JPH1164274A - イオン濃度算出方法、イオン濃度算出装置及び電解水生成装置 - Google Patents
イオン濃度算出方法、イオン濃度算出装置及び電解水生成装置Info
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- JPH1164274A JPH1164274A JP9240487A JP24048797A JPH1164274A JP H1164274 A JPH1164274 A JP H1164274A JP 9240487 A JP9240487 A JP 9240487A JP 24048797 A JP24048797 A JP 24048797A JP H1164274 A JPH1164274 A JP H1164274A
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Abstract
を供給し、電解槽10に電解電力を電源26から供給して、
水溶液を電解する。水溶液の電解時の電解条件である水
溶液の流量、濃度、温度、電解電圧、電解電流を、流量
計48、濃度計50、温度計52、電圧計54、電流計56によっ
て検出する。1つの電解条件、例えば電解電圧の異なる
値での、水溶液の酸化による水素イオンの生成反応比率
と、これらに対応する電解電圧とを記憶部60が記憶して
いる。電解時に、電圧計54によって検出された電解電圧
に対応する生成反応比率を、記憶部60から演算部58が読
み出し、これを、各流量計48、濃度計50、温度計52、電
圧計54、電流計56によって検出された電解条件と共に水
素イオン濃度算出式に、代入して、水素イオン濃度を算
出する。
Description
気分解)して、酸性水とアルカリ性水とからなる電解水
を得る電解水生成装置と、この電解水の水素イオン濃度
を測定する方法及び装置に関する。
装置としては、例えば特開平8−292172号公報に
開示されているようなものがある。これは、基準溶液室
に供給されている基準溶液に比較電極を接触させ、検水
溶液室に供給されている試験水(水素イオン濃度を測定
しようとする水)に作用電極を接触させ、両室間を繋ぐ
液絡部を設け、比較電極と作用電極との電位差を検出し
て、イオン濃度を測定するものである。
ては、特開平6−63550号公報に開示されているよ
うなものもある。これは、電解水の流量と電解電流値、
または原水の導電率と電解電流値とを測定し、予め蓄積
したpH判定基準に基づいてpH(水素イオン濃度)を
求めるものである。
2号公報に開示されているような測定装置では、電極表
面の洗浄や、基準溶液室への基準液の補充等のメンテナ
ンスが頻繁に必要であるという問題がある。また、水溶
液に電極を接触させるので、電極の寿命が短いという問
題がある。
されているような測定装置では、電解水の流量と電解電
流値との関係、または原水の導電率と電解電流値との関
係のみで、pHを求めている。しかし、電解水のpH
は、上記の他に、電解槽の大きさや形状、電極の大き
さ、形状、材質、電解により発生する物質の溶存度、電
解時の温度等によっても変化するので、流量と電解電流
値との関係または導電率と電解電流値との関係のみで
は、高精度にpHを測定することができないという問題
点がある。
スが容易で、高精度に水素イオン濃度を測定することが
できる水素イオン濃度測定方法及び装置を提供すること
を目的とする。また、このような測定方法または装置に
よって測定された水素イオン濃度に基づいて水素イオン
濃度を所定値に維持する電解水生成装置を提供すること
を目的とする。
は、水溶液を電解して電解水を得ているときの電解条件
を検出する段階と、前記検出された電解条件に対応する
前記水溶液の酸化による水素イオンの生成反応比率を決
定する段階と、前記反応比率を変数とする水素イオン濃
度算出式に、前記決定された反応比率と電解条件を代入
し、前記電解水の水素イオン濃度を算出する段階とを、
備えるものである。
るために供給されている電解電圧、同じく電解電流、水
溶液が供給されている流速、水溶液への添加物の濃度、
水溶液の温度等がある。電解条件としては、これらの一
部、例えば請求項2記載の発明のように、少なくとも、
電解電圧値と、電解電流値と、前記水溶液の電解質濃度
のいずれかを使用することができる。また、これらに加
えて、請求項3記載の発明のように前記水溶液の流量を
使用することもできる。また、電解電圧値と、電解電流
値と、前記水溶液の電解質濃度に、請求項4記載の発明
のように、水溶液の温度を加えて使用することもでき
る。無論、上述した全ての条件を使用することもでき
る。
解槽及び電解の現象をモデル化し、電解により生成され
る各種イオンの物質流束を定式化し、電解槽の陽極室、
陰極室におけるイオンの物質収支を定式化し、定式化さ
れた物質流束と物質収支とから、電解によって発生する
各種イオンの移動に関する基礎式を導き、ラプラス変換
により求めたものである。この水素濃度の算出式には、
水溶液の酸化による水素イオンの生成反応比率が、変数
として含まれている。また、各電解条件も変数として、
この算出式に含まれている。
化する。そこで、種々の電解条件に対応した各反応比率
を予め決定しておく。例えば、種々の電解条件におい
て、実際のイオン濃度を測定し、これらイオン濃度を得
るために必要な各反応比率を、イオン濃度の算出式に実
際のイオン濃度と電解条件とを代入して求めておく。そ
して、実際に水溶液の電解が行われているときに、電解
条件を検出し、この電解条件に対応する反応比率を決定
し、この反応比率と電解条件とを水素濃度の算出式に代
入し、水素イオン濃度を算出している。
給手段から水溶液を供給し、前記電解槽に電解電力を電
源手段から供給して、前記水溶液を電解する電解水生成
装置において、前記水溶液の電解時の電解条件を検出す
る電解条件検出手段と、複数パターンの電解条件におけ
る前記水溶液の酸化による水素イオンの生成反応比率
と、これらに対応する前記電解条件とを記憶している記
憶手段と、前記電解条件検出手段によって検出された電
解条件に相当する前記生成反応比率を前記記憶手段の記
憶値に基づいて決定し、前記生成反応比率を変数とする
水素イオン濃度算出式に、前記決定された生成反応比率
を代入して、水素イオン濃度を算出する演算手段とを、
具備するものである。
とでき、これら電極が接触するように水溶液が、水溶液
供給手段によって供給される。これら電極に電源手段か
ら電解電力が供給され、電解が行われる。
の発明のように、少なくとも、電解電圧値の検出手段
と、電解電流値検出手段と、電解槽内の水溶液の電解質
濃度の検出手段のいずれかを使用することができる。ま
た、これに加えて、請求項7記載の発明のように、前記
電解槽内の水溶液の流量測定手段を使用することもでき
る。また、請求項8記載の発明のように、電解電圧値の
検出手段と、電解電流値検出手段と、電解槽内の水溶液
の電解質濃度の検出手段のいずれかに加えて、前記電解
槽内の水溶液の温度測定手段を使用することもできる。
さらに、請求項9記載の発明のように、前記演算手段に
よって算出した水素イオン濃度を表示する手段を備える
こともできる。
に、水素イオン濃度算出式と、電解条件と実際のイオン
濃度とを使用して、水素イオンの生成反応比率を決定す
る。この水素イオンの生成反応比率は、様々な電解条件
に対応付けられて、記憶手段に記憶されている。演算手
段は、電解条件検出手段によって検出された電解条件を
入力するが、入力された電解条件が記憶手段に記憶され
ている電解条件に一致する場合には、一致する電解条件
に対応する水素イオンの生成反応比率を記憶手段から読
み出す。また、一致しない場合には、入力された電解条
件に近いものを読み出すか、或いは補間演算等を行って
入力された電解条件に対応する水素イオンの生成反応比
率を決定する。決定された水素イオンの生成反応比率
と、検出された電解条件とを、水素イオン濃度の算出式
に代入して、水素イオン濃度を算出する。
から水溶液が供給される電解槽と、この電解槽に電解電
力を供給して、前記水溶液を電解する電源手段と、前記
水溶液の電解時の電解条件を検出する電解条件検出手段
と、複数パターンの電解条件における前記水溶液の酸化
による水素イオンの生成反応比率と、これらに対応する
前記電解条件とを記憶している記憶手段と、前記電解条
件検出手段によって検出された電解条件に相当する前記
生成反応比率を前記記憶手段の記憶値に基づいて決定
し、前記生成反応比率を変数とする水素イオン濃度算出
式に、前記決定された生成反応比率を代入して、水素イ
オン濃度を算出する演算手段と、前記電解槽で生成すべ
き電解水の水素イオン濃度が設定されている設定手段
と、設定された水素イオン濃度と、前記演算手段により
算出した水素イオン濃度とを比較する比較手段と、この
比較手段による比較結果によって、前記電源手段が供給
する電解電圧または電解電流または前記水溶液供給手段
からの流量を制御する制御手段とを、具備している。
手段とを備える電解水生成装置に、請求項5記載の発明
と同様な水素イオン濃度の測定装置を設け、測定された
水素イオン濃度と、予め設定された水素イオン濃度とを
比較し、その比較結果に基づいて、制御手段が、実際の
水素イオン濃度が設定された水素イオン濃度に等しくな
るように、電解電圧、電解電流または水溶液の流量を制
御している。
解反応とイオンの物質移動について考える。図2に示す
ような電解槽では、それの内部に、互いに対向するよう
に正の板状の電極(陽電極)2と、負の板状の電極(陰
電極)4が配置され、これら電極2、4の中間にイオン
のみを通過させる膜6が配置されている。膜厚はδで、
膜6と電極2、4との間の距離はそれぞれd/2であ
る。両電極2、4に接触するように、水溶液、例えば食
塩水が電解槽内に連続的に供給されている。両電極2、
4に直流電源が供給されて、電解が行われ、生成された
酸性水とアルカリ性水とが電解槽から吐出されている。
即ち、流水式の電解水生成装置である。
反応式で示すように、水素イオン、水酸化物イオン、ナ
トリウムイオン、塩素イオンのような各種イオンが発生
する。これらイオンの濃度は、x方向、即ち電極2、4
の方向に一定で、z方向、即ち電極2、4の高さ方向の
みの関数とする。またx方向のイオンの濃度及び電位勾
配は、膜6内のみで存在するとする。また、イオンの速
度分布は一様であると考える。
る水素イオンの生成反応は比率f1で、同水酸化物イオ
ンの酸化反応は比率f2で、塩素イオンの還元による塩
素ガスの発生反応は比率(1−f1−f2)で、それぞ
れ発生するものとする。また、正電極2側では、この反
応に加えて、塩素の加水分解により次亜塩素酸が生成さ
れる。負電極4では、水の還元による水酸化物イオンの
生成反応は比率g1で、水素イオンの酸化による水素ガ
スの発生は比率(1−g1)で発生するものとする。
と電位の勾配を推進力として移動する。従って、各種イ
オンの物質流束は、数1で示される。
iの濃度、Ki (A) 、Ki (B) は係数を表し、これらに
おいて、Aは酸性側(正電極2側)、Bはアルカリ側
(負電極4側)を示す。またωi はモル移動度、Rは気
体定数、Tは温度、Fはファラデー定数、zi は電荷
数、Δφf は電位差を表す。
ンの移動の模式図で、同図に示すNi は、イオンiのz
方向での物質流束で、Ni (0) 、Ni (d) は、それぞれ
負電極4、正電極2でのイオンの発生流束である。Ni
(f) は膜6を通過するイオンの流束である。
質収支式は、数2、数3によって示される。
2、4の幅である。数2、数3を整理し、Q=vd/2
と置くと、数4、数5が得られる。
Ci (0) である。Ci (0) は、電解開始前の食塩水の濃
度である。数1を数4、数5に代入して、整理すると、
各種イオンの移動に対する基礎式として数6乃至数13
が得られる。
項に含まれるJeは、電流密度で、この電流密度に比例
して、水素イオン、水酸化物イオン、塩素イオンが発生
している。その比例定数が上述したf1、(1−g
1)、f2、g1、(1−f1−f2)、である。即
ち、これら第2項が、食塩水が電解されることによって
発生する各種イオンの発生流束Ni (d) 、Ni (0) をそ
れぞれ表している。数6乃至数13の連立微分方程式
は、ラプラス変換によって容易に解くことができる。酸
性側における水素イオンの濃度と、アルカリ側における
水素イオンの濃度は数14、数15によって表される。
度と、アルカリ側における水酸化物イオンの濃度は数1
6、数17によって表される。
濃度と、アルカリ側におけるナトリウムイオンの濃度
は、数18、数19によって表される。
ルカリ側における塩化物イオンの濃度は数20、数21
によって表される。
数22、数23に定義される定数である。
D- には、温度T、電位差Δφf 、Qが含まれ、Qには
食塩水の流速vが含まれている。また、D+ 、D- が含
まれている数14、数15が、水素イオンの濃度を表し
ているが、これには、電流密度Je、初期の水溶液の濃
度Ci (0) 、水素イオンの発生比率f1、水酸化物の発
生比率g1が含まれている。但し、負電極4における水
素イオンの還元反応が起こりにくいことを考慮すると、
g1=1と見なせる。従って、温度T、電位差Δφf 、
食塩水の流速v、初期の水溶液の濃度Ci (0) 、電流密
度Je、水素イオンの発生比率f1が分かれば、数14
によって、酸性側における水素イオンの濃度を決定でき
る。
初期の水溶液の濃度Ci (0) 、電流密度Jeは、電解が
行われているときに、測定可能な電解条件である。しか
し、f1は、測定不能である。そこで、電極2、4間を
流れる電流値と、実際に測定したイオン濃度とから、水
素イオンの発生比率f1を決定している。即ち、電極
2、4間を流れる電流値Iは、数24によって表され
る。
ラデー定数、Ni は各イオンの流束である。数22と電
流の実測値が一致するように、f1を決定している。図
4は、他の電解条件を一定として(例えば初期濃度Ci
(0) =0.05wt%、流速v=3.7l/min、温
度T=25°C)、電位差Δφf を変化させた場合の水
素イオンの発生比率f1の変化を示したものである。f
1は、電位差Δφf が10V以下の低電圧域では0.1
以下の小さい値を示し、この電圧域では電力の99%以
上が塩素イオンの酸化(塩素ガスの発生)に費やされて
いる。f1は10V以上20V以下の電圧域では急激に
増加しており、塩素の酸化過程から水の電解過程に移行
していることを示している。20Vを超える高電圧域で
は、f1はほぼ0.8に漸近している。この電圧域で
は、水素イオンの発生と塩素イオンの酸化とは、8対2
の比率で進行していることを示している。
定に保って、電位差Δφf を変化させたときのf1を、
電位差Δφf と対応させて記憶させておき、実際に電解
を行い、電位差Δφf を測定し、この測定値に対応する
f1を求め、このf1と電位差Δφf を含む電解条件を
数14に代入することによって、実際の水素イオンの濃
度を算出することができる。記憶させるf1のデータを
少なくさせる場合には、例えば適当な間隔ごとに電位差
Δφf を測定し、これら電位差Δφf に対応するf1を
記憶させ、測定されていない電位差Δφf に対応するf
1は、例えば記憶されている電位差Δφf とf1とを用
いて、補間演算等を行うことによって求めてもよい。
化させたが、これに代えて電解電流、水溶液の初期濃度
のいずれか1つの電解条件を変化させ、これら変化させ
られた電解条件に対応させてf1を記憶し、実際に水素
イオン濃度を測定する場合、電解電流、水溶液の初期濃
度を測定し、この測定値に対応するf1を求め、他の電
解条件と共に数14に代入することによって、水素イオ
ン濃度を決定してもよい。
ているのは1つだけである。しかし、複数の電解条件を
変化させて、f1を決定してもよい。例えば、電位差Δ
φf、電解電流、水溶液の初期濃度のうちいずれか1つ
と、温度Tまたは水溶液の流速(流量)とを変化させ、
これらに対応してf1を記憶させ、実際に電解が行われ
ているときに、電位差Δφf 、電解電流、水溶液の初期
濃度のうちいずれか1つと、温度Tまたは水溶液の流速
(流量)とを測定し、これら両測定値に対応するf1を
求めて、上述したのと同様にして水素イオン濃度を算出
してもよい。無論、全ての電解条件を変化させてもよい
し、適切に選択した3以上の電解条件を変化させてもよ
い。
法を実施した水素イオン濃度測定装置を備えた電解水生
成装置を示す。この電解水生成装置は流水式のもので、
電解槽10を有している。この電解槽10は、その内部
に対向配置された陽電極12と陰電極14とを有してい
る。これら陽電極12と陰電極14との中間に、イオン
のみを通過させる隔膜16が配置され、電解槽10内を
陽極室18と陰極室20とに分離している。電解槽10
は、後述するように供給された水溶液を電解し、陽極室
18に酸性水を、陰極室20にアルカリ性水をそれぞれ
生成する。生成された酸性水を吐出するための酸性水吐
出管22が陽極室18に設けられ、生成されたアルカリ
性水を吐出するためのアルカリ性水吐出管24が、陰極
室20に設けられている。電解するために、陽電極12
が、直流電源26の正極に接続され、陰電極14が直流
電源26の負極に接続されている。
液供給手段28によって供給されている。水溶液供給手
段28は、原水、例えば水道水を導入するための原水導
入管30を有し、さらに例えば塩水タンク32から塩水
を導入するための塩水導入管34も有している。これら
原水と塩水とは、混合部36に供給される。混合部36
は、例えばベンチュリー効果を利用したエゼクターで、
原水に塩水を混合した水溶液を生成し、この水溶液を給
水管38を介して電解槽10に供給する。無論、陽電極
12、陰電極14それぞれに水溶液が接触するように、
電解槽10に水溶液が供給されている。
るための流量調整弁39と、原水の混合部36への供給
開始、停止を行うための開閉弁40とが設けられてい
る。同様に、塩水導入管34にも流量調整弁42と開閉
弁44とが設けられている。これら流量調整弁39、4
2によって原水及び塩水の流量を調整することにより、
水溶液の流量や濃度を調整することができる。
る原水流量センサ46が設けられている。給水管38に
は、水溶液の流量を検出するための流量計48と、水溶
液の濃度を検出するための濃度計50が設けられてい
る。また、電解槽10には、水溶液の温度を検出するた
めの温度計52が設けられている。さらに、電解槽10
の両電極12、14間に印加されている電圧を検出する
ための電圧計54が設けられ、両電極12、14を流れ
る電流を検出するための電流計56も設けられている。
濃度計50、温度計52、電圧計54、電流計56から
の各検出信号は、演算部58に供給されている。演算部
58は、供給された各検出信号と、水素イオンの発生比
率f1とを用いて、上述した水素イオン濃度の算出を行
うように、構成されている。
おり、これには上述したように、特定の電解条件、例え
ば電解電圧を一定の間隔ごとに変化させ、各電解電圧と
これら電解電圧に対応するf1とを記憶させてある。従
って、電圧計54によって検出された電圧を表す検出信
号が演算部58に供給されたとき、演算部58は、これ
に対応するf1を記憶部60から読み出す。電圧検出信
号が、記憶されている電圧に対応しないときには、演算
部58は、補間法等を用いて、供給された電圧検出信号
に対応するf1を算出する。この算出したf1と、その
ときの流量計48、濃度計50、温度計52、電圧計5
4、電流計56の各検出信号とを、水素イオン濃度算出
式に代入して、そのときの水素イオン濃度を算出する。
に供給される。制御部62には、電解水生成装置から吐
出する酸性水の水素イオン濃度(pH)がpH設定器6
4によって設定されている。制御部62は、この設定さ
れた水素イオン濃度と、演算部58から供給された実際
の水素イオン濃度とが一致するように、電源26から電
解槽10に供給している電解電圧または電解電流の値を
調整するか、或いは、流量調整弁39、42を調整し
て、混合部36から供給されている水溶液の流量を調整
する。従って、この電解水生成装置から吐出される酸性
水の水素イオン濃度は、pH設定器64によって設定さ
れた水素イオン濃度となる。水素イオン濃度を調整する
ために、他の電解条件を変更することも考えられるが、
電解電圧、電解電流または流量を調整するのが最も容易
である。また、算出された水素イオン濃度は、pH表示
器66に表示される。
マイクロコンピュータによって構成することができる。
その場合、演算部58及び制御部62としてマイクロコ
ンピュータを機能させるためのプログラムは、記憶部6
0に記憶されている。また、電解電圧とf1との関係を
記憶部60に記憶させたが、電解電流とf1との関係ま
たは水溶液の濃度とf1との関係を記憶させてもよい
し、電解電圧、電解電流または水溶液の濃度と、電解槽
内の水溶液の温度または水溶液の流量と、f1との関係
を、記憶部60に記憶させてもよい。或いは、各電解条
件のうち3つ以上のものとf1との関係を、記憶部60
に記憶させてもよい。
置によれば、単に電解条件のみを考慮して水素イオンの
濃度を決定するのではなく、電解条件に加えて水素イオ
ンの生成反応比率も考慮して、水素イオンの濃度を決定
しているので、あらゆる水質の水溶液であっても、水素
イオンの濃度を高精度に測定することができる。また、
本発明の電解水生成装置によれば、水素イオンの濃度を
高精度に測定し、その結果に基づいて、電解条件を変更
しているので、設定した濃度に水素イオンの濃度を高精
度に制御することができる。
ブロック図である。
る。
率との関係を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 水溶液を電解して電解水を得ているとき
の電解条件を検出する段階と、 前記検出された電解条件に対応する前記水溶液の酸化に
よる水素イオンの生成反応比率を決定する段階と、 前記反応比率を変数とする水素イオン濃度算出式に、前
記決定された反応比率と前記電解条件を代入し、前記電
解水の水素イオン濃度を算出する段階とを、備えるイオ
ン濃度算出方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のイオン濃度算出方法にお
いて、前記電解条件は、少なくとも、電解電圧値と、電
解電流値と、前記水溶液の電解質濃度のいずれかを含む
ことを特徴とするイオン濃度算出方法。 - 【請求項3】 請求項2記載のイオン濃度算出方法にお
いて、前記電解条件は、前記水溶液の流量を含むことを
特徴とするイオン濃度算出方法。 - 【請求項4】 請求項2記載のイオン濃度算出方法にお
いて、前記電解条件は、前記水溶液の温度を含むイオン
濃度算出方法。 - 【請求項5】 電解槽に水溶液供給手段から水溶液を供
給し、前記電解槽に電解電力を電源手段から供給して、
前記水溶液を電解する電解水生成装置において、前記水
溶液の電解時の電解条件を検出する電解条件検出手段
と、 複数パターンの電解条件における前記水溶液の酸化によ
る水素イオンの生成反応比率と、これらに対応する前記
電解条件とを記憶している記憶手段と、 前記電解条件検出手段によって検出された電解条件に相
当する前記生成反応比率を前記記憶手段の記憶値に基づ
いて決定し、前記生成反応比率を変数とする水素イオン
濃度算出式に、前記決定された生成反応比率と前記電解
条件とを代入して、水素イオン濃度を算出する演算手段
とを、具備する水素イオン濃度算出装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の水素イオン濃度算出装置
において、前記電解条件検出手段は、少なくとも、電解
電圧値の検出手段と、電解電流値検出手段と、電解槽内
の水溶液の電解質濃度の検出手段のいずれかを備えてい
ることを特徴とする水素イオン濃度算出装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の水素イオン濃度算出装置
において、前記電解条件検出手段は、前記電解槽内の水
溶液の流量測定手段を含むことを特徴とする水素イオン
濃度算出装置。 - 【請求項8】 請求項6記載の水素イオン濃度算出装置
において、前記電解条件検出手段は、前記電解槽内の水
溶液の温度測定手段を含むことを特徴とする水素イオン
濃度測定装置。 - 【請求項9】 請求項5記載の水素イオン濃度算出装置
において、前記演算手段によって算出した水素イオン濃
度を表示する手段を備えたことを特徴とする水素イオン
濃度測定装置。 - 【請求項10】 水溶液供給手段から水溶液が供給され
る電解槽と、 この電解槽に電解電力を供給して、前記水溶液を電解す
る電源手段と、 前記水溶液の電解時の電解条件を検出する電解条件検出
手段と、 複数パターンの電解条件における前記水溶液の酸化によ
る水素イオンの生成反応比率と、これらに対応する前記
電解条件とを記憶している記憶手段と、 前記電解条件検出手段によって検出された電解条件に相
当する前記生成反応比率を前記記憶手段の記憶値に基づ
いて決定し、前記生成反応比率を変数とする水素イオン
濃度算出式に、前記決定された生成反応比率と前記電解
条件とを代入して、水素イオン濃度を算出する演算手段
と、 前記電解槽で生成すべき電解水の水素イオン濃度が設定
される設定手段と、 設定された水素イオン濃度と、前記演算手段により算出
した水素イオン濃度とを比較する比較手段と、 この比較手段による比較結果によって、前記電源手段が
供給する電解電圧または電解電流または前記水溶液供給
手段からの流量を制御する制御手段とを、具備する電解
水生成装置。
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---|---|---|---|
JP24048797A JP3557331B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | イオン濃度算出方法、イオン濃度算出装置及び電解水生成装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1164274A true JPH1164274A (ja) | 1999-03-05 |
JP3557331B2 JP3557331B2 (ja) | 2004-08-25 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015087221A (ja) * | 2013-10-30 | 2015-05-07 | 株式会社日本トリム | 溶存水素濃度測定方法及び電解水生成装置 |
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1997
- 1997-08-20 JP JP24048797A patent/JP3557331B2/ja not_active Expired - Fee Related
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