JPH1164423A - 車両用電源線及び車両用電源線の異常検出装置 - Google Patents

車両用電源線及び車両用電源線の異常検出装置

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JPH1164423A
JPH1164423A JP9217691A JP21769197A JPH1164423A JP H1164423 A JPH1164423 A JP H1164423A JP 9217691 A JP9217691 A JP 9217691A JP 21769197 A JP21769197 A JP 21769197A JP H1164423 A JPH1164423 A JP H1164423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デッドショートやレアショート等の電源線異
常を高い信頼性をもって検出し得る簡易な構成の車両用
電源線及び車両用電源線の異常検出装置を提案するこ
と。 【解決手段】 板状のサーミスタ23の一面に磁界を遮
蔽する板状の導電部材でなる第1の導体24を設けると
共に、当該サーミスタ23の他面に電界を遮蔽する板状
の導電部材でなる第2の導体25を設けた構成の温度検
知電線22を、主電源線を巻回するように配設し、サー
ミスタ23の抵抗変化に応じて温度検知電線22から得
られる出力に基づいて電源線の異常を検出するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用電源線及び車
両用電源線の異常検出装置に関し、特に当該電源線に完
全ショート(デッドショート)や断続ショート(レアシ
ョート)等の異常が発生したことを検出する場合に適用
して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両においては、一般にバッテリ
やオルタネータ等の電源部により発生させた電源を複数
の電線から構成されたワイヤハーネスと呼ばれる電源線
を介して各負荷に供給するようになっている。
【0003】このワイヤハーネス1は一般に、図5に示
すように、各導電線2をポリ塩化ビニルなどの絶縁被覆
層3で被覆し、さらにそれらをビニルテープ4等により
集束した構成となっている。そして各導電線2を介して
負荷にバッテリやオルタネータにより発生された電源が
供給されるようになっている。
【0004】ここで導線2の中で特に大電流を必要とす
る負荷に接続される導電線2はヒュージブルリンクに接
続されており、これによりバッテリやオルタネータ等の
電源部の電圧変動時や導電線2のデッドショート時に発
生する過大電流による各負荷の破損やワイヤハーネス1
の劣化を防止できるようになっている。
【0005】ところで、車両では、絶縁被膜層3が経年
劣化したり、車両エッジ部との接触、磨耗等により、導
電線2がボディーに接触し、いわゆるデッドショートや
レアショート状態になる場合がある。このときヒュージ
ブルリンクが溶断して導電線2の電流が遮断されれば問
題ないが、ヒュージブルリンクの溶断特性によっては必
ずしもヒュージブルリンクが溶断するとは限らない。こ
のような場合、絶縁被膜層3が発熱する結果、絶縁被膜
層3がさらに劣化していくおそれがある。
【0006】そこで従来、図6に示すように、ワイヤハ
ーネスを流れる電流波形を検出し、この電流波形に基づ
いてワイヤハーネスのデッドショートやレアショートの
有無を判断して、ワイヤハーネスにデッドショートやレ
アショートが発生している場合に警報を発する装置が提
案されている(特開昭61−139216号公報参
照)。
【0007】すなわちこの装置では、バッテリ5と負荷
6とを接続するワイヤハーネス7上に設けた電流センサ
8によりワイヤハーネス7を流れる電流値を検出し、こ
の電流値を電流変化検出回路9で微分し、ディジタル化
回路10を介して波形識別回路11に送出する。
【0008】波形識別回路11はディジタル化回路10
の出力に基づいて、ワイヤハーネス7に流れている電流
が正常負荷のオンオフによるものか、デッドショートに
よるものか、又はレアショートによるものかを識別す
る。そしてデッドショートやレアショートによるもので
あった場合には、ブレーカ12を遮断状態とすると共に
警報装置13からワイヤハーネス7が損傷していること
を表す警報を発するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6の
装置のように異常電流検出することでワイヤハーネス7
の異常を検出する方法は、ワイヤハーネス7の損傷に起
因する異常を検出するには、これとは別の要因、すなわ
ち負荷電流のばらつき、温度、バッテリ残量に応じて変
化する電流値を考慮した検出処理を行わなければならな
い。この結果、電源線異常の検出処理が複雑化すると共
にそのための構成も複雑にならざるを得なかった。
【0010】また実際上、図6のような装置では、ワイ
ヤハーネス7を構成する各導電線毎に電流値の検出を行
わなければならないため、部品点数も非常に多くならざ
るを得なかった。
【0011】さらに負荷6や車両に搭載された種々の電
気部品から発生するノイズによって、各回路が誤動作す
る場合があり、異常検出の信頼性の点で未だ不十分であ
った。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、デッドショートやレアショート等の電源線異常を高
い信頼性をもって検出し得る簡易な構成の車両用電源線
及び車両用電源線の異常検出装置を提案しようとするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明により成された請求項1に記載の車両用電源線
は、一端がバッテリやオルタネータ等の電源部に接続さ
れると共に他端が負荷等の電源供給対象に接続され、電
源部の電源を電源供給対象に供給する車両用電源線(2
0)において、電源部と電源供給対象とを電気的に接続
する導電線と当該導電線を被覆する電気的絶縁材とでな
る主電源線(21)と、主電源線(21)を巻回するよ
うに設けられ、主電源線(21)の温度を検出する温度
検知電線(22)とを備え、温度検知電線(22)は、
温度変化に応じて抵抗値が変化する板状のサーミスタ
(23)と、当該板状のサーミスタ(23)のうち温度
検知電線(22)が主電源線(21)に巻回されたとき
の主電源線(21)に対向する面側に配設された第1の
導体(24)と、板状のサーミスタ(23)のうち温度
検知電線(22)が主電源線(21)に巻回されたとき
の主電源線(21)に対向する面と反対の面側に配設さ
れた第2の導体(25)とを備え、第1の導体(24)
及び又は第2の導体(25)は、電界を遮蔽する板状の
導電部材により形成されているようにした。
【0014】以上の構成において、主電源線(21)に
デッドショートやレアショートが発生すると主電源線
(21)の温度がある温度まで上昇する。このときサー
ミスタ(23)の温度もこれに伴って上昇することにな
るので、サーミスタ(23)から主電源線(21)の温
度上昇に応じた温度検出出力が得られ、かくしてこの温
度検出出力に基づいて主電源線(21)の異常を容易に
検出できるようになる。またサーミスタ(23)に電圧
を印加するために設けられた第1の導体(24)と第2
の導体(25)の両方又はいずれか一方が電界を遮蔽す
る板状の導電部材により形成されていることにより、オ
ルタネータ等から発生する電界ノイズの主電源線(2
1)への伝搬が防止される。
【0015】また本発明により成された請求項2に記載
の車両用電源線は、一端がバッテリやオルタネータ等の
電源部に接続されると共に他端が負荷等の電源供給対象
に接続され、電源部の電源を電源供給対象に供給する車
両用電源線(20)において、電源部と電源供給対象と
を電気的に接続する導電線と当該導電線を被覆する電気
的絶縁材とでなる主電源線(21)と、主電源線(2
1)を巻回するように設けられ、主電源線(21)の温
度を検出する温度検知電線(22)とを備え、温度検知
電線(22)は、温度変化に応じて抵抗値が変化する板
状のサーミスタ(23)と、当該板状のサーミスタ(2
3)のうち温度検知電線(22)が主電源線(21)に
巻回されたときの主電源線(21)に対向する面側に配
設された第1の導体(24)と、板状のサーミスタ(2
3)のうち温度検知電線(22)が主電源線(21)に
巻回されたときの主電源線(21)に対向する面と反対
の面側に配設された第2の導体(25)とを備え、第1
の導体(24)及び又は第2の導体(25)は、磁界を
遮蔽する板状の導電部材により形成されているようにし
た。
【0016】以上の構成において、主電源線(21)に
デッドショートやレアショートが発生すると主電源線
(21)の温度がある温度まで上昇する。このときサー
ミスタ(23)の温度もこれに伴って上昇することにな
るので、サーミスタ(23)から主電源線(21)の温
度上昇に応じた温度検出出力が得られ、かくしてこの温
度検出出力に基づいて主電源線(21)の異常を容易に
検出できるようになる。またサーミスタ(23)に電圧
を印加するために設けられた第1の導体(24)と第2
の導体(25)の両方又はいずれか一方が磁界を遮蔽す
る板状の導電部材により形成されていることにより、車
両制御用のCPU等から発生する磁界ノイズの主電源線
(21)への伝搬が防止される。
【0017】また本発明により成された請求項3に記載
の車両用電源線は、一端がバッテリやオルタネータ等の
電源部に接続されると共に他端が負荷等の電源供給対象
に接続され、電源部の電源を電源供給対象に供給する車
両用電源線(20)において、電源部と電源供給対象と
を電気的に接続する導電線と当該導電線を被覆する電気
的絶縁材とでなる主電源線(21)と、主電源線(2
1)を巻回するように設けられ、主電源線(21)の温
度を検出する温度検知電線(22)とを備え、温度検知
電線(22)は、温度変化に応じて抵抗値が変化する板
状のサーミスタ(23)と、当該板状のサーミスタ(2
3)のうち温度検知電線(22)が主電源線(21)に
巻回されたときの主電源線(21)に対向する面側に配
設された第1の導体(24)と、板状のサーミスタ(2
3)のうち温度検知電線(22)が主電源線(21)に
巻回されたときの主電源線(21)に対向する面と反対
の面側に配設された第2の導体(25)とを備え、第1
及び第2の導体(24)、(25)のうち、一方は電界
を遮蔽する板状の導電部材により形成されていると共に
他方は磁界を遮蔽する板状の導電部材により形成されて
いるようにした。
【0018】以上の構成において、主電源線(21)に
デッドショートやレアショートが発生すると主電源線
(21)の温度がある温度まで上昇する。このときサー
ミスタ(23)の温度もこれに伴って上昇することにな
るので、サーミスタ(23)から主電源線(21)の温
度上昇に応じた温度検出出力が得られ、かくしてこの温
度検出出力に基づいて主電源線(21)の異常を容易に
検出できるようになる。またサーミスタ(23)に電圧
を印加するために設けられた第1の導体(24)と第2
の導体(25)の一方は電界を遮蔽する板状の導電部材
により形成されていると共に他方は磁界を遮蔽する板状
の導電部材により形成されているので、オルタネータ等
から発生する電界ノイズ及び車両制御用のCPU等から
発生する磁界ノイズの主電源線(21)への伝搬が防止
される。
【0019】また本発明により成された請求項4に記載
の車両用電源線の異常検出装置(40)は、請求項1、
請求項2又は請求項3に記載の車両用電源線(20)
と、第1及び第2の導体(24)、(25)を介してサ
ーミスタ(23)に電圧を印加する電圧印加手段と、サ
ーミスタ(23)により得られる温度検出出力に基づい
て主電源線(21)が所定温度以上になったことを検出
する異常検出手段と、異常検出手段により異常が検出さ
れたことをユーザに告知するための告知手段とを備える
ようにした。
【0020】以上の構成において、この車両用電源線の
異常検出装置(40)は、主電源線(21)にデッドシ
ョートやレアショートに起因する過電流が流れているこ
とを、簡易な構成でかつ高い信頼性をもって検出してユ
ーザに知らせることができる。
【0021】また本発明により成された請求項5に記載
の車両用電源線の異常検出装置(20)は、請求項4の
異常検出手段は、サーミスタ(23)を含む抵抗ブリッ
ジ回路から出力される2つの出力を比較することにより
主電源線(21)が所定温度以上になったことを検出す
るようにした。
【0022】この結果、抵抗ブリッジ回路の抵抗値を適
宜選定すれば、容易に前記所定温度を設定できるように
なる。またブリッジ回路から出力される2つの出力を比
較するようにしているので、サーミスタ(23)の温度
上昇による抵抗変化分を良好に反映した比較処理を行う
ことができ、この結果異常検出の精度を一段と向上させ
ることができる。
【0023】さらに本発明により成された請求項6に記
載の車両用電源線の異常検出装置(40)は、請求項4
又は請求項5の構成に加えて、サーミスタ(23)が短
絡したことを検出する短絡検出手段(42)を備えるよ
うにした。
【0024】以上の構成において、短絡検出手段(4
2)によってサーミスタ(23)の短絡が検出され、か
つ異常検出手段によって主電源線(21)の温度上昇が
検出されるということは、主電源線(21)に車両のボ
ディーが食い込んで主電源線(21)自体にデッドショ
ートやレアショートが生じている可能性が高いことを意
味する。これに対して、短絡検出手段(42)によって
サーミスタ(23)の短絡が検出されず、かつ異常検出
手段によって主電源線(21)の温度上昇が検出される
ということは、負荷の故障による負荷ショートによって
主電源線(21)に過電流が流れている可能性が高いこ
とを意味する。
【0025】このように異常検出手段と短絡検出手段
(42)の両方の検出結果に基づき、主電源線(21)
に異常電流が流れている原因がどの箇所にあるのかを特
定できるようになる。この結果、ユーザは特定された異
常部品を交換又は修理すれば、容易に異常電流を解消す
ることができるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施形態を説明する。
【0027】図1において、20は本発明による車両用
電源線を示し、それぞれ導電線と当該導電線を被覆する
電気的絶縁材とでなる複数の主電源線21の一端が電源
ボックス30に接続されている。また複数の主電源線2
1の他端はそれぞれ対応する負荷(図示せず)に接続さ
れている。ここで電源ボックス30は、図示しない電源
線によりバッテリやオルタネータ等の電源部に接続され
ており、電源部の電源を各主電源線21に分配するよう
になっている。
【0028】また車両用電源線20においては、主電源
線21の温度を検出するための温度検知電線22が主電
源線21を巻回するように設けられている。さらに車両
用電源線20においては、温度検知電線22の外側から
ビニルテープ31を巻回することにより、複数の主電源
線21及び温度検知電線22を集束するようになってい
る。
【0029】温度検知電線22は、図2に示すように構
成されている。温度検知電線22は、温度変化に応じて
抵抗値が変化する板状のサーミスタ23を有する。この
実施形態の場合、サーミスタ23としてはNTC型のプ
ラスチックサーミスタが用いられている。
【0030】また温度検知電線22においては、サーミ
スタ23のうち温度検知電線20が主電源線21に巻回
されたときの主電源線21に対向する面側に、磁界を遮
蔽する板状の導電部材でなる第1の導体24が設けられ
ている。さらに温度検知電線22においては、サーミス
タ23のうち温度検知電線20が主電源線21に巻回さ
れたときのサーミスタ23の外側の面には、電界を遮蔽
する板状の導電部材でなる第2の導体25が設けられて
いる。そして、第1及び第2の導体24、25の外側に
は塩化ビニル等でなる絶縁シート26が被覆されてい
る。ここで第1の導体24としては例えば銅やアルミ
系、若しくはフェライトが用いられている。また第2の
導体25としては、鉄などが用いられている。
【0031】かくして車両用電源線20においては、サ
ーミスタ23の抵抗変化により主電源線21の温度を検
出することができると共に、第1の導体24により車両
制御用のCPU等から発生する磁界ノイズの主電源線2
1への伝搬を防止でき、かつ第2の導体25によりオル
タネータ等から発生する電界ノイズの主電源線21への
伝搬を防止できるようになされている。
【0032】次に図3に、温度検知電線22の電源ボッ
クス30への接続部分の構成を示す。温度検知電線22
の第1の導体24はボンディングワイヤ27Aを介して
接続端子28Aに接続されていると共に、第2の導体2
5はボンディングワイヤ27Bを介して接続端子28B
に接続されている。また第1及び第2の導体24,25
と接続端子28A、28Bとの接続部分は、樹脂29に
よりモールドされている。
【0033】ここで接続端子28Aは電源ボックス30
内の接地ラインに接続されると共に、接続端子28Bは
電源ボックス30内の電源供給ラインに接続される。こ
れにより、第2の導体25の電位が第1の導体24の電
位よりも高くなることにより、サーミスタ23を介して
第2の導体25から第1の導体24へと電流が流れるよ
うになる。
【0034】次に図4に、本発明による車両用電源線の
異常検出装置40の構成を示す。異常検出装置40は、
サーミスタ23、抵抗R1、R2及び可変抵抗R3でな
るブリッジ回路を有する。そしてブリッジ回路の抵抗R
1と抵抗R2の間の節点を介して電源が印加されると共
に、サーミスタ23と可変抵抗R3の間の節点が接地さ
れている。
【0035】またサーミスタ23と抵抗R1の間の節点
がコンパレータ41の反転入力端に接続されていると共
に、抵抗R2と可変抵抗R3の間の節点がコンパレータ
41の非反転入力端に接続されている。コンパレータ4
1の出力端はリレーL1に接続されており、リレーL1
はコンパレータ41から正電位が出力されるとオン動作
するようになされている。
【0036】また異常検出装置40においては、サーミ
スタ23と抵抗R1の間の節点が反転増幅器42の反転
入力端に接続されている。反転増幅器42の出力端はラ
ッチ回路43及びインバータ44を介してリレーL2及
びリレーL3に接続されており、リレーL2及びリレー
L3はインバータ44から正電位が出力されるとオン動
作するようになされている。
【0037】また異常検出装置40においては、温度異
常表示ランプ50及び短絡異常表示ランプ51が設けら
れており、温度異常表示ランプ50はリレーL1及びL
2が共にオン動作したときに点灯し、短絡異常表示ラン
プ51はリレーL3がオン動作したときに点灯するよう
になっている。
【0038】以上の構成において、負荷故障等の連続短
絡や主電源線21のショートにより主電源線21に過電
流が流れると主電源線21の絶縁皮膜層の温度が上昇す
る。このときサーミスタ23の温度もこれに伴って上昇
するので当該サーミスタ23の抵抗値が小さくなる。こ
の結果、サーミスタ23と抵抗R1の間の節点の電位が
抵抗R2と可変抵抗R3の間の節点の電位よりも下がる
ので、コンパレータ41からは正電位が出力されるよう
になり、リレーL1がオン動作する。
【0039】また温度検知電線22の絶縁シート26が
車両のボディーとの接触により摩耗して当該ボディーが
サーミスタ23まで達すると、サーミスタ23は短絡状
態となるので、サーミスタ23と抵抗R1の間の節点の
電位は零電位となる。このとき反転増幅器42からは負
電位の出力が得られ、この状態がラッチ回路43で保持
される。この結果、増幅機能を有するインバータ44か
らは正電位が継続して出力されるようになり、リレーL
2及びL3がオン動作する。
【0040】因みに、ラッチ回路43の保持動作は解除
スイッチ45がオンされたときに解除される。この解除
スイッチ45がオンされるタイミングは、例えばイグニ
ッションキースイッチがオンポジションからオフポジシ
ョンに切り換えられたタイミングで行うようにすればよ
い。
【0041】かくして異常検出装置40においては、温
度検知電線22が損傷してボディーとの接触によりサー
ミスタ23が短絡状態になると、短絡異常表示ランプ5
1が点灯する。これによりユーザは、現在の状態がボデ
ィーの食い込みが主電源線21にまで至る前段階であ
り、やがて主電源線21にボディーの食い込みによるシ
ョートやレアショートが生じるであろうことを予め知る
ことができる。
【0042】また異常検出装置40においては、温度検
知電線22が損傷してボディーとの接触によりサーミス
タ23が短絡状態になり、かつ主電源線21の温度が上
昇すると、温度異常表示ランプ50が点灯する。これに
よりユーザは、現在の状態がボディーの食い込みが主電
源線21にまで達し、これが原因で主電源線21にデッ
ドショートやレアショートが発生していることを知るこ
とができる。
【0043】かくして以上の構成によれば、板状のサー
ミスタ23の一面に磁界を遮蔽する板状の導電部材でな
る第1の導体24を設けると共に、当該サーミスタ23
の他面に電界を遮蔽する板状の導電部材でなる第2の導
体25を設けた構成の温度検知電線22を、主電源線2
1を巻回するように配設し、サーミスタ23の抵抗変化
に応じて温度検知電線22から得られる出力に基づいて
電源線の異常を検出するようにしたことにより、デッド
ショートやレアショート等の電源線異常を高い信頼性を
もって検出し得ると共に主電源線21へのノイズの伝搬
を防止し得る簡易な構成の車両用電源線20及び車両用
電源線の異常検出装置40を実現し得る。
【0044】またサーミスタ23を含む抵抗ブリッジ回
路から出力される2つの出力を比較することにより主電
源線21が所定温度以上になったことを検出するように
したことにより、抵抗ブリッジ回路の可変抵抗値R3を
適宜選定すれば、容易に前記所定温度を設定できるよう
になる。またブリッジ回路から出力される2つの出力を
比較するようにしているので、サーミスタ23の温度上
昇による抵抗変化分を良好に反映した比較処理を行うこ
とができ、この結果異常検出の精度を一段と向上させる
ことができる。
【0045】またサーミスタ23の温度上昇を検出する
のに加えて、サーミスタの短絡の有無を検出するように
したことにより、主電源線21に異常電流が流れている
原因がどの箇所にあるのか(主電源線21にあるのか又
は負荷にあるのか)を特定できるようになる。この結
果、ユーザは特定された異常部品を交換又は修理すれ
ば、容易に異常電流を解消することができるようにな
る。
【0046】なお上述の実施形態においては、車両用電
源線の異常検出装置40を図4に示すような回路構成に
より形成した場合について述べたが、本発明の車両用電
源線の異常検出装置はこれに限らず、要はサーミスタ2
3により得られる温度検出出力に基づいて主電源線21
が所定温度以上になったことを検出する異常検出手段
と、異常検出手段により異常が検出されたことをユーザ
に告知するための告知手段とを設けるようにすればよ
い。
【0047】また上述の実施形態においては、サーミス
タ23が短絡状態になり、かつ主電源線21の温度が上
昇したときに、温度異常表示ランプ50を点灯させる場
合について述べたが、リレーL2を省略して、単に主電
源線21の温度が上昇したとき温度異常表示ランプ50
を点灯させるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】上述のように請求項1に記載の発明によ
れば、一端がバッテリやオルタネータ等の電源部に接続
されると共に他端が負荷等の電源供給対象に接続され、
電源部の電源を電源供給対象に供給する車両用電源線に
おいて、電源部と電源供給対象とを電気的に接続する導
電線と、当該導電線を被覆する電気的絶縁材とでなる主
電源線と、主電源線を巻回するように設けられ、主電源
線の温度を検出する温度検知電線と備え、温度検知電線
は、温度変化に応じて抵抗値が変化する板状のサーミス
タと、当該板状のサーミスタのうち温度検知電線が主電
源線に巻回されたときの主電源線に対向する面側に配設
された第1の導体と、当該板状のサーミスタのうち温度
検知電線が主電源線に巻回されたときの主電源線に対向
する面と反対の面側に配設された第2の導体とを備え、
第1の導体及び又は第2の導体は、電界を遮蔽する板状
の導電部材により形成されているようにしたことによ
り、簡易な構成によりデッドショートやレアショート等
の電源線異常を高い信頼性をもって検出し得ると共にオ
ルタネータ等から発生する電界ノイズの主電源線への伝
搬を防止し得る車両用電源線を実現できる。
【0049】また請求項2に記載の発明によれば、第1
の導体及び又は第2の導体は、磁界を遮蔽する板状の導
電部材により形成されているようにしたことにより、簡
易な構成によりデッドショートやレアショート等の電源
線異常を高い信頼性をもって検出し得ると共に車両制御
用のCPU等から発生する磁界ノイズの主電源線への伝
搬を防止し得る車両用電源線を実現できる。
【0050】また請求項3に記載の発明によれば、第1
及び第2の導体のうち、一方は電界を遮蔽する板状の導
電部材により形成されていると共に他方は磁界を遮蔽す
る板状の導電部材により形成されているようにしたこと
により、簡易な構成によりデッドショートやレアショー
ト等の電源線異常を高い信頼性をもって検出し得ると共
にオルタネータ等から発生する電界ノイズ及び車両制御
用のCPU等から発生する磁界ノイズの主電源線への伝
搬を防止し得る車両用電源線を実現できる。
【0051】また請求項4に記載の発明によれば、請求
項1、請求項2又は請求項3に記載の車両用電源線と、
第1及び第2の導体を介してサーミスタに電圧を印加す
る電圧印加手段と、サーミスタにより得られる温度検出
出力に基づいて主電源線が所定温度以上になったことを
検出する異常検出手段と、異常検出手段により異常が検
出されたことをユーザに告知するための告知手段とを備
えるようにしたことにより、主電源線にデッドショート
やレアショートに起因する過電流が流れていることを、
簡易な構成でかつ高い信頼性をもって検出してユーザに
知らせることができる車両用電源線の異常検出装置を実
現し得る。
【0052】また請求項5に記載の発明によれば、請求
項4の異常検出手段は、サーミスタを含む抵抗ブリッジ
回路から出力される2つの出力を比較することで主電源
線が所定温度以上になったことを検出するようにしたこ
とにより、主電源線の種類に応じて容易に異常検出温度
を設定できると共に異常検出の精度を一段と向上させる
ことができる車両用電源線の異常検出装置を実現し得
る。
【0053】また請求項6に記載の発明によれば、請求
項4又は請求項5の構成に加えて、サーミスタが短絡し
たことを検出する短絡検出手段を備えるようにしたこと
により、異常検出手段と短絡検出手段の両方の検出結果
に基づき、主電源線に異常電流が流れている原因がどの
箇所にあるのかを特定できる車両用電源線の異常検出装
置を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による車両用電源線の構成の説明に
供する略線的斜視図である。
【図2】温度検知電線の構成を示す略線的斜視図であ
る。
【図3】温度検知電線の電源ボックスへの接続部分の構
成を示す断面図である。
【図4】実施の形態による車両用電源線の異常検出装置
の回路構成を示す接続図である。
【図5】ワイヤハーネスの構成を示す略線的斜視図であ
る。
【図6】従来のワイヤハーネスの異常検出装置の構成を
示す接続図である。
【符号の説明】
20 車両用電源線 21 主電源線 22 温度検知電線 23 サーミスタ 24 第1の導体 25 第2の導体 40 車両用電源線の異常検出装置 42 反転増幅器(短絡検出手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端がバッテリやオルタネータ等の電源
    部に接続されると共に他端が負荷等の電源供給対象に接
    続され、前記電源部の電源を前記電源供給対象に供給す
    る車両用電源線において、 前記電源部と前記電源供給対象とを電気的に接続する導
    電線と、当該導電線を被覆する電気的絶縁材とでなる主
    電源線と、 前記主電源線を巻回するように設けられ、前記主電源線
    の温度を検出する温度検知電線とを具え、 前記温度検知電線は、 温度変化に応じて抵抗値が変化する板状のサーミスタ
    と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面側
    に配設された第1の導体と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面と
    反対の面側に配設された第2の導体とを具え、前記第1
    の導体及び又は前記第2の導体は、電界を遮蔽する板状
    の導電部材により形成されていることを特徴とする車両
    用電源線。
  2. 【請求項2】 一端がバッテリやオルタネータ等の電源
    部に接続されると共に他端が負荷等の電源供給対象に接
    続され、前記電源部の電源を前記電源供給対象に供給す
    る車両用電源線において、 前記電源部と前記電源供給対象とを電気的に接続する導
    電線と、当該導電線を被覆する電気的絶縁材とでなる主
    電源線と、 前記主電源線を巻回するように設けられ、前記主電源線
    の温度を検出する温度検知電線とを具え、 前記温度検知電線は、 温度変化に応じて抵抗値が変化する板状のサーミスタ
    と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面側
    に配設された第1の導体と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面と
    反対の面側に配設された第2の導体とを具え、前記第1
    の導体及び又は前記第2の導体は、磁界を遮蔽する板状
    の導電部材により形成されていることを特徴とする車両
    用電源線。
  3. 【請求項3】 一端がバッテリやオルタネータ等の電源
    部に接続されると共に他端が負荷等の電源供給対象に接
    続され、前記電源部の電源を前記電源供給対象に供給す
    る車両用電源線において、 前記電源部と前記電源供給対象とを電気的に接続する導
    電線と、当該導電線を被覆する電気的絶縁材とでなる主
    電源線と、 前記主電源線を巻回するように設けられ、前記主電源線
    の温度を検出する温度検知電線とを具え、 前記温度検知電線は、 温度変化に応じて抵抗値が変化する板状のサーミスタ
    と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面側
    に配設された第1の導体と、 当該板状のサーミスタのうち前記温度検知電線が前記主
    電源線に巻回されたときの前記主電源線に対向する面と
    反対の面側に配設された第2の導体とを具え、前記第1
    及び第2の導体のうち、一方は電界を遮蔽する板状の導
    電部材により形成されていると共に他方は磁界を遮蔽す
    る板状の導電部材により形成されていることを特徴とす
    る車両用電源線。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の車両用電源線と、 前記第1及び第2の導体を介して前記サーミスタに電圧
    を印加する電圧印加手段と、 前記サーミスタにより得られる温度検出出力に基づいて
    前記主電源線が所定温度以上になったことを検出する異
    常検出手段と、 前記異常検出手段により異常が検出されたことをユーザ
    に告知するための告知手段とを具えることを特徴とする
    車両用電源線の異常検出装置。
  5. 【請求項5】 前記異常検出手段は、前記サーミスタを
    含む抵抗ブリッジ回路から出力される2つの出力を比較
    することにより前記主電源線が所定温度以上になったこ
    とを検出することを特徴とする請求項4に記載の車両用
    電源線の異常検出装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記サーミスタが短絡したこと
    を検出する短絡検出手段を具えることを特徴とする請求
    項4又は請求項5に記載の車両用電源線の異常検出装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160049809A (ko) * 2014-10-28 2016-05-10 현대모비스 주식회사 인체 충돌 감지장치
CN111983497A (zh) * 2019-05-23 2020-11-24 索尼互动娱乐股份有限公司 电源单元的检查装置

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