JPH116163A - 地下構造物構築工法 - Google Patents
地下構造物構築工法Info
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- JPH116163A JPH116163A JP9160302A JP16030297A JPH116163A JP H116163 A JPH116163 A JP H116163A JP 9160302 A JP9160302 A JP 9160302A JP 16030297 A JP16030297 A JP 16030297A JP H116163 A JPH116163 A JP H116163A
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- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Abstract
の揚水や凍結、薬液注入等の方法をとることなく、大深
度地下構造物を構築し、周辺地盤への影響の減少、山留
め壁の簡素化を図り、かつ躯体品質を向上させる。 【解決手段】 地下構造物の外壁より大きい形状で山留
め壁10を構築してその内側の地盤を揚水しながら浅深
度部分まで掘削し、掘削した浅深度部分にて大深度部分
に設置する下部躯体16を構築し、その後、掘削した浅
深度部分を湛水して前記下部躯体16を浮遊させ、該浮
遊させた下部躯体16を曳航させながら該下部躯体16
上から大深度部分を水中掘削し、該下部躯体16上面に
水面まで達するエアシャフト24を取り付け、内部に注
水しながら水中掘削した大深度部分に前記下部躯体16
を静かに沈設させ、この下部躯体16と山留め壁10と
の隙間を止水処理し、下部躯体16の上部の浅深度部分
を排水し、この浅深度部分にて上部躯体32を構築す
る。
Description
透水性の高い砂礫地盤などの大量の地下水が湧水する地
盤に建築物地階や地下駐車場などの大深度構造物を構築
する場合に好適に用いられる地下構造物構築工法に関す
る。
度地下構造物を構築するときの工法として従来、下記の
工法が一般的に用いられている。 (1)揚水工法 山留壁で締切った後、内部の地下水を深井戸などで揚水
して水位を低下させながら掘削、山留支保工を繰り返し
て、計画床付け地盤から順巻で躯体を構築する工法であ
る。 (2)薬液注入工法、地盤改良工法 山留壁で締切った後、計画床付け盤以深の掘削地盤が盤
膨れを生じない深さに不透水層になるよう、地表面から
薬液を注入したり、セメントミルクを混合・撹拌する工
法である。 (3)凍結工法 上記(2)で説明した工法と同じ目的で、計画床付け以
深の地盤を凍結させて不透水層を構築する工法である。 (4)ケーソン工法 地上または半地下で構築した躯体内部を水中掘削(オー
プン・ケーソン)したり、地下水圧とバランスした圧力
まで送気しながらドライ掘削して順次沈降させる工法で
ある。
来の工法にあっては、次の問題があった。 (1)の工法では、地下水位の高い透水性地盤の場合、
揚水による周辺地盤の変状、家屋被害、井戸枯れ、構築
する躯体品質の低下、排水の下水料金や井戸設置による
工費増、あるいは工期が長いといった問題があった。 (2)の工法では、施工面積が広い時や不透水にする地
盤が深い場合に、工費、工期を大幅に増加させたり、地
下水を汚染させる等の問題があった。 (3)の工法では、工費・工期の増加の他、凍結時の地
盤隆起、あるいは躯体品質の低下といった問題があっ
た。 (4)の工法では、工費・工期の増加の他、躯体形状や
壁厚に制約が生じる上、周辺地盤の変状やそれに伴う家
屋被害、施工時の景観疎外、漏気音などの公害、仮壁撤
去に伴う産廃物の発生などの問題があった。
で、地下水位が高い透水性地盤において大深度地下構造
物を構築する際、地下水の揚水や凍結、薬液注入等の方
法をとることなく構築でき、これにより前記の諸問題を
解決することができる地下構造物構築工法を提供するこ
とを目的とする。
めに、請求項1記載の発明では、地下構造物の外壁に当
たる箇所に山留め壁を構築し、該山留め壁の内側の地盤
を揚水しながら盤膨れなどの問題が生じない浅深度部分
まで掘削し、この掘削した浅深度部分にて大深度部分に
設置する下部躯体を構築し、その後、掘削した浅深度部
分を湛水して前記下部躯体を浮遊させ、該浮遊させた下
部躯体を曳航させながら該下部躯体上から大深度部分を
水中掘削し、該水中掘削した大深度部分に前記下部躯体
を該下部躯体内部に注水する方法で沈設させ、この下部
躯体と前記山留め壁との隙間を止水処理し、下部躯体の
上部の浅深度部分を排水し、この浅深度部分にて上部躯
体を構築することを特徴としている。請求項2記載の地
下構造物構築工法は、請求項1記載の地下構造物構築工
法において、前記下部躯体を複数の分割下部躯体から構
成し、これら分割下部躯体を曳航させながら該下部躯体
上から水中掘削を行うことを特徴としている。
求項1または請求項2記載の地下構造物構築工法におい
て、少なくとも最後に沈設させる分割下部躯体を、他の
分割下部躯体上にて構築し、他の分割下部躯体を沈設さ
せることにより、最後の分割下部躯体を浮遊させ、この
浮遊させた最後の分割下部躯体を曳航して所定位置に沈
設することを特徴としている。請求項4記載の地下構造
物構築工法は、請求項2記載の地下構造物構築工法にお
いて、少なくとも最後に沈設させる分割下部躯体以外の
他の 分割下部躯体上にて、上部が開放された箱状の鋼
殻を構築し、他の分割下部躯体を沈設させることによ
り、前記鋼殻を浮遊させ、この浮遊させた鋼殻上に最後
の分割下部躯体を構築し、この最後の分割下部躯体を曳
航して所定位置に沈設することを特徴としている。
施の形態を説明する。図1〜図3は、本発明工法によっ
て構築する地下構造物を示すものであり、ここでは地下
駐車場を構築する例を示す。図1(a)は地下1階、図
1(b)は地下2階のそれぞれ平面図であり、図2は図
1(a)のAーA線に沿った断面図、図3は他の面に沿
った断面図である。これらの図に示すように地下1階に
は複数の入庫エレベータ1、複数の出庫エレベータ2、
並びにエントランス部3が設けられ、エレベータホール
の下方に当たる地下2階は駐車場スペース4とされてい
る。
による。 (1)山留め壁及び簡易排水施設の構築工程 図4に示すように、地下構造物の外壁より大きい形状
で、掘削機10Aによって例えばTRD連壁や矢板板に
よる連続地中壁等の山留め壁10を構築する。また、山
留め壁10によって囲まれる内側部分には、簡易な深井
戸11を設置する。これは、後述する浅深度深さまでド
ライ掘削するためのものである。図4中符号13は、ベ
ノト機、14aは第1滞水層、14bは第2滞水層、1
4cは第3滞水層をそれぞれ示す。
築工程 図5及び図6に示すように、深井戸11から山留め壁1
0内を揚水して地下水を低下させてドライ掘削を行い、
山留め壁10をその上方側から順次アースアンカー15
などで支保していく。そして、この掘削した浅深度部分
にて、駐車場スペース4となる下部躯体16を、下部躯
体16A,16Bに分割してクレーン17等を用いて構
築する。このときの一次掘削深さH1は、許容揚水量、
構築する下部躯体16A,16Bが地下水によって浮上
する限界深さHU、盤膨れなど問題が発生する限界など
から判断して決定される。ここで、H1≦HUの時には、
下部躯体16A,16Bの一部を構築し、それ以外の時
は下部躯体16A,16Bの全てを構築する。また、下
部躯体16A,16Bが浮かないくらい浅い場合には、
下部躯体16A,16Bを途中まで構築して浮かせた
後、水面上で構築する。
構築後、山留め壁10内を湛水し、構築した下部躯体1
6A,16Bを浮上させる。ここで、下部躯体16A,
16Bが未完成の場合は、浮かせた状態にて完成させ
る。次いで、下部躯体16A,16B上に掘削機18、
土砂水切り設備19及び外部からの渡り桟橋20、下部
躯体16A,16B同士の渡り桟橋21を設置し、その
後、下部躯体16A,16Bを前後(図における左右方
向)等に曳航させながら、下部躯体16A,16Bの下
方側の設置個所を設置深さまで掘削する。このとき、山
留め壁10は無支保工となるため、山留め壁10の強度
を、設置深さまでの掘削に耐えられる強度としておく。
つまり、山留め壁10の強度から最終床付け深さが決定
される。
イムを除去し、下部躯体16A,16Bの沈設部に仮設
支持台22を構築するとともに、仮設支持台22の高さ
まで基礎栗石23を敷き並べて沈設部におけるスライム
を防止する。次いで、下部躯体16A,16Bの内部に
仮壁を用いて複数の室に分割し、下部躯体16A,16
Bにエアーシャフト24を取り付け、下部躯体16A,
16Bの内部の注水量を制御したり、あるいは下部躯体
16A,16Bに浮きを取り付けて、これら下部躯体1
6A,16Bを沈設部の仮設支持台22上に沈設させ
る。なお、下部躯体16A,16Bは、水面上あるいは
沈設後に、PC鋼線などによって緊張して一体化する。
その後、下部躯体16A,16Bの周囲、つまり、下部
躯体16A,16Bと基礎栗石23、下部躯体16A,
16Bと山留め壁10との空隙に、注入管25からモル
タルあるいは流動化処理土等の不透水性材料からなる注
入材を注入し、完全に止水する。図中符号26は、注入
材を注入する注入装置である。
置工程 図10に示すように、前記注入材が硬化したら、山留め
壁10内の浅深度部分を排水する。なお、下部躯体16
A,16Bが浮き上がるような場合には、浮き上がり防
止アンカー27等を設置して対策する。図中符号28
は、アンカー打ち込み機である。また、下部躯体16
A,16B同士の間等、他の躯体と一体化する部分に
は、表面の目荒らし、アンカー筋29の設置等を行って
おく。
Bにアンカー筋29と一体に、入庫エレベータ1及び出
庫エレベータ2が設けられた入出庫部30、エントラン
ス部3及び駐輪場31等からなる上部躯体32を構築す
る。そして、この上部躯体32の外壁部に外防水を施
し、その後、躯体の埋め戻しを行いながら、アースアン
カー15を除去していく。上部躯体が完全に構築された
ら、下部躯体16A,16B内を排水して各種仕上げ施
工を行う。以上の工程によって前記図1〜図3に示した
地下駐車場を構築することができる。
積が狭い場合は、床付け掘削躯体曳航工程にて、水中掘
削が困難となる場合があるが、このような場合は、下部
躯体を分割するとともに、少なくとも最後の分割躯体を
鋼殻躯体として、水面上で構築して沈設する方法を行
う。この場合には、以下の手順を行う。まず、図13に
示すように、浅深度地盤上にて最後の躯体以外の躯体1
6Aをコンクリートにて構築し、その後、湛水して躯体
16Aを浮遊させ、この躯体16A上から水中掘削を行
い、次いで、この躯体16Aの上部にて、鋼殻33を溶
接して箱状に一体化する。
を所定位置に沈設して、その上部にて組み立てた鋼殻3
3を浮かせ、この浮かせた鋼殻33上にコンクリートに
て躯体16Bを構築する。鋼殻31上に構築した躯体1
6Bを鋼殻33とともに所定位置に沈設し、その後、躯
体16A,16Bと山留め壁10との間に止水性材料か
らなる注入材を充填して止水処理を施し、躯体16A,
16B同士を連結する。
を分割して水中掘削を行う例を説明したが、下部躯体1
6の曳航を十分に行うことができる構築面積が確保され
れば、下部躯体16を一括して構築し、水中掘削して沈
設することができるのは勿論である。また、前記実施の
形態では、本発明工法により地下駐車場を構築する場合
を例にとって説明したが、勿論、本発明工法は、他の地
下構造物を構築する場合にも適用できる。
造物構築工法によれば、下記の効果を得ることができ
る。 (1)地下水を低下させるための揚水量が大幅に低下す
るとともに、周辺地盤の変状、井戸枯れ、地盤沈下等の
不具合が減少する。 (2)山留め壁の断面が小さいもので済むうえ、支保形
式がアースアンカーになるため作業効率が大幅に向上す
る。 (3)揚水や地盤改良のように完成後不必要な工種がほ
とんど無く、工費、工程が改善される。 (4)掘削のための仮設構台が不要になり、これにかか
る箱抜きなどの本設の躯体品質の低下が無いうえ、工
費、工程も改善される。 (5)下部躯体と山留め壁との間を止水処理するため、
漏水の危険が大幅に低下する。 (6)浅深度地盤にて躯体を構築するため、構築に関わ
る作業効率が大幅に向上する。 (7)薬液注入や圧気に係わる地下水汚染、漏気音など
の公害の心配がない。 (8)排水にかかる下水や河川の容量負担がほとんどな
い上、下水料金などに係わる工事費を低減できる。 (9)下部躯体を分割して水中掘削するので、構造物構
築面積が狭い場合でも、分割下部躯体を曳航させて、そ
の下方の地盤を確実に水中掘削することができる。 (10)下部躯体を分割し、少なくとも最後の分割下部
躯体を他の下部躯体の上部にて構築して、他の下部躯体
の沈設時に浮遊させて所定場所にて沈設するので、狭い
構築面積でも確実に水中掘削を行うことができる。
法により構築される地下駐車場を示し、(a)が地下1
階の平面図、(b)が地下2階の平面図である。
法の手順を説明する断面図である。
法の手順を説明する平面図である。
法の手順を説明する断面図である。
法の手順を説明する平面図である。
法の手順を説明する断面図である。
法の手順を説明する断面図である。
工法の手順を説明する断面図である。
工法の手順を説明する平面図である。
工法の手順を説明する断面図である。
構築工法の手順を説明する断面図である。
構築工法の手順を説明する断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 地下構造物の外壁に当たる箇所に山留め
壁を構築し、 該山留め壁の内側の地盤を揚水しながら浅深度部分まで
掘削し、 この掘削した浅深度部分にて大深度部分に設置する下部
躯体を構築し、 その後、掘削した浅深度部分を湛水して前記下部躯体を
浮遊させ、 該浮遊させた下部躯体を曳航させながら大深度部分を水
中掘削し、 該水中掘削した大深度部分に前記下部躯体を沈設させ、 この下部躯体と前記山留め壁との隙間を止水処理し、 下部躯体の上部の浅深度部分を排水し、 この浅深度部分にて上部躯体を構築することを特徴とす
る地下構造物構築工法 - 【請求項2】 前記下部躯体を複数の分割下部躯体から
構成し、これら分割下部躯体を曳航させながら水中掘削
を行うことを特徴とする請求項1記載の地下構造物構築
工法。 - 【請求項3】 少なくとも最後に沈設させる分割下部躯
体を、他の分割下部躯体上にて構築し、他の分割下部躯
体を沈設させることにより、最後の分割下部躯体を浮遊
させ、この浮遊させた最後の分割下部躯体を曳航して所
定位置に沈設することを特徴とする請求項1または請求
項2記載の地下構造物構築工法。 - 【請求項4】 少なくとも最後に沈設させる分割下部躯
体以外の他の分割下部躯体上にて、上部が開放された箱
状の鋼殻を構築し、他の分割下部躯体を沈設させること
により、前記鋼殻を浮遊させ、この浮遊させた鋼殻上に
最後の分割下部躯体を構築し、この最後の分割下部躯体
を曳航して所定位置に沈設することを特徴とする請求項
2記載の地下構造物構築工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16030297A JP3656366B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 地下構造物構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16030297A JP3656366B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 地下構造物構築工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH116163A true JPH116163A (ja) | 1999-01-12 |
JP3656366B2 JP3656366B2 (ja) | 2005-06-08 |
Family
ID=15712030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16030297A Expired - Fee Related JP3656366B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 地下構造物構築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3656366B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102296502A (zh) * | 2011-06-03 | 2011-12-28 | 天津住宅集团建设工程总承包有限公司 | 一种临近建筑物汽车坡道后施工方法 |
-
1997
- 1997-06-17 JP JP16030297A patent/JP3656366B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102296502A (zh) * | 2011-06-03 | 2011-12-28 | 天津住宅集团建设工程总承包有限公司 | 一种临近建筑物汽车坡道后施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3656366B2 (ja) | 2005-06-08 |
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