JPH1155999A - 同期機の励磁装置 - Google Patents

同期機の励磁装置

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JPH1155999A
JPH1155999A JP9204521A JP20452197A JPH1155999A JP H1155999 A JPH1155999 A JP H1155999A JP 9204521 A JP9204521 A JP 9204521A JP 20452197 A JP20452197 A JP 20452197A JP H1155999 A JPH1155999 A JP H1155999A
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JP
Japan
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synchronous machine
excitation
voltage
output
exciter
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JP9204521A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Kudo
義徳 工藤
Kazuhiro Suzuki
和浩 鈴木
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限流抵抗器を無くすことにより、限流抵抗器
の設計および設置スペースを確保するための設計を不要
とする。 【解決手段】この同期機の励磁装置は、増幅器4が、所
内直流電源から供給される直流電圧のプラス端とマイナ
ス端とを初期励磁時に導通させる電磁接触器接点7と、
スイッチング素子4Bに一端が接続され他端が励磁機界
磁巻線2bに接続され、同期機1から遮断器6を介して
入力された出力電圧を整流する整流器4Aと、整流器4
Aと励磁機界磁巻線2Bとを接続する回路上に、電磁接
触器接点7のプラス端をストッピングダイオード9を介
して接続した配線30と、整流器4Aとスイッチング素
子4Bとを接続する回路上に電磁接触器接点7のマイナ
ス端を接続した配線31とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば同期発電機な
どの同期機に対して励磁制御を行う同期機の励磁装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】同期機の励磁電源を同期機の端子より供
給する励磁方式を自励式と呼ぶ。
【0003】この自励式を採用した同期機の励磁装置で
は、同期機の出力電圧が発生していない状態から自動電
圧調整器を使った通常運転である自励が可能な同期機端
子電圧を発生するまでの初期励磁時に、所内に配置され
ている直流電源装置から直流電圧の供給を受けて初期励
磁を行うため内部には必ず初期励磁回路が設けられてい
る。
【0004】図13に初期励磁回路を装備した従来の同
期機の励磁装置の一例を示す。
【0005】同図に示すように、従来の励磁装置は、同
期機1の出力電圧を励磁用変圧器5および励磁電源遮断
器6を介して増幅器4へ供給し、増幅器4に設けた初期
励磁回路(電磁接触器接点7、励磁機界磁巻線2Bの特
性に合わせて製作された限流抵抗器8、所内に配置され
た直流電源装置への逆流を防止するストッピングダイオ
ード9など)を励磁機界磁巻線2Bの両端に接続し、直
流電源装置からの直流電圧を印加するように構成されて
いる。
【0006】以下、従来の同期機の励磁装置の初期励磁
から通常運転までの動作について説明する。
【0007】従来の励磁装置の場合、初期励磁時には、
励磁電源遮断器6が閉すると同時に電磁接触器18を動
作させる条件である接点17が動作する。同期機1の出
力電圧が電圧ピックアップ設定器14の設定値以下の間
は、コンパレータ15が動作することにより接点16が
閉路しているので、接点17とのΑNDが成立し、電磁
接触器18が動作する。これにより、電磁接触器接点7
が動作し直流電源装置から供給された直流電圧が励磁機
界磁巻線2Bに印加される。
【0008】そして、同期機1の出力電圧が立上がり、
電圧ピックアップ設定器14の設定以上となると、コン
パレータ15が不動作となり、これにより接点16が開
路し、電磁接触器18が復帰し、所内の直流電源装置が
励磁機界磁巻線2Bから切り離される。これと同時に接
点12が閉じ、自動電圧調整器11の出力がパルス信号
発生器13側へ供給されるようになり、同期機1の出力
が電圧設定器11Aの設定値となるよう自動電圧調整の
運転状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
回路構成の同期機の励磁装置では、以下に示すように問
題点がある。
【0010】励磁機2、特に励磁機界磁巻線2Bの大き
さ、容量、耐電圧などの特性が機器毎に異なるため、初
期励磁回路における限流抵抗器8の設計を励磁機に合わ
せてその都度行う必要がある。また、限流抵抗器8は発
熱体であり、増幅器内である程度の設置スペース(放熱
スペース)を確保する必要がある。さらに励磁機界磁巻
線2Bおよび限流抵抗器は温度変化に対して抵抗値が敏
感に変化するため、励磁機界磁巻線2Bに印加される励
磁量が変化し初期励磁に必要な時間も変化するため、初
期励磁の時間を制御の条件として使っている場合には抵
抗値の変化が問題となるためこれらを考慮した運転設計
が必要となる。つまり抵抗値が大きくなるに従い初期励
磁時間を長くし、抵抗値が小さくなると初期励磁時間を
短かくするなどの細かな時間制御が必要である。
【0011】また所内に配置した直流電源装置の電圧変
動に比例して励磁機界磁巻線2Bに印加される励磁量も
変化し、上記同様に初期励磁に必要な時間も変化するた
め、初期励磁の時間を制御の条件として使っている場合
には問題となるため、これらを考慮した運転設計が必要
となる。つまり電源電圧の低下に対しては初期励磁時間
を長くし、電源電圧の上昇に対して初期励磁時間を短か
くする必要がある。
【0012】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、初期励磁回路における限流抵抗器を無
くすことにより、限流抵抗器の設計や設置スペースの考
慮を不要とすると共に、いくつかの変動要因に対して励
磁量と初期励磁時間とを一定に制御することのできる同
期機の励磁装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明の同期機の励磁装置は、同
期機の励磁電源を当該同期機の出力端子より供給する自
励式の励磁装置において、当該同期機の出力電圧を整流
する整流器と、この整流器の出力をスイッチング素子を
スイッチングすることにより同期機の界磁巻線あるいは
励磁機の界磁巻線に励磁電源として供給するスイッチン
グ回路と、当該同期機の出力電圧力が発生しない初期励
磁のとき所内電源を前記整流器の両端に並列に接続し、
前記スイッチング回路を介して初期励磁時の励磁電源と
して供給する初期励磁回路とを具備したことを特徴とし
ている。
【0014】請求項2記載の発明の同期機の励磁装置
は、同期機の励磁電源を当該同期機の出力端子より供給
する自励式の励磁装置において、当該同期機の出力電圧
を検出し所定の設定電圧に調整すべき調整制御信号を出
力する自動電圧調整器と、当該同期機の出力電圧を整流
する整流器と、この整流器の出力をスイッチング素子を
スイッチングすることにより同期機の界磁巻線あるいは
励磁機の界磁巻線に励磁電源として調整供給するスイッ
チング回路と、前記自動電圧調整器からの調整制御信号
に基づき前記スイッチング回路にパルス信号を出力する
パルス信号発生器と、当該同期機の出力電圧力が発生し
ない初期励磁のとき所内電源を前記整流器の両端に並列
に接続し、前記スイッチング回路を介して初期励磁時の
励磁電源として供給する初期励磁回路と、初期励磁時に
前記自動電圧調整器からの調整制御信号に代えて、初期
励磁時の励磁量に基づく第2の調整制御信号を前記パル
ス信号発生器に出力する励磁量出力手段とを具備したこ
とを特徴としている。
【0015】請求項3記載の発明の同期機の励磁装置
は、請求項2記載の同期機の励磁装置において、前記励
磁量出力手段は、初期励磁時に前記励磁機の界磁巻線に
発生させる目標値の目標界磁電圧または目標界磁電流が
設定された励磁機界磁電気量設定器と、検出される前記
励磁機の界磁巻線の界磁電圧または界磁電流と前記目標
界磁電圧または目標界磁電流との差分を演算し当該励磁
量出力手段の出力信号とする演算器とを具備したことを
特徴としている。
【0016】請求項4記載の発明の同期機の励磁装置
は、請求項2記載の同期機の励磁装置において、前記励
磁量出力手段は、初期励磁時に前記同期機の界磁巻線に
発生させる目標値の目標界磁電圧または目標界磁電流力
が設定された同期機界磁電気量設定器と、検出される前
記同期機の界磁巻線の界磁電圧または界磁電流と前記目
標界磁電圧または目標界磁電流との差分を演算し当該励
磁量出力手段の出力信号とする演算器とを具備したこと
を特徴としている。
【0017】請求項5記載の発明の同期機の励磁装置
は、請求項2記載の同期機の励磁装置において、前記励
磁量出力手段は、初期励磁時に前記同期機の出力電圧の
目標値の目標電圧力が設定された同期機電圧設定器と、
検出される前記同期機の出力電圧と前記同期機電圧設定
器の目標電圧との差分を演算し当該励磁量出力手段の出
力信号とする演算器とを具備したことを特徴としてい
る。
【0018】請求項6記載の発明の同期機の励磁装置
は、同期機の励磁電源を当該同期機の出力端子より供給
する自励式の励磁装置において、当該同期機の出力電圧
を検出し所定の設定電圧に調整すべき調整制御信号を出
力する自動電圧調整器と、当該同期機の出力電圧を整流
する整流器と、この整流器の出力をスイッチング素子を
スイッチングすることにより同期機の界磁巻線あるいは
励磁機の界磁巻線に励磁電源として調整供給するスイッ
チング回路と、前記自動電圧調整器からの調整制御信号
に基づき前記スイッチング回路にパルス信号を出力する
パルス信号発生器と、当該同期機の出力電圧力ゞ発生し
ない初期励磁のとき所内電源を前記整流器の両端に並列
に接続し、前記スイッチング回路を介して初期励磁時の
励磁電源として供給する初期励磁回路と、初期励磁時に
前記自動電圧調整器からの調整制御信号に、初期励磁時
の励磁量に基づく第2の調整制御信号を合成する励磁量
出力手段とを具備したことを特徴としている。
【0019】本発明では、他からの直流電圧をスイッチ
ング素子を介して励磁機界磁巻線に供給するように初期
励磁回路を構成することによりスイッチング素子のスイ
ッチングにより励磁機の界磁巻線に印加される励磁量を
調節する。
【0020】界磁巻線への励磁量の与え方としては、予
め設定したおいた設定値を励磁信号として与える与え方
と、下記に記載する電気量と目標値とを加算してその差
分を励磁量として与える与え方とがある。
【0021】なお、電気量は励磁機界磁電圧、励磁機界
磁電流、励磁機出力電圧、励磁機出力電流、同期機界磁
電圧、同期機界磁電流、同期機電圧などを利用するのが
好ましい。また同期機や励磁機の界磁電流を検出する手
段としては直流変流器あるいはシャントを利用しても良
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
【0023】図1は本発明に係る第1実施形態の同期機
の励磁装置の構成を示す図である。同図において、1は
例えば発電機などの同期機である。この同期機1には同
期機電機子巻線1Αと同期機界磁巻線1Bとが設けられ
ている。2は励磁機である。この励磁機2には、励磁機
電機子巻線2Aと励磁機界磁巻線2Βとが設けられてい
る。3は整流器であり、励磁機2の出力である交流出力
を直流に整流し、同期機界磁巻線1Βに電源を供給す
る。14は電圧ピックアップ設定器であり、発電機電圧
が設定値以下の条件で電磁接触器18を動作させる。1
5はコンパレータであり、同期機1の出力電圧が電圧ピ
ックアップ設定器14の設定値以下になると動作し、電
磁接触器18を動作させるための接点16を閉じると同
時に接点12を開く。またこのコンパレータ15は同期
機1の出力電圧が電圧ピックアップ設定器14の設定値
以上になると動作が停止し(不動作となり)、電磁接触
器18を復帰させるため接点16を開ける。11は自動
電圧調整器であり、電圧設定器11Αと加算器11Bと
からなる。この自動電圧調整器11は計器用変圧器10
を介した同期機1の出力電圧と電圧設定器11Αの出力
との差分を加算器11Bで演算し、互いが常に等しくな
るように制御するものである。この自動電圧調整器11
の出力信号(差分信号)はパルス信号発生器13へ出力
される。パルス信号発生器13は自動電圧調整器11か
ら入力された差分信号をパルス信号に変換し増幅器4へ
出力する。また増幅器4へは同期機1の出力電圧が励磁
用変圧器5および励磁電源遮断器6を介して供給され
る。
【0024】この増幅器4は、励磁用変圧器5および励
磁電源遮断器6を介して入力された電圧を整流する整流
器4Aと、パルス信号発生器13からのパルス信号がベ
ース端子に入力されることによってスイッチング動作
(オン/オフ動作)し励磁電源の供給量を制御するスイ
ッチング素子4Bと、励磁機2の励磁機界磁巻線2Bと
並列に結線(カソード側を+ライン、アノード側を−ラ
インに接続)され、スイッチング素子4Bがオフ時に励
磁機界磁巻線2Bの持つ「L・(di/dt)」特性に
より発生する電流をバイパスし、励磁機界磁巻線2Bの
両端に異常電圧が発生するのを防止する転流ダイオード
4Cと、励磁機2への初期励磁を行う初期励磁回路とか
ら構成され、励磁機2に励磁電源を供給するものであ
る。
【0025】上記初期励磁回路は、発電所内に設置され
た直流電源装置(以下所内直流電源と称す)から供給さ
れる直流電圧(プラス端(+),マイナス端(−))を
増幅器4へ導通(接続)したり解放(遮断)したりする
電磁接触器接点7と、この電磁接触器接点7のプラス端
を整流器4Aと励磁機界磁巻線2Bとを接続する回路上
にストッピングダイオード9を介して接続した配線30
と、電磁接触器接点7のマイナス端をスイッチング素子
4B(のエミッタ側)と整流器4Aとを接続する回路上
に接続した配線31とから構成されている。ストッピン
グダイオード9は発電所内の直流電源装置への逆流を防
止するためのものである。電磁接触器18はコンパレー
タ15の出力で開く接点16と励磁電源遮断器6と連動
して動作する接点17とのΑND条件で動作し電磁接触
器接点7を導通(オン)させるものである。これによ
り、初期励磁時には、所内直流電源からの直流電圧が励
磁機界磁巻線2Aに印加され、励磁機2へ励磁電圧を供
給する。
【0026】この励磁装置は、同期機1の励磁電源を同
期機1の出力電圧から供給する自励式を採用したもので
あり、同期機1が停止中(無負荷無励磁)の状態から自
動電圧調整器11を使った自励運転が可能な同期機端子
電圧を発生するまでの初期励磁時には、所内直流電源か
らの電源供給を受けて励磁を行うものである。
【0027】この第1実施形態の同期機の励磁装置の場
合、初期励磁時には、励磁電源遮断器6が閉じると同時
に電磁接触器18を動作させる条件である接点17が動
作する。同期機1の出力電圧が電圧ピックアップ設定器
14の設定値以下の間は、コンパレータ15が動作する
ことにより接点16が動作し、接点17とのΑNDが成
立するため電磁接触器18が動作する。動作した電磁接
触器18が電磁接触器接点7を導通(オン動作)させ
る。これにより発電所内の直流電源装置から電磁接触器
接点7、ストッピングダイオード9および配線30を通
じて供給された直流電圧が励磁機界磁巻線2Bに印加さ
れ初期励磁が開始される。
【0028】これにより、同期機1の出力電圧が発生し
徐々に上昇する。
【0029】一方、自動電圧調整器11は計器用変圧器
10を介した同期機1の出力電圧と電圧設定器11Αの
出力とが常に等しくなるように差分信号をパルス信号発
生器13へ出力し、増幅器4により生成される励磁電圧
が制御されて励磁機界磁巻線2Βに供給されるので、同
期機1の電圧が一定に制御される。
【0030】増幅器4では、パルス信号発生器13から
入力されたパルス信号が駆動信号としてスイッチング素
子4Bのベース端子に入力されてスイッチング素子4B
をスイッチング動作(オン/オフ動作)させる。
【0031】また、増幅器4には、同期機1から出力さ
れた出力電圧が励磁用変圧器5および励磁電源遮断器6
を介して整流器4Aに供給される。
【0032】増幅器4では、パルス発生器13からベー
ス端子に入力されたパルス信号によってスイッチング素
子4Bがスイッチング動作すると、スイッチング素子4
Bのエミッタ側に所内直流電源のマイナス端が配線31
を通じて接続されているので、所内電源は、スイッチン
グ素子4Bの動作により限流されたのと同じ作用が生じ
る。つまりスイッチング動作で供給が制御(制限)され
る。
【0033】この増幅器4により、励磁機2の励磁機界
磁巻線2Bに電源を供給する量、つまり界磁電源の供給
量が制御される。なお転流ダイオード4Cは、スイッチ
ング素子4Bがオフ時に励磁機界磁巻線2Bの持つ「L
・(di/dt)」特性により発生する電流をバイパス
し、励磁機界磁巻線2Bの両端に異常電圧が発生するの
を防止している。
【0034】一方、同期機1の出力電圧が電圧ピックア
ップ設定器14の設定以上となると、コンパレータ15
が不動作となり、これにより電磁接触器18が復帰し、
電磁接触器接点7を解放(オフ動作)させるので、増幅
器4への電源供給回路が切り離され、所内直流電源から
の直流電圧が励磁機界磁巻線2Bに供給されなくなる。
これと同時に自動電圧調整器11の出力がパルス信号発
生器13側へ供給されるようになり、通常の運転状態と
なる。
【0035】このようにこの第1実施形態の同期機の励
磁装置によれば、電磁接触器接点7の+端を配線30に
よりストッピングダイオード9を介して転流ダイオード
4Cのカソード側(+ライン)に接続すると共に、電磁
接触器接点7の−端を配線31よってスイッチング素子
4Bのエミッタ側に接続したことにより界磁量がスイッ
チング素子4Bを介して調整されるようになるので、限
流抵抗器が不要となる他、直流電源装置からの直流電圧
の変動や励磁機界磁巻線2Bの温度による抵抗値変化な
どの変化が起きても励磁量が一定になり、これにより初
期励磁の時間を一定にすることができる。
【0036】次に、図2を参照して本発明に係る第2の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。なお以
下の実施形態において上記第1実施形態(図1)と同一
の符号は同一の構成を示しその説明は省略する。
【0037】図2に示すように、この第2の実施形態の
励磁装置は、励磁機2の励磁機界磁巻線2Bへ供給する
励磁量の設定値が予め設定され、設定励磁量信号を出力
する励磁量出力手段としての励磁量設定器20aと、コ
ンパレータ15の制御によって、入力された2つの信号
のうち一方を選択してパルス信号発生器13へ出力する
出力選択回路19とを有している。励磁量設定器20a
には、従来限流抵抗器を介して供給していたときと同じ
励磁量になるような励磁量の値(設定値)が設定されて
いる。出力選択回路19はコンパレータ15が動作時に
励磁量設定器20aから出力された信号を選択し、コン
パレータ15が不動作時に自動電圧調整器11から出力
された信号を選択してパルス信号発生器13へ出力する
ものである。
【0038】この第2の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、初期励磁時にはコンパレータ15が動作し、これ
により出力選択回路19が励磁量設定器20aからの出
力を選択してパルス信号発生器13へ出力し、パルス信
号発生器13がパルス信号に変換してスイッチングパル
スをスイッチング素子4Bに供給するので、スイッチン
グ素子4Bは予め設定された信号値でスイッチング動作
し、所内直流電源から供給された直流電圧のスイッチン
グ・デューティー比を調整する。したがって、励磁機2
の励磁機界磁巻線2Bへの励磁電圧はほぼ一定に制御さ
れる。
【0039】つまり予め励磁量設定器20aに従来限流
抵抗器を介して供給していたときと同じ励磁量になるよ
うな励磁量の値を設定しておくことにより限流抵抗器を
用いることなく初期励磁を安定して行うことができる。
【0040】一方、同期機1の出力電圧が電圧ピックア
ップ設定器14の設定以上となると、コンパレータ15
が不動作となり、これにより電磁接触器18が復帰し、
電磁接触器接点7を解放(オフ動作)させるので、増幅
器4への電源供給回路が切り離され、所内直流電源から
の直流電圧が励磁機界磁巻線2Bに供給されなくなる。
コンパレータ15が不動作になると同時に出力選択回路
19による入力信号の選択が切り替わり、自動電圧調整
器11からの出力が出力選択回路19からパルス信号発
生器13側へ供給されるようになり、通常の運転状態と
なる。
【0041】このようにこの第2実施形態の同期機の励
磁装置によれば、励磁機界磁巻線2Bへ供給する励磁量
を設定した励磁量設定器20と、コンパレータ15が動
作時に励磁量設定器20からの出力を選択しコンパレー
タ15が不動作時には自動電圧調整器11からの出力を
選択し出力する出力選択回路19とを設けたことによ
り、予め限流抵抗器があったときと同様の励磁電圧が得
られるような値を励磁量設定器20に設定しておき、初
期励磁動作の際に励磁量設定値20からの出力でスイッ
チング素子4Bをスイッチング動作させることで限流抵
抗器が不要となる他、「励磁機界磁巻線の温度による抵
抗値変化」および「所内直流電源電圧の変動」などの変
化が起きても励磁量が一定となり、これにより初期励磁
の時間を一定にすることができる。次に、図3を参照し
て本発明に係る第3の実施形態の同期機の励磁装置につ
いて説明する。
【0042】同図に示すように、この第3の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第2実施形態に示した励磁量
設定器20aを、励磁機界磁電圧の目標値を与える励磁
機界磁電圧設定器20bに変更すると共に、この励磁機
界磁電圧設定器20bから出力される励磁機界磁電圧と
励磁機2の入力側に設定した検出点21から得た界磁電
圧2aとの差分を演算し差分信号を出力する加算器22
を新たに設け、この加算器22から出力される差分信号
を出力選択回路19へ入力するよう構成したものであ
る。
【0043】この第3の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、初期励磁時には上記第2実施形態と同様にコンパ
レータ15が動作し、これにより出力選択回路19が加
算器22からの差分信号を選択してパルス信号発生器1
3へ出力し、パルス信号発生器13がパルス信号に変換
してスイッチング素子4Bに供給するので、スイッチン
グ素子4Bは差分信号に応じてスイッチング動作し、所
内直流電源から供給された直流電圧のスイッチング・デ
ューティー比を調整する。差分信号は元々励磁機2の励
磁機界磁巻線2Bから得た励磁電圧2aと励磁機界磁電
圧の目標値との差の信号なので、励磁機2の励磁電圧は
ほぼ一定に制御される。
【0044】この第3の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の励磁機界磁巻線2Bから得た励磁電
圧2aと励磁機界磁電圧の目標値との差分を演算しそれ
を励磁量とするので、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定に
制御することができる。
【0045】次に、図4を参照して本発明に係る第4の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0046】同図に示すように、この第4の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第3実施形態に示した励磁機
界磁電圧設定器20bを励磁機界磁電流の目標値を与え
る励磁機界磁電流設定器20cに変更すると共に、上記
第3実施形態において設定した検出点21の位置に励磁
機界磁電流を検出する界磁電流検出手段としての直流変
流器21aを配設し、この直流変流器21aから得た励
磁機界磁電流2bと励磁機界磁電流設定器20cから出
力された信号とを加算器22に入力し互いの差分信号を
出力選択回路19へ出力するよう構成したものである。
【0047】この第4の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、初期励磁時には上記第2実施形態と同様にコンパ
レータ15が動作し、これにより出力選択回路19が加
算器22からの差分信号を選択してパルス信号発生器1
3へ出力し、パルス信号発生器13がパルス信号に変換
してスイッチング素子4Bに供給するので、スイッチン
グ素子4Bは差分信号に応じてスイッチング動作し、所
内直流電源から供給された直流電圧のスイッチング・デ
ューティー比を調整する。上記差分信号は元々励磁機2
の励磁機界磁巻線2Bに配置した直流変流器21aによ
り検出された励磁機界磁電流2bと励磁機界磁電流設定
器20cから出力された励磁機界磁電流の目標値との差
の信号なので、励磁機2の励磁電圧はほぼ一定に制御さ
れる。
【0048】この第4の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の励磁機界磁巻線2B配置した直流変
流器21aにより検出された励磁機界磁電流2bと励磁
機界磁電流設定器20cからの励磁機界磁電流の目標値
との差分を取りそれを励磁量とするので、励磁機2の励
磁電圧をほぼ一定に制御することができる。
【0049】次に、図5を参照して本発明に係る第5の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0050】同図に示すように、この第5の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第4実施形態に示した界磁電
流検出手段である直流変流器21aをシャント21bに
置き換えたものである。
【0051】この第5の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、上記第4実施形態の直流変流器21aと同様にシ
ャント21bが動作し、励磁機界磁電流2bが検出され
るので、初期励磁時には、シャント21bにより検出さ
れた励磁機界磁電流2bと励磁機界磁電流設定器20c
から出力された励磁機界磁電流の目標値との差分信号に
よって励磁機2の励磁電圧はほぼ一定に制御される。
【0052】この第5の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の励磁機界磁巻線2Bに接続する回路
上に配置したシャント21bによって検出された励磁機
界磁電流2bと励磁機界磁電流設定器20cからの励磁
機界磁電流の目標値との差分をとりそれを励磁量とする
ので、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定に制御することが
できる。
【0053】次に、図6を参照して本発明に係る第6の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0054】同図に示すように、この第6の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第3実施形態の変形例であ
り、上記第3実施形態に示した励磁機界磁電圧設定器2
0bを、励磁機出力電圧の目標値を与える励磁機出力電
圧設定器20dに変更すると共に、上記第3実施形態の
ように励磁機2の入力側の回路上に検出点21を設定す
るのではなく、励磁機2の出力側の回路上の整流器3の
前段に分岐点を設定し、その分岐点に変圧器23を接続
し、この変圧器23から得られた励磁機出力電圧と励磁
機出力電圧設定器20dから出力された励磁機出力電圧
とを加算器22に入力し互いの差分を取るよう構成され
ている。
【0055】この第6の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、初期励磁時には上記第2実施形態と同様にコンパ
レータ15が動作し、これにより出力選択回路19が加
算器22からの差分信号を選択してパルス信号発生器1
3へ出力し、パルス信号発生器13がパルス信号に変換
してスイッチング素子に供給するので、スイッチング素
子は差分信号に応じてスイッチング動作し、所内直流電
源から供給された直流電圧のスイッチング・デューティ
ー比を調整する。差分信号は元々励磁機2の出力側の回
路上から変圧器23が得た励磁機出力電圧とその目標値
との差の信号なので、励磁機2の励磁電圧はほぼ一定に
制御される。
【0056】この第6の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の出力側の回路から変圧器23が得た
励磁機出力電圧とその目標値との差分を取りそれを励磁
量とするので、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定に制御す
ることができる。
【0057】次に、図7を参照して本発明に係る第7の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0058】同図に示すように、この第7の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第6実施形態の変形例であ
り、上記第6の実施形態に示した励磁機出力電圧設定器
20dを励磁機出力電流の目標値を与える励磁機出力電
流設定器20eに変更すると共に、上記第6実施形態に
示した変圧器23を励磁機2の出力側の回路上の整流器
3の前段に配置した変流器24に変更して構成されてい
る。
【0059】この第7の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、初期励磁時には上記第2実施形態と同様にコンパ
レータ15が動作し、これにより出力選択回路19が加
算器22からの差分信号を選択してパルス信号発生器1
3へ出力し、パルス信号発生器13がパルス信号に変換
してスイッチングパルスをスイッチング素子4Bに供給
するので、スイッチング素子は差分信号に応じてスイッ
チング動作し、所内直流電源から供給された直流電圧の
スイッチング・デューティー比を調整する。差分信号は
元々励磁機2の出力側の回路上に配置した変流器24が
得た励磁機出力電流とその目標値との差の信号なので、
励磁機2の励磁電圧はほぼ一定に制御される。
【0060】この第7の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の出力側の回路上に配置した変流器2
4が得た励磁機出力電流とその目標値との差分を取りそ
れを励磁量とするので、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定
に制御することができる。
【0061】次に、図8を参照して本発明に係る第8の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0062】同図に示すように、この第8の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第3実施形態の変形例であ
り、上記第3の実施形態に示した励磁機界磁電圧設定器
20bを同期機界磁電圧の目標値を与える同期機界磁電
圧設定器20fに変更すると共にこの同期機界磁電圧設
定器20fから出力される同期機界磁電圧と、励磁機2
の出力側の回路上の整流器3の後段に設定した検出点2
5から得た出力電圧25aとを加算器22に入力するよ
う構成されている。
【0063】この第8の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、検出点25から得られた同期機界磁電圧25aと
同期機界磁電圧設定器20からの同期機界磁電圧の目標
値とが加算器22に入力されると、加算器22では、互
いの電圧の差分が演算されて出力選択回路19へ出力さ
れる。
【0064】初期励磁時に、出力選択回路19では、加
算器22からの入力信号(差分信号)を選択してパルス
信号発生器13へ出力し、パルス信号発生器13がパル
ス信号に変換してスイッチングパルスをスイッチング素
子4Bに供給するので、スイッチング素子4Bは差分信
号に応じてスイッチング動作し、所内直流電源から供給
された直流電圧のスイッチング・デューティー比を調整
する。上記差分信号は元々励磁機2の出力側の回路上の
整流器3の後段に設定した検出点25から得た出力電圧
25aとその目標値との差の信号なので、励磁機2の励
磁電圧はほぼ一定に制御される。
【0065】この第8の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の出力側の回路上の整流器3の後段に
設定した検出点25から得た出力電圧25aとその目標
値との差分をとりそれを励磁量とするので、励磁機2の
励磁電圧をほぼ一定に制御することができる。
【0066】次に、図9を参照して本発明に係る第9の
実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0067】同図に示すように、この第9の実施形態の
同期機の励磁装置は、上記第3実施形態の変形例であ
り、上記第8の実施形態に示した同期機界磁電圧設定器
20fを同期機界磁電流の目標値を与える同期機界磁電
流設定器20gに変更すると共に、上記第8実施形態に
おいて設定した検出点25の位置に同期機界磁電流を検
出する界磁電流検出手段としての直流変流器26を配設
し、この直流変流器26が検出した同期機界磁電流26
aと同期機界磁電流設定器20gから出力された同期機
界磁電流の目標値とを加算器22に入力し互いの差分信
号を出力選択回路19へ出力するよう構成したものであ
る。
【0068】この第9の実施形態の同期機の励磁装置の
場合、直流変流器26により検出された同期機界磁電流
26aと同期機界磁電流設定器20gからの同期機界磁
電流の目標値とが加算器22に入力されると、加算器2
2では、互いの電流の差分が演算されて出力選択回路1
9へ出力される。
【0069】初期励磁時に、出力選択回路19では、加
算器22からの入力信号(差分信号)を選択してパルス
信号発生器13へ出力し、パルス信号発生器13がパル
ス信号に変換してスイッチング素子4Bに供給するの
で、スイッチング素子4Bは差分信号に応じてスイッチ
ング動作し、所内直流電源から供給された直流電圧のス
イッチング・デューティー比を調整する。上記差分信号
は元々励磁機2の出力側の回路上の整流器3の後段に配
置された直流変流器26が検出した同期機界磁電流26
aとその目標値との差の信号なので、励磁機2の励磁電
圧はほぼ一定に制御される。
【0070】この第9の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、励磁機2の出力側の回路上の整流器3の後段に
配置した直流変流器26が検出した同期機界磁電流26
aとその目標値との差分をとりそれを励磁量とするの
で、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定に制御することがで
きる。
【0071】次に、図10を参照して本発明に係る第1
0の実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0072】同図に示すように、この第10の実施形態
の同期機の励磁装置は、上記第9実施形態に示した界磁
電流検出手段である直流変流器26をシャント27に置
き換えたものである。
【0073】この第10の実施形態の同期機の励磁装置
の場合、上記第9実施形態の直流変流器26と同様にシ
ャント27が動作し同期機界磁電流27aが検出される
ので、初期励磁時には、シャント27により検出された
励磁機界磁電流27aと励磁機界磁電流設定器20gか
ら出力された励磁機界磁電流の目標値との差分をとって
得られた差分信号によって励磁機2の励磁電圧はほぼ一
定に制御される。
【0074】この第10の実施形態の同期機の励磁装置
によれば、励磁機2の出力側の回路上の整流器3の後段
に配置したシャント21bによって検出された励磁機界
磁電流27aと励磁機界磁電流設定器20gからの励磁
機界磁電流の目標値との差分をとりそれを励磁量とする
ので、励磁機2の励磁電圧をほぼ一定に制御することが
できる。
【0075】次に、図11を参照して本発明に係る第1
1の実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0076】同図に示すように、この第11の実施形態
の同期機の励磁装置は、上記第8実施形態に示した励磁
機界磁電圧設定器20fを、同期機電圧の目標値を与え
る同期機電圧設定器20hに変更すると共に、上記第8
実施形態のように励磁機2の出力側の回路上に検出点2
5を設定するのではなく、計器用変圧器10と自動電圧
調整器11間の回路上に検出点28を設定しこの検出点
28から得られる電圧を加算器22に入力するよう構成
されている。
【0077】この第11の実施形態の同期機の励磁装置
の場合、検出点28から得られた電圧28aと同期機電
圧設定器20hからの同期機電圧の目標値とが加算器2
2に入力されると、加算器22では、互いの電圧の差分
が演算されて出力選択回路19へ出力される。
【0078】初期励磁時に、出力選択回路19では、加
算器22からの入力信号(差分信号)を選択してパルス
信号発生器13へ出力し、パルス信号発生器13がパル
ス信号に変換してスイッチング素子4Bに供給するの
で、スイッチング素子4Bは差分信号に応じてスイッチ
ング動作し、所内直流電源から供給された直流電圧のス
イッチング・デューティー比を調整する。上記差分信号
は計器用変圧器10から得られた電圧28aとその目標
値との差の信号なので、励磁機2の励磁電圧はほぼ一定
に制御される。
【0079】この第8の実施形態の同期機の励磁装置に
よれば、計器用変圧器10から得られた電圧28aとそ
の目標値との差分をとりそれを励磁量とするので、励磁
機2の励磁電圧をほぼ一定に制御することができる。
【0080】次に、図12を参照して本発明に係る第1
2の実施形態の同期機の励磁装置について説明する。
【0081】この第12の実施形態の同期機の励磁装置
は、上記第1実施形態の変形例であり、第1実施形態に
示した自動電圧調整器11の出力を直接パルス信号発生
器13へは入力せず、加算器29を介して入力するよう
にする。
【0082】すなわち、図12に示すように、この同期
機の励磁装置は、自動電圧調整器11の出力に対してバ
イアス量を与えるバイアス設定器20と、このバイアス
設定器20の出力と自動電圧調整器11の出力との差分
を演算して差分信号をパルス信号発生器13へ出力する
加算器29と、この加算器29とバイアス設定器20間
に設けられ、コンパレータ15により制御される接点
(スイッチ)30とから構成されている。接点30はコ
ンパレータ15が動作時に導通(オン)し、バイアス設
定器20からのバイアス量を加算器29に入力させるも
のである。
【0083】この第12の実施形態の同期機の励磁装置
の場合、励磁電源遮断器6が閉じると、同時に電磁接触
器18を動作させる条件である接点17が閉じる。計器
用変圧器5を介して検出された同期機1の出力電圧が、
電圧ピックアップ設定器14の設定値以下であると、コ
ンパレータ15が動作し接点16および接点27を閉
じ、接点30も閉じられる。これによりバイアス設定器
20のバイアス量(設定値)が加算器29に出力され
る。
【0084】加算器29では、接点30を介して入力さ
れたバイアス量(設定値)と自動電圧調整器11の出力
との差分が演算され、その差分信号が励磁量としてパル
ス信号発生器13に供給される。
【0085】接点16および接点17が共に閉じること
により電磁接触器18が動作し、接点7が閉じ励磁電源
となる所内直流電源が増幅器4に供給される。
【0086】加算器29からの出力に応じて、パルス信
号発生器13がスイッチング素子4Βへスイッチングパ
ルスを出力し、所内直流電源からの直流電圧がパルス状
に励磁機界磁巻線2Bに印加され初期励磁が開始され
る。
【0087】これにより、励磁機界磁巻線2Bに加算器
29から出力された励磁量が印加され、同期機1の出力
電圧が発生し徐々に上昇する。また同期機1の出力電圧
は励磁用変圧器5と励磁電源遮断器6を介して励磁電源
として増幅器4に供給される。 一方、同期機1の出力
電圧が電圧ピックアップ設定器14の設定値を超過する
と、コンパレータ15が不動作となり、接点16と接点
27が開する。
【0088】接点27が開することにより、前記加算器
に対して出力していたバイアス設定器20の設定値が加
算器に出力されなくなるため、前記加算器の出力は自動
電圧調整器11からの出力分のみとなる。
【0089】また接点16が開くことにより電磁接触器
18が不動作となり、接点7が開するため増幅器4に供
給していた前記所内直流電源が切り離され前記初期励磁
が完了する。なお前述のコンパレータ15が不動作とな
った時点で、同期機1の出力電圧を用いた通常の自励運
転となる。
【0090】このようにこの第12実施形態の同期機の
励磁装置によれば、初期励磁時にコンパレータ15が動
作しコンパレータ15により接点30がオンしバイアス
設定器20からのバイアス量が加算器29に入力され、
自動電圧調整器11からの出力とバイアス量との差分が
演算されて差分信号がパルス信号発生器13へ出力され
この差分信号が励磁量となるので、励磁機2の励磁電圧
をほぼ一定に制御することができる。
【0091】すなわち、上記各実施形態の同期機の励磁
装置よれば、初期励磁時に所内直流電源から供給される
直流電圧の供給をスイッチング素子4Bを介して行うこ
とにより電圧変動の影響を無くすことができる。また励
磁機界磁巻線2Bの温度による抵抗値変化および所内直
流電源電圧の変動などの変化が起きても励磁量が一定に
なるようにスイッチング動作が制御されるので、初期励
磁の時間を一定にすることができ、初期励磁の時間を制
御の条件として使っている場合などはこれらを考慮した
設計が不要となる。
【0092】また界磁機2や同期機1の関連する回路上
から得た信号とその目標値との差分をとりそれを励磁量
とすることで限流抵抗器が不要になるので、限流抵抗器
の設計および設置スペースを確保するための設計が不要
になり、低コスト、コンパクト化が可能となる。
【0093】本発明は、増幅器4に供給される交流電源
を整流器4Αにて交流から直流に変換した後、増幅器4
から励磁機界磁巻線2Βに供給される励磁量がスイッチ
ング素子4Βをスイッチングすることによって調整され
ていることに着目し、初期励磁時に発電所内に配設され
た直流電源装置からの直流電圧をスイッチング素子4Β
のエミッタ側に供給することにより限流抵抗器を不要と
し、限流抵抗器の設計や設置スペースの考慮を不要とす
ると共に外部からの直流電圧の変動要因も無くしたもの
である。
【0094】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではない。
【0095】例えば図1〜図12で示した例以外に、例
えばアナログICやディジタル計算機などによる演算処
理でも本発明を実現することはできる。また図7〜図1
2においては、励磁機界磁巻線に初期励磁電圧を印加す
る構成としたが、励磁機が無い構成をとる同期機におい
て同期機界磁巻線に初期励磁電圧を印加する構成につい
ても同様な効果を得ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、限
流抵抗器が不要になり装置全体のコンパクト化および低
コスト化を図ることができる。また限流抵抗器の設計お
よび設置スペースを確保するための設計が不要になる。
さらに「励磁機界磁巻線の温度による抵抗値変化」およ
び「所内直流電源電圧の変動」などの変化が起きても励
磁量を一定に調整することができる。
【0097】これにより、初期励磁の時間を一定にで
き、初期励磁の時間を制御の条件として利用している場
合などはこれらを考慮した設計が不要になる。
【0098】すなわち、限流抵抗器を無くすことによ
り、限流抵抗器の設計や設置スペースの考慮を不要とす
ると共に、いくつかの変動要因に対して励磁量と初期励
磁時間とを一定に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図2】本発明に係る第2の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図3】本発明に係る第3の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図4】本発明に係る第4の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図5】本発明に係る第5の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図6】本発明に係る第6の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図7】本発明に係る第7の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図8】本発明に係る第8の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図9】本発明に係る第9の実施形態の同期機の励磁装
置の構成を示す図。
【図10】本発明に係る第10の実施形態の同期機の励
磁装置の構成を示す図。
【図11】本発明に係る第11の実施形態の同期機の励
磁装置の構成を示す図。
【図12】本発明に係る第12の実施形態の同期機の励
磁装置の構成を示す図。
【図13】従来の同期機の励磁装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1…同期機、1Α…同期機電機子巻線、1Β…同期機界
磁巻線、2…励磁機、2Α…励磁機電機子巻線、2B…
励磁機界磁巻線、3…整流器、4…増幅器、4Α…整流
器、4B…スイッチング素子、4C…転流ダイオード、
5…励磁用変圧器、6…励磁電源遮断器、7…電磁接触
器接点、8…限流抵抗器、9…ストッピングダイオー
ド、10…計器用変圧器、11…自動電圧調整器、11
Α…電圧設定器、11B、22、29…加算器、12、
16、17…接点、13…パルス信号発生器、14…電
圧ピックアップ設定器、15…コンパレータ、18…電
磁接触器、19…出力選択回路、20a…励磁量設定
器、20b…励磁機界磁電圧設定器、20c…励磁機界
磁電流設定器、20d…励磁機出力電圧設定器、20e
…励磁機出力電流設定器、20f…同期機界磁電圧設定
器、20g…同期機界磁電流設定器、20h…同期機電
圧設定器、20i…バイアス設定器、21、25、28
…検出点、21a、26…直流変流器、21b、27…
シャント、23…変圧器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期機の励磁電源を当該同期機の出力端
    子より供給する自励式の励磁装置において、 当該同期機の出力電圧を整流する整流器と、 この整流器の出力をスイッチング素子をスイッチングす
    ることにより同期機の界磁巻線あるいは励磁機の界磁巻
    線に励磁電源として供給するスイッチング回路と、 当該同期機の出力電圧力が発生しない初期励磁のとき所
    内電源を前記整流器の両端に並列に接続し、前記スイッ
    チング回路を介して初期励磁時の励磁電源として供給す
    る初期励磁回路とを具備したことを特徴とする同期機の
    励磁装置。
  2. 【請求項2】 同期機の励磁電源を当該同期機の出力端
    子より供給する自励式の励磁装置において、 当該同期機の出力電圧を検出し所定の設定電圧に調整す
    べき調整制御信号を出力する自動電圧調整器と、 当該同期機の出力電圧を整流する整流器と、 この整流器の出力をスイッチング素子をスイッチングす
    ることにより同期機の界磁巻線あるいは励磁機の界磁巻
    線に励磁電源として調整供給するスイッチング回路と、 前記自動電圧調整器からの調整制御信号に基づき前記ス
    イッチング回路にパルス信号を出力するパルス信号発生
    器と、 当該同期機の出力電圧力が発生しない初期励磁のとき所
    内電源を前記整流器の両端に並列に接続し、前記スイッ
    チング回路を介して初期励磁時の励磁電源として供給す
    る初期励磁回路と、 初期励磁時に前記自動電圧調整器からの調整制御信号に
    代えて、初期励磁時の励磁量に基づく第2の調整制御信
    号を前記パルス信号発生器に出力する励磁量出力手段と
    を具備したことを特徴とする同期機の励磁装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の同期機の励磁装置におい
    て、 前記励磁量出力手段は、 初期励磁時に前記励磁機の界磁巻線に発生させる目標値
    の目標界磁電圧または目標界磁電流が設定された励磁機
    界磁電気量設定器と、 検出される前記励磁機の界磁巻線の界磁電圧または界磁
    電流と前記目標界磁電圧または目標界磁電流との差分を
    演算し当該励磁量出力手段の出力信号とする演算器とを
    具備したことを特徴とする同期機の励磁装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の同期機の励磁装置におい
    て、 前記励磁量出力手段は、 初期励磁時に前記同期機の界磁巻線に発生させる目標値
    の目標界磁電圧または目標界磁電流力が設定された同期
    機界磁電気量設定器と、 検出される前記同期機の界磁巻線の界磁電圧または界磁
    電流と前記目標界磁電圧または目標界磁電流との差分を
    演算し当該励磁量出力手段の出力信号とする演算器とを
    具備したことを特徴とする同期機の励磁装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の同期機の励磁装置におい
    て、 前記励磁量出力手段は、 初期励磁時に前記同期機の出力電圧の目標値の目標電圧
    力が設定された同期機電圧設定器と、 検出される前記同期機の出力電圧と前記同期機電圧設定
    器の目標電圧との差分を演算し当該励磁量出力手段の出
    力信号とする演算器とを具備したことを特徴とする同期
    機の励磁装置。
  6. 【請求項6】 同期機の励磁電源を当該同期機の出力端
    子より供給する自励式の励磁装置において、 当該同期機の出力電圧を検出し所定の設定電圧に調整す
    べき調整制御信号を出力する自動電圧調整器と、 当該同期機の出力電圧を整流する整流器と、 この整流器の出力をスイッチング素子をスイッチングす
    ることにより同期機の界磁巻線あるいは励磁機の界磁巻
    線に励磁電源として調整供給するスイッチング回路と、 前記自動電圧調整器からの調整制御信号に基づき前記ス
    イッチング回路にパルス信号を出力するパルス信号発生
    器と、 当該同期機の出力電圧力ゞ発生しない初期励磁のとき所
    内電源を前記整流器の両端に並列に接続し、前記スイッ
    チング回路を介して初期励磁時の励磁電源として供給す
    る初期励磁回路と、 初期励磁時に前記自動電圧調整器からの調整制御信号
    に、初期励磁時の励磁量に基づく第2の調整制御信号を
    合成する励磁量出力手段とを具備したことを特徴とする
    同期機の励磁装置。
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