JP3585693B2 - 焼結含油軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質部に潤滑油を含浸せしめて回転軸との潤滑を好適に行なうことができる焼結含油軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔質状の焼結合金により形成され、潤滑油を含浸させて使用される焼結含油軸受は、無給油で長時間使用できることから、各種機器の回転軸の軸受として広く用いられている。
【0003】
この種の焼結含油軸受は、多孔質状の焼結合金により形成された軸受本体に形成された軸受孔にこの軸受孔より小径の回転軸を挿通し回転軸の回転に伴うポンプ作用によって軸受本体の多数の細かい含油孔(空孔)より吸収された潤滑油と、摩擦熱に起因する膨張のために滲出した潤滑油とが回転軸との摺動面において油膜を形成し、この油膜により回転軸を焼き付け等の支障なく支持するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者らは、さらなる研究により、上記の焼結含油軸受において、軸受孔の内周面の一部を低気孔率とすることによって、回転軸と軸受の摺動面との間の潤滑油を好適に潤滑させることが可能であるとの知見に至った。そして、図8に示すような軸受孔10の内周面11の周方向の一部に気孔率を低くした摺動面部12を有する焼結含油軸受13を作製し、この軸受13の回転軸14の回転時における摺動面15と、回転軸14の最も接近している摺動範囲θ(このθは、軸受と回転軸との寸法から決まるθ0と、軸体の回転数および負荷条件で変動するΔθとの和で表すことができる。)と摩擦係数との関係を調べたところ、図9に示すごとく、θが特定の範囲において摩擦係数が小さくなるという知見を得た。
【0005】
したがって、上記構成の軸受13においては、θの変動を一定の範囲に抑えることによって摩擦係数を低減させる効果が得られるが、その変動が大きくなると上記の効果が十分に得られないという問題があった。つまり、苛酷な運転条件あるいは環境条件においてθの変動が大きくなった場合には、軸受と回転軸とが瞬間的に金属接触する場合などが生じ、これに伴って、摩擦力が上昇するとともに、不快な振動を発するなど軸受としての寿命が短くなり、気孔率を低くした軸受本来の機能を発揮し得ないことが分かった。
【0006】
このθの変動は、上記Δθの変動に起因するものである。Δθの変動は、回転軸14が回転することによって当該回転軸14と軸受13の摺動面15との間で流体潤滑が起こった場合に、潤滑油の油圧のアンバランスが生じ、これによって回転軸14が力を受けることに主として起因している。そして、かかるΔθの変動に対する内周面の気孔率の影響を調べた結果、図10に示すように、軸受孔の内周面の気孔率が低くなると、Δθが大きくなるという知見を得た。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、摺動面と回転軸の摺動範囲の変動を抑えることによって摩擦係数の変動を低く抑えて、長寿命化を図ることができる焼結含油軸受を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る焼結含油軸受は、多孔質状の焼結合金により形成された軸受本体に、回転軸が挿通される軸受孔が形成された焼結含油軸受において、前記軸受孔の内周面に、周方向全域に亙って空孔を潰してなる第1摺動面を圧粉体成形時に金属粉末の密度が比較的高く形成された軸線方向両端部の少なくとも一端部に設け、この第1摺動面に連続する前記軸受孔の軸線方向の他の部分を該第1摺動面に潤滑油を供給する多気孔率部とした第2摺動面を設け、これら第1摺動面と第2摺動面との境界線が波形に入り組むように形成されていることを特徴としている。
【0009】
本発明に係る焼結含油軸受によれば、軸受孔の内周面に周方向全域に亙って空孔を潰してなる第1摺動面が形成されているので、回転軸との間の摩擦係数が低く抑えられるとともに、この部分に連続して形成された多気孔率部から潤滑油が供給されることによって回転軸の回転時における潤滑油の油圧バランスが一定に保たれる。また、この第1摺動面は、圧粉体の成形によって金属粉末の密度が比較的高く形成される軸線方向の端部に設けられているため、回転軸から受ける荷重に対する焼結含油軸受の耐荷重性能が向上されることになる。
さらに、圧粉体成形時に軸線方向両端における金属粉末の密度が高められて、その部分における気孔率が小さくなっているので、製造される焼結含油軸受の軸線方向両端面からの潤滑油の漏洩が防止され、潤滑油の保油性が高められる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明に係る焼結含油軸受の第1実施例を示したものであり、この図1において、符号1は焼結含油軸受、2は回転軸を示している。
【0011】
図1(a)及び(b)に示す焼結含油軸受1は、多孔質状の焼結合金により形成された軸受本体3に、回転軸2が挿通される軸受孔4が形成された筒状の一体成形型の軸受である。軸受孔4の内周面5にはその軸方向の中央部から一方の開口端部側にかけてその周方向全域に亙って目潰しを行なって気孔率を低くした第1摺動面6が形成されるとともに、これに連続して他方の開口端部に向けて多気孔率の第2摺動面(多気孔率部)7が形成されている。
【0012】
次に、本発明に係る焼結含油軸受を製造する製造方法の一例について説明する。
前記焼結含油軸受1は、数種類の金属等の粉末を混合して調製したものを原料粉とし、この原料粉を所定の金型D(図2(a)および(b)参照)に充填して軸受成形体Mを成形するとともに、これを所定温度で焼成して焼結体を得、さらにこの焼結体に所定のサイジングを施し、最後に潤滑油を含浸させることによって作製することができる。
【0013】
ここで、軸受成形体Mの成形時に原料粉を充填する前記金型Dは、図2(a)および(b)に示すように、筒状のダイ8と、このダイ8内に挿通して配設される筒状の上側・下側パンチ9、10と、これら上側・下側パンチ9、10内に挿通して配設されるコアロッド11とが筒状の充填室Rを形成するように組み立てられてなるものであり、当該焼結含油軸受1の外周面、上端面、下端面および内周面に対応する面をそれぞれ形成するようになっている。また、コアロッド11の中間部には、しごき部が形成されている。
しごき部は、図2(a)に示す例では、凹条11aであって、この凹条11aの一部が前記充填室Rの壁部を構成するように組み立てられている。
【0014】
この金型Dを用いて、金属粉末を所定の軸受成形体Mに成形する場合には、金型Dの充填室Rに原料粉を充填した後に、上側パンチ9で所定の圧力を負荷して加圧成形し、さらに、下側パンチ10を上方に向けて打ち抜くことによって、筒状の軸受成形体Mを形成する。この下側パンチ10の打ち抜き時においては、コアロッド11の凹条11aを形成する上側の段部が、充填室R内に充填された原料粉をしごくことによって、成形された軸受成形体Mの内周面の空孔Pの目潰しがなされる。
【0015】
すなわち、図3に示すように、凹条11aの上側の段部によってしごかれた軸受成形体Mの内周面においては、その内周面を構成している金属粉末が凹条11aの段部によって削られ、あるいは、移動させられる。これにより、削られた金属粉末のかけらや移動させられた金属粉末の小片mが、軸受孔4の内周面5に開口することとなる空孔P内に埋め込まれることになる。これにより、凹条11aの段部が摺動させられた部分の軸受孔4の内周面5に空孔Pが目潰しされてなる第1摺動面6が形成されることになる。
【0016】
本実施例に係る焼結含油軸受1においては、軸受孔4の内周面5の軸線方向一部にその周方向全域に亙って空孔Pを潰して第1摺動面6が形成されているので、回転軸2の回転時における当該回転軸2との間の摩擦係数が低く抑えられるとともに、この部分に連続して形成された第2摺動面7から潤滑油が供給されるので、回転軸2の回転時における潤滑油の油圧バランスが一定に保たれる。
【0017】
このように、本実施例に係る焼結含油軸受1によれば、軸受孔4の内周面5の軸線方向の一部にその周方向全域に亙って空孔Pを潰した第1摺動面6を形成することによって、回転軸2との間の摩擦係数を低く抑えるとともに、この部分に連続して多気孔率の第2摺動面7を形成して潤滑油を供給することによって、回転軸2の回転時における潤滑油の油圧バランスを一定に保つようにしたので、回転軸2の回転時の摩擦係数の変動を低く抑えることができ、当該焼結含油軸受1の長寿命化を図ることができる。
【0018】
図4は、本発明に係る焼結含油軸受の第2実施例を示している。この第2実施例に係る焼結含油軸受1においては、軸受孔4の内周面5に軸方向の中央部から一方の開口端部側にかけてその周方向全域に亙って目潰しを行なって気孔率を低くした第1摺動面6が形成されている。また、これとともに、第1摺動面6に連続して他方の開口端部に向けて所定の勾配をもって漸次拡径するテーパー状の多気孔率の第2摺動面7が形成されている。
【0019】
このような構成の焼結含油軸受1においても、第1摺動面6において摩擦係数が低く抑えられるとともに、第2摺動面7から潤滑油が供給されることによって回転軸2の回転時の摩擦係数の変動を低く抑えることができ、同様に当該焼結含油軸受1の長寿命化を図ることができる。なお、この場合には、上記金型D(図2参照)により成形するとともに、これを所定温度で焼結して焼結体に所定のサイジングを施すことによって上記第2摺動面7の形成を行なうことにより、所望の軸受を得ることができる。
【0020】
図5は、本発明に係る焼結含油軸受の第3実施例を示したものである。この実施例においては、軸受孔4の内周面5にその両開口端部から所定幅でかつその周方向全域に亙って目潰しを行なって気孔率を低くした第1摺動面6が形成されている。
【0021】
また、これらの第1摺動面6の間には、これらに連続する軸線方向の中間部に多気孔率の第2摺動面7が形成されており、第1摺動面6において摩擦係数を低く抑えるとともに、第2摺動面7から潤滑油を供給することによって回転軸2の回転時の摩擦係数の変動を低く抑えることができる。したがって、第1実施例同様に当該焼結含油軸受1の長寿命化を図ることができる。
なお、この場合には、前記金型D(図2参照)のコアロッド11に、第1摺動面に対応するようにその軸線方向に所定の間隔をおいて二箇所凹条11aを設けることによって、所望の軸受を成形することができる。
【0022】
上記第1から第3実施例および後述する第4実施例においては、回転軸2からの荷重を主に受けることとなる第1摺動面6が、軸受孔4の軸線方向の端部に設けられている。特に、この第3実施例においては、2つの第1摺動面6が軸受孔4の両端部に設けられている。
【0023】
軸受孔4の軸線方向の端部、すなわち、軸受成形体Mの軸線方向の端部は、上側パンチ9あるいは下側パンチ10によって加圧される加圧面に近接しているため、成形時の圧力分布に伴って、軸受成形体Mの軸線方向の中央近傍と比較して、金属粉末の密度が高くなっている。したがって、この部分に第1摺動面6を設けることとすれば、第1摺動面6の機械的剛性を向上することができ、耐荷重性能の高い焼結含油軸受を構成することができる。
【0024】
また、上記のように軸受成形体Mの軸線方向の両端における金属粉末の密度が高くなることにより、その部分における気孔率が小さくなるので、製造される焼結含油軸受の軸線方向の両端面からの潤滑油の漏洩が防止され、潤滑油の保油性を高めることができる。
【0025】
図6は、本発明に係る焼結含油軸受の第4実施例を示したものであり、この実施例においては、軸受孔4の内周面5にその軸方向の中央から一方の開口端部側にかけてその周方向全域に亙って目潰しを行なって気孔率を低くした第1摺動面6が形成されるとともに、潤滑油の供給が好適に行なわれるようにこれに連続してその境界線が波型に入り組んだ多気孔率の第2摺動面7が他方の開口端部に向けて形成されている。
【0026】
この焼結含油軸受1においても、第1摺動面6において摩擦係数が低く抑えられるとともに、第2摺動面7から潤滑油が供給されることによって回転軸の回転時の摩擦係数の変動を低く抑えることができるので、同様に当該焼結含油軸受1の長寿命化を図ることができる。なお、この場合には、前記金型D(図2参照)のコアロッド11に形成する凹条11aの形状を、第1摺動面6に対応する波型に形成することにより、所望の軸受を成形することができる。
【0027】
なお、上記各実施例においては、第1摺動面6を形成するためのしごき部として、コアロッド11に凹条11aを設け、該凹条11aの段部によって軸受成形体Mの内周面5をしごくこととしていたが、これに代えて、コアロッド11の外周面の一部に他の部分より表面粗度の大きい荒し部を設けることとしてもよい。この場合、軸受成形体Mからコアロッド11が抜き出される際に、荒し部は、該荒し部が配されていた軸受成形体Mの内周面5に摺動させられることになり、凹条11aと同様に、内周面5をしごいて、第1摺動面6を形成することができる。
【0028】
また、上記実施例に係る焼結含油軸受を製造する製造方法の例では、加圧成形された圧粉体の状態で、軸受成形体Mの内周面5をしごき部によってしごき、第1摺動面6を形成することとしていたが、これに代えて、培焼体あるいは焼結体の状態で、内周面5をしごいて第1摺動面6を形成することとしてもよい。
これらの場合、特に焼結体の場合には、図3に示すような金属粉末の移動は行われず、図7に示すように、内周面5に露出している部分の金属粒体が塑性変形させられることにより庇のように形成されて各空孔Pを閉塞する。これにより、上記と同様に内周面5の空孔Pを目潰しすることができる。
【0029】
但し、圧粉体の状態で目潰しを実施した方が、小さい力によって目潰しすることができ、また、細かい金属粉末の小片mによって空孔Pを埋めるので、気孔率を確実に低減することができる点および目潰し工程を成形工程に含めることができ、焼結後に新たな工程を設ける必要がない点において好ましい。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る焼結含油軸受は、軸受孔の内周面に、その周方向全域に亙って空孔を潰してなる摺動面を、軸線方向の少なくとも一端部に形成することにとしたので、回転軸との間の摩擦係数を低く抑えるとともに、この部分に連続して形成した多気孔率部から潤滑油を供給することによって回転軸の回転時における潤滑油の油圧バランスを一定に保つようにして摺動範囲の変動を抑えることが可能となり、摩擦係数の変動を低く抑えて、当該軸受の長寿命化を図ることができるという効果を奏する。
また、回転軸からの荷重を受ける摺動面を機械的剛性の高い軸線方向の端部に設けることとしたので、焼結含油軸受の耐荷重性能を向上することができる。
さらに、前記摺動面を軸線方向の両端部に形成した場合には、軸線方向両端における金属粉末の密度が高められた部分の気孔率が小さくなるので、製造された焼結含油軸受の軸線方向両端面からの潤滑油の漏洩が防止され、潤滑油の保油性が高められるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼結含油軸受の第1実施例を示す図であり、(a)は正断面図、(b)は側断面図である。
【図2】同実施例に係る焼結含油軸受を作製する際の金型のセッティング状態を示す図であり、(a)は側断面図、(b)は平断面図である。
【図3】本発明に係る焼結含油軸受の摺動面を示す拡大断面図である。
【図4】本発明に係る焼結含油軸受の第2実施例を示す平断面図である。
【図5】本発明に係る焼結含油軸受の第3実施例を示す平断面図である。
【図6】本発明に係る焼結含油軸受の第4実施例を示す平断面図である。
【図7】本発明に係る焼結含油軸受の他の製造方法により形成された摺動面を示す拡大断面図である。
【図8】従来の焼結含油軸受と回転軸との摺動面の摺動範囲を示す概略側面図である。
【図9】軸受の摺動面と回転軸との摺動範囲の変動と、摩擦係数との関係を示す図である。
【図10】軸受の摺動面と回転軸との摺動範囲の変動と、軸受内周面の気孔率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 焼結含油軸受
2 回転軸
3 軸受本体
4 軸受孔
5 内周面
6 摺動面(第1摺動面)
7 多気孔率部(第2摺動面)

Claims (1)

  1. 多孔質状の焼結合金により形成された軸受本体に、回転軸が挿通される軸受孔が形成された焼結含油軸受において、
    前記軸受孔の内周面に、周方向全域に亙って空孔を潰してなる第1摺動面を圧紛体成形時に金属粉末の密度が比較的高く形成された軸線方向両端部の少なくとも一端部に設け、
    この第1摺動面に連続する前記軸受孔の軸線方向の他の部分を該第1摺動面に潤滑油を供給する多気孔率部とした第2摺動面を設け、
    これら第1摺動面と第2摺動面との境界線が波形に入り組むように形成されていることを特徴とする焼結含油軸受。
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