JPH1152173A - 光スターカプラ及び光スターカプラの製造方法 - Google Patents

光スターカプラ及び光スターカプラの製造方法

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JPH1152173A
JPH1152173A JP21321497A JP21321497A JPH1152173A JP H1152173 A JPH1152173 A JP H1152173A JP 21321497 A JP21321497 A JP 21321497A JP 21321497 A JP21321497 A JP 21321497A JP H1152173 A JPH1152173 A JP H1152173A
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JP
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optical
reflection
star coupler
bundle
mixing
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JP21321497A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Tsuji
伸彦 辻
Tetsuya Saito
哲哉 斎藤
Takeshi Kobayashi
毅 小林
Yasukazu Sano
安一 佐野
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射された光を低損失で分配する。 【解決手段】 16本の光ファイバ101〜116がバ
ンドル部120に設けられたガイド孔123に一方の端
面121から挿入されている。バンドル部120のミキ
シングロッド130と接合する側の端面122は、各光
ファイバ101〜116の入出力端を含めた平面となっ
ている。その端面122のガイド孔123を除いた領域
には、蒸着ミラーが形成されている。そして、この端面
122が4角柱のミキシングロッド130の一端と接合
され、接着剤によって固定されている。ミキシングロッ
ド130の内部は、外部の空気をエアークラッド140
とした光導波路となっている。ミキシングロッド130
の他方の端部にはホログラム拡散器150が固定されて
いる。このホログラム拡散器150は、ミキシングロッ
ド130内を伝搬し、端部に達した光信号161を、拡
散反射させる機能を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1本の光ファイバか
らの光信号を分岐し、他の複数の光ファイバに均等に分
配するための光スターカプラ及び光スターカプラの製造
方法に関し、特に円柱または角柱のロッドをミキサーと
して用いた光スターカプラ及びそのような光スターカプ
ラの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に光ファイバ等を用いて情報通信綱
を構築するには、1つの光信号を複数の光ファイバに分
岐したり、複敷の光ファイバからの光信号を1つの光フ
ァイバに集めたりする光スターカプラが必要となる。こ
の光スターカプラにはミキシング部が設けられている。
1つの光ファイバへ入射された光信号は、光ファイバが
持っている所定の広がり角で入射時に拡散し、ミキシン
グ部内で全反射を繰り返して伝搬する。その結果、出力
側の複数の光ファイバからは、n個に分岐された光信号
が出射される。この時基本的にミキシング部が長い程、
入力の光信号を均一化できる。ミキシング部の形態とし
ては様々なものがあるが、その1つに円柱または角柱の
ロッド状部材(ミキシングロッド)をミキシング部とし
たものがある。このような光スターカプラの例として、
特開平9−184941号公報に開示された光スターカ
プラがある。
【0003】図8は、従来の光スターカプラの例を示す
図である。この光スターカプラのバンドル部420で
は、16本の光ファイバ401〜416が一括して束ね
られ、四角い筒状の部材の内部に接着剤で固定されてい
る。そして、バンドル部420の端面が、四角柱のミキ
シングロッド430の入出射端に接着剤461で接着さ
れ、固定されている。
【0004】ミキシングロッド430の内部は空気より
も屈折率が十分に高いガラスでできており、外部の空気
をエアークラッド440とした光導波路となっている。
ミキシングロッド430の入出射端には、金属の蒸着ミ
ラー431が設けられている。この蒸着ミラー431
は、ミキシングロッド430内を伝搬する光を反射する
ものであり、各光ファイバ401〜416のコアと一致
する部分を除いて設けられている。
【0005】また、ミキシングロッド430の他方の端
部(反射端)には、ホログラム拡散器450が接着剤4
62で接着され、固定されている。このホログラム拡散
器450は、入射してくる光信号の広がり角よりも大き
く拡散するための微小な凹凸(体積ホログラムの場合に
は屈折率の周期的な変化)と反射ミラーより構成され、
ミキシングロッド430内を伝搬してきた光をより拡散
し、入射した方向へ反射する。
【0006】このような構成の光スターカプラにおい
て、例えば光ファイバ401からミキシングロッドに光
信号471を入射すると、その光信号471はミキシン
グロッド430の中に広がり、ミキシングロッド430
の側面で全反射されながら伝搬し、ホログラム拡散器4
50に達する。すると、ホログラム拡散器450で拡散
反射され、逆方向に伝搬する。この反射光の一部は、蒸
着ミラー431で反射されるが、その他の光信号は光フ
ァイバ401〜416のコアに入射する。蒸着ミラー4
31で反射された光信号471は、ミキシングロッド4
30内の往復を繰り返し、最終的に光ファイバ401〜
416のコアに入射する。
【0007】このようにして、ある一本の光ファイバを
伝搬する光信号を、複数の光ファイバに均等に分岐させ
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のような
光スターカプラでは、バンドル部420の端面における
光ファイバを、規則正しく整列させることが困難である
という問題点があった。
【0009】図9は、従来の光スターカプラのバンドル
部のB−B断面図である。この図に示すように、バンド
ル部420の端部における光ファイバ401〜416は
不規則に配置され、隙間に充たされた接着剤421で固
定されている。光ファイバ401〜416が規則的に配
置されていないのは、光ファイバ401〜416が円形
であり、束ねた際に規則正しく整列させづらいことや、
接着剤421が固化する間に光ファイバ401〜416
の位置がずれてしまうことなどが主な原因である。
【0010】光ファイバの配列が不規則であると、ミキ
シングロッド側に設けた蒸着ミラー431の開口部と、
光ファイバのコアの位置とを正確に一致させて固定する
ことが難しい。そして、位置合わせが正確でないと、分
配すべき光信号の損失が増加し、伝送距離を長くするこ
とができなくなってしまう。
【0011】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、入射された光を低損失で分配することが可能
な光スターカプラを提供することを目的とする。また、
本発明の他の目的は、入射された光を低損失で分配する
ことが可能な光スターカプラの製造方法を提供すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、光スターカプラに係る第1の発明では、1つの光信
号を複数に分岐させる光スターカプラにおいて、挿入端
から接合端へ貫通する複数のガイド孔が整列して設けら
れ、前記接合端において端部が揃うように、複数の光フ
ァイバが前記ガイド孔に前記挿入端側から挿入されたバ
ンドル部と、入出射端から反射端にかけて光導波路が形
成され、前記入出射端における前記光導波路が前記複数
の光ファイバの端部のコアを覆うようにして前記バンド
ル部に接合されたミキシング部と、前記ミキシング部の
前記反射端に接合され、前記ミキシング部の前記反射端
に達した光を拡散反射する光拡散反射部と、を有するこ
とを特徴とする光スターカプラが提供される。
【0013】このような光スターカプラによれば、ガイ
ド孔に挿入された光ファイバは、バンドル部の接合端に
おいて、ガイド孔に沿って規則的に配置され、バンドル
部とミキシングロッドとの接合部における位置ずれが低
く押さえられる。
【0014】また、光スターカプラに係る第2の発明で
は、1つの光信号を複数に分岐させる光スターカプラに
おいて、複数のプラスチック光ファイバの角柱形状の端
部が束ねられたバンドル部と、入出射端から反射端にか
けて光導波路が形成され、前記入出射端における前記光
導波路が前記複数のプラスチック光ファイバの端部のコ
アを覆うようにして前記バンドル部に接合されたミキシ
ング部と、前記ミキシング部の前記反射端に接合され、
前記ミキシング部の前記反射端に達した光を拡散反射す
る光拡散反射部と、を有することを特徴とする光スター
カプラが提供される。
【0015】このような光スターカプラによれば、プラ
スチック光ファイバの端部が角柱状であることから、バ
ンドル部の端面のほとんどの領域が各プラスチック光フ
ァイバのコアで占められる。そのため、ミキシングロッ
ドの反射端で反射された光信号のほとんどが、何れかの
プラスチック光ファイバのコアに入射する。
【0016】また、光スターカプラに係る第3の発明で
は、1つの光信号を複数に分岐させる光スターカプラに
おいて、複数の光ファイバの端部が束ねられたバンドル
部と、入出射端から反射端にかけて形成された光導波路
と、前記入出射端の前記複数の光ファイバの端部のコア
に合致すべき位置を除いた領域に蒸着された反射ミラー
と、前記反射ミラーを覆うように設けられた保護膜とを
具備し、前記入出射端における前記光導波路が前記複数
の光ファイバの端部のコアを覆うようにして前記バンド
ル部に接合されたミキシング部と、前記ミキシング部の
前記反射端に接合され、前記ミキシング部の前記反射端
に達した光を拡散反射する光拡散反射部と、を有するこ
とを特徴とする光スターカプラが提供される。
【0017】このような光スターカプラによれば、蒸着
により設けられた反射ミラー上に保護膜が形成されてい
るため、反射ミラーが湿気の影響を受けずにすむ。ま
た、光スターカプラの製造方法に係る第1の発明では、
1つの光信号を複数に分岐させる光スターカプラの製造
方法において、挿入端から接合端へ貫通する複数のガイ
ド孔が整列して設けられたバンドル用部材の前記複数の
ガイド孔に対し、前記接合端において端部が揃うように
複数の光ファイバを前記挿入端側から挿入することによ
りバンドル部を形成し、入出射端から反射端にかけて光
導波路が形成されたミキシング部を、前記入出射端にお
ける前記光導波路が前記複数の光ファイバの端部のコア
を覆うようにして、前記バンドル部に接合し、前記ミキ
シング部の前記反射端に達した光を拡散反射する光拡散
反射部を、前記ミキシング部の前記反射端に接合する、
ことを特徴とする光スターカプラの製造方法が提供され
る。
【0018】このような製造方法で光スターカプラを製
造すれば、各光ファイバをガイド孔に挿入することでバ
ンドル部が形成できるため、ガイド孔を規則正しく設け
ておけば、バンドル部の端部での光ファイバが規則正し
く配置された光スターカプラが製造される。
【0019】また、光スターカプラの製造方法に係る第
2の発明では、1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
ーカプラの製造方法において、複数のプラスチック光フ
ァイバの端部を変形強制用治具を用いて加熱圧縮するこ
とにより、複数のプラスチック光ファイバの端部を角柱
状に変形させ、変形した端部を束ねることによりバンド
ル部を形成し、入出射端から反射端にかけて光導波路が
形成されたミキシング部を、前記入出射端における前記
光導波路が前記複数の光ファイバの端部のコアを覆うよ
うにして、前記バンドル部に接合し、前記ミキシング部
の前記反射端に達した光を拡散反射する光拡散反射部
を、前記ミキシング部の前記反射端に接合する、ことを
特徴とする光スターカプラの製造方法が提供される。
【0020】このような製造方法で光スターカプラを製
造すれば、プラスチック光ファイバを用いたことによ
り、その端部を容易に矩形することができ、バンドル部
の端部のほとんどの領域が光ファイバのコアで占められ
た光スターカプラが製造される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形
態の光スターカプラを示す図である。本発明の光スター
カプラでは、16本の光ファイバ101〜116がバン
ドル部120に設けられたガイド孔123に一方の端面
(挿入端)121から挿入されている。バンドル部12
0のミキシングロッド130と接合する側の端面(接合
端)122は、各光ファイバ101〜116の入出力端
を含めた平面となっている。その端面122のガイド孔
123を除いた領域には、蒸着ミラーが形成されてい
る。そして、この端面122が四角柱のミキシングロッ
ド130の一端(入出射端)と接合され、接着剤によっ
て固定されている。
【0022】ミキシングロッド130の内部は空気より
も屈折率が十分に高いガラスでできており、外部の空気
をエアークラッド140とした光導波路となっている。
ミキシングロッド130の他方の端部(反射端)にはホ
ログラム拡散器150が固定されている。なお、このミ
キシングロッド130は、四角柱であるが、それ以外の
5角柱や六角柱、もしくは円柱であってもよい。六角以
下の角柱であれば、内部を伝搬する光信号を側面におい
て不規則に反射させ、出射する際の光信号の強度を均等
に分布させることができる。
【0023】このホログラム拡散器150は、従来と同
様にミキシングロッド130内を伝搬し、端部に達した
光信号161を、拡散反射させる機能を有している。ホ
ログラム拡散器150としては、体積ホログラムを用い
ることができる。体積ホログラムは、フォトポリマなど
の感光材にコヒーレントな拡散光を照射して露光するこ
とで得られる。この照射する拡散光の拡散角の範囲、強
度分布、波長、感光材への入射角などを選ぶことで、所
望の光拡散特性を持つホログラムが得られる。
【0024】図2は、バンドル部の拡大図である。
(A)は端面122の拡大図であり、(B)はA−A断
面図である。バンドル部120には、四角形の筒状をし
た外枠125の内部に、16個のガイド孔123a〜1
23pが設けられている。ガイド孔123a〜123p
は、光ファイバ101〜116の直径とほぼ同じ内径を
有している。そして、光ファイバ101〜116がガイ
ド孔123a〜123pに挿入されている。また、端面
122におけるガイド孔123a〜123p以外の領域
には、蒸着ミラー124が形成されている。このよう
に、予めガイド孔123a〜123pを設けておけば、
容易に光ファイバを整列させることができる。また、バ
ンドル部120の材質はガラスである必要がないため、
蒸着ミラーは124の素材として、金属(例えば金、銅
など)または誘電体膜を用いることができる。もし、金
で蒸着ミラー124を形成すれば、湿気による劣化がな
くなる。
【0025】以上のような構成の光スターカプラにおい
て、例えば光ファイバ101からミキシングロッド13
0に光信号161を入射すると、その光信号161はミ
キシングロッド130の中に広がり、ミキシングロッド
130の側面で全反射されながら伝搬し、ホログラム拡
散器150に達する。すると、ホログラム拡散器150
で拡散反射され、逆方向に伝搬する。その反射光が入射
端に達すると、一部の光信号161は蒸着ミラー124
で反射され、それ以外の光信号は各光ファイバ101〜
116のコアに入射する。蒸着ミラー124で反射され
た光信号161は、ミキシングロッド130内の往復を
繰り返し、最終的に光ファイバ101〜116のコアに
入射する。
【0026】このようにして、1本の光ファイバを伝搬
する光信号を、複数の光ファイバに分配することができ
る。このとき、本発明の光スターカプラは、バンドル部
120側に蒸着ミラー124が形成されているため、バ
ンドル部120とミキシングロッド130とを固定する
際に、微妙な位置調整をする必要がない。そのため、バ
ンドル部120とミキシングロッド130との結合作業
が容易になるとともに、位置が微妙にずれていたとして
も分配すべき光信号が損失することはない。その結果、
光信号の低損失化を図ることができ、伝送距離が延び
る。
【0027】また、バンドル部120における光ファイ
バ101〜116が縦と横とに一直線に規則的に配置さ
れているため、もしミキシングロッド130側に蒸着ミ
ラーが形成されていても、光ファイバ101〜116の
コアと蒸着ミラーの除去されている部分とを合致させる
のが容易である。したがって、分配すべき光信号の低損
失化を図ることができる。
【0028】また、バンドル部に蒸着ミラー124を形
成したことは、製造工程の短縮につながる。例えば、ミ
キシングロッド130に蒸着ミラー124を形成するに
は、レジストの塗布、加熱、露光、現像、蒸着及び隔離
の各工程が必要となる(この工程の詳細は、後述する第
3の実施の形態とともに図6、図7を用いて説明す
る)。一方、図2に示したバンドル部120に蒸着ミラ
ーを形成するには、蒸着の工程のみを行えばよい。すな
わち、端面122全体に蒸着の処理を施しても、ガイド
孔123a〜123pの部分には金属が蒸着されないた
め、レジストの塗布や現像といった作業をする必要がな
い。したがって、ミキシングロッド130に蒸着ミラー
を形成するには、8つの製造工程が必要であるのに対
し、バンドル用部材に蒸着ミラー124を形成するに
は、1つの製造工程でよい。
【0029】ここで、第1の実施の形態の光スターカプ
ラの製造方法を説明する。まず、ガイド孔123a〜1
23pが設けられたバンドル用部材の一方の端面122
に銅を蒸着し、蒸着ミラー124を形成する。次に、バ
ンドル用部材のガイド孔123a〜123pの内面に接
着剤を塗布し、蒸着ミラー124の形成されていない方
の端面121から光ファイバ101〜116を挿入す
る。このとき、挿入した光ファイバ101〜116の端
部が、蒸着ミラー124が形成された方の端面122と
同一平面を形成するように挿入する。これにより、バン
ドル部120が形成される。
【0030】このバンドル部120を、ミキシングロッ
ド130の一方の端部(入出射端)に接合し、接着剤で
固定する。このとき、ミキシングロッド130の端部
が、光ファイバ101〜116のコアを覆うように接合
する。そして、ミキシングロッドの他方の端部(反射
端)に、ホログラム拡散器150を接合し、接着剤で固
定する。
【0031】このようにして、第1の実施の形態の光ス
ターカプラが製造できる。次に、本発明の第2の実施の
形態について説明する。第2の実施の形態は、バンドル
部における光ファイバの断面形状を四角にして、結合部
におけるデッドエリア(光ファイバのコア以外のエリ
ア)を少なくしたものである。
【0032】図3は、本発明の第2の実施の形態の光ス
ターカプラを示す図である。本実施の形態に係る光スタ
ーカプラは、16本の光ファイバ201〜216が一括
して束ねられ、バンドル部220において2つのL字形
の変形強制治具221,222に挟まれている。これに
より、光ファイバ201〜216の端部は、角柱状には
なっている。そして、バンドル部220の端面が、四角
柱のミキシングロッド230の一端に接合され、接着剤
で固定されている。
【0033】ミキシングロッド230の内部は空気より
も屈折率が十分に高いガラスでできており、外部の空気
をエアークラッド240とした光導波路となっている。
ミキシングロッド230の他方の端部にはホログラム拡
散器250が接合され、接着剤で固定されている。
【0034】図4は、バンドル部の製造工程を示す図で
ある。この図は、バンドル部220の端部の拡大図であ
る。 [S1]断面形状が円形の16本のプラスチックファイ
バ201〜216を束ねて、2つのL字形の変形強制治
具221,222内に収納する。 [S2]変形強制治具221,222を、プラスチック
ファイバ201〜216が変形し、解ける温度に加熱す
る。概略の加熱温度は、例えばアクリル系のファイバの
場合変形温度からガラス転移点温度で約80〜100
℃、PC(ポリカーボネート)系の場合約120〜15
0℃である。
【0035】所定温度に加熱された後、一方の変形強制
治具221から斜めに圧力をかける。これにより、プラ
スチックファイバ201〜216の断面が矩形になると
ともに、バンドル部220の断面寸法が、ミキシングロ
ッド230の断面寸法と同等になる。
【0036】なお、加圧の際には、過剰変形を防止する
ために、加圧側のL字の変形強制治具221は、もう一
方の変形強制治具222に接触してファイバへの加圧が
とまるように変形強制治具221,222の寸法を設定
している。
【0037】このようにして、バンドル部220とミキ
シングロッドとの結合時のデッドエリアが少なくなり、
損失が少なくなる。すなわち、デッドエリアが存在した
場合には、その領域に反射ミラーを設け、その領域に照
射された光を再度ミキシングロッド内を往復させる必要
がある。ところが、ミキシングロッドの往復を繰り返す
毎に光信号が損失する。そのため、デッドエリアが少な
いことは、光信号の損失の低減につながり、伝送距離を
長くすることができる。
【0038】また、デッドエリアが少ないため、結合部
における反射ミラーが不要となり、製造コストが低減さ
れる。ところで、バンドル部220の端面には、光ファ
イバ201〜216のクラッドが占める領域もあるが、
光ファイバ201〜216のクラッドの厚さは、コアの
径に比べ非常に薄い。例えば、直径1mmの光ファイバ
の場合、コア径が980μm程度であり、その外側に、
厚さ10μm程度のクラッドが形成されている。したが
って、バンドル部220の端面にクラッドが表れていて
も、光信号の損失に対する影響は微少である。
【0039】なお、図4に示したようにしてバンドル部
220を形成した後、第1の実施の形態と同様に、バン
ドル部220、ミキシングロッド230及びホログラム
拡散器250を接合し、接着材で固定することにより、
第2の実施の形態の光スターカプラを製造することがで
きる。
【0040】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。第3の実施の形態は、ミキシングロッド側に
蒸着ミラーを形成しながらも、光信号の損失を低減させ
るものである。
【0041】すなわち、ミキシングロッド側に蒸着ミラ
ーを形成することは可能であるが、ミキシングロッドは
ガラスで作られている場合が多く、その場合には、蒸着
する金属として銅(Cu)が用いられていた。それは、
金やアルミは接着力が弱く、ガラス表面に安定して蒸着
させることが困難であるのに対し、銅は、ガラス表面に
直接形成でき、且つ反射率の高い金属ミラーを形成可能
だからである。
【0042】しかし、銅の蒸着ミラーは湿気により劣化
する。そのため、継続して使用していると、光信号の損
失が増大する。したがって、入射された光の低損失化を
継続して実現するには、銅の蒸着ミラーの耐久性を向上
する必要がある。
【0043】そこで、以下のようにして、銅蒸着ミラー
の耐久性を向上させた。図5は、第3の実施の形態の光
スターカプラを示す図である。本実施の形態に係る光ス
ターカプラは、16本の光ファイバ301〜316が一
括して束ねられ、バンドル部320において束ねられて
いる。そして、バンドル部320の端面が、四角柱のミ
キシングロッド330の一端に、接着剤361で接着さ
れている。
【0044】ミキシングロッド330の内部は空気より
も屈折率が十分に高いガラスでできており、外部の空気
をエアークラッド340とした光導波路となっている。
ミキシングロッド330のバンドル部320と接合する
側の端部には、保護膜付き蒸着ミラー331が形成され
ている。この保護膜付き蒸着ミラー331は、銅の蒸着
ミラーと、その上に形成されたSiO2 膜とからなる。
ミキシングロッド330の他方の端部にはホログラム拡
散器350が接着剤362で接着されている。
【0045】以下に、保護膜付き蒸着ミラーの形成工程
を説明する。図6は、保護膜付き蒸着ミラーの形成工程
の前半を示す図である。 [S11]ミキシングロッド330の端部をレジスト液
に浸すことにより、ミキシングロッド330の端部にレ
ジスト371を塗布する。このとき、レジストの厚さは
数μmとする。 [S12]ホットプレートを用い、ミキシングロッド3
30の端部を85°Cで30分間加熱する。 [S13]レジスト371に対して結合すべき光ファイ
バのバンドル部320を用いて白色光を50分間照射
し、レジスト371を露光する。これにより、バンドル
部320の端部における光ファイバの配置にしたがっ
て、レジスト371が露光される。 [S14]レジスト371を現像する。これにより、光
ファイバのコアと合致する部分に限って、レジスト37
1が残される。
【0046】図7は、保護膜付き蒸着ミラーの形成工程
の後半を示す図である。 [S15]ホットプレートを用い、ミキシングロッド3
30の端部を85°Cで30分間加熱する。 [S16]Cuを厚さ0.1μmで蒸着し、Cuの膜3
72を形成する。 [S17]レジスト371の部分に針で穴を空けた後、
綿棒で残っているレジスト371を削る。これにより、
レジスト371の上に蒸着されたCuの膜372が除去
される。 [S18]ミキシングロッド330の端部に、蒸着ミラ
ー331aの上からSiO2 膜331bをコーティング
する。
【0047】このようにして、ミキシングロッド330
に保護膜付き蒸着ミラー331を形成することができ
る。これにより、銅蒸着ミラーが湿気により劣化するこ
とがなくなり、耐久性が向上する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように光スターカプラに係
る第1の本発明では、ガイド孔に挿入された光ファイバ
は、バンドル部の接合端において、ガイド孔に沿って規
則的に配置され、バンドル部とミキシングロッドとの接
合部における位置ずれが低く押さえられる。そのため、
位置ずれに起因する光信号の損失を低減することができ
る。
【0049】また、光スターカプラに係る第2の発明で
は、光ファイバの端部が角柱状に変形されていることか
ら、バンドル部の端面のほとんどの領域が各光ファイバ
のコアで占められ、ミキシングロッドの反射端で反射さ
れた光信号のほとんどが、何れかの光ファイバのコアに
入射するため、ミキシングロッド内の往復を繰り返すこ
とによる光信号の損失を低減することができる。
【0050】また、光スターカプラに係る第3の発明で
は、蒸着により設けられた反射ミラー上に保護膜が形成
されているため、反射ミラーが湿気の影響を受けずにす
む。その結果、反射ミラーが湿気の影響により劣化せず
にすみ、長期間に渡る使用においても、光信号の損失が
増大せずにすむ。
【0051】また、光スターカプラの製造方法に係る第
1の発明では、各光ファイバをガイド孔に挿入すること
でバンドル部を形成するため、ガイド孔を規則正しく設
けておけば、バンドル部の端部での光ファイバを規則正
しく配置することがきる。その結果、バンドル部とミキ
シングロッドの接合時の位置合わせが容易となり、位置
のずれが低く押さえられ、光信号の損失の少ない光スタ
ーカプラを製造できる。
【0052】また、光スターカプラの製造方法に係る第
2の発明では、各光ファイバの端部を矩形として、バン
ドル部の端部のほとんどの領域が光ファイバのコアで占
められるようにしたため、ミキシングロッド内の往復を
繰り返すことによる光信号の損失を低減した光スターカ
プラを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光スターカプラを
示す図である。
【図2】バンドル部の拡大図である。(A)は端面12
1の拡大図であり、(B)はA−A断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の光スターカプラを
示す図である。
【図4】バンドル部の製造工程を示す図である。
【図5】第3の実施の形態の光スターカプラを示す図で
ある。
【図6】保護膜付き蒸着ミラーの形成工程の前半を示す
図である。
【図7】保護膜付き蒸着ミラーの形成工程の後半を示す
図である。
【図8】従来の光スターカプラの例を示す図である。
【図9】従来の光スターカプラのバンドル部のB−B断
面図である。
【符号の説明】
101〜116 光ファイバ 120 バンドル部 121,122 端面 123 ガイド孔 130 ミキシングロッド 140 エアークラッド 150 ホログラム拡散器 161 光信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 安一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
    ーカプラにおいて、 挿入端から接合端へ貫通する複数のガイド孔が整列して
    設けられ、前記接合端において端部が揃うように、複数
    の光ファイバが前記ガイド孔に前記挿入端側から挿入さ
    れたバンドル部と、 入出射端から反射端にかけて光導波路が形成され、前記
    入出射端における前記光導波路が前記複数の光ファイバ
    の端部のコアを覆うようにして前記バンドル部に接合さ
    れたミキシング部と、 前記ミキシング部の前記反射端に接合され、前記ミキシ
    ング部の前記反射端に達した光を拡散反射する光拡散反
    射部と、 を有することを特徴とする光スターカプラ。
  2. 【請求項2】 前記ミキシング部は、六角以下の両底面
    が前記入出射端と前記反射端とになるように形成された
    角柱体であることを特徴とする請求項1記載の光スター
    カプラ。
  3. 【請求項3】 前記バンドル部は、前記接合端における
    前記複数のガイド孔を除いた領域に、反射ミラーが蒸着
    されていることを特徴とする請求項1記載の光スターカ
    プラ。
  4. 【請求項4】 1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
    ーカプラにおいて、 複数のプラスチック光ファイバの角柱形状の端部が束ね
    られたバンドル部と、 入出射端から反射端にかけて光導波路が形成され、前記
    入出射端における前記光導波路が前記複数のプラスチッ
    ク光ファイバの端部のコアを覆うようにして前記バンド
    ル部に接合されたミキシング部と、 前記ミキシング部の前記反射端に接合され、前記ミキシ
    ング部の前記反射端に達した光を拡散反射する光拡散反
    射部と、 を有することを特徴とする光スターカプラ。
  5. 【請求項5】 1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
    ーカプラにおいて、 複数の光ファイバの端部が束ねられたバンドル部と、 入出射端から反射端にかけて形成された光導波路と、前
    記入出射端の前記複数の光ファイバの端部のコアに合致
    すべき位置を除いた領域に蒸着された反射ミラーと、前
    記反射ミラーを覆うように設けられた保護膜とを具備
    し、前記入出射端における前記光導波路が前記複数の光
    ファイバの端部のコアを覆うようにして前記バンドル部
    に接合されたミキシング部と、 前記ミキシング部の前記反射端に接合され、前記ミキシ
    ング部の前記反射端に達した光を拡散反射する光拡散反
    射部と、 を有することを特徴とする光スターカプラ。
  6. 【請求項6】 前記ミキシング部は、銅を蒸着すること
    によって前記反射ミラーが形成されていることを特徴と
    する請求項5記載の光スターカプラ。
  7. 【請求項7】 1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
    ーカプラの製造方法において、 挿入端から接合端へ貫通する複数のガイド孔が整列して
    設けられたバンドル用部材の前記複数のガイド孔に対
    し、前記接合端において端部が揃うように複数の光ファ
    イバを前記挿入端側から挿入することによりバンドル部
    を形成し、 入出射端から反射端にかけて光導波路が形成されたミキ
    シング部を、前記入出射端における前記光導波路が前記
    複数の光ファイバの端部のコアを覆うようにして、前記
    バンドル部に接合し、 前記ミキシング部の前記反射端に達した光を拡散反射す
    る光拡散反射部を、前記ミキシング部の前記反射端に接
    合する、 ことを特徴とする光スターカプラの製造方法。
  8. 【請求項8】 1つの光信号を複数に分岐させる光スタ
    ーカプラの製造方法において、 複数のプラスチック光ファイバの端部を変形強制用治具
    を用いて加熱圧縮することにより、複数のプラスチック
    光ファイバの端部を角柱状に変形させ、変形した端部を
    束ねることによりバンドル部を形成し、 入出射端から反射端にかけて光導波路が形成されたミキ
    シング部を、前記入出射端における前記光導波路が前記
    複数の光ファイバの端部のコアを覆うようにして、前記
    バンドル部に接合し、 前記ミキシング部の前記反射端に達した光を拡散反射す
    る光拡散反射部を、前記ミキシング部の前記反射端に接
    合する、 ことを特徴とする光スターカプラの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010037798A (ko) * 1999-10-20 2001-05-15 이명일 경면 반사를 이용한 광 전송 튜브

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010037798A (ko) * 1999-10-20 2001-05-15 이명일 경면 반사를 이용한 광 전송 튜브

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