JPH1157982A - 複合耐摩耗部材 - Google Patents

複合耐摩耗部材

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JPH1157982A
JPH1157982A JP22135697A JP22135697A JPH1157982A JP H1157982 A JPH1157982 A JP H1157982A JP 22135697 A JP22135697 A JP 22135697A JP 22135697 A JP22135697 A JP 22135697A JP H1157982 A JPH1157982 A JP H1157982A
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JP
Japan
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composite
aluminum alloy
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wear
composite material
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JP22135697A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Shibata
良一 柴田
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度や耐摩耗性等を確保しながら軽量化を達
成できる硬質粒子を含有させたアルミ合金を摺動面に複
数個配置した複合耐摩耗部材を提供すること。 【解決手段】 本発明の複合耐摩耗部材は、耐摩耗部材
において、硬質粒子を体積率で10〜30%含有するア
ルミ合金よりなる複合材料をしゅう動面に複数個配置
し、それ以外の部位を高靱性のアルミ合金とし、該複合
材料と該アルミ合金とを金属学的に接合して複合一体と
したことを特徴とする。そして、該複合材料が鋳造品で
あり、鋳造時に遠心力を使用すると製造が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は輸送用車両の制動部
材等の摺動部に使用される耐摩耗部材に関する。
【0002】
【従来の技術】車両、例えば乗用車等に使用される耐摩
耗部材の一例としてディスクブレーキローターについて
言えば、材質はブレーキパッドに押さえられる摺動面で
の熱亀裂の発生や、制動時の鳴きの問題等から、セラミ
ックス製のものも一部使用されているが、通常、信頼性
や強度上の課題から、軽量化のニーズが強いにもかかわ
らず、従来から鋳鉄や鋼の鍛造品が使用されている。耐
摩耗部材の摺動面に発生する熱衝撃による熱亀裂を防止
するため、材質面からの改善だけでなく、耐摩耗部材の
形状や放熱促進の工夫も提案されているが、完全なる解
決には至っていない。
【0003】例えば、特開平7−280006号公報に
おいては、「固相線温度が600°C以上でかつ500
°Cでの高温ビッカース硬度がHV10以上のアルミニ
ウム合金またはそのアルミニウム合金マトリックス中に
セラミックスが分散してなる複合材をディスクロータの
少なくとも摺動部分に用いたアルミニウム合金系ディス
クロータ。」を開示している。この開示された技術の例
は、「合金粉末とアルミナや炭化珪素等のセラミックス
粒子とを混合・攪拌し、この混合粉末をディスクロータ
の全体形状または摺動部分形状に作製するために金型に
充填し、熱間または一部液相の発生する半溶融温度領域
で加圧成形を行う。得られた摺動部分形状品の場合は、
溶湯鍛造法等の方法を用いてアルミニウム合金で鋳包む
ことにより、摺動部分は上記複合材からなり他の部分は
アルミニウム合金からなるアルミニウム合金複合材ディ
スクロータを得る。」ものである。
【0004】次に、特開平8−21464号公報におい
ては、「少なくともパッドとの接触面にAl合金とセラ
ミックスからなる複合材料を配置せしめ、残部をAl合
金からなる自動車ブレ−キ用ディスクロータ。」を開示
している。そして、「前記セラミックスの体積含有率は
1%以上50%未満である。前記セラミックスの平均粒
径は500μm以下である。」とするものである。
【0005】さらに、特開平8−219203号公報に
おいては、「微小な連続空孔を有するセラミックス多孔
体に潤滑剤を含浸させて形成したディスクロータ摺動面
形状体を、アルミニウム合金で鋳包んだアルミニウム基
複合材ディスクロータ。」を開示している。しかしなが
ら、特開平7−280006号公報に開示されたディス
クロータでは、靱性の低い複合材料部に割れが発生しや
すく、全体の割損や、摺動面の割れ発生によるかつ落が
発生しやすい。また、特開平8−21464号公報に開
示のディスクロータでも、靱性の低い複合材料部に割れ
が発生しやすく、全体の割損や、摺動面の割れ発生によ
るかつ落が発生しやすい。更に、特開平8−21920
3号公報に開示のディスクロータでも、靱性の低い複合
材料部に割れが発生しやすく、全体の割損や、摺動面の
割れ発生によるかつ落が発生しやすい。本発明は摺動面
の複合材を分割することにより割れ発生を防止すると共
に、割れ発生時のかつ落を防止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強度
や耐摩耗性等を確保しながら軽量化を達成できる硬質粒
子を含有させたアルミ合金を摺動面に複数個配置した複
合耐摩耗部材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、耐摩耗部材
の軽量化のニーズに応えるため鋭意研究の結果、鉄系材
料に比較して強度や耐摩耗性が劣るといわれているアル
ミであっても、それを硬質粒子を含有する複合材とすれ
ば、必要な耐摩耗性を確保して、かつ軽量化も達成し得
ることに着目し、本発明をなした。すなわち、本発明の
複合耐摩耗部材は、硬質粒子を体積率で10〜30%含
有するアルミ合金よりなる複合材料を摺動面に複数個配
置し、摺動面の複合材料以外の部位のアルミ合金とを複
合一体としたことを特徴とする。本発明の複合耐摩耗部
材が鋳物品である場合には簡単に製造でき、鋳造時に遠
心力を使用すると特に簡単に製造できる。複合材料は周
囲のアルミ合金との熱膨張差により分離する傾向がある
が、その場合においても機械的に周囲のアルミ合金によ
り支持される構造としている。上記のような構造を有す
る本発明の複合耐摩耗部材は、強度、耐摩耗性、耐事故
性等を確保しながら顕著な軽量化が可能である。
【0008】以下、本発明の複合耐摩耗部材を構成する
構成範囲について説明する。まず、複合材料のアルミ合
金中に含有する硬質粒子とは、通常のアルミ合金中に含
まれる組織のうちの最も硬い組織であるSiよりも硬い
粒子を意味する。特に硬度の高いアルミナ、シリカ、S
iCなどのセラミックス材料が望ましい。これ等以外に
黒鉛やBN(ボロンナイトライド)などを添加しても良
い。 硬質粒子が、体積率で10%未満では複合耐摩耗
部材の摺動面の耐摩耗性向上の効果が小さいため、アル
ミ合金溶湯中に含まれる硬質粒子の含有量を体積率で1
0%を下限とする。また、耐摩耗性の向上、鋳造性、特
に複合材を鋳造する際の湯流れ性、また、硬質粒子のア
ルミへのなじみ等を考慮して、アルミ合金中に含まれる
硬質粒子の含有量を体積率で30%を上限とする。
【0009】硬質粒子とのなじみ性、鋳造性、耐摩耗性
等を考慮して、複合材料のアルミ合金はSi含有量4〜
20%のAl−Si合金、Al−Si−Cu合金、Al
−Si−Cu−Mg合金などが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合耐摩耗部材の
実施の形態について説明する。本発明の要旨は、硬質粒
子を含有する複数のアルミ合金部分とアルミ合金とを複
合化して複合耐摩耗部材を鋳物品として製作したことに
ある。このことにより、本発明の複合耐摩耗部材によれ
ば、強度、耐摩耗性等を確保しながら顕著な軽量化を達
成することができる。
【0011】(実施例1)本発明の複合耐摩耗部材をデ
ィスクブレーキローターに例をとり説明する。図1にそ
の例を示すように、複合材料2(硬質粒子を10〜30
%含有するアルミ主体の組成よりなる材質により形成さ
れている。)をしゅう動面内に複数個分離して配置し、
複合材料2以外の部位3(硬質粒子を含有しない通常A
l−Si合金の組成よりなる材質により形成されてい
る。)とを鋳造により複合一体に、形成したものであ
る。また、硬質粒子を含む複合材料2は複合耐摩耗部材
の表面部より内部全体またはその一部分が表面部より広
がった構造となっている[図1(b)および図1(c)
参照]。このために、アルミ合金により構成される部分
との接合がたとえ壊れて分離しても滑落することなく部
材内に残存する。表1に本実施例のローターと複合材料
のみで摺動面を構成した比較例で制動試験を行ったとき
の試験結果を示す。本発明の複合耐摩耗材料は熱応力に
よるクラックの発生も無く、耐摩耗性も鋳鉄(FC)と
同等であった。
【0012】
【表1】
【0013】なお、部材の鋳造に際しては、硬質粒子を
含有する複合材料をダイカスト等の方法で製造し、それ
を図2に示すように複数個を鋳型4中に設置し、その
後、図3の如くアルミ合金溶湯を注入して、複合材料2
の部分の周囲を充填し、その後凝固するように鋳型を構
成する。また、前記硬質粒子を含む複合材料が、少なく
ともその一部が凝固後、アルミ合金を注入しても良い。
図4のごとく複合材料を鋳型内に設置後、図5に示すよ
うに鋳型を回転して溶湯に外周方向に速やかに移動する
力を与えると、硬質粒子を含む複合材料と、アルミ合金
との溶着が促進される。
【0014】このようにして製作した本発明の複合耐摩
耗部材は、図6と図7に示すように、摺動面2ではアル
ミ合金基地(白色部分)中に硬質粒子(黒色部分)が分
布して存在しているため、耐摩耗性を有するとともに大
幅な軽量化を達成できる。
【0015】(実施例2)図8(4個取り平面図、鋳型
は表示せず)は板状の部材に適用した例である。本実施
例においても複合材料は幅方向で表面部より内部の一部
が広くなっている。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬質粒子
含有のアルミ製複合耐摩耗部材によれば、従来の鉄系材
料による耐摩耗部材と比較して、大幅な軽量化が可能
で、その効果は顕著であり、極めて実用的価値が大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合耐摩耗部材の概略図であり、
(a)は平面図、(b)はA−A矢視断面図、および
(c)はB−B矢視断面図である。
【図2】本発明の複合材料の鋳型内設置状況を示す図で
ある。
【図3】本発明の鋳造状況を示す図である。
【図4】本発明の複合材料の鋳型内設置状況を示す図で
ある。
【図5】本発明の遠心力を利用した鋳造状況を示す図で
ある。
【図6】本発明の複合材料の顕微鏡組織(倍率:100
倍)を示す図である。
【図7】本発明の複合材料の顕微鏡組織(倍率:400
倍)を示す図である。
【図8】板状耐摩耗部材の鋳造方法を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
2 複合材料 3 アルミ合金 4 鋳型 5 アルミ合金溶湯 6 ひしゃく

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐摩耗部材において、硬質粒子を体積率
    で10〜30%含有するアルミ合金よりなる複合材料を
    摺動面に複数個配置し、それ以外の部位を高靱性のアル
    ミ合金とし、前記複合材料と前記アルミ合金とを金属学
    的に接合して複合一体としたことを特徴とする複合耐摩
    耗部材。
  2. 【請求項2】 前記複合耐摩耗部材が鋳造品であること
    を特徴とする請求項1記載の複合耐摩耗部材。
  3. 【請求項3】 鋳造時に遠心力を使用することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の複合耐摩耗部材。
JP22135697A 1997-08-18 1997-08-18 複合耐摩耗部材 Pending JPH1157982A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503209A (ja) * 1999-06-25 2003-01-28 エスゲーエル アコテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 金属製ハブ付きセラミック部品から成るブレーキディスクの製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503209A (ja) * 1999-06-25 2003-01-28 エスゲーエル アコテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 金属製ハブ付きセラミック部品から成るブレーキディスクの製造方法。

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