JPH1152054A - 前方測距装置の異常検出方法 - Google Patents

前方測距装置の異常検出方法

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JPH1152054A
JPH1152054A JP9208075A JP20807597A JPH1152054A JP H1152054 A JPH1152054 A JP H1152054A JP 9208075 A JP9208075 A JP 9208075A JP 20807597 A JP20807597 A JP 20807597A JP H1152054 A JPH1152054 A JP H1152054A
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distance measuring
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Hirobumi Higashida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前方測距装置の異常を容易に検出することが
できる異常検出方法を提供すること。 【解決手段】 車両2の前方対象物との距離を測定する
前方測距装置の異常を検出するための異常検出域22に
車両2を停止し、前方に設けられた目標測定物30まで
の距離を前方測距装置によって測定し、異常検出域22
から目標測定物30までの実際の距離と、前方測距装置
によって測定された測定距離とに基づいて前方測距装置
の異常を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載され、
前方対象物との距離を測定する前方測距装置の異常を検
出する異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両の安全走行用装置の一つ
として前方測距装置の研究、開発が行われている。この
ような前方測距装置は、前方に向けて電波を発信する発
信手段と、前方対象物、たとえば前方を走行する車両か
らの反射電波を受信する受信手段と、前方対象物までの
距離を演算するための演算手段とを備え、演算手段は、
発信手段および受信手段からの信号に基づいて上記距離
を演算する。
【0003】たとえば、高速自動車道路を長時間走行す
る場合、この前方測距装置を利用することによって前方
車両との車間距離を安全な間隔に保つことができる。ま
た、前方車両に接近したときに警報等を発するように構
成することによって、前方車両との衝突を未然に防ぐこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前方測距装置に異常が
発生している場合、たとえば部品等の故障、寿命により
距離を正確に測定することができない場合には、前方車
両までの測定車間距離と実際の車間距離とが大きく相違
し、車両の走行安全上好ましくない。特に、前方測距装
置が実際の車間距離よりも異常に大きい値として測定す
るときには、実際の車間距離は測定車間距離よりも非常
に小さく、したがって前方測距装置の測定値を信用して
運転すると前方車両に異常に接近するようになり、事故
等の原因となる。
【0005】本発明の目的は、前方測距装置の異常を容
易に検出することができる異常検出方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の前方対
象物との距離を測定する前方測距装置の異常を検出する
ための異常検出域に車両を停止し、前記異常検出域の前
方に設けられた目標測定物までの距離を前記前方測距装
置によって測定し、前記異常検出域から前記目標測定物
までの実際の距離と、前記前方測距装置によって測定さ
れた測定距離とに基づいて前記前方測距装置の異常を検
出することを特徴とする前方測距装置の異常検出方法で
ある。
【0007】本発明に従えば、車両を異常検出域に停車
し、この状態にて前方に設けられた目標測定物までの距
離を前方測距装置を用いて測定する。異常検出域から目
標測定物までの実際の距離は予め測定して判っており、
したがって前方測距装置によって測定した距離とこの実
際の距離とに基づいて前方測距装置の異常を検出するこ
とができる。
【0008】また本発明は、車両の前方対象物との距離
を測定する前方測距装置の異常を検出するための異常検
出域に設けられた移動手段によって車両を所定移動速度
で移動させ、前記異常検出域の前方に設けられた目標測
定物に対する車両の相対的速度を前記前方測距装置によ
って測定し、前記移動手段の前記所定移動速度と、前記
前方測距装置によって測定された相対的速度とに基づい
て前記前方測距装置の異常を検出することを特徴とする
前方測距装置の異常検出方法である。
【0009】本発明に従えば、異常検出域に移動手段を
配設し、この移動手段によって車両を所定移動速度で移
動する。また、移動手段による移動中に、前方測距装置
を用いて前方目標物に対する車両の相対的速度を測定す
る。移動手段による所定移動速度は予め判っており、し
たがって前方測距装置によって測定した相対的速度と移
動手段の所定移動速度とに基づいて前方測距装置の異常
を検出することができる。
【0010】また本発明は、車両の前方対象物との距離
を測定する前方測距装置の異常を検出するための異常検
出域にて車両を走行させ、前記異常検出域の前方に設け
られた目標測定物に対する車両の相対的速度を前記前方
測距装置によって測定し、また前記異常検出域に関連し
て設けられた車両速度測定装置によって走行する車両の
走行速度を測定し、前記車両速度測定装置によって測定
された走行速度と、前記前方測距装置によって測定され
た相対的速度とに基づいて前記前方測距装置の異常を検
出することを特徴とする前方測距装置の異常検出方法で
ある。
【0011】本発明に従えば、異常検出域にて車両を走
行させる。この車両の走行中に、前方測距装置を用いて
前方目標物に対する相対的速度を測定する。また、異常
検出域に関連して車両速度測定装置を設け、この車両速
度測定装置を用いて走行する車両の走行速度を測定す
る。車両速度測定装置は車両の走行速度を正確に測定す
ることができ、したがって車両速度測定装置によって測
定した走行速度と前方測距装置によって測定した相対的
速度とに基づいて前方測距装置の異常を検出することが
できる。
【0012】また本発明は、前記前方測距装置が異常で
ある場合には、警告手段の作動および/または前記前方
測距装置の作動停止を行うことを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、前方測距手段が異常であ
る場合には、警告手段の作動および/または前方測距装
置の作動停止が行なわれる。警告手段が作動されると、
運転者は前方測距装置が故障していることを容易に知る
ことができ、安全上の処置を講ずることができる。ま
た、前方測距装置の作動が停止されると、この前方測距
装置を使用することができなくなるので、走行安全性が
確保される。
【0014】さらに本発明は、前記異常検出域は、高速
自動車道路の入口ゲートに関連して設けられていること
を特徴とする。
【0015】本発明に従えば、異常検出域は高速自動車
道路の入口ゲートに関連して設けられるので、特に前方
測距装置の使用頻度の高い高速自動車道路にての走行前
にその異常の有無を検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従う前方測距装置の異常検出方法について説明す
る。
【0017】第1の実施形態 図1〜図3は、本発明に従う前方測距装置の異常検出方
法の第1の実施形態を適用したシステムを示している。
図1および図2において、前方の測定物、たとえば前方
走行車両との車間距離を測定する前方測距装置は、乗用
車等の車両2に搭載される。図示の前方測距装置は、距
離を測定するための測定信号を発信、受信するための信
号生成受信手段4を備え、この信号生成受信手段4は、
測定用電波を生成して前方に向けて発信する発信手段6
と、発信手段6から発信された後に前方の測定物からの
反射電波を受信する受信手段8とを備えている。発信手
段6はたとえば電波発生器から構成され、受信手段8は
たとえば電波受信器から構成される。
【0018】前方測距装置は、前方の測定物との距離を
演算するための信号処理手段10を備えている。信号処
理手段10は、たとえばマイクロコンピュータから構成
され、距離演算手段12、判定手段14および記憶手段
16とを含んでいる。距離演算手段12は、信号生成受
信手段4からの信号に基づいて前方の測定物、たとえば
前方を走行している車両との距離を演算する。判定手段
14は、後述する如くして前方測距装置が異常であるか
否かを判定する。また、記憶手段16には、判定手段1
4による判定時に基準となる基準距離が記憶される。
【0019】車両2には、さらに、信号処理手段10に
関連して入力手段18および表示手段20が設けられて
いる。入力手段20は、電源スイッチおよびテンキー
(いずれも図示せず)を含んでいる。電源スイッチを押
圧すると、前方測距装置が作動状態となり、この測距装
置によって前方の測定物との間の距離を測定することが
できる。この電源スイッチを再度押圧すると、前方測距
装置が非作動状態になり、前方測距装置による距離の測
定が終了する。テンキーは、たとえば上記基準距離を入
力するときに使用され、テンキーを操作することによっ
て設定された基準距離は、信号処理手段10の記憶手段
16に記憶される。また表示手段20は、たとえば液晶
表示装置から構成され、距離演算手段12の演算によっ
て求められた前方の測定物との距離をその液晶パネルに
数字で表示する。この表示装置20は、また、前方測距
装置が異常であるときにもその旨を液晶パネルに異常マ
ークで表示する。なお、この表示装置20は、たとえば
液晶表示装置と警告ランプから構成することもでき、こ
の場合、液晶表示装置は前方の測定物との距離を表示
し、警告ランプは、点灯することによって前方測距装置
が異常である旨を表示する。
【0020】この前方測距装置が故障しているか否かの
確認は、高速自動車道路を走行する前に行うのが望まし
い。この実施形態では、高速自動車道路の入口ゲートに
関連して異常検出域22が設けられる。異常検出域22
は、たとえば、入口ゲートにて通行券(車両が入った入
口ゲートの場所を表示する通行券であって、後に出口ゲ
ートから出る際に通行料金を計算するために用いられる
もの)を発行する発行所24に隣接して設けられる。通
行券を受取るために車両2を停止する位置が、異常検出
域22における異常測定位置となるように設定される。
この異常測定位置には基準ポール26が設けられてお
り、通行券を受取るときには、図1に示すように、この
基準ポール26の配設位置、すなわち異常測定位置に車
両2の前端部が位置するように停車される。
【0021】異常検出域22の前方には、目標測定物3
0が固定的に配設される。この目標測定物30は、たと
えば測定用目標プレート体32から構成され、車両の通
行の邪魔にならない所に設けられる。異常測定位置、す
なわち基準ポール26から目標測定物30までの実際の
距離Lは、基準ポール26および目標測定物30を設定
する際に予め正確に決められており、たとえば100〜
200m程度に設定される。この実際の距離Lは、前方
測距装置の異常を判断するときの基準距離となり、この
実施形態では、基準ポール26の上端に設けられた表示
プレート28に表示される。このように距離Lを表示す
ることによって、異常測定位置に車両2を停車した運転
者は、目標測定物30までの距離Lを容易に知ることが
できる。
【0022】次いで、図3をも参照して、前方測距装置
の異常検出動作について説明する。高速自動車道路を走
行するために車両2を一般道路から通行券発行所24に
向けて走行するときに、前方測距装置の入力手段18の
電源スイッチ(図示せず)を押圧して前方測距装置を作
動状態にする(ステップS1)。そして、車両2を異常
測定位置に停車させて通行券を受取る(ステップS
2)。通行券を受取る時間を利用して、車両2に搭載さ
れた前方測距装置の異常検出を行う場合には、次いで、
ステップS3において、目標測定物30までの距離Lを
入力する。この距離Lの入力は、基準ポール26の表示
プレート28に表示された距離を、入力手段18のテン
キー(図示せず)で入力操作することによって行うこと
ができ、この入力された距離値は、信号処理手段10の
記憶手段16に記憶される。
【0023】ステップS4においては、前方測距装置に
よる目標測定物30までの距離が計測される。この前方
測距装置による距離の計測は、ステップS1において前
方測距装置を作動状態にしたときから開始され、その後
所定時間毎に行われるが、その異常検出動作は、入力手
段18によって実際の距離Lを入力したときに開始さ
れ、異常か否かを検出した後に終了する。この形態で
は、異常検出の判断要素として前方測距装置によって計
測された測定距離が利用される。前方測距装置による距
離の計測においては、発信手段6が前方の目標測定物6
に向けて電波を発信し、受信手段8は目標測定物30か
らの反射電波を受信し、信号処理手段10の距離演算手
段12は、発信手段6および受信手段8の信号を利用し
て、たとえば発信手段6から発信した後受信手段8がこ
の電波を受信するまでの時間を用いて目標測定物30ま
での距離を計測する。なお、この距離の計測は、上述し
た方法に代えて、その他の公知の方法を用いて測定する
こともできる。
【0024】その後、判定手段14によって前方測距装
置が異常であるか否かの判断が行われる。この判断は、
まず、ステップS5において、判定手段14が、前方測
距装置による測定距離と実際の距離L(記憶手段16に
記憶されている)との距離差を演算する。しかる後、ス
テップS6において、判定手段14は上記距離差が所定
のしきい値、たとえば3m以下であるかを判定する。上
記距離差が上記しきい値以下である場合、前方測距装置
は目標測定物までの距離を正確に測定しており、したが
って故障、異常等がなく正常に作動していることにな
り、ステップS7において前方測距装置が正常であると
判定される。これに対して、上記距離差が上記しきい値
を超えている場合、実際の距離Lと測定距離との間に大
きな誤差が存在することになり、ステップS8において
前方測距装置が異常であると判定される。このときに
は、判定手段14は異常信号を生成し、この異常信号が
表示手段20に送給され、表示手段20は前方測距装置
が正常でない旨を表示する(ステップS9)。これによ
って、車両2の運転者は、前方測距装置が故障等してい
ることを知ることができ、その故障等に対する処置、た
とえば前方測距装置の作動を停止する。このようにその
作動を停止することによって、前方測距装置の故障等に
起因する事故を未然に防ぐことができる。
【0025】なお、この第1の実施形態では、異常検出
域22を通行券発行所24に隣接して設けているが、こ
れに代えて、入口ゲートの発行所24の手前の駐車スペ
ースまたは発行所24を通過した後の駐車スペースに異
常検出域22を設けるようにすることができる。このよ
うに、入口ゲートに関連して異常検出域22を設けた場
合、使用頻度の多い高速自動車道路を走行する前に、前
方測距装置の異常の有無を確認することができ、高速自
動車道路における走行安全性を高めることができる。こ
の異常検出域22は、高速自動車道路のパーキング、そ
の他通常の道路に隣接するスペースに設けることもでき
る。
【0026】第2の実施形態 図4〜図6は、本発明に従う前方測距装置の異常検出方
法の第2の実施形態を適用したシステムを示している。
図4および図5において、車両52に搭載される前方測
距装置は、距離を測定するための測定信号を発信、受信
するための信号生成受信手段54を備えている。この信
号生成受信手段54は、上記第1の実施形態と実質上同
一の構成でよく、測定用電波を生成して前方に向けて発
信する発信手段56と、発信手段56から発信された後
に前方の測定物からの反射電波を受信する受信手段58
とを備えている。
【0027】前方測距装置は、前方の測定物との距離を
演算するための信号処理手段60を備えている。信号処
理手段60は、たとえばマイクロコンピュータから構成
され、距離演算手段62、速度演算手段63、判定手段
64および記憶手段66とを含んでいる。距離演算手段
62は、信号生成受信手段54からの信号に基づいて前
方の測定物、たとえば前方を走行している車両との距離
を演算し、この演算結果が前方測距装置の測定距離とな
る。速度演算手段63は、信号生成受信手段54からの
信号に基づいて車両52の前方の測定物に対する相対的
速度を測定し、この実施形態では、この相対的速度を利
用して前方測距装置の異常の有無が判定される。判定手
段64は、後述する如くして前方測距装置が異常である
か否かを判定する。また、記憶手段66には、判定手段
64による判定時に基準となる基準速度が記憶される。
【0028】車両52には、さらに、信号処理手段60
に関連して入力手段68および表示手段70が設けられ
ている。入力手段68は、電源スイッチおよびテンキー
(いずれも図示せず)を含んでいる。電源スイッチを押
圧すると、前方測距装置が作動状態となり、この測距装
置によって前方の測定物との間の距離を測定することが
できる。この電源スイッチを再度押圧すると、前方測距
装置が非作動状態になり、前方測距装置による距離の測
定が終了する。テンキーは、たとえば上記基準速度を入
力するときに使用され、テンキーを操作することによっ
て設定された基準速度は、信号処理手段60の記憶手段
66に記憶される。また表示手段70は、第1の実施形
態と同様のものでよく、距離演算手段62によって求め
られた前方の測定物との距離を表示するとともに、前方
測距装置が異常であるときにその旨を表示する。
【0029】この第2の実施形態においても、高速自動
車道路の入口ゲートに関連して異常検出域72が設けら
れる。異常検出域72は、たとえば、入口ゲートにて通
行券を発行する発行所73に隣接して設けられ、この異
常検出域72に、移動手段としての車両搬送ベルト手段
74が設けられる。搬送ベルト手段74は、一対の駆動
ローラ76,78を有し、かかる一対の駆動ローラ7
6,78に無端状ベルト80が巻掛けられている。駆動
ローラ76,78には、それぞれ、駆動モータ(図示せ
ず)が駆動連結されており、駆動モータの作用によって
無端状ベルト80は矢印82で示す方向に移動される。
無端状ベルト80は、駆動モータの作動、作動停止時と
除いて所定移動速度、たとえば10km/h程度で移動
される。
【0030】異常検出域72の上流端域、すなわち搬送
ベルト手段74の一端部(図4において右端部)には、
操作ポール84が配設されている。操作ポール84の操
作表示部86には操作ボタン88が設けられている。第
2の実施形態では、この操作ボタン88を押圧すること
によって駆動モータ(図示せず)が所定設定時間作動さ
れ、無端状ベルト80は矢印82で示す方向に移動され
る。この所定設定時間は、無端状ベルト80上に停止し
た車両52が搬送ベルト手段74の一端部から他端部
(図4において左端部)まで移動されるに要する時間に
ほぼ対応している。
【0031】この操作表示部86には、また、無端状ベ
ルト80の矢印82で示す方向の所定移動速度が表示さ
れている。このように操作表示部86に所定移動速度を
表示することによって、車両52の運転者は、操作ボタ
ン88を押圧する際に無端状ベルト80の所定移動速度
を容易に知ることができる。
【0032】異常検出域72の前方には、第1の実施形
態と同様に、たとえば測定用目標プレート92から構成
される目標測定物90が固定的に配設され、異常検出域
72から目標測定物90までの距離は、たとえば100
〜200m程度に設定される。なお、この第2の実施形
態における上記距離は、前方測距装置の異常検出に直接
利用しないので、正確に設定する必要がない。
【0033】次いで、図6をも参照して、前方測距装置
の異常検出動作について説明する。高速自動車道路を走
行するために車両52を一般道路から通行券発行所73
に向けて走行するときに、前方測距装置の入力手段68
の電源スイッチ(図示せず)を押圧して前方測距装置を
作動状態にする(ステップS11)。このように作動状
態にすると、前方測距装置による距離の計測が開始さ
れ、計測された距離(前方の測定物までの距離)が表示
手段70に表示される。なお、この距離は、第1の実施
形態と同様に、信号生成受信手段54からの信号に基づ
いて距離演算手段62より求められる。そして、車両5
2を異常検出域72に設けられた車両搬送ベルト手段7
4の一端部に停車させて通行券を受取る(ステップS1
2)。その後、ステップS13において操作ポール84
の操作ボタン88を操作する。操作ボタン88を操作す
ると、駆動モータ(図示せず)が作動され、無端状ベル
ト80が所定方向に移動され、この無端状ベルト80の
移動によって車両52は目標測定物90に向けて所定移
動速度、操作表示部86に表示されている移動速度で移
動される。
【0034】次に、ステップS14において、無端状ベ
ルト80の所定移動速度を入力する。この入力によって
異常検出動作が開始され、異常の有無を確認した後異常
検出動作が終了する。この所定移動速度の入力は、操作
ポール84の操作表示部86に表示された所定移動速度
を、入力手段68のテンキー(図示せず)で入力操作す
ることによって行うことができ、この入力された移動速
度値は、信号処理手段60の記憶手段66に記憶され
る。なお、上述した操作に代えて、たとえば、搬送ベル
ト手段74上に車両52を停車させ、操作ボタン88を
操作した後に、前方測距装置を作動状態にし、入力手段
68によって移動速度を入力するようにすることもでき
る。
【0035】ステップS15においては、前方測距装置
によって目標測定物90に対する車両52の相対的速度
が計測される。この前方測距装置による相対的速度の計
測は、信号生成受信手段54からの信号を利用して速度
演算手段63によって求められ、入力手段68によって
所定移動速度を入力した後に速度演算手段63によって
演算された相対的速度、換言すると目標測定物90に対
する車両52の相対的移動速度が利用される。なお、速
度演算手段63による相対的速度の測定においては、発
信手段56が前方の目標測定物90に向けて電波を発信
し、受信手段58は目標測定物90からの反射電波を受
信し、速度演算手段63は、たとえば、現時点の測定距
離と一つ前の測定距離との距離差と、その間の時間を利
用して相対的速度を演算する。なお、この相対的速度の
計測は、その他の公知の方法を用いて測定することもで
きる。
【0036】その後、判定手段64によって前方測距装
置が異常であるか否かの判断が行われる。この判断は、
まず、ステップS16において、判定手段64が、前方
測距装置により計測した相対的速度と無端状ベルト80
の所定移動速度(記憶手段66に記憶されている)との
速度差を演算する。しかる後、ステップS17におい
て、判定手段64は上記速度差が所定のしきい値、たと
えば3km/h以下であるかを判定する。上記速度差が
上記しきい値以下である場合、前方測距装置は目標測定
物90に対する車両52の相対的速度を正確に測定して
おり、したがって前方測距装置は故障、異常等がなく正
常に作動していることになり、それ故に、前方測距装置
によって計測した距離は正確であるとすることができ、
ステップS18において前方測距装置が正常であると判
定される。これに対して、上記速度差が上記しきい値を
超えている場合、前方測距装置によって計測された相対
的速度と搬送ベルト手段74の所定移動速度との間に大
きな誤差が存在することになり、ステップS19におい
て前方測距装置が異常であると判定される。このときに
は、第1の実施形態と同様に、判定手段64は異常信号
を生成し、この異常信号が表示手段70に送給され、表
示手段70は前方測距装置が正常でない旨を表示する
(ステップS20)。
【0037】第3の実施形態 図7〜図10は、本発明に従う前方測距装置の異常検出
方法の第3の実施形態を適用したシステムを示してい
る。図7および図8において、車両102に搭載される
前方測距装置は、距離を測定するための測定信号を発
信、受信するための信号生成受信手段104を備えてい
る。この信号生成受信手段104は、上記第1の実施形
態と実質上同一の構成でよく、測定用電波を生成して前
方に向けて発信する発信手段106と、発信手段106
から発信された後に前方の測定物からの反射電波を受信
する受信手段108とを備えている。
【0038】前方測距装置は、前方の測定物との距離を
演算するための信号処理手段110を備えている。図示
の信号処理手段110は、たとえばマイクロコンピュー
タから構成され、距離演算手段112、速度演算手段1
13、判定手段114および記憶手段116とを含んで
いる。第2の実施形態と同様に、距離演算手段112は
信号生成受信手段104からの信号に基づいて前方の測
定物、たとえば前方を走行している車両との距離を演算
し、速度演算手段113は、信号生成受信手段54から
の信号に基づいて車両102の前方の測定物に対する相
対的速度を測定する。また、判定手段114は、後述す
る如くして前方測距装置が異常であるか否かを判定す
る。また、記憶手段116には、速度演算手段113に
よって演算された相対的速度が記憶される。
【0039】車両102には、さらに、信号処理手段1
10に関連して電源スイッチ118、表示手段120、
計測開始スイッチ122およびデータ受信手段124が
設けられている。電源スイッチ118は前方測距装置を
作動、作動停止させるためのものであり、電源スイッチ
118を押圧すると、前方測距装置が作動状態となり、
この電源スイッチ118を再度押圧すると、前方測距装
置が非作動状態になる。表示手段120は、第1の実施
形態と同様のものでよく、距離演算手段112によって
求められた前方の測定物との距離を表示するとともに、
前方測距装置が異常であるときにその旨を表示する。ま
た、計測開始スイッチ122は、前方測距装置の異常の
有無を検出動作を開始するためのスイッチであり、この
スイッチ122を押圧すると、検出動作が開始して車両
102の前方の目標測定物(後述する)に対する相対的
速度の計測が行われる。さらに、データ受信手段124
は、後述する車両速度測定装置126からの測定速度デ
ータを受信する。
【0040】この第3の実施形態においても、高速自動
車道路の入口ゲートに関連して異常検出域128が設け
られ、この第3の実施形態では、車両102は上記異常
検出域128を自走する。これに関連して、異常検出域
128の上方には、車両速度測定装置126が配設され
ている。この形態では、異常検出域128は、たとえ
ば、入口ゲートにて通行券を発行する発行所130を通
過した直後に設けられ、この異常検出域128の入口部
の上方に第1センサ132が配設され、異常検出域12
8の出口部の上方に第2センサ134が配設されてい
る。この形態では、発行所130の屋根部に支持ロッド
136が設けられている。支持ロッド136は車両10
2の走行方向、図7において左方に延びており、この支
持ロッド136の基部に第1センサ132が取付けら
れ、その先端部に第2センサ134が取付けられてい
る。第1および第2センサ132,134は、実質上同
一の構成であり、異常検出域128に向けて電波を発信
する第1および第2発信手段136,138と異常検出
域128からの反射電波を検出する第1および第2受信
手段140,142から構成されている。この第1およ
び第2センサ132,134の間隔L2は正確に設定さ
れている。
【0041】車両速度測定装置126は、さらに、セン
サ信号処理手段144およびデータ信号送信手段145
を備え、センサ信号処理手段144は速度演算手段14
6およびタイマ手段148を有している。速度演算手段
146は、第1および第2センサ132,134からの
信号に基づいて車両102の走行速度を演算し、タイマ
手段148は車両102が異常検出域128を走行する
時間を計測する。また、データ信号送信手段145は、
信号送信機から構成され、この実施形態では支持ロッド
136の先端部に設けられている。このデータ信号送信
手段145は、速度演算手段146によって演算された
速度データを異常検出域128を通過した車両102に
送信する。
【0042】異常検出域128の前方には、第1の実施
形態と同様に、たとえば測定用目標プレート150から
構成される目標測定物152が固定的に配設され、異常
検出域128から目標測定物152までの距離は、たと
えば100〜200m程度に設定される。
【0043】次いで、図9および図10をも参照して、
前方測距装置の異常検出動作について説明する。高速自
動車道路を走行するために車両102を一般道路から通
行券発行所130に向けて走行するときに、前方測距装
置の電源スイッチ118を押圧して前方測距装置を作動
状態にする(ステップS31)。このように作動状態に
すると、前方測距装置による距離の計測が開始され、計
測された距離(前方の測定物までの距離)が表示手段1
20に表示される。なお、この距離は、第1の実施形態
と同様に、信号生成受信手段104からの信号に基づい
て距離演算手段112より求められる。そして、車両1
02を通行券発行所130に停車させて通行券を受取
り、その後車両102を走行させて異常検出域128を
通過する際に、次のとおりの異常検出動作が遂行され
る。
【0044】車両速度測定装置126側においては、図
9に示すステップS32〜S37が遂行される。すなわ
ち、車両102が異常検出域128の入口部まで走行す
ると、第1センサ132はこの車両102を検知し(ス
テップS32)、タイマ手段148の計時が開始される
(ステップS33)。この車両102が異常検出域12
8の出口部まで走行すると、第2センサ134が車両1
02を検知し(ステップS34)、これによってタイマ
手段148の計時が終了する(ステップS35)。
【0045】このように車両102が異常検出域128
を走行すると、ステップS36において、センサ信号処
理手段144の速度演算手段146は、第1および第2
センサ132,134間の間隔L2およびタイマ手段1
48の計時時間に基づいて異常検出域128を走行した
ときの走行速度を演算する。上記距離L2およびタイマ
手段148の計時時間は正確に測定することができ、そ
れ故に、異常検出域128を走行するときの走行速度を
正確に求めることができる。なお、この走行速度は、異
常検出域128を走行するときの平均走行速度となるた
めに、後の説明から理解されるとおり、車両102をほ
ぼ一定の速度で走行するようにするのが望ましい。この
ように演算された走行速度、すなわち速度データは、ス
テップS37においてデータ送信手段145から車両1
02側のデータ受信手段124にデータ信号として送信
される。
【0046】また、車両102側においては、図10に
示す動作が遂行される。車両102が異常検出域128
を走行している間に、運転者は計測開始スイッチ122
を押圧する(ステップS38)。かくすると、ステップ
S39によって前方測距装置による車両102の相対的
速度の計測が行われる。この前方測距装置による相対的
速度の計測は、第2の実施形態と同様に、信号生成受信
手段104からの信号を利用して速度演算手段113に
よって求められ、この求められた相対的速度は記憶手段
116に記憶される。
【0047】その後、車両102が異常検出域128を
通過して車両速度測定装置126からのデータ信号が送
信されると、ステップS40においてデータ受信手段1
24はこのデータ信号を受信し、このデータ信号と記憶
手段116に記憶された相対的速度に基づいて、判定手
段114は前方測距装置が異常であるか否かの判定を行
う。この判定は、まず、ステップS41において、判定
手段114が、前方測距装置により計測した相対的速度
と車両速度測定装置126による走行速度との速度差を
演算する。しかる後、ステップS42において、判定手
段114は上記速度差が所定のしきい値、たとえば3k
m/h以下であるかを判定する。なお、しきい値として
車両速度測定装置126の測定走行速度に対する上記速
度差の割合を求め、この割合の比率、換言すると誤差の
割合をしきい値とすることもできる。
【0048】上記速度差が上記しきい値以下である場
合、前方測距装置は目標測定物152に対する車両10
2の相対的速度を正確に測定しており、したがって前方
測距装置は故障、異常等がなく正常に作動していること
になり、それ故に、前方測距装置によって計測した距離
は正確であるとすることができ、ステップS43におい
て前方測距装置が正常であると判定される。これに対し
て、上記速度差が上記しきい値を超えている場合、前方
測距装置によって計測された相対的速度と車両速度測定
装置126により測定した走行速度との間に大きな誤差
が存在することになり、ステップS44において前方測
距装置が異常であると判定される。このときには、判定
手段114は異常信号を生成し、この異常信号が表示手
段120に送給され、表示手段120は前方測距装置が
正常でない旨を表示する(ステップS45)。この実施
形態では、さらに、生成された異常信号に基づいて前方
測距装置は、その作動が強制的に停止され、前方測距装
置の使用が不可能となる(ステップS46)。
【0049】第4の実施形態 図11〜図13は、本発明に従う前方測距装置の異常検
出方法の第4の実施形態を適用したシステムを示してい
る。図11〜図13を参照して、この第4の実施形態に
おいては、車両162に搭載される前方測距装置は、図
7〜図10に示す第3の実施形態と基本的構成は同一で
あるが、車両162の相対的速度の計測の開始を車両検
知センサ164からの検知信号に基づいて行う構成であ
るため、第3の実施形態における計測開始スイッチ12
2を省略することができ、その他の構成は第3の実施形
態と実質上同一である。
【0050】この第4の実施形態においては、高速自動
車道路の入口ゲートに関連して異常検出域166が設け
られ、この第4の実施形態では、車両162は上記異常
検出域166を自走し、車両速度測定装置としての速度
レーダ装置168が利用される。速度レーダ装置168
は、たとえば超音波を用いるそれ自体公知のものでよ
く、上記第3の実施形態における第1センサ132、第
2センサおよびセンサ信号処理手段144に代えて用い
られ、その他の構成は第3の実施形態と実質上同一でよ
い。この速度レーダ装置168は、通行券発行所170
の屋根に取付られ、異常検出域166を走行する車両1
62の後方から走行中の車両162の走行速度を検出す
る。速度レーダ装置168は車両162の走行速度を正
確に測定することができる。なお、この速度レーダ装置
168を異常検出域166の前方側に配置し、車両16
2の前方側から車両162の走行速度を測定するように
することもできる。
【0051】異常検出域166は、図11に示すとお
り、通行券発行所170を通過した直後に設けられ、こ
の異常検出域166に車両検知センサ164が埋設され
ている。この車両検知センサ164は異常検出域166
を走行する車両162を検知し、かかる車両検知センサ
164の検知信号は、ケーブル(図示せず)を介して速
度レーダ装置168に送給され、かかる検知信号に基づ
いて速度レーダ装置168は車両162の走行速度を計
測する。また、この検知信号は速度レーダ装置168に
付設されるデータ送信手段172から車両162に送信
され、この送信された検知信号に基づいて前方測距装置
によって車両162の相対的速度の計測が開始される。
【0052】異常検出域166の前方には、第3の実施
形態と同様に、たとえば測定用目標プレート174から
構成される目標測定物176が固定的に配設され、異常
検出域166から目標測定物176までの距離は、たと
えば100〜200m程度に設定される。
【0053】次いで、図12および図13をも参照し
て、前方測距装置の異常検出動作について説明する。高
速自動車道路を走行するために車両162を一般道路か
ら通行券発行所170に向けて走行するときに、前方測
距装置の電源スイッチ(図示せず)を押圧して前方測距
装置を作動状態にする(ステップS51)。このように
作動状態にすると、前方測距装置による距離の計測が開
始され、計測された距離(前方の測定物までの距離)が
表示手段(図示せず)に表示される。そして、車両16
2を通行券発行所170に停車させて通行券を受取り、
その後車両162を走行させて異常検出域166を通過
する際に、次のとおりの異常検出動作が遂行される。
【0054】車両速度測定装置としての速度レーダ装置
168側においては、図12に示すステップS52〜S
55が遂行される。すなわち、車両162が異常検出域
166を走行すると、車両検知センサ164はこの車両
162を検知し(ステップS52)、車両検知センサ1
64からの検知信号が速度レーダ装置168に送給さ
る。かくすると、速度レーダ装置168が作動状態にな
り、この速度レーダ装置168は、車両検知センサ16
4を通過する車両162の走行速度を測定し(ステップ
S54)、この測定された速度データがデータ送信手段
172から車両162側に送信される。
【0055】また、車両162側においては、図13に
示す動作が遂行される。車両検知センサ164が車両1
62を検知すると、この検知信号がデータ送信手段17
2を介して車両側に送信され、データ受信手段(図示せ
ず)がこの検知信号を受信する(ステップS56)と、
ステップS57において前方測距装置による車両162
の相対的速度の計測が行われる。この前方測距装置によ
る相対的速度の計測は、第3の実施形態と同様に行わ
れ、計測された相対的速度は記憶手段前方測距装置の記
憶手段(図示せず)に記憶される。
【0056】その後、車両162が異常検出域166を
通過して速度レーダ装置168からのデータ信号が送信
されると、ステップS58においてデータ受信手段(図
示せず)はこのデータ信号を受信し、このデータ信号と
上記記憶手段に記憶された相対的速度に基づいて、判定
手段(図示せず)は前方測距装置が異常であるか否かの
判定を行う。この判定手段による判定は第3の実施形態
と同様に行われ、またその判定後の動作、すなわちステ
ップS61〜ステップS64についても、図10と図1
3とを比較することによって容易に理解されるとおり、
第3の実施形態のステップS43〜ステップS46と同
様の動作が行われる。
【0057】以上、本発明に従う前方測距装置の異常検
出方法について説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱すること
なく種々の変形、修正が可能である。
【0058】たとえば、図示の実施形態では、前方の測
定物までの距離、また車両の相対的速度を測定するのに
電波を利用しているが、これに代えて、このような測定
に既に利用されている超音波、レーザ光等を用いるよう
にすることもできる。
【0059】また、図示の実施形態では、前方測距装置
が異常である場合、警告手段としての表示手段にその旨
を表示する構成であるが、これに代えて、またはこれに
加えて警告手段として音警告装置を設け、警告音によっ
て運転者に知らせるようにすることもできる。
【0060】
【発明の効果】本発明の請求項1の前方測距装置の異常
検出方法によれば、車両を異常検出域に停車し、この状
態にて前方に設けられた目標測定物までの距離を前方測
距装置を用いて測定する。異常検出域から目標測定物ま
での実際の距離は予め測定して判っており、したがって
前方測距装置によって測定した距離とこの実際の距離と
に基づいて前方測距装置の異常を検出することができ
る。
【0061】また本発明の請求項2の前方測距装置の異
常検出方法によれば、異常検出域に移動手段を配設し、
この移動手段によって車両を所定移動速度で移動する。
また、移動手段による移動中に、前方測距装置を用いて
前方目標物に対する車両の相対的速度を測定する。移動
手段による所定移動速度は予め判っており、したがって
前方測距装置によって測定した相対的速度と移動手段の
所定移動速度とに基づいて前方測距装置の異常を検出す
ることができる。
【0062】また本発明の請求項3の前方測距装置の異
常検出方法によれば、異常検出域にて車両を走行させ
る。この車両の走行中に、前方測距装置を用いて前方目
標物に対する相対的速度を測定する。また、異常検出域
に関連して車両速度測定装置を設け、この車両速度測定
装置を用いて走行する車両の走行速度を測定する。車両
速度測定装置は車両の走行速度を正確に測定することが
でき、したがって車両速度測定装置によって測定した走
行速度と前方測距装置によって測定した相対的速度とに
基づいて前方測距装置の異常を検出することができる。
【0063】また本発明の請求項4の前方測距装置の異
常検出方法によれば、前方測距手段が異常である場合に
は、警告手段の作動および/または前方測距装置の作動
停止が行なわれる。警告手段が作動されると、運転者は
前方測距装置が故障していることを容易に知ることがで
き、安全上の処置を講ずることができる。また、前方測
距装置の作動が停止されると、この前方測距装置を使用
することができなくなるので、走行安全性が確保され
る。
【0064】さらに本発明の請求項5の前方測距装置の
異常検出方法によれば、異常検出域は高速自動車道路の
入口ゲートに関連して設けられるので、特に前方測距装
置の使用頻度の高い高速道路にての走行前にその異常の
有無を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う異常検出方法の第1の実施形態を
適用したシステムを簡略的に示す簡略図である。
【図2】図1のシステムにおける前方測距装置の第1の
形態を簡略的に示すブロック図である。
【図3】図1のシステムにおける異常検出動作を説明す
るフローチャートである。
【図4】本発明に従う異常検出方法の第2の実施形態を
適用したシステムを簡略的に示す簡略図である。
【図5】図4のシステムにおける前方測距装置の第2の
形態を簡略的に示すブロック図である。
【図6】図4のシステムにおける異常検出動作を説明す
るフローチャートである。
【図7】本発明に従う異常検出方法の第3の実施形態を
適用したシステムを簡略的に示す簡略図である。
【図8】図7のシステムにおける前方測距装置の第3の
形態を簡略的に示すブロック図である。
【図9】図7のシステムにおける異常検出動作を説明す
る車両速度測定装置側のフローチャートである。
【図10】図7のシステムにおける異常検出動作を説明
する車両側のフローチャートである。
【図11】本発明に従う異常検出方法の第4の実施形態
を適用したシステムを簡略的に示す簡略図である。
【図12】図11のシステムにおける異常検出動作を説
明する速度レーダ装置側のフローチャートである。
【図13】図11のシステムにおける異常検出動作を説
明する車両側のフローチャートである。
【符号の説明】
2,52,102,162 車両 4,54,104 信号生成受信手段 10,60,110 信号処理手段 12,62,112 距離演算手段 14,64,114 判定手段 20,70,120 表示手段 22,72,128,166 異常検出域 24,73,130,170 通行券発行所 26 基準ポール 30,90,152,176 目標測定物 63,113 速度演算手段 74 車両搬送ベルト手段 84 操作ポール 126 車両速度測定装置 144 センサ信号処理手段 168 速度レーダ装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前方対象物との距離を測定する前
    方測距装置の異常を検出するための異常検出域に車両を
    停止し、前記異常検出域の前方に設けられた目標測定物
    までの距離を前記前方測距装置によって測定し、前記異
    常検出域から前記目標測定物までの実際の距離と、前記
    前方測距装置によって測定された測定距離とに基づいて
    前記前方測距装置の異常を検出することを特徴とする前
    方測距装置の異常検出方法。
  2. 【請求項2】 車両の前方対象物との距離を測定する前
    方測距装置の異常を検出するための異常検出域に設けら
    れた移動手段によって車両を所定移動速度で移動させ、
    前記異常検出域の前方に設けられた目標測定物に対する
    車両の相対的速度を前記前方測距装置によって測定し、
    前記移動手段の前記所定移動速度と、前記前方測距装置
    によって測定された相対的速度とに基づいて前記前方測
    距装置の異常を検出することを特徴とする前方測距装置
    の異常検出方法。
  3. 【請求項3】 車両の前方対象物との距離を測定する前
    方測距装置の異常を検出するための異常検出域にて車両
    を走行させ、前記異常検出域の前方に設けられた目標測
    定物に対する車両の相対的速度を前記前方測距装置によ
    って測定し、また前記異常検出域に関連して設けられた
    車両速度測定装置によって走行する車両の走行速度を測
    定し、前記車両速度測定装置によって測定された走行速
    度と、前記前方測距装置によって測定された相対的速度
    とに基づいて前記前方測距装置の異常を検出することを
    特徴とする前方測距装置の異常検出方法。
  4. 【請求項4】 前記前方測距装置が異常である場合に
    は、警告手段の作動および/または前記前方測距装置の
    作動停止を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の前方測距装置の異常検出方法。
  5. 【請求項5】 前記異常検出域は、高速自動車道路の入
    口ゲートに関連して設けられていることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の前方測距装置の異常検出
    方法。
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