JPH1152598A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1152598A
JPH1152598A JP20503697A JP20503697A JPH1152598A JP H1152598 A JPH1152598 A JP H1152598A JP 20503697 A JP20503697 A JP 20503697A JP 20503697 A JP20503697 A JP 20503697A JP H1152598 A JPH1152598 A JP H1152598A
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JP
Japan
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image
photoconductor
elastic roller
photoreceptor
hardness
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JP20503697A
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English (en)
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Hideaki Fukunaga
秀明 福永
Motoi Ogura
基 小倉
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高湿環境下で耐刷を行なっても安定的に画像流
れが生じなく、さらに30万回以上の耐刷ができる長寿
命かつ長期信頼性の画像形成装置を提供する。 【解決手段】ドラム状導電性基板1上に光導電層2と水
素化アモルファスシリコンカーバイドから成る表面層3
とが順次積層された感光体8と、コロナ帯電器9と、露
光器10と、現像機12と、転写器14と、クリーニン
グ手段15と、線圧30〜200g/cmの荷重で感光
体8表面を研磨する硬度20〜60°の弾性ローラ6を
配設するとともに、表面層3の元素比率を組成式a−S
1-x x :Hと表したときにx値が0.95≦x<
1.00であり、かつその自由表面の動的押し込み硬さ
が45〜220kgf/mm2 であり、さらに弾性ロー
ラ6の回転速度を感光体8の回転速度に対して1.05
〜1.55倍にした画像形成装置7。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ドラム状基板
上に光導電層と水素化アモルファスシリコンカーバイド
から成る表面層とを積層した電子写真用感光体を搭載
し、しかも、この感光体の表面を研磨する弾性ローラを
配設した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機やプリンタなどの
画像形成装置に搭載される感光体には、電子写真特性、
すなわち帯電能・光感度・残留電位などの電位特性およ
び画像濃度・解像度・コントラスト・階調性などの画像
特性が良好であるとともに、それらの安定性ならびに耐
磨耗性・耐刷性・耐環境性・耐薬品性などの耐久性に優
れていることが求められる。そのような優れた特性を実
現するためには、光導電層上に被覆形成される表面層が
大きな役割を果している。
【0003】この表面層にはアモルファスシリコンカー
バイド(以下、アモルファスシリコンカーバイドをa−
SiCと略記する)から成る層が、優れた電気的特性・
光学的特性・画像特性・高硬度に基づく耐久性などを有
している点で注目されている。さらにa−SiC表面層
とアモルファスシリコン系光導電層(以下、アモルファ
スシリコンをa−Siと略記する)とを組み合わせた感
光体が、すでに実用化されている。
【0004】しかしながら、この層構成の感光体を画像
形成装置に搭載して、とくに高湿環境下で耐刷を行なっ
た場合には、画像流れと呼ばれる画像不良が生じるとい
う問題点があった。
【0005】この画像流れは、コロナ放電により生成さ
れる硝酸イオンやアンモニウムイオン等の放電生成物が
a−SiC表面層に吸着され、それらが高湿環境下で大
気中の水分を吸収したり、あるいはa−SiC表面層の
表面にあるSi原子がコロナ放電により酸化されること
で、その表面の親水性が高くなり、吸湿性が高くなっ
て、表面層の電気抵抗が低下し、これによって表面層上
に形成された静電潜像の電荷が表面方向に移動して静電
潜像のパターンが維持されなくなって引き起こされる。
【0006】かかる画像流れの発生を防止するために、
ヒーターを用いて感光体を加熱して、表面層に吸着され
た水分を飛散させる技術が提案され、すでに実用化され
ている。
【0007】しかしながら、感光体の帯電能が低下した
り、感光体表面にトナーが固着したり、画像形成装置の
消費電力が増加したり、さらには装置自体の設計が複雑
になるなどの問題点があり、そこで、感光体加熱を行な
わなくとも画像流れが発生しない感光体が求められてい
た。
【0008】また、感光体の表面を研磨して表面粗さを
低下させたり(特開昭62−124561号参照)、表
面層の動的押し込み硬さを300〜1000kgf/m
2にするという技術も提案されている(特開昭62−
272275号参照)。
【0009】他方、本願出願人は、この課題を解決する
ために、a−SiC表面層の元素比率を組成式a−Si
1-x x :Hと表したときにx値を0.95≦x<1.
00に、その自由表面の動的押し込み硬さを45〜22
0kgf/mm2 にすると、感光体加熱を不要としなが
らも、高湿環境下で耐刷を行なっても画像流れが生じな
くなることを提案した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願出
願人が提案したように、a−SiC表面層のカーボン比
率と動的押し込み硬さを規定しても、それを搭載する画
像形成装置において、感光体表面の研磨用に弾性ローラ
を使用した場合、その構成や使用条件によって画像流れ
が生じることが判明した。
【0011】そこで、本発明者は上記事情に鑑みて鋭意
研究に努めたところ、弾性ローラの感光体に対する線圧
および回転速度、ならびに弾性ローラの硬度を規定する
と、画像流れが生じなくなることが知見した。
【0012】したがって、本発明は上記知見により完成
されたものであり、その目的は高湿環境下で耐刷を行な
っても安定的に画像流れが生じない画像形成装置を提供
することにある。
【0013】本発明の他の目的は、感光体加熱を不要と
して、低コストを達成した画像形成装置を提供すること
にある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、30万回以上
の耐刷ができる長寿命かつ長期信頼性の画像形成装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、ドラム状基板上に光導電層と水素化アモルファスシ
リコンカーバイド(a−SiC:H)から成る表面層と
が順次積層された感光体と、感光体の表面に電荷を付与
する帯電手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する
露光手段と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体
表面に形成された静電潜像に対してトナー像を感光体の
表面に形成する現像手段と、このトナー像を被転写材に
転写する転写手段と、転写後に感光体表面の残留トナー
を除去するクリーニング手段と、転写後に残余静電潜像
を除去する除電手段と、線圧30〜200g/cmの荷
重で感光体の表面を研磨する硬度20°〜60°の弾性
ローラを配設するとともに、上記表面層の元素比率を組
成式a−Si1-x x :Hと表したときにx値が0.9
5≦x<1.00であり、かつその自由表面の動的押し
込み硬さが45〜220kgf/mm2 であり、さらに
弾性ローラの回転速度を感光体の回転速度に対して1.
05〜1.55倍にしたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】感光体について 本発明の画像形成装置に搭載する感光体Aの典型的な層
構成を図1に示す。同図において1は導電性基板、2は
光導電層、3は表面層である。そして、表面層3をa−
SiC:Hにより構成し、その元素比率を組成式a−S
1-x x :Hと表したときにx値を0.95≦x<
1.00、好適には0.96≦x<0.98にして、さ
らに自由表面の動的押し込み硬さを45〜220kgf
/mm2 にしている。
【0017】x値を0.95以上にすることで、硬度が
小さくなって表面が削れやすくなり、常にフレッシュな
面があらわれ、x値を1未満にすることで動的押し込み
硬さが45kgf/mm2 以上にすることが容易とな
り、さらに電気特性の低下が防止できる。
【0018】また、自由表面の動的押し込み硬さを45
〜220kgf/mm2 、好適には50〜200kgf
/mm2 、最適には60〜150kgf/mm2 にして
いる。そして、従来のa−SiC:H表面層と比べ、そ
の硬度を動的押し込み硬さで220kgf/mm2 以下
にしているので、複写プロセス毎にクリーニング手段な
どにより表面を適度に研磨して、表面層に吸着した放電
生成物などの除去がおこなわれ、他方、その硬度を動的
押し込み硬さで45kgf/mm2 以上としたことで、
複写プロセス毎の研磨による削れ量が大きくなり過ぎる
ことがない。
【0019】上記動的押し込み硬さは、膜厚が10μm
以下の薄膜の硬度を評価するために有効な硬度評価法で
あり、薄膜の表面に三角錐形状の圧子でもって試験荷重
を加え、その際の圧子の押し込み深さを測定し、そし
て、算出して求められる硬さである。本発明では島津製
作所製の超微小硬度計DUH−201を用いた。
【0020】このようなa−SiC:H表面層3を成膜
形成するには、前記a−Si系光導電層にて採用された
方法で同様におこなうことができるが、とくに表面層3
の硬度については、その組成によって一義的に決まるも
のではないため、その作製条件を適切に設定することが
重要である。
【0021】たとえば原料ガスとしてシランガス(Si
4 )などのSi含有ガスと、メタンガス(CH4 )な
どのC含有ガスとを用いてグロー放電分解法により作製
する場合であれば、Si含有ガスに対するC含有ガスの
比率を大きくするか、あるいは成膜形成時のガス圧力を
高くすると、硬度が小さくなる傾向にある。また、原料
ガスの水素ガスによる希釈率を大きくする、放電電力を
大きくする、あるいは基板温度を高くすると、硬度が大
きくなる傾向にある。
【0022】SiH4 ガスとCH4 ガスとを用いてグロ
ー放電分解法により成膜した場合、CH4 /SiH4
ス比を95%以上に、H2 ガスによる希釈率を0〜50
%に、成膜形成時のガス圧力を0.25〜0.50 Tor
r 程度に、13.56MHz または13.56MHz を1 k
Hzでパルス変調した高周波電力を感光体1本当たり10
0〜250W程度に印加し、さらに基板温度を220〜
300℃程度にすると、上記表面層3に好適なa−Si
C:H層が得られた。
【0023】また、上記表面層3の厚みは、0.4〜
1.2μm、好適には0.5〜0.8μmにするのがよ
い。この厚みが0.4μm未満の場合には、耐久性が不
十分となり、耐刷枚数の増加に伴い画像にスジ等の画像
不良が発生する傾向があり、1.2μmを超える場合は
残留電位が高くなり、画像のカブリ等が発生する傾向が
ある。
【0024】前記導電性基板1には、アルミニウム(A
l)あるいはSUS・Zn・Cu・Fe・Ti・Ni・
Cr・Ta・Sn・Au・Agなどの金属材料や、それ
らの合金材料などの導電部材、もしくは樹脂やガラス・
セラミックスなどの表面に上記金属やITO・SnO2
などの透明導電性材料による導電性膜を蒸着などにより
形成して導電処理したものを用いる。就中、Al合金材
料を用いると、低コストとなり、しかも、軽量化でき、
その上、光導電層2や後述するキャリア注入阻止層にa
−Si系材料を用いた場合にそれらの層との密着性が高
くなって信頼性が向上するという点で好適である。
【0025】前記光導電層2には、a−Si系もしくは
a−SeやSe−Te・As2 Se3 などのa−Se
系、あるいはZnO・CdS・CdSeなどのII−VI族
化合物、さらに、これらを粒子化し、それを樹脂に分散
させたもの、そして、OPC系などの感光体材料も用い
ることができる。就中、a−Siもしくはa−SiにC
・N・Oなどを加えた合金のa−Si系材料を用いる
と、高い光感度特性・高速応答性・繰り返し安定性・耐
熱性・耐久性などの優れた電子写真特性が安定して得ら
れ、さらにa−SiC:H表面層3との整合性に優れる
という点で好ましい。
【0026】かくして上記構成の感光体Aによれば、そ
の表面層3をa−SiC:Hにより構成し、その元素比
率を組成式a−Si1-x x :Hでx値で0.95≦x
<1.00に、自由表面の動的押し込み硬さを45〜2
20kgf/mm2 にしたことで、それ自体の耐久性を
維持しつつ、表面層3に吸着した種々の付着物あるいは
表面の酸化変質した部分が除去され、常にフレッシュな
表面を確保でき、その結果、感光体Aに対する加熱を必
要とせずに、高湿環境下における画像流れを防止するこ
とができる。
【0027】つぎに本発明の他の感光体Bを図2で示
す。なお、図1の感光体Aと同一の層には同一符号を付
す。この感光体Bによれば、感光体Aに対し、さらに導
電性基板1と光導電層2との間にキャリア注入阻止層4
を設けている。
【0028】このキャリア注入阻止層4は光導電層2の
材料に応じて種々のものを用いることができるが、光導
電層2にa−Si系材料を用いた場合であれば、キャリ
ア注入阻止層4にもa−Si系の材料を使用すると、導
電性基板1と光導電層2との密着性に優れるとともに良
好な電子写真特性が得られる。また、a−Si系光導電
層2と比べて、より多くのIIIa族元素やVa 族元素を含
有させて導電型を調整したり、多くのC・N・Oを含有
させて高抵抗化するとよい。
【0029】さらに各感光体A、Bに対し、その表面層
3に代えて、その硬度を光導電層2との界面側から自由
表面側に向かって漸次小さくしたa−SiC:H表面層
にしてもよい。すなわち、a−SiC:H表面層3の硬
度を光導電層2との界面側から自由表面側に向かって漸
次小となるように変化させた場合には、そのような感光
体を使用し始めた初期の段階において、表面層3の表面
に存在する微細な凹凸状の凹部に入り込んだ放電生成物
を、その凹凸を平坦化することで除去することができ、
そして、耐刷をおこなうにしたがって、その凸部が徐々
に削れて凹凸自体が小さくなり、これによって表面に吸
着した放電生成物が除去されやすくなり、これに伴って
表面層の硬度が大きくなり、そのために研磨による削れ
量が小さくなり、表面への傷付きが防止され、その結
果、優れた電子写真特性が長期にわたって保持できる。
【0030】このように硬度を変化させるには、たとえ
ばグロー放電分解法によって成膜形成する場合、表面層
3の光導電層2との界面側から自由表面側に向かって、
原料ガスにおけるSi含有ガスに対するC含有ガスの比
率を漸次大きくしてC含有量を増加させる、あるいは成
膜形成時のガス圧力を漸次高くする、原料ガスの水素ガ
スによる希釈率を漸次小さくする、放電電力を漸次小さ
くする、基板温度を漸次低くする、あるいはこれらの条
件を組み合わせるといった種々の手段を採用すればよ
い。
【0031】画像形成装置について 図3は本発明のプリンター構成の画像形成装置7であ
り、8は感光体であり、この感光体8の周面に帯電手段
であるコロナ帯電器9と、その帯電後に光照射する露光
手段である露光器10(LEDヘッド)と、トナー像を
感光体8の表面に形成するためのトナー11を備えた現
像手段である現像機12と、そのトナー像を被転写材1
3に転写する転写手段である転写器14と、その転写後
に感光体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段
15と、その転写後に残余静電潜像を除去する除電手段
16とを配設し、さらに感光体表面を研磨する弾性ロー
ラ6を設けた構成である。また、17は被転写材13に
転写されたトナー像を熱もしくは圧力により固着するた
めの定着器である。なお、画像形成装置7はプリンター
の構成であるが、露光器10に代えて原稿からの反射光
を通すレンズやミラーなどの光学系を用いれば、複写機
の構成の画像形成装置となる。
【0032】このカールソン法は次の〜の各プロセ
スを繰り返し経る。 感光体8の周面をコロナ帯電器9により帯電する。 露光器10により画像を露光することにより、感光
体8の表面上に電位コントラストとしての静電潜像を形
成する。 この静電潜像を現像機12により現像する。この現
像により黒色のトナーが静電潜像との静電引力により感
光体表面に付着し、可視化する。 感光体表面のトナー像を紙などの被転写材13の裏
面よりトナーと逆極性の電界を加えて、静電転写し、こ
れにより、画像を被転写材13の上に得る。 感光体表面の残留トナーをクリーニング手段15に
より機械的に除去する。 感光体表面を強い光で全面露光し、除電手段16に
より残余の静電潜像を除去する。
【0033】上記弾性ローラ6は、SUSなどのパイプ
にシリコン、ウレタン、EPDMなどの樹脂からなる弾
性部材を被覆したものであって、感光体8を回転させて
いるギアと、弾性ローラ6を回転させているギアとを連
動させることで、所要とおりに回転させ、そして、感光
体表面を研磨する。
【0034】本発明によれば、感光体8の外径が30〜
262mmであれば、弾性ローラ6の外径が10〜15
0mmにして、弾性ローラ6の感光体8に対する荷重を
線圧で30〜200g/cm、好適には50〜100g
/cmに、弾性ローラ6の弾性部材の硬度を20〜60
°HS(アスカーC)、好適には30〜45°に、しか
も、弾性ローラ6の回転速度を感光体8に対して1.0
5〜1.55倍、好適には1.10〜1.20倍にした
ことが特徴である。
【0035】弾性ローラ6の感光体8に対する荷重を線
圧30g/cm未満の場合には研磨能力が低下して、画
像流れが生じ、200g/cmを越えると削れ量が大き
くて、キズが発生し、画像劣化となる。
【0036】また、弾性ローラ6の弾性部材の硬度が2
0°未満の場合には研磨能力が低下して、画像流れが生
じ、60°を越えると削れ量が大きくて、キズが発生
し、画像劣化となる。
【0037】さらにまた、弾性ローラ6の回転速度を感
光体8に対して1.05倍未満の場合には、研磨能力が
低下して、画像流れが生じ、1.55倍を越えると削れ
量が大きくて、キズが発生し、画像劣化となる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の画像形成装置の実施例を述べ
る。 (例1)本例では、感光体Bを使用した画像形成装置7
の作製例を示す。導電性基板1として、アルミニウム合
金から成る外径30mm、長さ254mmの引き抜き管
の外周面を鏡面加工して洗浄したものを用意し、これを
グロー放電分解成膜装置にセットして、表1に示す成膜
条件によりキャリア注入阻止層4、光導電層2および表
面層3(a−Si1-x x :Hでx値0.95、自由表
面の動的押し込み硬さ100kgf/mm2 )を順次積
層した。
【0039】
【表1】
【0040】上記感光体Bの表面層について、光導電層
2との界面および自由表面のそれぞれ一部を5mm角に
切り出して、各組成をXPS分析(X線光電子分光分
析)により求め、さらに感光体Bの表面層について、自
由表面と光導電層2との界面における動的押し込み硬さ
を、超微小硬度計(島津製作所製DUH−201)を用
いて測定したところ、表2に示す結果が得られた。
【0041】
【表2】
【0042】かくして得られた感光体Bを、それぞれ電
子写真プリンタ(京セラ製FS−3550)に搭載し、
そして、弾性ローラ6の外径を10mmにして、弾性ロ
ーラ6の感光体Bに対する荷重を線圧で80g/cm
に、弾性ローラ6の弾性部材の硬度を30°に、しか
も、弾性ローラ6の回転速度を感光体Bに対して1.1
5倍にして、耐刷実験をおこない、次いで耐刷途中の各
段階で画像評価をおこなって、画像流れと画像劣化の発
生状況を、さらに表面層の削れ量も併せて評価/測定し
たところ、表3に示すような結果が得られた。なお、こ
の感光体Bのような小型のものでは、30万枚の寿命を
有していることで、実用上十分な耐久性が得られる。
【0043】画像流れの評価については、まず、電子写
真プリンタから感光体を加熱するためのヒーターを取り
除き、そして、この電子写真プリンタを、感光体に対す
る耐刷途中の各段階において高温高湿環境下(32℃、85
%RH)に8時間放置し、その後に画像形成を行なっ
て、画像流れの発生状況について評価した。さらに、画
像キズの発生などの画像劣化についても評価した。
【0044】これら画像流れや画像劣化が認められない
場合を〇印で、わずかに発生が認められた場合を△
印で、実用上支障がある程度に発生が認められた場合を
×印で表した。
【0045】
【表3】
【0046】この表から明らかなとおり、本発明の画像
形成装置であれば、画像流れや画像劣化が認められず、
常に良好な画像品質の記録画像が得られた。また、画像
濃度の低下やかぶりの発生・コントラストの低下・解像
度の低下などの問題もなかった。
【0047】(例2)(例1)の画像形成装置に対し
て、さらに弾性ローラ6を使用しない場合、弾性ローラ
6を使用するにせよ、その弾性部材の硬度を15°、あ
るいは30°にした場合について、耐刷実験をおこなっ
た。その結果、表4に示すような結果が得られた。
【0048】
【表4】
【0049】この表から明らかなとおり、硬度30°の
弾性ローラ6を使用した場合には、30万枚の耐刷をお
こなっても画像流れが生じなかった。
【0050】(例3)つぎに(例1)の画像形成装置に
対して、弾性ローラ6の硬度を幾とおりにも変えて、5
万枚の耐刷実験をおこなって、画像流れおよび画像劣化
を測定したところ、表5に示すような結果が得られた。
【0051】
【表5】
【0052】この表から明らかなとおり、硬度20〜6
0°の弾性ローラ6を使用したのがよいことがわかる。
【0053】(例4)(例1)の画像形成装置に対し
て、さらに弾性ローラ6の回転速度を感光体Bに対して
幾とおりにも変えて、耐刷実験をおこなって画像流れを
評価したところ、表6に示すような結果が得られた。
【0054】
【表6】
【0055】また、画像品質に対する問題の発生度合い
についても表7に示すとおりに評価した。これにはジッ
タによる横スジおよびキズの発生が認められない場合を
〇印で、わずかに発生が認められた場合を△印で、
実用上支障がある程度に発生が認められた場合を×印
で表した。
【0056】
【表7】
【0057】これらの表から明らかなとおり、弾性ロー
ラ6の回転速度を感光体Bに対して1.05〜1.55
倍にすると、30万枚の耐刷をおこなっても画像流れが
生じなくて、良好な画像品質が得られた。
【0058】(例5)つぎに(例1)の画像形成装置に
対して、弾性ローラ6の回転速度を感光体Bに対して幾
とおりにも変えて、5万枚の耐刷実験をおこなって、画
像流れおよび画像劣化を測定したところ、表8に示すよ
うな結果が得られた。
【0059】
【表8】
【0060】この表から明らかなとおり、弾性ローラ6
の回転速度を感光体Bに対して1.05〜1.55倍に
するのがよいことがわかる。
【0061】(例6)(例1)の画像形成装置に対し
て、さらに弾性ローラ6の線圧を幾とおりにも変えて、
耐刷実験をおこなって画像流れを評価したところ、表9
に示すような結果が得られた。
【0062】
【表9】
【0063】また、画像品質に対する問題の発生度合い
についても表10に示すとおりに評価した。
【0064】
【表10】
【0065】これらの表から明らかなとおり、弾性ロー
ラ6の線圧を30〜200g/cmにすると、30万枚
の耐刷をおこなっても画像流れが生じなく、良好な画像
品質が得られた。
【0066】(例7)つぎに(例1)の画像形成装置に
対して、弾性ローラ6の線圧を変えて、5万枚の耐刷実
験をおこなって、画像流れおよび画像劣化を測定したと
ころ、表11に示すような結果が得られた。
【0067】
【表11】
【0068】この表から明らかなとおり、弾性ローラ6
の線圧を30〜200g/cmにするとよいことがわか
る。
【0069】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、ドラム
状基板上に光導電層とa−SiC:Hから成る表面層と
が順次積層された感光体を備えた画像形成装置に対し、
線圧30〜200g/cmの荷重で感光体の表面を研磨
する硬度20°〜60°の弾性ローラを配設するととも
に、上記表面層の元素比率を組成式a−Si1-x x
Hと表したときにx値が0.95≦x<1.00であ
り、かつその自由表面の動的押し込み硬さが45〜22
0kgf/mm2 であり、さらに弾性ローラの回転速度
を感光体に対して1.05〜1.55倍にしたことで、
高湿環境下で耐刷を行なっても安定的に画像流れが生じ
なく、さらに30万回以上の耐刷ができる長寿命かつ長
期信頼性の高性能な画像形成装置が提供できた。
【0070】本発明の画像形成装置においては、感光体
に対する加熱を不要として、これによって低コストを達
成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置に搭載する感光体の典型
的な層構成を示す断面図である。
【図2】発明の実施形態に係る感光体の層構成を示す断
面図である。
【図3】本発明の画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
A、B 感光体 1 導電性基板 2 光導電層 3 表面層 4 キャリア注入阻止層 6 弾性ローラ 7 画像形成装置 8 感光体 9 コロナ帯電器 11 トナー 12 現像機 13 被転写材 14 転写器 15 クリーニング手段 16 除電手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラム状基板上に光導電層と水素化アモル
    ファスシリコンカーバイドから成る表面層とが順次積層
    された感光体と、該感光体の表面に電荷を付与する帯電
    手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する露光手段
    と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体表面に形
    成された静電潜像に対してトナー像を感光体の表面に形
    成する現像手段と、上記トナー像を被転写材に転写する
    転写手段と、該転写後に感光体表面の残留トナーを除去
    するクリーニング手段と、転写後に残余静電潜像を除去
    する除電手段と、線圧30〜200g/cmの荷重で感
    光体表面を研磨する硬度20〜60°の弾性ローラを配
    設するとともに、前記表面層の元素比率を組成式a−S
    1-x x :Hと表したときにx値が0.95≦x<
    1.00であり、かつその自由表面の動的押し込み硬さ
    が45〜220kgf/mm2 であり、さらに前記弾性
    ローラの回転速度を感光体の回転速度に対して1.05
    〜1.55倍にしたことを特徴とする画像形成装置。
JP20503697A 1997-07-30 1997-07-30 画像形成装置 Pending JPH1152598A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100232850A1 (en) * 2009-03-16 2010-09-16 Oki Data Corporation Image forming unit and image forming apparatus
JP2015018161A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

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US20100232850A1 (en) * 2009-03-16 2010-09-16 Oki Data Corporation Image forming unit and image forming apparatus
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