JP3915446B2 - 光分岐装置および光カプラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号光を分岐する光分岐装置、および信号光を分岐または結合する光カプラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、入射された信号光を複数に分岐して出力する光分岐装置は、種々のタイプのものが提案されている。その中で、構成が簡単で容易に実現できる光分岐装置として、例えば、シート状の透光性媒体に複数の光ファイバを整列させて接続するものがある。
【0003】
図4はこの種の光分岐装置の一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X断面図である。本装置は、図のように、シート状の透光性媒体41を備え、その一端に複数の光ファイバ42を整列させて接続する。光ファイバ42は、中心部のコア43と、コアを取り囲むクラッド44と、クラッドを取り囲む被覆45とから構成される。図4(a)において、透光性媒体41の光ファイバ接続端面とは反対側の端面から入射された信号光は、透光性媒体41内に拡散して矢印方向に伝達され、複数の光ファイバ42にそれぞれ入力される。これにより信号光の分岐が行われる。
【0004】
また、この光分岐装置と同様にして、信号光を分岐または結合する光カプラを作製することができる。この場合は、シート状の透光性媒体の両端に複数の光ファイバが整列して接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透光性媒体41と光ファイバ42とが光学的に結合されるのはコア43の部分であり、それ以外の部分では、図4(b)の斜線部で示すように、信号光が光ファイバに伝達されない。そのため、上述のような光分岐装置や光カプラでは、透光性媒体と光ファイバとの接続部分において光の結合損失が大きいという問題がある。この結合損失は、特に光ファイバの被覆やクラッド部分がコア径に比べて厚いほど著しい。
【0006】
従って本発明の目的は、透光性媒体と光ファイバ間の光学的な結合損失が小さい光分岐装置および光カプラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、複数の光出射部が形成された光分岐部を有するブロードキャスト型の透光性媒体と、前記各光出射部にそれぞれ光学的に結合された複数の光ファイバとを備えた光分岐装置により、達成される。
【0008】
ここで、前記各光出射部の大きさは、前記光ファイバのコア径に概ね等しいことが好ましいが、前記光ファイバのコア径の0.8倍〜1.0倍とすることができる。また、隣接する光出射部間の距離が、前記光ファイバの外径よりも大きいことが好ましい。また、前記光分岐部は、前記各光出射部を形成した複数の段差部を有するものとすることができる。この段差部は光を反射する45度面を有することができる。さらに、前記透光性媒体の光入射部に光の拡散手段を備えることができる。また、前記透光性媒体はシート状とし、前記光ファイバのコア径と光ファイバ本数の積の値に相当する幅を有することが好ましい。
【0009】
本発明に係る光カプラは、一つ又は複数の光入出射部が形成された複数の光分岐・結合部を有するブロードキャスト型の透光性媒体と、前記各光分岐・結合部の光入出射部にそれぞれ光学的に結合された複数の光ファイバとを備えて構成される。ここで、前記各光入出射部の大きさは、前記光ファイバのコア径に概ね等しいことが好ましいが、前記光ファイバのコア径の0.8倍〜1.0倍とすることができる。
このように構成することにより、透光性媒体と光ファイバ間の光学的な結合損失が小さい光分岐装置および光カプラを得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る光分岐装置の一実施例を示す図である。本光分岐装置は、図示のように、ブロードキャスト型のシート状の透光性媒体10と複数の光ファイバ11とを備える。この透光性媒体10は、複数の光出射部12が形成された光分岐部13と、好ましくは光入射部に光の拡散手段14とを有する。光分岐部13は、各光出射部12が形成される部分にそれぞれ段差部18を有する。この段差部18には光を反射する45度面が形成されている。この45度面は、光が反射しやすいように研磨されていることが好ましく、場合によっては金属膜などを蒸着してもよい。透光性媒体10の材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィンのようなプラスチック材料、又は無機ガラス等を用いることができる。
【0011】
一方、各光ファイバ11は、それぞれコア15とクラッド/被覆16とから構成されており、コア15がそれぞれ光出射部12と光学的に良好に結合されるように透光性媒体10上に配置される。
【0012】
図2は各種光ファイバの例を示すもので、(a)はステップインデックス型プラスチック光ファイバ(SI−POF)、(b)は均一型プラスチック光ファイバ(H−POF)、(c)はグレーデッドインデックス型プラスチック光ファイバ(GI−POF)のそれぞれ断面図である。同図(a)のSI−POFは、コア21の径(0.98mm)に比べて、クラッド22の層自体は非常に薄いが、被覆23の外径は2.2mmであり大きい。同図(b)のH−PCFは、被覆がない状態でコア21’の径(200μm)に対してクラッド22’の層は比較的厚く、その外径(230μm)が大きくなる。また、同図(c)のGI−POFも一般的にコア21’’の径(〜120μm)に対してクラッド22’’の層は厚く、その外径(200μm)が大きい。本例では、光ファイバの材料をプラスチックとしたが、もちろんガラスでもよい。本発明では、光学的な結合損失を小さくするため、使用される光ファイバのコアとクラッド/被覆の径に適合する光分岐部を有する透光性媒体が選択され、または使用される透光性媒体の光分岐部に適合する径のコアとクラッド/被覆を有する光ファイバが選択される。
【0013】
次に、本光分岐装置の動作を説明する。本光分岐装置は、光の拡散手段14を備えた光入射部に光学的に結合された、例えば光ファイバ17を通して信号光を透光性媒体10に入射する。入射した信号光は拡散手段14により拡散され、透光性媒体10内をブロードキャストされ、光分岐部13の各段差部18に分岐して伝達される。この段差部18には光を反射する45度面が形成されており、これにより信号光はその進行方向が90度曲げられ、各光出射部12を介してそれぞれ光ファイバ11に出射される。この光出射部12の大きさ(例えば、正方形の一辺の長さ)は、光結合の損失を小さくするため、コア15の直径(コア径)に概ね等しくされることが好ましいが、かならずしも同じでなくても良く、例えば0.8倍〜1.0倍であっても良い。また、複数の光ファイバの配列に起因する光の漏れを防止するため、隣接する光出射部間の距離が、光ファイバの外径よりも大きいことが好ましい。さらに、透光性媒体10が、光ファイバ11のコア径と光ファイバ本数との積の値に相当する幅を有することが好ましい。
【0014】
図3は、本発明に係る光カプラの一実施例を示す断面図である。本実施例は4対4ポートを有する光カプラであり、図示のように、ブロードキャスト型のシート状の透光性媒体30と透光性媒体の両側に接続された複数の光ファイバ31、32とを備える。透光性媒体30は、両側に複数の光入出射部33、34が形成された光分岐・結合部35、36を有する。光分岐・結合部35、36は、各光入出射部33、34が形成される部分にそれぞれ段差部37、38を有する。この段差部37、38には光を反射する45度面が形成されている。この45度面は、光が反射しやすいように研磨され、または金属膜などが蒸着される。さらに、光入出射部33、34または45度面に、光を均一に分岐するための拡散手段を設けることが好ましい。透光性媒体30の材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィンのようなプラスチック材料、又は無機ガラス等を用いることができる。
【0015】
また、各光ファイバ31、32は、それぞれコア51、52とクラッド/被覆53、54とから構成されており、コア51、52がそれぞれ光入出射部33、34と光学的に良好に結合されるように透光性媒体30上に配置される。
【0016】
次に、本光カプラの動作を説明する。本光カプラは、例えば1つ又は複数の光ファイバ31を通して信号光を透光性媒体30に入射する。この信号光は光入出射部33に入射され、45度面で反射拡散されて透光性媒体30内をブロードキャストされ、光分岐・結合部36の各段差部38に分岐して伝達される。この段差部38には光を反射する45度面が形成されており、これにより信号光はその進行方向が90度曲げられ、各光入出射部34を介してそれぞれ複数の光ファイバ32に出射される。この逆の経路も可能であり、1つ又は複数の光ファイバ32を通して透光性媒体30に入射された信号光は、上記と同様にして透光性媒体30内をブロードキャストされ、光分岐・結合部35を介して複数の光ファイバ31に出射される。この光入出射部33、34の大きさ(例えば、正方形の一辺の長さ)は、光結合の損失を小さくするため、コア51、52の直径(コア径)に概ね等しくされることが好ましいが、かならずしも同じでなくても良く、例えば0.8倍〜1.0倍であっても良い。また、複数の光ファイバの配列に起因する光の漏れを防止するため、隣接する光入出射部間の距離が、光ファイバの外径よりも大きいことが好ましい。
【0017】
このように本発明では、入射された信号光を複数の光ファイバへ分岐させる光分岐装置において、光ファイバのコア径に対して被覆などの外径が大きい場合であっても、コアに入射しない光を少なくし損失を小さくすることが可能となる。また、被覆をとって接続させる場合であっても、コア径に対してクラッド径が大きい場合が考えられるが、本発明によればコアに入射しない光を少なくし損失を小さくすることが可能となる。さらに同様の構成を入射側に適用することで損失の少ない光カプラを実現することが可能となる。このように構成することにより、従来に比べて2〜5割の損失改善が図られる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、透光性媒体と光ファイバ間の光学的な結合損失が小さい光分岐装置および光カプラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光分岐装置の一実施例を示す図である。
【図2】各種光ファイバの例を示すもので、(a)はステップインデックス型プラスチック光ファイバ(SI−POF)、(b)は均一型プラスチック光ファイバ(H−POF)、(c)はグレーデッドインデックス型プラスチック光ファイバ(GI−POF)のそれぞれ断面図である。
【図3】本発明に係る光カプラの一実施例を示す断面図である。
【図4】従来の光分岐装置の一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X断面図である。
【符号の説明】
10 透光性媒体
11、17 光ファイバ
12 光出射部
13 光分岐部
14 光の拡散手段
15 コア
16 クラッド/被覆
18 段差部
Claims (2)
- 複数の光入出射部が形成された二つの光分岐・結合部を有する透光性媒体と、前記各光分岐・結合部の光入出射部にそれぞれ光学的に結合された複数の光ファイバとを備え、隣接する光入出射部間の距離が前記光ファイバの外径よりも大きく、前記光分岐・結合部が前記各光入出射部を形成した複数の段差部を有し、前記段差部が光を反射する45度面を有することを特徴とする光カプラ。
- 前記光入出射部または45度面に、光を均一に分岐するための拡散手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の光カプラ。
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