JPH1164620A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH1164620A
JPH1164620A JP21780197A JP21780197A JPH1164620A JP H1164620 A JPH1164620 A JP H1164620A JP 21780197 A JP21780197 A JP 21780197A JP 21780197 A JP21780197 A JP 21780197A JP H1164620 A JPH1164620 A JP H1164620A
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JP
Japan
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ink
silicone rubber
color filter
roller
ink coating
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JP21780197A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Hiroaki Kawasaki
裕章 川崎
Takehiko Matsuyama
武彦 松山
Masakazu Yamauchi
雅和 山内
Akitaka Kimura
昭孝 木村
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の平坦性に優れ、パターンの白抜けや異
物不良が生じることのないカラーフィルタの製造方法を
提供する。 【解決手段】 透明基板12の表面に、複数色の透明着
色層用インキを順次印刷してインキ塗膜13aを形成し
た後、このインキ塗膜13aを、少なくともインキ塗膜
13aに接する表面部がシリコーンゴムからなる加圧手
段(シリコーンゴムローラ21)で加圧して平坦化し、
インキ塗膜13aを加圧した後の加圧手段の表面部(シ
リコーンゴムローラ21の表面)に紫外線を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶カラーディス
プレイ等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ブラウン管に代わる表示デバイス
として、液晶カラーディスプレイが広く用いられてい
る。図3は、液晶カラーディスプレイの液晶パネル10
を示す断面図である。液晶カラーディスプレイは、液晶
パネル10内に設けられたカラーフィルタ11によって
表示のカラー化を実現している。このカラーフィルタ1
1は、透明基板12の片面上にレッド(R) 、グリーン
(G) 、ブルー(B) の3色の透明着色層13と、ブラック
マトリックス14とを画素に応じてパターニングしたも
のである。
【0003】液晶パネル10は、カラーフィルタ11お
よびその表面に設けられた対向電極(透明電極)15
と、駆動部16や画素電極(透明電極)17等の駆動回
路を形成したガラス基板18とを均一な間隙(セルギャ
ップ)19を隔てて貼り合わせ、該セルギャップ19内
に液晶を充填したものである。セルギャップ19は、カ
ラーフィルタ11とガラス基板18との間にシリカ等の
球形粒子からなるスペーサーを分散配置することによ
り、通常5μm程度の空隙となるように設定される。従
って、カラーフィルタ11等の表面に凹凸があるとセル
ギャップ19の間隔が不均一になるおそれがある。
【0004】特に、フォトリソグラフィ法で製造される
カラーフィルタは、エッチングによって各色の透明着色
層を個別に形成することから、各層間の隙間をなくすの
が困難である。このため、図4に示すように、各色の透
明着色層13間にできたすき間20にスペーサーが入り
込んでセルギャップ19の間隔が不均一になり易いとい
う問題がある。
【0005】セルギャップ19の間隔が不均一になる
と、ディスプレイの表示にムラが生じたり、光透過率、
コントラスト比、応答速度等のディスプレイの表示特性
に悪影響が生じる。さらに近年、高コントラスト化等の
液晶カラーディスプレイの画質向上がより要求されてお
り、それに伴ってセルギャップ19の間隔をより一層狭
めることが求められている。従って、カラーフィルタ1
1の表面の平坦性を高めることは極めて重要な課題とな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来より、カラーフィ
ルタの表面の平坦性を高める方法としては、表面が平滑
でかつインキの離型性が良好なローラやシートで、透明
基板上に形成されたインキ塗膜をプレスして平坦化する
方法が知られている。しかし、上記平坦化の操作を繰り
返すと、インキの溶剤がローラやシートに浸透してイン
キに対する離型性が低下する。このため、ローラやシー
トの表面にインキ成分が付着して、カラーフィルタのパ
ターンに欠落部分(いわゆる白抜け)が生じたり、ロー
ラやシートに付着したインキ成分が再度カラーフィルタ
に付着する(いわゆる異物不良)が生じるという問題が
ある。
【0007】前記ローラやシートに浸透したインキの溶
剤を除去する方法として、ドライヤーなどで熱風を照射
したり、赤外線を照射したりしてローラやシートの表面
温度を上昇させ、溶剤を蒸発させて乾燥させる方法があ
げられるが、ローラやシートの表面に付着した有機成分
までは除去できない。また、揮発性が高いエタノール等
の溶剤で表面を拭き取り、インキ等の有機成分を除去す
るとともに、ゴムに浸透した溶剤をともに揮発させる方
法もあるが、その効果は不十分である。
【0008】一方、特開昭62−280804号公報に
は、紫外線硬化型インキや電子線硬化型インキを用い
て、透明基板上にインキ塗膜を形成した後、該塗膜表面
にフィルムを重ね合わせてプレスし、次いで紫外線また
は電子線を照射して、フィルムを剥離する方法が開示さ
れている。また、特開平3−61575号公報には、透
明基板上に形成されたインキ塗膜を、シリコーンゴム等
のインキに対する親和性が低い膜を介して表面が平滑な
プレートで圧接する方法が開示されている。
【0009】しかし、前者の方法では、紫外線硬化型イ
ンキや電子線硬化型インキのコストが高かったり、紫外
線または電子線の照射に巨大な設備を要するといった問
題がある。また、後者の場合には、シリコーンゴム等の
インキに対する親和性が低くても、インキの溶剤がシリ
コーンゴムに浸透して親和性が経時的に低下することか
ら、前述と同様な問題が生じるおそれがある。
【0010】そこで本発明の目的は、上記の課題を解決
し、表面の平坦性に優れ、パターンの白抜けや異物不良
が生じることのないカラーフィルタの製造方法を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、透明基板の表
面に、複数色の透明着色層用インキを順次印刷してイン
キ塗膜を形成した後、このインキ塗膜を、少なくともイ
ンキ塗膜に接する表面部がシリコーンゴムからなる加圧
手段によって加圧し、平坦化するカラーフィルタの製造
方法であって、インキ塗膜を加圧した後の加圧手段の表
面部に紫外線を照射するときは、パターンの白抜けや異
物不良が生じることなく、表面の平坦性に優れたカラー
フィルタが得られるという新たな事実を見出し、本発明
を完成するに至った。
【0012】上記本発明のカラーフィルタの製造方法に
おいて、加圧手段としては、少なくとも表面がシリコー
ンゴムからなるローラであるのが好適である。上記本発
明のカラーフィルタの製造方法によれば、インキ塗膜を
加圧した後の加圧手段のシリコーンゴム表面に紫外線を
照射することにより、照射した紫外線のエネルギーの一
部が熱エネルギーに変わり、シリコーンゴム中に浸透し
たインキの溶剤が蒸発し除去される。また、紫外線の照
射エネルギーによって前記シリコーンゴム表面に付着し
たインキ成分が分解される。その結果、表面の撥水性や
インキの離型性が極めて良好であるというシリコーンゴ
ムの本来の特性が印刷を繰り返しても維持される。
【0013】従って、本発明によれば、カラーフィルタ
の平坦化処理を繰り返し行っても、パターンの欠落部分
(白抜け)や異物不良が生じることがない。なお、前記
加圧手段のうちの、少なくともインキ塗膜に接する表面
部に用いられるシリコーンゴムは、紫外線に対する耐性
が強いために、繰り返し紫外線を照射してもシリコーン
ゴムの物性が低下することがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラーフィルタの
製造方法を、図1〜3を参照しつつ詳細に説明する。カ
ラーフィルタ11は、あらかじめブラックマトリックス
14が形成された透明基板12に、レッド(R) 、グリー
ン(G) 、ブルー(B) の3色の透明着色層用インキを順に
印刷し、次いで、得られた透明着色層用インキ塗膜13
aを加圧手段(図1ではシリコーンゴムローラ21、図
2ではシリコーンゴムシート23とローラ21a)で平
坦化し、硬化させることによって製造される。
【0015】(透明着色層の作製)透明着色層13を印
刷形成する方法としては特に限定されないが、一般に、
凹版オフセット印刷法または水無し平板オフセット印刷
法が用いられる。とりわけ、凹版オフセット印刷法は印
刷ラインの直線性やインキ膜厚の均一性などが優れ、透
明着色層の微細なパターンを精密に印刷再現できること
から好適に用いられる。
【0016】凹版オフセット印刷法によれば、まず凹版
の凹部に透明着色層用インキを充填し、次いでこのイン
キをブランケットに転写し、さらに透明基板12上に転
写するという一連の操作を、透明着色層の各色毎に繰り
返すことによって、透明基板12上に透明着色層のイン
キ塗膜13aが形成される。本発明に用いられる透明着
色層用のインキは、バインダー樹脂と顔料とを含むビヒ
クルである。バインダー樹脂は、透明性、耐熱性、耐候
性、耐溶剤性、耐薬品性、透明基板に対する接着性、顔
料の分散性などの諸特性に優れたものであるのが好まし
く、例えばポリエステル−メラミン樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、エポキシ−メラミン樹脂などを単独
でまたは2種以上を混合して用いられる。これらの樹脂
には、硬化速度を調整することを目的として、酸触媒等
の硬化触媒を適宜含有させてもよい。
【0017】上記インキに配合される顔料は、透明着色
層の所望の色に応じて、例えばアンスラキノン系等のレ
ッド顔料、ハロゲン化フタロシアニン系等のグリーン顔
料およびフタロシアニン系等のブルー顔料が用いられ
る。また、透明着色層の分光特性を調整するため、赤色
および緑色のインキにはイソインドリン系、イソインド
リノン系等のイエロー顔料を、青色のインキにはジオキ
サジン系等のバイオレット顔料をそれぞれ配合してもよ
い。
【0018】上記インキの総重量に対する顔料の配合割
合は、使用する顔料、インキに求められる分光特性、イ
ンキの印刷適性等に応じて設定される。また、上記イン
キの粘度は、分光特性に応じた顔料の配合割合と、印刷
適性との兼ね合いで設定される。例えば凹版オフセット
印刷法に用いる場合、インキの粘度は10〜30000
ポアズ(P)、好ましくは500〜10000ポアズに
設定するのが適当である。インキの粘度が前記範囲から
外れると、ドクタリング時にインキのかき取りにムラが
生じたり、印刷されたパターンの形状が乱れるなど、悪
影響が生じて、印刷適性が劣化するおそれがある。
【0019】透明着色層用インキ塗膜を印刷形成するの
に用いられる凹版には、例えばソーダライムガラス、ノ
ンアルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低
膨張ガラス等のガラス;フッ素樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリ(メタ)アクリ
ル樹脂等の樹脂;ステンレス、銅、低膨張合金アンバー
等の金属等を基板として用いたものがあげられる。なか
でも、ソーダライムガラス等の軟質ガラスを基板とする
凹版が、微細なパターンを高精度で再現するうえで好適
に用いられる。
【0020】凹版の凹部は透明着色層のパターンに応じ
て作製されたものである。凹部の深さは、通常1〜15
μm、好ましくは5〜10μmの範囲で、透明着色層に
求められる厚みに応じて設定される。前記パターンの形
状としては、例えばストライプパターンがあげられる。
パターンの幅(すなわち凹部の幅)は、カラーフィルタ
の大きさによって異なるが、一般に5〜70μm、好ま
しくは10〜30μmの範囲で設定される。また、凹版
上に形成される凹部のパターンの間隔は、各色の透明着
色層が隙間なく印刷形成されるように、パターンの線幅
に応じて適宜設定される。
【0021】上記印刷に用いられるブランケットとして
は、例えば、ゴム糊を含浸させた布の積層体、またはプ
ラスチックフィルム等からなる支持体に、シリコーンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等の
ゴムからなる表面ゴム層を担持させた従来公知のものが
あげられる。また、前記表面ゴム層と支持体との間また
は前記支持体の裏面には、多孔質のスポンジ層を設けて
もよい。前記スポンジ層の発泡率等はブランケットの印
刷特性を考慮して設定される。
【0022】ブランケットの表面ゴム層は、透明着色層
(インキ塗膜)の表面の平坦性をより良好なものとする
ため、その表面が平滑であるのが好ましい。例えばブラ
ンケットの表面粗さが0.5μm以下、特に0.3μm
以下であるのが適当である。また、表面ゴム層として、
硬度(JIS K 6253所載のスプリング硬度H
s、JIS A)が20〜80、特に40〜60である
シリコーンゴムを用いたときは、インキの転移が良好
で、凹版から転移されたインキを透明基板の表面に完全
に転移させることができる。また、ブランケットと透明
基板とでインキが分断されないため、ラインのエッジが
シャープになるという効果がある。この効果は、パター
ンの線幅が50μm以下であるファインパターンの印刷
において顕著である。
【0023】本発明に用いられるカラーフィルタ11の
透明基板12は、波長400〜700nmの光に対する
透過率が高いものが好ましく、例えばノンアルカリガラ
ス、ソーダライムガラス、低アルカリガラス等のガラス
基板や、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリアクリレー
ト、ポリアリレート等のフィルムが好適に用いられる。
【0024】本発明において、カラーフィルタ11のブ
ラックマトリックス14は、印刷法やフォトリソ法等の
従来公知の方法により、あらかじめ透明基板12上に形
成される。ブラックマトリックス14の線幅や厚みは、
カラーフィルタ11の大きさや透明着色層の線幅等に応
じて適宜設定される。 (インキ塗膜の平坦化)透明基板上に形成された透明着
色層用インキのインキ塗膜13aは、該インキ塗膜13
aの表面を加圧手段で加圧することによって平坦化され
る。
【0025】上記加圧手段は、少なくとも表面がシリコ
ーンゴムからなるものであって、例えばシリコーンゴム
ローラ21が例示される。このシリコーンゴムローラ2
1によるインキ塗膜13aの平坦化は、図1に示すよう
に、インキ塗膜13aの表面を圧接しながら転がすこと
によって行われる。なお、前記シリコーンゴムローラ2
1は、ローラ全体がシリコーンゴムからなるものに限定
されるものではなく、少なくとも表面部がシリコーンゴ
ムからなるローラであってもよい。すなわち、ゴム、プ
ラスチック、金属等からなるローラ本体の表面にシリコ
ーンゴム層を接着または接合したり、筒状のシリコーン
ゴムを嵌め込んだりしたものであってもよい。
【0026】一方、加圧手段として、図2に示すよう
に、シリコーンゴムからなるシート23と、ローラ21
aとを組み合わせたものを用いてもよい。この場合、イ
ンキ塗膜13aの表面に、前記シート23を介してロー
ラ21aで圧接しつつ、該ローラ21aを転がすことに
よってインキ塗膜13aが平坦化される。本発明におい
て、インキ塗膜13aを加圧して平坦化する際には、加
圧手段のうちのインキ塗膜と接触する表面部に対して、
当該表面部(以下、「加圧手段のシリコーンゴム表面」
という)がインキ塗膜13aを加圧した後に、紫外線ラ
ンプ等の紫外線照射装置22から紫外線が照射される。
【0027】加圧手段のシリコーンゴム表面に紫外線を
照射する際の、紫外線の強度や照射時間等の条件は特に
限定されないが、紫外線の照射エネルギーが低すぎると
加圧手段におけるシリコーンゴム表面にインキの溶剤が
浸透したり、インキ成分が付着するのを防止できない。
逆に、照射エネルギーが高すぎると、前記シリコーンゴ
ム表面が劣化するおそれがある。
【0028】カラーフィルタ1枚について、そのインキ
塗膜13aの平坦化処理工程を1工程とした場合、その
1工程の間に、加圧手段におけるシリコーンゴム表面に
照射される紫外線の露光量(積算光量)は、500〜1
0000mJ/cm2 、好ましくは1000〜5000
mJ/cm2 の範囲で設定される。シリコーンゴム表面
への紫外線の照射は、インキ塗膜13aの平坦化工程を
1回行う毎に、あるいは数回行う毎に行われるが、ロー
ラを用いてインキ塗膜13aを直接圧接する場合には、
平坦化処理中に紫外線を照射し続けてもよい。なお、加
圧手段のシリコーンゴム表面におけるインキの離型性を
維持する効果等の観点から、平坦化処理を1回行う毎
に、加圧手段のシリコーンゴム表面に対して上記露光量
の範囲でもって紫外線を照射するのが最適である。
【0029】加圧手段のシリコーンゴム表面に紫外線を
照射する方法については特に限定されないが、例えば一
方向から紫外線を放射しつつシリコーンゴムローラ21
を回転させたり、シリコーンゴムシート23を移動させ
るなどして、加圧手段のシリコーンゴム表面全体に紫外
線が照射されるようにすることが必要である。加圧手段
に用いられるシリコーンゴムの種類については特に限定
されないが、その表面にインキが付着するおそれを完全
に除去するために表面エネルギーが15〜25dyn/
cm程度と低いことが好ましく、さらに紫外線の照射に
よる物性の低下が少ないものであるのが好ましい。具体
的には、付加型シリコーンゴムや縮合型シリコーンゴム
が好適に用いられる。
【0030】前記シリコーンゴムにはシリコーンオイル
やシリコーンゲルを混合してもよいが、多量に混合する
と硬化したシリコーンゴムの表面にブリードして、低分
子のシリコーンモノマーがカラーフィルタの表面に付着
するおそれがあるため好ましくない。シリコーンオイル
およびシリコーンゲルの添加量は、シリコーンゴム10
0重量部に対して5〜50重量部であるのが好ましい。
【0031】シリコーンゴムの硬度はJIS A硬度で
20〜80、好ましくは40〜80であるのが適当であ
る。また、その表面は平滑であるのが好ましく、表面の
十点平均粗さRz(JIS B 0601)が0.3μ
m以下、好ましくは0.1μm以下であるのが適当であ
る。ローラ21への紫外線照射に用いられる紫外線照射
装置22は特に限定されないが、低圧水銀ランプ、高圧
水銀ランプ等の種々の紫外線ランプが使用可能である。
なかでも、低圧水銀ランプは一般に照射エネルギーが大
きいために好適に用いられる。
【0032】加圧手段によってインキ塗膜13aを圧接
し、平坦化する際には、常に一定の荷重がインキ塗膜1
3aにかかることが必要である。従って、透明基板12
表面の微細な凹凸、反り、たわみ、または平坦化処理の
際に透明基板12を保持する台盤のたわみ、ブレ等に対
してローラが追従し得るように、例えばローラ21,2
1aの両端を、エアシリンダ等の衝撃を吸収し得る機構
を有する装置に保持させるのが好ましい。
【0033】本発明において、インキ塗膜13aの平坦
化処理の程度は、インキ塗膜13aの十点平均粗さRz
が0.01〜0.15μm、好ましくは0.01〜0.
10μmの範囲となるように行えばよい。透明基板12
の表面に印刷され、平坦化処理が施されたインキは、さ
らに通常180〜250℃で30〜180分間、好まし
くは200〜230℃で50〜80分間加熱乾燥するこ
とによって硬化される。こうして、透明基板12の表面
に透明着色層およびブラックマトリックス14を設けた
カラーフィルタ11が得られる。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて、図1を
参照しつつ、本発明のカラーフィルタの製造方法につい
て説明する。 実施例1 (インキ塗膜の形成)透明着色層用のインキとして、メ
ラミン系熱硬化性樹脂、着色顔料およびジエチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート(溶剤)を混合、
攪拌して、レッド(R) 、グリーン(G) 、ブルー(B) の3
色の透明着色層用インキを調製した。なお、各インキは
その粘度が約1000ポアズ(P)となるように調整し
た。
【0035】次いで、凹版オフセット印刷法により、上
記各色の透明着色層用インキを、あらかじめブラックマ
トリックス14が形成された透明基板12に順次印刷
し、それぞれ線幅110μm、膜厚5μmのストライプ
パターンを形成した。印刷直後のインキ塗膜13aの断
面形状はかまぼこ形状をしており、山と谷との段差が
1.3μmあった。なお、各色のインキ塗膜13aは隙
間なく形成された。
【0036】上記透明着色層用インキの印刷は、通常の
平台印刷機を用いて行った。凹版には、線幅120μ
m、深さ8μmの凹部が330μm間隔で形成されたソ
ーダライムガラス製のものを使用した。ブランケットに
は、住友ゴム工業(株)製のシリコーンブランケット
〔厚さ1mm、硬度HS (JIS A)〕を使用した。
透明基板には、ノンアルカリガラス(コーニング社製の
型番#7059、厚さ1.1mm、360mm×460
mm)を使用した。 (インキ塗膜の平坦化処理)硬度60(JIS A)の
付加型シリコーンゴムを鏡面仕上げした金型内に注型
し、厚さ50μmのフィルムを成形した。これを厚さ1
00μmのPETフィルム上に貼着し、表面が平坦なシ
リコーンゴムシートを形成した。このシートのシリコー
ンゴム表面の粗さは0.03μmであった。次いで、こ
のシリコーンゴムシートをシリコーンゴム層が表面にな
るようにして金属ロールに巻き付け、平坦化ローラとし
た。
【0037】平坦化処理は、ローラのニップ圧を2〜5
0kg/cm2 、好ましくは5〜20kg/cm2 に調
整し、5〜100mm/秒の速度でもって、ローラをイ
ンキ塗膜の表面を転がして行った。実施例1において、
インキ塗膜13aを平坦化するためのシリコーンゴムロ
ーラ21の表面には、平坦化処理を1回行う毎に、4k
W(160W/cm)の紫外線ランプ(ウシオ電機
(株)製の商品名「UV−143/1M」)を用いて紫
外線を照射した(紫外線の露光量(積算光量)=250
0mJ/cm2 )。なお、紫外線の照射時間は30秒で
あった。
【0038】実施例1では、ローラ21へのインキ成分
の付着は全く観察されなかった。従って、カラーフィル
タ500枚についてインキ塗膜13aの平坦化を行って
も、ローラ21表面にインキ成分が付着する問題は発生
せず、極めて良好に平坦化処理を行うことができた。 実施例2 紫外線の露光量(積算光量)を1250mJ/cm2
し、照射時間を15秒としたほかは、実施例1と同様に
してインキ塗膜の形成と平坦化処理とを行った。
【0039】実施例2においても、ローラ21へのイン
キ成分の付着は全く観察されず、カラーフィルタ500
枚について平坦化処理を行ってもインキ成分が付着する
問題は発生しなかった。 比較例1 シリコーンゴムローラ21に対して紫外線を照射しなか
ったほかは、実施例1と同様にしてインキ塗膜の形成と
平坦化処理とを行った。
【0040】比較例1では、カラーフィルタ10枚目ま
ではローラ21表面にインキ成分が付着しなかったが、
11枚目以降にインキ成分の付着が見受けられた。ま
た、20枚目以降はローラ21へのインキ成分の付着が
著しくなり、実用に供することができなくなった。 比較例2 インキ塗膜13aの平坦化処理において、シリコーンゴ
ムローラ21に対する紫外線の照射は行わずに、平坦化
処理を1回行う毎に、ローラ21の表面の温度が最高1
20℃となるように1000Wのドライヤーで熱風を2
分間吹きつけ、ローラ21の表面を乾燥させた。なお、
インキ塗膜の形成は実施例1と同様にして行った。
【0041】比較例2では、比較例1に比べて明らかに
インキの付着量が減少したものの、カラーフィルタ20
枚目以降から少しずつローラ21にインキ成分が付着
し、50枚目以降はインキ成分の付着が著しくなり、実
用に供することができなくなった。 比較例3 インキ塗膜13aの平坦化処理において、シリコーンゴ
ムローラ21に対する紫外線の照射は行わず、平坦化処
理を1回行う毎に、ローラ21の表面をエタノールで拭
き取り、さらにローラ21の表面の温度が最高120℃
となるように1000Wのドライヤーで熱風を2分間吹
きつけて乾燥させた。なお、インキ塗膜の形成は実施例
1と同様にして行った。
【0042】比較例3では、比較例1および2に比べて
ローラ21へのインキの付着量が減少したものの、カラ
ーフィルタ50枚目以降からローラ21にインキ成分が
付着し、80枚目以降はインキ成分の付着が著しくな
り、実用に供することができなくなった。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
インキ塗膜の平坦化処理に用いられるシリコーンゴムロ
ーラにインキが付着することがなく、表面の平坦性に優
れ、パターンの白抜けや異物不良を有することのないカ
ラーフィルタを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インキ膜の平坦化処理の一実施形態を示す説明
図である。
【図2】インキ膜の平坦化処理の他の実施形態を示す説
明図である。
【図3】液晶パネルを示す断面図である。
【図4】フォトリソ法によって作製されたカラーフィル
タの断面図である。
【符号の説明】
11 カラーフィルタ 12 透明基板 13 透明着色層 13a インキ塗膜 21 シリコーンゴムローラ 22 紫外線照射装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 雅和 兵庫県神戸市須磨区東白川台4丁目17−18 (72)発明者 木村 昭孝 兵庫県神戸市須磨区月見山本町1丁目2− 20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の表面に、複数色の透明着色層用
    インキを順次印刷してインキ塗膜を形成した後、このイ
    ンキ塗膜を、少なくともインキ塗膜に接する表面部がシ
    リコーンゴムからなる加圧手段によって加圧し、平坦化
    するカラーフィルタの製造方法であって、 インキ塗膜を加圧した後の加圧手段の表面部に紫外線を
    照射することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】前記加圧手段が、少なくとも表面がシリコ
    ーンゴムからなるローラである請求項1記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
JP21780197A 1997-08-12 1997-08-12 カラーフィルタの製造方法 Pending JPH1164620A (ja)

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