JPH115166A - 自動溶接用台車 - Google Patents

自動溶接用台車

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JPH115166A
JPH115166A JP35448397A JP35448397A JPH115166A JP H115166 A JPH115166 A JP H115166A JP 35448397 A JP35448397 A JP 35448397A JP 35448397 A JP35448397 A JP 35448397A JP H115166 A JPH115166 A JP H115166A
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JP
Japan
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welding
groove
bogie
sensor
trolley
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JP35448397A
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English (en)
Inventor
Shoichi Inami
昭一 稲見
Masakazu Yoshino
正和 吉野
Masaaki Kaneko
正明 金子
Toshiyuki Tanji
俊之 丹治
Michiyuki Takahashi
通之 高橋
Makoto Hasei
誠 長谷井
Masafumi Morimoto
雅文 森本
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Ship & Ocean Zaidan
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Ship & Ocean Zaidan
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大型の板を繋ぎ合わせる溶接において、溶接ト
ーチの電極等の溶接作業部をミリ単位で開先上を自動追
尾させることのできる自動溶接用台車を提供する。 【解決手段】開先線位置を検出する少なくとも1個の開
先センサと溶接トーチなどの溶接機材を搭載した台車か
らなり、開先センサ3によって開先線4を検出し、溶接
トーチ2等の溶接作業部を開先線4上を移動させるた
め、溶接に必要とする速度で自動溶接用台車1を操縦す
る制御装置7を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、自動溶接用台車に
関し、更に詳細には、溶接トーチ等の溶接作業部を開先
線上に誘導しながら移動し、大型鉄板の溶接を行うこと
ができる自動溶接用台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型船舶の船体など、要求される大きさ
の板を圧延工場で製造できないものについては、幅がほ
ぼ4m、長さが15m程度の運搬可能な大きさの平板
を、工場において溶接して繋ぎ合わせ、所要の大きさの
板とすることは従来から知られている。
【0003】前記溶接を行う場合、溶接機材をレールの
上を移動する台車に搭載し、台車上の溶接トーチ先端を
開先(2枚の板を突き合わせた溶接部分)に合わせ、レ
ール上を移動させ、人が溶接の具合を調節しながら行
い、所要の大きさとしている。しかもレールは、常設す
る場合もあるが、開先全体に敷きつめるのではなく、1
本が1.5m程度の長さのものを開先に平行して部分的
に配置し、レールを進行方向に向かって継ぎ足しながら
台車を移動させていている場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の台車付き溶
接装置は、溶接トーチ等の溶接作業部の位置が台車上に
固定されているため、台車用レールを精密に、開先線に
合わせて平行に設置することが重要となり、時間と労力
を必要とする上、使用は開先線が直線状である場合に限
られるという問題があった。
【0005】前記説明のとおり、従来の台車付き溶接装
置は、台車用レールの取り付けなど、溶接能率に直接影
響する部分に人手を必要とするため溶接作業能率に限界
がある。従って、溶接作業の全自動化が求められてい
る。本発明の目的は、以上の問題に着目してなされたも
のであり、溶接用の台車を無軌道走行または軌道上走行
をさせ、開先に自動追尾して溶接トーチの電極等の溶接
作業部の位置をミリ単位で制御可能に全自動化した自動
溶接用台車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明の第一の自動溶接用台車は、開先線位置を検
出する少なくとも1個の開先センサと溶接トーチなどの
溶接機材を搭載した台車からなり、前記開先センサが出
力する開先線検出信号に基づき、開先線上を溶接作業部
が移動するように前記台車の走行を制御する制御装置を
備えたものである。
【0007】この溶接作業部とは、開先に対面して、溶
接用の熱を供給または発生させるための、電気溶接用の
溶接トーチの電極(溶接棒の先端部)や、ガス溶接用の
溶接トーチと溶接棒の先端部がある実際に溶接を行って
いる部所であり、溶接の種類によっては、溶接棒とは別
の電極や、イナートガスのガスノズル等を含むものであ
る。
【0008】また、本発明の第二の自動溶接用台車は、
開先線位置を検出する少なくとも1個の開先センサと溶
接トーチなどの溶接機材を搭載した台車からなり、溶接
作業部を前記台車上で該台車の進行方向と交差する方向
に移動する移動手段を設けて、開先線に沿って設けた走
行ガイドに案内させて前記台車を走行させると共に、前
記開先センサが出力する開先線検出信号に基づき、開先
線上を前記溶接作業部が移動するように、前記移動手段
を制御する制御装置を備えたものである。
【0009】この走行ガイドは、この上を台車が走行す
るレールであってもよいし、車輪の側面に摺接して誘導
するガイドレールであってもよい。また、機械的に誘導
するものだけでなく、磁気や光や赤外線などを利用した
ガイドであってもよい。この場合には、台車はガイドに
従って走行し、溶接作業部の移動手段で溶接作業部が開
先線の上を移動するように、制御装置によって溶接作業
部を台車の進行方向と垂直な方向に移動して、自動で溶
接を行う。
【0010】更に、本発明の第三の自動溶接用台車は、
開先線位置を検出する少なくとも1個の開先センサと溶
接トーチなどの溶接機材を搭載した台車からなり、溶接
作業部を前記台車上で該台車の進行方向と交差する方向
に移動する移動手段を設け、前記開先センサが出力する
開先線検出信号に基づき、開先線上を前記溶接作業部が
移動するように、前記台車の走行と前記移動手段とを制
御する制御装置を備えたものである。
【0011】そして、台車の走行の制御は、台車の車輪
を左右それぞれ独立して駆動可能に形成し、左右の車輪
の回転速度をそれぞれ制御して 回転速度を左右異なら
せることにより、台車の走行方向を制御して、台車自体
が開先を自動追尾して、溶接作業部が開先上を移動する
ように構成したものである。この台車によれば、台車の
車輪の制御により、広範囲に移動可能なので、大きく曲
がる開先線に対しても追従でき、しかも、溶接作業部の
移動手段により、曲率のおおきな開先線へのきめ細かい
追従が可能となるので、多様な形状の開先線に使用で
き、また、正確に開先線をなぞることができるので、上
質の溶接が可能となる。
【0012】これらの自動溶接用台車において、使用し
うる開先センサには特に限定はない。好ましいセンサと
してはレーザーセンサであるが、他に、鉄板中に渦電流
を発生させ、この渦流電流を検出する渦流センサ、超音
波、光などにより位置や形状を検出するセンサなど、各
種のセンサを使用することができる。このレーザーセン
サや超音波センサでは、これらのセンサを開先線の幅方
向に移動して走査させて、センサから照射したレーザー
光や超音波の反射を捕らえることにより、この反射時間
の変化や反射位置の変化や反射の強さ等から、センサと
鉄板表面の間の距離や傾斜を測定し、開先の両端縁や開
先の中心部を検出する。また、テレビカメラと画像処理
技術による方法でも開先位置を検出することができる。
【0013】そして、前記制御装置は、開先センサにレ
ーザーセンサを使用し、開先線の両端縁を検出し、この
両端縁の検出結果から、溶接トーチの電極等の溶接作業
部を開先線上に誘導する制御を行うようにすることがで
きる。本発明に使用できる開先の形状は、通常は溶接す
る2枚の板の突き合わせ端部をそれぞれ斜めに切除し、
両板の合わせ目断面形状がV型に開く形状のものである
が、斜めに切除せずに2枚の板を突き合わせた形のもの
にも使用することができる。
【0014】開先線が、直線状および曲線状のいずれの
場合に対しても、1個の開先センサで本発明を構成し実
施することができるが、必要に応じ2個以上の開先セン
サを用いることができる。この場合に、開先センサの直
ぐ後ろに溶接トーチ等の溶接作業部があるため、そこで
発生する溶接アーク、スパッタ、ヒューム等が、開先セ
ンサに悪影響を与えて、測定誤差を発生する可能性があ
る。また、開先センサは、溶接の開先がある凸凹部分の
上を通過するため、開先センサ周囲の上下距離が変化す
る上に、開先形状自体が変化するので、単に遮蔽板で囲
っただけでは、下部に隙間が生じて、この隙間から光や
ヒュームが入り込むという問題がある。
【0015】そのため、この開先センサと開先センサの
後方にある溶接作業部との間に、下部に可撓性のスカー
ト部を有して、溶接作業部の強い光やヒューム等の影響
を防止する遮蔽部材を設けて構成することにより、誤測
定の原因となる溶接アーク等から開先センサを遮蔽し、
遮蔽された場所で開先線の両端縁を検出できるようにす
る。この可撓性のスカート部は、鎖や鎖帷子状の物や炭
素繊維を編んだヒモ状のものや柔軟性のある毛を持つブ
ラシ状のもので形成することができる。
【0016】特に、この可撓性のスカート部を、多数の
吊り下げた鎖を隣接配置して形成すと、この遮蔽用の鎖
はフレクシビリティーが大きく、様々な形状に対しても
追従可能なので、確実に開先センサ部を遮蔽することが
できる。更に、この遮蔽部材で開先センサを囲むと共
に、開先センサの上部を塞いで、遮蔽部材の内部に気体
を供給するように構成し、この遮蔽部材の内圧を高くす
ると、ヒュームや発生ガスの侵入を防止できるので、よ
り正確な測定を可能とすると共に、発生ガスによる開先
センサのダメージを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下添付の図面を参照し、本発明
の実施の形態を具体的に説明する。本発明の第一の自動
溶接用台車(以下単に台車)の実施の形態の台車1は、
図1に示すように、溶接作業部である先行トーチ21
び後行トーチ22 からなる2機の溶接トーチ(総称する
際はサフィックス記号を省略して表す。以下同様)と、
進行方向前方側にレーザセンサからなる開先センサ3と
を搭載し、開先線4に沿って、矢印で示す溶接方向に向
かって走行するように設定されている。
【0018】なお、図1に示す符号は、それぞれ5は溶
接トーチ等の溶接作業部及び台車の制御装置、6はCO
2 溶接機、7は溶接機コントローラ、8は前記各装置と
制御装置5とを結ぶ電力及び制御用のケーブルである。
また溶接トーチ2は、2軸スライダ9を介して台車1に
設けられ、溶接材料からなる溶接ワイヤ10の先端をワイ
ヤ送給装置11によって開先線4上に繰り出すように形成
されている。なお、図に示す符号12は溶接ワイヤ10の巻
き枠であり、13は溶接ワイヤ10送り出し用のピンチロー
ラーである。
【0019】この台車1の走行は、図2に示すように左
前輪141,左後輪142 及び右前輪151,右後輪151 の4輪
駆動車であり、左前輪141 及び右前輪151 は、それぞれ
の車軸161,車軸162 のそれぞれに取付けたギャードモー
ター171,172 によって駆動され、また左後輪142 は車軸
161 に取り付けたチェーン181 によって、また右後輪15
2 は車軸162 に取り付けたチェーン182(チェーンはいず
れも太2点鎖線で示した)によってそれぞれ駆動され
る。なお、前記チェーンは、例えば歯車など他の回転伝
達手段を用いることができる。なお、図2に示す符号19
はチェーン18用のスプロケットである。
【0020】前記左前・後輪141,142 及び右前・後輪15
1,152 は、それぞれ前後同じ回転速度、左右は異なる回
転速度で回転するため、台車1を開先線4に対しミリ単
位で近付けたり遠ざけたりすることができる。図1に示
す台車1の規模の1例を示すと、1回の溶接を行う開先
線4の長さは、一般に十数m程度の範囲であり、前・後
輪141,142(151,152)の間隔、左右の前・後輪141,151(14
2,152)の間隔共に50cm程度、全重量は170kg程
度である。また台車1の走行速度は20〜30cm/分
程度であり、走行方向修正は1m当たり最大10mm程
度の極めて僅かなものである。
【0021】本実施の態様の台車1は、例えば左右の車
輪を逆方向に回転させると、その場で向きを変えること
ができるなど、回転半径を著しく小さくすることがで
き、方向変換の優れた応答性が得られる。これを自動車
などのように車軸方向を変える方法ではこのような応答
性を得ることはできず、走行方向の修正量が大きくなり
すぎ、溶接品質が低下する。
【0022】本発明の第二の自動溶接用台車の実施の形
態で使用する台車1aは、図8に示すように、溶接作業
部である溶接トーチ2、開先センサ3、溶接トーチ等の
溶接作業部及び台車の制御装置5a、CO2 溶接機6、
溶接機コントローラ7、前記各装置と制御装置5aとを
結ぶ電力及び制御用のケーブル8等は図1の台車1と同
じであり、溶接ワイヤ10、ワイヤ送給装置11、溶接ワイ
ヤ10の巻き枠12、溶接ワイヤ10送り出し用のピンチロー
ラー13等も同じに構成される。この台車1aの規模も前
述の台車1とほぼ同じである。
【0023】しかし、溶接トーチ2は、制御装置5aに
よって制御される溶接トーチ2の移動手段である2軸ス
ライダ9aを介して台車1aに、台車1aの進行方向と
交差する方向に、即ち、台車1aの進行方向に対して左
右方向に移動可能に取付けられ、この移動は、開先線4
を検出する開先センサ3の検出信号を入力とする制御装
置5aによって制御され、開先線4上を溶接トーチ2の
電極部等の溶接作業部が移動するように構成される。
【0024】また、台車1aも、開先線4に沿って設け
られた走行ガイド、図8ではレール40上を走行するため
に、この車輪14a、15aが必ずしも個別に制御可能であ
る必要はなく、同じ回転速度で走行できるものでよい。
この台車1aによれば、車輪14a,15aの制御によらず
に、2軸スライダ9aによる溶接トーチ2の移動制御
で、溶接作業部である溶接トーチ2が開先線に追従する
ので、単純な制御で済み、2軸スライダ9aの移動範囲
内の開先線4の位置ずれに追従できる。そのため、開先
線4に沿って設けるレール40上を走行させる場合には、
レール40の設置の精度を落とすことができるので、作業
効率を向上できる。その上、直線状の開先線4だけでな
く、溶接トーチ2の移動可能な範囲内に限られるが、曲
線の開先線4にも使用できるという効果がある。
【0025】更に、本発明の第三の自動溶接用台車の実
施の形態は、車輪制御の台車1に、溶接作業部である溶
接トーチ2を、前記台車1上で該台車1の進行方向と交
差する方向に移動する移動手段9aを設けて、開先セン
サ3が出力する開先線検出信号に基づき、開先線3上を
溶接トーチ2の溶接作業部が移動するように、台車1の
車輪14,15と前記移動手段9aとを制御する制御装置5
aを備えて構成する。
【0026】この場合には、台車1の車輪の左右の回転
速度の制御による広範囲な行動範囲に、溶接作業部の移
動による大きな曲率への精度良い追従性が加わるので、
開先線4への溶接作業部の追従性が著しく向上するの
で、多様な形状を描く開先線に使用することができ、ま
た、良質な溶接が可能となる。つまり、開先線が曲線で
ある場合も、曲率が小さい場合には上記の車輪制御の台
車1を用いて対応可能であり、曲率が大きい場合や開先
線の幅方向へのずれ量が比較的小さい場合には上記の直
進用の台車1aを用いて対応でき、更に、開先線の幅方
向へのずれ量が大きい場合や、開先線が大きく曲がると
共に、開先線の一部に曲率の大きい部分がある時には、
車輪14,15の制御と溶接トーチ2の移動手段の両方を兼
ね備えた台車1で、台車1の広範囲な移動と、きめ細か
い溶接作業部の移動によって、効率よく対応することが
可能である。
【0027】本発明において、溶接手順そのものは、従
来と同様にして行うことができる。以下、この溶接作業
手順をV型断面を有する開先の場合について実施した図
3,4によって説明する。図3において、それぞれ架台
(図示せず)の上に、溶接位置の下側に作業員(図示せ
ず)の作業空間を残した状態で左右の鉄板20の突き合わ
せた状態で溶接作業を行えるようにしている。
【0028】図3,4に示す開先21は、鉄板20の端部を
斜めに切除した断面形状をV型に形成したものであり、
裏側に板状の溶接用裏当材22(通常セラミック材)を当
て、耐熱性テープ23によって固定し、溶接の際に溶解し
た鉄がだれ落ちないようにし、鉄板20の突き合わせ部分
(開先線4)を所定の間隔で手作業により仮付溶接(図
4,5の仮溶接部24)する。
【0029】本実施の形態で使用した開先センサ3(図
1)は、レーザービーム(図示せず)を開先線4に直交
する方向に走査し、開先21の端縁27を自動的に検出する
ようにしている。そして、溶接ワイヤ10の先端の電極部
の軸線25を開先線4(一点鎖線26の位置)に一致させる
(太線矢印のように)ように台車1の走行、または2軸
スライダ9aによって溶接トーチ2の移動を制御するよ
うにした。
【0030】溶接作業は、図4に太矢印で示す方向に台
車1、1a(図示せず)を移動させながら、先ず先行ト
ーチ21(図1)が開先21の深い部分を溶接(図4,6の
先行溶接部28)を行い、その上を後行トーチ22(図1)
によって溶接(図4,7の後行溶接部29)し、溶接作業
を完了するものであり、仮溶接部24、先行溶接部28及び
後行溶接部29を形成する溶接手段自体は従来から行われ
ていたものである。
【0031】以上説明した溶接手順自体は従来と同様の
ものであり、また溶接トーチの数も、また、溶接の種類
も、本発明にとって本質的でない。また、レーザーセン
サ等の開先センサ3で開先形状を測定しながら、溶接を
行うと、溶接アーク、スパッタ、ヒューム等が測定に影
響を及ぼし、誤測定の原因になるので、これを防止する
ために、図9、図10に示すように、開先センサ3の前
後左右の周囲に下部に可撓性のスカート部31を有する遮
蔽部材30を設けて、開先サンサ3を溶接アーク、スパッ
タ、ヒューム等から遮蔽し、別室で精度よく測定できる
ように構成する。
【0032】この可撓性のスカート部31は、遮蔽板32の
下部に多数の細かい鎖31a を隣接して吊り下げて形成す
る。この隣接配置された遮蔽用の鎖31a は、その列を幾
重か重ねることにより、遮蔽効果を増すことができる。
この遮蔽部材30の下部に設けられた遮蔽用の鎖31a はフ
レクシビリティーが大きく、様々な形状に対しても追従
性が良いので、開先21の形状が変化しても確実に遮蔽で
き、開先センサ3の誤測定を防止することができる。
【0033】この可撓性のスカート部31は、この鎖31a
に限らず、鎖帷子状の織物や、炭素繊維を編んだヒモを
吊り下げたものや柔軟性のある毛を持つブラシ状のもの
でも良く、溶接火花などに対する耐熱性や遮光性を有
し、上下高さの変化に追従して遮蔽できる可撓性のある
ものであればよい。この構成により、安価でアーク光対
策をしていないレーザセンサの使用が可能となり、ま
た、アーク光対策をしているレーザセンサを使用してい
る場合でも更に測定の信頼性を向上することができる。
【0034】また、更に、開先センサ3の前後左右と上
部を遮蔽し、圧縮空気aなどの気体をこの遮蔽部内に吹
き込んで内圧を高くすると、この圧縮空気aにより、ヒ
ュームや発生ガスの侵入を防止できるので、より正確な
測定が可能となると共に、発生ガスによる開先センサの
ダメージを防止することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の自動溶接用
台車を形成したので、請求項1の本発明によれば、レー
ルを設けずに、開先センサの検出信号を入力とする制御
装置により、溶接トーチ等の溶接作業部を開先線に誘導
しながら開先線上を移動させることが可能であり、作業
効率を向上することができる。
【0036】また、本発明の請求項2の発明によれば、
レール等の走行ガイドに案内されて走行する台車におい
ては、溶接トーチ等の溶接作業部を台車の走行方向と交
差する方向に移動可能に設け、比較的単純な装置と制御
方法の組み合わせで、開先線に追従するように制御する
ことができるので、この走行ガイドを開先線に一定距離
を保って正確に平行に設定する必要が無くなり、溶接作
業における作業効率を向上できる。その上、開先線が直
線状になっている場合だけでなく、曲線状になっている
場合でも自動溶接できる。
【0037】更に、本発明の請求項3の発明によれば、
台車の車輪の制御と溶接作業部の移動制御との組み合わ
せにより、広範囲で、しかもきめ細かく開先線に溶接作
業部を追従させることができるので、溶接作業の作業効
率を向上できると共に、精度の良い溶接が可能となり、
良質の溶接を行うことができる。また、全自動で左右の
車輪を独立して駆動することにより、台車の走行をミリ
単位で位置制御して精度よく開先線に追従させることが
できる。
【0038】その上、開先センサに遮蔽部材を設けたの
で、開先の誤測定を防止でき、溶接作業部の開先線への
自動追尾の精度を向上できる。従って、台車用レールの
取り付けなど、溶接能率に直接影響する人手を必要とす
る作業を簡略化でき、溶接作業能率を向上でき、溶接作
業の全自動化を進めることができるので、大型の船舶や
海上浮体などの溶接の全自動化、溶接作業の効率化など
を実現することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輪制御の自動溶接用台車の概要
を示す斜視図である。
【図2】図1に示す自動溶接用台車の駆動部分の概要説
明する平面図である。
【図3】図1に示す溶接トーチの電極部分の制御の様子
を説明する断面図である。
【図4】図1の左側の図は溶接手順を説明する平面図で
ある。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のIV−IV線断面図である。
【図7】図4のVII-VII 線断面図である。
【図8】本発明に係る溶接作業部の移動手段を有する自
動溶接用台車の概要を示す斜視図である。
【図9】遮蔽部材の配置及び構造を示す部分側面図であ
る。
【図10】遮蔽部材の構造を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1,1a 台車(自動溶接用台車) 21 先行トーチ 22 後行トーチ 3 開先センサ 4 開先線 5,5a 制御装
置 10 溶接ワイヤ 141 左前輪 142 左後輪 151 右前輪 152 右後輪 181 チェーン 182 チェーン 20 鉄板 21 開先 22 溶接用裏当材 23 耐熱性テープ 24 仮溶接部 27 端縁 28 先行溶接部 29 後行溶接部 30 遮蔽部材 31 スカート部 31a 遮蔽用の鎖 32 遮蔽板 40 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 正明 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 丹治 俊之 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 高橋 通之 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 長谷井 誠 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 森本 雅文 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開先線位置を検出する少なくとも1個の
    開先センサと溶接トーチなどの溶接機材を搭載した台車
    からなり、前記開先センサが出力する開先線検出信号に
    基づき、開先線上を溶接作業部が移動するように前記台
    車の走行を制御する制御装置を備えた自動溶接用台車。
  2. 【請求項2】 開先線位置を検出する少なくとも1個の
    開先センサと溶接トーチなどの溶接機材を搭載した台車
    からなり、溶接作業部を前記台車上で該台車の進行方向
    と交差する方向に移動する移動手段を設けて、開先線に
    沿って設けた走行ガイドに案内させて前記台車を走行さ
    せると共に、前記開先センサが出力する開先線検出信号
    に基づき、開先線上を前記溶接作業部が移動するよう
    に、前記移動手段を制御する制御装置を備えた自動溶接
    用台車。
  3. 【請求項3】 開先線位置を検出する少なくとも1個の
    開先センサと溶接トーチなどの溶接機材を搭載した台車
    からなり、溶接作業部を前記台車上で該台車の進行方向
    と交差する方向に移動する移動手段を設け、前記開先セ
    ンサが出力する開先線検出信号に基づき、開先線上を前
    記溶接作業部が移動するように、前記台車の走行と前記
    移動手段とを制御する制御装置を備えた自動溶接用台
    車。
  4. 【請求項4】 前記台車の車輪が左右それぞれ独立して
    駆動可能に形成された請求項1または3に記載の自動溶
    接用台車。
  5. 【請求項5】 前記開先センサにレーザーセンサを使用
    し、前記制御装置は、該開先センサの出力する信号に基
    づき開先線両側端縁を検出し、得られた結果から前記溶
    接作業部を開先線上に誘導する制御を行うようにした請
    求項1〜4のいずれかに記載の自動溶接用台車。
  6. 【請求項6】 前記開先センサと該開先センサの後方に
    ある前記溶接作業部との間に、下部に可撓性のスカート
    部を有する、前記溶接作業部の影響を防止する遮蔽部材
    を設けて構成した請求項1〜5のいずれかに記載の自動
    溶接用台車。
  7. 【請求項7】 前記可撓性のスカート部を、多数の吊り
    下げた鎖を隣接配置して形成した請求項6記載の自動溶
    接用台車。
  8. 【請求項8】 前記遮蔽部材で前記開先センサを囲むと
    共に、該開先センサの上部を塞いで、前記遮蔽部材の内
    部に気体を供給するように構成した請求項6または7に
    記載の自動溶接用台車。
JP35448397A 1997-01-30 1997-12-24 自動溶接用台車 Pending JPH115166A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100497667B1 (ko) * 2000-09-07 2005-07-01 주식회사 포스코 압연공정의 코일 연결용 용접기
JP2012251790A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Honda Motor Co Ltd センサ角度の測定方法

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