JPH1156341A - 微小検体分離装置及びこれに用いる微小検体分離用セル プレート - Google Patents

微小検体分離装置及びこれに用いる微小検体分離用セル プレート

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JPH1156341A
JPH1156341A JP22339397A JP22339397A JPH1156341A JP H1156341 A JPH1156341 A JP H1156341A JP 22339397 A JP22339397 A JP 22339397A JP 22339397 A JP22339397 A JP 22339397A JP H1156341 A JPH1156341 A JP H1156341A
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JP
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micro
microspecimen
medium liquid
cell
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Application number
JP22339397A
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English (en)
Inventor
Yuko Morito
戸 祐 幸 森
Shuji Kano
野 修 司 鹿
Koji Horio
尾 浩 司 堀
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Moritex Corp
Original Assignee
Moritex Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多数の微小検体が混在する微小検体群から任意
の一の微小検体を短時間で、且つ、連続的に取り出すこ
とができるようにする。 【解決手段】 セルプレート(1) のサンプル摘出流路
(7) 及び誘導路(6) を滅菌水を満たし, 媒質液注入セル
(4) に微小検体(2,2・・) が分散浮遊する媒質液を満た
す。そして、倒立顕微鏡(3) の視野下でレーザマニピュ
レーションを行って前記セル(4) 内の任意の一の微小検
体(2a)を捕捉し、誘導路(6) を通ってサンプル摘出流路
(7) まで移送する。次いで、サンプル摘出流路(7) 内に
水流を形成すると、微小検体(2a)がその流れに乗って流
出端(7out)から滴下される。この水流により微小検体(2
a)を流して摘出する度毎に、媒質液注入セル(4) から他
の一の微小検体(2a)をレーザーマニピュレーションによ
りサンプル摘出流路(7) に移送すれば、微小検体(2a)を
一つずつ分離して連続的に取り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡の視野下で
媒質液に分散浮遊している生物粒子(微生物),非生物
粒子(DNAを付着させた非生物粒子を含む)などの微
小検体群から、任意の一の微小検体を選択的に捕捉し
て、これを他の微小検体群から分離する微小検体分離装
置及びこれに用いる微小検体分離用セルプレートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、微小検体となる大腸菌は遺伝子
操作を行うために頻繁に使用されるが、この場合に、所
定の媒質液中に分散させて遺伝子操作を行った後、媒質
液中に分散する大腸菌を媒質液ごとにマイクロピペット
等で吸入し、これを培養槽に移植して培養し、大量のD
NAを複製させるようにしている。しかし、媒質液中に
分散している大腸菌は、個体差により、その全てが遺伝
子操作されているわけではなく、これをマイクロピペッ
トで吸入するときには同時に複数の大腸菌を吸入してし
まうため、培養された大腸菌は遺伝子操作されたものと
されないものが混合した状態になり、遺伝子操作された
ものの収率が低い。ここで、1個の大腸菌から培養する
ことができればこれを純粋培養することができるので、
その大腸菌が遺伝子操作されていれば、遺伝子操作され
た大腸菌だけを収率100%で得ることが可能になる。
【0003】 しかしながら、微生物や微粒子などの微
小検体を光学顕微鏡の視野下で一つだけ取り出す場合
に、その大きさがある程度大きければ問題ないが、大腸
菌のようにあまりにも小さいと、レンズの光学的性質よ
り視野が制限され、他の微小検体の混入がないことを顕
微鏡で確認しながら取出すことは極めて困難であった。
例えば、100μmの長さの微小検体を取り出す場合、
分解能10μm,焦点深度300μm,NA= 0.034,
視野径10mmのレンズを用いれば、直径200μmの
マイクロピペットを使用することにより、他の微小検体
の混入がないことを顕微鏡で確認しながら取り出すこと
ができるが、大腸菌のように1μm程度の長さしかない
微小検体は、光学レンズの限界である分解能0.26μm,
NA=1.3 (100倍の油浸対物レンズ) のレンズを用いた
としても、その焦点深度は0.2 μm,視野は200μm
しかないので、マイクロピペット内に1mm3 の媒質液
を吸い込むときに、他の微小検体が混入していないこと
を顕微鏡で確認しながら吸い込むことはできない。
【0004】 また、微小検体が顕微鏡で確認できる程
度の大きさだとしても、マイクロピペットに吸い込む1
mm3 の媒質液に多数の微小検体が存在する場合は、多
数の微小検体を同時に吸い込んでしまったり、多数の微
小検体がマイクロピペットの先端外側に付着して媒質液
を滴下する際に混入する可能性がある。したがって、媒
質液を大量に吸い込んで複数の微小検体を同時に取り出
すことはできても、微小検体を1個だけ取り出すことは
困難であり、このために、希釈作業を繰り返し行わなけ
ればならないという面倒があった。さらに、希釈作業を
した結果、媒質液中の微小検体の存在密度が少なかった
としても、大腸菌等のように動きが比較的速い(数μm
〜数十μm/s)ものについてはその動きに追従してマ
イクロピペットを操作すると、マイクロピペットで媒質
液をかき回してしまい、微小検体自身が流動する媒質液
により押し流されるので、捕捉することが困難になると
いう問題を生ずる。
【0005】 そこで本発明は、多数の微小検体が混在
する微小検体群から任意の一の微小検体を短時間で、且
つ、連続的に取り出すことができるようにすることを技
術的課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、媒質液に分散浮遊している微小検体群か
ら任意の一の微小検体を分離する微小検体分離装置であ
って、倒立顕微鏡のカバーガラスとなるガラス板を底板
とし、上面開口部を気密に塞ぐバルブを備えた媒質液注
入セルが、微小検体の自由移動を阻止する狭小な誘導路
を介してサンプル摘出流路に連通された微小検体分離用
セルプレートと、前記媒質液注入セルに貯留された媒質
液中に分散浮遊する微小検体群から選んだ一の微小検体
をレーザー光で捕捉した状態で、当該微小検体を前記サ
ンプル摘出流路まで誘導するレーザートラッピング装置
と、前記サンプル摘出流路の流入端側から流出端側に向
かう水流を形成する水流形成装置とを備えたことを特徴
とする。
【0007】 本発明によれば、微小検体分離用セルプ
レートのサンプル摘出流路に滅菌水を流し、サンプル摘
出流路及び誘導路を滅菌水で満たした状態で、サンプル
摘出流路の水流を停止させる。次いで、この状態で、微
小検体が分散浮遊する媒質液を媒質液注入セルに充填
し、当該セルに形成されたバルブを閉じ、このセルプレ
ートを倒立顕微鏡にセットする。そして、倒立顕微鏡で
媒質液注入セル内を観察しながら、その下面から当該セ
ル内にレーザー光を照射して任意の一の微小検体を捕捉
し、当該一の微小検体をレーザーマニピュレーションに
より誘導路を通ってサンプル摘出流路まで移送する。こ
こで、水流形成装置によりサンプル摘出流路の流入端側
から流出端側へ流れる水流を形成すると、サンプル摘出
流路まで移送された一の微小検体がその流れに乗って流
出端から滴下される。したがって、例えば微小検体とし
て大腸菌を用いる場合に、サンプル摘出流路から滴下さ
れた滅菌水を培地を形成したシャーレなどで受けるよう
にすれば、その水滴中には一つの大腸菌しか存在しない
ので、これを培養することにより遺伝子操作された大腸
菌を100%の収率で得ることが可能となる。そして、
サンプル摘出流路に形成した水流により微小検体を流し
て摘出する度毎に、媒質液注入セルから他の一の微小検
体をレーザーマニピュレーションによりサンプル摘出流
路に移送すれば、微小検体を一つずつ分離して連続的に
取り出すことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、微小検体として大腸菌を用
いる場合を例に、本発明の実施の形態を、図面に基づい
て具体的に説明する。図1は本発明に係る微小検体分離
用セルプレートを示す図、図2は微小検体分離装置を示
す全体構成図、図3〜図6は微小検体分離用セルプレー
トの他の実施形態を示す図、図7は微小検体分離用セル
プレートに用いるマイクロポンプを示す図である。
【0009】 図1に示す微小検体分離用セルプレート
1は、例えば、媒質液に分散浮遊している大腸菌(微小
検体)2,2・・群から、任意の一の大腸菌2aを分離
するもので、倒立顕微鏡3のカバーガラス1Aとなる厚
さ約0.17mmの白板ガラス(屈折率n=1.52)を底板と
し、その上面に厚さ約3mmの流路形成用ガラス1Bを
融着した2層構造に形成されている。なお、セルプレー
ト1の底面側からレーザー光を照射したときに、その光
がガラスの表面及び融着面で屈折しないように、カバー
ガラス1Aの表裏両面及びこれに接する流路形成用ガラ
ス1Bの底面は光学研磨(表面の凹凸がサブミクロンオ
ーダーまで平滑になるように研磨)されている。
【0010】 そして、当該セルプレート1には、上面
開口部4aを気密に塞ぐバルブ5を備えた媒質液注入セ
ル4が、大腸菌2の自由移動を阻止する狭小な誘導路6
を介してサンプル摘出流路7に連通されている。前記バ
ルブ5は樹脂成形されて、流路形成用ガラス1Bに形成
された媒質液注入セル4の上面開口部4aに連通してそ
の上方に取り付けられており、当該上面開口部4aに連
通する流路5aと直交して円柱形の弁座5bが介装され
ている。この弁座5bには、その直径方向に流路5cが
貫通形成され、ハンドル5dを操作して当該弁座5bを
回動させて、前記流路5aを導通/遮断させるように成
され、これにより、上面開口部4aを開放し又は気密に
塞ぐように成されている。前記誘導路6は、当該セルプ
レート1を大腸菌の分離用に使用する場合、長さが約9
mm程度、断面が縦横各 0.1mm程度に選定されてい
る。
【0011】 また、サンプル摘出流路7は、その流入
端7in側及び流出端7out 側が夫々キャピラリーチュー
ブ8in,8out で形成され、流入端7in側のキャピラリ
ーチューブ8inがポンプ(水流形成装置)9に接続され
ている。このポンプ9としては、サンプル摘出流路7に
水流を形成し得るものであれば任意のものを採用するこ
とができ、一般的なポンプはもちろんのこと、空気圧を
利用して滅菌水を押し出すようにしたものや、電気浸透
流を利用したものであってもよい。電気浸透流は、細い
ガラス管内に水を充填すると、その水がプラスに帯電す
る性質を利用したもので、サンプル摘出流路7の流入端
7inから流出端7out に至るまで、キャピラリーチュー
ブ8in,8out を含めてガラスで形成し、サンプル摘出
流路7の流入端7in側に正極,流出端7out 側に負極の
電極(図示せず)を設けておく。そして、前記各電極に
高電圧(例えば200V/cm程度)を印加すると、サ
ンプル摘出流路7内でプラスに帯電している水が移動
し、流入端7in側から流出端7out 側に向かう流れが形
成される。
【0012】 さらに、サンプル摘出流路7と誘導路6
との合流点7pから前記摘出流路7を構成するキャピラ
リーチューブ8out の流出端7out に至るまでの流路容
積が、前記流出端7out から滴下される水滴一滴分の体
積と略等しく選定されている。例えば、前記摘出流路7
及びキャピラリーチューブ8out の内径が 250μm(0.
25mm)のときに、前記合流点7pから流出端7out に
至るまでの流路容積が水滴一滴分の体積10〜20mm
3 に等しければ、その流路の距離は約20〜40cmと
なる。
【0013】 また、上述したようなセルプレート1を
用いた微小検体分離装置10は、図2に示すように、前
記微小検体分離用セルプレート1の媒質液注入セル4に
貯留された媒質液中に分散浮遊する大腸菌2,2・・群
から選んだ一の大腸菌2aをレーザー光で捕捉した状態
で、当該大腸菌2aを前記サンプル摘出流路7まで誘導
するレーザートラッピング装置11が、前記倒立顕微鏡
3に一体に組み込まれて形成されている。倒立顕微鏡3
は、X−Y方向に移動可能に配設されたステージ12の
下方に駆動装置13aにより上下動可能な対物レンズ1
3が配設され、その光軸上にセルプレート1の媒質液注
入セル4及び誘導路6内を撮影するCCDカメラ14が
セットされ、当該CCDカメラ14で撮影された像がデ
ィスプレイ装置15に表示される。
【0014】 そして、前記レーザートラッピング装置
11は、倒立顕微鏡3の対物レンズ13を透過するレー
ザー光により媒質液注入セル4内の大腸菌2を捕捉する
ようになされている。具体的には、レーザー光源16か
ら出力されるレーザー光の光路中に、レーザー光の照射
位置をX方向及びY方向に移動させるスキャニングミラ
ー17x,17yを有するスキャニング装置18と、ダ
イクロイックミラー19が介装され、当該ダイクロイッ
クミラー19で反射されたレーザ光が前記対物レンズ1
3を透過し、媒質液注入セル4内に集光して大腸菌2を
捕捉し、スキャニング装置18により、または、ステー
ジ12を移動させることにより、捕捉した大腸菌2を誘
導路6に沿って移動できるように成されている。なお、
20は、微小検体分離装置10をコントロールする制御
装置であって、その入力側には、CCDカメラ14,キ
ーボード21,マウス22が接続され、その出力側に
は、ポンプ9に空気を供給するコンプレッサ9a,対物
レンズ13の駆動装置13a,ディスプレイ装置15,
レーザー光源16の駆動装置23,スキャニング装置1
8のドライバ24,ステージ移動装置25,シャーレ自
動送り装置26が接続されている。このシャーレ自動送
り装置26は、培地が形成された多数のシャーレ27,
27・・を配列したテーブル28を移動させて、サンプ
ル摘出流路7の流出端7out から水滴が落ちる度に、各
シャーレ27を順次前記流出端7out の真下に位置決め
するように成されている。
【0015】 また、レーザー光源16は、微小検体と
して大腸菌2などのように色素を持たない生物粒子を光
学トラップする場合、前記レーザ光源16から出射され
るレーザー光の波長は、可視光領域に含まれ、且つ、6
00nm以上に選定されており、本例では波長690n
mの半導体レーザーを使用しているが、その波長は微小
検体の種類に応じて任意に選択することができる。ま
た、対物レンズ13としては例えば倍率 100倍,NA=
1.30の液浸対物レンズが使用されている。
【0016】 以上が本発明に係る微小検体分離装置及
びそれに用いるセルプレートの一構成例であって、次に
その作用について説明する。まず、セルプレート1のサ
ンプル摘出流路7及びこれに連通されている誘導路6内
に滅菌水を充填する。この場合、滅菌したセルプレート
1を倒立顕微鏡3のステージ12にセットし、サンプル
摘出流路7の流入端7in側のキャピラリーチューブ8in
をポンプ9に接続し、バルブ5を開いた状態でポンプ9
から滅菌水を供給すると、滅菌水はサンプル摘出流路7
の流入端7inから流出端7out に向かって流れると同時
に、誘導路6との合流点7pから誘導路6内に流入す
る。これにより、サンプル摘出流路7及びこれに連通さ
れている誘導路6内に滅菌水が充填され、この時点でポ
ンプ9を停止する。
【0017】 次いで、大腸菌2,2・・群から任意の
一の大腸菌2aを分離する操作を行う。この場合、媒質
液注入セル4内に、多数の大腸菌2,2・・が分散浮遊
した媒質液をピペットなどで注入し、バルブ5を閉じ
る。そして、倒立顕微鏡3で媒質液注入セル4内を観察
しながら、レーザートラッピング装置11により任意の
一の大腸菌2aにレーザー光を照射して、これを捕捉す
る。この状態で、スキャニング装置18により、又は、
倒立顕微鏡3のステージ12を移動させ、微小検体2a
をレーザー光で捕捉したまま誘導路6を通ってサンプル
摘出流路7まで移動させる。
【0018】 そして、ポンプ9を起動させ、サンプル
摘出流路7に水流を形成すると、大腸菌2aがその水流
に乗って流され、その流出端7out から滴下する水と共
に外部に流出される。このとき、媒質液注入セル4の上
面開口部4aはバルブ5により気密に塞がれているの
で、サンプル摘出流路7に水流を形成することにより媒
質液注入セル4内の媒質液がサンプル摘出流路7に流れ
出すことはない。また、誘導路6は大腸菌2の自由移動
を阻止し得る程度に狭小に形成されているので、多数の
大腸菌2がサンプル摘出流路7に勝手に泳ぎ出すことも
少ない。
【0019】 さらに、本例では、誘導路6とサンプル
摘出流路7の合流点7pから流出端7out に至るまでの
容積が、流出端7out から滴下される水滴一滴分の体積
より小さくなるように選定されているので、流出端7ou
t から滴下される水滴中には大腸菌2aが一つしか存在
しない状態となる。したがって、培地を形成したシャー
レ27にこれを滴下して培養すれば、大腸菌2aと同じ
遺伝子を有する大腸菌を100%の収率で簡単に得るこ
とができ、その一の大腸菌2aが遺伝子操作されている
ものであれば、培養された全ての大腸菌は遺伝子操作さ
れていることとなる。そして、流出端7out から水滴が
滴下される度に、シャーレ自動送り装置26によりシャ
ーレ27を順次位置決めし、上述の動作を繰り返せば、
多数の大腸菌が存在する大腸菌2,2・・群から任意の
一の大腸菌2aを連続的に効率よく分離することができ
る。
【0020】 図3(a)〜(e)は微小検体分離用セ
ルプレート1の他の実施形態の要部を示すもので、いず
れも、媒質液注入セル4に注入した媒質液中に分散され
ている多数の大腸菌2を、当該セル4内により確実に閉
じ込めておく機能を付加したものである。
【0021】 図3(a)は誘導路6を蛇行して形成
し、その全長を長くしたもので、大腸菌2が誘導路6に
沿って泳いでもサンプル摘出流路7に達するまでに十分
に時間がかかるように成されている。また、誘導路6は
もともと自由移動を阻止し得る程度に狭小に形成されて
いるだけでなく、実際には媒質液注入セル4からサンプ
ル摘出流路7まで大腸菌2が一定の速さで泳ぎきること
は決してなく、途中で引き返したり止まったりするの
で、このような比較的単純な構成でも、媒質液注入セル
4内の大腸菌2がサンプル摘出流路7へ泳ぎ出すことを
防止する効果は高い。
【0022】 図3(b)は誘導路6内で媒質液注入セ
ル4に向かう水流を形成する水流形成機構30を備えた
もので、上面開口部31aを気密に塞ぐバルブ32を備
えた滅菌水貯留セル31が形成され、当該滅菌水貯留セ
ル31とサンプル摘出流路7に連通させる滅菌水供給流
路33が、誘導路6とサンプル摘出流路7の合流点7p
近傍に、誘導路6と対向するように形成されている。そ
して、媒質液注入セル4及び滅菌水貯留セル31には、
前記滅菌水供給流路33及び誘導路6内に媒質液注入セ
ル4へ向かう電気浸透流を形成するための電極34,3
5が配設されている。また、媒質液注入セル4に大腸菌
流出防止用フィルタ43及びバルブ44を介装した水抜
用流路45が形成されると共に、前記滅菌水供給流路3
3に不純物流入防止フィルタ46が介装されている。そ
して、バルブ5を閉じ、バルブ32及び44を開いて、
媒質液注入セル4側の電極34を負極とし、滅菌水貯留
セル31側の電極35を陽極として、両者間に高電圧を
印加すると、滅菌水貯留セル31から媒質液注入セル4
へ向かう電気浸透流が形成され、大腸菌2,2・・群は
媒質液注入セル4内に確実に閉じ込められる。次いで、
レーザートラッピング装置11で任意の一の大腸菌2a
を捕捉してサンプル摘出流路7まで移送した時点で、ポ
ンプ9によりサンプル摘出流路7に水流を形成して当該
一の大腸菌2aを押し流す。
【0023】 図3(c)は、媒質液注入セル4内また
は誘導路6内に不平等電界を形成して誘電泳動作用によ
り他の大腸菌2,2・を捕捉する誘電泳動用電極36,
36が配されている。したがって、各電極36間に例え
ば交流電圧を印加して不平等電界が形成すると、誘電泳
動作用により大腸菌2は電界密度の高い部分に吸着さ
れ、これにより他の大腸菌2はサンプル摘出流路7内に
移動することはなく、媒質液注入セル4内または誘導路
6内に確実に閉じ込めておくことができる。
【0024】 図3(d)は、誘導路6の途中にペルチ
ェ素子37aを用いたマイクロバルブ37が形成されて
いる。このマイクロバルブ37は例えば温度を上げるこ
とにより、誘導路6内の水を局部的に加熱して蒸発気泡
を発生させ、その気泡により誘導路6を上流と下流に分
断し、逆電流を流して温度を下げることにより、誘導路
6内に形成された蒸発気泡を消滅させ、当該気泡により
分断された誘導路6の上流と下流を導通させるようにな
されている。また、温度を下げることにより、誘導路6
内の水を局部的に冷却して凍らせて誘導路6を上流と下
流に分断し、逆電流を流して温度を上げることにより、
誘導路6内で凍った水を溶かして、分断された誘導路6
の上流と下流を導通させるようにしてもよい。このよう
に、マイクロバルブ37で誘導路6を分断しておけば、
他の大腸菌2は、サンプル摘出流路7内に移動すること
はなく、媒質液注入セル4内または誘導路6内に確実に
閉じ込めておくことができる。
【0025】 図3(e)は、誘導路6にバブルバルブ
(マイクロバルブ)38が形成されている。このバブル
バルブ38は、空気室39が通路40を介して誘導路6
に連通されて成り、空気室39の周囲には、その内部の
空気を膨張/収縮させるペルチェ素子などのヒータ/ク
ーラ41が配設されている。また、通路40が誘導路6
と連通する合流点6pは、当該通路40から吹き出した
気泡が移動しないように、その上流側と下流側にくびれ
42が形成されている。したがって、ヒータ/クーラ4
1により、空気室39内の温度を上昇させると内部空気
が膨張して通路40を介して合流点6pに気泡が形成さ
れるので、当該気泡により誘導路6がその上流と下流に
分断され、空気室39内の温度を下げると内部空気が収
縮するので合流点6pに形成された気泡が吸い込まれ、
これにより誘導路6の上流と下流が導通される。この場
合も、バブルバルブ38により誘導路6を分断しておけ
ば、他の大腸菌2は、サンプル摘出流路7内に移動する
ことはなく、媒質液注入セル4内または誘導路6内に確
実に閉じ込めておくことができる。
【0026】 さらに、図4に示すセルプレート1は、
サンプル摘出流路7に、当該流路7内を流れる水の圧力
を変化させる絞り51が設けられると共に、当該絞り5
1により形成される高圧部52で分岐して低圧部53で
合流するバイパス流路54が形成されている。また、バ
イパス流路54には、その途中に前記媒質液注入セル4
が形成されて、前記媒質液注入セル4より高圧部52側
のバイパス流路54が誘導路6となり、媒質液注入セル
4の低圧部53側のバイパス流路54に大腸菌2の流出
を阻止するフィルタ55が介装されて成る。これによれ
ば、レーザートラッピング装置11で任意の一の大腸菌
2aをサンプル摘出流路7まで移送した時点で、ポンプ
9によりサンプル摘出流路7に水流を形成すると、当該
一の大腸菌2aが押し流されると共に、バイパス流路5
4内には高圧部52側から低圧部53側へ流れる水流が
その圧力差により自然に形成される。したがって、バイ
パス流路54の途中に形成された媒質液注入セル4内の
他の大腸菌2が高圧部52側からサンプル摘出流路7に
泳ぎ出すことはなく、また、媒質液注入セル4より低圧
部53側のバイパス流路54にはフィルタ55が介装さ
れているので、媒質液注入セル4内の他の大腸菌2がバ
イパス流路54内の流れに乗って低圧部53側からサン
プル摘出流路7に流出することもない。
【0027】 図5に示すセルプレート61は、一の大
腸菌2aをマイクロピペット62で吸引するタイプのも
ので、多数の大腸菌2,2・・が分散浮遊している媒質
液を貯留する媒質液槽63が形成されている。媒質液槽
63には、貯留されている媒質液中の大腸菌群から選ん
だ一の大腸菌2aにレーザー光を照射して捕捉した状態
でこれをマイクロピペット62で吸引する吸引位置Vを
中心にして、その一端側に、超高周波振動又は超音波振
動の波動により他端側へ向かう水流を形成してレーザー
光で捕捉されなかった他の大腸菌2,2・・群を払拭す
る振動発振器64が配されると共に、その他端側に、前
記水流により流された大腸菌2,2・・を追い込む微小
検体追込エリア65が形成されている。66は、前記振
動発振器64から出力される超高周波振動又は超音波振
動により形成される水流が媒質液槽63内を循環したと
きに、前記微小検体追込エリア65に追い込まれた大腸
菌2,2・・が前記吸引位置Vに戻らないように阻止す
るフィルタ(微小検体流入阻止手段)である。
【0028】 このセルプレート61によれば、媒質液
槽63に、多数の大腸菌2,2が分散浮遊している媒質
液を貯留し、倒立顕微鏡3で観察しながら任意の一の大
腸菌2aを捕捉した状態で、振動発振器64により超高
周波振動又は超音波振動を出力すると、振動発振器64
から微小検体追込エリア65に向かい、フィルタ66を
通り再び振動発振器64に戻る循環水流が形成される。
このとき、レーザー光により捕捉された一の大腸菌2a
はそのトラップ力により水流に抗して吸引位置Vから動
かず、他の大腸菌2は微小検体追込エリア65に追い込
まれる。また、媒質液は媒質液槽63内を循環するが、
当該液槽63には、微小検体追込エリア65から流出し
ようとする大腸菌2を阻止するフィルタ66が配設され
ているので、吸引位置Vから他の大腸菌2,2・・は払
拭され、吸引位置Vには一の大腸菌2aしかいない状態
を作りだすことができる。したがって、ここでマイクロ
ピペット62によりその大腸菌2aを吸引すれば、その
周囲には他の大腸菌2,2・・は存在しないので、確実
に一の大腸菌2aを分離することができる。なお、大腸
菌2,2・・が前記吸引位置Vに戻らないように阻止す
る微小検体流入阻止手段として、フィルタ66を用いる
場合に限らず、微小検体追込エリア65に不平等電界を
形成して、誘電泳動作用により他の大腸菌2,2・・を
捕捉する誘電泳動用電極(図示せず)を設ける場合であ
ってもよい。
【0029】 図6に示すセルプレート71も、一の大
腸菌2aをマイクロピペット72で吸引するタイプのも
のであるが、本例のセルプレート71には、媒質液を所
定の方向に循環させるマイクロポンプ73を介装した循
環流路74が形成されている。マイクロポンプ73の吐
出口73out 側を循環流路74の上流側74Uとし、吸
込口73in側を循環流路74の下流側74Dとしたとき
に、その上流側74Uに、大腸菌群から選んだ一の大腸
菌2aにレーザー光を照射して捕捉した状態でこれをマ
イクロピペット72で吸引する吸引位置Vを設定し、そ
の下流側74Dに、レーザー光で捕捉されなかった他の
大腸菌2,2・・を追い込む微小検体追込エリア75が
形成されている。そして、マイクロポンプ73の吸込口
73inには、循環水流により追い込まれてきた他の大腸
菌2,2・・がマイクロポンプ73内に吸い込まれない
ように阻止するフィルタ(微小検体流入阻止手段)76
が設けられている。なお、マイクロポンプ73は任意の
構造のものを採用し得るが、例えば図7に示すように、
吸込口73inと吐出口73out がテーパ通路で形成され
たポンプ室77の上下両面をピエゾディスク78,78
で挟んだものを用いた場合、当該ピエゾディスク78,
78に変位を与えてポンプ室77を拡張,収縮させるこ
とにより、吸込口73inから吸い込んだ媒質液が吐出口
73out から吐き出される。
【0030】 これによれば、循環流路74に多数の大
腸菌2,2が分散している媒質液を貯留させ、倒立顕微
鏡3で観察しながら吸引位置Vで任意の一の大腸菌2a
を捕捉した状態で、マイクロポンプ73により循環水流
を形成すると、他の大腸菌2,2・・はその水流により
微小検体追込エリア75に追い込まれる。また、マイク
ロポンプ73の吸込口73inにはフィルタ76が設けら
れているので、循環水流により追い込まれてきた大腸菌
2,2・・がマイクロポンプ73を通過して吸引位置V
に戻ることはない。したがって、前述と同様に、吸引位
置Vには、一の大腸菌2aしかいない状態を作りだすこ
とができ、マイクロピペット72によりその大腸菌2a
を吸引すれば、その周囲には他の大腸菌2,2・・は存
在しないので、確実に一の大腸菌2aを分離することが
できる。
【0031】 なお、マイクロピペット62,63の吸
引手段は、例えば弾性膜げ形成されるダイアフラム(図
示せず)を変位させてピペット62,63内の圧力を変
化させたり、ピペット62,63内の温度をコントロー
ルしてその温度変化に基づく内部空気の体積変化を利用
するもの等、任意の手段を採用し得る。また、マイクロ
ピペット62,63は、ロボットアーム(図示せず)の
先端に取り付けられて、例えば、セルプレート1と培地
を形成したシャーレ27(図1ご参照)との間を往復移
動するように成され、吸引した微粒子や微生物を所定の
シャーレ27の上に吐出するように成されている。
【0032】 なお、上述の説明では、微小検体として
微生物、特に大腸菌を用いた場合について説明したが、
本発明は、それ以外の微生物はもちろん、非生物粒子群
から一の粒子を分離したり、DNAを付着させた非生物
粒子群から一のDNAを非生物粒子ごと分離する際にも
適用し得る。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、分
離すべき任意の一の微小検体しか存在しない状態を容易
に作りだすことができ、面倒な作業が一切必要ないの
で、多数の微小検体が混在する微小検体群から任意の一
の微小検体を短時間で、且つ、連続的に取り出すことが
できるという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る微小検体分離用セルプレートを
示す図。
【図2】 微小検体分離装置を示す全体構成図。
【図3】(a)〜(e)は微小検体分離用セルプレート
の他の実施形態を示す図。
【図4】 微小検体分離用セルプレートのさらに他の実
施形態を示す図。
【図5】 微小検体分離用セルプレートのさらに他の実
施形態を示す図。
【図6】 微小検体分離用セルプレートのさらに他の実
施形態を示す図。
【図7】 それに使用するマイクロポンプの例を示す
図。
【符号の説明】
1・・・・微小検体分離用セルプレート 1A・・・カバーガラス 2,2a・・大腸菌
(微小検体) 3・・・・倒立顕微鏡 4・・・・・媒質液
注入セル 4a・・・上面開口部 5・・・・・バルブ 6・・・・誘導路 7・・・・・サンプ
ル摘出流路 7in・・・流入端 7out ・・・流出端 9・・・ポンプ(水流形成装置) 10・・・・微小検
体分離装置 11・・・・レーザートラッピング装置 30・・・
・水流形成機構 36・・・・誘電泳動用電極 37・・・・マイ
クロバルブ 38・・・・バブルバルブ(マイクロバルブ) 51・・・・絞り 52・・・・高圧
部 53・・・・低圧部 54・・・・バイ
パス流路 55・・・・フィルタ 61・・・・セル
プレート 62・・・・マイクロピペット 63・・・・媒質
液槽 V・・・・・吸引位置 64・・・・振動
発振器 65・・・・微小検体追込エリア 66・・・・フィ
ルタ 71・・・・セルプレート 72・・・・マイ
クロピペット 73・・・・マイクロポンプ 73out ・・吐出
口 73in・・・吸込口 74・・・・循環
流路 74U・・・上流側 74D・・・下流
側 75・・・・微小検体追込エリア 76・・・・フィ
ルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 尾 浩 司 神奈川県横浜市青葉区あざみ野南一丁目3 番3号 株式会社モリテックス横浜技術セ ンター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質液に分散浮遊している微小検体(2,
    2・・) 群から任意の一の微小検体 (2a) を分離する微小
    検体分離装置であって、 倒立顕微鏡(3)のカバーガラス(1A)となるガラス板
    を底板とし、上面開口部(4a)を気密に塞ぐバルブ
    (5)を備えた媒質液注入セル(4)が、微小検体(2,
    2・・) の自由移動を阻止する狭小な誘導路(6)を介し
    てサンプル摘出流路(7)に連通された微小検体分離用
    セルプレート(1)と、 前記媒質液注入セル(4)に貯留された媒質液中に分散
    浮遊する微小検体(2, 2・・) 群から選んだ一の微小検体
    (2a)をレーザー光で捕捉した状態で、当該微小検体
    (2a)を前記サンプル摘出流路(7)まで誘導するレー
    ザートラッピング装置(11)と、 前記サンプル摘出流路(7)の流入端(7in)側から流出
    端(7out)側に向かう水流を形成する水流形成装置
    (9)とを備えたことを特徴とする微小検体分離装置。
  2. 【請求項2】 媒質液に分散浮遊している微小検体(2,
    2・・) 群から任意の一の微小検体(2a)を分離する微小
    検体分離装置(10)に用いる微小検体分離用セルプレー
    トであって、 倒立顕微鏡(3)のカバーガラス(1A)となるガラス板
    を底板とし、上面開口部(4a)を気密に塞ぐバルブ
    (5)を備えた媒質液注入セル(4)が、微小検体(2,
    2・・) の自由移動を阻止する狭小な誘導路(6)を介し
    てサンプル摘出流路(7)に連通され、 前記誘導路(6)は、前記媒質液注入セル(4)に貯留
    された媒質液中に分散浮遊する微小検体(2, 2・・) 群か
    ら選んだ一の微小検体(2a)をレーザー光で捕捉した状
    態で、当該微小検体(2a)を前記サンプル摘出流路
    (7)まで誘導可能に形成されたことを特徴とする微小
    検体分離用セルプレート。
  3. 【請求項3】 前記サンプル摘出流路(7)と誘導路
    (6)との合流点(7p)から前記摘出流路(7)の流出
    端(7out) に至るまでの流路容積が、前記流出端(7ou
    t) から滴下される水滴一滴分の体積以下に選定された
    請求項2記載の微小検体分離用セルプレート。
  4. 【請求項4】 前記誘導路(6)が蛇行して形成された
    請求項2記載の微小検体分離用セルプレート。
  5. 【請求項5】 前記誘導路(6)に、サンプル摘出流路
    (7)側から媒質液注入セル(4)へ向かう水流を形成
    する水流形成機構(30)を備えた請求項2記載の微小検
    体分離用セルプレート。
  6. 【請求項6】 前記誘導路(6)の途中又は媒質液注入
    セル(4)内で不平等電界を形成して、他の微小検体
    (2, 2・・) を電気的に捕捉する誘電泳動用電極(36,3
    6)が配設された請求項2記載の微小検体分離用セルプ
    レート。
  7. 【請求項7】 前記誘導路(6)の途中に、当該誘導路
    (6)を導通/遮断させるマイクロバルブ(37,38)が
    形成されて成る請求項2記載の微小検体分離用セルプレ
    ート。
  8. 【請求項8】 前記サンプル摘出流路(7)に、当該流
    路(7)内を流れる水の圧力を変化させる絞り(51)が
    設けられると共に、当該絞り(51)により形成される高
    圧部(52) で分岐して低圧部(53)で合流するバイパス
    流路(54)が形成され、 当該バイパス流路(54)には、その途中に前記媒質液注
    入セル(4)が形成されて、前記媒質液注入セル(4)
    より高圧部(52)側のバイパス流路(54)が前記誘導路
    (6)となり、前記媒質液注入セル(4)より低圧部
    (53)側のバイパス流路(54)には、微小検体(2)が
    サンプル摘出流路(7)に流出することを阻止するフィ
    ルタ(55)が介装されて成る請求項2記載の微小検体分
    離用セルプレート。
  9. 【請求項9】 媒質液に分散浮遊している微小検体(2,
    2・・) 群から任意の一の微小検体(2a)をマイクロピペ
    ット(62)で吸引して分離する微小検体分離用セルプレ
    ートであって、 媒質液を貯留する媒質液槽(63)が形成され、当該媒質
    液槽(63)には、前記微小検体(2, 2・・) 群から選んだ
    一の微小検体(2a)にレーザー光を照射して捕捉した状
    態でこれをマイクロピペット(62)で吸引する吸引位置
    (V)を中心にして、その一端側に、超高周波振動又は
    超音波振動の波動により他端側へ向かう水流を形成して
    レーザー光で捕捉されなかった他の微小検体(2, 2・・)
    群を払拭する振動発振器(64)が配されると共に、その
    他端側に、前記水流により流された微小検体(2, 2・・)
    群を追い込む微小検体追込エリア(65)が形成され、 前記振動発振器(64)から出力される超高周波振動又は
    超音波振動により形成される水流が媒質液槽(63)内を
    循環したときに、前記微小検体追込エリア(65)に追い
    込まれた微小検体(2, 2・・) 群を前記吸引位置(V)に
    戻さないように阻止する微小検体流入阻止手段(66)を
    備えた微小検体分離用セルプレート。
  10. 【請求項10】 媒質液に分散浮遊している微小検体(2,
    2・・) 群から任意の一の微小検体(2a)をマイクロピペ
    ット(72)で吸引して分離する微小検体分離用セルプレ
    ートであって、 媒質液を所定の方向に循環させるマイクロポンプ(73)
    を介装した循環流路(74)が形成され、 前記マイクロポンプ(73)の吐出口(73out)側を循環流
    路 (74) の上流側 (74U)とし、吸込口 (73in) 側を循環
    流路 (74) の下流側 (74D)としたときに、その上流側(7
    4U) に、前記微小検体(2, 2・・) 群から選んだ一の微小
    検体 (2a) にレーザー光を照射して捕捉した状態でこれ
    をマイクロピペット(72)で吸引する吸引位置 (V)を
    設定し、その下流側(74D)に、レーザー光で捕捉されな
    かった他の微小検体(2, 2・・) 群を追い込む微小検体追
    込エリア(75)が形成され、 マイクロポンプ(73)の吸込側には、循環水流により追
    い込まれてきた微小検体(2, 2・・) をマイクロポンプ
    (73)内に吸い込まないように阻止する微小検体流入阻
    止手段(76)を備えた微小検体分離用セルプレート。
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