JP3994509B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルのコンプレッサの駆動源としてエンジン動力とモータ動力との2種類使用することが可能なハイブリッド駆動方式の車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、エンジンと、バッテリより電力が供給されるモータとの2つの駆動源を有し、これらの両駆動源と選択的に連結されて圧縮部の回転軸が駆動されるコンプレッサを備えたハイブリッド駆動方式の車両用空調装置(例えば実開平6−87678号公報等)がある。この車両用空調装置は、エンジンの停止時にも、空調(特に冷房)できるようにすることを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の車両用空調装置においては、エンジン動力からモータ動力へコンプレッサの駆動源が切り替わる時に、コンプレッサのOFF時間(エンジンの停止後にモータが立ち上がり所定のモータ回転速度に到達するまでに必要な時間)が存在する。このため、そのコンプレッサのOFF時間が長い程、エバポレータの下流直後の空気温度(所謂エバ後温度)が上昇することで、車室内に吹き出す空気の吹出温度が上昇する。これにより、車室内の温度が乗員の希望温度よりも上昇することで、乗員の冷房感を低下させるという問題が生じている。
【0004】
【発明の目的】
本発明の目的は、エンジン動力からモータ動力へ冷媒圧縮機の駆動源が切り替わる少し前に冷却用熱交換器の目標冷却度合または送風機の送風量を予め下げておくことで、その切り替え時の吹出温度の上昇を抑えることのできる車両用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える少し前から所定の時間が経過するまで冷却用熱交換器の目標冷却度合を定常の値よりも下げた後に、冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替えることにより、冷却用熱交換器の空気冷却度合が増す。その後に、エンジンを停止して冷媒圧縮機の駆動が一時的に停止した場合でも、冷却用熱交換器の空気冷却度合の低下が抑えられることで、車室内に吹き出す空気の吹出温度の上昇を抑えることができる。
【0006】
請求項2に記載の発明によれば、車室内の空調負荷が大きい程、冷却用熱交換器の目標冷却度合を定常の値よりも下げる量を大きく設定することにより、エンジンを停止して冷媒圧縮機の駆動が一時的に停止する前の、冷却用熱交換器の空気冷却度合が車室内の空調負荷が大きい程増す。それによって、請求項1に記載の発明と同様な効果を達成することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、車室内の空調負荷が大きい程、所定の時間を長く設定することにより、エンジンを停止して冷媒圧縮機の駆動が一時的に停止する前の、冷却用熱交換器の空気冷却度合が車室内の空調負荷が大きい程増す。それによって、請求項2に記載の発明と同様な効果を達成することができる。
【0007】
請求項4に記載の発明によれば、冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える際、送風機の送風量を定常の値よりも下げた後に、冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替えることにより、送風機の送風量が減る。これにより、冷却用熱交換器に吸い込まれる、空調負荷の大きい空気の吸込量が少なくなる。それによって、エンジンを停止して冷媒圧縮機の駆動が一時的に停止した場合でも、冷却用熱交換器の表面温度の上昇が抑えられるので、車室内に吹き出す空気の吹出温度の上昇を抑えることができる。
【0008】
請求項5に記載の発明によれば、車室内の空調負荷が大きい程、送風機の送風量を定常の値よりも下げる量を大きく設定することにより、送風機の送風量が減る。これにより、冷却用熱交換器の表面温度の上昇が車室内の空調負荷が大きい程少なくなる。それによって、請求項4に記載の発明と同様な効果を達成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
〔実施形態の構成〕
図1ないし図3は本発明の実施形態を示したもので、図1はハイブリッド駆動方式の車両用空調装置の全体構成を示した図である。
【0010】
本実施形態のハイブリッド駆動方式の車両用空調装置は、内燃機関(エンジン)1および電動機(モータ)2を搭載するハイブリッド自動車等の車両の車室内を空調(特には冷房)するエアコンユニット(空調ユニット)3における各空調手段(アクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコンECUと呼ぶ)4によって制御するように構成されている。
【0011】
エアコンユニット3は、車室内の前方側に、車室内に空調風を導く空気通路を形成する空調ダクト5を備えている。この空調ダクト5の最も空気上流側には、図示しない内外気切替箱が連結されている。この内外気切替箱には、車室内空気(以下内気と言う)を取り入れる内気吸込口(図示せず)、および車室外空気(以下外気と言う)を取り入れる外気吸込口(図示せず)が形成されている。そして、内外気切替箱の内部には、吸込口モードを、少なくとも、内気吸込口のみを開口させる内気循環モードと外気吸込口のみを開口させる外気導入モードとに切り替える内外気切替ドア(図示せず)等が回動自在に取り付けられている。
【0012】
一方、空調ダクト5の最も空気下流側には、図示しない吹出口切替箱が連結されている。この吹出口切替箱には、フロントウインドの内面に向けて主に温風を吹き出すためのデフロスタ吹出口(図示せず)、乗員の頭胸部に向けて主に冷風を吹き出すためのフェイス吹出口(図示せず)、乗員の足元部に向けて主に温風を吹き出すためのフット吹出口(図示せず)が形成されている。そして、吹出口切替箱の内部には、吹出口モードを、少なくとも、フェイス(FACE)モード、バイレベル(B/L)モード、フット(FOOT)モード、フットデフ(F/D)モード、デフロスタ(DEF)モードに切り替える複数個のモード切替ドア等が回動自在に取り付けられている。
【0013】
ここで、内外気切替箱と吹出口切替箱との間の空調ダクト5内には、空調ダクト5内において車室内に向かう空気流を発生させる遠心式送風機と、空調ダクト5内を流れる空気を冷却するための冷却用熱交換器としてのエバポレータ9と、空調ダクト5内を流れる空気を加熱するための加熱用熱交換器としてのヒータコア(図示せず)と、このヒータコアの空気加熱量を調整するエアミックスドア等の加熱量調整手段(図示せず)とが配設されている。なお、ヒータコアと加熱用調整手段は設けなくても良い。
【0014】
遠心式送風機は、空調ダクト5と一体的に構成されたスクロールケーシングに回動自在に収容された遠心式ブロワ6、およびこの遠心式ブロワ6を回転駆動するブロワモータ7等を有している。そして、ブロワモータ7は、ブロワ制御回路8を介して印加されるブロワ端子電圧(以下ブロワ制御電圧と言う)に基づいて、ブロワ風量(遠心式ブロワ6の回転速度)が制御される。
【0015】
エバポレータ9は、冷凍サイクル10の一構成部品を成すもので、空調ダクト5内の空気通路を全面塞ぐようにして配設されている。ここで、冷凍サイクル10には、エンジン1の動力またはモータ2の動力によってエバポレータ9より吸入したガス冷媒を圧縮するハイブリッド駆動方式のコンプレッサ(本発明の冷媒圧縮機に相当する)11と、このコンプレッサ11で圧縮された冷媒を凝縮液化させるコンデンサ(冷媒凝縮器)12と、このコンデンサ12で凝縮液化された冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流側に流すレシーバ(気液分離器)13とが設けられている。
【0016】
さらに、冷凍サイクル10には、レシーバ13より流出した液冷媒を減圧膨張させる減圧手段を成すエキスパンションバルブ(膨張弁)14と、このエキスパンションバルブ14で減圧膨張された気液二相状態の冷媒を蒸発気化させる上記のエバポレータ9と、これらを環状に連結する冷媒配管とから構成されている。そして、本実施形態の冷凍サイクル10には、コンデンサ12の室外空気(冷却風)を強制的に送風するための冷却ファン15、およびこの冷却ファン15を回転駆動する電動機(モータ)16が設けられている。
【0017】
ここで、本実施形態のコンプレッサ11は、エンジン1の出力軸17に装着されたクランクプーリ18とモータ2の出力軸19に装着されたプーリ20とのそれぞれに対して、ベルト21、22、ダブルプーリ23、24および電磁クラッチ25、26を介して駆動連結されている。エンジン1は、車両の走行用エンジンを兼ねている。また、モータ2の回転速度(Nm)は、エアコン用インバータ(モータ制御回路)27によって車載電源としての車載バッテリ(図示せず)から供給される電力が連続的または段階的に可変制御される。
【0018】
電磁クラッチ25は、エンジン1からコンプレッサ11へ伝達される回転動力を断続する動力断続手段であって、クラッチ制御回路28によって通電(ON)と通電停止(OFF)とが制御される。電磁クラッチ26は、モータ2からコンプレッサ11へ伝達される回転動力を断続する動力断続手段であって、クラッチ制御回路18によって通電(ON)と通電停止(OFF)とが制御される。
【0019】
したがって、後記する実際のエバ後温度(TE)が目標エバ後温度(TEO1:例えば12℃またはTEO2:3℃)以下に低下すると、電磁クラッチ25、26がOFFされてコンプレッサ11の駆動が停止される。また、後記する実際のエバ後温度(TE)が目標エバ後温度(TEO1:例えば13℃またはTEO2:4℃)以上に上昇すると、電磁クラッチ25、26がONされてコンプレッサ11の駆動が再開される。なお、電磁クラッチ25のON条件は、エンジン回転速度(Ne)がアイドル回転速度(例えば850rpm)以上の時であり、電磁クラッチ26のON条件は、モータ回転速度(Nm)が設定回転速度(例えば1000rpm)以上の時である。
【0020】
次に、本実施形態のエアコンユニット3の制御系の構成を図1に基づいて説明する。エアコンECU4には、車室内前面に設けられたコントロールパネル(図示せず)上の各スイッチからのスイッチ信号、および車室内を空調(特に冷房)するのに必要な各空調環境因子を検出する各センサからのセンサ信号が入力される。
【0021】
ここで、コントロールパネル上の各スイッチとしては、車室内の温度を所望の温度に設定するための温度設定手段としての温度設定スイッチ30、冷凍サイクル10の運転および運転停止を指令するためのA/Cスイッチ(図示せず)、遠心式ブロワ6のブロワ風量をOFF、LO、ME1、ME2、HI等のように切り替えるためのブロワ風量切替スイッチ(図示せず)、吸込口モードを切り替えるための吸込口切替スイッチ(図示せず)、および吹出口モードを切り替えるための吹出口切替スイッチ(図示せず)等がある。なお、冷凍サイクル10は、A/CスイッチがONされていても、ブロワ風量切替スイッチがOFFされた場合には運転が停止するように構成されている。
【0022】
一方、各センサのうち、エアコンユニット3の状態(冷房状態)を検出する冷房状態検出手段(空調負荷検出手段)としては、図1に示したように、車室内の空気温度(内気温度)を検出する内気温度検出手段としての内気温度センサ31、車室外の空気温度(外気温度)を検出する外気温度検出手段としての外気温度センサ32、車室内に照射される日射量を検出する日射検出手段としての日射センサ33、およびエバポレータ9の空気冷却度合を検出する冷却度合検出手段としてのエバ後温度センサ34等がある。
【0023】
上記のうち、内気温度センサ31、外気温度センサ32およびエバ後温度センサ34にはサーミスタが使用され、日射センサ33にはフォトダイオードが使用されている。また、エバ後温度センサ34は、具体的にはエバポレータ9を通過した直後の空気温度(エバ後温度:TE)を検出するエバ後温度検出手段である。また、実際のエバ後温度(TE)は、エバポレータ9の空気下流側にヒータコア等の加熱用熱交換器が配設されていない場合や、エアミックスドアによりヒータコアが全閉されている(MAX・COOL)場合には、空調ダクト5の吹出口から車室内に吹き出す空気の吹出温度(実際の吹出温度)でもある。
【0024】
ここで、エアコンECU4の内部には、CPU、ROM、RAMおよびタイマー回路等からなるマイクロコンピュータが設けられ、各センサ31〜34からのセンサ信号は、エアコンECU4の入力回路によってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。また、エアコンECU4は、車両のキースイッチがIG位置に設定されたときに、車載バッテリから直流電流が供給されて作動する。そして、エアコンECU4には、エンジン制御装置(以下エンジンECUと呼ぶ)35からエンジン回転速度信号を入力する。すなわち、エンジンECU35には、エンジン1の回転速度を検出する回転速度センサ(図示せず)が接続されている。
【0025】
ここで、本実施形態のマイクロコンピュータは、図1に示したように、目標エバ後温度(TEO)設定部41、目標ブロワ風量(BLW)設定部42および動力切替制御部43等を有している。
TEO設定部41は、本発明の目標冷却度合決定手段に相当するもので、各センサにて検出した車室内の冷房熱負荷が大きい程、目標エバ後温度を定常の値(TEO1)よりも下げる量(ΔTEO)を大きく設定する。具体的には、後記する表1に示したように、外気温度、内気温度、日射量、エバ後温度、冷媒流量、コンプレッサ11の吸入側圧力、温度またはブロワ風量が大きい程、目標エバ後温度を定常の値(TEO1:例えば12℃)よりも下げる下げ幅(ΔTEO)を大きく設定すると良い。また、目標吹出温度(TAO)が小さい程、目標エバ後温度を定常の値よりも下げる下げ幅を大きく設定すると良い。
【表1】
Figure 0003994509
【0026】
BLW設定部42は、本発明の目標風量決定手段に相当するもので、各センサにて検出した車室内の冷房熱負荷が大きい程、ブロワモータ7に印加されるブロワ制御電圧(遠心式ブロワ6の回転速度、ブロワ風量)を定常の値(BLW1)よりも下げる下げ幅(ΔBLW)を大きく設定する。具体的には、表1に示したように、外気温度、内気温度、日射量、エバ後温度、冷媒流量、コンプレッサ11の吸入側圧力、温度またはブロワ風量が大きい程、ブロワ風量を定常の値(BLW1)よりも下げる下げ幅(ΔBLW)を大きく設定すると良い。また、目標吹出温度(TAO)が小さい程、ブロワ風量を定常の値よりも下げる下げ幅を大きく設定すると良い。
【0027】
動力切替制御部43は、本発明の動力切替制御手段に相当するもので、エンジン回転速度(Ne)がアイドル回転速度になると、所定の時間(τ:例えば5秒間〜20秒間)が経過するまで、TEO設定部41およびBLW設定部42に設定値変更を要求する信号を出すと共に、所定の時間(τ)が経過してからコンプレッサ11の駆動源をエンジン1の動力からモータ2の動力に切り替える。なお、所定の時間(τ)は、後記する表2に示したように、外気温度、内気温度、日射量、エバ後温度、冷媒流量、コンプレッサ11の吸入側圧力、温度またはブロワ風量が大きい程、長く設定すると良い。また、目標吹出温度(TAO)が小さい程、所定の時間を定常の値よりも下げる下げ幅を大きく設定すると良い。
【表2】
Figure 0003994509
【0028】
〔実施形態の制御方法〕
次に、本実施形態の車両用空調装置の制御方法を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。ここで、図2はエアコンECU4の制御プログラムの一例を示したフローチャートで、図3はエンジン回転速度およびモータ回転速度を示したタイムチャートである。
【0029】
先ず、センサ信号およびスイッチ信号を読み込む(ステップS1)。具体的には、内気温度センサ31にて検出した内気温度(TR)、外気温度センサ32にて検出した外気温度(TAM)、日射センサ33にて検出した日射量(TS)、エバ後温度センサ34にて検出したエバ後温度(TE)等のセンサ信号を読み込む。また、エンジンECU35からエンジン1の回転速度(Ne)等のエンジン回転速度信号を読み込む。さらに、温度設定スイッチ30にて設定した設定温度(Tset)、ブロワ風量切替スイッチにて設定したブロワ風量(LO、ME1、ME2、HIのいずれか)等のスイッチ信号を読み込む。
【0030】
次に、予めROMに記憶された下記の数1の式に基づいて、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度(TAO)を演算する(ステップS2)。
【数1】
TAO=Kset×Tset−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+C
【0031】
ここで、Tsetは温度設定スイッチ30にて設定した設定温度で、TRは内気温度センサ31にて検出した内気温度で、TAMは外気温度センサ32にて検出した外気温度で、TSは日射センサ33にて検出した日射量である。また、Kset、KR、KAMおよびKSはゲインで、Cは補正用の定数である。
【0032】
次に、目標エバ後温度(TEO)を定常の目標エバ後温度(TEO1)に設定する(目標エバ後温度決定手段:ステップS3)。具体的には、実際のエバ後温度(TE)が12℃以下に低下したら電磁クラッチ25をOFFし、実際のエバ後温度(TE)が13℃以上に上昇したら電磁クラッチ25をONするようにコンプレッサ制御を行う。
【0033】
このステップS3の制御処理において、外気温度(TAM)、目標吹出温度(TAO)、内気温度(TR)と設定温度(Tset)との温度偏差、日射量(TS)、防曇、省消費動力または省消費電力等の各目的に応じた最適な目標エバ後温度(TEO1)を設定するようにしても良い。
【0034】
次に、ブロワ風量(BLW)を定常のブロワ風量(BLW1)に設定する(ブロワ風量決定手段:ステップS4)。例えば、オート制御の場合には、上記のステップS2で求めた目標吹出温度(TAO)に基づいてブロワモータ7に印加するブロワ制御電圧VAを演算する。すなわち、目標吹出温度(TAO)に基づいて遠心式ブロワ6のブロワ風量(BLW1)を設定する。マニュアル制御の場合には、ブロワ風量切替スイッチにて設定したブロワ風量(BLW1)に固定する。具体的には、決定されたブロワ風量(BLW1)となるようにブロワモータ7に印加するブロワ制御電圧VAを制御する。
【0035】
次に、コンプレッサ11の駆動源を、エンジン1の動力からモータ2の動力に切り替える少し前であるか否かを判定する。具体的には、エンジン1のOFF条件を満足しているか否かを判定する。すなわち、エンジン回転速度(Ne)がアイドル回転速度(例えば850rpm)以下であるか否かを判定する(ステップS5)。この判定結果がNOの場合には、ステップS1の制御処理に戻る。
また、ステップS5の判定結果がYESの場合、すなわち、エンジン回転速度(Ne)がアイドル回転速度以下の場合には、目標エバ後温度(TEO)を、定常の目標エバ後温度(TEO1)よりも低い目標エバ後温度(TEO2)に設定する(目標エバ後温度決定手段:ステップS6)。具体的には、実際のエバ後温度(TE)が3℃以下に低下したら電磁クラッチ25をOFFし、実際のエバ後温度(TE)が4℃以上に上昇したら電磁クラッチ25をONするようにコンプレッサ制御を行う。
【0036】
ブロワ風量(BLW)を、定常のブロワ風量(BLW1)よりも少ないブロワ風量(BLW2)に設定する(ブロワ風量決定手段:ステップS7)。具体的には、決定されたブロワ風量(BLW2)となるようにブロワモータ7に印加するブロワ制御電圧VAを制御する。例えば、ブロワ風量(BLW1)の時にHIならばブロワ風量(BLW2)の時にME2、ME1またはLOにする。ブロワ風量(BLW1)の時にME2ならばブロワ風量(BLW2)の時にME1またはLOにする。ブロワ風量(BLW1)の時にME1ならばブロワ風量(BLW2)の時にLOにする。ここで、BLW1の時にブロワ風量がLOレベルの場合には、BLW2の時でもブロワ風量をLOレベルとする。
【0037】
次に、アイドル回転速度を検出してから、所定の時間(τ)が経過したか否かを判定する(ステップS8)。この判定結果がNOの場合には、ステップS5に戻る。
また、ステップS8の判定結果がYESの場合には、エンジン1が停止したか否かを判定する(ステップS9)。この判定結果がNOの場合には、電磁クラッチ26をOFFし、モータ2を起動しない(ステップS10)。その後に、ステップS1の制御処理に戻る。
【0038】
また、ステップS9の判定結果がYESの場合には、電磁クラッチ25をOFFし、電磁クラッチ26をONし、モータ2を起動することで、コンプレッサ11をモータ2の動力で駆動する(ステップS11)。次に、目標エバ後温度(TEO)を元の目標エバ後温度(TEO1)に戻す(ステップS12)。次に、ブロワ風量(BLW)を元のブロワ風量(BLW1)に戻す(ステップS13)。その後に、ステップS9の制御処理に戻る。
【0039】
〔実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態の車両用空調装置は、コンプレッサ11の駆動源がエンジン1の動力からモータ2の動力に切り替わる時に、図3のタイムチャートに示したように、エンジン回転速度(Ne)がアイドル回転速度まで下がった際に目標エバ後温度の設定値を下げることで、エンジン1の停止前にエバポレータ9による空気冷却度合を増して空調ダクト5内を流れる空気を良く冷やしておくことができる。
【0040】
また、ブロワ風量の設定値を下げることで、エンジン1の停止後に冷房熱負荷の高い外気のエバポレータ9を通過する空気量を減らすことにより、エバポレータ9の表面温度の上昇を抑えることができる。したがって、エンジン1の停止からモータ回転速度(Nm)が所定の回転速度に到達するまでのコンプレッサ11のOFF時間中、実際のエバ後温度(TE)の上昇を抑えることができる。これにより、車室内に吹き出す空気の吹出温度の上昇を抑えることができるので、内気温度が設定温度よりも上昇し難くなり、乗員の冷房感の低下を抑えることができる。
【0041】
〔他の実施形態〕
本実施形態では、コンプレッサ11とモータ2とを別体で設けているが、コンプレッサ11とモータ2とを一体化しても良い。
本実施形態では、ダブルプーリ23の電磁クラッチ25をコンプレッサ11に装着しているが、電磁クラッチ25をエンジン1に装着しても良い。
【0042】
本実施形態では、モータ2の起動後に、ブロワ風量(BLW)をBLW1に戻しているが、引き続きブロワ風量(BLW)をBLW2のままでも良い。この場合には、エンジン駆動時よりもコンプレッサ動力を落とすことができ、モータ駆動時の省動力に繋がる。
本実施形態では、モータ2の起動後に、目標エバ後温度(TEO)をTEO1に戻し、ブロワ風量(BLW)をBLW1に戻しているが、モータ駆動時での省動力に繋がるなら、TEO=TEO3、BLW=BLW3として第3の目標値を設定するようにしても良い。
本実施形態では、モータ2の起動後に、目標エバ後温度(TEO)をTEO1に戻し、ブロワ風量(BLW)をBLW1に戻しているが、所定の時間を置いてからTEO1、BLW1に戻しても良い。
【0043】
本実施形態では、目標エバ後温度(TEO)とブロワ風量(BLW)の設定値を下げるか否かの判断をエンジン回転速度がアイドル回転速度まで下がったか否かで判断しているが、車両の速度(車速)で判断しても良い。例えば車速が0km/hまで下がると、目標エバ後温度(TEO)とブロワ風量(BLW)の設定値を下げるようにする。
また、エンジン回転速度が(アイドル回転速度+100rpm)以下、あるいは車速が低車速(例えば10km/h)以下になった時に、目標エバ後温度(TEO)とブロワ風量(BLW)の設定値を下げるようにしても良い。
そして、ブロワ風量(BLW)の設定値を下げる場合に、所定の時間(τ)=0にしても良い。
【0044】
本実施形態では、コンプレッサ11の駆動源を、エンジン1の動力からモータ2の動力を切り替える際に、所定の時間が経過するまで目標エバ後温度(TEO)とブロワ風量(BLW)の設定値を下げる制御を行ってからエンジン1を停止し、モータ2を起動するようにしたが、コンプレッサ11の駆動源を、モータ2の動力からエンジン1の動力を切り替える際に、所定の時間が経過するまで目標エバ後温度(TEO)とブロワ風量(BLW)の設定値を下げる制御を行ってからモータ2を停止し、その後にエンジン1を始動する制御を行っても良い。
なお、車室内の空調負荷(車室内熱負荷)を検出する空調負荷検出手段としては、内気温度、外気温度、日射量およびエバ後温度の他に、設定温度と内気温度との温度偏差、冷却水温度、車速、送風量または乗員数等が考えられ、これらの値を検出するセンサや、温度を設定する温度設定手段をも空調負荷検出手段として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の全体構成を示した構成図である(実施形態)。
【図2】エアコンECUによる制御プログラムの一例を示したフローチャートである(実施形態)。
【図3】エンジン回転速度およびモータ回転速度を示したタイムチャートである(実施形態)。
【符号の説明】
1 エンジン
2 モータ
3 エアコンユニット
4 エアコンECU(空調制御装置)
5 空調ダクト
6 遠心式ブロワ(送風機)
7 ブロワモータ
9 エバポレータ(冷却用熱交換器)
10 冷凍サイクル
11 コンプレッサ(冷媒圧縮機)
25 電磁クラッチ
26 電磁クラッチ
41 TEO設定部(目標冷却度合決定手段)
42 BLW設定部(目標風量決定手段)
43 動力切替制御部(動力切替制御手段)

Claims (5)

  1. (a)車室内に空気を送るための空調ダクトと、
    (b)この空調ダクト内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機と、
    (c)前記空調ダクト内を流れる空気を冷媒と熱交換して冷却する冷却用熱交換器、およびこの冷却用熱交換器より吸入した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機を有する冷凍サイクルと、
    (d)前記冷却用熱交換器の目標冷却度合に応じて前記冷媒圧縮機の運転状態を制御すると共に、
    前記冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える少し前から所定の時間が経過するまで前記冷却用熱交換器の目標冷却度合を定常の値よりも下げた後に、前記冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える空調制御装置と
    を備えた車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記空調制御装置は、車室内の空調負荷を検出する空調負荷検出手段、およびこの空調負荷検出手段にて検出した車室内の空調負荷が大きい程、前記冷却用熱交換器の目標冷却度合を定常の値よりも下げる量を大きく設定する目標冷却度合決定手段を有することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記空調制御装置は、前記空調負荷検出手段にて検出した車室内の空調負荷が大きい程、前記所定の時間を長く設定する動力切替制御手段を有することを特徴とする車両用空調装置。
  4. (a)車室内に空気を送るための空調ダクトと、
    (b)この空調ダクト内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機と、
    (c)前記空調ダクト内を流れる空気を冷媒と熱交換して冷却する冷却用熱交換器、およびこの冷却用熱交換器より吸入した冷媒を圧縮して吐出する冷媒圧縮機を有する冷凍サイクルと、
    (d)前記冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える際、前記送風機の送風量を定常の値よりも下げた後に、前記冷媒圧縮機の駆動源をエンジン動力からモータ動力に切り替える空調制御装置と
    を備えた車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記空調制御装置は、車室内の空調負荷を検出する空調負荷検出手段、およびこの空調負荷検出手段にて検出した車室内の空調負荷が大きい程、前記送風機の送風量を定常の値よりも下げる量を大きく設定する目標風量決定手段を有することを特徴とする車両用空調装置。
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