JPH1153760A - 光ディスク装置およびそれに用いる光ヘッド - Google Patents

光ディスク装置およびそれに用いる光ヘッド

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JPH1153760A
JPH1153760A JP20761597A JP20761597A JPH1153760A JP H1153760 A JPH1153760 A JP H1153760A JP 20761597 A JP20761597 A JP 20761597A JP 20761597 A JP20761597 A JP 20761597A JP H1153760 A JPH1153760 A JP H1153760A
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light
objective lens
light beam
optical
disk
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JP20761597A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Sugi
靖幸 杉
Yukio Fukui
幸夫 福井
Kunikazu Onishi
邦一 大西
Toshio Sugiyama
俊夫 杉山
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Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚みの厚いディスクでの対物レンズ偏心時の波
面収差特性を良くする。 【解決手段】厚みの薄いディスクのときの対物レンズへ
の入射光を収束光とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度記録または
再生用ディスクとCD(Compact Disc)な
ど、光ヘッドと対向する側の表面から情報の記録面まで
の厚さ(以下、単に厚さと記す)の違うディスク基板を
単一の装置で再生および/または記録が可能な光ディス
ク装置、およびそれに用いる光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】厚さの異なるディスク基板を単一の装置
で再生および/または記録再生が可能な光ディスク装置
の例は、特開平8−55363号公報に開示されてい
る。厚みの異なるディスク基板それぞれについて使用す
る光源を変えることにより、1ケの対物レンズにてレー
ザ光を光ディスク記録層に集束させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、厚み
の薄いディスクを再生および/または記録再生するとき
に、対物レンズへ入射する光ビームを平行光よりも収束
状態である光ビームとはしていないため、以下に述べる
理由により、厚みの厚いディスクを再生および/または
記録再生するときに所定の性能が得られないか、または
小型の光ディスク装置または光ヘッドを提供することが
できないという問題点があった。
【0004】特開平8−55363の図6に示す光学系
のように、たとえば厚み0.6mmの高密度光ディスク
と厚み1.2mmのディスクを再生および/または記録
再生する場合に、厚み0.6mmの高密度光ディスクを
再生および/または記録再生するときに光ビーム10a
が平行光となっていて、光ディスク8a記録面上で最も
良好な光スポットを得られるような収差の状態になるよ
うに対物レンズが設計されていると、厚み1.2mmの
CDディスクに対しては特開平8−55363の図6
(b)に示すように、780nmの半導体レーザーを設
置する位置を635nmの半導体レーザーを設置する位
置よりも集光レンズ2に近い位置として光ビーム10b
を発散光の状態で対物レンズへ入射させてやれば、確か
に球面収差を補正することができて光ディスク8bの記
録面上に良好な光スポットを得る。しかしこれは特開平
8−55363の図6に示すように対物レンズが、レー
ザーからの光ビームの光軸上にある場合であり、トラッ
キング動作などのために対物レンズがレーザーからの光
ビームの光軸に対して偏心している場合では、結像点が
対物レンズ光軸上からズレてしまって軸外の性能も良く
しておかなければならないために、必ずしも光ディスク
8bの記録面上に良好な光スポットを得ることができる
とは限らない。以下この点につき詳述する。
【0005】図2は特開平8−55363の図6(a)
と同様な光学系における対物レンズを設計した場合の収
差図の一例を示す図で、像高0.025mmと軸上にお
ける横収差は0.0005mm以下でありまたコマ収差
を発生しないための正弦条件も0.002mm以下で良
好に収差補正がなされている。なお図2の上段と中断の
横収差図においてDYはメリディオナル方向の横収差、
DXはサジタル方向の横収差を示す。図3は特開平8−
55363の図6(b)と同様な光学系における収差図
の一例を示す図、すなわち前記対物レンズに対して波長
780nmで球面収差が最も小さくなるような発散光を
入射したときの収差図で、軸上における横収差(=球面
収差)は0.0005mm以下で良好に補正されてい
る。しかし、像高0.025mmの横収差は0.004
mmもありまたコマ収差を発生しないための正弦条件も
0.02mmあって軸外の収差が図2によりも悪いこと
がわかる。特にこの正弦条件はある一つの物体距離に対
してしか良く出来ないものであり、前記の場合には、対
物レンズ入射光では距離無限大の光(=平行光)に対し
て正弦条件が小さな値、0.002mmになっている。
図3では対物レンズ入射光では距離約62mmからの発
散光と同じ発散状態で光が入射しているために正弦条件
は0.02mmと大きな値になってしまう。従って像高
が0mmではない軸外での性能は像高0mmの軸上での
性能よりも劣化してしまう。
【0006】物体距離無限大でディスク厚み0.6mm
のときに最適な収差を得られるように設計されている対
物レンズで焦点距離3.37mm、2.5mm,2.4
mmの3種類についてある設計例において、厚み1.2
mmの光ディスクの場合の波面収差の値について図4に
示す。図4で横軸は対物レンズ偏心量、縦軸は波面収差
を表わす。波面収差の許容値は一般的に0.07λRMS
であるが、これは光ディスク装置全体での値であり、他
の誤差要因も考慮して、対物レンズ偏心時での許容値を
0.03λRMSとした場合には、焦点距離3.37mm
では対物レンズ偏心は0.45mmまで許容されるが、
焦点距離2.5mmでは対物レンズ偏心は0.27mm
まで、焦点距離2.4mmでは対物レンズ偏心は0.2
4mmまでしか許容されない。光ディスク装置として対
物レンズ偏心許容量0.4mm以上必要な場合には、対
物レンズ焦点距離3.37mmならば良いが、対物レン
ズ焦点距離2.4mmや2.5mmではNGであり、装
置の小型化などのために焦点距離の短い対物レンズを選
択することができないことを示している。更に光ディス
ク装置として対物レンズ偏心時での波面収差許容値は
0.03λRMS以下で対物レンズ偏心許容量0.5mm
以上必要な場合には、前記の3種類の焦点距離のいずれ
もNGである。
【0007】本発明はこの問題を解決するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明では、厚みの薄い高密度光ディスクを再生およ
び/または記録再生する場合に、対物レンズへの入射光
は平行光よりも収束している光ビームにて入射し、厚み
の厚いディスクを再生および/または記録するときに
は、前記対物レンズへの入射光は、前記収束している光
ビームよりも平行光に近い収束光の状態である光ビーム
か、または平行光状態の光ビームか、または発散光状態
の光ビームであるようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、ディスク基板
の厚さは2種類として以下説明する。
【0010】図1は本発明の第1の実施の形態における
光ディスク装置の光ヘッドの光学系の構成を示した図で
ある。厚みの違う光ディスクとしては、厚さ0.6mm
のDVDディスク8と厚さ1.2mmのCDディスク9
を再生することが可能な光学系である。DVDディスク
8が装着された場合には、レーザー検出器一体モジュー
ル(650nm)1のレーザーが発光して波長650n
mの光ビーム11を発する。ダイクロイックプリズム3
は650nmの光を透過し、780nmの光を反射する
特性を有している。レーザー検出器一体モジュール1を
発した光ビーム11はダイクロイックプリズム3を透過
した後、集光レンズ4により集光されて、収束光ビーム
となる。波長フィルター6は図5に示す外側の領域61
では波長650nmの光を透過し波長780nmの光を
反射し、内側の領域62は波長650nmの光を透過
し、波長780nmの光も透過する特性を有する。また
波長650nmの光については領域61、領域62共に
透過するので、領域61を透過した光と領域62を透過
した光との位相差がないようにコーティング処理がして
ある。収束光の状態の光ビーム11はレンズホルダー5
により光ビーム径が決められ、波長フィルター6を透過
し、対物レンズ7に達する。なお光ビーム11の光ビー
ム径は対物レンズ通過後のNA=0.6となるようにレ
ンズホルダー5により決められる。(レンズホルダー5
が光ビーム11に対する開口制限。)対物レンズ7は収
束状態の光ビーム11が入射して厚み0.6mmDVD
ディスクを再生する場合に収差が最適になるように設計
されている。その収差図を図6に示す。図6のグラフの
意味は図2の場合と同じである。図6により対物レンズ
7は光ビーム11が入射して厚み0.6mmのDVDデ
ィスクを再生する場合に良好に収差補正していることが
わかる。対物レンズ7により集光された光ビーム11は
DVDディスク8の記録面上に良好な光スポットを形成
する。そしてDVDディスク8の記録面で反射した光ビ
ームは同じ経路を通ってレーザー検出器一体モジュール
1に戻り、再生信号やサーボ信号が生成される。
【0011】次にCDディスク9が装着された場合に
は、レーザー検出器一体モジュール(780nm)2の
レーザーが発光して波長780nmの光ビーム12を発
する。光ビーム12はダイクロイックプリズム3により
反射して集光レンズ4に到達し、集光レンズ4により集
光されて弱発散光の光ビームになる。そして弱発散光の
光ビーム12は波長フィルター6に入射する。すると前
に説明したように、波長フィルター6では内側領域62
の部分でしか波長780nmの光を透過しないから、こ
の光ビーム12は波長フィルター6により光ビーム径が
決められる。前記光ビーム径は、対物レンズ通過後のN
A=0.45となるように決められる。(波長フィルタ
ー6が光ビーム12の開口制限。)波長フィルター6を
通過した弱発散光の光ビーム12は対物レンズ7に入射
し集光されてCDディスク9の記録面に光スポットを形
成する。なお対物レンズ7は厚み0.6mmのディスク
で図1に示す収束光ビーム11に対して収差が最適にな
るように設計されているので、厚み1.2mmのCDデ
ィスク9の場合には前記光ビーム11とは別なある角度
で入射してくる光ビームに対して球面収差を補正するこ
とが可能である。すなわち対物レンズ7にとっての物体
距離の違いとディスクの厚みの違いとで球面収差をキャ
ンセルすることが可能である。そこで、図1に示す光ビ
ーム12は厚み1.2mmのCDディスク9のときに球
面収差が十分に小さい値となるような角度(=弱発散
光)でもって対物レンズ7へ入射してくる。その場合の
収差図を図7に示す。軸上(=像高0mm)の球面収差
は0.0005mm以下で良く補正されている。しかし
正弦条件は0.02mmもあって軸外ではコマ収差が発
生する。像高0.025mmの横収差図ではコマ収差が
発生していて横収差量0.002mmあって、軸上に比
べて性能が劣化していることがわかる。
【0012】結局、図6、図7に示す収差図は前に説明
した図2、図3の収差図とほぼ同様であり、厚みの薄い
ディスクを再生するための光ビームを平行光としよう
が、本発明のように収束光としようが、厚みの薄いディ
スクに対しては軸上、軸外共に良好な収差であり、厚み
の厚いディスクに対しては軸上では良好な収差とするこ
とができるが、軸外では収差が劣化する。しかし以下に
述べるように対物レンズ偏心時の波面収差特性では大き
な差が生ずる。
【0013】図8は図1と同様な構成だが本発明を用い
ていない光ディスク装置の光ヘッドの光学系の構成を示
した図である。図1と違う点はDVDディスク8に対し
ての波長650nmの光ビーム13が集光レンズ41を
通過した後に平行光となっていて、対物レンズ71は平
行な光ビームが入射して厚み0.6mmのDVDディス
ク8に対して最適な設計がなされている点と、波長78
0nmの光ビーム14は対物レンズ71へ入射する所で
は図1の光ビーム12に比べると光軸に対する角度の大
きい、強い発散光になっている点である。図8における
光学系の収差図は図6、図7または図1、図2と同様な
収差図であり、厚みの薄いディスクに対しては軸上、軸
外共に良好なであり、厚みの厚いディスクに対しては軸
上では良好な収差とすることができるが、軸外では収差
が劣化する。図8におけるCDディスク9用の光学系の
うちレーザー検出器一体モジュール2と集光レンズ41
と対物レンズ71による光学系の構成を示したのが図9
(a)で、図9(a)で対物レンズ71がDだけ偏心し
ているのを示したのが図9(b)である。また図9
(b)の右側部分の拡大図を図10に示す。図9(a)
において発散光の光ビーム14が結像する面を21と
し、平行光の光ビームが結像する面を22とする。図1
0のように対物レンズがDだけ偏心している場合には、
レーザー検出器一体モジュール2と集光レンズ41との
光軸23上を進む光線142は対物レンズ71の光軸2
4に平行なので、光軸24と面22との交点を通って進
み面21に到達する。よって面21上の結像点と光軸2
4とは距離h1だけ離れることになる。
【0014】一方本発明の第1の実施の形態である図1
におけるCDディスク9用の光学系のうちレーザー検出
器一体モジュール1と集光レンズ4と対物レンズ7によ
る光学系の構成を示したのが図11(a)で、図11
(a)で対物レンズ7がDだけ偏心しているのを示した
のが図11(b)である。また図11(b)の右側部分
の拡大図を図12に示す。図11(a)において弱発散
光の光ビーム12が結像する面を31とし、平行光の光
ビームが結像する面を32とする。図12のように対物
レンズがDだけ偏心している場合には、レーザー検出器
一体モジュール2と集光レンズ4との光軸33上を進む
光線122は、対物レンズ7の光軸34と面32との交
点を通って進み面31に到達する。よって面31上の結
像点と光軸34とは距離h2だけ離れることになる。
【0015】さてここでh1とh2は対物レンズ7と71
の像高になっているので、h1、h2の値はできるだけ小
さい方が、対物レンズ7、71がDだけ偏心したときの
収差性能は軸上(=像高0mm)の収差性能に近いもの
になる。前述したように厚み1.2mmのCDディスク
装着時の軸上での収差性能は良いが、像高0mmではな
い所の軸外での収差性能は正弦条件などが良い値ではな
いので良くない。よって対物レンズが偏心した場合に像
高が大きな値にならないようにすることができれば収差
性能がそれほど劣化することはない。厚み0.6mmの
DVDディスクと厚み1.2mmのCDディスクの厚み
の差は0.6mmであるので、図1での光ビーム11と
光ビーム12の角度の差と図8での光ビーム13と光ビ
ーム14の角度の差はほぼ等しい値になる。図8の光ビ
ーム13は平行光(対物レンズからの距離無限大からの
光と同等)で、図1の光ビーム11は収束光(たとえば
対物レンズからの距離が−85mmの地点に集光する
光、ここで距離がマイナス85mmの地点とは対物レン
ズ左面の面頂点から図1の右側へ85mmの地点であ
る。幾何光学用語)であるのでCD用の光ビーム14は
CD用の光ビーム12よりも近い距離からの光ビームと
同じ角度を持つ発散光となる。すなわち光ビーム12の
方が遠い距離からの光ビームと同じ角度を持つ発散光と
なるので光ビーム14よりも平行光に近いものになって
いる。そのため図11(a)のd2は図9(a)のd1よ
りも小さな値となり、図12のh2は図10のh1よりも
小さな値となる。従って図1のCD用光学系と図8のC
D用光学系とでは、収差性能としては同等であって軸上
では良いが軸外にいくに従って(=像高が大きくなるに
従って)悪くなっているため、対物レンズ偏心時の収差
性能は像高h2が像高h1よりも小さいために図1のCD
用光学系の方が良い値となる。
【0016】本第1の実施の形態での副作用として懸念
されることとしては、DVDディスク再生で対物レンズ
が偏心した場合の収差性能がある。DVD用光ビーム1
1が平行光ならば結像点は対物レンズが偏心しても像高
0mmのままであるが、収束光としているために対物レ
ンズが偏心した場合には像高0mmではなくなる。しか
し対物レンズはDVD用光ビーム11に対して最適に設
計されているので図6に示す収差特性を有しており、軸
外でも良好な収差特性であるために、対物レンズ偏心時
に像高が0mmでなくなっても良好な収差性能をキープ
できる。
【0017】以上より、CD光学系での対物レンズ偏心
時の結像点の像高をなるべく0に近い値にしておくに
は、DVD光学系での対物レンズ入射光線をある角度の
収束光線にしておく必要があり、下記(1)式を満足す
る収束光線としておくことが望ましい。
【0018】0.01<M<0.12 (1) ただしMはDVD光学系における対物レンズの横倍率を
表わす。たとえば図13に示す光学系では、M=(y2
/y1)であり、y1、y2共に光軸よりも上方にあるの
で、すなわち正立像であるので図13の場合には対物レ
ンズの倍率Mは正の値となる。
【0019】(1)式の下限値よりもMが小さいときに
は、CD光学系のときに対物レンズ偏心時に像高が大き
くなりすぎて収差特性が劣化する。またMの値が(1)
式の上限値よりも大きいときには、DVD光学系のとき
に対物レンズ偏心時に像高が大きくなりすぎて収差特性
が劣化する。なお今までの説明ではDVD光学系では正
弦条件も良い値であって軸外でも収差特性は良いと記述
したが、DVD光学系ではCD光学系よりも対物レンズ
の像側NA(開口数)も大きいため、収差特性が良いの
はある程度の像高までであり、M>0.12のときには
像高が大きすぎて収差特性が劣化してしまう。
【0020】さらに前記Mの値が大きいということは、
DVD光学系において対物レンズへ入射する収束光線の
角度が大きいということであるため、図1からも明らか
なように集光レンズ部での光線高さが大きくなるので集
光レンズの直径を大きくする必要がある。従って特に小
型の光ヘッド、光ディスク装置とするには下記(2)式
を満足することが望ましい。
【0021】0.01<M<0.07 (2) またさらにCD光学系における対物レンズ偏心時の像高
をできるだけ小さくして更に良い収差特性を得るには下
記(3)式を満足することが望ましい。
【0022】0.02<M<0.12 (3) また上記(2)式及び(3)式から、下記(4)式を満
足することが更に望ましい。
【0023】0.02<M<0.07 (4) 具体的な数値例を図14に示す。図14での対物レンズ
倍率Mは前述した倍率Mのことである。また図14に示
した数値例では数値例1〜5ともにDVD光学系での対
物レンズの像側NA(開口数)は0.6で、CD光学系
での対物レンズの像側NAは0.45である。項#9の
CDの対物レンズ0.4mm偏心時の波面収差の値が本
発明の数値例1、2、3の方が数値例4、5よりも良く
なっていることがわかる。また項#4のDVDの対物レ
ンズ0.4mm偏心時の波面収差の値は本発明の副作用
により、数値例4、5に比べると数値例1、2、3で劣
化しているが0.01λRMS以下の値におさまっており
問題ない。また光ディスク装置の小型化などのために焦
点距離の短い対物レンズを用いる場合では、数値例3と
4を比較してみると、焦点距離2.4〜2.38mmの
対物レンズにおいては、本発明を使わない数値例4では
項#9の波面収差が0.049λRMSもあって、他の誤
差要因も考えると装置全体での波面収差は0.07λRM
Sをオーバーする可能性が非常に高くてCDの再生はほ
とんど不可能であったものが、本発明により数値例3の
項#9の0.017λRMSまで低減することができて、
CD,DVD共に再生することが可能で小型の光ディス
ク装置を提供することが可能になった。
【0024】次に第2の実施の形態について図15によ
り説明する。図15は本発明の第2の実施の形態の光学
系の構成を示す図で、(a)は厚み0.6mmのDVD
ディスク8を再生する時を示し、(b)では厚み1.2
mmのCDディスク9を再生する時を示している。DV
Dディスク8を再生するときは、凹レンズ85と絞り8
6は光ビーム87の光路外へ移動し、CDディスク9を
再生する時は、凹レンズ85と絞り86は光ビーム88
の光路内へ移動する。図15(a)では、レーザー検出
器一体モジュール(650nm)から波長650nmの
光ビーム87が出て、集光レンズ82を通って収束光ビ
ームとなり、対物レンズ83の像側NA0.6になるよ
うな大きさの絞り84を通って対物レンズ83により集
光されてDVDディスク8の記録面に光スポットを形成
する。対物レンズ83は図15(a)の時に最も収差が
良くなるように設計されている。図15(b)ではレー
ザー検出器一体モジュール81から出た波長650nm
の光ビーム88は集光レンズ82により収束光ビームと
なり、対物レンズ83の像側NA0.4になるような大
きさの絞り86を通って凹レンズ85に達する。凹レン
ズ85により弱発散光の光ビームとなって対物レンズ8
3に入射し、対物レンズ83により集光されてCDディ
スク9の記録面に光スポットを形成する。この場合、対
物レンズ83は収束光ビーム87を厚み0.6mmのD
VDディスクに結像させる場合に最適に設計されている
ので、厚み1.2mmのCDディスク9に対しては光ビ
ーム87とは別な角度の光ビームで対物レンズに入射さ
せてやれば軸上の球面収差を少なくすることができ、弱
発散光ビーム88はそのような角度の状態である。また
前述した第1の実施の形態と同じように、図15(b)
の状態で対物レンズ83が偏心した場合には、結像点の
像高は小さな値となって、収差特性としては問題のない
値で済むようになっている。
【0025】次に第3の実施の形態について図16によ
り説明する。図16は本発明の第3の実施の形態の光学
系の構成を示す図で、(a)は厚み0.6mmのDVD
ディスク8を再生する時を示し、(b)では厚み1.2
mmのCDディスク9を再生する時を示している。DV
Dディスク8を再生するときに比べてCDディスク9を
再生する時には、集光レンズ92がレーザー検出器一体
モジュール91に近づくようになっている。図16
(a)では、レーザー検出器一体モジュール(650n
m)から波長650nmの光ビーム95が出て、集光レ
ンズ92を通って収束光ビームとなり、対物レンズ93
の像側NA0.6になるような大きさの絞り94を通っ
て対物レンズ93により集光されてDVDディスク8の
記録面に光スポットを形成する。対物レンズ93は図1
6(a)の時に最も収差が良くなるように設計されてい
る。図16(b)ではレーザー検出器一体モジュール9
1から出た波長650nmの光ビーム96は集光レンズ
92に到達する。集光レンズ92は図16(a)の位置
よりもレーザー検出器一体モジュール91に近い位置に
あるので、光ビーム96は集光レンズ92を通った後は
収束光ビームとはならずに弱発散光ビームとなって、絞
り94を通り、対物レンズ93により集光されてCDデ
ィスク9の記録面に光スポットを形成する。この場合、
対物レンズ93は収束光ビーム95を厚み0.6mmの
DVDディスクに結像させる場合に最適に設計されてい
るので、厚み1.2mmのCDディスク9に対しては光
ビーム95とは別な角度の光ビームで対物レンズに入射
させてやれば軸上の球面収差を少なくすることができ、
弱発散光ビーム96はそのような角度の状態である。ま
た前述した第1の実施の形態と同じように、図16
(b)の状態で対物レンズ93が偏心した場合には、結
像点の像高は小さな値となって、収差特性としては問題
のない値で済むようになっている。
【0026】本発明の第1、第2、第3の実施の形態で
はCD用光ビームは弱発散光の状態で対物レンズに入射
しているが、対物レンズ偏心時に収差の値が許容範囲内
に入るような光線角度で対物レンズへ入射すれば良いの
で、そのような範囲の発散光、平行光、収束光であれば
問題ない。
【0027】次に、図17を用いて本発明の光ディスク
装置のシステム全体について説明する。図17は本発明
の光ディスク装置のシステム全体の構成を示す構成図で
ある。厚み0.6mmのDVDディスク8が装着された
かCDディスク9が装着されたのかをまずディスク判別
手段により判別し、その結果をシステム制御回路に対し
て出力する。ディスク判別手段としては、ディスクの基
板厚さを光学的もしくは機械的な方法で検出する方法、
ディスクまたはディスクのカートリッジにあらかじめ記
録された識別マークを検出する方法などが考えられる。
もしくは、ディスクの厚さ、種類を仮定してディスクの
信号を再生し、正常な信号が得られなければ別の厚さ、
種類のディスクであると判断する方法でもよい。
【0028】DVDディスクが装着されたと判断した場
合にはレーザー駆動回路1が機能してレーザー検出器一
体モジュール1から650nmの光ビームが発する。そ
して図1のDVD光学系の部分で説明したときと全く同
じようにして、DVDディスク8からの反射光がレーザ
ー検出器一体モジュール1に帰ってきて、レーザー検出
器一体モジュール1上の各フォトダイオードの出力が増
幅されて信号処理回路に送られる。そして信号処理回路
でフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、主信号
などの信号が生成される。これらの信号はシステム制御
回路に供給され、アクチュエーターを駆動する必要があ
るときにはアクチュエーター駆動回路を経由してアクチ
ュエーターが駆動され、対物レンズ7と波長フィルター
6とレンズホルダー5とが一体となって移動する。
【0029】CDディスクが装着されたと判断した場合
にはレーザー駆動回路2が機能してレーザー検出器一体
モジュール2から780nmの光ビームが発する。そし
て図1のCD光学系の部分で説明したときと全く同じよ
うにして、CDディスク9からの反射光がレーザー検出
器一体モジュール2に帰ってきて、レーザー検出器一体
モジュール2上の各フォトダイオードの出力が増幅され
て信号処理回路に送られる。そして信号処理回路でフォ
ーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、主信号などの
信号が生成される。これらの信号はシステム制御回路に
供給され、アクチュエーターを駆動する必要があるとき
にはアクチュエーター駆動回路を経由してアクチュエー
ターが駆動され、対物レンズ7と波長フィルター6とレ
ンズホルダー5とが一体となって移動する。
【0030】また今まで述べてきた実施例ではディスク
基板の厚みを2種類としたが、3種類以上の厚みの異な
るディスク基板を記録または再生する場合にも同様に収
差補正するように対物レンズへの入射光の角度を設定す
れば良い。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、対物レンズが偏心して
いる場合でも厚みの厚いディスク、薄いディスク共に良
好な収差特性を得ることができるので、光ディスク装置
の性能を向上させたり、または光ディスク装置全体の性
能が同等の場合には他の誤差要因の許容量を従来よりも
大きくすることができるという効果がある。。また焦点
距離が短い対物レンズの場合では、従来厚みの厚いディ
スクに対しては収差性能を満足できなかったものを本発
明により満足できるようになったので、小型の光ディス
ク装置を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す図。
【図2】特開平8−55363の図6(a)と同様な光
学系における対物レンズの設計例における収差図。
【図3】特開平8−55363の図6(b)と同様な光
学系における対物レンズの設計例における収差図。
【図4】厚み1.2mmの光ディスクの場合の波面収差
特性を表わす図。
【図5】波長フィルター6の平面図。
【図6】DVD光学系での収差図。
【図7】CD光学系での収差図。
【図8】光ヘッドの光学系の構成を示した図。
【図9】CD光学系の構成を示した図。
【図10】図9(b)の右側部分の拡大図。
【図11】CD光学系の構成を示した図。
【図12】図11(b)の右側部分の拡大図。
【図13】横倍率の説明図。
【図14】数値例。
【図15】本発明の第2の実施の形態の光学系の構成を
示す図。
【図16】本発明の第3の実施の形態の光学系の構成を
示す図。
【図17】本発明の光ディスク装置のシステム全体の構
成図。
【符号の説明】
1…レーザー検出器一体モジュール(650nm)、 2…レーザー検出器一体モジュール(780nm)、 3…ダイクロイックプリズム、 4…集光レンズ4、 5…レンズホルダー、 6…波長フィルター、 7…対物レンズ、 8…DVDディスク、 9…CDディスク 11…光ビーム 12…光ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 邦一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マルチメディアシステム開 発本部内 (72)発明者 杉山 俊夫 岩手県水沢市真城字北野1番地株式会社日 立メディアエレクトロニクス内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ヘッドと対向する側の表面から記録面ま
    での厚さの異なる複数種類のディスクを再生および/ま
    たは記録可能で、前記ディスクの種類よりも少ない数の
    対物レンズと、前記ディスクの種類以下の数の光源を有
    する、光ヘッドを備えた光ディスク装置において、 前記複数種類のディスクのうちのある厚みのディスクを
    再生および/または記録するときには、対物レンズへの
    入射光は平行光よりも収束している光ビームにて入射
    し、前記厚みよりも厚いあるディスクを再生および/ま
    たは記録するときに、前記ある厚みのディスクのときに
    使用したのと同じ対物レンズを使用し、前記対物レンズ
    への入射光は、前記収束している光ビームよりも平行光
    に近い収束光の状態である光ビームであるか、または平
    行光状態の光ビームであるか、または発散光状態の光ビ
    ームであることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.01<M<0.12 を満足する光ディスク装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.01<M<0.07 を満足する光ディスク装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.02<M<0.12 を満足する光ディスク装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.02<M<0.07 を満足する光ディスク装置。
  6. 【請求項6】光ヘッドと対向する側の表面から記録面ま
    での厚さの異なる複数種類のディスクを再生および/ま
    たは記録可能で、前記ディスクの種類よりも少ない数の
    対物レンズと、前記ディスクの種類以下の数の光源を有
    する、光ディスク装置に用いられるための光ヘッドであ
    って、 前記複数種類のディスクのうちのある厚みのディスクを
    再生および/または記録するときに、対物レンズへの入
    射光は平行光よりも収束している光ビームにて入射し、
    前記厚みよりも厚いあるディスクを再生および/または
    記録するときに、前記ある厚みのディスクのときに使用
    したのと同じ対物レンズを使用し、前記対物レンズへの
    入射光は、前記収束している光ビームよりも平行光に近
    い収束光の状態である光ビームであるか、または平行光
    状態の光ビームであるか、または発散光状態の光ビーム
    であることを特徴とする光ヘッド。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の光ヘッドにおいて、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.01<M<0.12 を満足する光ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の光ヘッドにおいて、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.01<M<0.07 を満足する光ヘッド。
  9. 【請求項9】請求項6に記載の光ヘッドにおいて、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.02<M<0.12 を満足する光ヘッド。
  10. 【請求項10】請求項6に記載の光ヘッドにおいて、 前記平行光よりも収束している光ビームの、前記対物レ
    ンズによる結像倍率Mは 0.02<M<0.07 を満足する光ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100324272B1 (ko) * 1998-08-04 2002-02-25 구자홍 광픽업 장치
KR100644566B1 (ko) * 1999-09-29 2006-11-13 삼성전자주식회사 고밀도 광집속을 위한 대물렌즈 및 이를 채용한 광픽업장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100324272B1 (ko) * 1998-08-04 2002-02-25 구자홍 광픽업 장치
KR100644566B1 (ko) * 1999-09-29 2006-11-13 삼성전자주식회사 고밀도 광집속을 위한 대물렌즈 및 이를 채용한 광픽업장치

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