JPH115437A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH115437A
JPH115437A JP16129597A JP16129597A JPH115437A JP H115437 A JPH115437 A JP H115437A JP 16129597 A JP16129597 A JP 16129597A JP 16129597 A JP16129597 A JP 16129597A JP H115437 A JPH115437 A JP H115437A
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JP
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rotation speed
heat load
refrigeration cycle
air conditioner
vehicle
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JP16129597A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Niimi
康彦 新美
Kurato Yamazaki
庫人 山崎
Hiroshi Kinoshita
宏 木下
Takamasa Kawai
孝昌 河合
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動式のコンプレッサ13の耐久寿命を長期
化させ、且つ高熱負荷起動時の初期フィーリング性能を
向上する。 【解決手段】 コンプレッサ13の回転速度を制御する
エアコンECU9に、冷凍サイクル10の起動時に、冷
凍サイクル10の熱負荷の高低を判定する熱負荷判定手
段43と、冷凍サイクル10の熱負荷が高熱負荷であれ
ばある程、目標回転速度の増加率を制限する回転速度制
限時間を短く設定する回転速度制限時間設定手段44と
を設けた。これにより、冷凍サイクル10の熱負荷が高
熱負荷であればある程、目標回転速度決定手段41にて
定期的に決定される目標回転速度と実際の回転速度とを
一致させるように電動機12を通電制御する通常の回転
速度制御の開始時期が早くなる。逆に、冷凍サイクル1
0の熱負荷が低熱負荷であればある程、通常の回転速度
制御の開始時期が遅くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の動力によ
り冷媒を圧縮する電動式の冷媒圧縮機を冷凍サイクルに
設けた車両用空気調和装置に関するもので、特に冷凍サ
イクルが起動してから制限時間が経過するまでは定期的
に決定される目標回転速度の増加率を制限するようにし
た車両用空気調和装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空気調和装置の冷凍サ
イクルの冷媒圧縮機として、車載バッテリより供給され
る電動機の動力によって作動する電動式のコンプレッサ
を使用したものがある。この電動式のコンプレッサは、
エアコンスイッチのON後、すなわち、冷凍サイクルの
起動後に実際の回転速度(Nc)を定期的に更新される
目標回転速度(Nf)に一致させるようにして、例えば
エバポレータの直後の空気温度であるエバ後温度(T
E)が目標エバ後温度(TEO)に徐々に近づくように
通電制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電動式のコ
ンプレッサを使用すると、乗員が車両に乗り込んで冷凍
サイクルを起動してから十分な冷房性能が得られるまで
に長い時間がかかる。このため、電動式のコンプレッサ
を使用した車両用空気調和装置は、特にクールダウン早
期化の要求の大きい高熱負荷起動時に、エンジン駆動式
のコンプレッサを使用したものに比べて初期フィーリン
グが著しく劣るという問題がある。また、初期フィーリ
ングを向上させるために、コンプレッサの回転速度(N
c)の増加率および目標回転速度(Nf)の増加率を大
きくすることにより、冷凍サイクルの起動からエバ後温
度(TE)が目標エバ後温度(TEO)に到達するまで
の到達時間を短くすることが考えられる。
【0004】ところが、冷凍サイクルが起動してから制
限時間内にコンプレッサを高速回転させると、低熱負荷
起動時には、摺動面潤滑が不十分な状態(貧潤滑状態)
のままコンプレッサを高速回転させることになる。特
に、低熱負荷起動時には、冷凍サイクルの高圧圧力と低
圧圧力との圧力差が大きくとれないため、コンプレッサ
の回転速度に対して冷凍サイクル内の冷媒の循環量が少
なく、コンプレッサが起動してからコンプレッサに潤滑
油が戻るまでに時間が多くかかる。このため、コンプレ
ッサの耐久寿命を低下させるという不具合が生じる。ま
た、長時間(例えば8時間程度)冷凍サイクルを停止し
た状態で車両を放置した後に、冷凍サイクルを起動した
場合には、コンプレッサが液圧縮状態となり易く、この
ような時にコンプレッサを高速回転させるとコンプレッ
サの耐久寿命を低下させるという不具合が生じる。
【0005】上記の不具合を解消することを目的とし
て、コンプレッサが起動してから潤滑油が冷凍サイクル
を一巡して再度コンプレッサに戻るまでの所定時間中
は、一定の回転速度起動パターンを持った制御をし、冷
凍サイクルの起動時から目標値に到達するまでの到達時
間を遅らせるようにした車両用空気調和装置(特公昭6
2−32383号公報)が記載されている。ところが、
この従来の車両用空気調和装置では、初期フィーリング
の要求の低い冬期も、初期フィーリングの要求の高い夏
期も、冷凍サイクルの起動時には同様な制御がなされる
ため、コンプレッサの耐久寿命を長期化させるために、
冷凍サイクルの起動直後のフィーリング性能が犠牲にさ
れていた。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、電動式の冷媒圧縮機の
耐久寿命を長期化させ、且つ高熱負荷起動直後の初期フ
ィーリング性能を向上することのできる車両用空気調和
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、熱負荷判定手段によって冷凍サイクルの起動時
に、冷凍サイクルの熱負荷の高低が判定される。そし
て、冷凍サイクルの熱負荷が高熱負荷の場合には、目標
回転速度の増加率を制限する制限時間が短く設定され
る。これにより、従来よりも早期に、回転速度決定手段
にて定期的に決定される目標回転速度と冷媒圧縮機の回
転速度とを一致させるようにする冷媒圧縮機の回転速度
制御を開始できるので、車室内の空調状態の初期フィー
リングを向上することができる。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、熱負荷判
定手段によって冷凍サイクルの起動時に、冷凍サイクル
の熱負荷の高低が判定される。そして、冷凍サイクルの
熱負荷が低熱負荷の場合には、制限時間が長く設定され
る。これにより、従来よりも遅く、回転速度決定手段に
て定期的に決定される目標回転速度と冷媒圧縮機の回転
速度とを一致させるようにする冷媒圧縮機の回転速度制
御を開始できるので、摺動面潤滑が不十分な状態のまま
冷媒圧縮機を高速回転させることはない。このため、冷
媒圧縮機の耐久寿命の低下を抑えることができる。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、冷凍サイ
クルの起動時に、冷凍サイクルの熱負荷が小さければ小
さい程、目標回転速度の増加率を制限する制限時間を長
く設定することにより、冷媒圧縮機の通常の回転速度制
御の開始時期が遅くなる。それによって、冷凍サイクル
の熱負荷が小さければ小さい程、すなわち、冷媒圧縮機
に潤滑油が戻るまでに必要な時間が長ければ長い程、摺
動面潤滑が不十分な状態のまま冷媒圧縮機を高速回転さ
せることはない。
【0010】請求項4に記載の発明によれば、冷凍サイ
クルの熱負荷が大きければ大きい程、目標回転速度の増
加率を制限する制限時間を短く設定することにより、冷
凍サイクルの熱負荷が高熱負荷であればある程、冷媒圧
縮機の通常の回転速度制御の開始時期が早くなる。それ
によって、冷凍サイクルの熱負荷が大きければ大きい
程、すなわち、冷媒圧縮機に潤滑油が戻るまでに必要な
時間が短ければ短い程、冷媒圧縮機の耐久性を確保しな
がらも車室内の空調状態の初期フィーリングを向上する
ことができる。
【0011】請求項5に記載の発明によれば、冷凍サイ
クルを起動してから、目標回転速度の制限値を解除する
までに経過する所定時間を短く設定することにより、目
標回転速度の増加率を制限する制限時間が短くなり、冷
媒圧縮機の通常の回転速度制御の開始時期が早くなる。
それによって、請求項1または請求項4と同様な効果が
得られる。
【0012】請求項6に記載の発明によれば、冷凍サイ
クルを起動してから、目標回転速度の増加率の制限値を
解除するまでに経過する所定時間を短く設定することに
より、目標回転速度の増加率を制限する制限時間が短く
なり、冷媒圧縮機の通常の回転速度制御の開始時期が早
くなる。それによって、請求項1または請求項4と同様
な効果が得られる。
【0013】請求項7に記載の発明によれば、回転速度
決定手段にて定期的に決定される目標回転速度の増加率
を大きく設定することにより、目標回転速度の増加率を
制限する制限時間が短くなり、冷媒圧縮機の通常の回転
速度制御の開始時期が早くなる。それによって、請求項
1または請求項4と同様な効果が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕図1ないし図6は本発明の第1
実施形態を示したもので、図1は自動車用空気調和装置
の全体構成を示した図である。
【0015】本実施形態では、ガソリンエンジンを搭載
するガソリン自動車、走行用モータを搭載するハイブリ
ッド自動車や電気自動車等の自動車の車室内を空調(特
には冷房)するエアコンユニット(空調ユニット)1に
おける各空調手段(アクチュエータ)を、空調制御装置
(以下エアコンECUと呼ぶ)9によって制御するよう
に構成されている。
【0016】エアコンユニット1は、車室内の前方側
に、車室内に空調空気を導く空気通路2を成す空調ダク
ト3を備えている。この空調ダクト3の最も上流側に
は、図示しない内外気切替箱が連結されている。この内
外気切替箱には、車室内空気(以下内気と言う)を取り
入れる内気吸込口(図示せず)、および車室外空気(以
下外気と言う)を取り入れる外気吸込口(図示せず)が
形成されている。そして、内外気切替箱の内部には、吸
込口モードを、内気吸込口のみを開口させる内気循環モ
ードと外気吸込口のみを開口させる外気導入モードとに
切り替える内外気切替ドア(図示せず)等が回動自在に
取り付けられている。
【0017】また、空調ダクト3の最も下流側には、図
示しない吹出口切替箱が連結されている。この吹出口切
替箱には、フロント窓ガラスに向けて主に温風を吹き出
すデフロスタ吹出口(図示せず)、自動車の乗員の頭胸
部に向けて主に冷風を吹き出すフェイス吹出口(図示せ
ず)、および自動車の乗員の足元部に向けて主に温風を
吹き出すフット吹出口(図示せず)が形成されている。
そして、吹出口切替箱の内部には、吹出口モードを、フ
ェイス(FACE)モード、バイレベル(B/L)モー
ド、フット(FOOT)モード、フットデフ(F/D)
モードおよびデフロスタ(DEF)モードに切り替える
複数個のモード切替ドア等が回動自在に取り付けられて
いる。
【0018】ここで、空気通路2内には、空調ダクト3
内において車室内に向かう空気流を発生させる遠心式送
風機4、および空調ダクト3内を流れる空気を冷却して
車室内を冷房するための冷却用熱交換器としてのエバポ
レータ11等が、上流側から下流側に向けて順に配設さ
れている。
【0019】遠心式送風機4は、空調ダクト3と一体的
に構成されたスクロールケースに回転自在に収容された
遠心式ファン5、およびこの遠心式ファン5を回転駆動
するブロワモータ6を有している。そして、ブロワモー
タ6は、ブロワ駆動回路(ブロワ駆動手段)7を介して
印加されるブロワ端子電圧(以下ブロワ電圧と言う)に
基づいて、ブロワ風量(遠心式ファン5の回転速度)が
制御される。
【0020】エバポレータ11は、本発明の熱交換器に
相当し、冷凍サイクル10の一構成部品を成すもので、
空調ダクト3内の空気通路2を全面塞ぐようにして配設
されている。ここで、冷凍サイクル10には、電動機
(モータ)12の動力によってエバポレータ11より吸
入したガス冷媒を圧縮する電動式のコンプレッサ(本発
明の冷媒圧縮機に相当する)13と、このコンプレッサ
13で圧縮された冷媒を凝縮液化させるコンデンサ(冷
媒凝縮器)14と、このコンデンサ14で凝縮液化され
た冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流側に流すレシー
バ(受液器)15とが設けられている。
【0021】そして、冷凍サイクル10には、レシーバ
15より流出した液冷媒を減圧膨張させる減圧手段を成
すエキスパンションバルブ(膨張弁)16と、このエキ
スパンションバルブ16で減圧膨張された気液二相状態
の冷媒を蒸発気化させる上記のエバポレータ11と、こ
れらを環状に連結する冷媒配管とから構成されている。
さらに、本実施形態の冷凍サイクル10には、コンデン
サ14の室外空気(冷却風)を強制的に送風するための
冷却ファン17、およびこの冷却ファン17を回転駆動
する電動機(モータ)18が設けられている。
【0022】なお、本実施形態の冷凍サイクル10で
は、電動機12が通電状態の時に、電動機12の動力が
コンプレッサ13に伝達されてエバポレータ11による
空気冷却作用が行われ、電動機12の通電が停止された
時に、電動機12の作動が止まってエバポレータ11に
よる空気冷却作用が停止するように構成されている。そ
して、コンプレッサ13(電動機12)の回転速度は、
エアコン用インバータ(回転速度制御手段)8によって
車載電源としての車載バッテリ(図示せず)から供給さ
れる電力が連続的または段階的に可変制御される。
【0023】したがって、供給電力の変化によるコンプ
レッサ13(電動機12)の回転速度の変化によって、
コンプレッサ13による冷媒吐出容量を変化させて冷凍
サイクル10内を循環する冷媒の循環量(流量)が調節
される。すなわち、エアコン用インバータ8から電動機
12への供給電力を変更することによって、エバポレー
タ11の冷却能力(空気冷却度合、冷凍サイクル10の
冷房能力)を制御できる。
【0024】次に、本実施形態のエアコンユニット1の
制御系の構成を図1および図2に基づいて説明する。こ
こで、図2はエアコンユニット1の制御系を示したブロ
ック図である。そのエアコンECU9には、車室内前面
に設けられたコントロールパネル(図示せず)上の各ス
イッチからのスイッチ信号、およびコンプレッサ13の
回転速度制御(冷房能力制御)に必要な各センサからの
センサ信号が入力される。
【0025】ここで、コントロールパネル上の各スイッ
チとしては、車室内の温度を所望の温度に設定するため
の温度設定手段としての温度設定スイッチ21、冷凍サ
イクル10の起動および運転停止を指令するためのエア
コンスイッチ22、遠心式ファン5のブロワ風量を切り
替えるための風量切替スイッチ(図示せず)、吸込口モ
ードを切り替えるための吸込口切替スイッチ(図示せ
ず)、および吹出口モードを切り替えるための吹出口切
替スイッチ(図示せず)等がある。なお、エアコンEC
U9は、エアコンスイッチ22がONされていても、風
量切替スイッチがOFFされた場合は冷凍サイクル10
の運転が停止させるように構成されている。
【0026】そして、各センサのうち、エアコンユニッ
ト1の状態(冷房状態)を検出する状態検出手段として
は、図1に示したように、車室内の空気温度(内気温
度)を検出する内気温度検出手段としての内気温センサ
31、車室外の空気温度(外気温度)を検出する外気温
度検出手段としての外気温センサ32、車室内に照射さ
れる日射量を検出する日射量検出手段としての日射セン
サ33、エバポレータ11の空気冷却度合を検出する空
気冷却度合検出手段としてのエバ後温度センサ34、お
よびコンプレッサ13の吸入側圧力(冷凍サイクル10
の低圧圧力=蒸発圧力)を検出する冷媒圧力検出手段と
しての吸入側圧力センサ35等がある。
【0027】このうち、内気温センサ31、外気温セン
サ32およびエバ後温度センサ34にはサーミスタが使
用されている。また、日射センサ33にはフォトダイオ
ードが使用されている。ここで、エバ後温度センサ34
は、具体的にはエバポレータ11を通過した直後の空気
温度(エバ後温度)を検出するエバ後温度検出手段であ
る。また、空調ダクト3内のエバポレータ11の下流側
にコンデンサやヒータコアが配設されていない場合に
は、エバ後温度は空調ダクト3から車室内に吹き出す空
気の吹出温度でもある。
【0028】そして、エアコンECU9の内部には、C
PU、ROM、RAMおよびタイマー回路等からなるマ
イクロコンピュータが設けられ、各センサ31〜35か
らのセンサ信号は、エアコンECU9内の入力回路によ
ってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力
されるように構成されている。また、エアコンECU9
は、自動車のキースイッチがIG位置に設定されたとき
に、車載バッテリから直流電流が供給されて作動する。
【0029】ここで、本実施形態のマイクロコンピュー
タは、図2に示したように、目標回転速度決定手段4
1、回転速度制御手段42、熱負荷判定手段43および
回転速度制限時間設定手段44等を有している。目標回
転速度決定手段41は、本発明の回転速度決定手段に相
当するもので、エバ後温度センサ34にて検出されたエ
バ後温度(TE)と目標エバ後温度(TEO)との温度
偏差(En)に基づいて、定期的(例えば4秒毎)に目
標回転速度(Nf)を演算する機能を有する。ここで、
目標エバ後温度(TEO)は、図示しない目標エバ後温
度決定手段にて、冷凍サイクル10の熱負荷に応じて算
出された値である。
【0030】具体的には、目標エバ後温度(TEO)
は、外気温度(TAM)等のエバポレータ11に吸い込
まれる空気の吸込空気温度、エバ後温度(TE)等の空
調ダクト3から車室内に吹き出される空気の吹出温度と
目標吹出温度(TAO)との温度偏差、内気温度(T
R)と設定温度(Tset)との温度偏差などから算出
される。なお、目標吹出温度(TAO)は、下記の数1
の式に基づいて算出される。
【数1】TAO=Kset×Tset−KR×TR−K
AM×TAM−KS×TS+C なお、Tsetは温度設定スイッチ21にて設定した設
定温度で、TRは内気温センサ31にて検出した内気温
度、TAMは外気温センサ32にて検出した外気温度、
TSは日射センサ33にて検出した日射量である。ま
た、Kset、KR、KAMおよびKSはゲインで、C
は補正用の定数である。
【0031】回転速度制御手段42は、冷凍サイクル1
0の起動時に、コンプレッサ13の実際の回転速度(N
c)が目標回転速度(Nf)となるようにエアコン用イ
ンバータ8を通電制御する機能を有する。また、回転速
度制御手段42は、冷凍サイクル10が起動してから回
転速度制限時間設定手段44にて設定された回転速度制
限時間(T)が経過するまでは、目標回転速度決定手段
41にて定期的に決定される目標回転速度の増加率を制
限することによって、コンプレッサ13の実際の回転速
度(Nc)の増速率を抑える機能を有する。
【0032】次に、マイクロコンピュータ(目標回転速
度決定手段41および回転速度制御手段42等)による
通常の回転速度制御を図3(a)、(b)のタイムチャ
ートに基づいて簡単に説明する。なお、図3は外気温度
(TAM)が32℃、設定温度(Tset)が25℃、
目標エバ後温度(TEO)が3℃に決定された場合につ
いてのグラフであり、冷凍サイクル10を起動した時を
t=0としている。
【0033】マイクロコンピュータでは、図3(a)に
示したように、冷凍サイクル10の起動(t=0)時付
近では、エバ後温度センサ34にて検出されるエバ後温
度(TE)と目標エバ後温度決定手段にて決定される目
標エバ後温度(TEO)との温度偏差(En)が大きい
ため、例えば4秒前のコンプレッサ13の回転速度(N
fn−1)に対して増減する増減率ΔNf(rpm/4
sec)が大きな値として算出される。これにより、図
3(b)に示したように、コンプレッサ13の実際の回
転速度(Nc)が急速に増速し、図3(a)に示したよ
うに、エバ後温度(TE)が目標エバ後温度(TEO)
に急激に近づこうとする。
【0034】そして、エバ後温度(TE)が目標エバ後
温度(TEO)に近づいてくると、温度偏差(En)が
小さくなるため、増減率ΔNfは小さな値として算出さ
れる。これにより、図3(b)に示したように、コンプ
レッサ13の実際の回転速度(Nc)の増速率は徐々に
小さくなり、そのうち回転速度は減速するようになる。
そして、図3(a)に示したように、冷凍サイクル10
の起動からある程度の時間が経過した後にエバ後温度
(TE)が目標エバ後温度(TEO)に到達する。
【0035】したがって、目標エバ後温度(TEO)
を、目標吹出温度(TAO)に関連させておけば、温度
設定スイッチ21により乗員が希望する設定温度(Ts
et)を設定するのみで、冷凍サイクル10の起動直後
に、車室内の空調状態が乗員の希望に合った目標状態に
到達することになる。
【0036】熱負荷判定手段43は、冷凍サイクル10
の起動時に、各スイッチ21、22からのスイッチ信号
および各センサ31〜35からのセンサ信号から冷凍サ
イクル10の熱負荷の高低を判定する機能を有してい
る。具体的には、エバ後温度(TE)と目標エバ後温度
(TEO)との温度偏差(En)が大きければ大きい
程、冷凍サイクル10の熱負荷が高いと判定する。な
お、熱負荷判定手段43は、コンプレッサ13の回転速
度が0rpmから10rpm以上となった時に、コンプ
レッサ13の起動と判定し、コンプレッサ13の回転速
度が10rpm未満となった時に、コンプレッサ13の
作動停止と判定する機能も有している。
【0037】回転速度制限時間設定手段44は、本発明
の制限時間設定手段に相当するもので、熱負荷判定手段
43にて判定された冷凍サイクル10の熱負荷の高低に
応じて、回転速度制限時間(T)の長短を設定する機能
を有している。具体的には、エバ後温度(TE)と目標
エバ後温度(TEO)との温度偏差(En)が大きけれ
ば大きい程、回転速度制限時間(T)を連続的または段
階的に短く設定する。逆に、エバ後温度(TE)と目標
エバ後温度(TEO)との温度偏差(En)が小さけれ
ば小さい程、回転速度制限時間(T)を連続的または段
階的に長く設定する。
【0038】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態
のエアコンユニット1の作用を図1ないし図6に基づい
て簡単に説明する。ここで、図4はエアコンECU9に
よる回転速度制御を示したフローチャートである。
【0039】初めに、冷凍サイクル10(コンプレッサ
13)の起動時であるか否かを判定する(起動時判定手
段:ステップS1)。具体的には、コンプレッサ13の
回転速度が0rpmから10rpm以上となった時にコ
ンプレッサ13の起動と判定する。あるいは、エアコン
スイッチ22がONされ、キースイッチがIG位置に設
定された時にコンプレッサ13の起動と判定する。
【0040】このステップS1の判定結果がNOの場合
には、通常の回転速度制御を行う(ステップS2)。具
体的には、エバ後温度センサ34にて検出されるエバ後
温度(TE)と温度設定スイッチ21にて設定される設
定温度等に関連して決定される目標エバ後温度(TE
O)との温度偏差(En)およびファジー推論等に基づ
いて、例えば4秒前のコンプレッサ13の回転速度(N
fn−1)に対して増減する増減率ΔNf(rpm/4
sec)を算出する。
【0041】次に、算出した増減率ΔNf(rpm/4
sec)および下記の数2の式に基づいて、コンプレッ
サ13の目標回転速度(Nf)を算出する。次に、コン
プレッサ13の実際の回転速度(Nc)が目標回転速度
(Nf)となるように、エアコン用インバータ8を通電
制御する。以上のようなコンプレッサ13の回転速度制
御を行って、図5のタイムチャートに示したように、コ
ンプレッサ13の回転速度(Nc)が最終的な目標回転
速度(Nf1またはNf2)に一致するように、回転速
度(Nc)を連続的(リニア)に徐々に増速する。
【数2】Nf=Nfn−1+ΔNf
【0042】また、ステップS1の判定結果がYESの
場合には、スイッチ信号およびセンサ信号を読み込む
(状態検出手段:ステップS3)。次に、センサ信号か
ら冷凍サイクル10の熱負荷の大小を判定する(熱負荷
判定手段:ステップS4)。具体的には、エバ後温度
(TE)と目標エバ後温度(TEO)との温度偏差(E
n)が大きければ大きい程、冷凍サイクル10の熱負荷
(例えば冷房負荷)が大きいと判定する。
【0043】次に、冷凍サイクル10の熱負荷が大きけ
れば大きい程、図6の特性図に示したように、回転速度
制限時間(T1、T2)を連続的に短く設定する(制限
時間設定手段:ステップS5)。具体的には、エバ後温
度(TE)と目標エバ後温度(TEO)との温度偏差
(En)が大きければ大きい程、回転速度制限時間(T
1、T2)を連続的に短く設定する。
【0044】次に、冷凍サイクル10を起動してから回
転速度制限時間(T1、T2)が経過したか否かを判定
する。すなわち、タイムアップしたか否かを判定する
(ステップS6)。この判定結果がNOの場合には、コ
ンプレッサ13の目標回転速度(Nf)の増加率を制限
する回転速度制限制御を行う(回転速度制限手段:ステ
ップS7)。次に、リターンする。また、ステップS6
の判定結果がYESの場合には、リターンする。
【0045】具体的には、冷凍サイクル10の熱負荷が
高熱負荷の場合は、図5のタイムチャートに示したよう
に、起動時(T=0)から時刻(T=Ta)までは目標
回転速度(Nf)の増加率が制限値(ΔNf:100〜
500rpm/4sec)に設定され、その後時刻(T
=T1)までは目標回転速度が制限値(Nf:例えば8
00rpm〜2000rpm)に設定される。
【0046】また、冷凍サイクル10の熱負荷が低熱負
荷の場合は、図5のタイムチャートに示したように、起
動時(T=0)から時刻(T=Ta)までは高熱負荷と
同様に目標回転速度(Nf)の増加率が制限値(ΔN
f:100〜500rpm/4sec)に設定され、そ
の後時刻(T=T2)までは目標回転速度が制限値(N
f:例えば800rpm〜2000rpm)に設定され
る。
【0047】〔第1実施形態の効果〕以上のように、冷
凍サイクル10の起動時に、冷凍サイクル10の熱負荷
が高熱負荷の場合、例えば冷房負荷が大きい場合には、
図5のタイムチャートおよび図6の特性図に示したよう
に、目標回転速度(Nf)の増加率が制限値に制限され
る回転速度制限時間(T1)を短く設定することによ
り、定期的に決定される目標回転速度(Nf)とコンプ
レッサ13の実際の回転速度(Nc)とを一致させるよ
うにする通常の回転速度制御を従来よりも早期に開始す
ることができる。
【0048】したがって、コンプレッサ13が起動して
から、エバ後温度(TE)が目標エバ後温度(TEO)
に下降するまでの到達時間が短くなる。すなわち、空調
ダクト3内のエバポレータ11によって行われる冷媒と
空気との熱交換による車室内の冷房状態が目標の冷房状
態に到達するまでの到達時間を短縮できるので、冷凍サ
イクル10の起動時に、冷凍サイクル10の熱負荷が高
熱負荷の場合でも車室内の空調状態の初期フィーリング
の低下を抑えることができる。
【0049】なお、クールダウン早期化の要求の大きい
高熱負荷条件程、冷凍サイクル10の高圧圧力と低圧圧
力との圧力差が大きくとれるので、冷凍サイクル10を
循環する冷媒の流量が大きく、冷凍サイクル10の起動
から潤滑油がコンプレッサ13に戻るまでの時間が短
い。これにより、冷凍サイクル10の熱負荷が高熱負荷
の場合には、早期にコンプレッサ13を高速回転しても
貧潤滑稼働はなされず、コンプレッサ13の耐久性を低
下させることはない。
【0050】また、冷凍サイクルの熱負荷が低熱負荷の
場合には、図5のタイムチャートおよび図6の特性図に
示したように、目標回転速度(Nf)の増加率が制限値
に制限される回転速度制限時間(T2)が長く設定され
る。これにより、上記の通常の回転速度制御の開始時期
を遅らせることができる。したがって、冷凍サイクル1
0の高圧圧力と低圧圧力との圧力差が小さくて冷凍サイ
クル10内を循環する冷媒の流量が少なく、コンプレッ
サ10に潤滑油が戻るまでに時間のかかる低熱負荷の場
合であっても、摺動面潤滑が不十分な状態のままコンプ
レッサ13を高速回転させることはない。これにより、
コンプレッサ13の耐久寿命の低下を抑えることができ
る。
【0051】また、長時間(例えば8時間程度)冷凍サ
イクル10を停止した状態で自動車を放置した後に、冷
凍サイクル10を起動した場合でも、回転速度制限時間
が経過するまでは目標回転速度(Nf)の増加率が制限
されるので、コンプレッサ13が液圧縮状態となり易く
ても、冷凍サイクル10の起動直後にコンプレッサ13
が高速回転することはなく、コンプレッサ13の耐久寿
命の低下を抑えることができる。
【0052】〔第2実施形態〕図7および図8は本発明
の第2実施形態を示したもので、図7は目標回転速度の
増加率を示したタイムチャートで、図8は回転速度制限
時間の長短と熱負荷の大小との関係を示した特性図であ
る。
【0053】本実施形態では、冷凍サイクル10の熱負
荷が高熱負荷の場合、例えば冷房負荷が大きい場合に
は、図7のタイムチャートおよび図8の特性図に示した
ように、目標回転速度(Nf)の増加率が制限値(ΔN
f:100〜500rpm/4sec)に制限される回
転速度制限時間(T3)を短く設定するようにしてい
る。逆に、冷凍サイクル10の熱負荷が低熱負荷の場
合、例えば冷房負荷が小さい場合には、回転速度制限時
間(T4)を長く設定するようにしている。
【0054】そして、コンプレッサ13が起動してから
回転速度制限時間(T3またはT4)が経過した後は、
コンプレッサ13の実際の回転速度(Nc)が定期的に
決定される目標回転速度(Nf)となるように、エアコ
ン用インバータ8が通電制御される通常の回転速度制御
が行われる。これにより、冷凍サイクル10が起動して
からある程度の時間が経過すると、図7のタイムチャー
トに示したように、コンプレッサ13の回転速度(N
c)が最終的な目標回転速度(Nf3またはNf4)に
到達する。すなわち、空調ダクト3内のエバポレータ1
1によって行われる冷媒と空気との熱交換による車室内
の冷房状態が目標の冷房状態に到達することになる。
【0055】〔第3実施形態の構成〕図9ないし図11
は本発明の第3実施形態を示したもので、図9は目標回
転速度の増加率を示したタイムチャートで、図10は目
標回転速度の増加率の大小と熱負荷の大小との関係を示
した特性図である。
【0056】本実施形態では、図10の特性図に示した
ように、冷凍サイクル10の熱負荷が大きければ大きい
程、例えば冷房負荷が大きければ大きい程、目標回転速
度決定手段41にて定期的(例えば4秒毎)に決定され
る目標回転速度(Nf)の増加率を大きく設定するよう
にしている。例えば冷房負荷が大きければ目標回転速度
(Nf)の増加率をθ5(例えば800〜1500rp
m/4sec)に設定し、例えば冷房負荷が小さければ
目標回転速度(Nf)の増加率をθ6(例えば100〜
500rpm/4sec)に設定する。
【0057】〔第3実施形態の作用〕次に、本実施形態
のエアコンユニット1の作用を図9ないし図11に基づ
いて簡単に説明する。ここで、図11はエアコンECU
9による回転速度制御を示したフローチャートである。
【0058】初めに、冷凍サイクル10(コンプレッサ
13)の起動時であるか否かを判定する。具体的には第
1実施形態で説明した判定を行う(起動時判定手段:ス
テップS11)。この判定結果がNOの場合には、第1
実施形態で説明した通常の回転速度制御を行う(ステッ
プS12)。その後にリターンする。
【0059】また、ステップS11の判定結果がYES
の場合には、冷凍サイクル10が起動してから回転速度
制限時間(例えば5分間〜10分間)が経過しているか
否かを判定する。すなわち、タイムアップしたか否かを
判定する(ステップS13)。この判定結果がYESの
場合には、ステップS12の制御処理に移行する。
【0060】また、判定結果がNOの場合には、冷凍サ
イクル10の熱負荷に応じて目標回転速度の増加率(Δ
Nf)を算出する(増加率決定手段:ステップS1
4)。具体的には、図9の特性図に示したように、冷凍
サイクル10の熱負荷が大きければ大きい程、例えばエ
バ後温度センサ34にて検出されるエバ後温度(TE)
と目標エバ後温度決定手段にて決定される目標エバ後温
度(TEO)との温度偏差(En)が大きければ大きい
程、例えば4秒前のコンプレッサ13の回転速度(N
f)に対して増加する増加率ΔNf(rpm/4se
c)が大きな値として算出される。
【0061】次に、上記の数2の式に基づいて、コンプ
レッサ13の目標回転速度(Nf)を算出する(回転速
度決定手段:ステップS15)。次に、コンプレッサ1
3の実際の回転速度(Nc)が目標回転速度(Nf)に
一致するように、エアコン用インバータ8を通電制御す
る(回転速度制御手段:ステップS16)。次に、ステ
ップS17で、制御サイクル時間であるτ(例えば4秒
間)の経過を待ってステップS13の制御に戻る。
【0062】したがって、図9の特性図に示したよう
に、冷凍サイクル10の熱負荷が大きければ大きい程、
例えば冷房負荷が大きければ大きい程、目標回転速度
(Nf)の増加率に制限を与える回転速度制限時間が短
くなり、冷凍サイクル10が起動してからコンプレッサ
13の回転速度(Nc)が最終的な目標回転速度(Nf
5またはNf6)に到達するまでの到達時間を短縮でき
る。すなわち、空調ダクト3内のエバポレータ11によ
って行われる冷媒と空気との熱交換による車室内の冷房
状態が目標の冷房状態に到達するまでの到達時間を短縮
できる。
【0063】〔他の実施形態〕本実施形態では、空調ダ
クト3内にエバポレータ(冷却用熱交換器)11のみを
設けて、車室内の冷房のみを行うエアコンユニット1に
ついて説明したが、空調ダクト3内に加熱用熱交換器
(ヒータコアまたはコンデンサ)をエバポレータ11よ
りも下流側に設けて、車室内の冷房だけでなく、暖房や
除湿も行える車両用空気調和装置に適用しても良い。な
お、本発明を、空調ダクト3内にエバポレータ11の代
わりに熱交換器としてコンデンサを配設した車両用空気
調和装置に適用しても良い。
【0064】本実施形態では、冷凍サイクル10の熱負
荷が大きければ大きい程、回転速度制限時間を短く設定
したが、表1に示したように、冷凍サイクル10を循環
する冷媒の流量(Q)、外気温度(TAM)、日射量
(TS)、エバ後温度(TE)、コンプレッサ13の吸
入側圧力(Pin)またはコンプレッサ13の吐出側圧
力(Pout)が大きければ大きい程(高ければ高い
程)、回転速度制限時間を連続的または段階的に短く設
定しても良い。
【0065】また、目標吹出温度決定手段にて決定され
る目標吹出温度(TAO)が大きければ大きい程(高け
れば高い程)、回転速度制限時間を連続的または段階的
に長く設定しても良い。さらに、設定温度(Tset)
と内気温度(TR)との温度偏差、設定温度(Tse
t)と外気温度(TAM)との温度偏差、あるいは目標
吹出温度(TAO)とエバ後温度(TE)との温度偏差
が大きければ大きい程、回転速度制限時間を連続的また
は段階的に短く設定しても良い。なお、目標回転速度
(Nf)の決定についても、表1に示したエアコンの状
態に基づいて目標回転速度(Nf)を決定しても良い。
【表1】
【0066】本実施形態では、回転速度制御を行う時
に、目標エバ後温度(TEO)とエバ後温度(TE)と
が一致するようにエアコン用インバータ8を通電制御し
たが、目標回転速度(Nf)と回転速度センサにて検出
したコンプレッサ13の実際の回転速度(Nc)とが一
致するようにエアコン用インバータ8を通電制御しても
良い。なお、回転速度センサは直接コンプレッサ13や
電動機12の回転速度を検出しても良いし、エアコンE
CU9からエアコン用インバータ8への出力信号から回
転速度(Nc)を算出しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用空気調和装置の全体構成を示した構成
図である(第1実施形態)。
【図2】エアコンユニットの制御系を示したブロック図
である(第1実施形態)。
【図3】(a)は実際のエバ後温度の変化を示したタイ
ムチャートで、(b)はコンプレッサの回転速度の変化
を示したタイムチャートである(第1実施形態)。
【図4】エアコンECUによるコンプレッサの回転速度
制御を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図5】目標回転速度の増加率を示したタイムチャート
である(第1実施形態)。
【図6】回転速度制限時間の長短と熱負荷の大小との関
係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図7】目標回転速度の増加率を示したタイムチャート
である(第2実施形態)。
【図8】回転速度制限時間の長短と熱負荷の大小との関
係を示した特性図である(第2実施形態)。
【図9】目標回転速度の増加率を示したタイムチャート
である(第3実施形態)。
【図10】目標回転速度の増加率の大小と熱負荷の大小
との関係を示した特性図である(第3実施形態)。
【図11】エアコンECUによるコンプレッサの回転速
度制御を示したフローチャートである(第3実施形
態)。
【符号の説明】
1 エアコンユニット 9 エアコンECU(空調制御装置) 2 空気通路 3 空調ダクト 4 遠心式送風機 10 冷凍サイクル 11 エバポレータ(熱交換器) 12 電動機 13 コンプレッサ(冷媒圧縮機) 31 内気温センサ(状態検出手段) 32 外気温センサ(状態検出手段) 33 日射センサ(状態検出手段) 34 エバ後温度センサ(状態検出手段) 35 吸入側圧力センサ(状態検出手段) 41 目標回転速度決定手段(回転速度決定手段) 42 回転速度制御手段 43 熱負荷判定手段 44 回転速度制限時間設定手段(制限時間設定手段)
フロントページの続き (72)発明者 河合 孝昌 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車室内に空気を送るためのダクト
    と、 (b)このダクト内を流れる空気と冷媒とを熱交換する
    熱交換器、および電動機の動力が与えられると冷媒を圧
    縮する電動式の冷媒圧縮機を有する冷凍サイクルと、 (c)前記冷凍サイクルの状態を検出する状態検出手段
    と、 (d)定期的に前記状態検出手段にて検出される前記冷
    凍サイクルの状態と目標の状態との比較結果に応じて目
    標回転速度を決定する回転速度決定手段、および前記冷
    媒圧縮機の回転速度を、前記回転速度決定手段にて決定
    された目標回転速度に一致させるように前記電動機を通
    電制御する回転速度制御手段を有し、 前記冷凍サイクルが起動してから制限時間が経過するま
    では、目標回転速度の増加率を制限する空調制御装置と
    を備え、 前記空調制御装置は、前記冷凍サイクルの起動時に、前
    記冷凍サイクルの熱負荷の高低を判定する熱負荷判定手
    段、 およびこの熱負荷判定手段にて判定された前記冷凍サイ
    クルの熱負荷が高熱負荷の場合は前記制限時間を短く設
    定する制限時間設定手段を有することを特徴とする車両
    用空気調和装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記制限時間設定手段は、前記熱負荷判定手段にて判定
    された前記冷凍サイクルの熱負荷が低熱負荷の場合は、
    前記制限時間を長く設定することを特徴とする車両用空
    気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記制限時間設定手段は、前記熱負荷判定手段にて判定
    された前記冷凍サイクルの熱負荷が小さければ小さい
    程、前記制限時間を長く設定することを特徴とする車両
    用空気調和装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の車両用空気調和装置において、 前記制限時間設定手段は、前記熱負荷判定手段にて判定
    された前記冷凍サイクルの熱負荷が大きければ大きい
    程、前記制限時間を短く設定することを特徴とする車両
    用空気調和装置。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項4に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記制限時間を短く設定するとは、目標回転速度に制限
    値を設け、前記冷凍サイクルを起動してから前記制限値
    を解除するまでの所定時間を短く設定することであるこ
    とを特徴とする車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項4に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記制限時間を短く設定するとは、目標回転速度の増加
    率に制限値を設け、前記冷凍サイクルを起動してから前
    記制限値を解除するまでの所定時間を短く設定すること
    であることを特徴とする車両用空気調和装置。
  7. 【請求項7】請求項1または請求項4に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記制限時間を短く設定するとは、前記回転速度決定手
    段にて定期的に決定される目標回転速度の増加率を大き
    く設定することであることを特徴とする車両用空気調和
    装置。
JP16129597A 1997-06-18 1997-06-18 車両用空気調和装置 Pending JPH115437A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016203943A1 (ja) * 2015-06-19 2016-12-22 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016203943A1 (ja) * 2015-06-19 2016-12-22 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置
JP2017007458A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置
US10525792B2 (en) 2015-06-19 2020-01-07 Sanden Automotive Climate Systems Corporation Vehicular air-conditioning device

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