JPH1157435A - 粉体分散溶解方法及びその装置 - Google Patents

粉体分散溶解方法及びその装置

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JPH1157435A
JPH1157435A JP24587297A JP24587297A JPH1157435A JP H1157435 A JPH1157435 A JP H1157435A JP 24587297 A JP24587297 A JP 24587297A JP 24587297 A JP24587297 A JP 24587297A JP H1157435 A JPH1157435 A JP H1157435A
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gas
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dispersion
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Masujiro Arita
益二郎 有田
Fumiaki Tokuoka
文明 徳岡
Masahiko Miyanoki
雅彦 宮軒
Yutaka Tsutsui
豊 筒井
Choei Kodama
長栄 児玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体状物の液体中への投入方法及びその装置
に関し、微粉体状の凝集剤組成物を処理対象液に直接適
用し、短時間に強撹拌状態下にて凝集反応を行い、固液
分離を容易にする技術の提供。 【解決手段】 管内流下方向に配列するエゼクタを介
し、処理対象液流体中に粉体凝集剤を噴射分散溶解する
に際し、該エゼクタを構成する液流体噴射ノズル部とデ
ィフューザ部よりなる気液混合帯域に気体導入口を設
け、該導入口に連接する粉体分散気体供給管を配置した
粉体分散溶解方法及びその装置である。ここで、気液混
合帯域に供給する粉体分散気体は、出来るだけ均一粒径
の微細粒体に調整した粉体凝集剤組成物を、移送気体と
して空気中に浮遊分散させた均一固体粒子含有気体で、
処理対象の汚濁液とはエゼクタの気液混合帯域にて接触
し強撹拌下にて凝集反応を即時に完了させる。この結
果、固液分離性に優れる凝集フロックが安定して得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体状物の液体中
への投入方法及びその装置に関する。更に詳細には、微
粉体状の凝集剤組成物を処理対象液に直接適用し、短時
間に強撹拌状態下にて凝集反応を行い、固液分離を容易
にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、殆どの凝集処理などにおいて、対
象とする汚濁物質を含む廃水に凝結剤として硫酸バン
ド、ポリ塩化アルミニウムなどに代表される無機系電解
質を投入し、次いでpHの調整などにより小フロックを
生成させ、更にこれに必要に応じ適切な液状の天然又は
合成の高分子凝集剤を注入し撹拌することにより、排水
中より汚濁成分を大フロックとして分離する技術を主流
として確立されている。
【0003】これらの手法は、それぞれ異なる機能を有
する薬剤を、目的ごとに活用することにより処理の目標
を達成する方式で多大の設備を必要とする場合が多い。
これに加え、最近では粉体状の凝集剤組成物を直接廃水
中に投入し、撹拌する事によりフロックを生成させ、固
液分離する技術が開発され、処理工程の簡略化及び設置
スペースの改善などに役立つ旨が報じられている。
【0004】ところが、使用する粉末凝集剤などの薬剤
を処理対象物に直接適用するに際し、従来の主として液
体注入方式と異なり、粉体投入手段面で技術的に幾多の
問題点が指摘される。即ち、粉体の安定な定量供給技術
の確立、粉体の均一な連続供給技術の確立、対象処理液
との凝集反応適性条件の選択、薬剤粉体自体の2次凝集
対策、貯蔵時の吸湿防止対策、粉体取扱い上の作業対策
など数多くの課題があげられる。
【0005】これらの粉体を水中に投入する方法とし
て、例えば特開平7−8771号公開公報には、粉体混
入溶解方法に関する提案として、粉体の凝集剤を水中に
投入して溶解する際、ホッパーの如き供給筒状体の内面
に粉体が付着して安定供給出来ない欠点を改善する方法
として、粉体を渦巻状に回転させながら定量供給する方
法の提案がある。また、エゼクタの負圧部に第二の流体
を供給して気液混合手段として用いることは公知である
が、特開平7−256071号公開公報にはこの様なエ
ゼクタの負圧部に粉体供給装置及びホッパを介し、エゼ
クタの負圧部の上部より粉体を吸引落下させて原水中に
混合する固液混合手段が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
対象技術では粉体組成物と対象液体との反応系を主体と
する実用性のある凝集方法は完成されておらず、特に粉
体独自の挙動を捕らえての適切な技術としては未だ満足
すべき状態では無い。本発明者らは、このような現状に
鑑み、先ず第一の重要課題として適用粉体組成物を正確
に定量分配し、次いで如何に効率よく対象とする液体中
に混合分散及び溶解させながら、即時に敏速な凝集反応
を完了させる技術形成にあった。特に、第一の課題では
敏速な凝集反応を行う条件として、強力な剪断力を伴う
急速撹拌が必須手段として要求される点に主眼を於いて
検討した。
【0007】更に、第二の重要課題として、所期の組成
物としての均一状態を保持しながら精密に定量分配する
方法について検討した。先ず、従来より行われている粉
体分配の方式では、構成粒子が独立分離性を有する状態
であれば粉体自体の定量的分配は技術的に可能である
が、2次的に凝集した状態の粉体集合体になると精密な
微量分配動作が難しい。特に、単一組成ではなく複数の
構成成分よりなる均一粉体組成物であれば、定量分配後
の移動形態によっても組成設計が破壊される可能性があ
る為、この様な所期の組成物状態を安定に保持しながら
供給し得る手段にも波及検討した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の第
一の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、エゼ
クタ機構の採用により、エゼクタの負圧部に第二の流体
を積極的に供給して気液混合を行い、さらに合成噴射流
体のエネルギーを有効に活用して強力な剪断力を伴う撹
拌流を敏速に得る事により達成出来た。更に、第二の課
題である所期の組成物としての均一状態を保持しなが
ら、精密に定量分配して供給するには、粉体組成物を出
来るだけ均一粒径の微細粒体に調整し、移送気体中に浮
遊する状態にて移動及び供給する事により達成出来た。
【0009】即ち、本発明の要旨とするところは、管内
流下方向に配列するエゼクタを介し、液流体中に粉体を
噴射分散溶解するに際し、該エゼクタを構成する液流体
噴射ノズル部とディフューザ部よりなる気液混合帯域に
気体導入口を設け、該導入口に連接する粉体分散気体供
給管を配置する事を特徴とする粉体分散溶解方法及びそ
の装置にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で採用するエゼクタは、主
として液流体を噴射する噴射ノズルと該噴射ノズルより
第一流体、該第一流体の受け側円筒体及びその間に設け
る第二流体導入口より成り、該ノズルと受け側円筒体の
間に噴射される高速の第一流体により、負圧帯を形成す
る構造であれば良い。本発明では、この負圧帯に第二流
体導入口を介し粉体分散気体を供給し気液混合帯域を積
極的に活用する事により、強力な剪断力を伴う撹拌が達
成できる。
【0011】本発明で導入する第二流体は、出来るだけ
均一粒径の微細粒体に調整した粉体組成物を、移送気体
として空気中に浮遊分散させた均一固体粒子含有気体
で、常圧或いは加圧状態下にて供給する。この際、その
加圧レベルは固体粒子含有気体中の粒子密度により変化
させる。ここに、本発明で採用する凝集剤組成物が、単
一組成のみならず複数の構成成分よりなる粉体組成物で
あっても、微小組成物単位にて必須の各構成成分を存在
させる事が出来、本発明の大きな特徴の一つである。従
って、気体中に含まれる固体粒子の構成粒径について
も、出来るだけ均一な微粒子粒径を有し、その個々の構
成種についても、全体的にその少なくとも80%の粒径
が少なくとも80メッシュより小さい粒径にて構成され
る事が好ましい。
【0012】本発明で採用する、主として空気中に粉体
分散させた均一固体粒子含有気体を得るには、特別に複
雑な工程は必要とせず、例えば出来るだけ均一粒径の微
細粒体に調整した粉体組成物の一定量を正確に公知の採
取機器にて連続的に自動採取したのち、その供給粉体を
サッカーの原理を用いて空気流中に引き込み、更にミキ
シングチャンバー内にて気流中に浮遊分散させて完全な
粉体分散気体とする。ここに言うミキシングチャンバー
とは、粉体組成物を気体中に浮遊分散させる為に外気と
遮蔽した空間体で構成され、移送気体の経路に設ける。
この後、該粉体分散気体は本発明の均一固体粒子含有気
体として第二流体導入口を介して供給され気液混合帯域
にて凝集反応に関与させる。
【0013】粉体分散気体のエゼクタへの道程におい
て、比較的粒径の大きい不揃い微粒子成分の除去はドレ
ン管部に設けるポケットに集める事が出来る。粉体分散
気体をエゼクタへの導入するには、基本的に該エゼクタ
の気液混合帯域のいずれの場所に導入口を設置しても良
い。しかしながら、添加粉体の粒径管理を重要視する場
合には、上記した如く道程管路にドレンなどを設け、粒
径の不揃い粒子を除く場合や気体導入管の保守清掃上の
ドレン排除面からは気液混合帯域の下方部位に設ける方
が配管工学上好ましい。この対策により本発明では、構
成組成薬剤の量的管理が極めて重要に影響する系での凝
集反応においても、その反応生成物即ち凝集フロックを
安定して発生させる事が出来る。
【0014】本発明では、特に外部から導入する気体を
有効に活用する点に特徴があるが、凝集作用を有する本
発明の対象粉体組成物は、保管中に構成粒子の各々が独
立に分離して存在する性質を持たせていても粉体本来の
物性上、場合により2次的に凝集した状態の粉体集合体
に移行する可能性を潜在的に有する。この様な物性を有
する粉体組成物でも可能な限り均一な混合状態で定量的
に対象処理水中に供給し、該水中での反応性の向上と処
理対象物との接触速度を敏速に保つ必要がある。この目
的に十分に対処する為に、本発明では導入気体中を浮遊
状態で移送する方法により、粉体組成物の均一分散性を
保持しながら更には構成粉体同志の衝突による機械的な
解散力をも有利に活用出来る点で極めて合理的である。
【0015】また、本発明では粉体分散気体を第二流体
導入口に移送するに際し、該気体中に含有される粉体で
ある凝集剤組成物量をコントロールする為及び又は撹拌
力を加減する手段として、送気量をコントロールする事
により達成出来る。この為に、送気道程にコントロール
バルブを適宜設置する必要がある。この場合において、
コントロールバルブは他の操作との連動作動の設定上、
通常自動バルブを採用するのが好ましい。しかし、事情
により手動バルブにても十分に動作させる事ができる。
【0016】一方、粉体分散気体は送気管内で、浮遊粉
体が比較的強い吸湿性を有する場合や粉体同志が凝集固
結し易い場合には、肥大粒子を生成し滞留したり或いは
予期せぬトラブルにより水が逆流し管体壁面に粉体粒子
を固着させ管体を閉塞する可能性もあり、洗浄機能を付
加する事が工程管理上好ましい。本発明は、このような
想定されるトラブルを回避すると共に、必要に応じ送気
管内を水洗出来る機能を付加するもので、場合により処
理対象水を通水して未反応凝集剤と接触反応させながら
そのまま凝集槽に移送する事も可能であり、凝集剤を無
駄無く活用する点で特徴を有する。
【0017】本発明で、粉体分散気体の送気量と処理対
象液との混合量は基本的に自由に選択する事が可能であ
る。しかし、選択の基準は飽くまでも目的とする好まし
い凝集反応の条件を得る事にある。エゼクタ機構を活用
すれば、当然に負圧を有する気液混合帯域が発現し、こ
こに外部の流体を引き寄せる事が可能となる。従って、
本発明で供給する粉体分散気体をここに供給する事で対
処可能となる。但し、この態様のみでは処理対象液中の
汚濁浮遊物濃度が低く、低い凝集剤添加量にて処理可能
な場合に限られるのが通常である。高濃度の処理対象液
の場合には、より高い凝集剤添加量が必要とされる。
【0018】本発明者らのこれらの関係を鋭意検討した
結果、粉体凝集剤の好ましい凝集反応条件に関与する要
件は、主として採用する凝集剤の適性種類の選択及びそ
の添加濃度並びに撹拌強度が律則であることが判明し
た。特に、凝集反応開始時の初期撹拌強度を大きく確保
する事が極めて重要である事をつき止めている。即ち、
同じ処理対象液に対し全く同じ種類の凝集剤及びその添
加濃度でもって行う反応系であっても、凝集反応開始時
の初期撹拌強度が弱く不適切であればその後の凝集反応
性並びに得られた凝集フロックも好ましい状態とならな
い。
【0019】本発明の画期的な特徴は、この重要な撹拌
強度を通水状態の処理対象液に対し、適量の粉体凝集剤
密度を含有する粉体分散気体の供給送気量の加減により
安定裏に達成出来る点である。即ち、処理対象液を通常
20乃至30m水柱程度の渦巻型汎用ポンプにて供給し
たとすれば、その剛体である噴射通水状態の第一流体に
対し、第二流体として供給される粉体分散気体を、0
℃、1気圧の標準状態に換算した気体容積量として、水
容積1量部に対し0.4乃至3.0量部の範囲内にて供
給する場合に良好な撹拌強度が得られる。しかし、0.
4量部以下に於いても比較的低密度の粉体分散気体を供
給する場合には有効であり、また3.0量部以上の割合
を採用する場合では、汎用型ではないが特殊なポンプに
て高圧力でしかも高濃度の第一流体を対象とする場合に
は必要となる。
【0020】本発明の粉体分散溶解方法及びその装置
は、粉体状凝集剤組成物を廃水処理に適用するに際し、
従来溶液状態或いはせめて回分的な粉体添加による凝集
反応分野に対し、粉体の連続精密添加とも言える新規な
システムを提供するものである。本発明の新規なシステ
ムは、用途範囲に限定されるものではない。例えば土木
建設現場の土砂濁水処理、生物処理工程よりの余剰汚泥
の凝集脱水、含油排水、鉄鋼圧延排水、水溶性切削油排
水などの一般工場排水処理などへの粉末凝集剤の適用に
極めて有用である。更にはその他の各種産業廃水の処理
工程より排出するスカムなどへの粉末凝集剤による脱水
などの分野に適用する事が出来る。このように、広範な
分野に亙り極めて有用な技術であり、ひいては地球環境
保護に大きく寄与するものである。
【0021】以下に、実施例及び比較例を示して本発明
を説明する。
【実施例】
実施例1 モデル廃水を用いて、本発明の効果を確認するために、
安定剤としてピロリン酸ナトリウム200mg/Lを含
有する、カオリン2500mg/Lのコロイド懸濁液を
テスト原水として調製した。これをビーカーに採取し、
市販のノニオン系粉末凝集剤組成物であるスーパーナミ
ットTN400M(トーメンコンストラクション社製)
を100mg/L添加して、ジャーテスターにて強撹拌
を行ったところ、約30秒後にフロックが生成した。撹
拌を停止後、1分間靜置すると、フロックが沈降して完
全透明と認められる上澄水が得られることを確認した。
【0022】ついで、この原水をテスト装置として、図
1に示すフローシートに基ずき実行した。図1におい
て、2は粉体ホルダータンクであり、タンク内部に粉体
定量供給ユニットを備えている。該ユニットモータ21
にて定量供給される粉体はブロワー31より送られる空
気によりミキシングチャンバ1内に於いて粉体分散気体
とする。風量は流量計34bにてチェックし、空気供給
バルブ15にて調節する。一方、原水槽40にテスト原
水(RW)を供給し、更にポンプ32にて流量計34a
及びエゼクタ入口圧力計35にてチェックの上、流量調
整バルブ33にて水量を調整の上、エゼクタ36にて通
水噴射し、粉体分散気体供給バルブ11にて混合気体量
を調節した粉体分散気体を気液混合帯域に送風する。こ
の後、気液混合時に原水は凝集剤と反応し水中噴射ノズ
ル37を経て凝集反応槽41内に撹拌流として着水させ
る。
【0023】凝集反応槽41内では、凝集フロックを浮
遊した中間処理水が撹拌状態で流動し、次いでシックナ
ー42に自然流入する。シックナー42はレーキ回転モ
ータ39を有し、処理水(TW)とスラッジ(S)に分
離し、スラッジ(S)はスラッジポンプ38により脱水
装置へ移送し一連の処理が完了する。
【0024】次に、本発明の特徴の一つであるミキシン
グチャンバ1について詳細に説明する。図2において示
す様に、粉体ホルダータンク2の部分とミキシングチャ
ンバ1より構成され、粉体ホルダータンク2の底部には
粉体定量供給ユニットを備えている。粉体定量供給ユニ
ットモータ21の回転数により粉体凝集剤が精密に計量
され、粉体の落下と同時に空気注入口1aより調整量の
空気が規定の圧力にて噴射され、気体中に分散され粉体
分散気体14となる。該粉体分散気体14はホッパ部を
経て、粉体分散気体流量バルブ11を経て粉体分散気体
1bとなる。
【0025】また、図1におけるエゼクタ部分は、例え
ば図3に示す如く通常のエゼクタの構造を有するもの
で、通水口より被処理水2aを通水して噴射すると、負
圧域2dが発生する。ここに気体2bを送風して気液混
合帯域2eを形成し、気液混合体2cとして噴射される
ものである。
【0026】以上に詳細説明した機能を備えて試験装置
を用いて、テスト原水で実験を試みた。ポンプにより時
間あたり1立法メートルで連続通水しながら、混合気体
の空気量を下記の表1に示す如く変化させながら粉体分
散気体とし、ノニオン系粉末凝集剤組成物であるスーパ
ーナミットTN400Mの実効濃度を100mg/Lに
合わせてエゼクタに供給し、本発明の強撹拌下での凝集
反応実験を行った。このあと、反応終了時の生成フロッ
クを含む処理水を凝集反応槽よりメスシリンダーに採取
してフロックの沈降性を比較観測した。その結果は次表
1に示すとおりであった。
【0027】
【表1】
【0028】上記、表1の結果より、混合気体の空気量
を大きく採ると、エゼクタ内での気液混合効率が上昇
し、粉末凝集剤の反応性を高めるために結果として凝集
効果が向上することが分る。特に、上澄液の優れた透明
性と生成フロックの成長性により明白である。次に、本
発明の混合気体の空気量を低下させた場合、撹拌力も低
下し凝集効果が変化することを、次の比較例で示す。
【0029】比較例1 比較のために、混合気体の空気量を下記の表2に示す如
く、実施例よりも低下させて実行した以外は実施例と全
く同様の条件で凝集処理を行った。その結果は次の表2
に示すとおりであった。
【0030】
【表2】
【0031】実施例1の結果と比べ、処理性は認められ
るが、生成フロックの成長が余り良くない点と上澄水の
透明性に欠ける。さらに、沈降性の面においても差異が
認められる。この事は、混合気体である空気量を低下さ
せることにより撹拌強度が低下し、初期段階での凝集反
応の進行速度が遅く、生成フロックの成長が進行しなか
ったものと観測できる。
【0032】実施例2 生コン工場の実排水を処理するために、SS分50,0
00mg/Lを含む原水を用いて、本発明の方法を適用
した。先ず、ビーカーテストにより、市販のカチオン系
粉末凝集剤スーパーナミットTN315N(トーメンコ
ンストラクション社製)を原水中に600mg/L添加
し撹拌することにより処理が達成できることを予先実験
にて確認した。
【0033】ついで、この原水を実施例1で用いた同じ
試験装置で、ポンプにより時間あたり2立法メートルで
連続通水しながら、混合気体の空気量を下記の表2に示
す如く変化させながら、粉体分散気体としたスーパーナ
ミットTN315N粉末凝集剤組成物を実効濃度として
600mg/Lに合わせエゼクタに供給し、本発明の強
撹拌下での凝集反応実験を行った。このあと、反応終了
時の生成フロックを含む処理水を実施例1と同様にして
メスシリンダーに採取してフロックの沈降性などを比較
観測した。結果は次表3に示すとおりであった。
【0034】
【表3】
【0035】上記、表3の結果より、混合気体の空気量
を大きく採ると、実施例1と同様の凝集効果が向上する
ことが確認出来た。特に、本件工場排水は強アルカリで
通常中和工程を必要とするが、本発明の方法では粉末凝
集剤組成物の単一自動添加及び自動撹拌と簡略な工程を
経るのみで凝集処理が完結できる点で実用性に優れる方
式と確信出来た。
【0036】
【発明の効果】本発明の粉体分散溶解方法及びその装置
は、エゼクタ活用技術の一環であるが、必要に応じ他の
機能を付加して更に目的機能を強化出来るものである。
従来、被処理対象液に粉体を添加して撹拌する簡単な基
本操作にて反応を完結出来る処理剤は存在していたが、
従来の回分的添加反応方式では液体への直接的な効率良
い反応状態が得難く、粉体を使用する技術分野は余り進
展していない。本発明では粉体の液体中への移送気体浮
遊方式を採用して連続注入方式を完成し、更に敏速な凝
集反応を完結する為に撹拌強度の不足を改善した。特
に、撹拌時の剪断力を強化した点、並びに実用性ある気
液混合方式とした点で本発明は画期的な技術効果を示
す。今後、撹拌操作を簡単に出来る応用技術面で、或い
は各種の廃水、汚水処理分野において工業的に寄与出来
るところが極めて大であるものと確信する。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で採用するミキシンッグチャンバーの一
実施例を示す断面図である。
【図2】本発明で採用するエゼクタの一実施例で使用状
態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例を説明するフローシートを示
す。
【符号の説明】
1 ミキシングチャンバ 1a 空気 1b 粉体分散気体 11 粉体分散気体供給バルブ 12 ベント 13 粉体分散気体出口 14 気体中に分散され粉体分散気体 15 空気供給バルブ 16 ブロワー 2 粉体ホルダータンク 21 粉体定量供給ユニット用モータ 22 ベント 2a 被処理水 2b 気体 2c 気液混合体 2d 負圧域 2e 気液混合帯域 31 ブロワー 32 ポンプ 33 流量調整バルブ 34a,34b 流量計 35 エゼクタ入口圧力計 36 エゼクタ 37 水中噴射ノズル 38 スラッジポンプ 39 レーキ回転モータ 40 原水槽 41 凝集反応槽 42 シックナー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内流下方向に配列するエゼクタを介し、
    液流体中に粉体を噴射分散溶解するに際し、該エゼクタ
    を構成する液流体噴射ノズル部とディフューザ部よりな
    る気液混合帯域に気体導入口を設け、該導入口に連接す
    る粉体分散気体供給管を配置する事を特徴とする粉体分
    散溶解方法。
  2. 【請求項2】前記気体導入口を気液混合帯域の下方部位
    に設ける事を特徴とする請求項1に記載の粉体分散溶解
    方法。
  3. 【請求項3】前記粉体分散気体供給管に、非分散粒子排
    除機構を付加して連接する事を特徴とする請求項1乃至
    2に記載の粉体分散溶解方法。
  4. 【請求項4】前記粉体分散気体供給管の管路並びに関連
    管路の少なくとも1ヶ所に、手動或いは自動作動機能付
    開閉弁を付加して連接する事を特徴とする請求項1乃至
    3に記載の粉体分散溶解方法。
  5. 【請求項5】前記粉体分散気体供給管の管路並びに関連
    管路に管内洗浄機能を付加して連接する事を特徴とする
    請求項1乃至4に記載の粉体分散溶解方法。
  6. 【請求項6】前記粉体分散気体として、供給原粉体を一
    旦気体中に均一分散状態に調整した後、供給する事を特
    徴とする請求項1乃至5に記載の粉体分散溶解方法。
  7. 【請求項7】前記粉体分散気体として、供給原粉体を粉
    体2次凝集物分散機構を介して気体中に投入し均一分散
    状態に調整した後、供給する事を特徴とする請求項1乃
    至6に記載の粉体分散溶解方法。
  8. 【請求項8】前記粉体分散気体の供給量として、液流体
    噴射ノズルより供給される液容積1量部に対し、標準状
    態にて0.4乃至3.0量部の気体容積である事を特徴
    とする請求項1乃至7に記載の粉体分散溶解方法。
  9. 【請求項9】前記粉体分散気体中に含まれる粉体で、そ
    の少なくとも80%の粒径が少なくとも80メッシュよ
    り小さい粒径で構成される事を特徴とする請求項1乃至
    8に記載の粉体分散溶解方法。
  10. 【請求項10】上記請求項各項のいずれかに記載される
    粉体分散溶解方法を組込んだ装置。
JP24587297A 1997-08-08 1997-08-08 粉体分散溶解方法及びその装置 Pending JPH1157435A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004098048A (ja) * 2002-07-18 2004-04-02 Shinwa Yosetsu:Kk 浄化装置
JP2006239596A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd 固液混合材料の製造方法

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