JPH1160665A - ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

Info

Publication number
JPH1160665A
JPH1160665A JP24026397A JP24026397A JPH1160665A JP H1160665 A JPH1160665 A JP H1160665A JP 24026397 A JP24026397 A JP 24026397A JP 24026397 A JP24026397 A JP 24026397A JP H1160665 A JPH1160665 A JP H1160665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
resin
present
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24026397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Akatsuka
泰昌 赤塚
Koji Nakayama
幸治 中山
Katsuhiko Oshimi
克彦 押見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP24026397A priority Critical patent/JPH1160665A/ja
Publication of JPH1160665A publication Critical patent/JPH1160665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】その硬化物の吸水性及び誘電率、誘電正接の低
い硬化物を与えるノボラック型樹脂及びエポキシ樹脂を
提供すること。 【解決手段】o−シクロヘキシルフェノールとホルマリ
ンとを酸触媒の存在下で縮合反応させることにより得ら
れるノボラック型樹脂、該ノボラック型樹脂のフェノー
ル性水酸基をジグリシジルエーテル化することにより得
られるエポキシ樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐水性、低誘電性に
優れた硬化物を与えるノボラック型樹脂及びエポキシ樹
脂に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、工業的に最も使用されて
いるエポキシ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロル
ヒドリンを反応させて得られる液状および固形のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂がある。そのほか液状のビス
フェノールA型エポキシ樹脂にテトラブロモビスフェノ
ールAを反応させて得られる難燃性固形エポキシ樹脂な
どが汎用エポキシ樹脂として工業的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記した
様な汎用エポキシ樹脂は分子量が大きくなるにつれて粘
度は上昇し、それを使用して得られる硬化物の靭性は向
上するものの耐熱性が低下するという欠点がある。また
耐熱性の低下を補うためにクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂を混合した場合に得ら
れる硬化物は耐熱性は高くなるものの、吸水率が高くな
るという欠点がある。また、近年のめざましい半導体分
野の進歩、特に信号速度の高速化に伴い、これらに使用
される電気絶縁材料への低誘電性の要求が高まってお
り、耐水性に優れしかも誘電率及び誘電正接の低いエポ
キシ樹脂及びその硬化剤の出現が待ち望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、その硬化物の耐水性、低誘電性に優れたエポ
キシ樹脂を求めて鋭意検討した結果、特定の分子構造を
有するノボラック型樹脂及びエポキシ樹脂が上述の特性
を満たすものであることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
【0005】すなわち本発明は (1)下記式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、nは平均値であり0〜5の正数を
表す。)で表されるノボラック型樹脂(a)、(2)下
記式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、nは平均値であり0〜5の正数を
表す。Gはグリシジル基を表す。)で表されるエポキシ
樹脂、(3)エポキシ樹脂(c)上記(1)記載のノボ
ラック型樹脂(a)を含有してなるエポキシ樹脂組成
物、(4)上記(2)記載のエポキシ樹脂硬化剤(d)
を含有してなるエポキシ樹脂組成物、(5)上記(1)
記載のノボラック型樹脂(a)上記(2)記載のエポキ
シ樹脂(b)を含有してなるエポキシ樹脂組成物、
(6)硬化促進剤を含有する上記(3)、(4)及び
(5)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物、
(7)無機充填材を含有する上記(3)、(4)、
(5)及び(6)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂
組成物、(8)上記(3)、(4)、(5)、(6)及
び(7)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を
硬化してなる硬化物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における式(1)で表され
るノボラック型樹脂の製造方法としては公知の方法が採
用できる。具体例としては、例えばo−シクロヘキシル
フェノールとホルマリンとを酸触媒の存在下で縮合反応
させることにより得ることが出来る。
【0011】式(2)で表される化合物は例えば、式
(1)で表される化合物とエピハロヒドリンとの反応を
アルカリ金属水酸化物の存在下で行うことにより得るこ
とが出来る。
【0012】上記縮合反応においては酸触媒を用いる。
酸触媒としては、種々のものが使用できるが塩酸、硫
酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸などの無機或い
は有機酸、三弗化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化
亜鉛などのルイス酸が好ましく、特にp−トルエンスル
ホン酸、硫酸、塩酸が好ましい。これら酸触媒の使用量
は特に限定されるものではないがo−シクロヘキシルフ
ェノールの使用量に対し、通常0.01〜30重量%で
ある。
【0013】上記縮合反応において使用されるホルマリ
ンの形状としてはその水溶液でもよく、固形の重合体で
あるパラホルムアルデヒドでもよい。ホルマリンの水溶
液を使用する場合は反応系内に滴下することが好まし
い。
【0014】o−シクロヘキシルフェノールとホルマリ
ンの使用割合としてはo−シクロヘキシルフェノール1
モルに対して通常0.1〜0.95モル、好ましくは
0.2〜0.9モルである。
【0015】上記縮合反応を行う場合は溶媒を使用して
もよく、また無溶媒で反応を行ってもよい。溶媒を使用
する場合はメチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、トルエン、キシレン等が好ましい。溶媒を使用する
場合はその使用量はo−シクロヘキシルフェノールの重
量に対して10〜400%が好ましく、特に20〜30
0%が好ましい。これらの溶媒類は単独で、或いは数種
類を混合して使用することが出来る。
【0016】また上記縮合反応を行う場合に、反応を円
滑に進行させるために、反応に伴って生じる生成水を除
去することは好ましい。
【0017】上記縮合反応の温度は通常60〜160
℃、好ましくは70〜150℃である。反応時間は通常
30分〜10時間、好ましくは1〜8時間である。
【0018】反応終了後、中和処理或いは水洗処理を行
って生成物のpHを3〜7好ましくは5〜7に調節す
る。水洗処理を行う場合は水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、ア
ンモニア、リン酸二水素ナトリウム、更にはジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、アニリン、フェ
ニレンジアミン等の有機アミン等様々な塩基性物質等を
中和剤として用いて処理してもよい。また水洗処理の場
合は常法に従って行えばよい。例えば反応混合物中に上
記中和剤を溶解した水を加え分液抽出操作を繰り返す。
【0019】中和或いは水洗処理を行った後、減圧加熱
下で溶剤及び未反応のo−シクロヘキシルフェノールを
留去し式(1)で表される化合物を得ることが出来る。
【0020】式(1)で表される化合物から式(2)で
表される本発明のエポキシ樹脂を得る方法としてはそれ
自体公知の方法が採用できる。例えば式(1)で表され
るノボラック型樹脂と過剰のエピクロルヒドリン、エピ
ブロムヒドリン等のエピハロヒドリンの溶解混合物に水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物を添加し、または添加しながら20〜120℃で反
応させることにより本発明のエポキシ樹脂を得ることが
出来る。
【0021】本発明のエポキシ樹脂を得る反応におい
て、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよ
く、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続
的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連
続的に水及びエピハロヒドリンを流出させ、更に分液し
水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す
方法でもよい。
【0022】また、式(1)で表されるノボラック型樹
脂とエピハロヒドリンの溶解混合物にテトラメチルアン
モニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマ
イド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の
4級アンモニウム塩を触媒として添加し20〜120℃
でアルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加え、2
0〜120℃で反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させ
る方法でもよい。
【0023】通常これらの反応において使用されるエピ
ハロヒドリンの量は式(1)で表される化合物の水酸基
1当量に対し通常1〜20モル、好ましくは2〜10モ
ルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は式(2)で
表される化合物中の水酸基1当量に対し通常0.8〜
2.0モル、好ましくは0.9〜1.8モルである。更
に、反応を円滑に進行させるためにメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等のアルコール類の他ジメチル
スルホン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性
溶媒などを添加して反応を行うことが好ましい。
【0024】アルコール類を使用する場合、その使用量
はエピハロヒドリンの量に対し通常2〜20重量%、好
ましくは4〜15重量%である。非プロトン性極性溶媒
を使用する場合はエピハロヒドリンの量に対し5〜15
0重量%、より好ましくは10〜140重量%である。
【0025】これらのエポキシ化反応の反応物を水洗
後、または水洗無しに加熱減圧下、100〜150℃、
圧力10mmHg以下でエピハロヒドリンや他の添加溶
媒などを除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少な
いエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂を
再びトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチル
ケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて
更に反応を行い閉環を確実なものにすることもできる。
この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に
使用した式(1)の化合物の水酸基1当量に対して通常
0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モ
ルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は
通常0.5〜2時間である。
【0026】反応終了後、生成した塩を濾過、水洗など
により除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトンなどの溶剤を留去す
ることにより本発明のエポキシ樹脂が得られる。
【0027】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。前記(3)、(5)、(6)及び(7)記
載の本発明のエポキシ樹脂組成物において本発明のノボ
ラック型樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として作用し、こ
の場合本発明のノボラック型樹脂を単独でまたは他の硬
化剤と併用することが出来る。併用する場合、本発明の
ノボラック型樹脂の全硬化剤中に占める割合は30重量
%以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0028】本発明のノボラック型樹脂と併用され得る
他の硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物
系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが
挙げられる。用い得る硬化剤の具体例としては、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホ
ロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体
とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、
無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸、フェノ−ルノボラック、アラルキレンフェノー
ル樹脂等を始めとする多価フェノール類及びこれらの変
性物、イミダゾ−ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン
誘導体などが挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
【0029】前記(4)、(5)、(6)及び(7)記
載のエポキシ樹脂組成物において本発明のエポキシ樹脂
は単独でまたは他のエポキシ樹脂と併用して使用するこ
とが出来る。併用する場合、本発明のエポキシ樹脂の全
エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好まし
く、特に40重量%以上が好ましい。
【0030】本発明のエポキシ樹脂と併用し得る他のエ
ポキシ樹脂としてはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタ
ン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付
加反応型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらエポキ
シ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上混合して使用し
てもよい。
【0031】前記(3)記載のエポキシ樹脂組成物にお
いて、硬化剤として本発明のノボラック型樹脂を用いる
場合、エポキシ樹脂としては前記の他のエポキシ樹脂や
本発明のエポキシ樹脂を用いることが出来る。
【0032】また前記(4)記載のエポキシ樹脂組成物
において、エポキシ樹脂として本発明のエポキシ樹脂を
用いる場合、硬化剤としては前記の他の硬化剤や本発明
のノボラック型樹脂を用いることが出来る。
【0033】本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化
剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し
て0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に
対して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当
量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬
化物性が得られない恐れがある。
【0034】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等
のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が挙
げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量部に対
して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いられる。
【0035】本発明のエポキシ樹脂組成物は必要により
無機充填材を含有する。用いうる無機充填材の具体例と
してはシリカ、アルミナ、タルク等が挙げられる。無機
充填材は本発明のエポキシ樹脂組成物中において0〜9
0重量%を占める量が用いられる。更に本発明のエポキ
シ樹脂組成物には、シランカップリング剤、ステアリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム等の離型剤、顔料等の種々の配合剤を添加する
ことができる。
【0036】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
所定の割合で均一に混合することにより得られる。本発
明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様
の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えば
本発明に用いられているエポキシ樹脂と硬化剤、並びに
必要により硬化促進剤、無機充填材及び配合剤とを必要
に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になる
まで充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエポ
キシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファ−成
形機などを用いて成形し、好ましくは80〜200℃で
2〜10時間加熱することにより本発明の硬化物を得る
ことができる。
【0037】また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエ
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ
−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アル
ミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプ
リプレグを熱プレス成形して硬化物を得ることもでき
る。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該
溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは1
5〜70重量%、特に好ましくは15〜65重量%を占
める量を用いる。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部
である。
【0039】実施例1 温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガ
スパージを施しながら、o−シクロヘキシルフェノール
176部、p−トルエンスルホン酸1.8部を加え70
℃まで昇温した。更に系内に35%のホルマリン水溶液
51部を1時間かけて滴下し、その後生成する水及びホ
ルマリン水溶液中の水を系外に除去しながら、100℃
まで昇温し3時間反応させた。
【0040】反応系内にメチルイソブチルケトン200
部、20重量%のリン酸二水素ナトリウム20部及び水
50部を加え撹拌した後静置し水層を除去した。更に水
洗を2回繰り返し、エバポレーターを用いて加熱減圧
下、油層からメチルイソブチルケトン及び未反応のo−
シクロヘキシルフェノールを除去することにより本発明
の式(1)で表されるノボラック型樹脂(A)117部
を得た。得られたノボラック型樹脂の水酸基当量は18
8g/eq、軟化点は118.8℃、式(1)における
nの値は2.2(平均値)であった。
【0041】実施例2 温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガ
スパージを施しながら、実施例1で得られたノボラック
型樹脂(A)94部、エピクロルヒドリン185部、ジ
メチルスルホキシド46部を仕込み溶解させた。、更に
45℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム20部を1
00分かけて分割添加し、その後、更に45℃で2時
間、70℃で30分反応させた。反応終了後、ロータリ
ーエバポレーターを使用し、130℃で加熱減圧下ジメ
チルスルホキシド及び過剰のエピクロルヒドリン等を留
去し、残留物に244部のメチルイソブチルケトンを加
え溶解した。
【0042】更にこのメチルイソブチルケトンの溶液を
70℃に加熱し30重量%の水酸化ナトリウム水溶液5
部を添加し1時間反応させた後、反応混合物の水洗浄液
のpHが中性となるまで水洗を繰り返した。更に水層は
分離除去し、ロータリエバポレーターを使用して油層か
ら加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去し、前記式
(2)で表されるエポキシ樹脂(B)117部を得た。
得られたエポキシ樹脂(A)の軟化点は82.4℃であ
り、エポキシ当量は256g/eq、式(2)における
nの値は2.2(平均値)であった。
【0043】実施例3〜5 実施例3として実施例1で得られたノボラック型樹脂
(A)に対しエポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂EOCN−1020(エポキシ当量
200g/eq、軟化点62℃、日本化薬(株)製)を
用い、実施例4として実施例2で得られたエポキシ樹脂
(B)に対し硬化剤としてフェノールノボラック(水酸
基当量106g/eq、軟化点83℃)を用い、実施例
5としてエポキシ樹脂(B)に対し硬化剤としてノボラ
ック型樹脂(A)を用い、硬化促進剤としてトリフェニ
ルホスフィン(TPP)を用いて表1の配合物の組成の
欄に示す重量割合で配合して、70℃で15分ロールで
混練し150℃、成型圧力50kg/cm2 で180秒
間トランスファー成型して、その後160℃で2時間、
更に180℃で8時間硬化せしめて試験片を作成し、下
記の条件で吸水率及び誘電率を測定した。
【0044】吸水率 試験片として直径5cm×厚み3mmの円盤型の硬化物
を用いて、100℃の水中で20時間煮沸し、その前後
の重量変化より算出した(%)。 誘電率 JIS 6481(誘電率及び誘電正接)に準拠して測
定した。
【0045】
【表1】 表1 実 施 例 3 4 5 配合物の組成 EOCN−1020 100 ノボラック型樹脂(A) 94 73 エポキシ樹脂(B) 100 100 フェノールノボラック 41 TPP 1 1 1 硬化物の物性 吸水率 1.02 0.91 0.85 誘電率 3.65 3.53 3.48 誘電正接 0.011 0.010 0.008
【0046】表1より本発明のエポキシ樹脂及び/また
はノボラック型樹脂の硬化物は、低い吸水率及び誘電
率、誘電正接を示す。
【0047】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂は、従来使用され
てきたエポキシ樹脂及び/またはノボラック型樹脂は、
耐水性及び誘電特性に優れた硬化物を与え、成形材料、
注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジストなどの広
範囲の用途にきわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 B C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中、nは平均値であり0〜5の正数を表す。)で表
    されるノボラック型樹脂(a)。
  2. 【請求項2】下記式(2) 【化2】 (式中、nは平均値であり0〜5の正数を表す。Gはグ
    リシジル基を表す。)で表されるエポキシ樹脂(b)。
  3. 【請求項3】エポキシ樹脂(c)、請求項1記載のノボ
    ラック型樹脂(a)を含有してなるエポキシ樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項2記載のエポキシ樹脂(b)、硬化
    剤(d)を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載のノボラック型樹脂(a)、
    請求項2記載のエポキシ樹脂(b)を含有してなるエポ
    キシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】硬化促進剤を含有する請求項3、4及び5
    のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】無機充填材を含有する請求項3、4、5及
    び6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項3、4、5、6及び7のいずれか1
    項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
JP24026397A 1997-08-22 1997-08-22 ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 Pending JPH1160665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24026397A JPH1160665A (ja) 1997-08-22 1997-08-22 ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24026397A JPH1160665A (ja) 1997-08-22 1997-08-22 ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1160665A true JPH1160665A (ja) 1999-03-02

Family

ID=17056900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24026397A Pending JPH1160665A (ja) 1997-08-22 1997-08-22 ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1160665A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003068837A1 (fr) * 2002-02-12 2003-08-21 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Resines indole, resines epoxy et compositions de resines contenant ces composes

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003068837A1 (fr) * 2002-02-12 2003-08-21 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Resines indole, resines epoxy et compositions de resines contenant ces composes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3476027B2 (ja) エポキシ樹脂の製造方法
JP3575776B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3573530B2 (ja) エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP3982661B2 (ja) ナフトール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH08239454A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3636409B2 (ja) フェノール類樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH08193110A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH09268219A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3939000B2 (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3852789B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH10251362A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH09268218A (ja) エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH1160665A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JPH09169834A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3886060B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH115824A (ja) フェノール樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3476584B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP3938592B2 (ja) フェノール化合物
JP3989458B2 (ja) フェノール化合物及びエポキシ樹脂の製造方法
JPH09132623A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3736700B2 (ja) ポリフェノール類、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH08310985A (ja) ポリフェノール類、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3646942B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JPH11228668A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH09104731A (ja) ポリフェノール類、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物