JPH1164192A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

Info

Publication number
JPH1164192A
JPH1164192A JP21854997A JP21854997A JPH1164192A JP H1164192 A JPH1164192 A JP H1164192A JP 21854997 A JP21854997 A JP 21854997A JP 21854997 A JP21854997 A JP 21854997A JP H1164192 A JPH1164192 A JP H1164192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
control system
load
displacement
hydraulic servo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21854997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3340055B2 (ja
Inventor
Yuzo Ishii
勇三 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP21854997A priority Critical patent/JP3340055B2/ja
Priority to KR1019980032556A priority patent/KR100307270B1/ko
Priority to EP98115079A priority patent/EP0897110A3/en
Priority to US09/133,838 priority patent/US6205863B1/en
Publication of JPH1164192A publication Critical patent/JPH1164192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3340055B2 publication Critical patent/JP3340055B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料にショックを与えることなしに、荷重制
御系と変位制御系とを直接的に、しかも円滑に切り換え
ることのできる材料試験機を提供する。 【解決手段】 試料に加えられた実荷重を制御量として
油圧サーボ系の作動を制御する荷重制御系(12)と、試
料に生じた実変位を制御量として油圧サーボ系の作動を
制御する変位制御系(13)と、これらの荷重制御系と変
位制御系とを択一的に作動させる制御系切換手段(14)
とを備え、制御系の切り換え直前に一方の制御系から油
圧サーボ系に与えられている制御出力値UK(UH)に基づ
いて、切り換え後の他方の制御系における偏差の積分値
ΣH(ΣK)を初期設定することで書く制御系の制御ゲイ
ンの違いを吸収し、切り換え前後における各制御系の制
御出力値UK,UHを等しくして制御系の切り換えを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧サーボ系を介し
て試料に加える負荷をフィードバック制御して該試料の
性質を計測する材料試験機に係り、特に前記油圧サーボ
系の作動を制御する制御量として、前記試料に加わる荷
重と該試料に生じた変位とを択一的に切り換えて用いる
ようにした電気油圧サーボ型の材料試験機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近時、各種試料に対する適用範囲
が広く、しかも精度の高い制御が可能なことから、図1
に示すように構成された閉ループ式の電気油圧サーボ型
の材料試験機が注目されている。この材料試験機は、概
略的にはロードセル1を介してフレーム2と油圧シリン
ダからなるアクチュエータ3との間に各種試料である試
験片Sを保持し、油圧源4からサーボ弁5を介して与え
られる圧力油(油圧)を用いてアクチュエータ3を駆動
し、これによって前記試験片Sに負荷を加える如く構成
される。
【0003】しかして上記負荷の印加の下で試験片Sに
加えられた荷重(実荷重)は前記ロードセル1によって
検出され、また負荷の印加によって試験片Sに生じる変
位は変位計6により、更にその歪みは該試験片Sに貼付
された歪ゲージ7によりそれぞれ検出される。マイクロ
コンピュータ等によって構成される制御部8は、上記の
如く検出される荷重,変位,歪みをそれぞれ入力し、例
えばロードセル1によって検出される実荷重と荷重目標
値との偏差が零(0)となるようにサーボアンプ9を介
してサーボ弁5の作動をフィードバック制御する。この
ようなフィードバック制御系により、油圧駆動されるア
クチュエータ3がサーボ制御されて前記試験片Sに加え
られる負荷(荷重)が調整される。
【0004】尚、この電気油圧サーボ制御系は、図2に
示すようにフィードバック制御系を構成する閉ループを
なすブロック線図として表現される。即ち、この制御系
は試料Sに加える負荷(荷重または変位)に対する制御
目標値と、検出アンプ8aを介して検出される試験片S
の変化である実荷重または実変位との偏差Δを偏差器8
bを介して求め、所定の制御ゲインが設定されたコント
ローラ8cの下で上記偏差Δを零(0)とするようにサ
ーボアンプ9の作動を制御することで前記サーボ弁5を
介してアクチュエータ3を油圧駆動し、これによって前
記試験片Sに加える負荷(荷重または変位)を調整する
制御ループとして表現できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した如く
構成される電気油圧サーボ型の材料試験機においては、
前述したように試料Sに加わった荷重(実荷重)を制御
量とし、その目標値との偏差Δに従って油圧サーボ系
(プロセス)の作動を制御する場合と、試料Sに生じた
変位(実変位)を制御量とし、その目標値との偏差Δに
従って前記油圧サーボ系(プロセス)の作動を制御する
場合とがある。
【0006】即ち、試料Sに加わる荷重(実荷重)を制
御するべく、油圧サーボ系を介して試料Sに加える荷重
を制御する荷重制御モードと、試料Sに生じる変位を制
御するべく、油圧サーボ系を介して試料Sに加える変位
を制御する変位制御モードとがある。これらの制御モー
ドは試料Sの試験過程において、例えばオペレータの指
示の下で択一的に切り換えられる。
【0007】しかしながら、荷重制御系におけるフィー
ドバックループの制御ゲインと、変位制御系におけるフ
ィードバックループの制御ゲインとは、試料Sの性質に
もよるが一般的には大きく異なっている。例えば試料S
の剛性が高い場合には、試料Sに加えた荷重がほぼその
まま試料Sに加わることになるので、試料Sを含む油圧
サーボ系自体のゲインが高い。これ故、この油圧サーボ
系に制御出力値を与えるための、コントローラ8cにお
ける荷重制御系での制御ゲインは低く設定される。これ
に対して試料Sに生じる変位は、該試料Sに加えた荷重
に比較してさほど大きくなく、この場合には油圧サーボ
系のゲインが低い。従ってこの場合、油圧サーボ系に制
御出力値を与えるための、コントローラ8cにおける変
位制御系での制御ゲインは高く設定される。
【0008】しかもこれらの各制御系における制御ゲイ
ンは、試料Sの性質(バネ定数)によって大きく変化す
る。この為、例えば試料Sに荷重を掛けた状態のままそ
の制御モードを切り換えると、上記各制御系における制
御ゲインの違いに起因して試料Sに加えられる負荷が急
激に変動し、試料Sに大きなショックが加わる虞があ
る。
【0009】そこで従来一般的には、制御モード(制御
系)を切り換える際には、一旦、その制御系の作動を停
止させて試料Sに加えている負荷を零(0)にリセット
し、この状態で制御系の切り換えた後、新たな制御系を
作動させるようにしている。しかしながら、制御系の切
り換えの都度、試料Sに加える負荷を零(0)にリセッ
トする作業は非常に煩わしく、作業効率低下の要因とな
る。しかも制御系の切り換えを伴う連続的な試験を実行
することができないと言う不具合もある。
【0010】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、試料にショックを与えるような
過大な負荷を生じさせることなしに、試料に負荷を加え
る荷重制御系と変位制御系とを直接的に、しかも円滑に
切り換えることのできる材料試験機を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る材料試験機は、油圧サーボ系を介して
試料に加える負荷をフィードバック制御して、該試料に
加わる荷重とその変位とを計測するものであって、試料
に加えられた実荷重を制御量として油圧サーボ系の作動
を制御する荷重制御系と、試料に生じた実変位を制御量
として油圧サーボ系の作動を制御する変位制御系と、こ
れらの荷重制御系と変位制御系とを択一的に作動させて
前記試料に加える負荷を制御する制御系切換手段とを備
え、特に前記制御系切換手段においては、制御系の切り
換え直前に前記油圧サーボ系に与えられている制御出力
値に基づいて、切り換え後の制御系における偏差の積分
値を初期設定して、前記制御系の切り換えを行うことを
特徴としている。
【0012】具体的には請求項2に記載するように、油
圧サーボ系に対する制御出力値UKを、荷重目標値と実
荷重との偏差ΔeKとその積分値ΣKとに従い、予め設
定された比例制御ゲインPKと積分制御ゲインIKとの下
で UK =PK・ΔeK +IK・ΣK として求める荷重制御系と、前記油圧サーボ系に対する
制御出力値UHを、変位目標値と実変位との偏差ΔeH
その積分値ΣHとに従い、予め設定された比例制御ゲイ
ンPHと積分制御ゲインIHとの下で UH =PH・ΔeH +IH・ΣH として求める変位制御系とを備え、前記制御系切換手段
においては、制御系の切り換え直前に前記油圧サーボ系
に与えられている前記制御出力値UK,UHに基づいて、
切り換え後の制御系に初期設定する偏差の積分値ΣH,
ΣKを ΣH=(UK−PH・ΔeH)/IH ΣK=(UH−PK・ΔeK)/IK として求めることで、制御系の切り換え前後に前記油圧
サーボ系に与える制御出力値UK,UHを等しくすること
を特徴としている。
【0013】即ち、本発明は制御系の切り換え直前に油
圧サーボ系に与えている制御出力値UK,UHに基づい
て、切り換え後の制御系における積分項の値(偏差の積
分値)を初期設定することで、前記各制御系における制
御ゲインの違いを吸収し、その制御系の切り換え前後に
おいて油圧サーボ系に与える制御出力値UK,UHを等し
くするものである。そして上記制御系の切り換え時にお
ける制御出力値UK,UHの制御により、荷重制御系と変
位制御系とにおける制御ゲインの違いに拘わることな
く、しかも試料にショックを与えることなく、また試料
に加える荷重を、一旦、零(0)にリセットすることな
しに、その制御系の切り換えをスムーズに行い得るよう
にしたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る材料試験機について、特に油圧サーボ系
を介して試料に印加する負荷を、該試料に生じた荷重や
変位に基づいてフィードバック制御する制御系の切り換
え機能について説明する。この実施形態に係る材料試験
機は、基本的には前述した図1に示すように、サーボ弁
5を介して油圧駆動されるアクチュエータ3と、上記サ
ーボ弁5の作動を制御する制御部8を備えて構成され
る。
【0015】特にこの材料試験機が特徴とするところ
は、制御部8において実現される機能として、図3にそ
の概略構成を示すように、油圧サーボ系(プロセス)1
1を介して試料Sに加える負荷をフィードバック制御す
る制御系として、試料Sに加えられた実荷重Kを制御量
として検出し、実荷重Kとその目標荷重値RKとの偏差
ΔeKに従って前記油圧サーボ系11に対する制御出力
値UKを生成する荷重制御系12と、試料Sに生じた変
位(実変位)Hを制御量として検出し、実変位Hとその
目標変位値RHとの偏差ΔeHに従って前記前記油圧サー
ボ系11に対する制御出力値UHを生成する変位制御系
13とを備え、更にこれらの制御出力値UK,UHを選択
して前記油圧サーボ系11に与えることで、前記荷重制
御系12と変位制御系13とを択一的に作用させる制御
系切換手段(選択スイッチ)14とを備えている点にあ
る。
【0016】尚、図3において15aはロードセル1の
出力から実荷重Kを検出する検出アンプ、また15bは
変位計6の出力から実変位を検出する検出アンプであ
る。また16a,16bは、実荷重Kとその目標荷重値
Kとの偏差ΔeK、および実変位Hとその目標変位値R
Hとの偏差ΔeHをそれぞれ求める偏差器である。各制御
系のコントローラ17a,17bは、上記各偏差ΔeK,
ΔeHに所定の制御ゲインを乗じることで前記制御出力
値UK,UHをそれぞれ生成するものである。
【0017】具体的には荷重制御系12のコントローラ
17aは、予め設定された比例制御ゲインPKと積分制
御ゲインIKとの下で UK =PK・ΔeK +IK・ΣK …(1) として、その制御出力値UKを求める。また変位制御系
13のコントローラ17bは、予め設定された比例制御
ゲインPHと積分制御ゲインIHとの下で UH =PH・ΔeH +IH・ΣH …(2) として、その制御出力値UHを求める。但し、上記各式
において、ΣKは偏差ΔeKの積分値であり、ΣHは偏
差ΔeHの積分値である。これらの各式に示されるよう
に、ここでの油圧サーボ系11に対するフィードバック
制御は、微分項を零(0)としたPID制御(PI制
御)によって実現されるが、微分制御ゲインを与えてそ
の制御を実行することも勿論可能である。
【0018】さて上述した荷重制御系12と変位制御系
13とからなる2系統の制御系を備え、これらの制御系
を択一的に作用させて油圧サーボ系11の作動を制御す
る本材料試験機において、上記制御系の切り換えは、例
えば試料Sの試験過程においてオペレータの指示の下で
実行される。例えば図4(a)に示すように荷重制御モー
ドで試料Sに負荷(荷重)を掛けていた状態から変位制
御モードに移行して、その変位量に見合う負荷(変位)
を加えるようにしたり、逆に図4(b)に示すように変位
制御モードの下で所定の変位量に見合う負荷(変位)を
試料Sに加えていた状態から荷重制御モードに移行し、
試料Sに対して所定の負荷(荷重)を加えることが行わ
れる。
【0019】このような制御モードの切り換えを行う
際、荷重制御系12および変位制御系13における前述
した制御ゲインの違いに起因して、油圧サーボ系11の
作動を制御する制御出力値Uが、その切り換えの前後に
おいて大きく変化し、これに伴って試料Sに加えられる
負荷が急激に変化し、試料Sに対して不本意なショック
を与える虞がある。このような不具合を防ぐべく、前述
したように従来では試料Sに加える負荷を、一旦、零
(0)にリセットする等していたが、この材料試験機に
おいては次のようにして試料Sにショックを与えること
なしに、その制御モードの切り換えを実現するものとな
っている。
【0020】即ち、制御モードの切り換えは、図4に示
すように切り換え要求を受けて実行される。この際、そ
の切り換え直前に油圧サーボ系11に与えられている制
御出力値と、切り換え後に油圧サーボ系11に与える制
御出力値とが等しければ、油圧サーボ系11の作動状態
が実質的に変化することがないので、その切り換え時に
試料Sに加えられる負荷が変化することがなくなる。
【0021】具体的には、所定の制御周期で油圧サーボ
系11を制御するものとすると、例えば制御系の切り換
え直前の制御タイミング[i−1]において荷重制御系
12から油圧サーボ系11に対して与えている制御出力
値UK(i-1)と、その切り換え後の制御タイミング[i]
において変位制御系13から油圧サーボ系11に与える
制御出力値UH(i)とが等しければ、試料Sに対するショ
ックを招来することなしにその制御系の切り換えを行い
得る。同様にして変位制御モードから荷重制御モードへ
と切り換える場合にあっては、荷重制御系12から油圧
サーボ系11に対して与えている制御出力値UH(i-1)
と、その切り換え後に変位制御系13から油圧サーボ系
11に与える制御出力値UK(i)とが等しければ、ショッ
クを生じることなしにその制御系の切り換えを行い得
る。
【0022】そこで本発明では、前記制御系切換手段
(選択スイッチ)14が持つ機能として、制御系の切り
換え直前の制御タイミング[i−1]において油圧サー
ボ系11に与えられている制御出力値U(i-1)に基づい
て、切り換え後の制御系における積分項の値(偏差の積
分値ΣK,ΣH)を初期設定し、制御ゲインの違いに起
因する制御系の切り換え前後における制御出力値UK,U
Hの差がなくなるようにしている。
【0023】即ち、荷重制御系12から変位制御系13
へとその制御系を切り換える場合、制御タイミング[i
−1]における荷重制御系12の制御出力値UK(i-1)は UK(i-1) =PK・ΔeK(i-1) +IK・ΣK …(1a) であり、またその切り換え後の制御タイミング[i]に
おいて変位制御系13から与えられる制御出力値UH(i)
は UH(i) =PH・ΔeH(i) +IH・ΣH …(2a) である。従って UK(i-1) =UH(i) …(3) なる関係を満たすように、変位制御系13からの制御出
力値UH(i)を決定すれば良い。
【0024】しかして上記偏差ΔeH(i)は、変位計6か
ら検出される変位量H(i)と変位制御系13に与える変
位目標値RH(i)とから ΔeH(i) =RH(i) −H(i) として求められ、また制御ゲイン(比例制御ゲインPH
と積分制御ゲインKH)は試料Sのバネ定数に応じて決
定されるので、その積分項の値(偏差eH(i)の積分値Σ
H)として適切な値を初期設定すれば、前述した式
(3)に示す関係を満足させることができる。
【0025】そこで制御系切換手段14では、その切り
換え直前の制御タイミング[i−1]において油圧サー
ボ系11に与えられている制御出力値UK(i-1)に着目
し、この制御出力値UK(i-1)と等しい制御出力値UH(i)
を得るために必要な積分値ΣHを ΣH=(UK(i-1)−PH・ΔeH(i))/IH …(4) として算出し、これをコントローラ17bにおける式
(2)に示す制御演算に用いる積分項の値として初期設
定するものとなっている。
【0026】このようにして積分値ΣHを初期設定した
後、その制御モードを切り換える制御系切換手段14の
機能によれば、制御モードの切り換え直前に油圧サーボ
系11に与えられていた制御出力値UK(i-1)に基づいて
計算される積分値ΣHが、荷重制御系12の制御の下で
試料Sに加えられた荷重による該試料Sの変位の履歴と
して作用する。すると変位制御系13の比例ゲイン項に
よって定まる制御出力成分が、積分値ΣHが与えられた
積分ゲイン項の制御出力成分により補正されるので、各
制御系12,13における制御ゲインの違いに起因する
両制御出力値の変化を吸収することができる。この結
果、制御モードの切り換え前後における制御出力値U
K(i-1),UH(i)を互いに等しくして、その制御系12,1
3の切り換えをスムーズに実行することが可能となる。
【0027】尚、変位制御系13から荷重制御系12へ
の切り換えについても同様に実行することができる。こ
の場合には、制御タイミング[i−1]における変位制
御系13の制御出力値UH(i-1) UH(i-1) =PH・ΔeH(i-1) +IH・ΣH …(5a) と、切り換え後の制御タイミング[i]において荷重制
御系12から与えられる制御出力値UK(i) UK(i) =PK・ΔeK(i) +IK・ΣK …(5b) とが UH(i-1) =UK(i) …(6) として等しくなるように、荷重制御系12に初期設定す
る積分値ΣKを ΣK=(UH(i-1)−PK・ΔeK(i))/IK …(7) として求めるようにすれば良い。
【0028】かくして上述した如く制御モードの切り換
え前後における荷重制御系12の制御出力値UKと、変
位制御系の制御出力値UHとを、その積分値ΣK,ΣHの
初期設定によって互いに等しくする機能を備えた制御系
切換手段14によれば、油圧サーボ系11の作動を一旦
停止させて試料Sに加わる負荷を零(0)にリセットす
ると言う余分な作業が全く不要なので、その制御モード
の切り換えを随時に簡単に行うことができる。しかも油
圧サーボ系11に与える制御出力値Uを一定に保った状
態で、その制御系の切り換えを行うことができるので、
試料Sに不本意なショックを与えることが全くない等の
効果が奏せられる。
【0029】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば制御モードの切り換え時に各制
御系12,13に与える偏差Δeを、実質的に零(0)
と看做してその切り換えを実行することも可能である。
即ち、制御モードの切り換え時点において検出される実
荷重や実変位を、その目標荷重値および目標変位値の初
期値として与えることで、制御モード切り換え後におけ
る偏差Δeを零(0)として、制御モードの切り換え時
における制御演算の簡単化を図ることも可能である。
【0030】また前述した積分値ΣH,ΣKの初期設定
処理を、例えば各制御系の制御ゲインの違い大きく、制
御モードの切り換え時における制御出力値UK,UHの変
化が大きいときにだけ実行するようにしても良い。具体
的には試料Sのバネ定数を評価値として、制御モードの
切り換え時における前記制御出力値UK,UHが所定の判
定閾値以上に変化すると予想されたときにだけ、前記積
分値ΣH,ΣKの初期設定処理を実行するようにしても
良い。また変位制御系での目標値と、荷重制御系おいて
換算される変位の目標値との比率が、所定の判定閾値を
越えるか否かに応じて前述した積分値ΣH,ΣKの初期
設定処理を実行することも可能である。その他、本発明
はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施するこ
とができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、油
圧サーボ系を介して試料に加える負荷をフィードバック
制御するに際し、荷重制御系と変位制御系との切り換え
直前に油圧サーボ系に与えている一方の制御系からの制
御出力値に基づいて、他方の制御系における積分項の値
を初期設定するので、各制御系の制御ゲインの異なりに
起因する制御出力値の違いを吸収して、その切り換え前
後における各制御系の制御出力値を等しくすることがで
きる。
【0032】この結果、荷重制御系と変位制御系とにお
ける制御ゲインの違いに拘わることなく、しかも試料に
加わる負荷の急激な変動を防止して、該試料にショック
を与えることなくその制御系の切り換えを実現し得る。
また試料に加える負荷を、一旦、零(0)にリセットす
ることなしに、その制御系の直接的な切り換えを可能と
する等の実用上多大なる効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る材料試験機の概略的
な構成を示す図。
【図2】本発明に係る電気油圧サーボ型の材料試験機に
おける制御系の構成を示すブロック線図。
【図3】本発明に係る材料試験機において実現される荷
重制御系および変位制御系の構成を示す図。
【図4】本発明における荷重制御系と変位制御系のモー
ド切り換えの概念を示す図。
【符号の説明】
S 試料(試験片) 1 ロードセル 2 フレーム 3 アクチュエータ 4 油圧源 5 サーボ弁 6 変位計 7 歪みゲージ 8 制御部 9 サーボアンプ 11 油圧サーボ系 12 荷重制御系 13 変位制御系 14 制御系切換手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧サーボ系を介して試料に加える負荷
    をフィードバック制御して前記試料の性質を計測する材
    料試験機において、 前記試料に加えられた実荷重を制御量として前記油圧サ
    ーボ系の作動を制御する荷重制御系と、前記試料に生じ
    た実変位を制御量として前記油圧サーボ系の作動を制御
    する変位制御系と、これらの荷重制御系と変位制御系と
    を択一的に作動させて前記試料に加える負荷を制御する
    制御系切換手段とを具備し、 前記制御系切換手段は、制御系の切り換え直前に前記油
    圧サーボ系に与えられている制御出力値に基づいて、切
    り換え後の制御系における偏差の積分値を初期設定し
    て、前記制御系の切り換えを行うことを特徴とする材料
    試験機。
  2. 【請求項2】 前記荷重制御系は、油圧サーボ系に対す
    る制御出力値UKを、荷重目標値と実荷重との偏差ΔeK
    とその積分値ΣKとに従い、予め設定された比例制御ゲ
    インPKと積分制御ゲインIKとの下で UK =PK・ΔeK +IK・ΣK として求め、前記変位制御系は、油圧サーボ系に対する
    制御出力値UHを、変位目標値と実変位との偏差ΔeH
    その積分値ΣHとに従い、予め設定された比例制御ゲイ
    ンPHと積分制御ゲインIHとの下で UH =PH・ΔeH +IH・ΣH として求めるものであって、 前記制御系切換手段は、制御系の切り換え直前に前記油
    圧サーボ系に与えられている前記制御出力値UK,UH
    基づいて、切り換え後の制御系に初期設定する偏差の積
    分値ΣH,ΣKを ΣH=(UK−PH・ΔeH)/IH ΣK=(UH−PK・ΔeK)/IK として求めることを特徴とする請求項1に記載の材料試
    験機。
JP21854997A 1997-08-13 1997-08-13 材料試験機 Expired - Fee Related JP3340055B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21854997A JP3340055B2 (ja) 1997-08-13 1997-08-13 材料試験機
KR1019980032556A KR100307270B1 (ko) 1997-08-13 1998-08-11 재료시험기
EP98115079A EP0897110A3 (en) 1997-08-13 1998-08-11 Material testing machine
US09/133,838 US6205863B1 (en) 1997-08-13 1998-08-13 Material testing machine having a control system for feedback-controlling the operation of a servo system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21854997A JP3340055B2 (ja) 1997-08-13 1997-08-13 材料試験機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1164192A true JPH1164192A (ja) 1999-03-05
JP3340055B2 JP3340055B2 (ja) 2002-10-28

Family

ID=16721685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21854997A Expired - Fee Related JP3340055B2 (ja) 1997-08-13 1997-08-13 材料試験機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3340055B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501846A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 材料試験装置の調節方法
JP2013080313A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Saginomiya Seisakusho Inc Pid制御装置
CN103743587A (zh) * 2014-01-03 2014-04-23 中交四航工程研究院有限公司 海洋环境与动载耦合试验设备系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501846A (ja) * 2006-08-21 2010-01-21 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 材料試験装置の調節方法
JP2013080313A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Saginomiya Seisakusho Inc Pid制御装置
CN103743587A (zh) * 2014-01-03 2014-04-23 中交四航工程研究院有限公司 海洋环境与动载耦合试验设备系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3340055B2 (ja) 2002-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7210394B2 (en) Method and apparatus for controlling air cylinder
KR100397516B1 (ko) 작업기의 제어방법 및 그 제어장치
US6205863B1 (en) Material testing machine having a control system for feedback-controlling the operation of a servo system
JP3340055B2 (ja) 材料試験機
JP3570056B2 (ja) 材料試験機
KR100286930B1 (ko) 재료시험기
WO1995003492A1 (fr) Appareil et methode de compensation automatique de la zone d'insensibilite d'une machine a entrainement hydraulique
JP3368183B2 (ja) 材料試験機
JPH1164193A (ja) 疲労試験機
JP3716976B2 (ja) 電気−油圧サーボ式材料試験機
JP3322219B2 (ja) 材料試験機
JP2007177635A (ja) 傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラム
JPH1164191A (ja) 材料試験機
JPS6382339A (ja) 材料試験機
JP4075805B2 (ja) サーボ式材料試験機
JP7067456B2 (ja) 材料試験機
JPH06331522A (ja) 材料試験機
JP2003148402A (ja) 液圧制御システム
JP2001013050A (ja) 材料試験機
JPH04301741A (ja) 材料試験機
JP2020067407A (ja) 材料試験機
JPH11125206A (ja) 建設機械の油圧制御装置
JPH0346060B2 (ja)
JPS61198038A (ja) 電気油圧サ−ボ材料試験機におけるフイ−ドバツク制御切換装置
JPH0237188A (ja) 可変容量形ポンプの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees