JPH115905A - 表面改質剤組成物 - Google Patents

表面改質剤組成物

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JPH115905A
JPH115905A JP28269097A JP28269097A JPH115905A JP H115905 A JPH115905 A JP H115905A JP 28269097 A JP28269097 A JP 28269097A JP 28269097 A JP28269097 A JP 28269097A JP H115905 A JPH115905 A JP H115905A
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Masahiro Takahashi
昌弘 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面感触性、表面保護性、表面潤滑性、帯電
防止性、貯蔵安定性に優れ、長期間に渡って変質するこ
とがなく、特に化粧品,潤滑剤,艶出剤,消泡剤,繊維
処理剤,塗料等への配合安定性およびそれらの各種表面
改質効果に優れた表面改質剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリエーテルアミド変性オルガノ
ポリシロキサン、(B)乳化剤および(C)水からなる
表面改質剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面改質剤組成物に
関するものであり、詳しくは、ポリエーテルアミド変性
オルガノポリシロキサンを主成分とする貯蔵安定性、帯
電防止性に優れた表面改質剤であり、また化粧品用基
剤、艶出剤、潤滑剤、消泡剤、繊維処理剤、塗料添加剤
等として配合安定性に優れ、良好な使用感、表面保護
性、表面潤滑性、透明配合性、帯電防止性を与え得るポ
リエーテルアミド変性オルガノポリシロキサンを界面活
性剤により水中に分散してなる表面改質剤組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維工業分野では柔軟剤、化粧品
工業分野ではコンディショニング剤、塗料工業分野では
水性インキによるピーピング防止剤などとしてシリコー
ンエマルジョンが使われている。水系における発泡は各
種工業において、トラブルの原因となっており、特にパ
ルプ製造工業においては廃液中に多量の発泡性物質が含
まれるため、発泡が重要な問題となっている。このた
め、脂肪酸アミド、油溶性有機重合体、炭化水素油、脂
肪からなる消泡組成物(特公昭47−7359号参
照)、特定量の油、急冷アミド、疎水性シリカ、重合
体、乳化剤、シリコーン系界面活性剤、ホルムアルデヒ
ドおよび水を含有する水性脱泡剤(米国特許42254
56号および特開昭56−70308号参照)、有機液
体、シリコーン油、疎水性シリカ、変性シリコーン油、
乳化剤、水からなる消泡剤組成物(特開平6−3920
7号参照)が提案されているが、これらは必ずしも消泡
性能が充分ではなく、ピッチの発生や安定性に問題があ
った。また、化粧料には、皮膚の乾燥防止や毛髪表面の
保護のため、油分が配合されているが、近年、軽い使用
感が望まれているため、ジメチルポリシロキサンが広く
使用されている。しかし、この種のジメチルポリシロキ
サンは、水やその他の油剤との相溶性が充分でないた
め、例えば、化粧料への配合が難しく、安定性が損なわ
れ易いという問題があった。また、独特の油性感を有
し、しっとり感に欠ける、きしみ感が強い等の使用感に
も問題があった。さらに、皮膚や毛髪の表面から流され
易いという欠点もあった。また、これらの変性オルガノ
ポリシロキサンとは別に、アミド変性オルガノポリシロ
キサンに関連する従来技術としてはポリアミド変性オル
ガノポリシロキサンの原料であるアミノ基含有オルガノ
ポリシロキサンとポリオキシエチレン脂肪酸とをトルエ
ンに溶解された組成物を繊維処理剤として使用する方法
が提案されている(特開平1−306682号公報参
照)。また、脂肪族アミド変性オルガノポリシロキサン
と界面活性剤と水となり得るエマルジョンを衣料の洗浄
剤として使用する方法が提案されている。しかし、一般
に、脂肪族アミド変性ポリシロキサンは疎水性が高く貯
蔵安定性に劣り、長期間保管しておくと分離・凝集等の
変質を受け易いとされていることから、脂肪族アミド変
性オルガノポリシロキサンそのもののエマルジョンを表
面改質剤として適用する方法は実用化されておらず知ら
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的はポリエーテルアミド変性オル
ガノポリシロキサンを主成分とする貯蔵安定性、帯電防
止性に優れた表面改質剤であり、特に、化粧品、艶出
剤、潤滑剤、消泡剤、繊維処理剤、塗料等への配合安定
性に優れ、良好な使用感、透明配合性、表面保護性、表
面潤滑性、制電防止性等の表面改質効果を与え得る表面
改質剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)平均組
成式(1) R1 a2 b1 c2 dSiO(4-a-b-c-d)/2 (式中、aおよびdは0または正の数、bおよびcは正
の数、ただし、a+b+c+dは1.9≦a+b+c+
d≦2.2、R1は水素原子、水酸基または炭素原子数
1〜6の非置換または置換一価炭化水素基、R2は炭素
原子数1〜6の一価炭化水素基、Q1は式(2)
【化3】 または式(3)
【化4】 で示される基であり、R3,R5は炭素原子数2〜18の
二価炭化水素基、R4,R6は水素原子または炭素原子数
1〜6の一価炭化水素基、Xは式(4) −R7 ef−(C24O)g−(R8O)h−Y で示される基であり、e,fはそれぞれ0または1、g,
hは0または1以上の正の整数、R7は炭素原子数2〜
18の二価炭化水素基、R8は炭素原子数3〜10の二
価炭化水素基、Yは水素原子、炭素原子数1〜18の一
価炭化水素基、アシル基またはイソシアン酸基を示す。
2は式(5) −R9 ij−(C24O)k−(R10O)m−Z であり、i,jはそれぞれ0または1、kは1以上の正
の整数、mは0または1以上の正の整数、R9は炭素原
子数2〜18の二価炭化水素基、R10は炭素原子数3〜
10の二価炭化水素基、Zは水素原子、炭素原子数1〜
18の一価炭化水素基、アシル基またはイソシアン酸基
を示す。ただし、dとgは同時に0ではない。)で表さ
れるポリエーテルアミド変性オルガノポリシロキサン (B)乳化剤 1〜1000重量部 および (C)水 3〜8000重量部 からなり、該(A)成分が該(B)成分により該(C)成分中
に乳化ないし可溶化されてなる混合物であり、該(A)成
分の含有量が3〜95重量%の範囲内にあることを特徴
とする表面改質剤組成物に関する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される(A)成分のオルガノポリシロキサンは、上
記した平均組成式(1)で示されるアミド基とポリオキ
シエチレン基を有するオルガノポリシロキサンである。
その式中のR1は水素原子、水酸基または炭素原子数1
〜6の一価炭化水素基を表し、この一価炭化水素基は、
具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,へキシル基等のアルキル基、フェニル
基,トリル基,キシリル基等のアリール基、ベンジル
基,フェネチル基等のアラルキル基、3−クロロプロピ
ル基,3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロ置換ア
ルキル基が例示される。その式中のR2は炭素原子数1
〜6の一価炭 化水素基を表し、具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へ
キシル基、ビニル基、フェニル基などが例示される。そ
の式中のQ1は前記した式(2)または式(3)で示さ
れるアミド基を有する二価の有機基 であり、この式中
のR3,R5は炭素原子数2〜18の二価炭化水素基を表
し、こ れにはエチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、イソブチレン基、ペンタメチレン基、オクタメチレ
ン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキ
シル基などが例示される。この式中のR4,R6は水素原
子、または炭素原子数1〜6 の一価炭化水素基を表
し、この一価炭化水素基は、具体的には、メチル基,エ
チル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,へキシル
基等のアルキル基、フェニル基,トリル基,キシリル基
等のアリール基、ベンジル基,フェネチル基等のアラル
キル基、3−クロロプロピル基,3,3,3−トリフロロ
プロピル基等のハロ置換アルキル基が例示される。その
式中のXは前記した式(4)で示される一価の有機基で
あり、R7は炭素原子数2〜18の二価炭化水素基を表
し、これには エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、イソブチレン基、ペンタメチレン基、オクタメチレ
ン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキ
シル基などが例示される。R8は炭素原子数3〜10の
二価炭化水素基を表し、これにはプロピレン基、イソプ
ロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基が例示され
る。Yは水素原子、アルキル基、アシル基またはイソシ
アン基から選択される基であり、これにはメチル基、エ
チル基、プロピル基、アセチル基、プロピオニル基で例
示される。その式中のQ2は前記した式(5)で示され
るポリオキシアルキレン 基を有する一価の有機基であ
り、R9は炭素原子数2〜18の二価炭化水素基を 表
し、これにはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、
イソブチレン基、ペンタメチレン基、オクタメチレン
基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシ
ル基が例示される。R10は炭素原子数3〜10の二価炭
化水素基を表し、これにはプロピレン基、イソプロピレ
ン基、ブチレン基、イソブチレン基などが例示される。
Zは水素原子、アルキル基、アシル基またはイソシアン
基から選択される基で、メチル基、エチル基、プロピル
基、アセチル基、プロピオニル基が例示される。なお、
式(1)の化合物において、cは0.001〜1の範囲
内が好ましい。cが0.001未満になると皮膚や毛髪
への残留性が悪くなり、1を超えると充分な平滑性や柔
軟性が得られない。また、gまたはkは2〜20が好ま
しい。2未満になると充分な帯電防止性、配合安定性、
湿潤時使用感が得られず、20を超えると水溶性が増し
て残留性が劣るようになる。また、ポリエチレンオキシ
ド基の含有量を調整することにより、本発明組成物の親
水性を微妙に変化させることが可能であり、各種の最終
配合組成物への配合安定性を最適化したり、使用条件下
における周囲の界面活性剤濃度の変化によって、系への
溶解/析出特性を自由に制御することが可能である。本
成分の分子構造は、直鎖状だけでなく、分岐状、環状、
網目状でもよい。
【0006】このようなアミド基とポリオキシエチレン
基を有するポリシロキサンとしては例えば、次のような
一般式で示される化合物が挙げられる。 一般式:
【化5】 [式中、R11は-(CH2)3NHCO(CH2qO(CH2
CH2O)r(CH2sH、nは10〜1000、pは1
〜100、qは1〜100、rは2〜20、sは0〜2
0である。] 一般式:
【化6】 [式中、R12は-(CH2)3NH(CH22NHCO(C
2wH、R13は-(CH23(CH2CH2O)x(CH2
CHCH3O)y(CH2zH、tは10〜1000、u
は1〜100、vは1〜100、wは1〜20、xは2
〜20、yは0〜20、zは0〜20である。] 具体的には次に示されるような化学構造を有する化合物
が例示される。
【化7】 [式中、G1は(CH2)3NHCOCH2O(CH2CH2O)
41225である。]
【化8】 [式中、G2は(CH2)3NH(CH2)2NHCO(CH2)3
O(CH2CH2O)101225である。]
【化9】 [式中、G3は(CH2)3O(CH2CH2O)10(CH2CH
CH3O)10Hであり、G4は(CH2)3NHCO(CH2)3
O(CH2CH2O)61021である。]
【化10】 [式中、G5は(CH2)3O(CH2CH2O)10COCH3
あり、G6は(CH2)3NH(CH2)2NHCOC1633
ある。]
【0007】本発明に使用される(B)成分の乳化剤と
しては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,ポリ
オキシアルキレンアルキルフェノールエーテル,ポリオ
キシアルキレンアルキルエステル,ポリオキシアルキレ
ンソルビタンアルキルエステル,ポリプロピレングリコ
ール,ジエチレングリコール等の非イオン系界面活性
剤;ラウリン酸ナトリウム,ステアリン酸ナトリウム,
オレイン酸ナトリウム,リノレン酸ナトリウム等の高級
脂肪酸塩、へキシルベンゼンスルホン酸塩,オクチルベ
ンゼンスルホン酸塩,デシルベンゼンスルホン酸塩,ド
デシルベンゼンスルホン酸塩,セチルベンゼンスルホン
酸塩,ミリスチルベンゼンスルホン酸塩のようなアルキ
ルベンゼンスルホン塩、アルキルナフチルスルホン塩等
のアニオン系界面活性剤;オクチルトリメチルアンモニ
ウムヒドロキシド,ドデシルトリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド,ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒド
ロキシド,オクチルジメチルベンジルアンモニウムヒド
ロキシド,デシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロ
キシド,ジドデシルジメチルアンモニウムヒドロキシ
ド,ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロキシ
ド,牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシド,ヤシ油
トリメチルアンモニウムヒドロキシドのような第4級ア
ンモニウムヒドロキシドおよびこれらの塩等のカチオン
系界面活性剤;アミノ酸型,ベタイン型,りん酸エステ
ル型等の両性界面活性剤が挙げられる。これらの乳化剤
は、1種単独で使用してもよく、2種またはそれ以上を
組み合わせたものを使用してもよい。これらの中でも本
発明においては、非イオン系界面活性剤が好ましい。本
成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1〜10
00重量部であり、好ましくは1〜100重量部の範囲
である。
【0008】(C)成分の水は、(A)成分を(B)成分の存
在下で分散させるための分散媒となるものである。本成
分の配合量は、(A)成分100重量部に対して3〜80
00量部であり、好ましくは3〜1000重量部であ
る。
【0009】また、本発明のポリエーテルアミド変性オ
ルガノポリシロキサンを界面活性剤により水中に乳化な
いし可溶化させてなる混合物には、上記(A)成分,(B)
成分,(C)成分に加えて、必要に応じて本発明の目的を
損なわない範囲で、他の任意成分を配合することができ
る。例えば、ジメチルポリシロキサン,メチルフェニル
ポリシロキサン,メチルハイドロジエンポリシロキサ
ン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,ジメチルポ
リシロキサンポリエチレングリコール共重合体,ジメチ
ルポリシロキサンポリプロピレングリコール共重合体等
のポリシロキサン、メチルスチレン変性,オレフィン変
性,ポリエーテル変性,アルコール変性,フッ素変性,
アミノ変性,メルカプト変性,エポキシ変性,カルボキ
シ変性,高級脂肪酸変性等の各種変性ポリシロキサン、
脂肪族炭化水素,エステル化合物,エーテル化合物等の
油剤、鉄,セリウム,チタン,カルシウム,ジルコニウ
ム等の金属と有機カルボン酸との塩、トリエタノールア
ミン,トリエチレンジアミン,ジメチルフェニルアミン
等の有機アミン化合物、グリオキザール樹脂,メラミン
樹脂,尿素樹脂,ポリエステル樹脂,アクリル樹脂のよ
うな樹脂加工剤、スチレン−ブタジエンラテックス,天
然ゴムラテックスのようなゴムラテックス、酸化防止
剤、キレート剤、香料、pH調製剤、収れん剤、殺菌
剤、粉体、色素、増粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、着色
剤等がある。尚、本発明の表面改質剤に各種の添加剤を
加えて、化粧品,潤滑剤,艶出剤,消泡剤,繊維処理
剤,塗料等として好適とされる各種の表面改質剤を製造
する場合、あるいは本発明の表面改質剤を化粧品,潤滑
剤,艶出剤,消泡剤,繊維処理剤,塗料等に添加配合し
てそれらの表面改質特性を向上させる場合には、本発明
の表面改質剤の含有量が0.1〜99.9重量%の範囲
内、好ましくは1〜99重量%の範囲内になるようにす
ればよい。
【0010】本発明のポリエーテルアミド変性オルガノ
ポリシロキサンを界面活性剤により水中に乳化ないし可
溶化させてなる混合物において、(A)成分の含有量は、
3〜95重量%の範囲内のあることが必要であり、10
〜60重量%の範囲内にあることが好ましい。
【0011】以上のような本発明の組成物は、それ自体
が表面感触性,表面保護性,表面潤滑性,貯蔵安定性に
優れ、長期間に渡って変質することがなく、特に、化粧
品、潤滑剤、艶出剤、消泡剤、繊維処理剤、塗料等への
配合安定性に優れているので、これらへ添加配合すれば
その表面改質特性を大幅に向上させることができる。し
たがって、化粧品、潤滑剤、艶出剤、消泡剤、繊維処理
剤、塗料等の各種表面特性を向上させるための、表面改
質用添加剤として有用である。
【0012】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明を詳
細に説明する。なお、評価方法を下記に記す。粘度は2
5℃における測定値であり、csはセンチストークスで
ある。
【0013】○貯蔵安定性試験 調製した表面改質剤組成物50ccを透明ガラスびんに
入れ、50℃の温度条件下で1日間静置した後、その状
態を目視により観察した。評価基準は次の通りである。 貯蔵安定性評価基準 A:均一であり、変化がなかった。 B:わずかにオイル状物が分離した。 C:オイル状物が分離した。 D:オイル粒が発生して分離した。 ○帯電防止性試験 長さ15cmの毛髪15gを束ね、調製した表面改質剤
を全体に塗布し、ついで30秒間流水ですすいだ後、タ
オルで水気をふき取った。次いで、ドライヤーで乾燥さ
せ、塩化ビニル樹脂板で100回擦り、毛髪の状態を以
下の評価基準で評価した。 帯電防止性評価基準 A:毛髪が広がらなかった。 B:毛髪がやや広がった。 C:毛髪が広がった。 D:毛髪が逆立った。 ○皮膚化粧料使用感試験 パネラー10人の前腕内側に調製した表面改質剤を均一
に塗布し、皮膚の柔軟性、平滑性および油性感について
以下の評価基準で官能評価した。 評価基準 A:非常に良好であった。 B:やや良好であった。 C:やや悪かった。 D:非常に悪かった。 ○毛髪化粧料使用感試験 長さ15cmの毛髪15gを束ね、調製した表面改質剤
を全体に塗布し、ついで30秒間流水ですすいだ後、タ
オルで水気をふき取った。次いで、櫛で湿潤状態の毛髪
を梳いてきしみ感を以下の評価基準で官能評価した。次
にタオルで水気をふき取った毛髪をドライヤーで乾燥し
た後、毛髪の柔軟性、平滑性および油性感について以下
の評価基準で官能評価した。 評価基準 A:非常に良好であった。 B:やや良好であった。 C:やや悪かった。 D:非常に悪かった。
【0014】
【参考例1】
【化11】 (粘度 4000cs)で示されるポリエーテルアミド
変性オルガノポリシリキサンを85g、ポリオキシエチ
レン(5)アルキルエーテル15g、ポリオキシエチレ
ン(7)アルキルエーテル30gをかくはん機を付した
1Lビーカーに入れ、かくはんしながら水470gを徐
々に加え、エマルジョン組成物を得た。得られたエマル
ジョン組成物は透明な化合物で、室温1ヶ月後も分離、
凝集は見られず安定であった。
【0015】
【参考例2】参考例1において、ポリエーテルアミド変
性オルガノポリシリキサンの代わりに
【化12】 (粘度 1200cs)で示されるアミノ変性オルガノ
ポリシロキサンを用いた以外は参考例1と同様にして、
エマルジョン組成物を得た。得られたエマルジョン組成
物は白濁状であったが、室温1ヶ月後も分離、凝集は見
られず安定であった。
【0016】
【参考例3】参考例1において、ポリエーテルアミド変
性オルガノポリシリキサンの代わりに粘度200csの
ジメチルポリシリキサンを用いた以外は参考例1と同様
にして、エマルジョン組成物を得た。得られたエマルジ
ョン組成物は乳化安定性に劣り、調整後1時間で、油相
が分離した。
【0017】
【実施例1】参考例1のエマルジョン組成物10重量
部、ステアリン酸0.5重量部、セタノール1.5重量
部、ワセリン3重量部、ラノリンアルコール2重量部、
ポリオキシエチレン(10)モノオレート2重量部、プ
ロピレングリコール3重量部、トリエタノールアミン1
重量部、水75重量部を均一に混合して表面改質剤組成
物を調製した。次いで、この組成物の貯蔵安定性試験、
帯電防止性試験、皮膚化粧料としての使用感試験を行っ
た。これらの測定結果を後述する表1に示した。
【0018】
【比較例1】実施例1において参考例1のエマルジョン
組成物の代わりに参考例2のエマルジョン組成物を配合
した以外は実施例2と同様にして表面改質剤組成物を調
製した。この組成物の特性を実施例1と同様にして評価
し、それらの測定結果を後述する表1に示した。
【0019】
【比較例2】実施例1において参考例1のエマルジョン
組成物の代わりに参考例3のエマルジョン組成物を配合
した以外は実施例2と同様にして表面改質剤組成物を調
製した。この組成物の特性を実施例1と同様にして評価
し、それらの測定結果を後述する表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【実施例2】参考例1のエマルジョン組成物4重量部、
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム4重量部、セタ
ノール3重量部、プロピレングリコール5重量部、水8
4重量部を均一に混合して表面改質剤組成物を調製し
た。次いで、この組成物の貯蔵安定性試験、帯電防止性
試験、毛髪化粧料としての使用感試験を行った。これら
の測定結果を後述する表2に示した。
【0022】
【比較例3】実施例2において参考例1のエマルジョン
組成物の代わりに参考例2のエマルジョン組成物を配合
した以外は実施例2と同様にして表面改質剤組成物を調
製した。この組成物の特性を実施例2と同様にして評価
し、それらの測定結果を後述する表2に示した。
【0023】
【比較例4】実施例2において参考例1のエマルジョン
組成物の代わりに参考例3のエマルジョン組成物を配合
した以外は実施例2と同様にして表面改質剤組成物を調
製した。この組成物の特性を実施例2と同様にして評価
し、それらの測定結果を後述する表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】表1、2に示されるように、実施例の皮膚
化粧料、毛髪化粧料は、良好な使用感を示し、安定性に
も優れている。
【0026】
【実施例3】参考例1で得られたエマルジョン組成物の
貯蔵安定性試験、帯電防止性試験、毛髪化粧料としての
使用感試験を行った。これらの測定結果は次の通りであ
った。 貯蔵安定性 A 帯電防止剤 A 柔 軟 性 A 平 滑 性 B 油 性 感 A
【0027】
【発明の効果】本発明の組成物は、それ自体が表面感触
性、表面保護性、表面潤滑性、帯電防止性に優れ、長期
間にわたって変質することがないという特徴を有し、ま
た化粧品,潤滑剤,艶出剤,消泡剤,繊維処理剤,塗料
等への配合安定性およびこれらの表面特性の改善効果に
優れているという特徴を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均組成式(1) R1 a2 b1 c2 dSiO(4-a-b-c-d)/2 (式中、aおよびdは0または正の数、bおよびcは正
    の数、ただし、a+b+c+dは1.9≦a+b+c+
    d≦2.2、R1は水素原子、水酸基または炭素原子数
    1〜6の非置換もしくは置換一価炭化水素基、R2は炭
    素原子数1〜6の一 価炭化水素基、Q1は式(2) 【化1】 または式(3) 【化2】 で示される基であり、R3,R5は炭素原子数2〜18の
    二価炭化水素基、R4,R6は水素原子または炭素原子数
    1〜6の一価炭化水素基、Xは式(4) −R7 ef−(C24O)g−(R8O)h−Y で示される基であり、e,fはそれぞれ0または1、g,
    hは0または1以上の正の整数、R7は炭素原子数2〜
    18の二価炭化水素基、R8は炭素原子数3〜10の二
    価炭化水素基、Yは水素原子、炭素原子数1〜18の一
    価炭化水素基、アシル基またはイソシアン酸基を示す。
    2は式(5) −R9 ij−(C24O)k−(R10O)m−Z であり、i,jはそれぞれ0または1、kは1以上の正
    の整数、mは0または1以上の正の整数、R9は炭素原
    子数2〜18の二価炭化水素基、R10は炭素原子数3〜
    10の二価炭化水素基、Zは水素原子、炭素原子数1〜
    18の一価炭化水素基、アシル基またはイソシアン酸基
    を示す。ただし、dとgは同時に0ではない。)で表さ
    れるポリエーテルアミド変性オルガノポリシロキサン (B)乳化剤 1〜1000重量部 および (C)水 3〜8000重量部 からなり、該(A)成分が該(B)成分により該(C)成分中
    に乳化ないし可溶化されてなる混合物であり、該(A)成
    分の含有量が3〜95重量%の範囲内にあることを特徴
    とする表面改質剤組成物。
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