JP2937939B2 - 加振器、加振装置及び携帯端末装置 - Google Patents

加振器、加振装置及び携帯端末装置

Info

Publication number
JP2937939B2
JP2937939B2 JP10887597A JP10887597A JP2937939B2 JP 2937939 B2 JP2937939 B2 JP 2937939B2 JP 10887597 A JP10887597 A JP 10887597A JP 10887597 A JP10887597 A JP 10887597A JP 2937939 B2 JP2937939 B2 JP 2937939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
vibrator
frame
electric signal
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10887597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1093672A (ja
Inventor
光一 久世
周二 佐伯
佐和子 薄木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10887597A priority Critical patent/JP2937939B2/ja
Publication of JPH1093672A publication Critical patent/JPH1093672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2937939B2 publication Critical patent/JP2937939B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2400/00Loudspeakers
    • H04R2400/03Transducers capable of generating both sound as well as tactile vibration, e.g. as used in cellular phones

Landscapes

  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発音機能を兼ね備え
た加振器、加振装置と加振器又は加振装置を取付けた携
帯端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の動電型加振器の一例について説明
する。図14は従来の動電型加振器の構造を示す断面図
であり、筺体101、磁気回路102、励振コイル10
3、ダンパー104、ボイスコイルボビン105を含ん
で構成される。筺体101は加振器自体の筺体か、携帯
端末装置と共通になった筺体である。筺体101の一部
には平板部101aが形成されている。ボイスコイルボ
ビン105は下端部が励振コイル103により回巻きさ
れ、上端部が筺体の振動部101aに固着された状態と
なっている。
【0003】このような構成の動電型加振器において、
励振コイル103に交流の電気信号が印加されると、励
振コイル103と磁気回路102との間に電磁力が発生
し、ボイスコイルボビン105が軸方向に振動する。セ
ンタポールとヨークとを含む磁気回路102は、ダンパ
ー104を介して筺体101の下側で振動自在に保持さ
れている。このため磁気回路104と筺体101が共に
電磁力の反作用により互いに振動する。筺体101の振
動は平板部101aを通してこの動電型加振器を身に付
けた使用者に伝達される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の動電型加振器では、共振鋭度が振動系の質量
に比例するため、共振周波数付近で大きな力を得るため
には、磁気回路102の質量を大きくしなければならな
い。こうすると加振器全体の重量が非常に大きなものに
なるという欠点があった。
【0005】又磁気回路102の質量を大きくすると、
磁気回路自身の振動が小さくなり磁気回路102から音
が発生しにくくなり、発音体として効率が悪くなるとい
う問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、動電変換型の振動板と、振動
板に付加させる負荷質量との間にコンプライアンスを介
することにより、低い周波数では加振器として動作さ
せ、高い周波数では発音体として動作させる加振器を実
現することを目的とする。更には、変成器を設けること
により、負荷質量の見かけ上の重量を低減し、加振器全
体の重量増加を抑えることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本願の請求項1記載の発明は、少なくとも1つ
の開口部が設けられたフレームと、前記フレームに取付
けられた振動板と、前記振動板にボビンを介して取付け
られた励振コイルと、前記励振コイルとの間に磁気駆動
力を生じるよう配置された磁気回路と、所定の質量を
し、機械的あるいは音響的コンプライアンスを有する手
段を介して、前記振動板と結合された負荷とを具備し、
前記励振コイルに低周波の電気信号が印加されたとき、
前記負荷と前記振動板とが前記コンプライアンスを有す
る手段を介して一体に振動し、前記励振コイルに音声周
波数帯の電気信号が印加されたとき、前記コンプライア
ンスを有する手段により振動力がほぼ遮断され前記振動
のみが振動し前記フレームの前記開口部より発音する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0008】又本願の請求項2記載の発明では、請求項
1記載の加振器において、前記機械的コンプライアンス
を有する手段は、前記振動板と前記負荷に接続された
ね体であることを特徴とするものである。
【0009】このような構成によれば、励振コイルに音
声周波数より低い交流信号が印加されたとき、負荷と振
動板とが一体に振動する。このとき磁気回路とこれを保
持しているフレームに反力が生じ、この反力が被振動体
に伝わる。又励振コイルに音声信号が印加されたとき、
コンプライアンスにより振動板のみが振動し、音声が外
部に放射される。従って1つの装置で加振器と発音体の
両機能が達成される。
【0010】又本願の請求項3記載の発明は、請求項1
記載の加振器において、前記音響的コンプライアンスを
有する手段は、前記振動板との間でフレームを介して振
動自在に保持された第2の振動板よりなる負荷と、前記
振動板と、前記フレームとで密閉された空気室であるこ
とを特徴とするものである。
【0011】又本願の請求項4記載の発明では、請求項
3記載の加振器において、前記第2の振動板よりなる負
荷の共振周波数は、前記振動板の共振周波数よりも低い
ことを特徴とするものである。
【0012】このような構成によれば、励振コイルに音
声周波数より低い交流信号が印加されたとき、第1の振
動板と第2の振動板よりなる負荷とが一体に振動する。
このとき磁気回路とこれを保持しているフレームに反力
が生じ、この反力が被振動体に伝わる。励振コイルに音
声信号が印加されたとき、前記コンプライアンスにより
前記第1の振動板のみが振動し、音声が外部に放射され
る。従って1つの装置で加振器と発音体の両機能が達成
される。又第1の振動板に局部的な応力が加わらない。
【0013】又本願の請求項5記載の発明は、少なくと
も1つの開口部が設けられたフレームと、前記フレーム
に取付けられた振動板と、前記振動板にボビンを介して
取付けられた励振コイルと、前記励振コイルとの間に磁
気駆動力を生じるよう配置された磁気回路と、機械的あ
るいは音響的コンプライアンスを有する手段を介して、
前記振動板と結合された機械的あるいは音響的変成器
と、前記機械的あるいは音響的変成器に結合された、所
定の音量を有する負荷とを具備し、前記励振コイルに
周波の電気信号が印加されたとき、前記負荷と前記振動
板とが前記コンプライアンスを有する手段を介して一体
に振動し、前記励振コイルに音声周波数帯の電気信号が
印加されたとき、前記コンプライアンスを有する手段
より振動力がほぼ遮断され前記振動板のみが振動し前記
フレームの前記開口部より発音するようにしたことを特
徴とするものである。
【0014】又本願の請求項6記載の発明では、請求項
5記載の加振器において、前記機械的コンプライアンス
を有する手段は、前記振動板と前記機械的変成器との間
に接続されたばね体であることを特徴とするものであ
る。
【0015】又本願の請求項7記載の発明では、請求項
5記載の加振器において、前記機械的変成器は、一端に
前記コンプライアンスを有する手段が取付けられ、他端
に前記負荷が取付けられ、前記フレームに支点があるて
こであることを特徴とするものである。
【0016】このような構成によれば、励振コイルに音
声周波数より低い交流信号が印加されたとき、負荷と振
動板とが機械的又は音響的変成器を介して一体に振動す
る。このとき磁気回路とこれを保持しているフレームに
反力が生じ、この反力が被振動体に伝わる。励振コイル
に音声信号が印加されたとき、コンプライアンスにより
第1の振動板のみが振動し、音声が外部に放射される。
従って1つの装置で加振器と発音体の両機能が達成され
る。又負荷の質量は請求項1、2記載のものより小さく
て済む。
【0017】又本願の請求項8記載の発明は、請求項5
記載の加振器において、前記音響的変成器は、前記振動
板との間でフレームを介して振動自在に保持された前記
振動板の振動面積よりも小さい振動面積を有する第2の
振動板よりなる前記負荷と、前記振動板と、前記フレー
ムとで密閉された空気室よりなる音響的コンプライアン
スを有する手段で構成されることを特徴とするものであ
る。
【0018】又本願の請求項9記載の発明では、請求項
8記載の加振器において、前記負荷は、前記第2の振動
板に機械的変成器を接続したことを特徴とするものであ
る。
【0019】又本願の請求項10記載の発明では、請求
記載の加振器において、前記機械的変成器は、前記
第2の振動板にばね体が取付けられ、他端に第2の負荷
が取付けられ、前記フレームに支点があるてこで構成さ
れることを特徴とするものである。
【0020】このような構成によれば、励振コイルに音
声周波数より低い交流信号が印加されたとき、第1の振
動板と第2の振動板とがコンプライアンスを介して一体
に振動する。このとき磁気回路とこれを保持しているフ
レームに反力が生じ、この反力が被振動体に伝わる。励
振コイルに音声信号が印加されたとき、コンプライアン
スにより第1の振動板のみが振動し、音声が外部に放射
される。従って1つの装置で加振器と発音体の両機能が
達成される。又第2の振動板は小面積でよく、第1の振
動板に局部的な応力が加わらない。
【0021】又本願の請求項11記載の発明は、請求項
1又は5記載の加振器において、前記振動板の後面に、
第1の空気室及び開口を有するフレームと、前記フレー
ムの後面に第2の空気室を設け、前記第2の空気室に音
響再生空間に開口を有する音響管を具備することを特徴
とするものである。
【0022】このような構成によれば、励振コイルに音
声周波数より低い交流信号が印加されたとき、第1の振
動板と第2の振動板とがコンプライアンスを介して一体
に振動する。このとき磁気回路とこれを保持しているフ
レームに反力が生じ、この反力が被振動体に伝わる。励
振コイルに音声信号が印加されたとき、コンプライアン
スにより第1の振動板のみが振動する。この音圧は第2
の空気室と結合された管を経て出力されるので、 音響共
鳴現象によって音圧レベルはより増大される。又1つの
装置で加振器と発音体の両機能が達成される。更に第2
の振動板は小面積でよく、第1の振動板に局部的な応力
が加わらない。
【0023】又本願の請求項1記載の発明は、請求項
1〜1記載の加振器と、少なくとも振動の共振周波数
を含む所定の周波数帯域幅を持った電気信号を前記加振
器に入力する電気信号発生装置と、を具備することを特
徴とするものである。
【0024】又本願の請求項1記載の発明は、請求項
1〜1記載の加振器と、少なくとも振動の共振周波数
を含み時間的に周波数を掃引する電気信号を前記加振器
に入力する電気信号発生装置と、を具備することを特徴
とするものである。
【0025】又本願の請求項1記載の発明では、請求
項1記載の加振装置において、前記電気信号発生装置
は、掃引により周波数の変化する正弦波信号を発生する
ことを特徴とするものである。
【0026】又本願の請求項1記載の発明では、請求
項1記載の加振装置において、前記電気信号発生装置
は、掃引により周波数の変化する矩形波信号を発生する
ことを特徴とするものである。
【0027】又本願の請求項1記載の発明は、請求項
記載の加振装置において、前記電気信号発生装置の
出力側に再生する音声周波数より低い周波数を遮断周波
数とするローパスフィルタを設けたことを特徴とするも
のである。
【0028】又本願の請求項17記載の携帯端末装置で
は、請求項1〜1のいずれか1項記載の加振器を具備
したことを特徴とするものである。
【0029】又本願の請求項18記載の携帯端末装置で
は、請求項12〜16のいずれか1項記載の加振装置を
具備したことを特徴とするものである。
【0030】このような構成によれば、共振器の加振モ
ードにおける共振周波数のばらつきあっても、第1の振
動板と第2の振動板又は慣性負荷とは確実に共振する。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) 本発明の実施の形態1(その1)における加振器につい
て図1を参照しながら説明する。図1は本実施の形態の
加振器10Aの構造を示す断面図である。この加振器1
0Aは筺体の一部である被振動体11に固着された構造
となっており、固定部としてヨーク12、マグネット1
3、センターポール14、フレーム15を有し、可動部
としてボイスコイルボビン16、励振コイル17、振動
板18を有している。
【0032】ヨーク12は磁性金属でカップ状に加工さ
れたもので、その中心軸に沿って円板状のマグネット1
3とセンタポール14とが積層して固着されている。こ
こではマグネット13とセンタポール14とは中空にな
っている。センタポール14の外周部とヨーク12の内
周部が形成する空隙は磁気ギャップを形成し、ボイスコ
イルボビン16の外周部に回巻きされた励振コイル17
がこの磁気ギャップ中に保持されている。
【0033】振動板18は、外周部が円錐状に、内周部
がドーム状に一体形成されたものであり、フレーム15
に対してエッジ19を介して振動自在に保持されてい
る。振動板18の中央部をドーム部18aとすると、ド
ーム部18aの中心にばね20の一端が固着されてい
る。そしてばね20の他端には負荷質量21が慣性負荷
として取付けられている。更にドーム部18aにはボイ
スコイルボビン16が接着され、ボイスコイルボビン1
6と振動板18が一体にピストン運動するようになって
いる。負荷質量21を振動系のマスとすると、ばね20
はコンプライアンスの機能を果たす。この場合のばね2
0は蔓巻きばねとしている。
【0034】負荷質量21は平板状であり、フレーム1
5の外周エッジと所定の間隔で空気の通路が確保されて
いる。この通路は振動板18の振動により音圧が発生し
たとき、加振器10Aの外部に音が放射されるようにし
た空気通路である。
【0035】このように構成された実施の形態1の加振
器10Aの動作について説明する。励振コイル17に電
気信号を印加されると、電磁駆動力が発生し、ボイスコ
イルボビン16に結合された振動板18が上下にピスト
ン運動する。このとき、電磁駆動力の反力が生じ、可動
部である振動板18の加速度に比例して、固定部である
磁気回路部とフレーム15とに反力が伝達される。ヨー
ク12、マグネット13、センターポール14とで構成
される磁気回路部がこの反力により振動すると、その振
動は被振動体11にも伝わる。
【0036】コンプライアンスとなるばね20は、負荷
質量21に対してローパスフィルタとして作用する。励
振コイル17に印加された電気信号の周波数が音声周波
数帯よりも低い場合は、振動板18と負荷質量21は一
体となって動作する。このため加振器10Aの最低共振
周波数付近では共振鋭度が大きくなって、振動板18の
加速度も大きくなる。従ってこの反力が大きくなるの
で、加振器10Aは被振動体11を振動させることがで
きる。
【0037】共振周波数に比較して印加する電気信号の
周波数が高い場合(電話器等で使用される音声周波数
帯)は、振動板18と負荷質量21はローパスフィルタ
であるばね20によって機械的に分離される。この場
合、振動エネルギーは負荷質量21に伝達されないの
で、振動板18は大きく振動する。この振動板18の振
動によって音圧が生じ、その音圧は矢印aのように通路
から外部空間に放射される。この状態は所謂スピーカと
しての動作であり、通常の音声周波数帯では加振器10
Aが発音体として動作することとなる。
【0038】次に本発明の実施の形態1(その2)にお
ける加振器について図2を参照しながら説明する。図2
は本実施の形態の加振器10Bの構造を示す断面図であ
る。なお、図1に示す加振器10Aでは、磁気回路部を
被振動体11に取付けてあるが、本実施の形態では、図
2に示すように負荷質量21が被振動体11に近接する
向きに加振器10Bを取付けている。加振器10Bを構
成する各部分は図1の加振器10Aと同一であるので、
同一部分の説明は省略する。
【0039】この加振器10Bにおいてはフレーム15
の側面に第2の通路15aが設けられている。この通路
15aは振動板18の振動によって発生する音圧を外部
に出力させる孔である。
【0040】このような構成の加振器10Bにおける低
周波数の信号に対する振動と、音声周波数帯における音
の発生の動作は、図1に示す構造の加振器10Aと同様
である。即ち音声周波数の周波数の電気信号を印加する
と、発音体として動作し、その音は通路15aを通して
外部に放射される。又音声周波数よりも低い周波数の電
気信号を印加すると、加振器として動作する。又、両方
の電気信号を印加すると、加振器と発音体として同時に
動作する。このように用途によって使用法を選択するこ
とができる。
【0041】(実施の形態2) 次に本発明の実施の形態2における加振器について図3
を参照しながら説明する。図3は実施の形態2における
加振器10Cの構造を示す断面図である。なお、本実施
の形態の加振器10Cにおいて、固定部としてヨーク1
2、マグネット13、センターポール14、フレーム1
5を有し、可動部としてボイスコイルボビン16、励振
コイル17、振動板18を有していることは実施の形態
1と同一である。
【0042】振動板18を第1の振動板とするなら、本
実施の形態には第2の振動板22が設けられている。振
動板22はフレーム15に対し第2のエッジ22aによ
り振動自在に保持され、振動板18が低周波で振動した
とき、空室Cの空気を介して間接的に振動する振動板で
ある。空室Cは振動板18、22とフレーム15の側面
によって囲まれた空間をいい、振動板22に対してコン
プライアンスの機能を果している。
【0043】フレーム15の底部に通路15bが設けら
れている。この通路15bは振動板18の振動によって
発生する下側空間における音圧を外部に出力させる孔で
ある。この加振器10Cは、ヨーク12の底部を介して
被振動体11に取付けられている。
【0044】このような構成の加振器10Cの動作につ
いて説明する。励振コイル17に電気信号を加えると、
電磁駆動力が発生し、ボイスコイルボビン16に結合さ
れた振動板18が上下にピストン運動する。コンプライ
アンスである空室Cの空気は振動板22に対して、音響
的なローパスフィルタとして動作する。電気信号の周波
数が音声周波数よりも低い場合は、振動板18と空室C
を介して結合された振動板22とは一体となって振動す
る。
【0045】電気信号の周波数がこれより高く、音声周
波数帯域の場合は、振動板18と振動板22は、ローパ
スフィルタである空室Cの空気によって音響的に分離さ
れる。このとき振動板18のエネルギーは振動板22に
伝達されないので、振動板18は大きく振動する。この
とき振動板18によって発生する音圧は矢印bのように
通路15bから外部に放射され、音が人に伝わる。この
ように音声周波数帯では加振器10Cは発音体として動
作する。
【0046】更に本実施の形態では、振動板18と振動
板22とが空室Cの空気を介して結合されるので、電気
信号の周波数が低い場合は、振動板18の面全体に振動
板22の質量が均一に加わる。このため、実施の形態1
に比べて振動板18の強度はそれ程強いものでなくてよ
い。従って振動板18の材料と構造の選定の自由度が向
上する。
【0047】(実施の形態3) 次に本発明の実施の形態3における加振器について図4
を参照しながら説明する。図4は実施の形態3における
加振器10Dの構造を示す断面図である。なお、本実施
の形態の加振器10Dにおいて、固定部としてヨーク1
2、マグネット13、センターポール14、フレーム1
5を有し、可動部としてボイスコイルボビン16、励振
コイル17、振動板18を有していることは実施の形態
1と同一である。
【0048】本実施の形態における振動板18のドーム
部18aに、ばね20の一端が取付けられている。そし
てこのばね20の他端にはてこ23を介して負荷質量2
4が振動自在に取付けられている。フレーム15のエッ
ジの一部に支点15cがナイフエッジ状に形成されてい
る。てこ23は支点15cで保持され、支点15cから
ばね20の取付部までの長さをr1とし、支点15cか
ら負荷質量24の取付部までの長さをr2としたとき、
r2/r1を変成比とする機械的変成器である。この場
合の力点は負荷質量24の側にあり、作用点はばね20
の側にある。
【0049】このような構成の加振器10Dの動作につ
いて説明する。励振コイル17に電気信号を加えると電
磁駆動力が発生し、ボイスコイルボビン16に結合され
た振動板18が上下にピストン運動する。てこ23は機
械的な変成器として動作し、負荷質量24の質量をmと
すると、(r2/r1)2 ×mがばね20の負荷として
作用する。
【0050】コンプライアンスとなるばね20は、てこ
23と負荷質量24に対してローパスフィルタとして動
作する。電気信号の周波数が音声周波数よりも低い場合
は、負荷質量24はてこ23を介して振動板18に結合
されて一体に振動する。こうして加振器10Dは被振動
体11を振動させる。
【0051】電気信号の周波数がこれより高く、音声周
波数帯域の場合は、振動板18が負荷質量24に対し
て、ローパスフィルタであるばね20によって機械的に
分離される。この場合、このとき振動板18のエネルギ
ーはてこ23を介して負荷質量24に伝達されないの
で、振動板18は大きく振動する。振動板18により発
生する音圧は矢印cのように外部に放射される。こうし
て加振器10Dは発音体として動作する。
【0052】更に本実施の形態では、負荷質量24をて
こ23を介してばね20に結合させるので、負荷質量2
4の質量mを変成比の2乗に反比例して小さくすること
ができる。このため加振器10Dの重量を小さくするこ
とができる。
【0053】(実施の形態4) 次に本発明の実施の形態4における加振器について図5
を参照しながら説明する。図5は実施の形態4における
加振器10Eの構造を示す断面図である。なお、本実施
の形態の加振器10Eにおいて、固定部としてヨーク1
2、マグネット13、センターポール14、第1のフレ
ーム15Aを有し、可動部としてボイスコイルボビン1
6、励振コイル17、振動板18を有していることは実
施の形態1と同一である。
【0054】本実施の形態の加振器10Eには図3の実
施の形態2と同様にして、振動板18の背面の空気室を
外部と連通させるため、フレーム15Aの底面に通路1
5dが設けられている。一方、実施の形態2と異なり、
フレーム15Aの上部に第2のフレーム15Bが取付け
られている。フレーム15Bの上中央部は円筒状の開口
部15xが形成され、この部分に第2の振動板25がエ
ッジ25aを介して振動自在に取付けられている。こう
して振動板18とフレーム15Bと振動板25により囲
まれた空間により、空室Cが形成されている。
【0055】このように構成された加振器10Eの動作
について説明する。振動板18の有効面積をS1とし、
振動板25の面積をS2、質量をmとする。励振コイル
17に電気信号を加えると、電磁駆動力が発生し、ボイ
スコイルボビン16に結合された振動板18が上下にピ
ストン運動する。面積比(S1/S2)を1より大きく
することにより、音響的な変成器を構成することができ
る。この面積比を音響変成比と呼び、この比を2乗した
値と振動板25の質量mの乗算値を振動板18から見た
等価負荷という。
【0056】コンプライアンスとなる空室Cの空気は、
振動板25に対して音響的なローパスフィルタとして作
用する。電気信号の周波数が音声周波数よりも低い場合
は、振動板25は空室Cの空気を介して振動板18と結
合して一体に振動する。この場合は加振器10Eは文字
通り加振器として動作し、被振動体11を振動させるこ
とができる。
【0057】電気信号の周波数がこれより高く、音声周
波数帯域の場合は、振動板18と振動板25とは、ロー
パスフィルタである空室Cの空気によって音響的に分離
される。この場合、振動板18は大きく振動し、これよ
り発生する音圧は矢印dのように通路15dから外部に
放射される。このとき加振器10Eは発音体として動作
する。又、振動板18と振動板25とは空室Cの空気を
介して結合されるため、振動板18に対して等価的に
(S1/S2)2 ×m の質量が加わる。このため実施
の形態1の加振器10Aと比べて、振動板18の強度を
それ程強くする必要はなくなる。従って振動板18の材
料と構造の選定の自由度が向上する。
【0058】更に本実施の形態では、振動板25と振動
板18とに所定の面積比をもたせることにより、振動板
25の質量を小さくすることができ、加振器全体の重量
を小さくすることができる。又、実施の形態3の加振器
10Dと異なり、機械的な変成器であるてこを用いない
ため、加振器の製作が容易となる。又外部に負荷質量を
設ける必要がないので、小型化に有利であり、被振動体
11にとりつける際のスペースファクターがよいといえ
る。
【0059】(実施の形態5) 次に本発明の実施の形態5における加振器について図6
を参照しながら説明する。図6は実施の形態5における
加振器10Fの構造を示す断面図である。なお、本実施
の形態の加振器10Fにおいて、固定部としてヨーク1
2、マグネット13、センターポール14、第1のフレ
ーム15Aを有し、可動部としてボイスコイルボビン1
6、励振コイル17、振動板18を有していることは実
施の形態1と同一である。
【0060】本実施の形態の加振器10Fには図5の実
施の形態4と同様にして、フレーム15Aの底面に通路
15dが設けられ、フレーム15Aの上部に第2のフレ
ーム15Bが取付けられている。そしてフレーム15B
の上中央部は円筒状の開口部15xが形成され、この部
分に第2の振動板25がダンパーを介して振動自在に取
付けられている。
【0061】又図4の実施の形態3と同様にして、フレ
ーム15Bの上端の一部にナイフエッジ状の支点15y
が形成され、この支点15yを中心にてこ26が回動自
在に取付けられている。てこ26の一端はワイヤを介し
て振動板25と結合され、てこ26の他端には負荷質量
27が取付けられている。この場合もてこ26は機械的
変成器として作用し、力点は負荷質量27の側にあり、
作用点は振動板25の側にある。一方、振動板18とフ
レーム15Bと振動板25により囲まれた空間により、
空室Cが形成されている。
【0062】このように構成された加振器10Fの動作
について説明する。励振コイル17に電気信号を加える
と、電磁駆動力が発生し、ボイスコイルボビン16に結
合された振動板18が上下にピストン運動する。てこ2
6は機械的な変成器として動作する。支点15yからワ
イヤの取付部までの長さをr1とし、支点15yから負
荷質量27の取付部までの長さをr2としたとき、r2
/r1を変成比とする変成器が構成されている。そして
負荷質量27の質量をmとすると、(r2/r1)2 ×
mが振動板25の負荷として作用する。
【0063】更に振動板25に対する振動板18の面積
比を1より大きくすることにより、この部分でも音響的
な変成器として動作する。振動板25の質量と(r2/
r1)2 ×mによる見かけ質量とが加算され、前述の音
響変成比の2乗が乗算される。この値を総合見かけ質量
と呼び、この値が空室Cの空気を介して振動板18に作
用する。コンプライアンスである空室Cの空気は、音響
的なローパスフィルタとして動作する。電気信号の周波
数が音声周波数よりも低い場合は、総合見かけ質量が振
動板18に結合されて一体に振動する。この場合は、加
振器10Fは文字通り加振器として動作し、被振動体1
1を振動させる。
【0064】電気信号の周波数がこれより高く、音声周
波数帯域の場合は、振動板18と総合見かけ質量とは、
ローパスフィルタである空室Cの空気によって音響的に
分離される。このとき振動板18は大きく振動し、これ
より発生する音圧は矢印eのように通路15dより外部
に放射される。この場合、加振器10Fは発音体として
動作する。又、振動板18と振動板25とは空室Cの空
気を介して結合され、均一に総合見かけ質量が振動板1
8の上面全体に加わるため、振動板18の強度を特に考
慮する必要はなくなる。従って、振動板18の材料と構
造の選定の自由度が向上する。又振動板15と振動板1
8による音響変成比を利用して、加振器全体の質量を小
さくすることができる。
【0065】更に本実施の形態の加振器10Fでは、負
荷質量27をてこ26を用いて結合する機械的な変成器
と、振動板18と振動板25との面積比で構成される音
響的な変成器との2つを利用している。このため振動板
25のトータルの質量を更に軽くすることができる。従
って加振器全体の重量を実施の形態4のものよりも一層
軽くすることができる。
【0066】(実施の形態6) 次に本発明の実施の形態6における加振器について図7
を参照しながら説明する。図7は実施の形態6における
加振器10Gの構造を示す断面図である。なお、本実施
の形態の加振器10Gにおいて、固定部としてヨーク1
2、マグネット13、センターポール14、第1のフレ
ーム15Aを有し、可動部としてボイスコイルボビン1
6、励振コイル17、振動板18を有していることは実
施の形態1と同一である。
【0067】更に本実施の形態の加振器10Gには図6
の実施の形態5と同様に、第1のフレーム15Aの底面
に通路15dが設けられ、フレーム15Aの上部に第2
のフレーム15Bが取付けられている。そしてフレーム
15Bの上部は円筒状の開口部15xが形成され、この
部分に第2の振動板25がダンパーを介して振動自在に
取付けられている。
【0068】これまでの実施の形態と異なり、第1のフ
レーム15Aの下部に第3のフレーム15Cを取付け
る。このフレーム15Cはヨーク12の外周部とフレー
ム15Aの下端部で形成される環状の空間を外部と遮蔽
し、第2の空室C2を形成する働きをする。そしてフレ
ーム15Cの外周部に音響共鳴管28(以下、単に管と
呼ぶ)を取付ける。この空室C2と管28で音響共鳴器
を構成する。
【0069】このように構成された加振器10Gの動作
について説明する。励振コイル17に電気信号を加える
と、電磁駆動力が発生し、ボイスコイルボビン16に結
合された振動板18が上下にピストン運動する。実施の
形態4と同様にして、振動板18と振動板25は、所定
の面積比を持たせることにより音響的な変成器として動
作する。この音響変成比が振動板25の質量に乗算され
て、空室C1の負荷となる。空室C1の空気は振動板2
5に対して音響的なローパスフィルタとして動作する。
電気信号の周波数が音声周波数よりも低い場合は、振動
板25が振動板18に結合されて動作する。この場合、
加振器10Gは文字通り加振器として動作し、被振動体
11を振動させる。電気信号の周波数が音声周波数より
も高い場合は、振動板18は振動板25と音響的に分離
され大きく振動する。
【0070】更に本実施の形態では、振動板18の振動
により発生する音圧が、矢印fに示すように、通路15
dを経て空室C2と管28で構成される音響共鳴器に導
かれる。このため加振器10Gを発音体として動作させ
る場合に、音響共鳴器の共鳴現象によって音圧レベルは
増大され、より大きな音響再生が可能となる。
【0071】(実施の形態7) 次に本発明の実施の形態7における加振装置について図
8〜図10を参照しながら説明する。図8は本実施の形
態の加振器10と、加振器10を加振モードで駆動する
電気信号発生装置30及び音響信号生成回路31との接
続図である。加振器10は実施の形態1〜6で示した加
振器であり、電気信号発生装置30で発生する加振信号
が加振器10に入力されて動作するものとする。
【0072】加振器10の磁気回路部で発生する反力
は、機械的な最低共振周波数foで最大となる。そしてこ
の周波数帯域の近辺で最も大きく被振動体11を加振す
ることができる。従って、電気信号発生装置30によっ
て図9に示すように最低共振周波数foを中心とする所定
の帯域幅を持った電気信号を発生させる。そしてこの信
号を加振器10に入力することにより、加振器10の量
産時において最低共振周波数foにばらつきがあった場合
でも、目標とする加振力を得ることができる。
【0073】周波数帯域幅を持った電気信号としては、
図10に示すように正弦波信号を用い、加振器の最低周
波数foを含む範囲で、時間的に周波数が掃引される信号
とするならば、掃引周波数が最低共振周波数foと一致し
た瞬間に、加振器10の磁気回路部で発生する反力は最
大となる。そして、この周波数で最も大きく被振動体1
1を加振することができる。なお、掃引の方向は、周波
数の低い方から高い方あるいは、高い方から低い方どち
らでも同様の効果が得られるものである。又、正弦波の
波形は、一つの周波数の一周期が終了すると次の周波数
の一周期に連続的につながる波形であっても、あるい
は、周期が時間と共に連続的に変化する波形であっても
よい。掃引は複数回連続的に行い、1〜2秒の休止後、
再度複数回の掃引をするほうが、例えば携帯電話に用い
た場合、人体には大きな触覚の変化として感じるのでよ
り望ましい。
【0074】図11は電気信号発生装置40の他の例を
示す回路図である。本図において41は矩形波信号発生
回路であり、その出力はトランジスタ42から成るスイ
ッチング回路に入力される。43,44はスイッチング
用トランジスタ42のバイアス用抵抗、45はバッテリ
ーである。この電気信号発生装置40は矩形波発生回路
41より矩形波信号がトランジスタ42に入力される
と、電圧Vin(V)でトランジスタ42はON状態にな
り、出力端には出力電圧Vout が発生する。次に入力波
形が0(V)となると、トランジスタ42はOFF状態
となり、出力波形も0(V)となる。従って矩形波信号
を時間的に周期が掃引される矩形波信号とするならば、
出力波形も周期が掃引された信号となり、この信号を加
振器10に加えれば、掃引周期が最低共振周波数foと一
致した瞬間に、加振器10の磁気回路部で発生する反力
は最大となる。そしてこの周波数で最も大きく被振動体
11を加振することができる。この作用は図10の正弦
波信号の場合と同様であるが、携帯電話などの移動体通
信用の端末のバッテリーを電源としているため、バッテ
リー電圧のON−OFFで加振器の駆動信号が容易に作
れるという特徴があり、より実用的である。
【0075】尚、本実施の形態ではトランジスタ42へ
の入力信号は矩形波としたが、正弦波としてもよい。こ
の場合もトランジスタ42はON−OFF動作をして、
矩形波の出力信号を発生させることができる。
【0076】加振器10は低周波域で振動と音声周波数
帯域で発音をするが、低周波の矩形波信号で振動させる
と、矩形波の持つ高調波の周波数成分のため、振動と共
に大きな音が発生する。この高調波成分による発音は歪
んだものとなるため、高調波成分は電気的にカットする
ことが望ましい。図12はこのための回路を示すもの
で、40が矩形波をする電気信号発生装置、51がロー
パスフィルタ(LPF)、52が信号切換スイッチであ
る。電気信号発生装置40は図示しない制御信号が入力
されると、矩形波信号を発生する。ここでは表示しない
が信号切換スイッチ52は入力信号に連動して切換わる
ものであり、振動させるときには、ローパスフィルタ5
1側に接続される。ローパスフィルタ51は矩形波信号
が含む高調波成分をカットするものであり、加振器10
には高調波成分を含まない電気信号が入力され、振動の
動作時に、歪み音が再生されるのを防止する。又、音の
再生時には、信号切換スイッチ52が切換わって音響信
号生成回路31の出力が直接加振器10に接続され、ロ
ーパスフィルタ51の影響のない再生が可能となる。
尚、ローパスフィルタ51の高域遮断周波数は人の聴覚
感度の比較的低い150〜200Hz以下が望ましい。
【0077】又、本実施の形態では加振器の振動再生用
として加える信号は、正弦波あるいは矩形波であった
が、振動の共振周波数を含むものであれば、例えば周波
数帯域幅を持つランダムノイズ信号、あるいは音楽信号
等でもよい。
【0078】(実施の形態8) 次に本発明の実施の形態8における携帯端末装置につい
て図13を参照しながら説明する。図13は携帯端末装
置の構造を示す断面図である。携帯端末装置が携帯電話
とすると、筺体61、図示しない送受信回路、音声入出
力回路、キー入力回路等を含んで構成される。ここでは
携帯電話の着信を音ではなく、筺体61の振動により利
用者に伝えるものとする。このため筺体61の一部に実
施の形態1〜7の加振器10を取付ける。本実施の形態
の加振器10は前述したように加振と音声出力を行うも
のである。筺体61に開口部61aを設け、この開口部
61aから加振器10の音声を放射する。
【0079】加振器10に音声周波数よりも低い周波数
の電気信号を加えると、加振器10の振動がフレーム1
5を介して筺体61に伝達される。利用者がこの携帯端
末装置を衣服のポケットなどに入れて所持している場
合、筺体61の振動を身体で感じるとることができる。
一方、音声周波数の電気信号を加えると、加振器10は
発音体として動作し、匡体61の外部に矢印gのように
開口61aを通して着信音声が外部に出力される。
【0080】従来の携帯電話では、加振器と発音体とは
別個の部品で構成していたが、本発明の加振器を用いる
ことにより、加振と発音との動作を共に行うことができ
る。このため携帯端末装置の小型化と軽量化とを実現す
ると共に、部品点数の削減による低価格化が可能とな
る。
【0081】なお図13では携帯端末装置としては携帯
電話を例にしたが、ページャなど、その他の携帯端末装
置に使用しても同等の機能が得られることはいうまでも
ない。又、本実施の形態では、携帯端末装置に取付けら
れた加振器に入力する電気信号について述べていない
が、図8,9,10,11,12で述べた電気信号発生
装置30,40により駆動されることが望ましいのは言
うまでもない。更に、取付ける機器も携帯端末装置に限
定するものでなく、振動と音の再生を必要とする種々の
機器、例えばオーディオ機器,ゲーム機器に用いてもよ
い。
【0082】
【発明の効果】以上のように請求項1〜16の発明によ
れば、第1の振動板にコンプライアンスを介して負荷質
量又は第2の振動板を結合させる構造を設けることによ
り、励振コイルに発生する電磁反力を磁気回路部に伝え
ることができる。音声信号が入力された場合は、第1の
振動板の振動は音として外部に放射される。音声周波数
より低い加振用の信号が印加された場合、第1の振動板
が振動すればコンプライアンスを介して負荷質量又は第
2の振動板が一体に振動する。この場合は加振器として
動作し、被振動体を振動させることができる。
【0083】又従来は加振器とスピーカとの2つのユニ
ットを設けたが、請求項17,18の発明によれば、こ
のような加振器や加振装置を携帯端末装置に組み込むこ
とにより、加振器と発音体とを一つにまとめることがで
きる。このため携帯端末装置の小型化、軽量化が可能と
なり、部品点数の減少による低価格化が実現できる。こ
の場合の振動は慣性負荷の弾性振動によって発生するの
で、エネルギー損失が少なくなる。このため、携帯端末
装置の電池の稼働時間が長くなるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1(その1)における加振
器の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1(その2)における加振
器の構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2における加振器の構造を
示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3における加振器の構造を
示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態4における加振器の構造を
示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態5における加振器の構造を
示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態6における加振器の構造を
示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態7における加振装置を示す
ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態7における加振信号の周波
数特性図である。
【図10】本発明の実施の形態7における加振信号の波
形図である。
【図11】本発明の実施の形態7における電気信号発生
装置の回路図である。
【図12】本発明の実施の形態7における加振装置のブ
ロック図である。
【図13】本発明の実施の形態8における携帯端末装置
の構造を示す断面図である。
【図14】従来の加振器の1つである動電型変換器の構
造を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10A〜10G 加振器 11 被振動体 12 ヨーク 13 マグネット 14 センターポール 15 フレーム 15a,15b,15d 通路 15c,15y 支点 15x,31a 開口部 15A 第1のフレーム 15B 第2のフレーム 15C 第3のフレーム 16 ボイスコイルボビン 17 励振コイル 18 振動板 18a ドーム部 19 エッジ 20 ばね 21,24,27 負荷質量 22,25 第2の振動板 22a,25a 第2のエッジ 23,26 てこ 24 第2のフレーム 29 第3のフレーム 28 管(音響共鳴管) 30,40 電気信号発生装置 31 音響信号生成回路 41 矩形波信号発生回路 51 ローパスフィルタ 52 信号切換スイッチ 61 携帯電話の匡体 C,C1,C2 空室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B06B 1/04

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの開口部が設けられたフ
    レームと、 前記フレームに取付けられた 振動板と、 前記振動板にボビンを介して取付けられた励振コイル
    と、 前記励振コイルとの間に磁気駆動力を生じるよう配置さ
    れた磁気回路と、 所定の質量を有し、機械的あるいは音響的コンプライア
    ンスを有する手段を介して、前記振動板と結合された負
    荷とを具備し、 前記励振コイルに低周波の電気信号が印加されたとき、
    前記負荷と前記振動板とが前記コンプライアンスを有す
    る手段を介して一体に振動し、前記励振コイルに音声周
    波数帯の電気信号が印加されたとき、前記コンプライア
    ンスを有する手段により振動力がほぼ遮断され前記振動
    のみが振動し前記フレームの前記開口部より発音する
    ようにしたことを特徴とする加振器。
  2. 【請求項2】 前記機械的コンプライアンスを有する手
    は、 前記振動板と前記負荷に接続されたばね体であることを
    特徴とする請求項1記載の加振器。
  3. 【請求項3】 前記音響的コンプライアンスを有する手
    段は、 前記振動板との間でフレームを介して振動自在に保持さ
    れた第2の振動板よりなる負荷と、前記振動板と、前記
    フレームとで密閉された空気室であることを特徴とする
    請求項1記載の加振器。
  4. 【請求項4】 前記第2の振動板よりなる負荷の共振周
    波数は、前記振動板の共振周波数よりも低いことを特徴
    とする請求項3記載の加振器。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの開口部が設けられたフ
    レームと、 前記フレームに取付けられた 振動板と、 前記振動板にボビンを介して取付けられた励振コイル
    と、 前記励振コイルとの間に磁気駆動力を生じるよう配置さ
    れた磁気回路と、機械的あるいは音響的コンプライアンスを有する手段を
    介して、前記振動板と結合された機械的あるいは音響的
    変成器と、前記機械的あるいは音響的変成器に結合された、所定の
    音量を有する負荷と を具備し、 前記励振コイルに低周波の電気信号が印加されたとき、
    前記負荷と前記振動板とが前記コンプライアンスを有す
    る手段を介して一体に振動し、前記励振コイルに音声周
    波数帯の電気信号が印加されたとき、前記コンプライア
    ンスを有する手段により振動力がほぼ遮断され前記振動
    のみが振動し前記フレームの前記開口部より発音する
    ようにしたことを特徴とする加振器。
  6. 【請求項6】 前記機械的コンプライアンスを有する手
    は、 前記振動板と前記機械的変成器との間に接続されたばね
    であることを特徴とする請求項5記載の加振器。
  7. 【請求項7】 前記機械的変成器は、 一端に前記コンプライアンスを有する手段が取付けら
    れ、他端に前記負荷が取付けられ、前記フレームに支点
    があるてこであることを特徴とする請求項5記載の加振
    器。
  8. 【請求項8】 前記音響的変成器は、 前記振動板との間でフレームを介して振動自在に保持さ
    れた前記振動板の振動面積よりも小さい振動面積を有す
    る第2の振動板よりなる前記負荷と、前記振動板と、前
    記フレームとで密閉された空気室よりなる音響的コンプ
    ライアンスを有する手段で構成されることを特徴とする
    請求項5記載の加振器。
  9. 【請求項9】 前記負荷は、前記第2の振動板に機械的
    変成器を接続したことを特徴とする請求項8記載の加振
    器。
  10. 【請求項10】 前記機械的変成器は、前記第2の振動
    板にばね体が取付けられ、他端に第2の負荷が取付けら
    れ、前記フレームに支点があるてこで構成されることを
    特徴とする請求項9記載の加振器。
  11. 【請求項11】 前記振動板の後面に、第1の空気室及
    び開口を有するフレームと、前記フレームの後面に第2
    の空気室を設け、前記第2の空気室に音響再生空間に開
    口を有する音響管を具備することを特徴とする請求項1
    又は5記載の加振器。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の加
    振器と、 少なくとも振動の共振周波数を含む所定の周波数帯域幅
    を持った電気信号を前記加振器に入力する電気信号発生
    装置と、を具備することを特徴とする加振装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれかに記載の加
    振器と、 少なくとも振動の共振周波数を含み時間的に周波数を掃
    引する電気信号を前記加振器に入力する電気信号発生装
    置と、を具備することを特徴とする加振装置。
  14. 【請求項14】 前記電気信号発生装置は、掃引により
    周波数の変化する正弦波信号を発生するものであること
    を特徴とする請求項13記載の加振装置。
  15. 【請求項15】 前記電気信号発生装置は、掃引により
    周波数の変化する矩形波信号を発生するものであること
    を特徴とする請求項13記載の加振装置。
  16. 【請求項16】 前記電気信号発生装置の出力側に再生
    する音声周波数より低い周波数を遮断周波数とするロー
    パスフィルタを設けたことを特徴とする請求項15記載
    の加振装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜11のいずれかに記載の加
    振器を具備したことを特徴とする携帯端末装置。
  18. 【請求項18】 請求項12〜16のいずれかに記載の
    加振装置を具備したことを特徴とする携帯端末装置。
JP10887597A 1996-04-25 1997-04-25 加振器、加振装置及び携帯端末装置 Expired - Fee Related JP2937939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10887597A JP2937939B2 (ja) 1996-04-25 1997-04-25 加振器、加振装置及び携帯端末装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-130986 1996-04-25
JP13098696 1996-04-25
JP10887597A JP2937939B2 (ja) 1996-04-25 1997-04-25 加振器、加振装置及び携帯端末装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1093672A JPH1093672A (ja) 1998-04-10
JP2937939B2 true JP2937939B2 (ja) 1999-08-23

Family

ID=26448691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10887597A Expired - Fee Related JP2937939B2 (ja) 1996-04-25 1997-04-25 加振器、加振装置及び携帯端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2937939B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1053796B1 (en) 1998-01-08 2007-02-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Alerting device and radio communication device having the alerting device
JP2002119912A (ja) * 2000-10-12 2002-04-23 Nec Saitama Ltd 複合音響アクチュエータ駆動回路及び携帯情報端末
JP4377131B2 (ja) 2001-02-26 2009-12-02 ウエタックス株式会社 スピーカ
EP2417776A1 (en) * 2009-04-10 2012-02-15 Immerz Inc. Systems and methods for acousto-haptic speakers
US20130202134A1 (en) * 2011-10-05 2013-08-08 Immerz, Inc. Systems and methods for improved acousto-haptic speakers
WO2013177587A2 (en) 2012-05-25 2013-11-28 Immerz Inc. Haptic interface for portable electronic device
JP6888487B2 (ja) * 2016-11-21 2021-06-16 タイガー魔法瓶株式会社 炊飯器
EP3635973B1 (en) * 2017-06-09 2021-08-04 Ask Industries Societa' per Azioni Loudspeaker structure
JP6855987B2 (ja) * 2017-09-08 2021-04-07 タイガー魔法瓶株式会社 炊飯器
KR102485819B1 (ko) * 2020-11-16 2023-01-09 에스텍 주식회사 레조넌스 액츄에이터
JP2022160797A (ja) * 2021-04-07 2022-10-20 フォスター電機株式会社 電気音響変換器及び電気音響変換器用ユニット
CN215599494U (zh) * 2021-08-27 2022-01-21 深圳市时代华影科技股份有限公司 银幕振动器及银幕振动系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1093672A (ja) 1998-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU714329B2 (en) Notifying vibration generator and portable communications device wherein the generator is used
KR100715003B1 (ko) 음향 및 진동발생용 마이크로스피커
US7231057B2 (en) Multi-function actuator capable of preventing vibration
KR100396416B1 (ko) 구동 회로, 전기기계 음향 변환기 및 휴대 단말 장치
JP2002273343A (ja) 振動スピーカの二重マグネット構造
JP2937939B2 (ja) 加振器、加振装置及び携帯端末装置
KR100419161B1 (ko) 다기능 액츄에이터
EP0970759B1 (en) Vibration generator for notification and portable communication device using the vibration generator
KR20030039926A (ko) 스피커 일체형 리시버
US20010017491A1 (en) Apparatus having an electroacoustic transducer forming a sound reproducing means and a part of vibration generating means
JP4624520B2 (ja) 駆動回路、電気機械音響変換装置および携帯端末装置
JPH10229596A (ja) 振動ブザー
JP2003152606A (ja) 磁気通信装置
JP3529559B2 (ja) 電気機械音響変換器とそれを用いた携帯端末装置
JP3655726B2 (ja) 電気−機械−音響変換器、及びそれを使用した携帯端末装置
KR20050044828A (ko) 1개의 보이스 코일과 1개의 무빙 코일을 이용한 다기능마이크로 스피커
JPH11191795A (ja) 電話機用多機能振動アクチュエータ及びそれを搭載した電話機
JP2931559B2 (ja) 報知装置およびこれを用いた携帯用通信装置
JP2931554B2 (ja) 携帯用通信装置
KR20020077682A (ko) 다기능 액츄에이터
JPH10272417A (ja) 報知用振動発生装置
JP2003032792A (ja) マルチモードデバイス
JPH11252688A (ja) 電気・音響変換装置
JPH09284894A (ja) 電気音響変換装置
JPH1165570A (ja) 発音体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080611

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110611

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees