JPH1154333A - インダクタ用フェライトコア及びこれを用いたチップインダクタ - Google Patents
インダクタ用フェライトコア及びこれを用いたチップインダクタInfo
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- JPH1154333A JPH1154333A JP21833697A JP21833697A JPH1154333A JP H1154333 A JPH1154333 A JP H1154333A JP 21833697 A JP21833697 A JP 21833697A JP 21833697 A JP21833697 A JP 21833697A JP H1154333 A JPH1154333 A JP H1154333A
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- core
- square
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- inductor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のインダクタでは、角型ドラムコアとシ
ールド用角型ケースコアとを組み合わせた場合に、両者
間の偏心によりフランジとケースコアの相対位置がずれ
て両者間のギャップが変動し易く、狭公差のインダクタ
を実現することが難しくまた直流重畳特性が低下する。
また、従来フランジに端子電極を形成し、その周りに巻
線６の引出し端を巻回したので底面の平坦度が悪く電極
とプリント基板上の回路パターンとの接合が安定しない
問題がある。 【解決手段】 ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記段部及び前記フランジの外周４
側面、または、前記ケースコアの前記段部及び前記フラ
ンジに対向する内周４側面に、スペーサ用の小突部をそ
れぞれ設けた。さらに、ベース板のケースコアより露出
する２辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをからげる
ための凹溝を形成した。
ールド用角型ケースコアとを組み合わせた場合に、両者
間の偏心によりフランジとケースコアの相対位置がずれ
て両者間のギャップが変動し易く、狭公差のインダクタ
を実現することが難しくまた直流重畳特性が低下する。
また、従来フランジに端子電極を形成し、その周りに巻
線６の引出し端を巻回したので底面の平坦度が悪く電極
とプリント基板上の回路パターンとの接合が安定しない
問題がある。 【解決手段】 ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記段部及び前記フランジの外周４
側面、または、前記ケースコアの前記段部及び前記フラ
ンジに対向する内周４側面に、スペーサ用の小突部をそ
れぞれ設けた。さらに、ベース板のケースコアより露出
する２辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをからげる
ための凹溝を形成した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は通信機等で利用され
ている伝送装置用のインダクタに関するものであり、特
に狭公差の磁気シールド型チップインダクタに関する。
ている伝送装置用のインダクタに関するものであり、特
に狭公差の磁気シールド型チップインダクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】角型に形成した磁気シールド型チップイ
ンダクタの従来技術としては、図１に示すように両端に
角型のフランジ１ａ、フランジ状ベース板１ｂを有する
角型ドラムコア１に巻線６を施し、磁気シールド用角型
ケースコア２をフランジ１ａ及び巻線６の周りに被せ、
巻線の端子は露出した端子電極３のところに引き出し、
両コアの間に樹脂を注入して接着固定したものが、特公
平３−６８０４号、実開昭６１−１５６２１２号に開示
されている。また、このようなチップインダクタに使用
する角型ドラムコアとして、図２に示すように図１と同
様な構造の角型ドラムコア１のベース板１ｂの両端に端
子電極３を形成し、その周りに巻線６の引出し端を巻回
し半田４で固定することが特開平２−８８２１１号に開
示されている。
ンダクタの従来技術としては、図１に示すように両端に
角型のフランジ１ａ、フランジ状ベース板１ｂを有する
角型ドラムコア１に巻線６を施し、磁気シールド用角型
ケースコア２をフランジ１ａ及び巻線６の周りに被せ、
巻線の端子は露出した端子電極３のところに引き出し、
両コアの間に樹脂を注入して接着固定したものが、特公
平３−６８０４号、実開昭６１−１５６２１２号に開示
されている。また、このようなチップインダクタに使用
する角型ドラムコアとして、図２に示すように図１と同
様な構造の角型ドラムコア１のベース板１ｂの両端に端
子電極３を形成し、その周りに巻線６の引出し端を巻回
し半田４で固定することが特開平２−８８２１１号に開
示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図１に
示した従来の構造の場合、インダクタは角型ドラムコア
とシールド用角型ケースコアとを組み合わせた場合に、
図１の（ａ）のように両者間の偏心によりフランジ１ａ
とケースコア２の相対位置がずれて両者間のギャップが
変動し易く、狭公差のインダクタを実現することが難し
く、使いづらいものであった。他の問題点は、ドラムコ
アとケースコアが広い面積で接触するため、磁路が充分
な開磁路にならず直流重畳特性が低下することである。
従って、高いインダクタンスを維持しながら、両者の接
触を最低限度に抑制して直流重畳特性を高めることが重
要である。また、図２に示した従来のドラムコアの場
合、図２の（ａ）のようにフランジ１ｂに端子電極３を
形成し、その周りに図２の（ｂ）のように巻線６の引出
し端を巻回し半田付けしてあるために底面の平坦度が悪
く電極とプリント基板上の回路パターンとの接合が安定
しない問題がある。従って、本発明の目的は、これらの
問題を解決することにある。
示した従来の構造の場合、インダクタは角型ドラムコア
とシールド用角型ケースコアとを組み合わせた場合に、
図１の（ａ）のように両者間の偏心によりフランジ１ａ
とケースコア２の相対位置がずれて両者間のギャップが
変動し易く、狭公差のインダクタを実現することが難し
く、使いづらいものであった。他の問題点は、ドラムコ
アとケースコアが広い面積で接触するため、磁路が充分
な開磁路にならず直流重畳特性が低下することである。
従って、高いインダクタンスを維持しながら、両者の接
触を最低限度に抑制して直流重畳特性を高めることが重
要である。また、図２に示した従来のドラムコアの場
合、図２の（ａ）のようにフランジ１ｂに端子電極３を
形成し、その周りに図２の（ｂ）のように巻線６の引出
し端を巻回し半田付けしてあるために底面の平坦度が悪
く電極とプリント基板上の回路パターンとの接合が安定
しない問題がある。従って、本発明の目的は、これらの
問題を解決することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
次の手段により解決する。本発明のインダクタ用フェラ
イトコアは、ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記段部及び前記フランジの外周４
側面、または、前記ケースコアの前記段部及び前記フラ
ンジに対向する内周４側面に、スペーサ用の小突部をそ
れぞれ設けたことを特徴とする。これにより両コアの接
触は小突部の箇所に局限されるので、インダクタンスの
ばらつきが減少し、また直流重畳特性または電流定格が
向上する。好ましくは、小突部の断面を山形にして両コ
アの接触が最小限度にしか起こらないようにする。
次の手段により解決する。本発明のインダクタ用フェラ
イトコアは、ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記段部及び前記フランジの外周４
側面、または、前記ケースコアの前記段部及び前記フラ
ンジに対向する内周４側面に、スペーサ用の小突部をそ
れぞれ設けたことを特徴とする。これにより両コアの接
触は小突部の箇所に局限されるので、インダクタンスの
ばらつきが減少し、また直流重畳特性または電流定格が
向上する。好ましくは、小突部の断面を山形にして両コ
アの接触が最小限度にしか起こらないようにする。
【０００５】本発明はさらに、ベース板にケースコア嵌
合用の段部を設け、他端にケースコアと嵌合するフラン
ジを設けた角型ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前
記段部及びフランジとの間にギャップを介在するように
被せた角型ケースコアとよりなり、前記ベース板の前記
ケースコアより露出する２辺部の底部には、巻線の引出
しワイヤをからげるための凹溝を形成したことを特徴と
するインダクタ用フェライトコアを提供する。これによ
り、半田や巻線がベース板底面に突出する事がなく、プ
リント基板への取付面が安定化する。好ましくは、ベー
ス板の前記２辺部以外の他の２辺部にチャッキング用の
凹部をそれぞれ設けて自動巻線装置の治具への取付けを
容易にする。本発明はさらに、上記のいずれかの組み合
わせコアを使用し、２辺部の前記凹溝を含む端部全体に
電極を形成し、ドラムコアに巻線を施し、該巻線の引出
しワイヤを前記凹溝を含む２辺部に巻き、電極の上面部
にのみワイヤを半田付けすることにより、取付面が平坦
な磁気シールド型チップインダクタを提供する。
合用の段部を設け、他端にケースコアと嵌合するフラン
ジを設けた角型ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前
記段部及びフランジとの間にギャップを介在するように
被せた角型ケースコアとよりなり、前記ベース板の前記
ケースコアより露出する２辺部の底部には、巻線の引出
しワイヤをからげるための凹溝を形成したことを特徴と
するインダクタ用フェライトコアを提供する。これによ
り、半田や巻線がベース板底面に突出する事がなく、プ
リント基板への取付面が安定化する。好ましくは、ベー
ス板の前記２辺部以外の他の２辺部にチャッキング用の
凹部をそれぞれ設けて自動巻線装置の治具への取付けを
容易にする。本発明はさらに、上記のいずれかの組み合
わせコアを使用し、２辺部の前記凹溝を含む端部全体に
電極を形成し、ドラムコアに巻線を施し、該巻線の引出
しワイヤを前記凹溝を含む２辺部に巻き、電極の上面部
にのみワイヤを半田付けすることにより、取付面が平坦
な磁気シールド型チップインダクタを提供する。
【０００６】
【作用】本発明のインダクタ用フェライトコア及びそれ
を使用したチップインダクタは、ベース板に角型ケース
コアとの嵌合を行う段部を設け、さらにケースコア内部
に前後左右に４個以上の山形の小突起を設けたので、ケ
ースコアの偏心によるばらつきを抑え、狭公差の優れた
高インダクタンス特性を有するチップインダクタを提供
することができる。またケースコアの底縁部をベース板
から浮かして樹脂固定した構造にすることにより、磁気
飽和がしにくい高い定格電流を有するシールド型チップ
インダクタを提供することができる。
を使用したチップインダクタは、ベース板に角型ケース
コアとの嵌合を行う段部を設け、さらにケースコア内部
に前後左右に４個以上の山形の小突起を設けたので、ケ
ースコアの偏心によるばらつきを抑え、狭公差の優れた
高インダクタンス特性を有するチップインダクタを提供
することができる。またケースコアの底縁部をベース板
から浮かして樹脂固定した構造にすることにより、磁気
飽和がしにくい高い定格電流を有するシールド型チップ
インダクタを提供することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下図面に記載した実施例を参照
して本発明を詳しく説明する。図３は角型ドラムコアの
実施例であり、（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図、
（ｃ）は側面図である。図４は図３の角型ドラムコアに
組み合わせる角型ケースコアの実施例であり、（ａ）は
底面図、（ｂ）は倒立した正面図である。なお、角型ド
ラムコア及び角型ケースコアには金属酸化物の粉末成形
と焼成で得られた高透磁率を有する周知のフェライト焼
結体を使用する。
して本発明を詳しく説明する。図３は角型ドラムコアの
実施例であり、（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図、
（ｃ）は側面図である。図４は図３の角型ドラムコアに
組み合わせる角型ケースコアの実施例であり、（ａ）は
底面図、（ｂ）は倒立した正面図である。なお、角型ド
ラムコア及び角型ケースコアには金属酸化物の粉末成形
と焼成で得られた高透磁率を有する周知のフェライト焼
結体を使用する。
【０００８】図３において、角型ドラムコア１は、角型
の上部フランジ１ａと、中間の円柱状巻き芯部と、上部
フランジ１ａと同一形状・同一寸法の段部１ｄと、ベー
ス板１ｂとよりなる。（ｂ）から分かるようにベース板
１ｂの大きく張り出した２辺部の底面には巻線のワイヤ
をからげるための凹溝１ｅが段部１ｄの周面と平行に形
成されている。これらの凹溝１ｅはからげたワイヤがベ
ース板１ｂの下面に露出しない程度の大きさを有する。
また（ａ）から分かるように、巻線のワイヤのからげ幅
を限定するためにＲ状切欠部１ｆを有する。さらに
（ａ）に示したように、ベース板の他の２辺部はケース
コアの厚さだけ段部１ｄの面よりも外方に張り出してい
る。すなわちベース板１ｂの段部１ｄ周辺は、ケースコ
アの下端を支持するための面を提供している。これら他
の２辺部には自動巻線装置の治具に取りつけるためのチ
ャッキング用凹部１ｃをそれぞれ２か所に有する。
の上部フランジ１ａと、中間の円柱状巻き芯部と、上部
フランジ１ａと同一形状・同一寸法の段部１ｄと、ベー
ス板１ｂとよりなる。（ｂ）から分かるようにベース板
１ｂの大きく張り出した２辺部の底面には巻線のワイヤ
をからげるための凹溝１ｅが段部１ｄの周面と平行に形
成されている。これらの凹溝１ｅはからげたワイヤがベ
ース板１ｂの下面に露出しない程度の大きさを有する。
また（ａ）から分かるように、巻線のワイヤのからげ幅
を限定するためにＲ状切欠部１ｆを有する。さらに
（ａ）に示したように、ベース板の他の２辺部はケース
コアの厚さだけ段部１ｄの面よりも外方に張り出してい
る。すなわちベース板１ｂの段部１ｄ周辺は、ケースコ
アの下端を支持するための面を提供している。これら他
の２辺部には自動巻線装置の治具に取りつけるためのチ
ャッキング用凹部１ｃをそれぞれ２か所に有する。
【０００９】図４において、角型ケースコア２は、ほぼ
一定厚さの４壁を有する角筒である。ケースコア２は好
ましくは底部側の４隅に切欠２ｂを有する。これらの切
欠は巻線端のワイヤを引き出し、あるいは樹脂を注入し
角型ケースコアと角型ドラムコアとを固定するためにあ
る。内壁の４面のほぼ中央には垂直に延びる山形突起２
ａが形成されている。これらの山形突起２ａは図の例で
はドラムコアの全高さに延びているが、角型ケースコア
２を角型ドラムコア１に嵌合させた時に、ケース角型ド
ラムコア１の角型フランジ１ａと角型段部１ｄに対面す
る部分にのみ形成しても良い。これらの山形突起は両コ
ア１、２の面接触を防ぐために使用されるもので充分に
低くて良く、例えば約５０〜１００μｍ程度で充分であ
る。
一定厚さの４壁を有する角筒である。ケースコア２は好
ましくは底部側の４隅に切欠２ｂを有する。これらの切
欠は巻線端のワイヤを引き出し、あるいは樹脂を注入し
角型ケースコアと角型ドラムコアとを固定するためにあ
る。内壁の４面のほぼ中央には垂直に延びる山形突起２
ａが形成されている。これらの山形突起２ａは図の例で
はドラムコアの全高さに延びているが、角型ケースコア
２を角型ドラムコア１に嵌合させた時に、ケース角型ド
ラムコア１の角型フランジ１ａと角型段部１ｄに対面す
る部分にのみ形成しても良い。これらの山形突起は両コ
ア１、２の面接触を防ぐために使用されるもので充分に
低くて良く、例えば約５０〜１００μｍ程度で充分であ
る。
【００１０】図５は角型ドラムコア１と角型ケースコア
２を組み合わせて構成した磁気シールド型インダクタの
正面図であり、図６はその斜視図である。角型ドラムコ
ア１の凹溝１ｅとその近傍のベース板１ｂの張り出し部
分には導電ペーストを施して焼き付け、めっき処理を行
って電極３を形成し、チャッキング用凹部１ｃを利用し
て自動巻線機により巻線６を施し、その端部のワイヤ引
出部６ａを引出して凹溝１ｅを通してベース板１ｂの張
り出した２辺に巻きつけてワイヤからげ部６ｂとし、半
田４をワイヤからげ部６ｂの上面に施して電極３との間
に電気的な接続と機械的固定を行う。ワイヤからげ部６
ｂは下面に半田付けをしないのでベース板１ｂの下面は
平坦になり、プリント基板に実装し易くなる。
２を組み合わせて構成した磁気シールド型インダクタの
正面図であり、図６はその斜視図である。角型ドラムコ
ア１の凹溝１ｅとその近傍のベース板１ｂの張り出し部
分には導電ペーストを施して焼き付け、めっき処理を行
って電極３を形成し、チャッキング用凹部１ｃを利用し
て自動巻線機により巻線６を施し、その端部のワイヤ引
出部６ａを引出して凹溝１ｅを通してベース板１ｂの張
り出した２辺に巻きつけてワイヤからげ部６ｂとし、半
田４をワイヤからげ部６ｂの上面に施して電極３との間
に電気的な接続と機械的固定を行う。ワイヤからげ部６
ｂは下面に半田付けをしないのでベース板１ｂの下面は
平坦になり、プリント基板に実装し易くなる。
【００１１】次に、こうして巻線と電極を有する角型ド
ラムコア１に角型ケースコア２を嵌合させ、その下縁部
をベース板１ｂによりそれらの間に紫外線硬化型樹脂５
ａ、５ｂを注入して紫外線で仮硬化させた後に加熱し、
コア同士を固定する。山形突起２ａが存在するため、角
型ドラムコア１のフランジ１ａ及び段部１ｄと角型ケー
スコア２との間には線状または点状の接触が起きるだけ
である。このため、両コアにより形成される磁路は開磁
路に近い閉磁路となり、高い透磁率の磁性フェライトを
使用しているために高インダクタンスのチップインダク
タが得られる。また、比較的開磁路に近いため、定格電
流も比較的高くなる。しかも両コアの間隙は山形突起２
ａにより一定に保たれるので狭公差のインダクタンスが
得られる。
ラムコア１に角型ケースコア２を嵌合させ、その下縁部
をベース板１ｂによりそれらの間に紫外線硬化型樹脂５
ａ、５ｂを注入して紫外線で仮硬化させた後に加熱し、
コア同士を固定する。山形突起２ａが存在するため、角
型ドラムコア１のフランジ１ａ及び段部１ｄと角型ケー
スコア２との間には線状または点状の接触が起きるだけ
である。このため、両コアにより形成される磁路は開磁
路に近い閉磁路となり、高い透磁率の磁性フェライトを
使用しているために高インダクタンスのチップインダク
タが得られる。また、比較的開磁路に近いため、定格電
流も比較的高くなる。しかも両コアの間隙は山形突起２
ａにより一定に保たれるので狭公差のインダクタンスが
得られる。
【００１２】図７は図５〜図６に示した取付構造を若干
変更して高定格電流用のインダクターを構成した場合を
示す。図において、角型ドラムコア１のベース板１ｂと
角型ケースコア２の底面の間にわずかな隙間７を生じる
ように両コアを治具により位置付け、紫外線硬化型樹脂
で固定する。これにより磁路は開磁路になり、そのため
高い定格電流のチップインダクタが狭公差で得られる。
なお、上記において山形突起は角型ケースコア側に設け
たが、角型ドラムコアのフランジ及び段部周面に設けて
も良い。
変更して高定格電流用のインダクターを構成した場合を
示す。図において、角型ドラムコア１のベース板１ｂと
角型ケースコア２の底面の間にわずかな隙間７を生じる
ように両コアを治具により位置付け、紫外線硬化型樹脂
で固定する。これにより磁路は開磁路になり、そのため
高い定格電流のチップインダクタが狭公差で得られる。
なお、上記において山形突起は角型ケースコア側に設け
たが、角型ドラムコアのフランジ及び段部周面に設けて
も良い。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインダク
タ用フェライトコア及びそれを使用したチップインダク
タは、ベース板に角型ケースコアとの嵌合を行う段部を
設け、さらにケースコア内部に前後左右に４個以上の山
形の小突起を設けたので、ケースコアの偏心によるばら
つきを抑え、狭公差の優れた高インダクタンス特性を有
するチップインダクタを提供することができる。またケ
ースコアの底縁部をベース板から浮かして樹脂固定した
構造にすることにより、磁気飽和がしにくい高い定格電
流を有するシールド型チップインダクタを提供すること
ができる。また、ベース板のケースコアより露出する２
辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをからげるための
凹溝を形成したので、ベース板の底面が平坦になり、プ
リント基板への実装を容易にすることができる。さら
に、ベース板にチャッキング用凹部をそれぞれ設けたの
で巻線作業を容易にすることができる。
タ用フェライトコア及びそれを使用したチップインダク
タは、ベース板に角型ケースコアとの嵌合を行う段部を
設け、さらにケースコア内部に前後左右に４個以上の山
形の小突起を設けたので、ケースコアの偏心によるばら
つきを抑え、狭公差の優れた高インダクタンス特性を有
するチップインダクタを提供することができる。またケ
ースコアの底縁部をベース板から浮かして樹脂固定した
構造にすることにより、磁気飽和がしにくい高い定格電
流を有するシールド型チップインダクタを提供すること
ができる。また、ベース板のケースコアより露出する２
辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをからげるための
凹溝を形成したので、ベース板の底面が平坦になり、プ
リント基板への実装を容易にすることができる。さら
に、ベース板にチャッキング用凹部をそれぞれ設けたの
で巻線作業を容易にすることができる。
【図１】従来のシールド型チップインダクタを示し
（ａ）は平面図、（ｂ）は断面図である。
（ａ）は平面図、（ｂ）は断面図である。
【図２】従来の他のシールド型チップインダクタのドラ
ムコアを示し（ａ）は底面斜視図、（ｂ）は巻線を施し
た底面斜視図である。
ムコアを示し（ａ）は底面斜視図、（ｂ）は巻線を施し
た底面斜視図である。
【図３】本発明の角型ドラムコアの実施例を示し、
（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は側面図であ
る。
（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は側面図であ
る。
【図４】本発明の角型ケースコアの実施例を示し、
（ａ）は底面図、（ｂ）は倒立した側面図である。
（ａ）は底面図、（ｂ）は倒立した側面図である。
【図５】本発明のシールド型チップインダクタの正面図
である。
である。
【図６】本発明のシールド型チップインダクタの斜視図
である。
である。
【図７】本発明の変形例によるシールド型チップインダ
クタの正面図である。
クタの正面図である。
１ 角型ドラムコア １ａ 上部フランジ １ｂ ベース板 １ｃ チャッキング用凹部 １ｄ 段部 １ｅ 凹溝 １ｆ Ｒ状切欠部 ２ 角型ケースコア ２ａ 山形突起 ２ｂ 切欠 ３ 電極 ４ 半田 ５ａ，５ｂ 紫外線硬化型樹脂 ６ 巻線 ６ａ ワイヤ引出部 ６ｂ ワイヤからげ部 ７ 隙間
Claims (6)
- 【請求項１】 ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記段部及び前記フランジの外周４
側面、または、前記ケースコアの前記段部及び前記フラ
ンジに対向する内周４側面に、スペーサ用の小突部をそ
れぞれ設けたことを特徴とするインダクタ用フェライト
コア。 - 【請求項２】 前記小突部は断面が山形である請求項１
記載のインダクタ用フェライトコア。 - 【請求項３】 前記ベース板の前記ケースコアより露出
する２辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをからげる
ための凹溝を形成したことを特徴とする請求項１または
２記載のインダクタ用フェライトコア。 - 【請求項４】 ベース板にケースコア嵌合用の段部を設
け、他端にケースコアと嵌合するフランジを設けた角型
ドラムコアと、該ドラムコアの周りに前記段部及びフラ
ンジとの間にギャップを介在するように被せた角型ケー
スコアとよりなり、前記ベース板の前記ケースコアより
露出する２辺部の底部には、巻線の引出しワイヤをから
げるための凹溝を形成したことを特徴とするインダクタ
用フェライトコア。 - 【請求項５】 前記ベース板の前記２辺部以外の他の２
辺部にチャッキング用凹部をそれぞれ設けたことを特徴
とする請求項１又は４記載のインダクタ用フェライトコ
ア。 - 【請求項６】 前記請求項３または４記載のフェライト
コアに、前記２辺部の前記凹溝を含む端部全体に電極を
形成し、前記ドラムコアに巻線を施し、該巻線の引出し
ワイヤを前記凹溝を含む前記２辺部に巻き、電極の上面
部にのみワイヤを半田付けしたことを特徴とする磁気シ
ールド型チップインダクタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09218336A JP3103787B2 (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 磁気シールド型チップインダクタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09218336A JP3103787B2 (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 磁気シールド型チップインダクタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1154333A true JPH1154333A (ja) | 1999-02-26 |
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