JPH1166439A - 報知装置及びシステム - Google Patents
報知装置及びシステムInfo
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- JPH1166439A JPH1166439A JP22658097A JP22658097A JPH1166439A JP H1166439 A JPH1166439 A JP H1166439A JP 22658097 A JP22658097 A JP 22658097A JP 22658097 A JP22658097 A JP 22658097A JP H1166439 A JPH1166439 A JP H1166439A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外部から到来する特定の周波数の音響信号を
エネルギ源として電力を発生し、この電力に基づいて、
位置を報知するための表示装置や音響発生装置を動作さ
せる発電装置を実現する。 【解決手段】 予め定められた周波数の音に共鳴する音
響管3と、音響管3の内部振動を電気信号に変換する受
音素子1と、受音素子1からの電力に基づき、音響管3
の外部に配置される表示装置5を点灯させる表示駆動部
4とで構成し、探索音発生部6から到来する探索音によ
り、音響管3の内部に共鳴を起こさせ、この共鳴振動を
受音素子1で電気信号に変換して、表示装置5を点灯表
示させる。
エネルギ源として電力を発生し、この電力に基づいて、
位置を報知するための表示装置や音響発生装置を動作さ
せる発電装置を実現する。 【解決手段】 予め定められた周波数の音に共鳴する音
響管3と、音響管3の内部振動を電気信号に変換する受
音素子1と、受音素子1からの電力に基づき、音響管3
の外部に配置される表示装置5を点灯させる表示駆動部
4とで構成し、探索音発生部6から到来する探索音によ
り、音響管3の内部に共鳴を起こさせ、この共鳴振動を
受音素子1で電気信号に変換して、表示装置5を点灯表
示させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、報知装置及びシス
テムに係り、特に音響を電気に変換して、電力を発生
し、これによりLED等を駆動する装置及びシステムに
関する。
テムに係り、特に音響を電気に変換して、電力を発生
し、これによりLED等を駆動する装置及びシステムに
関する。
【0002】
【従来の技術】震災や土砂崩れ等の災害発生時に、崩壊
した建造物内や土砂中に閉じ込められた被災者を探索
し、救出するためには、被災者の場所を迅速に検出し、
救助活動に入る必要がある。このような場合に、被災者
を探索し、その場所を特定するためには、現在、CCD
カメラやロボットを用いた様々な探索技術が適用されつ
つあるが、依然として手探りの領域を出るものではな
い。
した建造物内や土砂中に閉じ込められた被災者を探索
し、救出するためには、被災者の場所を迅速に検出し、
救助活動に入る必要がある。このような場合に、被災者
を探索し、その場所を特定するためには、現在、CCD
カメラやロボットを用いた様々な探索技術が適用されつ
つあるが、依然として手探りの領域を出るものではな
い。
【0003】これに対して、近年、被災者が、音響や光
の発生装置を携帯していた場合に、救助活動の大きな助
けになるということが強調されており、災害に備えて、
その準備と利用が強く提言されつつある。
の発生装置を携帯していた場合に、救助活動の大きな助
けになるということが強調されており、災害に備えて、
その準備と利用が強く提言されつつある。
【0004】非常時に、音響や、光を発生する装置は、
良く知られており、市販もされているが、いずれの装置
も、電源として、一次電池や二次電池を利用する構造と
なっている。しかしながら、電池を用いた装置は、電力
の無駄な損耗を防止するために、通常は電源を遮断して
いることが多い。このため、このような装置を常備して
いても、緊急災害等の場合、被災者の身体や意志の自由
が失われていたりすると、電源の投入や、積極的な利用
がされるとは限らない。
良く知られており、市販もされているが、いずれの装置
も、電源として、一次電池や二次電池を利用する構造と
なっている。しかしながら、電池を用いた装置は、電力
の無駄な損耗を防止するために、通常は電源を遮断して
いることが多い。このため、このような装置を常備して
いても、緊急災害等の場合、被災者の身体や意志の自由
が失われていたりすると、電源の投入や、積極的な利用
がされるとは限らない。
【0005】このため、電源を投入しなくても、非常時
に、音響や、光を発生する装置が強く求められている。
に、音響や、光を発生する装置が強く求められている。
【0006】上記のような課題に対して、探索救助側が
音響信号等の探索信号を出して、これに反応して、被災
者が持っている位置表示装置を動作させる装置が考えら
れている。このような装置によれば、被災者が電源を入
れる等の積極的な働きをしなくても、探索側からの探索
信号により、被災者側の位置表示装置を遠隔から動作さ
せることができる。
音響信号等の探索信号を出して、これに反応して、被災
者が持っている位置表示装置を動作させる装置が考えら
れている。このような装置によれば、被災者が電源を入
れる等の積極的な働きをしなくても、探索側からの探索
信号により、被災者側の位置表示装置を遠隔から動作さ
せることができる。
【0007】このような装置は、例えば、音響信号を電
圧信号に変換するコンデンサマイクロフォンを用いて実
現することができる。
圧信号に変換するコンデンサマイクロフォンを用いて実
現することができる。
【0008】コンデンサマイクロフォンは、マグネシウ
ム膜等の軽量な振動板を、音響信号に反応して振動さ
せ、この振動に基づく基準面との間の静電容量の変化
を、検出して、極めて高感度で電気信号に変化させるこ
とができる。すなわち、音響信号検出時の振動膜の動き
により生じるコンデンサの電位差が、振動変位に比例す
るため、音響エネルギの大きさと変化分に応じた電圧を
得ることができる。ところが、コンデンサマイクロフォ
ンは、コンデンサに対するオフセット電圧の印加が不可
欠であり、その出力電圧が、非常に小さいため、増幅器
を用いて検出信号を増幅する必要があるので、電源を搭
載することが不可欠である。コンデンサマイクロフォン
は、確かに、電力消費量が少ないとは言え、緊急時動作
に備えて、電源の供給を行う必要は免れず、停電時でも
動作させるようにするために電池を備える必要がある。
ム膜等の軽量な振動板を、音響信号に反応して振動さ
せ、この振動に基づく基準面との間の静電容量の変化
を、検出して、極めて高感度で電気信号に変化させるこ
とができる。すなわち、音響信号検出時の振動膜の動き
により生じるコンデンサの電位差が、振動変位に比例す
るため、音響エネルギの大きさと変化分に応じた電圧を
得ることができる。ところが、コンデンサマイクロフォ
ンは、コンデンサに対するオフセット電圧の印加が不可
欠であり、その出力電圧が、非常に小さいため、増幅器
を用いて検出信号を増幅する必要があるので、電源を搭
載することが不可欠である。コンデンサマイクロフォン
は、確かに、電力消費量が少ないとは言え、緊急時動作
に備えて、電源の供給を行う必要は免れず、停電時でも
動作させるようにするために電池を備える必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、緊急時
に備えた装置の場合、電源として用いる電池残量や、動
作の確実性についての、日常の保守点検が欠かせない
が、一般家庭でこのような定期的な保守点検を行わせる
ことは極めて困難であり、緊急時に利用できない可能性
がある。
に備えた装置の場合、電源として用いる電池残量や、動
作の確実性についての、日常の保守点検が欠かせない
が、一般家庭でこのような定期的な保守点検を行わせる
ことは極めて困難であり、緊急時に利用できない可能性
がある。
【0010】また、電池を用いた装置の場合、救助活動
が長引いている間に、電池切れを起こす可能性もあり、
このような場合、装置が動作せず、本来の機能を十分に
発揮できないという問題点がある。
が長引いている間に、電池切れを起こす可能性もあり、
このような場合、装置が動作せず、本来の機能を十分に
発揮できないという問題点がある。
【0011】このような問題点に対して、従来から、電
池等を用いなくてもよい発電装置に対する要求が強かっ
た。
池等を用いなくてもよい発電装置に対する要求が強かっ
た。
【0012】しかし、従来から良く知られている太陽電
池は、土砂や建物中に閉じ込められた場合は、利用でき
ず、また手動式の発電機も、被災者の自由が奪われてい
る場合には、利用不可能である。したがって、このよう
な従来型の発電装置は、災害発生時に、土砂や建物中に
閉じ込められた被災者側から、救助者側に向けて位置報
知するための、光や音響を発生する装置を駆動するため
の電力供給源としては、必ずしも適切なものとは言え
ず、何らかの対応策が強く求められていた。
池は、土砂や建物中に閉じ込められた場合は、利用でき
ず、また手動式の発電機も、被災者の自由が奪われてい
る場合には、利用不可能である。したがって、このよう
な従来型の発電装置は、災害発生時に、土砂や建物中に
閉じ込められた被災者側から、救助者側に向けて位置報
知するための、光や音響を発生する装置を駆動するため
の電力供給源としては、必ずしも適切なものとは言え
ず、何らかの対応策が強く求められていた。
【0013】本発明は、上記のような従来の課題に対し
て、確実な解決手段を与えるものであり、救助者側の発
生する特定の音響信号をエネルギ源として電力を発生
し、この電力に基づいて、位置を報知するための表示装
置や音響発生装置を動作させることを可能とした発電装
置を提供するものである。
て、確実な解決手段を与えるものであり、救助者側の発
生する特定の音響信号をエネルギ源として電力を発生
し、この電力に基づいて、位置を報知するための表示装
置や音響発生装置を動作させることを可能とした発電装
置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、請求項1に記載の装置として、外部の音
源から与えられる音のうちの予め定められた特定の周波
数帯域の音に共鳴する音響共鳴管と、この音響共鳴管の
共鳴による物理的な内部振動を電気信号に変換する変換
器と、この変換器からの電気信号によって駆動される報
知器と、を備えることを特徴とする、報知装置を提供す
るものである。
に、本発明は、請求項1に記載の装置として、外部の音
源から与えられる音のうちの予め定められた特定の周波
数帯域の音に共鳴する音響共鳴管と、この音響共鳴管の
共鳴による物理的な内部振動を電気信号に変換する変換
器と、この変換器からの電気信号によって駆動される報
知器と、を備えることを特徴とする、報知装置を提供す
るものである。
【0015】上記目的を達成するために、本発明は、更
に、請求項3に記載のシステムとして、探索を行うため
の探索音を発生する探索音発生装置と、その探索音発生
器からの探索音を電気信号に変えた信号によって動作さ
せられる報知装置と、を備え、前記報知装置は、前記探
索音発生装置から与えられる音のうちの予め定められた
特定の周波数帯域の音に共鳴する音響共鳴管と、この音
響共鳴管の共鳴による物理的な内部振動を電気信号に変
換する変換器と、この変換器からの電気信号によって駆
動される報知器と、を備えるものとして構成されること
を特徴とする、報知システムを提供するものである。
に、請求項3に記載のシステムとして、探索を行うため
の探索音を発生する探索音発生装置と、その探索音発生
器からの探索音を電気信号に変えた信号によって動作さ
せられる報知装置と、を備え、前記報知装置は、前記探
索音発生装置から与えられる音のうちの予め定められた
特定の周波数帯域の音に共鳴する音響共鳴管と、この音
響共鳴管の共鳴による物理的な内部振動を電気信号に変
換する変換器と、この変換器からの電気信号によって駆
動される報知器と、を備えるものとして構成されること
を特徴とする、報知システムを提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。 実施形1.図1(A)は、本発明の実施形1のシステム
の概略構成図であり、特に、位置報知用の表示装置を駆
動するための電力を、探索者側の発生する音響信号によ
り発生するようにした構造を示すものである。
明の実施の形態を詳細に説明する。 実施形1.図1(A)は、本発明の実施形1のシステム
の概略構成図であり、特に、位置報知用の表示装置を駆
動するための電力を、探索者側の発生する音響信号によ
り発生するようにした構造を示すものである。
【0017】図において示すように、本実施形の発電装
置は、探索者側の探索音発生部6から空間に放射される
予め定められた周波数の音響に共鳴する音響管3の端部
に、共鳴音に基づいて振動する薄板2を配置し、薄板2
の信号を電力変換する受音素子1からの電力を、表示駆
動部4に供給して、表示装置5を駆動するように構成さ
れる。
置は、探索者側の探索音発生部6から空間に放射される
予め定められた周波数の音響に共鳴する音響管3の端部
に、共鳴音に基づいて振動する薄板2を配置し、薄板2
の信号を電力変換する受音素子1からの電力を、表示駆
動部4に供給して、表示装置5を駆動するように構成さ
れる。
【0018】なお、受音素子1は、圧電効果を有する圧
電セラミックで構成されており、薄板2に貼りつけられ
ている。音響管3は、外来音の周波数に応じて、管内に
共鳴音を発生させる機能を有し、共鳴音に基づき、薄板
2を振動させる。ちなみに、薄板2は、劣悪な環境下に
おいて、音響管3内部に異物が侵入するのを防止する蓋
の役割も持っている。
電セラミックで構成されており、薄板2に貼りつけられ
ている。音響管3は、外来音の周波数に応じて、管内に
共鳴音を発生させる機能を有し、共鳴音に基づき、薄板
2を振動させる。ちなみに、薄板2は、劣悪な環境下に
おいて、音響管3内部に異物が侵入するのを防止する蓋
の役割も持っている。
【0019】図1(A)は受音素子(1)で受信した信
号の増幅回路の一例を示す。この回路は次のように動作
する。即ち、受音素子1からの電圧出力は共振回路Aを
通過することによりさらに増幅される。電圧出力はこの
ままでは正弦派状の波形であるために、LED(表示装
置5)を点灯させるには不適当であるので、つまり、数
+Hzのオン、オフの繰り返しでは目に見えないし、効
率が悪いので、整流器Bにより片電圧に整流する。さら
に、充電器CによりDC電源に近い波形を生成させる。
そして、充電器Cに充電された電圧を監視装置で監視し
て所定の電力に達したら、制御スイッチをオンするよう
に制御して、LED(5)を点灯させる。LED(5)
の点灯により充電器Cが放電されたら、再びスイッチを
オフして充電を続ける。
号の増幅回路の一例を示す。この回路は次のように動作
する。即ち、受音素子1からの電圧出力は共振回路Aを
通過することによりさらに増幅される。電圧出力はこの
ままでは正弦派状の波形であるために、LED(表示装
置5)を点灯させるには不適当であるので、つまり、数
+Hzのオン、オフの繰り返しでは目に見えないし、効
率が悪いので、整流器Bにより片電圧に整流する。さら
に、充電器CによりDC電源に近い波形を生成させる。
そして、充電器Cに充電された電圧を監視装置で監視し
て所定の電力に達したら、制御スイッチをオンするよう
に制御して、LED(5)を点灯させる。LED(5)
の点灯により充電器Cが放電されたら、再びスイッチを
オフして充電を続ける。
【0020】図1(C)は探索音発生部6の変形例を示
す。信号Sをフィルタ6bを介して受ける発生部自体6
a,6a,……をアレー状に配置する。これらのフィル
タ6bは、通過信号の振幅、位相を変化させることによ
って、特定方向に音波の位相をそろえることができる、
つまり、指向性をもたせたものである。これにより、特
定方向に強いビームを発生させることができ、低周波数
でも、指向性の強い状態が実現できる。図1(C)で
は、等音圧線図に示すように、600の方向に指向性を
もたせて、その方向に位置する本発明に係る装置100
に探索音を向わせるようにしている。
す。信号Sをフィルタ6bを介して受ける発生部自体6
a,6a,……をアレー状に配置する。これらのフィル
タ6bは、通過信号の振幅、位相を変化させることによ
って、特定方向に音波の位相をそろえることができる、
つまり、指向性をもたせたものである。これにより、特
定方向に強いビームを発生させることができ、低周波数
でも、指向性の強い状態が実現できる。図1(C)で
は、等音圧線図に示すように、600の方向に指向性を
もたせて、その方向に位置する本発明に係る装置100
に探索音を向わせるようにしている。
【0021】上記図1(C)を適用する本発明の装置
は、以下の背景に基づいてなされたものである。即ち、
低周波数の音響成分は伝播に伴う減衰は小さいが、波長
が長いために広域に拡がりを持って伝わる。これに伴
い、音の方向性が失われるので、例えば救助の際に特定
の位置の反応を確認したい時には、性能が劣ることとな
る。さらには、遠隔位置にある本発明に係る装置を動作
させる時には、音のエネルギーが拡がるために効率的で
はない。また、周辺居住者には騒音として作用すること
もある。図1(C)の本発明は、これらに着目してなさ
れたものである。
は、以下の背景に基づいてなされたものである。即ち、
低周波数の音響成分は伝播に伴う減衰は小さいが、波長
が長いために広域に拡がりを持って伝わる。これに伴
い、音の方向性が失われるので、例えば救助の際に特定
の位置の反応を確認したい時には、性能が劣ることとな
る。さらには、遠隔位置にある本発明に係る装置を動作
させる時には、音のエネルギーが拡がるために効率的で
はない。また、周辺居住者には騒音として作用すること
もある。図1(C)の本発明は、これらに着目してなさ
れたものである。
【0022】以上述べたような構成において、次に、そ
の動作を説明する。このような装置を備えた位置報知用
の表示装置を携帯した状態で、例えば地震災害等によ
り、土砂中や建物中に閉じ込められた被災者を探索する
場合を想定する。この場合、被災者の探索に当たって
は、救助者側は、音響管3による共鳴周波数と一致する
探索音を発生する探索音発生部6により、被災者のいそ
うな場所に向かって放射する。この音は、薄板2を通じ
て、音響管3の内部に到達するが、この時に、音響管3
の内部では、外来音の周波数に応じて、共鳴音が発生す
る。
の動作を説明する。このような装置を備えた位置報知用
の表示装置を携帯した状態で、例えば地震災害等によ
り、土砂中や建物中に閉じ込められた被災者を探索する
場合を想定する。この場合、被災者の探索に当たって
は、救助者側は、音響管3による共鳴周波数と一致する
探索音を発生する探索音発生部6により、被災者のいそ
うな場所に向かって放射する。この音は、薄板2を通じ
て、音響管3の内部に到達するが、この時に、音響管3
の内部では、外来音の周波数に応じて、共鳴音が発生す
る。
【0023】この周波数fは、音響管3の長さをL、音
響管3内部の音の速度をc、とすると、 f=c/2L (1) となる。ここで共鳴とは、周知のように、外部から入力
された音響エネルギが、音響管3の内部で非常に多くの
多重反射を起こして、蓄えられる状態になることであ
る。
響管3内部の音の速度をc、とすると、 f=c/2L (1) となる。ここで共鳴とは、周知のように、外部から入力
された音響エネルギが、音響管3の内部で非常に多くの
多重反射を起こして、蓄えられる状態になることであ
る。
【0024】この時、音響管3の端部に設けられた薄板
2は、音響管3内の音響エネルギにより、非常に大きく
振動し、この振動エネルギは受音素子1に与えられるこ
とになる。すなわち、音響管3が、探索音発生部6から
の音響信号に対する音響増幅器の役割を果たすことにな
る。
2は、音響管3内の音響エネルギにより、非常に大きく
振動し、この振動エネルギは受音素子1に与えられるこ
とになる。すなわち、音響管3が、探索音発生部6から
の音響信号に対する音響増幅器の役割を果たすことにな
る。
【0025】なお、受音素子1を構成する圧電セラミッ
クは、振動エネルギ等により、変位が加えられると電圧
を発生するので、当然、外部からの到来音の音響エネル
ギが大きければ、単体だけでも電圧の発生は可能であ
る。しかし、微弱な音響エネルギに無電力で反応させよ
うとすると、音響エネルギを増幅する音響管3の助けが
必要になってくる。音響管3は、このために設けられる
ものであり、探索音発生部6からの音響周波数だけに強
く共鳴させることにより、選択的な動作も可能である。
クは、振動エネルギ等により、変位が加えられると電圧
を発生するので、当然、外部からの到来音の音響エネル
ギが大きければ、単体だけでも電圧の発生は可能であ
る。しかし、微弱な音響エネルギに無電力で反応させよ
うとすると、音響エネルギを増幅する音響管3の助けが
必要になってくる。音響管3は、このために設けられる
ものであり、探索音発生部6からの音響周波数だけに強
く共鳴させることにより、選択的な動作も可能である。
【0026】以上のようにして、音響管3で増幅された
音響エネルギは、薄板2で物理的な振動に変換され、受
音素子1に伝達されて電力信号に変換される。この電力
信号は、LEDのように低電圧、低電力で駆動できる表
示素子を配置した表示装置5で光を発生させる。
音響エネルギは、薄板2で物理的な振動に変換され、受
音素子1に伝達されて電力信号に変換される。この電力
信号は、LEDのように低電圧、低電力で駆動できる表
示素子を配置した表示装置5で光を発生させる。
【0027】なお、受音素子1からの電力を直接表示装
置5に供給すると、外来音が到達した瞬間だけしか発光
しないため、位置報知の目的で用いる場合に、非常に視
認性が悪い。このため、例えばコンデンサ等の蓄電と平
滑機能を持った蓄電部を備える表示駆動部4により、表
示装置5に流す電流を平順化して、表示装置5の発光の
視認性を良好にしている。
置5に供給すると、外来音が到達した瞬間だけしか発光
しないため、位置報知の目的で用いる場合に、非常に視
認性が悪い。このため、例えばコンデンサ等の蓄電と平
滑機能を持った蓄電部を備える表示駆動部4により、表
示装置5に流す電流を平順化して、表示装置5の発光の
視認性を良好にしている。
【0028】なお、表示駆動部4に、電流の断続機能を
付与することにより、表示装置5のLEDを点滅駆動す
るようにしてもよい。この場合、電力の節約と、視認性
を向上できるというメリットがある。
付与することにより、表示装置5のLEDを点滅駆動す
るようにしてもよい。この場合、電力の節約と、視認性
を向上できるというメリットがある。
【0029】また、受音素子1を貼りつけた薄板2の共
振周波数を、音響管3の共鳴周波数と一致、もしくは近
接させることにより、音響エネルギの増幅効率を更に高
めることが可能である。この場合の薄板の共振周波数の
求め方は、例えば「機械工学便覧」に記載されている。
振周波数を、音響管3の共鳴周波数と一致、もしくは近
接させることにより、音響エネルギの増幅効率を更に高
めることが可能である。この場合の薄板の共振周波数の
求め方は、例えば「機械工学便覧」に記載されている。
【0030】なお、受音素子1の圧電セラミックの特性
と、音響管3の共鳴周波数が、マッチしない場合は、音
響管3の長さを調整して対処させることができる。例え
ば、共鳴周波数を低く設定する場合は、音響管3の長さ
を長くすれば良く、高く設定する場合は、音響管3の長
さを短くすれば良い。
と、音響管3の共鳴周波数が、マッチしない場合は、音
響管3の長さを調整して対処させることができる。例え
ば、共鳴周波数を低く設定する場合は、音響管3の長さ
を長くすれば良く、高く設定する場合は、音響管3の長
さを短くすれば良い。
【0031】共鳴周波数を低くする場合に、音響管3の
長さを長くすると、携帯性を著しく損ねる可能性がある
ので、このような場合は、音響管3内に、空気とは異な
る音速を有するガスを封入する。例えば、二酸化炭素中
の音速は、概ね260m/sであるので、同じ共鳴周波
数を得ようとした場合、空気の場合に比べて管の長さ
を、略0.8倍にすることができる。
長さを長くすると、携帯性を著しく損ねる可能性がある
ので、このような場合は、音響管3内に、空気とは異な
る音速を有するガスを封入する。例えば、二酸化炭素中
の音速は、概ね260m/sであるので、同じ共鳴周波
数を得ようとした場合、空気の場合に比べて管の長さ
を、略0.8倍にすることができる。
【0032】さて、先の式(1)で求められる共振周波
数fは、薄板2および受音素子1のある面を、剛端とし
た場合の同定式であるが、実際は、薄板2および受音素
子1の面は、薄い板により形成されているので、この仮
定は、厳密には成立しない。この場合の共振周波数は、
計算式よりも低くなるのが一般的である。
数fは、薄板2および受音素子1のある面を、剛端とし
た場合の同定式であるが、実際は、薄板2および受音素
子1の面は、薄い板により形成されているので、この仮
定は、厳密には成立しない。この場合の共振周波数は、
計算式よりも低くなるのが一般的である。
【0033】この場合、探索音発生部6からの放射音
と、音響管3の共鳴周波数が完全に一致せず、結果とし
て、受音素子1から十分な電力発生が得られず、装置効
率が低下してしまうという問題がある。
と、音響管3の共鳴周波数が完全に一致せず、結果とし
て、受音素子1から十分な電力発生が得られず、装置効
率が低下してしまうという問題がある。
【0034】このような問題点に対しては、音響管3の
内部に吸音性を有する材料を取りつけると効果的であ
る。
内部に吸音性を有する材料を取りつけると効果的であ
る。
【0035】図2は、吸音材のない場合と、吸音材のあ
る場合とで、周波数に対する共鳴エネルギの変化を示す
特性図である。
る場合とで、周波数に対する共鳴エネルギの変化を示す
特性図である。
【0036】図において示すように、吸音材がない場合
は、曲線aに示すように、共鳴エネルギは、共鳴周波数
で急激に高まっているので、非常に効率が良い反面、少
しでも共鳴周波数から外れると、効率が急激に低下して
いる。つまり、探索音発生部6からの探索音の周波数
と、音響管3の共鳴周波数が、正確に合っていれば最大
限の電力発生が可能である反面、周波数がずれると、初
期の動作が得られない可能性もでてくる。
は、曲線aに示すように、共鳴エネルギは、共鳴周波数
で急激に高まっているので、非常に効率が良い反面、少
しでも共鳴周波数から外れると、効率が急激に低下して
いる。つまり、探索音発生部6からの探索音の周波数
と、音響管3の共鳴周波数が、正確に合っていれば最大
限の電力発生が可能である反面、周波数がずれると、初
期の動作が得られない可能性もでてくる。
【0037】これに対して、吸音材がある場合は、曲線
bに示すように、共鳴エネルギは、共鳴周波数から外れ
たところでも、それほど極端に低下しないので、例え
ば、探索音発生部6からの探索音の周波数がsに示され
るような、共鳴周波数からずれたところにあっても、あ
る程度の効率を得ることができる。このため、音響管3
の共鳴周波数と、探索音発生部6からの探索音の周波数
を、厳密に調整する必要がなくなるため、生産性を高め
ることができる。また、探索音発生部6側でも、厳密な
周波数の音を放射させなくても、共鳴周波数付近の周波
数成分を含む帯域の音で、初期の目的を達成できるの
で、より実用的である。 実施形2.図3は、本発明の実施形2の装置の概略構成
図であり、特に音響管3の代わりに、全体をホーン形状
としたホーン管12を用いた構成を例示するものであ
る。音響学で良く知られているように、管の開放端から
音を放射させる時には、放射インピーダンスと呼ばれる
抵抗が作用する。この抵抗は、外来音が音響管内に入力
するのが妨げられるために、音響エネルギを効率的に共
鳴させることができない。特に、この抵抗は、基本共鳴
周波数を発生させようとする低い帯域で増大するため、
本発明のような目的では、効率低下の大きな要因となっ
てしまう。
bに示すように、共鳴エネルギは、共鳴周波数から外れ
たところでも、それほど極端に低下しないので、例え
ば、探索音発生部6からの探索音の周波数がsに示され
るような、共鳴周波数からずれたところにあっても、あ
る程度の効率を得ることができる。このため、音響管3
の共鳴周波数と、探索音発生部6からの探索音の周波数
を、厳密に調整する必要がなくなるため、生産性を高め
ることができる。また、探索音発生部6側でも、厳密な
周波数の音を放射させなくても、共鳴周波数付近の周波
数成分を含む帯域の音で、初期の目的を達成できるの
で、より実用的である。 実施形2.図3は、本発明の実施形2の装置の概略構成
図であり、特に音響管3の代わりに、全体をホーン形状
としたホーン管12を用いた構成を例示するものであ
る。音響学で良く知られているように、管の開放端から
音を放射させる時には、放射インピーダンスと呼ばれる
抵抗が作用する。この抵抗は、外来音が音響管内に入力
するのが妨げられるために、音響エネルギを効率的に共
鳴させることができない。特に、この抵抗は、基本共鳴
周波数を発生させようとする低い帯域で増大するため、
本発明のような目的では、効率低下の大きな要因となっ
てしまう。
【0038】本実施形では、共鳴を得るための管を、ホ
ーン状の断面形状を有するホーン管12とすることによ
り、放射インピーダンスによる抵抗を低減し、動作効率
を高めている。ちなみに、ホーンの形状は、ホーンの開
く径と、ネック分の径の比が大きければ大きい程よいと
されているが、実用的には、10対1位が適当である。
また、ホーン形状としては、エクスポーネンシャル形
状、ベッセル形状、直線形状など、様々な形が適用可能
である。
ーン状の断面形状を有するホーン管12とすることによ
り、放射インピーダンスによる抵抗を低減し、動作効率
を高めている。ちなみに、ホーンの形状は、ホーンの開
く径と、ネック分の径の比が大きければ大きい程よいと
されているが、実用的には、10対1位が適当である。
また、ホーン形状としては、エクスポーネンシャル形
状、ベッセル形状、直線形状など、様々な形が適用可能
である。
【0039】なお、ホーン管12を用いた構造では、受
音素子1を、ホーン管12のネック部、つまりホーンの
底部に配置すると、増幅された音響エネルギを効率よく
受けることができる。
音素子1を、ホーン管12のネック部、つまりホーンの
底部に配置すると、増幅された音響エネルギを効率よく
受けることができる。
【0040】なお、この実施形では、音響管全体をホー
ン形状とした構成としたが、実施形1で示した図1の構
成に、ホーン状の端部を取りつけた構成としてもよい。
この場合、ホーンは共鳴周波数を変化させる効果もある
ため、ホーンの大きさと、直線部の長さを適宜組み合わ
せることにより、所望の共鳴周波数を得ることができ
る。 実施形3 図4は、本発明の実施形3の装置の概略構成図であり、
音響管をホーン状の部分と、直線状の部分に分けて構成
し、更に音響エネルギを、効率的に受音素子1に与える
ための構成を示している。
ン形状とした構成としたが、実施形1で示した図1の構
成に、ホーン状の端部を取りつけた構成としてもよい。
この場合、ホーンは共鳴周波数を変化させる効果もある
ため、ホーンの大きさと、直線部の長さを適宜組み合わ
せることにより、所望の共鳴周波数を得ることができ
る。 実施形3 図4は、本発明の実施形3の装置の概略構成図であり、
音響管をホーン状の部分と、直線状の部分に分けて構成
し、更に音響エネルギを、効率的に受音素子1に与える
ための構成を示している。
【0041】本実施形の実施形2との相違点は、音響管
全体をホーン形状とする代わりに、実施形1で示した直
線状の共鳴管を増幅直管13とし、この端部に、ホーン
状のホーン管12を取りつけた構成としたことであり、
併せて、受音素子1を、増幅直管13の底部に配置して
いる。
全体をホーン形状とする代わりに、実施形1で示した直
線状の共鳴管を増幅直管13とし、この端部に、ホーン
状のホーン管12を取りつけた構成としたことであり、
併せて、受音素子1を、増幅直管13の底部に配置して
いる。
【0042】この場合、共鳴周波数を変化させる効果も
あるため、ホーン管12の大きさと、増幅直管13の長
さを適宜組み合わせることにより、所望の共鳴周波数を
得ることができる。
あるため、ホーン管12の大きさと、増幅直管13の長
さを適宜組み合わせることにより、所望の共鳴周波数を
得ることができる。
【0043】以上のような構成により、外来の音響エネ
ルギを効率的に増幅直管13に導入でき、受音素子1に
おいて大きな発電エネルギを得ることができる。 実施形4 図5は、本発明の実施形4の装置の概略構成図であり、
音響管を曲がり管14とした構成を示している。
ルギを効率的に増幅直管13に導入でき、受音素子1に
おいて大きな発電エネルギを得ることができる。 実施形4 図5は、本発明の実施形4の装置の概略構成図であり、
音響管を曲がり管14とした構成を示している。
【0044】つまり、共鳴周波数を低減させるために
は、音響管の長さは、長ければ長いほどよいが、この場
合、携帯性を著しく損ねる可能性がある。この場合、音
響管を曲がり管14として、コンパクトにまとめること
により、携帯性を高めることができる。
は、音響管の長さは、長ければ長いほどよいが、この場
合、携帯性を著しく損ねる可能性がある。この場合、音
響管を曲がり管14として、コンパクトにまとめること
により、携帯性を高めることができる。
【0045】なお、本実施形では、音響管の基本構成と
して、図5では、図4の構成を例示したが、図1の構
成、図3の構成のまま、管を丸めて、コンパクトな構造
としてもよいことはもちろんである。
して、図5では、図4の構成を例示したが、図1の構
成、図3の構成のまま、管を丸めて、コンパクトな構造
としてもよいことはもちろんである。
【0046】なお、実施形2、3、4では、ホーン管1
2の底部ないしは増幅直管13の底部に受音素子1を配
置する構成を例示したが、実施形1と同様に、音の入射
端部ないしは、管の中途の音圧が最大となる位置に薄板
でできた振動板と共に組み合わせて配置するようにして
もよいことはもちろんである。
2の底部ないしは増幅直管13の底部に受音素子1を配
置する構成を例示したが、実施形1と同様に、音の入射
端部ないしは、管の中途の音圧が最大となる位置に薄板
でできた振動板と共に組み合わせて配置するようにして
もよいことはもちろんである。
【0047】なお、近年では、円筒形や任意の形の圧電
セラミックが利用可能となってきているので、受音素子
1として、薄板状のものを用いる代わりに、円筒形状の
圧電セラミックを適用してもよい。つまり、音響管の全
体または一部に、この円筒形状の圧電セラミックを取り
付けたり、音響管の全体または一部を、そのまま円筒形
状圧電セラミックで構成することにより、音圧を受ける
面積を広げることができるために、発電効率を更に高め
ることが可能である。
セラミックが利用可能となってきているので、受音素子
1として、薄板状のものを用いる代わりに、円筒形状の
圧電セラミックを適用してもよい。つまり、音響管の全
体または一部に、この円筒形状の圧電セラミックを取り
付けたり、音響管の全体または一部を、そのまま円筒形
状圧電セラミックで構成することにより、音圧を受ける
面積を広げることができるために、発電効率を更に高め
ることが可能である。
【0048】さて、実施形1、2、3、4では、受音素
子1として圧電セラミックの圧電効果を利用して電力を
発生する構造を例示したが、磁界中をコイルが動くこと
により電圧を発生するようにした、ファラデー効果を用
いた構成としてもよい。これは、ダイナミック型マイク
ロフォンや、スピーカ等と同様の構造を有する機構にお
ける振動板を、音響管内で発生する共鳴音により駆動す
るようにすることで実現可能である。 実施形5 図6は、本発明の実施形5の装置の回路ブロック図であ
り、特に受音素子1と表示駆動部4の間に容量の大き
な、蓄電器15を配置した構成を例示するものである。
子1として圧電セラミックの圧電効果を利用して電力を
発生する構造を例示したが、磁界中をコイルが動くこと
により電圧を発生するようにした、ファラデー効果を用
いた構成としてもよい。これは、ダイナミック型マイク
ロフォンや、スピーカ等と同様の構造を有する機構にお
ける振動板を、音響管内で発生する共鳴音により駆動す
るようにすることで実現可能である。 実施形5 図6は、本発明の実施形5の装置の回路ブロック図であ
り、特に受音素子1と表示駆動部4の間に容量の大き
な、蓄電器15を配置した構成を例示するものである。
【0049】実施形1、2、3、4の構成において、受
音素子1からの電圧は、外部からの音響波が継続して到
達している間だけ出力される。したがって、外来音は、
連続した音である必要があるが、必ずしもこのような環
境が実現できるとは限らない。しかし装置の性質上、外
来音が途切れても安定した動作を継続できることが望ま
しい。
音素子1からの電圧は、外部からの音響波が継続して到
達している間だけ出力される。したがって、外来音は、
連続した音である必要があるが、必ずしもこのような環
境が実現できるとは限らない。しかし装置の性質上、外
来音が途切れても安定した動作を継続できることが望ま
しい。
【0050】本実施形では、受音素子1と表示駆動部4
の間に、比較的容量の大きな蓄電器15を配置し、受音
素子1で発生した微弱な電力を、蓄えておき、この蓄積
電力によって、表示駆動部4を動作させ、表示装置5
に、視認性の良い、例えば、連続点灯や、規則性を持っ
た点滅点灯等の任意の動作を行わせることを可能にして
いる。
の間に、比較的容量の大きな蓄電器15を配置し、受音
素子1で発生した微弱な電力を、蓄えておき、この蓄積
電力によって、表示駆動部4を動作させ、表示装置5
に、視認性の良い、例えば、連続点灯や、規則性を持っ
た点滅点灯等の任意の動作を行わせることを可能にして
いる。
【0051】以上のような動作を実現するために、蓄電
器15としては、例えば水素吸蔵合金等を用いた、効率
の優れた蓄電技術が適用される。この場合、電力をある
程度蓄えられるので、表示駆動部4にTTLやC−MO
SIC等の能動素子を採用して、表示装置5に特長のあ
る表示、例えば一定間隔での点滅点灯、を行わせること
が可能となる。もちろん、蓄電器15として、大容量の
コンデンサを適用して、構造を簡略化してもよい。 実施形6 図7は、本発明の実施形6の装置の概略構成図であり、
特に表示装置5のLED16の配置に特徴を持たせた構
成を例示するものである。
器15としては、例えば水素吸蔵合金等を用いた、効率
の優れた蓄電技術が適用される。この場合、電力をある
程度蓄えられるので、表示駆動部4にTTLやC−MO
SIC等の能動素子を採用して、表示装置5に特長のあ
る表示、例えば一定間隔での点滅点灯、を行わせること
が可能となる。もちろん、蓄電器15として、大容量の
コンデンサを適用して、構造を簡略化してもよい。 実施形6 図7は、本発明の実施形6の装置の概略構成図であり、
特に表示装置5のLED16の配置に特徴を持たせた構
成を例示するものである。
【0052】表示装置5は、LED16を点灯して、災
害時の探索者に、位置を報知する重要な役割を持ってい
る。しかし、表示装置5が点灯しても、探索者側に見え
なければ、その役割を果たさない。しかし、実際には、
表示装置5を意図的に探索者に向けて位置させるという
ことは、不可能であり、実用的には、どの方向からでも
視認できることが求められる。
害時の探索者に、位置を報知する重要な役割を持ってい
る。しかし、表示装置5が点灯しても、探索者側に見え
なければ、その役割を果たさない。しかし、実際には、
表示装置5を意図的に探索者に向けて位置させるという
ことは、不可能であり、実用的には、どの方向からでも
視認できることが求められる。
【0053】本実施形では、表示装置5を構成する、L
ED16を、音響管3の周囲に多数個配置して、任意の
方向から、位置を視認できるようにしている。なお、L
ED16の配置は、音響管の構成、形状に応じて、適宜
決定されるべきものであるが、設置状況、携帯状況に関
わらず、点灯時には、いずれの方向からでも認識可能な
数、配置とするのが望ましい。
ED16を、音響管3の周囲に多数個配置して、任意の
方向から、位置を視認できるようにしている。なお、L
ED16の配置は、音響管の構成、形状に応じて、適宜
決定されるべきものであるが、設置状況、携帯状況に関
わらず、点灯時には、いずれの方向からでも認識可能な
数、配置とするのが望ましい。
【0054】さて、上記各実施形では、位置報知のため
に、表示装置5の点灯を用いる場合を例示したが、表示
装置5点灯の代わりに、音響発生装置を動作させたり、
表示装置5と併用して音響発音装置を動作させるように
することで、位置報知に対する認識性を高めることがで
きる。特に、火災等が発生して、煙等が充満した環境下
では、LEDのような微弱光は視認性が著しく低下する
ので、音響信号の発生は極めて効果的である。
に、表示装置5の点灯を用いる場合を例示したが、表示
装置5点灯の代わりに、音響発生装置を動作させたり、
表示装置5と併用して音響発音装置を動作させるように
することで、位置報知に対する認識性を高めることがで
きる。特に、火災等が発生して、煙等が充満した環境下
では、LEDのような微弱光は視認性が著しく低下する
ので、音響信号の発生は極めて効果的である。
【0055】例えば、図1の構成の場合を例にとると、
探索音発生部6からの外来音が到達すると、音響管3の
内部に共鳴が発生して、受音素子1に電力を発生する。
この時に、受音素子1に発生する電圧波形は、共鳴音の
波形と一致している。ここでエネルギ収支を考えると、
圧電セラミックを用いた発音体は、受音素子1よりも駆
動電力が小さな発音素子を用いる必要がある。この場合
は、発音素子から出力される音響は、共鳴音と同じ周波
数帯域となるため、識別が極めて困難になる可能性が高
い。
探索音発生部6からの外来音が到達すると、音響管3の
内部に共鳴が発生して、受音素子1に電力を発生する。
この時に、受音素子1に発生する電圧波形は、共鳴音の
波形と一致している。ここでエネルギ収支を考えると、
圧電セラミックを用いた発音体は、受音素子1よりも駆
動電力が小さな発音素子を用いる必要がある。この場合
は、発音素子から出力される音響は、共鳴音と同じ周波
数帯域となるため、識別が極めて困難になる可能性が高
い。
【0056】したがって、現実的には、図6に示したよ
うな蓄電器15を用いて、この電力により共鳴音とは別
の周波数の識別可能な音響信号を、信号発生器により発
生させることになる。この場合、発音体に特定の周波数
の信号を与えるための、能動回路が必要になってくる。
うな蓄電器15を用いて、この電力により共鳴音とは別
の周波数の識別可能な音響信号を、信号発生器により発
生させることになる。この場合、発音体に特定の周波数
の信号を与えるための、能動回路が必要になってくる。
【0057】しかし、受音素子1からの出力波形を故意
に歪ませて、高周波成分を抽出する等すれば、より簡単
な回路構成で、共鳴音と別の周波数の音響を発生するこ
とができる。 実施形7 図8は、本発明の実施形7の装置の等価回路図を示すも
のであり、特に、音響信号を発生して、位置報知を行う
場合の構成を例示するものである。
に歪ませて、高周波成分を抽出する等すれば、より簡単
な回路構成で、共鳴音と別の周波数の音響を発生するこ
とができる。 実施形7 図8は、本発明の実施形7の装置の等価回路図を示すも
のであり、特に、音響信号を発生して、位置報知を行う
場合の構成を例示するものである。
【0058】図において示すように、受音素子1からの
電圧信号は、発音制御部17に与えられ、特定の周波数
の音声駆動信号を出力する。この音声駆動信号は、発音
部18に与えられ、音響信号に変換される。この音響信
号は、音響管3の内部に出力される。その結果、この音
響信号は、音響管3で共鳴して、再び、受音素子1に与
えられるため、いわゆるポジティブフィードバックがか
かり、故意的にハウリング現象が発生する。
電圧信号は、発音制御部17に与えられ、特定の周波数
の音声駆動信号を出力する。この音声駆動信号は、発音
部18に与えられ、音響信号に変換される。この音響信
号は、音響管3の内部に出力される。その結果、この音
響信号は、音響管3で共鳴して、再び、受音素子1に与
えられるため、いわゆるポジティブフィードバックがか
かり、故意的にハウリング現象が発生する。
【0059】ちなみに、ハウリングが発生する周波数
は、図8における電気回路、音響回路の伝達特性を含め
た、一巡伝達関数を測定することにより予測できる。そ
して、発音制御部17では、この予測に基づく周波数の
発音駆動信号を発生させる。
は、図8における電気回路、音響回路の伝達特性を含め
た、一巡伝達関数を測定することにより予測できる。そ
して、発音制御部17では、この予測に基づく周波数の
発音駆動信号を発生させる。
【0060】図8の構成によれば、音響管3による増幅
効果だけではなく、回路の発振による増幅効果も期待で
きるので、相乗効果により、より効率のよい電力の発生
と利用が可能となる。 実施形8 図9は、本発明の実施形8の装置の外形図を示すもので
あり、特に、例えば、図1のような基本構成を、杖のよ
うな棒状構造物19に仕込んだ構成を例示するものであ
る。
効果だけではなく、回路の発振による増幅効果も期待で
きるので、相乗効果により、より効率のよい電力の発生
と利用が可能となる。 実施形8 図9は、本発明の実施形8の装置の外形図を示すもので
あり、特に、例えば、図1のような基本構成を、杖のよ
うな棒状構造物19に仕込んだ構成を例示するものであ
る。
【0061】このような構成においては、外部からの外
来音の大きさが十分でない場合でも、棒状構造物19を
叩くことにより、受音素子1に電力を発生させることが
できるので、位置報知機能を更に高めることができる。
来音の大きさが十分でない場合でも、棒状構造物19を
叩くことにより、受音素子1に電力を発生させることが
できるので、位置報知機能を更に高めることができる。
【0062】また、利用者が棒状構造物19を杖のよう
に常時持ち歩くような場合、棒状構造物19では、杖を
突く度に衝撃振動が印加されるため外部からの振動が常
時内部に伝達され、受音素子1には、常に電力を発生さ
せることができる。このため、使用者の能動的な利用も
可能であり、例えば、夜間の歩行時に用いれば、無電源
での表示装置5の点灯が可能である。このため、緊急時
のみならず、日常の夜間外出の安全確保にも利用可能な
ばかりでなく、非日常である災害時にも、自然に利用可
能となるため、しまい場所を忘れていざという時に利用
できないという不都合を解消できる。 実施形9 図10は、本発明の実施形9の装置の利用形態の一例を
示す説明図であり、特に、建物内の非常誘導灯に適用し
た場合を例示している。
に常時持ち歩くような場合、棒状構造物19では、杖を
突く度に衝撃振動が印加されるため外部からの振動が常
時内部に伝達され、受音素子1には、常に電力を発生さ
せることができる。このため、使用者の能動的な利用も
可能であり、例えば、夜間の歩行時に用いれば、無電源
での表示装置5の点灯が可能である。このため、緊急時
のみならず、日常の夜間外出の安全確保にも利用可能な
ばかりでなく、非日常である災害時にも、自然に利用可
能となるため、しまい場所を忘れていざという時に利用
できないという不都合を解消できる。 実施形9 図10は、本発明の実施形9の装置の利用形態の一例を
示す説明図であり、特に、建物内の非常誘導灯に適用し
た場合を例示している。
【0063】本実施形によれば、停電時にも、バックア
ップ電源なしで利用できる非常誘導灯を実現できるの
で、従来のようにバックアップ電源の設置、保守、管理
などが不要となる。
ップ電源なしで利用できる非常誘導灯を実現できるの
で、従来のようにバックアップ電源の設置、保守、管理
などが不要となる。
【0064】また、非常誘導灯に本発明の技術を利用す
る場合、廊下等の避難路の壁に、図1のような構成の発
電装置を埋め込んだり、懸架しておき、表示装置5によ
り退避路を示すようなグラフィックな表示が可能なよう
にしておく。これにより、非常災害時、特に停電時に、
退避者が、音もしくは振動を発生させると、表示装置5
は無電源でも、音をエネルギ源として点灯して、退避路
を示す。
る場合、廊下等の避難路の壁に、図1のような構成の発
電装置を埋め込んだり、懸架しておき、表示装置5によ
り退避路を示すようなグラフィックな表示が可能なよう
にしておく。これにより、非常災害時、特に停電時に、
退避者が、音もしくは振動を発生させると、表示装置5
は無電源でも、音をエネルギ源として点灯して、退避路
を示す。
【0065】ちなみに、この時の発生音や振動は、発電
装置の共振周波数であるほうが表示効率は高いが、共振
周波数の方を、予め、人間の緊急時に発生する発声音の
平均的な周波数に調整しておくことにより、発電効率を
向上させることが可能である。また、振動を用いる場合
は、近くの構造物を叩くことにより、白色性の音声(あ
らゆる周波数を含んだ音声)を発声もしくは振動伝播さ
せることができるので、十分な発電効率を得ることがで
きる。また、利用者が手を叩くことによっても、この発
電装置を動作させることが可能である。
装置の共振周波数であるほうが表示効率は高いが、共振
周波数の方を、予め、人間の緊急時に発生する発声音の
平均的な周波数に調整しておくことにより、発電効率を
向上させることが可能である。また、振動を用いる場合
は、近くの構造物を叩くことにより、白色性の音声(あ
らゆる周波数を含んだ音声)を発声もしくは振動伝播さ
せることができるので、十分な発電効率を得ることがで
きる。また、利用者が手を叩くことによっても、この発
電装置を動作させることが可能である。
【0066】また、共鳴周波数を数種類に設定した誘導
灯を構成することにより、最適な径路を誘導することが
可能となる。例えば1kHzの共鳴の時は、前方に支持
するような表示がなされ、1.5kHzでは後方に支持
するような表示がなされる構成である。
灯を構成することにより、最適な径路を誘導することが
可能となる。例えば1kHzの共鳴の時は、前方に支持
するような表示がなされ、1.5kHzでは後方に支持
するような表示がなされる構成である。
【0067】この様な構成であれば、救助者がその時の
状況に応じた周波数の探索音を発生させることにより最
適径路に誘導させることができる。 実施形10 図11は、本発明の実施形10の装置の利用形態の他の
例を示す説明図であり、特に音場測定装置に適用する場
合を例示するものである。
状況に応じた周波数の探索音を発生させることにより最
適径路に誘導させることができる。 実施形10 図11は、本発明の実施形10の装置の利用形態の他の
例を示す説明図であり、特に音場測定装置に適用する場
合を例示するものである。
【0068】従来から、劇場等の広大な空間の音場を測
定する場合、コンデンサマイクロフォンを各測定位置に
配置し、ここからの信号を、音場表示装置まで導き、音
場の強さに応じた表示を行わせていたが、信号線や電源
線が、作業性を著しく悪化させていた。特に、音場を詳
細に観察し、精密な測定を行うためには、多数のマイク
ロフォンを配置して、これらの信号を信号線で測定装置
まで結ぶため、下準備に大変な労力を要するばかりでな
く、作業を非常に複雑なものにしていた。このような作
業は、短期間での測定を要する音場測定の場合に、大き
な障害となっていた。
定する場合、コンデンサマイクロフォンを各測定位置に
配置し、ここからの信号を、音場表示装置まで導き、音
場の強さに応じた表示を行わせていたが、信号線や電源
線が、作業性を著しく悪化させていた。特に、音場を詳
細に観察し、精密な測定を行うためには、多数のマイク
ロフォンを配置して、これらの信号を信号線で測定装置
まで結ぶため、下準備に大変な労力を要するばかりでな
く、作業を非常に複雑なものにしていた。このような作
業は、短期間での測定を要する音場測定の場合に、大き
な障害となっていた。
【0069】これに対して、図11に示すように、格子
筐体10に、本発明の発電表示装置20を、マトリクス
状に配置し、音場測定の空間に設置すれば、複雑な配線
作業等を行うことなく、音場測定が可能となる。これに
より、有効な騒音低減対策などの用途に適用できる。な
お、発電表示装置20に設ける表示装置5を、音圧レベ
ルに対応して光量、発光色が変化するように構成してお
くことにより、より精密な測定が可能となる。さらに
は、格子筐体10に配置された発電表示装置20に設置
する表示装置5の発光光量や色を、高感度のカメラによ
り、撮像することにより、少ない光量や、微弱な光量変
化にも対応できるため、より詳細で精密な測定も可能で
ある。
筐体10に、本発明の発電表示装置20を、マトリクス
状に配置し、音場測定の空間に設置すれば、複雑な配線
作業等を行うことなく、音場測定が可能となる。これに
より、有効な騒音低減対策などの用途に適用できる。な
お、発電表示装置20に設ける表示装置5を、音圧レベ
ルに対応して光量、発光色が変化するように構成してお
くことにより、より精密な測定が可能となる。さらに
は、格子筐体10に配置された発電表示装置20に設置
する表示装置5の発光光量や色を、高感度のカメラによ
り、撮像することにより、少ない光量や、微弱な光量変
化にも対応できるため、より詳細で精密な測定も可能で
ある。
【0070】本実施形のように、本発明の装置は、災害
時の緊急用途のみでなく、音響に関連する各種測定にも
利用可能である。
時の緊急用途のみでなく、音響に関連する各種測定にも
利用可能である。
【0071】また、店頭のディスプレーやイルミネーシ
ョンさらには街頭のネオンサインとして用いても周辺の
騒音環境もしくは能動的に故意に音を発生させることに
より種々の表示をさせることができ、より注目度の高い
広告表示装置を無電原で提供できる。 実施形11 図12は、本発明の実施形11の装置の概略構成図であ
り、共振周波数を可変とした構成を例示するものであ
る。
ョンさらには街頭のネオンサインとして用いても周辺の
騒音環境もしくは能動的に故意に音を発生させることに
より種々の表示をさせることができ、より注目度の高い
広告表示装置を無電原で提供できる。 実施形11 図12は、本発明の実施形11の装置の概略構成図であ
り、共振周波数を可変とした構成を例示するものであ
る。
【0072】図において示すように、本実施形では、音
響管3の内部に同調ピストン板11を配置して、音響管
3の実効長を可変できるように構成している。
響管3の内部に同調ピストン板11を配置して、音響管
3の実効長を可変できるように構成している。
【0073】さらには、本装置は、音を能動的に発生さ
せた時に動作する表示装置であるので、遠隔位置に本装
置を設置して、必要な時にだけ表示させることが可能な
表示装置とすることができる。
せた時に動作する表示装置であるので、遠隔位置に本装
置を設置して、必要な時にだけ表示させることが可能な
表示装置とすることができる。
【0074】以上のような構成によれば、外来音が到達
している間に、同調ピストン板11を音響管3の内部で
摺動させ、表示装置5に最も強い発光出力が得られるよ
うに調整することにより、外来音との微妙なずれや、固
体のばらつきによる共鳴周波数のずれに対処することが
可能となり、より効率的な運用が可能となる。
している間に、同調ピストン板11を音響管3の内部で
摺動させ、表示装置5に最も強い発光出力が得られるよ
うに調整することにより、外来音との微妙なずれや、固
体のばらつきによる共鳴周波数のずれに対処することが
可能となり、より効率的な運用が可能となる。
【0075】なお、上記の各実施形で説明したシステム
や装置では、その発電効率の極大化が極めて重要である
が、そのためには、音響管の共鳴周波数を同定すること
が必要である。このためには、図13に示すような校正
装置を用いるのが適切である。
や装置では、その発電効率の極大化が極めて重要である
が、そのためには、音響管の共鳴周波数を同定すること
が必要である。このためには、図13に示すような校正
装置を用いるのが適切である。
【0076】図13では、図1のような構成の装置の校
正を例示しているが、音響管3の端部の薄板2に取りつ
けられた受音素子1に、電力供給部8から、予想共鳴周
波数近辺の周波数を順次掃引させた交流電力を供給し、
受音素子1に流れる電流を電流計9で測定する。その結
果、受音素子1は、電力供給部8からの電力供給に対応
して、発音体として動作し、音響管3の内部に音場を形
成する。受音素子1の発音周波数が、音響管3の共振周
波数になると、共鳴エネルギが受音素子1にフィードバ
ックされるため、受音素子1に流れる電流が急激に小さ
くなる。したがって、これを電流計9により測定して、
この時の周波数を共鳴周波数とする。
正を例示しているが、音響管3の端部の薄板2に取りつ
けられた受音素子1に、電力供給部8から、予想共鳴周
波数近辺の周波数を順次掃引させた交流電力を供給し、
受音素子1に流れる電流を電流計9で測定する。その結
果、受音素子1は、電力供給部8からの電力供給に対応
して、発音体として動作し、音響管3の内部に音場を形
成する。受音素子1の発音周波数が、音響管3の共振周
波数になると、共鳴エネルギが受音素子1にフィードバ
ックされるため、受音素子1に流れる電流が急激に小さ
くなる。したがって、これを電流計9により測定して、
この時の周波数を共鳴周波数とする。
【0077】その結果、大掛かりな測定装置を用いるこ
となく、容易に校正作業を実施することが可能となり、
装置固有の共鳴周波数を知ることができる。これに図1
2のような構成を通じて、共鳴周波数の調整を行えば、
任意の共鳴周波数に同調させることができる。
となく、容易に校正作業を実施することが可能となり、
装置固有の共鳴周波数を知ることができる。これに図1
2のような構成を通じて、共鳴周波数の調整を行えば、
任意の共鳴周波数に同調させることができる。
【0078】なお、上記各実施形では、純粋に圧電セラ
ミックや、その他の発電機構からの電力を、直接または
蓄電器を介して、表示装置や発音部に供給するような構
成を例示したが、一次電池や二次電池による補助電力供
給装置を、併せて設置することにより、より装置の信頼
性を高めることができる。この場合、外部からの音響信
号で発生できる電力は、微弱であっても、補助電力の損
耗は確実に防止できるので、その長寿命化が可能とな
り、緊急時に用いる装置としての信頼性は、格段に向上
する。
ミックや、その他の発電機構からの電力を、直接または
蓄電器を介して、表示装置や発音部に供給するような構
成を例示したが、一次電池や二次電池による補助電力供
給装置を、併せて設置することにより、より装置の信頼
性を高めることができる。この場合、外部からの音響信
号で発生できる電力は、微弱であっても、補助電力の損
耗は確実に防止できるので、その長寿命化が可能とな
り、緊急時に用いる装置としての信頼性は、格段に向上
する。
【0079】なお、上記実施例では、発電装置の負荷と
して、発光装置、発音装置を例示したが、その他の報知
手段、例えばにおいを発生する装置であっても、発煙弾
の点火装置であってもよいことはもちろんである。
して、発光装置、発音装置を例示したが、その他の報知
手段、例えばにおいを発生する装置であっても、発煙弾
の点火装置であってもよいことはもちろんである。
【0080】さらには、アクチュエータ装置を設け、駆
動させる構成であってもよい。この構成では、アクチュ
エータ動作が操作者の触覚に訴える。例えば、図9で示
される杖の握り部にアクチュエータを仕込むことによ
り、誘導用杖として作用させることができる。
動させる構成であってもよい。この構成では、アクチュ
エータ動作が操作者の触覚に訴える。例えば、図9で示
される杖の握り部にアクチュエータを仕込むことによ
り、誘導用杖として作用させることができる。
【0081】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、外来の
音響信号に共鳴して、圧電セラミックやコイルにより電
力を発生するように構成したので、構造が簡単で、電池
などのように保守点検が必要なく、緊急時にも高信頼性
で用いることのできる装置を実現でき、災害時の被災者
の位置特定等のための、発光装置や発音装置の駆動に適
した装置を実現できるという効果がある。
音響信号に共鳴して、圧電セラミックやコイルにより電
力を発生するように構成したので、構造が簡単で、電池
などのように保守点検が必要なく、緊急時にも高信頼性
で用いることのできる装置を実現でき、災害時の被災者
の位置特定等のための、発光装置や発音装置の駆動に適
した装置を実現できるという効果がある。
【図1】本発明の実施形1のシステムの概略構成図、増
幅のための回路例及び探索音発生部の変形例である。
幅のための回路例及び探索音発生部の変形例である。
【図2】図1(A)の構成において、吸音材のない場合
と、吸音材のある場合とで、周波数に対する共鳴エネル
ギの変化を示す特性図である。
と、吸音材のある場合とで、周波数に対する共鳴エネル
ギの変化を示す特性図である。
【図3】本発明の実施形2の装置の概略構成図である。
【図4】本発明の実施形3の装置の概略構成図である。
【図5】本発明の実施形4の装置の概略構成図である。
【図6】本発明の実施形5の装置の回路ブロック図であ
る。
る。
【図7】本発明の実施形6の装置の概略構成図である。
【図8】本発明の実施形7の装置の等価回路図である。
【図9】本発明の実施形8の装置の外形図である。
【図10】本発明の実施形9の装置の利用形態の一例を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図11】本発明の実施形10の装置の利用形態の他の
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図12】本発明の実施形11の装置の概略構成図であ
る。
る。
【図13】本発明の装置の校正方法を説明するためのブ
ロック図である。
ロック図である。
1 受音素子 2 薄板 3 音響管 4 表示駆動部 5 表示装置 6 探索音発生部 7 棒状構造物 8 電力供給部 9 電流計 10 格子筐体 11 同調ピストン板 12 ホーン管 13 増幅直管 14 曲がり管 15 蓄電器 16 LED 17 発音制御部 18 発音部 19 棒状構造物 20 発電表示装置
Claims (3)
- 【請求項1】外部の音源から与えられる音のうちの予め
定められた特定の周波数帯域の音に共鳴する音響共鳴管
と、 この音響共鳴管の共鳴により得られる物理的な内部振動
を電気信号に変換する変換器と、 この変換器からの電気信号によって駆動される報知器
と、 を備えることを特徴とする報知装置。 - 【請求項2】前記変換器で変換した電気信号に基づく電
圧を蓄える電圧蓄積器をさらに備え、 この電圧蓄積器からの出力によって前記報知手段を駆動
するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の報知
装置。 - 【請求項3】探索を行うための探索音を発生する探索音
発生装置と、その探索音発生器からの探索音を電気信号
に変えた信号によって動作させられる報知装置と、 を備え、 前記報知装置は、 前記探索音発生装置から与えられる音のうちの予め定め
られた特定の周波数帯域の音に共鳴する音響共鳴管と、 この音響共鳴管の共鳴による物理的な内部振動を電気信
号に変換する変換器と、 この変換器からの電気信号によって駆動される報知器
と、 を備えるものとして構成されることを特徴とする、報知
システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22658097A JPH1166439A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 報知装置及びシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22658097A JPH1166439A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 報知装置及びシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1166439A true JPH1166439A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16847406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22658097A Pending JPH1166439A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 報知装置及びシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1166439A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003061368A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Nec Tokin Ceramics Corp | 圧電発電ユニット |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP22658097A patent/JPH1166439A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003061368A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Nec Tokin Ceramics Corp | 圧電発電ユニット |
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