JPH1154756A - 絶縁体上の半導体のキャリア移動度を強化する構造 - Google Patents

絶縁体上の半導体のキャリア移動度を強化する構造

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JPH1154756A
JPH1154756A JP9204056A JP20405697A JPH1154756A JP H1154756 A JPH1154756 A JP H1154756A JP 9204056 A JP9204056 A JP 9204056A JP 20405697 A JP20405697 A JP 20405697A JP H1154756 A JPH1154756 A JP H1154756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、絶縁基板を含む半導体層のキャリ
アの正孔と電子の移動度を高める構造を有する半導体構
造を提供する。 【解決手段】 半導体層は絶縁層の上に位置し、半導体
層の第1領域は第2領域をほぼ取り囲む。第1領域は、
合金化、酸化、沈殿、粒子サイズの形成または変更及び
反応で構成されるグループから選択されたプロセスによ
り形成される。これにより合金、酸化物、沈殿物、また
は化合物が、単独で、または半導体層の物質と組み合わ
せられて形成される。第1領域は物質の初期容積より大
きく、これにより第2領域は圧縮応力を受け、結果的に
価電子帯の縮退がとれ、正孔等のキャリアのバンド・エ
ッジ質量が減少し、正孔と電子の両方の輸送が改良され
る。本発明は、この構造により、キャリア移動度が低い
nチャネル及びpチャネルのトランジスタと、キャリア
移動度が低いpチャネル・トランジスタを持つCMOS
ロジックの問題を克服する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI(silicon-
on-insulator)上のpチャネルとnチャネルの電界効果
トランジスタに関し、特にシリコン平面で圧縮応力を受
け、重い正孔帯の有効バンド・エッジ質量が減少し、伝
導帯の有効質量も減少するSOI上のシリコン・アイラ
ンドに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン膜の応力は、電界効果トランジ
スタ(FET)の性質を改良するため利用できる。例え
ば、相補形金属酸化物半導体(CMOS)ロジック、メ
モリ、及びアナログ回路に用いられるpチャネルFET
の正孔移動度は、シリコン等の半導体が層の平面で2軸
応力を受ける場合には改良することができる。p−FE
Tの性能が低い原因はキャリア速度が低いことにあり、
これはまた正孔の有効質量が大きいこと、及び弱い電界
での正孔の散乱性による。これにより移動度は低くな
り、またそのため速度が電界と関連付けられる。これは
キャリア輸送の通常の尺度である。正孔の速度つまり正
孔移動度を改良することは、優れたpチャネルFET、
CMOS回路及びメモリにつながる。また充分に高い応
力を受けるとき、百分率の相対的変化は小さいものの、
電子速度の増加によりnチャネル素子の改良も考えられ
る。
【0003】W.Heywangによる1971年2月23日付
け米国特許番号第3566215号では、半導体本体に
機械的張力をかけることによって電界効果トランジスタ
のキャリア移動度が改良されている。シリコン層の被着
時にシリコンとは異なる物質の基板の温度が上げられ、
冷却の後、シリコン層に対する基板の熱収縮の差異によ
りシリコン層が張力を受ける。
【0004】B.A.Ekらによる1995年10月24日
付け米国特許番号第5461243号では、最初にSO
I基板上にシリコン層があり、SiGe層がその上で形
成され、層の厚みにより緩和される。SiGe層の上に
はシリコン層が形成される。シリコン層は格子間隔の不
整合により引張力を受ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、絶縁基板を
含む半導体層のキャリアの正孔と電子の移動度を高め
る、半導体装置及び方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】半導体層は絶縁層の上に
位置し、半導体層の第1領域は第2領域をほぼ取り囲
む。第1領域は、合金化、酸化、沈殿、粒子サイズの形
成または変更及び反応で構成されるグループから選択さ
れたプロセスにより形成される。これにより合金、酸化
物、沈殿物、または化合物が、単独で、または半導体層
の物質と組み合わせられて形成される。第1領域は物質
の初期容積より大きく、これにより第2領域は圧縮応力
を受け、結果的に価電子帯の縮退がとれ、正孔等のキャ
リアのバンド・エッジ質量が減少し、正孔と電子の両方
の輸送が改良される(後者は応力が充分に大きいと
き)。
【0007】本発明は更に、チャネル領域を囲む半導体
層の周囲の酸化により、2軸圧縮応力の下、半導体層の
チャネル領域によりキャリア移動度を改良したpチャネ
ルとnチャネルの電界効果トランジスタを提供する。こ
れにより応力は平面内キャリア、正孔及び(百分率変化
は小さくなるが、大きい応力下の)電子の質量を下げる
ために充分になる。
【0008】本発明は更に相補形金属酸化物半導体ロジ
ックを提供する。ロジックの第1領域は、第2領域を囲
む層の部分の酸化により2軸圧縮応力を受ける。第1領
域内にpチャネル電界効果トランジスタが形成される。
半導体層は更に同様な設計のnチャネル電界効果トラン
ジスタを含む。pチャネルとnチャネルの電界効果トラ
ンジスタが導体により相互接続され、相補形金属酸化物
半導体ロジックが形成される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、層の平面に2軸圧縮応
力、無応力及び2軸引張応力を受けた直接バンドギャッ
プ半導体層の図を示す。図1で縦軸はエネルギーを、横
軸は応力を表す。曲線12は、圧縮応力下の半導体層の
伝導帯エッジを示す。曲線13、14は、圧縮応力下の
対応する層の価電子帯エッジを示す。曲線13、14
は、エネルギーの低い曲線14とは分離している。曲線
15は、無応力下の半導体層の伝導帯エッジを示す。曲
線16、17は、無応力下の対応する層の価電子帯エッ
ジを示す。曲線20は、引張応力下の半導体層の伝導帯
エッジを示す。曲線21、22は、引張応力下の対応す
る層の価電子帯エッジを示す。点23での曲線21の最
大値は点24での曲線22の最大値よりエネルギーが低
い。曲線13、14及び曲線21、22からわかるよう
に、層の価電子帯エッジはそれぞれ圧縮応力、引張応力
の下で分離している。基準線26は、圧縮応力層からゼ
ロ応力層に、また引張応力層に向かうときエネルギーが
低くなる伝導帯エッジを示す。基準線27は、圧縮応力
層からゼロ応力層へ、また引張応力層へ向かうとき、エ
ネルギーが大きくなる価電子帯エッジを示す。
【0010】図2は、(100)面での2軸ひずみ下の
シリコン等の半導体層の間接バンドギャップを示す図で
ある。図2で縦軸はエネルギーを、横軸は応力を表す。
曲線29は、圧縮応力下の半導体層の伝導帯エッジを示
す。曲線30、31は、圧縮応力下の対応する層の価電
子帯エッジを示す。曲線30、31は、曲線30下で曲
線31から分離している。曲線33は、ゼロ応力の半導
体層の伝導帯エッジを示す。曲線34、35は、ゼロ応
力下の対応する層の価電子帯エッジを示す。曲線37
は、引張応力下の半導体層の伝導帯エッジを示す。曲線
38、39は、引張応力下の対応する層の価電子帯エッ
ジを示す。基準線41は、圧縮応力(点44)下で、ゼ
ロ応力(点42)よりもエネルギーが低い伝導帯エッジ
を示す。基準線43は、引張応力(点45)下、ゼロ応
力(点42)よりエネルギーが低い伝導帯エッジを示
す。図1の基準線26は、圧縮応力からゼロ応力へと低
い方へ向かっているが、逆に基準線41は圧縮応力から
ゼロ応力へと高い方へ向かっていることに注意された
い。従って図2で、曲線41の点44は、曲線43の点
42、点45より低い。基準線47は、圧縮応力層から
ゼロ応力層、引張応力層へ向かうときエネルギーが高く
なる価電子帯エッジを示す。
【0011】図3を参照する。曲線51乃至68が示し
てある。図3の縦軸はエネルギー(eV)を、横軸はk
ベクトル(2π/a)を表す。曲線51乃至53は、k
ベクトルに対して描かれたEPで、互いに分離した3つ
の価電子帯を示す。EPは実験的(非局所的)擬ポテン
シャルの略である。kp(kドットpと発音)は、価電
子帯の近似解であり、kは電子または正孔の準運動量、
pは運動量演算子である。
【0012】曲線54乃至56はkベクトルに対して描
かれたkpで、互いに分離した価電子帯を示す。曲線5
1乃至56はシリコン層の平面の格子パラメータaを
1.034Åに等しくし、c/a0を0.975に等し
くして引張ひずみについて計算された。cは<001>
方向、つまり上面に垂直な方向の格子パラメータであ
る。基準線70より左の曲線51乃至56は<110>
方向、基準線70より右の曲線51乃至56は<100
>方向である。
【0013】曲線57乃至59はEPを、曲線60乃至
62は、kベクトルに対して描かれたkpで3つの価電
子帯を示す。価電子帯のうち2つは、曲線57、58、
60及び61に示すように重なり、キャリアの散乱が増
加する結果になっている。シリコン層はひずみを受けな
かった。基準線71より左の曲線57乃至62は<11
0>方向、基準線71より右の曲線57乃至62は<1
00>方向である。
【0014】曲線63乃至65はEPを、曲線66乃至
68はkベクトルに対して描かれたkpで、圧縮ひずみ
下のシリコン層の3つの価電子帯を示す。シリコン層
は、単位胞の1に等しいc/a0、及び1.025に等
しいa/a0から0.970に圧縮される。基準線72
より左の曲線63乃至68は<110>方向、基準線7
2より右の曲線63乃至68は<100>方向である。
曲線63乃至68は、3つの価電子帯が分離しているこ
とを示す。
【0015】図4は、曲線81乃至98と基準線100
乃至102を示す。図4で縦軸はエネルギー(eV)
を、横軸はkベクトル(2π/a)を表す。図4の引張
ひずみ下のシリコン層について計算された曲線81乃至
86は、図3の曲線51乃至56に対応するがkベクト
ルの方向が異なる。基準線100より左の曲線81乃至
86はシリコン層の<111>方向、基準線100より
右の曲線81乃至86は<001>方向である。無ひず
み下のシリコン層について計算された曲線87乃至92
は、図3の曲線57乃至62に対応するがkベクトルの
方向が異なる。基準線101より左の曲線87乃至92
はシリコン層の<111>方向、基準線101より右の
曲線87乃至92は<001>方向である。
【0016】圧縮ひずみ下のシリコン層について計算さ
れた曲線93乃至98は、図3の曲線63乃至68に相
当するがkベクトルについては方向が異なる。基準線1
02より左の曲線93乃至98はシリコン層の<111
>方向、基準線102より右の曲線93乃至98は<0
01>方向である。
【0017】図3及び図4でシリコン層は、平面方向が
<110>、<100>になるように配向している。図
3及び図4は、前記の向きのシリコン層については、2
軸圧縮応力または引張応力を与えられることで価電子帯
の分割が生じる。価電子帯が互いに分離すると、キャリ
アの散乱が減少するためキャリア移動度が増加する。
【0018】図5は、シリコン(001)の300Kで
の計算された正孔移動度とひずみの図である。図5で縦
軸は正孔移動度を、横軸はひずみc/a0を表す。曲線
105は、層に対して平行な<100>方向でのシリコ
ン層の正孔移動度("平面内")を、曲線106は層に対
して垂直な<001>方向での正孔移動度を示す("平
面外")。図5でc/a0が1.00に等しいとき、シ
リコン層にひずみはない。図5で、音響量子変形ポテン
シャル(acoustic phonon deformation potential)Δ
acは6.1eVに等しく、光学量子変形ポテンシャル
(optical phonon deformation potential)(DK)o
pは7.98×1010eV/cmに等しい。シリコン
層にわずかな引張ひずみをかけると、平面内移動度が大
きく増加する。例えばc/a0で0.99に等しく(点
103)、平行移動度は約5×102から約3×103
cm2/Vsに増加する。シリコン層にわずかな圧縮ひ
ずみをかけると、平面内移動度が増加する。例えば横軸
の1.01(点104)で、平面内移動度は5×102
から約1.3×103cm2/Vsに増加する。図5及
び図6で、格子空間cはシリコン層に対して垂直な方向
であり、格子空間a0はシリコン層に対して平行な方向
である。
【0019】図6は、シリコンの300Kでの計算され
た電子移動度とひずみの図である。図6で縦軸は電子移
動度を、横軸はひずみc/a0を表す。曲線108はシ
リコン層の、層に平行な方向での電子移動度を、曲線1
09は層に垂直なシリコン層の電子移動度を示す。図6
でc/a0が1.00に等しいとき、シリコン層にひず
みはない。図6で膨張変形ポテンシャルXidは+1.
1eVに等しく、1軸変形ポテンシャルXiuは10.
5eVに等しい。曲線108に示すように、わずかな引
張ひずみをシリコン層にかけると(横軸で0.99
等)、電子移動度が約1.5×103から約2.25×
103に増加する。わずかな圧縮ひずみをシリコン層に
かけると(横軸で1.01等)、約1.5×103から
約1.3×103と緩やかに減少するが、横軸で1.0
25等、わずかに大きいひずみをかけると、約1.5×
103から約1.7×103cm2/Vsに増加する。
曲線109に示すように、わずかな引張応力によりシリ
コン層に垂直な電子移動度が減少し、わずかな圧縮ひず
みでは、シリコン層に垂直な電子移動度が増加する。従
って、上面に平行な移動度の場合、c/a0で1%の変
化等のわずかなひずみにより、2軸圧縮ひずみ、2軸引
張ひずみのいずれも正孔移動度と電子移動度の両方が増
加する。図7を参照する。SOI基板111が示してあ
る。シリコン等のキャリア層112の上面(二酸化シリ
コン等)上に絶縁層113が形成される。絶縁層113
は、酸化ステップの後の酸素のイオン注入によっても形
成される。このようなプロセスで採用できるのは、例え
ばSIMOX(Separation by Implantation of Oxyge
n:酸素注入による分離)である。単結晶シリコン等の
半導体層114は、SIMOXプロセスまたは、R.H.
Dennardらによる1995年10月31日付け米国特許
番号第5462883号に述べられている接合とエッチ
・バックのプロセスにより形成されるかまたは残され
る。層114は250Å乃至5000Åの厚み、通常は
2000Å以下である。
【0020】図8を参照する。マスク116が示してあ
るが、これはシリコンの酸化物や窒化物を含む誘電物質
等である。マスク116は保護領域を囲む層114の酸
化中に、マスク116のすぐ下の半導体層114を保護
する役目がある。マスク116は、最初に層114上に
被着され、後でパターンが形成される層等である。上に
マスク116を持つ半導体層114は酸化される。酸化
は従来の熱乾燥または湿式酸化手段等による。後者の場
合、マスク116はシリコンの酸化物や窒化物を含有し
うる。酸化はまた、SIMOXプロセスによりSOIウ
エハを得る場合と同様に、高ドーズに酸素を注入するこ
とによっても行える。酸素を注入する場合、マスク11
6に用いられる物質は、実際にはフォトレジストを含む
広範囲の物質群が考えられる。
【0021】マスク116で保護される周囲領域の酸化
により、図9に示すように、マスク116下のシリコン
を囲む二酸化シリコンが膨張する。保護されていない層
114は完全に酸化されて酸化物層118が形成され、
層114からシリコン領域119が残る。マスク116
はシリコン領域119上に残る。二酸化シリコンの容積
の膨張は、2のファクタよりわずかに大きく、シリコン
の分子量は12.056cm3を占める。この膨張によ
り、間のシリコン領域119に圧縮応力が生じる。pチ
ャネル電界効果トランジスタ122等の素子は、シリコ
ン領域119上に、図10に示すように、マスク116
の剥離に続いて前に部分的に、または後に完全に作成す
ることができる。圧縮応力によりシリコン領域119で
正孔移動度が改良される。応力は領域119の4つの側
面全てで生じ、よって2軸であり、領域119の応力は
領域119の平面を横切る2つの方向または、その上面
に平行に生じる。応力は領域119の平面内で2つの直
交方向にも考えられる。
【0022】シリコン領域119の応力の量は、そのア
スペクト比(長さ:幅)、面積、2次的には容積、及び
酸化されている周囲のシリコンの量の関数である。従っ
て、そのシリコン領域のアスペクト比が3:1であるよ
うなトランジスタ形状では、シリコン領域のアスペクト
比が1:1であるようなFETとは応力が異なる。後者
は、周囲の酸化領域が対称である場合は均一な2軸応力
を持つ。いずれにしろ応力は、シリコン領域と二酸化シ
リコン領域を制御することにより制御することができ
る。通常、c/a0の変化が2%未満となる小さい応力
が望ましく、シリコンの領域119を囲むかなり小さい
領域を酸化することによって得られる。領域119を囲
む小領域の酸化により、分離酸化物の領域は浅いトレン
チ分離部を持つpチャネル素子のそれと同様になる。従
って、浅いトレンチ分離部に比べて集積密度が犠牲にな
ることはない。更に重要なことは応力を設計し、非対称
にできることである。
【0023】図10を参照する。pチャネル電界効果ト
ランジスタ122がシリコン領域119に形成される。
ソース123とドレイン124はシリコン領域119の
上面に形成される。ゲート酸化物126はシリコン領域
119上に形成される。ゲート電極128はゲート酸化
物126から形成され、アルミニウムやポリシリコン等
である。ゲート電極128はリード129に接続でき
る。ソース123はリード131に、ドレイン124は
リード133に接続できる。nチャネル電界効果トラン
ジスタもトランジスタ122と同様に図示できる。n
型、p型いずれのトランジスタも、周知のCMOSロジ
ックを形成するために用いられる。
【0024】図11は、詳細は図12に示しているが、
側壁と下部を覆うトレンチ142の内側に二酸化シリコ
ン等の誘電層を持つトレンチ142に囲まれた半導体ア
イランド141を持つ構造140の平面図である。図1
2は、図11の12−12に沿った断面図である。図1
1で、半導体アイランド141のアスペクト比(長さ:
幅)は1に等しく、長さは幅に等しい。
【0025】図12に示すように、シリコン、シリコン
・ゲルマニウム合金、炭化シリコン、ガリウムひ素、ひ
化ガリウム・インジウム、ひ化ガリウム・アルミニウ
ム、リン化インジウム等の基板146は上面147を持
つ。二酸化シリコン等の誘電層149は上面147上に
形成される。半導体層150は層149上に形成され
る。層149は、基板146と同じかまたは異なる物質
の単結晶半導体等であり、厚みは約2000Åである。
トレンチ142は、層150、層149及び基板146
の中に形成できる。
【0026】トレンチ142はアモルファス・シリコン
で埋めることができる。アモルファス・シリコンは後に
600℃乃至750℃の範囲の熱処理によりポリシリコ
ン153に変換可能である。多結晶シリコンは膨張し
て、半導体アイランド141に圧縮応力を、よって圧縮
ひずみをかける。また別にポリシリコン153を酸化し
て二酸化シリコンを形成すると、二酸化シリコンは膨張
して半導体アイランド141に圧縮力をかける。半導体
アイランド141の周囲に連続したトレンチを形成する
代わりに、複数の離隔した領域をトレンチの経路に沿っ
て形成することもできる。または複数の短いトレンチを
半導体アイランド141の周囲に形成して、半導体アイ
ランド141に2軸圧縮応力をかけることもできる。
【0027】図13は、基板146に適した物質等の半
導体物質から形成された量子線157を持つ量子線素子
156の平面図である。酸化物領域158は半導体層に
形成される。図13で、図11及び図12の装置に対応
する機能については同様の参照符号を用いている。電極
161、162は、量子線157の対応する端部とオー
ミック・コンタクトを作ることができる。電極163
は、量子線157の中間と電気的に接触可能か、または
量子線157と電極162を絶縁する誘電領域164上
にゲート電極を提供することができる。
【0028】量子線157は、アスペクト比の大きい細
線により形成できる。例えば0.2μm厚のシリコン上
の0.45μm線では、線を囲むよう酸化を制御した後
に500Å以下の浅い線が得られる。これらの量子線は
次に作り込まれるか、またはプログラムされる応力に応
じて、所望の特性をもつように設計できる。
【0029】図14には量子ボックス170が示してあ
る。図14で、図11及び図12の装置に対応する機能
については同様の参照符号を用いている。半導体アイラ
ンド141は、半導体層150の酸化を周囲で制御する
ことによって形成でき、アスペクト比1:1の構造つま
り半導体アイランド141が得られる。周囲酸化物領域
176が半導体アイランド141を囲む。
【0030】シリコン領域119とシリコン層114
は、基板146に適しているとされるもの等、他の半導
体化合物に置き換えられることがわかる。
【0031】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。
【0032】(1)半導体層のキャリア移動度を高める
装置であって、絶縁基板と、前記絶縁層上に位置する半
導体層と、を含み、前記半導体層の第1領域は事実上、
第2領域を囲み、前記第1領域は、合金化、酸化、沈殿
及び反応で構成されるグループから選択され、前記半導
体層の物質との合金、酸化物、沈殿物、または化合物が
形成されるプロセスにより形成され、前記第1領域の容
積は、前記物質の初期容積より大きく、よって前記第2
領域は圧縮応力を受け、価電子帯の縮退がとれ、キャリ
アのバンド・エッジ質量が減少する、半導体装置。 (2)前記第2領域はpチャネル電界効果トランジスタ
を含む、前記(1)記載の半導体装置。 (3)前記第2領域はnチャネル電界効果トランジスタ
を含む、前記(1)記載の半導体装置。 (4)複数の第1及び第2の領域を含み、該複数の第2
領域の少なくとも1つにnチャネル電界効果トランジス
タが形成される、前記(2)記載の半導体装置。 (5)前記pチャネルとnチャネルのトランジスタの少
なくとも1つに相互接続配線を含み、CMOSロジック
が形成される、前記(4)記載の半導体装置。 (6)絶縁層と、前記絶縁層上の厚み、長さ及び幅を有
し、該幅は500Å未満である半導体物質のワイヤー
と、前記ワイヤーの幅を圧縮し、よってバンド分離によ
り前記ワイヤーのキャリア移動度が高められる物質の周
囲領域と、を含む、量子ワイヤー。 (7)絶縁層と、前記絶縁層上の厚み、長さ及び幅を有
し、該幅は500Å未満である半導体物質のアイランド
と、前記アイランドの長さと幅を圧縮し、よってキャリ
アのバンド分離により前記アイランドのキャリア移動度
が高められる物質の周囲領域と、を含む、量子ボック
ス。 (8)キャリアのバンド分離が進んだ半導体アイランド
を形成する方法であって、絶縁層を選択するステップ
と、前記絶縁層上に半導体アイランドを形成するステッ
プと、前記半導体アイランドを囲むトレンチを形成し、
前記トレンチをアモルファス物質で埋めるステップと、
前記アモルファス物質を結晶物質に変換し、よって前記
アモルファス物質が結晶物質へ膨張することにより前記
半導体アイランドが2軸圧縮応力を受けるステップと、
を含む、方法。 (9)前記多結晶物質を酸化するステップを含む、前記
(3)記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】2軸圧縮応力、無応力、及び引張応力を受ける
直接バンド・ギャップ半導体の図である。
【図2】(100)平面で2軸圧縮応力(ひずみ)、無
応力、及び引張応力を受けるシリコン等の間接バンド・
ギャップ半導体の図である。
【図3】引張ひずみ、無ひずみ、及び圧縮ひずみを受け
る上面に平行な<110>、<100>方向でシリコン
の価電子帯についての計算を示す図である。
【図4】引張ひずみ、無ひずみ、及び圧縮ひずみを受け
る上面に平行な<111>、<001>方向でシリコン
の価電子帯についての計算を示す図である。
【図5】ひずみを受けるシリコンの正孔移動度について
の計算を示す図である。
【図6】ひずみを受けるシリコンの電子移動度について
の計算を示す図である。
【図7】図6に示した本発明の実施例を形成するため段
階的作製ステージのオプションを示す図である。
【図8】図6に示した本発明の実施例を形成するため段
階的作製ステージのオプションを示す図である。
【図9】図6に示した本発明の実施例を形成するため段
階的作製ステージのオプションを示す図である。
【図10】本発明の1実施例を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例の平面図である。
【図12】図11の12−12に沿った断面図である。
【図13】本発明の第3実施例の平面図である。
【図14】本発明の第4実施例の平面図である。
【符号の説明】
12、13、14、15、16、17、20、21、2
2、29、30、31、33、34、35、37、3
8、39、51、52、53、54、55、56、5
7、58、59、60、61、62、63、64、6
5、66、67、68、81、82、83、84、8
5、86、86、88、89、90、91、92、9
3、94、95、96、97、98、105、108、
109 曲線 23、24、42、44、45、103、104 点 26、27、41、43、70、71、100、10
1、102 基準線 111 SOI基板 112 キャリア層 113 絶縁層 114、150 半導体層 116 マスク 118 酸化物層 119 シリコン領域 122 pチャネル電界効果レジスタ 123 ソース 124 ドレイン 126 ゲート酸化物 128 ゲート電極 129、131、133 リード 140 構造 141 半導体アイランド 142 トレンチ 146 基板 147 上面 149 誘電層 153 ポリシリコン 156 量子線素子 157 量子線 158 酸化物領域 161、162、163 電極 164 誘電領域 170 量子ボックス 176 周囲酸化物領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/78 618Z (72)発明者 マッシーモ・ヴィンセンゾ・フィスケッテ ィ アメリカ合衆国ニューヨーク州パットナ ム・バレー、ステファン・スミス・ドライ ブ 24 (72)発明者 パトリシア・メイ・ムーニー アメリカ合衆国ニューヨーク州マウント・ キスコ、スタンウッド・ロード 18 (72)発明者 サンディップ・ティワリ アメリカ合衆国ニューヨーク州オシニン グ、ピネスブリッジ・ロード 791

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層のキャリア移動度を高める装置で
    あって、 絶縁基板と、 前記絶縁層上に位置する半導体層と、を含み、 前記半導体層の第1領域は事実上、第2領域を囲み、前
    記第1領域は、合金化、酸化、沈殿及び反応で構成され
    るグループから選択され、前記半導体層の物質との合
    金、酸化物、沈殿物、または化合物が形成されるプロセ
    スにより形成され、前記第1領域の容積は、前記物質の
    初期容積より大きく、よって前記第2領域は圧縮応力を
    受け、価電子帯の縮退がとれ、キャリアのバンド・エッ
    ジ質量が減少する、 半導体装置。
  2. 【請求項2】前記第2領域はpチャネル電界効果トラン
    ジスタを含む、請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記第2領域はnチャネル電界効果トラン
    ジスタを含む、請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】複数の第1及び第2の領域を含み、該複数
    の第2領域の少なくとも1つにnチャネル電界効果トラ
    ンジスタが形成される、請求項2記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記pチャネルとnチャネルのトランジス
    タの少なくとも1つに相互接続配線を含み、CMOSロ
    ジックが形成される、請求項4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】絶縁層と、 前記絶縁層上の厚み、長さ及び幅を有し、該幅は500
    Å未満である半導体物質のワイヤーと、 前記ワイヤーの幅を圧縮し、よってバンド分離により前
    記ワイヤーのキャリア移動度が高められる物質の周囲領
    域と、 を含む、量子ワイヤー。
  7. 【請求項7】絶縁層と、 前記絶縁層上の厚み、長さ及び幅を有し、該幅は500
    Å未満である半導体物質のアイランドと、 前記アイランドの長さと幅を圧縮し、よってキャリアの
    バンド分離により前記アイランドのキャリア移動度が高
    められる物質の周囲領域と、 を含む、量子ボックス。
  8. 【請求項8】キャリアのバンド分離が進んだ半導体アイ
    ランドを形成する方法であって、 絶縁層を選択するステップと、 前記絶縁層上に半導体アイランドを形成するステップ
    と、 前記半導体アイランドを囲むトレンチを形成し、前記ト
    レンチをアモルファス物質で埋めるステップと、 前記アモルファス物質を結晶物質に変換し、よって前記
    アモルファス物質が結晶物質へ膨張することにより前記
    半導体アイランドが2軸圧縮応力を受けるステップと、 を含む、方法。
  9. 【請求項9】前記多結晶物質を酸化するステップを含
    む、請求項3記載の方法。
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