JPH1162636A - バタフライバルブ - Google Patents

バタフライバルブ

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Publication number
JPH1162636A
JPH1162636A JP22340497A JP22340497A JPH1162636A JP H1162636 A JPH1162636 A JP H1162636A JP 22340497 A JP22340497 A JP 22340497A JP 22340497 A JP22340497 A JP 22340497A JP H1162636 A JPH1162636 A JP H1162636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
plate
downstream
butterfly
tube
Prior art date
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Pending
Application number
JP22340497A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Takasaki
雄一 高崎
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP22340497A priority Critical patent/JPH1162636A/ja
Publication of JPH1162636A publication Critical patent/JPH1162636A/ja
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  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブプレートの下流位置または上流位置で
流体の流れを整えることによりバルブ作動トルクの低減
を図ったバタフライバルブを提供すること。 【解決手段】 バルブプレート3の下流位置に、バルブ
プレート3を経過した直後の流体の流線方向をチューブ
軸線方向に一致するように整える第1下流側整流板4を
設置した。あるいは、バルブプレート3の上流位置に、
閉トルクを増すバルブプレート3の下半分に向かって流
れる排気ガスの流れの一部を、開トルクを増すバルブプ
レート3の上半分に向かって流れる排気ガスの流れに加
えるように流線中心を変更する上流側整流板13を設置
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気マフラ内やテ
ールチューブ等の車両排気系の途中に設けられ、排気系
機能を制御(消音機能とエンジン出力機能との両立等)
する排気系制御バルブ等として適用されるバタフライバ
ルブの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、バタフライバルブとしては、例え
ば、特開平9−41998号公報や実開昭63−429
75号公報の第4図に記載のものが知られている。
【0003】この従来のバルブは、図14に示すよう
に、流体が流れるチューブの中央部を径方向に貫通する
バルブシャフトと、該バルブシャフトに固定されたバル
ブプレートとを備え、バルブプレートが流線直交方向よ
り少し傾斜するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置
(CLOSE)とし、バルブプレートが流線方向に一致
する位置をバルブ全開位置(OPEN)とし、バルブシ
ャフトに回転作動トルクを付与することによりバルブ開
閉を行なうものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバタフライバルブにあっては、バルブ閉からバルブ
開へ移行するバルブ過渡期(全閉の25度程度から45
度程度の領域)に、図15に示すような流体の流れ状態
となるため、バルブを開くには流体の流れによりバルブ
プレートに作用するバルブ閉トルクに打ち勝つだけの大
きなバルブ作動トルクを要するという問題がある。
【0005】すなわち、本発明者が現状のバルブを用
い、流れを可視化すると共に発生トルクを測定した結
果、下記のことが判明した。
【0006】(1) バルブプレートの下流側の流れの状況
をみると、バルブプレートの下部隙間を経過した排気ガ
スがバルブプレートの背面側に回り込み、この流れがバ
ルブプレートの上半分の部分を後側から押し、バルブ閉
トルクを増している。
【0007】(2) バルブプレートの上流側の流れの状況
をみると、流線中心がバルブシャフトより下側にあり、
閉トルクを増すバルブプレートの下半分に向かって流れ
る流体の流れが多く、この流れがバルブプレートの下半
分の部分を前側から押し、バルブ閉トルクを増してい
る。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、バルブ
プレートの下流位置または上流位置で流体の流れを整え
ることによりバルブ作動トルクの低減を図ったバタフラ
イバルブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)上記課題の解決手段1(請求項1)は、
流体が流れるチューブの中央部を径方向に貫通するバル
ブシャフトと、該バルブシャフトに固定されたバルブプ
レートとを備え、バルブプレートが流線直交方向より少
し傾斜するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置と
し、バルブプレートが流線方向に一致する位置をバルブ
全開位置とし、バルブシャフトに回転作動トルクを付与
することによりバルブ開閉を行なうバタフライバルブに
おいて、前記バルブプレートの下流位置に、バルブプレ
ートを経過した直後の流体の流線方向をチューブ軸線方
向に一致するように整える下流側整流板を設置したこと
を特徴とする。
【0010】(解決手段2)上記課題の解決手段2(請
求項2)は、流体が流れるチューブの中央部を径方向に
貫通するバルブシャフトと、該バルブシャフトに固定さ
れたバルブプレートとを備え、バルブプレートが流線直
交方向より少し傾斜するチューブ内面接触位置をバルブ
全閉位置とし、バルブプレートが流線方向に一致する位
置をバルブ全開位置とし、バルブシャフトに回転作動ト
ルクを付与することによりバルブ開閉を行なうバタフラ
イバルブにおいて、前記バルブプレートの上流位置に、
閉トルクを増すバルブプレートの下半分に向かって流れ
る流体の流れの一部を、開トルクを増すバルブプレート
の上半分に向かって流れる流体の流れに加えるように流
線中心を変更する上流側整流板を設置したことを特徴と
する。
【0011】(解決手段3)上記課題の解決手段3(請
求項3)は、請求項2記載のバタフライバルブにおい
て、前記バルブプレートを、下流側のプレート面が凹凸
のないフラットプレート面としたことを特徴とする。
【0012】(解決手段4)上記課題の解決手段4(請
求項4)は、請求項2または請求項3記載のバタフライ
バルブにおいて、前記バルブプレートの重心点を、バル
ブシャフトの回転中心軸からバルブ開方向の回転モーメ
ントを得る側にオフセット設定したことを特徴とする。
【0013】(解決手段5)上記課題の解決手段5(請
求項5)は、請求項1ないし請求項4記載のバタフライ
バルブにおいて、前記チューブを、自動車の排気系の途
中に設けられ、排気ガスが流れる排気チューブとし、前
記バルブシャフトにバルブアクチュエータを連結し、バ
ルブの開閉により排気系機能を制御する排気系制御バル
ブとして適用したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)実施の形態1は、請求項1,5に記載
の発明に対応するバタフライバルブである。
【0015】[基本例]まず、構成を説明する。
【0016】図1は実施の形態1のバタフライバルブを
示す縦断側面図、図2は実施の形態1のバタフライバル
ブに設置される下流側整流板の位置と設定状況を示す
図、図3は実施の形態1のバタフライバルブに設置され
た下流側整流板を示す図2のA−A線断面図である。
【0017】図1〜図3において、1は排気チューブ、
2はバルブシャフト、3はバルブプレート、4は第1下
流側整流板である。
【0018】実施の形態1のバタフライバルブは、排気
マフラ内やテールチューブ等の車両排気系の途中に設け
られ、低回転・低スロットル域での消音機能の向上と、
高回転・高スロットル域でのエンジン出力機能の向上と
の両立を図った排気系制御バルブとして適用される。
【0019】前記排気チューブ1は、テールチューブ等
にように、自動車の排気系の途中に設けられ、排気ガス
が流れるチューブである。
【0020】前記バルブシャフト2は、排気ガスが流れ
る排気チューブ1の中央部を径方向に貫通するシャフト
で、このバルブシャフト2には、例えば、特開閉9−4
1998号公報に記載されているような、図外のシリン
ダ型アクチュエータ(バルブアクチュエータ)がリンク
機構を介して連結されている。尚、シリンダ型アクチュ
エータは、マフラインレットチューブの排気圧を駆動源
とし、エンジン回転数やスロットル開度に応じて発生す
る排気圧が設定圧に達したらストローク駆動してバルブ
を開く。
【0021】前記バルブプレート3は、円状プレートで
あり、バルブシャフト2にビス止めや溶接等により固定
される。このバルブプレート3が流線直交方向より少し
傾斜するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置とし、
バルブプレート3が流線方向に一致する位置をバルブ全
開位置とし、バルブシャフト2に対しシリンダ型アクチ
ュエータで回転作動トルクを付与することによりバルブ
開閉が行なわれる。
【0022】前記第1下流側整流板4は、バルブプレー
ト3の下流位置に設置され、バルブプレート3を経過し
た直後の流体の流線方向をチューブ軸線方向に一致する
ように整える板である。
【0023】この第1下流側整流板4の具体的な形状と
設置位置を図2及び図3により説明する。
【0024】まず、バルブプレート3の直径は46mm
であり、バルブシャフト2の径は10mmである。
【0025】第1下流側整流板4の形状は、幅aが(プ
レート直径−シャフト直径)/2=18mmであり、厚
みdが2mmの平板形状である。
【0026】第1下流側整流板4の設置位置は、整流板
前端位置がバルブシャフト2の後端面から15mm離れ
た位置であり(b:15)、整流板前端位置がバルブシ
ャフト2の下端面と一致する位置であり(c:0)、下
流側に向かって上り傾斜角20度で傾斜設定されている
(e:20)。
【0027】次に、作用を説明する。
【0028】バルブ閉からバルブ開へ移行するバルブ過
渡期(全閉の25度程度から45度程度の領域)におい
て、バルブプレート3の下流側の流れの状況をみると、
図1の流線(点線)に示されるように、バルブプレート
3の下部隙間を経過した排気ガスが第1下流側整流板4
の上下面に沿う流れとなり、排気ガスの流線方向が第1
下流側整流板4を経過した後はチューブ軸線方向にほぼ
一致するように整えられる。
【0029】すなわち、第1下流側整流板4が存在しな
い場合、バルブプレートの下部隙間を経過した排気ガス
がバルブプレートの背面側に回り込み、この流れがバル
ブプレートの上半分の部分を後側から押し、バルブ閉ト
ルクを増していたのに対し、第1下流側整流板4の設置
によりバルブプレート3の背面側に回り込む流れが抑え
られる分だけバルブ閉トルクが軽減される。
【0030】よって、図4のトルク対比特性に示すよう
に、第1下流側整流板4が存在しない従来のバルブに比
べ、バルブプレート3に作用する排気ガスの流れによる
閉トルクが小さく抑えられる。
【0031】次に、効果を説明する。
【0032】(1)バルブプレート3の下流位置に、バ
ルブプレート3を経過した直後の流体の流線方向をチュ
ーブ軸線方向に一致するように整える第1下流側整流板
4を設置したため、バルブプレート3の下流位置で流体
の流れを整えることによりバルブ作動トルクの低減を図
ったバタフライバルブを提供することができる。
【0033】(2)バタフライバルブをバルブアクチュ
エータによるバルブ開閉で排気系機能を制御する排気系
制御バルブとして適用したため、バルブアクチュエータ
のバルブ作動負荷が軽減され、バルブアクチュエータの
小型軽量化の実現やバルブ開閉応答性の向上を達成する
ことができる。
【0034】[整流板変更例1]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図5(イ) に示す第2下流側整流板5を
設置したのが整流板変更例1である。
【0035】この第2下流側整流板5は、幅aが18m
mで厚みdが2mmの平板を、整流板前端位置がバルブ
シャフト2の後端面と一致する位置(b:0)にチュー
ブ軸と平行に設けられた例である。
【0036】[整流板変更例2]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図5(ロ) に示す第3下流側整流板6を
設置したのが整流板変更例2である。
【0037】この第3下流側整流板6は、幅aが18m
mで厚みdが2mmの平板を上下位置に配置した上下の
整流板6a,6bにより構成され、整流板前端位置が上
下共にバルブシャフト2の後端面と一致する位置(b:
0)であって、上の整流板6aがバルブシャフト2の下
端面と一致する位置(c:0)、下の整流板6bがバル
ブシャフト2の下端面から15mm離れた位置(c:−
15)に互いにチューブ軸と平行に設けられた例であ
る。
【0038】[整流板変更例3]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図6(イ) に示す第4下流側整流板7を
設置したのが整流板変更例3である。
【0039】この第4下流側整流板7は、幅aが18m
mで厚みdが2mmの平板による水平整流板部7aと逆
V字脚板部7bにより構成され、整流板前端位置がバル
ブシャフト2の後端面から18mm離れた位置(b:1
8)にチューブ軸と平行に設けられた例である。
【0040】[整流板変更例4]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図6(ロ) に示す第5下流側整流板8を
設置したのが整流板変更例4である。
【0041】この第5下流側整流板8は、幅aが18m
mで厚みdが2mmの平板による水平整流板部8aと平
行二枚脚板部8bにより構成され、整流板前端位置がバ
ルブシャフト2の後端面から18mm離れた位置(b:
18)にチューブ軸と平行に設けられた例である。
【0042】[整流板変更例5]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図7(イ) に示す第6下流側整流板9を
設置したのが整流板変更例5である。
【0043】この第6下流側整流板9は、幅aが18m
mで厚みdが2mmの平板による水平整流板部9aと井
桁脚板部9bにより構成され、整流板前端位置がバルブ
シャフト2の後端面と一致する位置(b:0)にチュー
ブ軸と平行に設けられた例である。
【0044】上記基本例及び整流板変更例1〜整流板変
更例5の整流板4〜9は、バルブプレート3の下流領域
のうち下部位置を整流することで、低トルク化を図るこ
とができると共に、渦巻きの発生や気流音の発生の防止
を図ることができる。
【0045】[整流板変更例6]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図7(ロ) に示す第7下流側整流板10
を設置したのが整流板変更例6である。
【0046】この第7下流側整流板10は、幅aが18
mmで厚みdが2mmの平板であって、整流板前端位置
がバルブシャフト2の後端面から18mm離れた位置
(b:18)で、整流板下端位置がバルブシャフト2の
下端面から15mm離れた上方位置(c:15)にチュ
ーブ軸と平行に設けられた例である。
【0047】この整流板変更例6の第7下流側整流板1
0では、バルブプレート3の下流領域のうち上部位置を
整流することで、低トルク化と気流音の防止を図ること
ができる。
【0048】[整流板変更例7]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図8(イ) に示す第8下流側整流板11
を設置したのが整流板変更例6である。
【0049】この第8下流側整流板11は、幅aが18
mmで厚みdが2mmの平板を上下位置に配置した上下
の整流板11a,11bにより構成され、上の整流板1
1aは第7下流側整流板10と同じ配置レイアウトで、
下の整流板11bは第1下流側整流板4と同じ配置レイ
アウトであって、2つの整流板10,4を組み合わせた
例である。
【0050】この整流板変更例7の第8下流側整流板1
1では、バルブプレート3の下流領域のうち上部及び下
部位置を整流することで、低トルク化と気流音の防止を
図ることができる。
【0051】[整流板変更例8]基本例の第1下流側整
流板4に代えて、図8(ロ) に示す第9下流側整流板12
を設置したのが整流板変更例6である。
【0052】この第9下流側整流板12は、幅aが18
mmで厚みdが2mmの平板による中心環板部12a
と、中心環板部12aから等角四方に延びる放射板部1
2bにより構成された例である。
【0053】この整流板変更例8の第9下流側整流板1
2では、バルブプレート3の下流領域の全体を整流する
ことで、低トルク化と渦巻きの防止と気流音の防止を図
ることができる。
【0054】(実施の形態2)実施の形態2は、請求項
2,3,4,5に記載の発明に対応するバタフライバル
ブである。
【0055】まず、構成を説明する。
【0056】図9は実施の形態2のバタフライバルブを
示す縦断側面図、図10は実施の形態2のバタフライバ
ルブに設置される上流側整流板の位置と設定状況を示す
図である。
【0057】図9及び図10において、1は排気チュー
ブ、2はバルブシャフト、3はバルブプレート、13は
上流側整流板である。
【0058】実施の形態2のバタフライバルブも実施の
形態1のバタフライバルブと同様に、排気マフラ内やテ
ールチューブ等の車両排気系の途中に設けられ、低回転
・低スロットル域での消音機能の向上と、高回転・高ス
ロットル域でのエンジン出力機能の向上との両立を図っ
た排気系制御バルブとして適用される。
【0059】前記排気チューブ1とバルブシャフト2と
バルブプレート3は、下記の点を除いて実施の形態1と
同様の構成である。
【0060】前記バルブプレート3は、下流側のプレー
ト面が凹凸のないフラットプレート面3aとされてい
る。そして、バルブプレート3の重心点Gを、バルブシ
ャフト2の回転中心軸Oからバルブ開方向の回転モーメ
ントを得る側にオフセット設定されている。
【0061】前記上流側整流板13は、バルブプレート
3の上流位置に設置され、閉トルクを増すバルブプレー
ト3の下半分に向かって流れる排気ガスの流れの一部
を、開トルクを増すバルブプレート3の上半分に向かっ
て流れる排気ガスの流れに加えるように流線中心を変更
する板である。
【0062】具体的な設置仕様を説明すると、まず、バ
ルブプレート3の直径は46mmであり、バルブシャフ
ト2の径は10mmである。上流側整流板13の形状
は、幅aが18mmであり、厚みdが2mmの平板形状
である。上流側整流板13の設置位置は、整流板上端位
置がバルブシャフト2の下端面から5mm上方に離れた
位置(c:5)で、整流板後端位置とバルブシャフト2
の前端面とが20〜30mm離れた位置(b:20〜3
0)で、下流側に向かって上り傾斜角60度で傾斜設定
している(e:60)。
【0063】次に、作用を説明する。
【0064】バルブ閉からバルブ開へ移行するバルブ過
渡期(全閉の25度程度から45度程度の領域)におい
て、バルブプレート3の上流側の流れの状況をみると、
図9の流線(点線)に示されるように、上流側整流板1
3の設定により、流線中心がバルブシャフト2より上側
にあり、閉トルクを増すバルブプレート3の下半分に向
かって流れる排気ガスの流量が抑えられ、逆に、開トル
クを増すバルブプレート3の上半分に向かって流れる排
気ガスの流量が増している。
【0065】すなわち、上流側整流板13が存在しない
場合、流線中心がバルブシャフトより下側にあり、閉ト
ルクを増すバルブプレートの下半分に向かって流れる排
気ガスの流れが多く、この流れがバルブプレートの下半
分の部分を前側から押し、バルブ閉トルクを増している
のに対し、上流側整流板13の設定による流線中心の変
更により、バルブ閉トルクを増していたバルブプレート
の下半分に向かって流れの一部がバルブプレートの上半
分に向かって流れに加えられ、バルブ閉トルクの軽減作
用とバルブ開トルクの増大作用により、バルブ作動トル
クが大幅に低減されることになる。
【0066】この上流側整流板13の具体的な設置仕様
の違いによる作動トルク低減評価を図11に示す表によ
り説明する。
【0067】設置固定条件は、プレート径:46mm、
シャフト径:10mm、板幅a:18mm、板厚d:2
mm、板上端位置のシャフト下端面からの距離c:5m
mである。
【0068】設置変更条件は、板後端位置とシャフト前
端面との距離bを、仕様1,2,3では20mmとし、
仕様3,4,5では30mmとする。また、下流側に向
かう板の上り傾斜角eを、仕様1,4では20度とし、
仕様2,5では40度とし、仕様3,6では60度とし
ている。
【0069】この結果、図11の表の右側部分に示すよ
うに、距離bが20mmであるか30mmであるかどう
かにかかわらず、板の上り傾斜角eが60度に設定され
ている場合が作動トルク低減効果が最も高く、次に、板
の上り傾斜角eが40度に設定されている場合、次に、
板の上り傾斜角eが20度に設定されている場合と続
く。この実験結果に基づき、上流側整流板13を上記の
ように設定した。
【0070】よって、図12のトルク対比特性に示すよ
うに、上流側整流板13が存在しない従来のバルブに比
べ、上流側整流板13が存在する実施の形態2のバルブ
は、積極的に開トルクを増大する流れを作り出すことか
ら、バルブプレート3に作用する上流側での排気ガスの
流れを整流することで、少し開トルクを持つ特性に変更
され、バルブ作動トルクが大幅に低減されることにな
る。
【0071】この点を確認するために、バルブアクチュ
エータの作動圧力に対するバルブ開度と騒音レベルを測
定した結果が図13に示す対比グラフである。
【0072】この図13で分かるように、従来のバルブ
の場合には、約90mmHgの作動圧力でバルブが開き
始めて約140mmHgの作動圧力でバルブ全開となっ
ていたのに対し、実施の形態2のバルブの場合には、約
45mmHgの作動圧力でバルブが開き始めて約75m
mHgの作動圧力でバルブ全開となり、バルブ全開応答
の向上と、バルブ全開作動圧力の大幅な低減がみられ
る。
【0073】また、バルブ動作に伴う気流音による騒音
レベルについても、従来のバルブの場合には、長時間1
00dB以上の騒音が続くのに対し、実施の形態2のバ
ルブの場合には、100dB以上の騒音はほんの短時間
しか続かない。
【0074】次に、効果を説明する。
【0075】(1)バルブプレート3の上流位置に、閉
トルクを増すバルブプレート3の下半分に向かって流れ
る排気ガスの流れの一部を、開トルクを増すバルブプレ
ート3の上半分に向かって流れる排気ガスの流れに加え
るように流線中心を変更する上流側整流板13を設置し
たため、バルブプレート3の上流位置で流体の流れを整
えることによりバルブ作動トルクの低減を図ったバタフ
ライバルブを提供することができる。
【0076】(2)バルブプレート3は、下流側のプレ
ート面が凹凸のないフラットプレート面3aとされてい
るため、閉トルクを増す原因となるバルブプレート3の
背面側での排気ガスの流れの乱れが抑えられる。
【0077】(3)バルブプレート3の重心点Gが、バ
ルブシャフト2の回転中心軸Oからバルブ開方向の回転
モーメントを得る側にオフセット設定されているため、
バルブを開く時、バルブプレート3の自重による開き力
が加わり、バルブが開き易くなる。
【0078】(4)バタフライバルブをバルブアクチュ
エータによるバルブ開閉で排気系機能を制御する排気系
制御バルブとして適用したため、バルブアクチュエータ
のバルブ作動負荷が軽減され、バルブアクチュエータの
小型軽量化の実現やバルブ開閉応答性の向上を達成する
ことができる。
【0079】(その他の実施の形態)実施の形態1,2
では、本発明のバタフライバルブを排気系制御バルブと
して適用する例を示したが、排気ガス以外の流体が流れ
るチューブに設けられる様々な適用箇所のバタフライバ
ルブに本発明を適用することができる。
【0080】実施の形態1,2では、バルブアクチュエ
ータによりバルブ開閉を行なう制御バルブの例を示した
が、手動操作により開閉を行なうバタフライバルブにも
適用することができ、この場合、バルブ作動トルクの低
減により、バルブ開閉操作力を低く抑えることができ
る。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、流体が
流れるチューブの中央部を径方向に貫通するバルブシャ
フトと、該バルブシャフトに固定されたバルブプレート
とを備え、バルブプレートが流線直交方向より少し傾斜
するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置とし、バル
ブプレートが流線方向に一致する位置をバルブ全開位置
とし、バルブシャフトに回転作動トルクを付与すること
によりバルブ開閉を行なうバタフライバルブにおいて、
バルブプレートの下流位置に、バルブプレートを経過し
た直後の流体の流線方向をチューブ軸線方向に一致する
ように整える下流側整流板を設置したため、バルブプレ
ートの下流位置で流体の流れを整えることによりバルブ
作動トルクの低減を図ったバタフライバルブを提供する
ことができるという効果が得られる。
【0082】請求項2記載の発明にあっては、流体が流
れるチューブの中央部を径方向に貫通するバルブシャフ
トと、該バルブシャフトに固定されたバルブプレートと
を備え、バルブプレートが流線直交方向より少し傾斜す
るチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置とし、バルブ
プレートが流線方向に一致する位置をバルブ全開位置と
し、バルブシャフトに回転作動トルクを付与することに
よりバルブ開閉を行なうバタフライバルブにおいて、バ
ルブプレートの上流位置に、閉トルクを増すバルブプレ
ートの下半分に向かって流れる流体の流れの一部を、開
トルクを増すバルブプレートの上半分に向かって流れる
流体の流れに加えるように流線中心を変更する上流側整
流板を設置したため、バルブプレートの上流位置で流体
の流れを整えることによりバルブ作動トルクの低減を図
ったバタフライバルブを提供することができるという効
果が得られる。
【0083】請求項3記載の発明にあっては、請求項2
記載のバタフライバルブにおいて、バルブプレートを、
下流側のプレート面が凹凸のないフラットプレート面と
したため、請求項2記載の発明の効果に加え、閉トルク
を増す原因となるバルブプレートの背面側での流体の流
れの乱れを抑えることができる。
【0084】請求項4記載の発明にあっては、請求項2
または請求項3記載のバタフライバルブにおいて、バル
ブプレートの重心点を、バルブシャフトの回転中心軸か
らバルブ開方向の回転モーメントを得る側にオフセット
設定したため、請求項2または請求項3記載の発明の効
果に加え、バルブを開く時、バルブプレートの自重によ
る開き力が加わり、バルブを開き易くすることができ
る。
【0085】請求項5記載の発明にあっては、請求項1
ないし請求項4記載のバタフライバルブにおいて、チュ
ーブを、自動車の排気系の途中に設けられ、排気ガスが
流れる排気チューブとし、バルブシャフトにバルブアク
チュエータを連結し、バルブの開閉により排気系機能を
制御する排気系制御バルブとして適用したため、請求項
1ないし請求項4記載の発明の効果に加え、バルブアク
チュエータのバルブ作動負荷が軽減され、バルブアクチ
ュエータの小型軽量化の実現やバルブ開閉応答性の向上
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のバタフライバルブを示す縦断側
面図である。
【図2】実施の形態1のバタフライバルブに設置される
下流側整流板の位置と設定状況を示す図である。
【図3】実施の形態1のバタフライバルブに設置された
下流側整流板を示す図2のA−A線断面図である。
【図4】実施の形態1のバタフライバルブと従来のバタ
フライバルブでのバルブ作動トルク対比グラフを示す図
である。
【図5】実施の形態1のバタフライバルブでの整流板変
更例1,2による下流側整流板を示す断面図である。
【図6】実施の形態1のバタフライバルブでの整流板変
更例3,4による下流側整流板を示す断面図である。
【図7】実施の形態1のバタフライバルブでの整流板変
更例5,6による下流側整流板を示す断面図である。
【図8】実施の形態1のバタフライバルブでの整流板変
更例7,8による下流側整流板を示す断面図である。
【図9】実施の形態2のバタフライバルブを示す縦断側
面図である。
【図10】実施の形態2のバタフライバルブに設置され
る上流側整流板の位置と設定状況を示す図である。
【図11】実施の形態2のバタフライバルブに設置され
た上流側整流板の設置仕様の違いによる作動トルク低減
評価を示す表である。
【図12】実施の形態2のバタフライバルブと従来のバ
タフライバルブでのバルブ作動トルク対比グラフを示す
図である。
【図13】実施の形態2のバタフライバルブと従来のバ
タフライバルブでのバルブ開度と騒音レベルの対比グラ
フを示す図である。
【図14】従来のバタフライバルブを示す縦断側面図で
ある。
【図15】従来のバタフライバルブでのバルブ開過渡期
におけるバルブプレート前後での排気ガスの流れを示す
図である。
【符号の説明】
1 排気チューブ 2 バルブシャフト 3 バルブプレート 4 第1下流側整流板 13 上流側整流板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流れるチューブ(1)の中央部を
    径方向に貫通するバルブシャフト(2)と、該バルブシ
    ャフト(2)に固定されたバルブプレート(3)とを備
    え、バルブプレート(3)が流線直交方向より少し傾斜
    するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置とし、バル
    ブプレート(3)が流線方向に一致する位置をバルブ全
    開位置とし、バルブシャフト(2)に回転作動トルクを
    付与することによりバルブ開閉を行なうバタフライバル
    ブにおいて、 前記バルブプレート(3)の下流位置に、バルブプレー
    ト(3)を経過した直後の流体の流線方向をチューブ軸
    線方向に一致するように整える下流側整流板(4)を設
    置したことを特徴とするバタフライバルブ。
  2. 【請求項2】 流体が流れるチューブ(1)の中央部を
    径方向に貫通するバルブシャフト(2)と、該バルブシ
    ャフト(2)に固定されたバルブプレート(3)とを備
    え、バルブプレート(3)が流線直交方向より少し傾斜
    するチューブ内面接触位置をバルブ全閉位置とし、バル
    ブプレート(3)が流線方向に一致する位置をバルブ全
    開位置とし、バルブシャフト(2)に回転作動トルクを
    付与することによりバルブ開閉を行なうバタフライバル
    ブにおいて、 前記バルブプレート(3)の上流位置に、閉トルクを増
    すバルブプレート(3)の下半分に向かって流れる流体
    の流れの一部を、開トルクを増すバルブプレート(3)
    の上半分に向かって流れる流体の流れに加えるように流
    線中心を変更する上流側整流板(13)を設置したこと
    を特徴とするバタフライバルブ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のバタフライバルブにおい
    て、 前記バルブプレート(3)を、下流側のプレート面が凹
    凸のないフラットプレート面(3a)としたことを特徴
    とするバタフライバルブ。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載のバタフラ
    イバルブにおいて、 前記バルブプレート(3)の重心点(G)を、バルブシ
    ャフト(2)の回転中心軸(O)からバルブ開方向の回
    転モーメントを得る側にオフセット設定したことを特徴
    とするバタフライバルブ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載のバタフラ
    イバルブにおいて、 前記チューブを、自動車の排気系の途中に設けられ、排
    気ガスが流れる排気チューブ(1)とし、 前記バルブシャフト(2)にバルブアクチュエータを連
    結し、 バルブの開閉により排気系機能を制御する排気系制御バ
    ルブとして適用したことを特徴とするバタフライバル
    ブ。
JP22340497A 1997-08-20 1997-08-20 バタフライバルブ Pending JPH1162636A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10142197B4 (de) * 2001-05-30 2009-07-30 Mitsubishi Denki K.K. Ansaugluftstrom-Steuervorrichtung für eine Verbrennungskraftmaschine
JP2016191498A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 高砂熱学工業株式会社 流量調整ダンパ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10142197B4 (de) * 2001-05-30 2009-07-30 Mitsubishi Denki K.K. Ansaugluftstrom-Steuervorrichtung für eine Verbrennungskraftmaschine
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