも満足し得ていないことになる。
ために、本発明者らは先に、誘電体層を貫通した導通回
路の不要な新規な発振回路、及び、面状支持体の一方の
面上に発振回路を作製し、該発振回路の構成要素である
コンデンサ−の誘電体層を面状支持体から分離した積層
構造をもった識別ラベルを提案した。本発明は、その製
造方法に関し、電気回路のパタ−ンをもったアルミニウ
ム箔を直接接合する方法により、乾式の一工程内で連続
的に製造可能とした技術に関するものである。
イル、及び、該誘導コイルの両端に接続された複数のコ
ンデンサ−電極とから成る、第1の電気回路のパタ−ン
をもったアルミニウム箔をホットスタンプ法により接合
し、該第1の電気回路面をコンデンサ−電極の誘電体媒
質となる誘電体層により被覆し、該誘電体層によって形
成された面上に、該第1の電気回路のコンデンサ−電極
に相対する、相互に接続された複数のコンデンサ−電極
より成る、第2の電気回路のパタ−ンをもったアルミニ
ウム箔を、ホットスタンプ法により接合することを特徴
とする、識別ラベルの製造法である。
の非導電性、非磁性の板状材料を用い得るため、紙、木
材、プラスチック等、材料選択面での自由度が広くな
る。一方、コンデンサ−の誘電体媒質は、表面加工技術
によって成膜される厚膜の有機誘電体によって構成され
る。この誘電体膜の材料特性、及び、厚みの変動が、前
記のロ−ル状有機誘電体材料の厚み変動に対応するが、
プリント技術、及び、蒸着技術により成膜可能な誘電体
材料の選択の幅は大きく、その厚みの制御精度も圧延法
による有機材料シ−トの成形技術と比較すると優れたも
のである。各種材料のペ−スト、及び、有機導電塗料を
用いるコ−ト法、または、プリント技術によって、変動
特性を満たすことができ、厚み変動、または、それに等
価な特性変動を精密にコントロ−ルすることも可能であ
る。誘電体材料には接着性を持たせ得るものが多いた
め、両面に形成される電気回路との接合、あるいは支持
体、表面被覆層との結合にも、特に別の接着剤を用いる
必要がなく、工数、コストのみならず厚みの変動要因を
避けることができる。誘電体層の両側に形成された二つ
の電気回路は、容量変動の少ない複数のコンデンサ−に
よって電気的に接続されているため、穿孔、及び、結線
のための余分な加工工数も低減され得る。二つの電気回
路をアルミニウム箔で形成する点は従来と同様である
が、従来は担体の全面を覆っていたアルミニウム箔の不
要な部分をエッチングにより溶解・除去していたのに対
し、本発明ではホットスタンプ法により、アルミニウム
箔から回路パタ−ン部分のみを、接合面に加熱圧着する
ため、装置は簡単化され、処理時間も短縮されて、作業
が連続化できて大量生産可能となり、歩留りの向上によ
る大幅なコスト低減を図ることができる。残余のアルミ
ニウム箔の回収・再利用も容易で、廃液処理の必要もな
く、環境保護の立場からも極めて好ましい。本発明の製
造法を実施する好適な装置の概念図の一例を図1に示
し、本発明の製造法をさらに詳細に説明する。
ンサ−19と誘導コイル20よりなり、外部より入力す
る高い周波数の電磁波により、誘導電流が誘導コイルに
誘起され、コンデンサ−結合により閉じた回路の固有共
振周波数に共鳴した周波数においてピ−ク電流が発生す
る。図3は前記等価回路を実現した概念図である。電気
回路は、誘導コイル20、導電線21、及び、幅広の電
極23、26で構成される。両面で相対する電極の一対
23は、担体22を誘電体媒体とするコンデンサーを形
成している。誘電体担体22の両面の電気回路は、例え
ば、図4に概略を示す設備を用いて製造される。図4に
よると、供給ロール27より引き出された両面アルミラ
ミネートポリエチレンシート28は、フォトリソグラフ
ィ・エッチングと呼ばれる、不溶解処理された部分を残
して金属を溶解する方法により、エッチング槽29、及
び残留液洗浄のための水洗槽30を連続的に通過させる
湿式法により、両面同時に作製可能であるが、設備が大
型で、工程管理も煩雑であり、作業環境も良くない上
に、圧延法によって製造されたポリエチレンシ−ト28
は、厚さむらのため、コンデンサ−容量のバラツキによ
る歩留りが悪く、両面の電気回路を結合するための機械
加工は、工数増となり、管理も面倒で、品質のバラツキ
は更に拡大された。従来の構成の発振回路をもった識別
ラベルを従来最も広く行われているエッチング法によっ
て、製造した場合、得られる製品の品質・コスト共に不
満足なものであった。
する識別ラベルの等価回路図である。その断面略図の一
例を図6aに、面状支持体40上に形成された第1の電
気回路略図を図6bに、第1の電気回路に対して誘電体
層42を介して形成された第2の電気回路略図を図6c
にそれぞれ示す。本発明の製造法は図6の構造をもった
識別ラベルを、乾式により効率的に製造する方法である
が、まず比較例として、同じ構造のラベルを従来の湿式
法により製造した例を示す。図4に示した従来設備を改
造した図7の設備を用いる。供給ロール44より引き出
された両面アルミラミネートポリエチレンシート45の
上面に、プリンタ−46により誘導コイル37、及び誘
導コイル37の両端と電気的に接続された複数のコンデ
ンサ−電極35’,36’ とからなる第1の電気回路
のパタ−ンの不溶化処理を施し、続いてポリエチレンシ
−ト45の下面に、プリンタ−47により第1の電気回
路のコンデンサ−電極35’,36’ に相対する、導
電線39により相互に電気的に接続された複数のコンデ
ンサ−電極35”,36” よりなる第2の電気回路の
パタ−ンを不溶化処理し、エッチング槽48、水洗槽4
9を逐次通過させてエッチング処理した後、第1の電気
回路の面上に、供給ロール50より引き出された面状支
持体シート51を接着し、第2の電気回路の下面に、非
導電性の表面保護膜シート53を接着し、更に図示しな
い装置によりラベル抜き、スリット分割して完成し、ロ
−ル55に巻き上げる。この方法で製造された識別ラベ
ルは従来のものに比べて、かしめ工程を省略したことに
よる構造的な改良は見られるものの、共鳴周波数の個体
間バラツキ、及び、湿式処理工程に起因する多くの問題
点は、未解決のまま残された。
製造する方法として、図1に示す装置を用いて、面状支
持体上に所定の回路パターンをもったアルミニウム泊
を、直接接合する乾式法によって、全ての電気回路を形
成した。即ち、面状支持体シート2をロ−ル1より解除
し、その下面に接着剤塗布装置3により接着剤41を均
一な薄い層として付着させ、付着面に添ってロール4か
ら引出されたアルミニウム箔5を、シート2と同速度で
走らせながら近接させた後、ホットスタンプロ−ル6に
より、第1の電気回路のパターンに一致させて、アルミ
ニウム箔5を接着剤41の下面に圧着・接合し、残余の
アルミニウム箔7をロ−ル8に巻き上げる。第1の電気
回路支持体シート2の接着剤層41上に配設・形成され
た面上に、成膜装置9により誘電体層42を積層する。
本装置は、厚さの均整な、表面の滑らかな精度の高い膜
を形成することが可能である。該誘電体層42の下面に
ホットスタンプロ−ル12により、ロール10より引き
出されたアルミニウム箔11を第2の電気回路のパタ−
ンに一致させて圧着・接合し、二つの電極35”,3
6” と導電線39を形成する。更にその表面を絶縁性
の保護膜シート16で被覆し、得られた長いシ−トを適
当な手段でラベルパタ−ンに打ち抜き、裁断、分割して
(いずれも装置の図示省略)、完成したラベルとしてロ
−ル18に巻き上げる。本製造法によって得られた識別
ラベルは、個体間の共振周波数変動も極めて少ないため
製品歩留りもよく、作業環境も良い上に、廃液処理の問
題もなく、生産性も高く維持することができた。
るコンデンサ−の誘電体媒質を、圧延法により製造され
た成形品から、識別ラベルの製造工程内で、表面加工技
術によって直接厚膜成形させるることにより、コンデン
サ−容量の変動が減少し、共振周波数の個体間バラツキ
を減少し得て、製品の品質精度を向上できた。
ルミニウム合金のエッチングから、電気回路パタ−ンを
もったアルミニウム箔を、面状支持体上に直接接合す
る、ホットスタンプ法を開発して切り換えたことによ
り、設備の簡潔化、工程管理の容易化、作業環境の改
善、生産速度の向上も可能となった上に、歩留りを向上
でき、製造コストを低減できた。更に廃液処理の問題も
解消された。
切り離して、その機能を独立させたため、支持体として
厚さの精度を問題にしない任意の絶縁性材料を用い得
て、柔軟性、耐熱性、厚さ、触感、コストなど識別ラベ
ルを添付する商品に合わせて、幅広く最適な性能の素材
を使用できるようになった。
を製造する設備略図である。
る。
ラベルの断面略図である。 (b)面状支持体の面上に加工された第1の電気回路略
図である。 (c)誘電体層の面上に加工された第2の電気回路略図
である。
を製造する従来設備略図である。
ロ−ル 19、35、36 コンデンサ− 20、37 誘導コイル 21、38、39 導電線 22 誘電体担体 23、35’、35”、36’、36” コンデンサ−
電極 24、41 接着剤層 25 誘電体担体の両面短絡部 26 幅広の電極 27 誘電体担体シ−ト供給ロ−ル 28 誘電体担体シ−ト 29、46 第1の電気回路印刷用ロ−ル 30、47 第2の電気回路印刷用ロ−ル 31、48 エッチング槽 32、49 水洗槽 40 面状支持体 42 誘電体層 43 表面保護膜 44 導電性膜ラミネ−ト誘電体シ−ト供給ロ−ル 45 導電性膜ラミネ−ト誘電体シ−ト
Claims (2)
- 【請求項1】面状支持体上に、誘導コイル、及び、該誘
導コイルの両端に接続された複数のコンデンサー電極と
から成る、第1の電気回路のパターンをもったアルミニ
ウム箔をホットスタンプ法により接合し、該第1の電気
回路面をコンデンサー電極の誘電体媒質となる誘電体層
により被膜し、該誘電体層によって形成された面上に、
該第1の電気回路のコンデンサー電極に相対する、相互
に接続された複数のコンデンサー電極より成る、第2の
電気回路のパターンをもったアルミニウム箔を、ホット
スタンプ法により接合することを特徴とする、識別ラベ
ルの製造方法。 - 【請求項2】面状支持体シートをロールより解除する工
程と、 解除された面状支持体シートの一面に接着剤を均一な薄
い層として付着させる工程と、前記面状支持体の接着剤
の付着面に添ってロールから引出されたアルミニウム箔
を同速度で走らせながら近接させた後、ホットスタンプ
ロールにより第1の電気回路のパターンに一致させて、
アルミニウム箔を圧着・接合する工程と、 残余のアルミニウム箔をロールに巻き上げる等して除去
する工程と、 上記第1の電気回路が付着形成された面状支持体シート
上に、成膜装置により誘電体層を積層する工程と、 上記積層された誘電体層の外表面にホットスタンプロー
ルにより、ロールより引き出されたアルミニウム箔を第
2の電気回路のパターンに一致させて圧着・接合する工
程と、 残余のアルミニウム箔を除去する工程と、 残余のアルミニウム箔が除去された表面を絶縁性の保護
膜シートで被膜する工程と、 以上の工程で得られた長いシートをラベルパターンに打
ち抜き、裁断、分割する工程を有していることを特徴と
する識別ラベルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21672796A JP3512140B2 (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 識別ラベルの製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21672796A JP3512140B2 (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 識別ラベルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1049766A JPH1049766A (ja) | 1998-02-20 |
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ID=16692985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21672796A Expired - Fee Related JP3512140B2 (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 識別ラベルの製造法 |
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Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
SG106662A1 (en) * | 2002-11-15 | 2004-10-29 | Smartag S Pte Ltd | Rfid tag for an object having metallic portions, tag coupler and method thereof |
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1996
- 1996-07-29 JP JP21672796A patent/JP3512140B2/ja not_active Expired - Fee Related
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