JPH1162974A - 内径溝付き焼結含油軸受の製造方法 - Google Patents

内径溝付き焼結含油軸受の製造方法

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JPH1162974A
JPH1162974A JP24471397A JP24471397A JPH1162974A JP H1162974 A JPH1162974 A JP H1162974A JP 24471397 A JP24471397 A JP 24471397A JP 24471397 A JP24471397 A JP 24471397A JP H1162974 A JPH1162974 A JP H1162974A
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JP
Japan
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groove
diameter surface
bearing
inner diameter
oil retaining
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Application number
JP24471397A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yanase
剛 柳瀬
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型を用いた通常の圧縮成形およびサイジン
グの手段により、軸受内径面にほぼ三角形状の溝を形成
する方法を提供し、焼結含油軸受の適用範囲を拡大す
る。 【解決手段】 内径面1に、少なくとも一端が端面側に
解放された溝(凹部)2を設けるとともに、前記溝2の
解放端の位置に対応する外径面3に凸部4を設けた円筒
状の焼結体を、金型内で加圧サイジングして、外径面3
の凸部4を内径側に塑性変形させることにより、前記溝
の解放端側の全部または一部を消滅させることを特徴と
する内径溝付き焼結含油軸受の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、滑り軸受の内径
面に油溜め溝または動圧溝を有する焼結含油軸受の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転軸などの摺動中に油溜めまたは動圧
の効果を得るために、滑り軸受要素の摺動面に溝を形成
する。溝を軸に設けることは軸の大小にかかわらず可能
であるが、軸受内径面に設ける場合には、直径が大きけ
れば切削工具で付与することができるが、小型の軸受で
は加工が困難である。
【0003】焼結軸受に油溜めとなる溝を形成したもの
としては、軸受内径の両端に摺動面があり、内径中間部
に膨らみを有する形のものがあり、両端から圧縮して塑
性変形させ中間部を外径側に膨出させる方法や、内径の
一端側を小径に、他端側を大径にした焼結体をサイジン
グする際に、大径側の一部を縮径する方法などによって
製作する。また、軸芯方向に長い溝を形成する場合、両
端が貫通しているものは、凸条付きのコアロッドを用い
れば容易に形成することができ、また、内径溝の両端が
閉じているものは、両端が軸方向に貫通した焼結体を製
作しておき、サイジングの際に溝の解放端近傍の端面を
他の部分より多く塑性変形させ、端部溝を埋めて消滅さ
せることにより形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】動圧溝は、前述のよう
な溝では効率が悪いため、溝の形状が回転方向にほぼ三
角形状に形成される。この動圧溝は、機能的に端面側に
解放されていない独立した穴の状態のものである。外部
から潤滑油を供給する必要がある場合には、この動圧溝
に端面部に通じる細い溝を形成することがある。このよ
うな形状の動圧溝を金型を用いて成形することは、金型
から成形体を抜き出すことができないため、通常の方法
では製作が困難である。
【0005】この発明は、金型を用いる通常の圧縮成形
およびサイジングの手段により、軸受内径面にほぼ三角
形状の溝を形成することを可能にして、焼結含油軸受の
適用範囲を拡大することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明の方法においては、円筒状の焼結体の内
径面に、少なくとも一端が端面側に解放された溝を設け
るとともに、前記溝の解放端の位置に対応する外径面に
凸部を設け、この円筒状の焼結体を金型内で加圧サイジ
ングして、外径面の凸部を内径側に塑性変形させること
により、前記溝の解放端側の全部または一部を消滅させ
ることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図を参照して、本発明の製造方法
を詳細に説明する。図1(a)は焼結体の1実施例の内
径面の展開図、および図1(b)はその外径面の展開図
である。内径面1には、上部が端面側に解放され、下方
が端面に通じていない楔形の凹部2(溝)が複数個設け
られている。外径面3には、前記凹部2に対応した位置
の上部側に楔状の凸部4が形成されている。また、必要
に応じて、上部端面に凸部41を設ける場合もある。
【0008】このような形状は、例えば図3(a)およ
び(b)に示すような粉末成形金型で製作することがで
きる。ダイ71の内壁には、凸部形成部72があり、下
パンチ81の内孔には、円柱状の下コア82がスプリン
グ91により上方に付勢されて上下に移動できるように
なっている。下コア82のフランジ84が下パンチ受け
板83に当接したとき、下コア82の上端面がダイ71
の上面と一致する。上パンチ61の内孔には上コア62
が嵌合している。上コア62には、前記凹部2を形成す
るための溝形成部63が設けられている。図3(a)
は、成形する粉末をダイキャビティに充填した状態を示
す。図3(b)に示すように、上パンチ61および上コ
ア62を下降させると、上コア62は下コア82を押し
つつ粉末内に進入し所定位置まで下降する。この際、上
パンチ61の下降と下パンチ81の上昇により圧粉が行
われる。次いで上パンチ61および上コア62を上昇さ
せ、下パンチ81を上昇させることにより圧粉体をダイ
71から抜き出す。圧粉体は通常の方法で焼結を行う。
【0009】内径面1の凹部2の形成法には、別の態様
がある。圧粉成形時には内径面1に凹部2が無く、外径
面3に凸部4または必要に応じて端面にも凸部41を設
けた形状のものを作製し、それを焼結する。次いでこの
焼結体に凸部4に対応した箇所にマンドレルを挿入し、
凹部2を形成する。この方法によれば、凹部2の部分の
密度が高くなり、気孔の量が少ないものとなる。
【0010】図1(c)は図1(a)に示す焼結体のサ
イジング後の軸受内径面の展開図、および図1(d)は
その外径面の展開図である。外径面3の凸部4、凸部4
1は、サイジング金型によって押し込まれ、外径面3と
同じ高さの変形部42となっている。一方、内径面1の
凹部2は、変形部42が凹部2の側まで及び、膨出部1
2となって内径面の高さになり、三角形の溝5が形成さ
れる。膨出部12は、凸部4および41の大きさ、軸受
の肉厚等によって明瞭な形に形成されることもあるが、
多くの場合、溝5の形は正確な二等辺三角形にはならな
い。
【0011】図2は、溝5の周方向断面の例を示してお
り、図2(a)に示す角溝形、(b)に示す断面ダム
形、あるいは(c)に示す断面円弧状のものなどを用途
に応じて適宜選択する。前記の凹部2、凸部4および凸
部41などの厚さ、すなわち内径面1や外径面3からの
深さあるいは高さは、軸受の寸法、金属粉末の組成、圧
粉成形やサイジングの条件などにより相違し、また、軸
受の機械的強度を損なわずに塑性変形することが可能な
範囲にする必要があるが、概ね5μm〜500μm程度
である。これらの厚さが500μmよりも大きいと変形
に要する圧力が大きくなり作業性を悪くするほか、局部
的な割れを生じる等の欠陥が発生する懸念があり、一
方、5μmよりも小さいとサイジングによる塑性変形に
より溝の開放端部を埋めることができないので、本発明
の効果を奏することができない。また、凹部2、凸部4
および凸部41などの形状や、内径面1や外形面3に対
する面積比は、従来の製法による溝の大きさや形状を勘
案して定めればよく、特に制限されない。
【0012】図4は、前記の製造方法により製作した各
種軸受の内径面の展開図である。図4(a)は図1に示
したものと同様であるが、溝5の幅が狭く、三角形を形
成していない。図4(b)に示すものは、三角形の溝5
の底辺部が端面部まで細い溝として延長している。これ
を製作するには、サイジングする前の内径面の凹部2の
下方が下端面側に通じるように上コア62の溝形成部6
3を変更する。図4(c)に示すものは、(b)と同様
の素材を用い、膨出部12の形を変えて、下方だけ端面
部に通じる細溝を残したものである。また、図4(d)
に示すものは、サイジング前の焼結体の内径凹部2を傾
斜させ、ヘリカルギヤと同様に成形する。サイジングは
上記と同様である。
【0013】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の製造
方法によれば、通常の金型成形およびサイジングによ
り、塑性変形を利用して動圧溝を焼結軸受の内径面に形
成することができるので、新しい機能を有する軸受を安
価に提供することが可能であり、焼結含油軸受の利用分
野を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による焼結体および軸受の実施例
の内径面および外径面の部分展開図である。図1(a)
は焼結体の内径面、図1(b)は焼結体の外径面、図1
(c)は軸受の内径面、および図1(d)は軸受の外径
面をそれぞれ示す。
【図2】図2(a)から(c)は軸受内径面の溝の断面
図である。
【図3】図3(a)は軸受素材の圧粉成形用金型の断面
図であり、図3(b)は圧粉成形用金型の圧粉時の状態
を示す断面図である。
【図4】図4(a)から(d)は本発明の方法で製作し
た軸受の他の実施例の内径面の展開図である。
【符号の説明】
1 内径面 12 膨出部 2 凹部 3 外径面 4、41 凸部 42 変形部 5 溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径面に少なくとも一端が端面側に解放
    された溝を設けるとともに、前記溝の解放端の位置に対
    応する外径面に凸部を設けた円筒状の焼結体を、金型内
    で加圧サイジングして、外径面の凸部を内径側に塑性変
    形させることにより、前記溝の解放端側の全部または一
    部を消滅させることを特徴とする内径溝付き焼結含油軸
    受の製造方法。
JP24471397A 1997-08-26 1997-08-26 内径溝付き焼結含油軸受の製造方法 Pending JPH1162974A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249194A (ja) * 2004-02-05 2005-09-15 Nissan Motor Co Ltd 摺動部材
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Effective date: 20040817